トウコ「契約……?」
QB「僕と契約して、魔法少女になってよ」
トウコ「何言ってるのよ。わけがわからないわ」
QB「わけがわからないならそのままでいい。ただ僕と契約して魔法少女になってくれればいいんだ」
トウコ「魔法少女ね……」
トウコ「確かに良い響きがするわ。しかも『一つだけ願いを叶えてくれる』おまけ付き……」
QB「ほら、いいことづくめじゃないか。君に断る理由なんてあるのかい?」
トウコ「ええ」
トウコ「私にはレート1800になる夢があるの」
QB「そんなの僕が叶えてあげるよ。それに魔法少女になってしまえばその1800とやらになることなんて造作もないだろうよ」
トウコ「………」プルプル
QB「あれ?何か気に障ったこと言っちゃったかな」
トウコ「あなた……わかってない……」プルプル
QB「やれやれ。だから人間は進歩しないんだよ。どうして人間はわざわわざ効率の悪……ゴフッ!!」
トウコ「許さない……!私達ポケモントレーナーがこいだ自転車の距離を馬鹿にするようなこと言わないで!!この改造厨!!」
QB「わけがわからないよ」
トウコ「ごめんなさい……さっきは取り乱してしまって………」
QB「い、いや大丈夫……ゲホゲホ」
トウコ「でもあなたってすごいのね」
QB「?」
トウコ「私の控えめDぶっぱヤティオスの眼鏡流星群を確定で耐えるだなんて」
トウコ「ハピに次ぐ特殊受けとして期待できそうね」
QB「わけがわからないよ」
トウコ「勿論穏やかHD振り。火力は期待できないけど、豊富なサブウェポンで後続に負担がかけられそう、ぱっと見、ノーマル/エスパーって感じね」
QB「………」
トウコ「まだ未発見のポケモンのようだけど、アララギ博士に見せればきっとランダムマッチでも使用可能になるわ」
QB(何を言っているのかわからない。もうこの人と関わりを持つのはやめておこう……)
トウコ「あら、どこに行くの?」ガシッ
QB「ひっ!」ビクッ
トウコ「決めた。私、あなたをゲットする。そして……厳選するわ!!!」
QB「げ、厳選!?」
QB「じゃあ、その厳選とやらが終われば僕と契約してくれる…?」
トウコ「ええ、お安い御用よ。まだ願いは決めてないけどね」
QB「よし、そうと決まればその厳選とやらを早くやってくれよ」
トウコ「まかせて」
トウコ「出ておいでメタモン!」
QB「ボールから紫色の物体……。これは………?」
トウコ「あなたのパートナーよ」
メタモン「ぐへへ。今回は上玉じゃねぇか」ウネウネ
QB「ひぃっ!」
トウコ「あなたにはこれから3BOX分の卵を産んでもらうわ」
QB「全くわけがわからないよ!!ひぃぃ気持ち悪い!!」
メタモン「姐さん、早くあそこに行きましょうや」ウネウネ
トウコ「ええ。ウルガモス!3番道路までお願い!」
QB「ここは……!?」キョロキョロ
トウコ「育て屋よ」
メタモン「おら!もたもたしてんなやこのうすのろ!!」ドゴォ
QB「キャイン!」
QB(何なんだここは。様子がおかしいぞ)
メタモン「爺さん、どこの部屋が空いている?」
じじい「おお!これはこれはトウコさんに6Vさん!」
メタモン「よせやい。懐かしい名前で呼んでくれるじゃないか。そういえばあの頃の俺は…」
トウコ「昔話はやめにしてちょうだい」
メタモン「おっとすまなかった」
トウコ「あれは悪い夢だったの」
メタモン「………」
メタモン「だけどよ姐さん……。この事実は消えやしねぇよ」
トウコ「たまたまタイミングが合ってたまたまアナタと出会った。ただそれだけの話でしょう」
メタモン「だけどアンタは時計を……!」
トウコ「うるさい!」
メタモン「悪かった。もう、この話はやめにしよう」
トウコ「ごめんなさい……また私、グスッ」
メタモン「こんな世界にした、神を恨むんだな……」
じじい「もうそろそろいいですかな」
トウコ「ごめんなさい、おじいさん。さあメタモン、この新種のポケモンに」
メタモン「まかせておけ」
メタモン「おら、突っ立ってないで早く来い!」
QB「う、うん!」
QB(さっきのは一体何だったんだろう。時計?タイミング?…だめだ全くわからない)
メタモン「今日からここで俺とおまえは卵を作る」
QB「うん……」
QB「で、どうやって卵を作るんだい?」
メタモン「そんなこともわからないのか?こうやってやるんだよ!」ガバッ
QB「ひいぃ!そ、そこは!!」
メタモン「うるせぇ」スボッ
QB「ごほぉ!」
QB(口の中に……!)
メタモン「きつそうだな。だが容赦はしねぇ。これはトウコとの約束だ」グジュグジュ
QB「ぶぐうぅうう!?」
QB(僕の中に何か入ってきた…!?でも痛いのにきもちい……)
メタモン「オラ!オラ!」パンッパンッ!
QB「ぷはぁ!ああん!あん!いやあぁ!!助けてまどかぁ!!」
メタモン「口は嘘つきだが体は正直だな!オラ!オラァ!!」
QB「ひぐっ!?あ゛っ!あああ!!!きもぢいぃいい!!」ビクビク
メタモン「ふぅ……。まずは一つ目が終わったか……」
QB(一つ目……?もう何がなんだかわからないや………)
次の日の朝
QB「んん…体が痛いよ……あれ!?」
QB「お腹が重たい……」
メタモン「やっと起きたか。トウコが待っているから早く産め」
QB「ま、まさか!」
じじい「ほっほっほ。そうじゃ。お前さんの卵じゃ」
QB「こ、こんなに大きいの産めないよ!無理だよ!」
メタモン「契約」
QB「あっ……」
じじい「ワシは忙しい。ならば無理やりにでも産ませるしかないかな?」
QB「自分で産むよ!う、う~ん」ミリミリ
QB(違うのも出ちゃいそう!そういえば昨日してない……)
じじい「おお!見たこともない種類の卵じゃ!」
QB「いや……!う、うんちも出ちゃうよおおお!見ないでええええ!!!!」ブッシャアアブリブリ
メタモン「汚ねぇ!コイツ漏らしやがった!!」
じじい「ほっほっほ。始めての出産ではよくあることじゃ。うんちはわしが食べるから心配はいらん」
QB「く、狂ってる!ここの世界の人間、おかしいよ!!」ビクンビクン
トウコ「そうよ……」
QB「君は昨日の!!」
トウコ「ここの世界の人間は狂ってるわ。自分のために沢山のポケモンを傷つける……」
トウコ「いいえ、それだけではないわ。時間を狂わせたり、自然の摂理を捻じ曲げることだってある」
トウコ「ここの人間達、いやこの世界が狂ってるの……」
メタモン「かく言う俺も『乱数』の賜物さ」
トウコ「『乱数』とは必然の出会い……」
トウコ「昔の私はそれに溺れていたわね……もう、イヤ……」
QB「僕には良く分からないけど、そんなに嫌ならやめたらいいじゃないか!」
トウコ「私だってやめたい。でも叶うわけない……」
QB「どうして!?君の意志」
トウコ「あるわけないでしょう?そんなの」
じじい「さあ、あんまりもたついているとまたリセットされてしまいますぞ」
トウコ「………」
メタモン「トウコ、卵だ」
トウコ「ありがとう。今日は違う橋を走ってこようかな……」
トウコ「そうだ、新種ちゃん」
QB「……なんだい?また僕にあんなことをやらせるのかい?」
トウコ「違うわ」
トウコ「私、あなたと契約するわ。だからこの世界を消しちゃってちょうだい」
「あああ!俺のデータが!せっかくの改造ポケモンが!くそっ!!!」
「ささやかな復讐よ」
みんなも改造や乱数には気をつけてね!!