1 : 以下、名... - 2011/06/19(日) 22:22:31.57 ftDqub7w0 1/56

さやか「幸せになって……くれるよね」

まどか「うん。 ……じゃ、いこっか」

さやか「うん。 でもどこへ? やっぱり輪廻転生ってやつ?」

まどか「ウェヒヒ、まぁそうなんだけどね。 その前にちょこっと。 ウェヒヒ」

さやか「んん?」

まどか「ちょっと目を閉じててほしいな」

さやか「りょーかい」

まどか「ウェヒヒ、ウェヒヒ、ヒッヒッヒッヒヒ」

さやか「ちょっと、まどかさん? 笑いが怖いよ?」

まどか「ウェ……えへへ。 はい、もういいよ!」

さやか「お、おぉ、これは……!」


元スレ
まどか「円環の……」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1308489751/

4 : 以下、名... - 2011/06/19(日) 22:28:49.25 ftDqub7w0 2/56

さやか「まど神さまに連れられて目を開けると、そこには広大な草原が ってかどこよここ!」

まどか「ウェ…えへへ、さやかちゃんの言ったとおり、輪廻転生してもらうんだけど……、
 すぐにってわけじゃないみたいなの。 だから……モーツァルトだっけ? あれを設けてみようかななんて」

さやか「モーツァルト?」

まどか「違った?」

??「モラトリアムではないでしょうか」

まどか「それだっ!」ビシィッ

さやか「えーと、どなたさまで……」

エリ「エリと申します。 いつぞやはお世話に……」

さやか「んー? お世話した記憶が……いや、そのツインテ……」

まどか「さやかちゃんが初めてたたき斬った魔女さんだよ!」

さやか「お、おぉ、その節は大変な失礼を……」

エリ「いえいえ、こちらこそ、女神まどか様にとんだご無礼を……」

さやか「女神まどか様……?」

まどか「ウェヒヒヒ」

5 : 以下、名... - 2011/06/19(日) 22:34:05.83 ftDqub7w0 3/56

まどか「こちらがこれからさやかちゃんが暮す寮になります」

さやか「へぇー、立派なもんだねぇ。 お嬢様学校の学生寮みたいな」

まどか「ウェヒヒヒ、かわいいでしょ?」

さやか「うむ。 で、まどか様って何よー。 いつの間にそんなにえらくなったの?」

まどか「えーと、魔法少女まどか☆マギカ最終話の放送が終わってからかな」

さやか「ん?」

まどか「ウェヒヒヒ。 基本的に欲しい物は、手に入るはずだから! 魔法的な何かで!」

さやか「じゃあ恭介でも……」

まどか「ごめんねさやかちゃんごめんね……」

さやか「じょ、冗談だよー」

シャル「こらーまどか様をいじめるなー」

ロッテ「いじめるなー」

さやか「何この子達かわいい」

まどか「マミさん食べた魔女さんだよ」

さやか「……」

7 : >>6さやかは最後のループの記憶持ってるってことで - 2011/06/19(日) 22:41:19.52 ftDqub7w0 4/56

さやか「それにしても、本当にこの世界は広いねぇ……」

まどか「加減分からなくて……」

さやか「んー……、でもそんなモラトリアムを勝手に作っちゃっても良かったの?」

まどか「ウェヒヒヒ、ちゃんと天使さんに許可もらったんだよ?」

さやか「えぇ! 天使っているんだ……」

まどか「うん。 作ってもいいですか? って聞いたら、大丈夫だ問題ないって即答されちゃった」

さやか「へぇー。 太っ腹な天使なんだねぇ」

まどか「でも実際は天使じゃなかったの……。 だからお友達の天使さんが改めて許可くれてね」

さやか「えーっ! なんなのその人」

まどか「あはは、なんなんだろねぇ……」

さやか「一回あってみたいなぁ」

まどか「さやかちゃんとは気が合うと思う、たぶん、ウェヒヒヒ」

9 : >>8そういう設定だったからさ! - 2011/06/19(日) 22:49:37.98 ftDqub7w0 5/56

まどか「ま、大体こんな感じの世界なんだよ!」

さやか「女神様は端折るのがうまいねぇ。 あたしなんもわかんないよ」

まどか「うー。 わたしも忙しいんだから!」

さやか「魔法少女を魔女になる前に救う! だなんて、全くすごい願い叶えちゃったもんだ。
 さすがあたしの親友。 まどか様にできないことは何も無いのだー!」

まどか「ウェヒヒヒ」

さやか「まぁ、おかげであたしが魔女になることもなく、恭介のことも諦められたっていうか……。
 あんな他人を呪い続けることにならなくなって……うーん……なんといいますか……」

まどか「もっと、もっといい未来が作れたらよかったんだけどね……」

さやか「いやいや、まどか様には感謝しておりますよ!」

まどか「ウェヒヒヒ。 さやかちゃんには、まどか様って呼ばれたくないなぁ……なんて」

さやか「うう、泣かせてくれますなぁ……」

まどか「えへへ……」

10 : 以下、名... - 2011/06/19(日) 22:55:30.49 ftDqub7w0 6/56

まどか「わたしが円環の理っていうのになってから、時間の概念も無くなって……。
 こうしてきたのが、長いのか、短いのかもわからないけど……」

さやか「うん」

まどか「ここを作って、魔法少女の皆と楽しくやって、うん……。
 すごく楽しいんだけど、皆まどか様ーって、ウェヒヒヒ。
 対等な人が居なくなっちゃって、概念なりに寂しいなーなんて、えへへ。
 だから、さやかちゃんにまで、様付けられたらわたし、とっても悲しいなって……」

さやか「まどか……」

まどか「さやかちゃん……」

さやか「マドカァー!」

まどか「サヤカチャン!」

さやか「マドカァー!!」

まどか「サヤッ、あ、お迎えタイムみたい。 ごめんね! ちょっと行ってくるね!」

さやか「おう、いってらー」

11 : 以下、名... - 2011/06/19(日) 23:00:00.39 ftDqub7w0 7/56

さやか「さて、一人取り残されたさやかちゃんが、この世界で最初に欲しいと思うものは……」

エリ「思うものは……?」

さやか「!? いつの間に!」

エリ「ggrks」

さやか「ぐぐってもわかんないよ!」

エリ「ちなみに、インターネットも利用可能です」

さやか「へぇーすごいね」

エリ「ただ……自分が居た時代につながるかは運なのです」

さやか「……もしかして、未来から来たけど質問ある?系は……」

エリ「ふふふ……」

さやか「衝撃の事実だわー。 ジョン・タイターが魔法少女だったなんて……」

エリ「だから」

さやか「今」

エリ「一秒ごとにー」

さやか「世界線を超えてー」

24 : おう……じゃあ、頑張ってみる - 2011/06/19(日) 23:26:09.11 ftDqub7w0 8/56

さやか「ふぅ、エリーも部屋に引きこもって3chするって言ってたし……。
 今度こそさやかちゃんの欲しいモノタイムに……」

まどか「ただいまっ!」

さやか「早っ! 早いよまどか!」

まどか「ウェヒヒヒ。 あ、ウェヒヒヒってのは笑い声だよ?」

さやか「わかってるよ?」

まどか「えへへ、それならいいんだっ!」

さやか「せっかくのモラトリアムなんだから平和な日々が欲しいですまどかさん」

まどか「えっ……」

さやか「ちょ、ちょっと、なんでそんなにショック受けてるの!?」

まどか「え、いやー、実はさやかちゃんに頼みたいことがあって、ね?」

さやか「なるほどー。 大丈夫! まどかの頼みなら、9割は断らないから!」

まどか「残り1割は!?」

さやか「時と場合によります。 なんてね!
 1割なんてめったに無いし、大丈夫、問題ない!」

25 : 以下、名... - 2011/06/19(日) 23:32:59.17 ftDqub7w0 9/56

まどか「この世界はね、魔法少女辛い思いしてた子が、
 ちょっとでも楽しい時間が増えたらいいなって、そう思って作ったの」

さやか「まどからしいね」

まどか「マミさんとか……、魔法少女なんて誰にも打ち明けられない子も沢山居たし……、
 一緒に戦う仲間が誰もいなかった子も沢山居たの。 だからね……」

さやか「うぅ、泣ける話だなぁ……! そりゃ女神まどか様なんて呼ばれちゃうよ!」

まどか「ぇへへ。 でもね、今の世界には魔獣っていうのがいるでしょ?」

さやか「うむ。 魔女よりは倒しやすかったね。 数は多かったけど」

まどか「それでも、魔法少女になった最初の戦いで死んじゃう子が居たり」

さやか「うん」

まどか「巻き込まれた人を助けるために死んじゃう子が居たり……。
 そういう子はこっちにこれないの」

さやか「ここは、力を使い切った子じゃないとこれないのかぁ……」

まどか「だからね、いっそわたしが助けちゃおう!って。
 それで、さやかちゃんにもお手伝いして欲しいなぁーって思って」

さやか「感動した! まどかの優しさに感動した! もちろん手伝うよ!」

27 : 以下、名... - 2011/06/19(日) 23:39:33.47 ftDqub7w0 10/56

さやか「でも、どうしてあたしが? まどかならささーっとそういう……えーと
 世界?未来?を作れるんじゃないの?」

まどか「わたしが積極的に干渉すると、どうしても世界がつくり変わっちゃうってぐらい動いちゃうんだ……」

さやか「つまり、人を助けるために死んだ子を助けるには、
 その助けられる人の運命をどかーんとかえちゃうしかない。 みたいな?」

まどか「それだけならいいんだけどね……」

さやか「あたしら唯の人間には到底理解が及ばないってか……。 恐ろしいもんだ……」

まどか「でもね! ここに来てくれた子を派遣するって形だと、大丈夫だったんだ」

さやか「あたしの前にもやってる子居たんだ」

まどか「うん。 でも、その役目してくれてた子が、この前転生しちゃってね」

さやか「そこであたしに白羽の矢が立ったと!」

まどか「ただ……ちょっと問題もあって……」

さやか「……ごくり……」

28 : 以下、名... - 2011/06/19(日) 23:47:38.46 ftDqub7w0 11/56

まどか「いろんな時間軸に行ってもらうから、時間の概念がズレて……
 転生までの時間が伸びちゃうの。 それも、何百年って」

さやか「……」

まどか「だから、断ってくれても全然大丈夫なんだよ?」

さやか「いやー、安心した!」

まどか「へ?」

さやか「どんな恐ろしいことが起こるかと思ったら、それぐらい別にいいよ。
 あたしはまどかが居た世界を覚えてる、っていうか、思い出したんだけどね。
 それで言えるのは、あたしは、まどかと一生友達で居たかった!
 だから、数百年と言わず、ずっとだってまどかの手伝いしてもいいよ!
 ……あーいや、ずっとーはちょっと怖いかも、あはは」

まどか「さやかちゃん……」

さやか「ふっふー、これから、
 未来ある魔法少女達はー、このさやかちゃんが守りまくっちゃいますからね!」

まどか「よろしくね! これからは、さやかちゃんは円環の騎士だよ!」

さやか「おう! え? 円環の騎士?」

まどか「うんっ」

さやか(騎士と書いてナイトと読む……のか……)

31 : 以下、名... - 2011/06/19(日) 23:53:32.59 ftDqub7w0 12/56

まどか「ちなみに、前に居た子は、円環の聖騎士だったんだー」

さやか「パラディン……? あー、なんかマミさんがそんなこと言ってたような」

まどか「うん。 シャンヌタルクって子なんだけど」

さやか「!?」

まどか「えへへ。 かっこ良かったんだよー」

さやか「あ、あたしなんかで本当に務まるの?」

まどか「大丈夫! さやかちゃんのこと信じてるから!」

さやか「が、がんばります」

まどか「わたしの力も貸してあげるから、負けることはないよ!」

さやか「まどパワー100倍さやぱんまん!」

まどか「マミさん新しい顔よー!」

さやか「まどか、黒くなった?」

まどか「えへへ、そんなことないと思うよぉ?」

36 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 00:10:02.78 UjvxPkYa0 13/56

――

倒れた男。 傍らに立つ少女。
二人を取り囲む光の壁。
それを取り囲む魔の獣。

魔獣より放たれた白の放物線が光を打つ。
少女の額から流れ落ちる汗。
突破口が見えないまま、ただ時間だけが過ぎていく。
消費されていくのは、少女の心。

白い呪いに、光が揺らぐ。
少女の顔が絶望に染まる。
刹那、閃く蒼の穿光。
少女達と魔獣の間に、新たな蒼い光の壁が生まれた。
そして、少女は声を聞いた。

「おっさんはあたしが守るから、あんたは魔獣を」


――戦いは終わった。
見上げた夜の街の向こう。 ビルの屋上に少女は、見た。
蒼い鎧、純白の外套、月光に濡れる剣。 円環の騎士を――

――

40 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 00:13:56.85 UjvxPkYa0 14/56

さやか「やだ、あたしかっこよすぎ?」

まどか「ぇへへ、お疲れ様っ!」

さやか「いっそ魔獣ずばーん!としてあげたいぐらいだよ」

まどか「それじゃ、皆が頑張ってる意味がないよぉ」

さやか「そうだよね。 戦いに身をおいてでも叶えたい願いがあったからこそだもんね」

まどか「うん。 キュゥべえじゃないけど、願いを叶えた代償は、必要だと思うし……」

さやか「願い叶えてーあたしやまどかみたいななんかよくわからないのに魔獣も倒してもらってーじゃ、
 さすがに、虫が良すぎるもんね」

まどか「だから、最初から円環の騎士様に助けてもらおうって子は残念だけど……」

さやか「心苦しくはあるけどね。 当然っちゃ当然かなー」

まどか「そういう子も何とかしたいと思ってるんだけどねー」

さやか「アテがあるんだ?」

まどか「ウェヒヒ」

42 : >>39sageのチェック外し忘れるんだウェヒヒ - 2011/06/20(月) 00:19:36.12 UjvxPkYa0 15/56

さやか「それにしても困ったもんだね」

少女A「きゃー円環の騎士様ーっ!」

まどか「あはは、わたしの気持ちわかった?」

少女B「よかったらこれ、食べてください! 円環の騎士様!」

さやか「ぉ、ありがとう。 大事に食べるよ」

少女B「キャー」

少女A「キャー」

まどか「大人気だね!」

さやか「まーでも、こういう楽しいノリがあってほしいから、ここ作ったんでしょ?」

まどか「ぇへへ」

シャル「まどか様も人気だよ」

ロッテ「人気だよ」

まどか「ウェヒヒ、ありがとう」

44 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 00:25:29.83 UjvxPkYa0 16/56

さやか「はぁー。 まどかは忙しそうだなぁ」

マリア「そうですわね」

さやか「マリアも、毎日教会で祈ってるけど、楽しいの?」

マリア「神に祈りを捧げるのは当然ですわ」

さやか「ふーん、あたしは特にこれといった信仰がないからなぁ……」

マリア「下界では、まどか教というものが流行っているそうです」

さやか「教祖暁美ほむら、ね……」

マリア「彼女の意地は凄いです……」

さやか「それぐらいないと、あのまどかの友達は務まらないのかもね」

マリア「ということはさやかさんも?」

さやか「あはは、あたしは……どうなんだろう……」

マリア「意地が強いから、友達で居られるわけではないと思いますよ」

さやか「そう……そうだね。 ありがと」

マリア「いえ」

46 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 00:34:05.12 UjvxPkYa0 17/56

まどか「と、言うわけで! 新たな最終兵器杏子ちゃんです!」

杏子「よぉ、久しぶりだな」

さやか「杏子……」

杏子「なんだよ、そんなしみったれた顔すんなよ。
 あたしはやりきって、此処に来たんだからさ」

まどか「積もる話もあるとおもうけど、先に言っておくね!
 杏子ちゃんはこれから、円環の聖女だよ!」

さやか「プリースト……」

杏子「なんか、そういう事になったから宜しくな、ナイト様」

さやか「杏子に言われるとなんかシャクね……」

まどか「ウェヒヒ、きっとまた楽しいことになるよー」


50 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 00:38:54.15 UjvxPkYa0 18/56

さやか「……杏子」

杏子「まぁまぁ、お互いもういいやって思ってきてんだからさぁ」

さやか「そうだね」

杏子「にしても、噂に聞いてた円環の騎士様がまさかさやかとはなぁ」

さやか「カッコイイでしょ?」

杏子「一部の魔法少女が熱狂的なんだよな」

さやか「それが問題なんだよねー。 全部あたしに押し付けようとしててさ」

杏子「そういう子を説得してくれってまどかに頼まれちまった」

さやか「なるほどー。 アテがあるってのは杏子の事だったのね」

杏子「ま、適当にやるさ。 相手を動かせるほどの意見言えるとは思ってないし」

さやか「杏子は杏子らしくやってけば大丈夫でしょ」

杏子「ん? ま、改めてよろしくな!」

53 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 00:42:38.72 UjvxPkYa0 19/56

杏子「唯一の心残りはゆまを一人置いてきたことだな……」

まどか「大丈夫だよ。 なんたって杏子ちゃんの娘だし!」

杏子「へ?」

まどか「あれ?」

杏子「んー、それでもいいか」

まどか「よくないよ!」

杏子「どっちだよ!」

まどか「子供っていうのはね、どんな親でも、親は親なんだよ……」

杏子「……」

まどか「でも、杏子ちゃんもお母さんだと思うな!」

杏子「ははは、なんだそりゃ、わけわかんねー」

まどか「ウェヒヒ、暇を持て余した神の遊び!」

60 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 01:00:30.53 UjvxPkYa0 20/56

――

少女「こうやってピンチなればきっと円環の騎士様が……」

杏子「おい、あんたバカか?」

少女「誰!? わたしは円環の騎士様を待ってるの! 貴方なんかお呼びじゃない!」

杏子「で、魔獣を倒してもらおうってか?」

少女「違うわ。 一緒に戦うのよ」

杏子「それは、倒してもらうのと何が違うんだ? あんたは何のために戦ってる?
 円環の騎士様とやらと共闘するためか? それがあんたの、魂をかけた願いなのか? はっ、くだらねー願いだなぁ」

少女「違う! わたしは……、自分を変えるために……」

杏子「あぁ、知ってるよ。 自分には何も出来る能力がない。
 他人の顔色をうかがって、ずっと相手の下手にでて、そして力を借りて、生きて行くしかない。
 そんな人生は嫌だ。 だから、自分を変えたい、変わりたい。
 だったら、自分の力で戦っていけよ。 他人の手を借りたら、何も変わってないじゃん。
 願いっつーのは、叶えて終わりじゃない。 叶ったんなら、変わらなきゃ」

少女「……」

杏子「ま、同意なんてしなくていいさ。 だけど、これだけは言っておく。
 あんたのとこに円環の騎士が来ることは、絶対にない。
 それでも待つってんなら、騎士様恨みながら魔獣にいたぶられて死ぬといいさ」

――

63 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 01:04:59.46 UjvxPkYa0 21/56

さやか「人選ミスじゃない!?」

まどか「大丈夫、問題ない……はず……なんだけど」

さやか「あんな事いっちゃったらあたしも行けないし……」

まどか「あ、でもほら、魔獣倒し始めたよ!」

杏子「ただいまー」

さやか「杏子さんすごいです」

まどか「惚れ直しました!」

杏子「はぁ? 良く喋ったら腹減ったな」

さやか「杏子は変わらないねぇ」

まどか「そうだね」

杏子「変わらないことも、一つの答えさ」

さやか「やだかっこいい」

まどか「杏子ちゃんイケメン!」


70 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 01:39:47.59 UjvxPkYa0 22/56

ほむら「円環の騎士、円環の聖女、あなたはどう思う?」

キュゥべえ「そうだね、情報を纏めると、美樹さやかと佐倉杏子だと考えて間違いなさそうだけれど」

ほむら「現れる時間も、場所もてんでバラバラ」

キュゥべえ「それに、彼女達は既に死んでいる」

ほむら「……」

キュゥべえ「その鹿目まどかという存在が、なにか仕掛けているんじゃないかな?」

ほむら「でも、彼女は概念、時間も何もない存在になったはずで……」

キュゥべえ「僕らインキュベーターにもよくわかっていないからね、円環の理については」

ほむら「もしかして、まどかという存在がまだ生きているかもしれないってこと?」

キュゥべえ「さぁ。 言ったじゃないか、よくわかっていないって。 でも、そうかもしれないね」

ほむら「あなた変わったわね」

キュゥべえ「そうだね。 暁美ほむら、君と居ると、何故か温かい気持ちになるんだ」

ほむら「……そう。 巴マミにその言葉を言ってあげて欲しかったわ」

キュゥべえ「マミか……。 生きているならもう一度会いたいね」

ほむら「そうね」

71 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 01:46:08.32 UjvxPkYa0 23/56

杏子「悪い、ちょっと匿ってくれ」

さやか「いきなり窓から入ってきて何なの?」

少女C「杏子お母様ー!」

さやか「なるほど」

少女D「お消えあそばされました……」

少女C「残念……」

杏子「こんな弊害があるなんてな」

さやか「いいじゃん。 皆杏子を慕ってるんだからさー。 いっそ教会で牧師でもしてたら?」

杏子「あー、それはいいかもな。 一斉にたかられはしないし」

さやか「でもマリアに悪いかな……」

まどか「だったら杏子ちゃん専用の教会を!」

杏子「い、いや、そんな大げさなのはやめてくれ」

さやか「女神様ともあろうお方が窓から……」

まどか「ぇへへ」

73 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 01:53:24.77 UjvxPkYa0 24/56

シズル「時に、ご存知でしょうか? 魔弾の姫の事を」

杏子「ぁー、もうその文字列で誰のことかわかるわ」

シズル「その手の魔法少女達には大人気。
 古今東西ありとあらゆる魔法少女が姫君を慕うべく集まっているとか」

杏子「そりゃ恐ろしい光景だろうな」

シズル「かく言うあちきもまた、姫君をお慕い申し上げておりました」

杏子「へぇー。 人様の趣味にとやかく言う気はないよ」

シズル「今思い返してみると、ふふっ、少し恥ずかしいものです」

杏子「あたしにも、そういう時期あったからなぁ」

シズル「でも、いい思い出でもあります」

杏子「だな」

76 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 02:03:37.82 UjvxPkYa0 25/56

マミ「いいかしら。 必殺技というのは、トドメなの。 だから消して二度は撃ってはいけない」

少女達「はいっ」

マミ「だから、何度も使いたい威力の低い技は、特技って扱いにすると良いわ」

少女達「なるほどー」

マミ「技の命名についてだけれど、必殺技は最後の技。
 だから、終わりを思わせる単語を入れると雰囲気がでるの」

少女達「ティロ・フィナーレのフィナーレ部分ですね!」

マミ「その通り。 命名で重要なのは自分を知ること。
 私は見ての通り、黄色がイメージカラー、そして、服装や武器が西洋ね。
 それなのに、和名や漢字の必殺技を使ったりしたら、すごくチグハグになっちゃう」

少女達「めもめも」

マミ「ギャップを狙うのも大事だけれど、まずは基本を抑えて、自分に合った技名をつけましょう」

少女達「はいっ!」

マミ「でも、本当に大事で、知っておいて欲しいのは、技はかっこいいだけじゃないってことなの。
 私魔獣に負けちゃうかも……なんて気持ちじゃ本当に負けてしまうわ。
 だから、魔獣なんて吹っ飛ばせる技を自分は持っている! そうやって自信を持つこと。
 そのために、かっこいい名前で、自分に合った技を考えましょうね」

少女達「マミ先生……」

81 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 02:11:30.98 UjvxPkYa0 26/56

まどか「死天滅殺!」

さやか「どうしたの?! 変なものでも食べた!?」

まどか「ぇへへ、魔法少女には必殺技が必要なんだって」

杏子「へぇー。 魔弾の姫のなんとかか」

まどか「うん。 どうかな?」

さやか「まどかの可愛らしさとはかけ離れた漢字の並びで怖いよ」

まどか「ウェヒヒ。 そっかぁ、残念」

杏子「昔はあたしも技名叫んでたなぁ」

さやか「可愛いねぇ」

杏子「ふん、さやかだってああならなかったら叫んでただろ?」

さやか「たぶんね」

まどか「あはは」

83 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 02:30:54.20 UjvxPkYa0 27/56

ほむら「こんにちは。 臨時講師の暁美ほむらよ」

キュゥべえ「僕の名前はキュゥべえ! 僕と契約して魔法少女に、もうなってるね皆」

少女達「あはは」

ほむら「今回私が貴方達に教えたいのは、過信は死に繋がるということ」

少女達「……」

ほむら「確かに、マミ……先生、の言うことは正しい。 気持ちで負けていると、不利になる。
 けれど、あまりに自分を信じすぎてはダメ。 過信は死に繋がる」

少女達「……」

ほむら「貴方達に力が無い。 と言いたいのではないの。
 自分の力量を見極め、的確な判断をし、最悪の場合は逃げることも視野に入れる」

少女E「逃げるなんて……死ぬ覚悟は出来てます! 街を守れるなら……」

ほむら「……昔、私の友人が言ったわ、人はいつか皆死ぬ、私もいつか死ぬ、でもそれはいまじゃない、と。
 あなたの覚悟、それは評価するわ。 でももし窮地に立ったとき、
 その窮地は全てあなたが死ぬべき時なの? そう思ったのならそこで死になさい。
 でも、違うと思ったら、そこは逃げるべき。 きっと、そう。
 ……そこで重要になってくるのが、自分を冷静に見れるかどうか。 過信は判断を曇らせる。
 これはとても難しい課題。 今は理解できなくてもいい。 けど、いつかきっと見えてくる。
 だから、焦らないで頑張ってほしい。 以上」

少女達「ほむら先生……」

87 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 02:36:20.39 UjvxPkYa0 28/56

マミ「暁美さんすごいわ!」

ほむら「緊張で持病が再発するかと思ったわ……」

マミ「久々に会っていきなりこんなこと頼んでごめんなさいね」

ほむら「新鮮だったし面白かったわ」

キュゥべえ「マミ! どうだった? 僕の先生姿は!」

マミ「一言しか喋ってないじゃない」

キュゥべえ「その一言に全力を尽くしたんだよ……」

マミ「えっと、輝いてたわ!」

キュゥべえ「そう? よかったよ!」

ほむら「……で、アレについてはどう思うのかしら」

マミ「私は円環の銃士になりたいわね」

ほむら「……貴方に聞いた私がバカだったわ」

89 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 02:42:30.11 UjvxPkYa0 29/56

マミ「ふぅ……。 ねぇ、キュゥべえ?」

キュゥべえ「なんだい?」

マミ「その、よかったらまた私と行動しない?」

キュゥべえ「……ごめん。 僕は暁美ほむらと行くよ」

マミ「そう。 残念」

キュゥべえ「でも、また会おう。 いつか、また近いうちに、今度は一人で来るよ」

マミ「ふふ、楽しみにしてるわ」

キュゥべえ「その時はおみやげも持ってくるね」

マミ「荷物もてるの?」

キュゥべえ「インキュベーターの科学力を見くびってもらっては困る」

マミ「ふふふ、期待しているわ」

キュゥべえ「それじゃ、僕はもう寝るよ」

マミ「私はもう少し……おやすみ、キュゥべえ」

キュゥべえ「おやすみ、マミ」

117 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 10:41:43.74 UjvxPkYa0 30/56

マリア「この世界には肉体言語なるものが存在するとか」

さやか「王者の……」

マリア「私も、魔獣とは殴り合う仲でした」

さやか「えぇ!?」

マリア「拳というのは時に、口よりも多くの言葉を語るのです」

さやか「なんとなくわかる気がするけど。 魔獣と語り合ってどうすんのよ」

マリア「それでも届かない時もあるのです」

さやか「……」

マリア「そういう時は、蹴りましょう」

さやか「あんた、見ためと全然違う子なのね」

マリア「そうでしょうか?」

さやか「うん」

118 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 10:50:43.37 UjvxPkYa0 31/56

シャル「杏子ー」

ロッテ「くうかい?」

杏子「あぁ、ありがとう」

まどか「ちっちゃい子達に大人気だね、杏子ちゃん」

杏子「そうだなぁ。 なんでだろうな?」

さやか「滲み出る母性……?」

杏子「でも、さやかなんてさやかあちゃんじゃないか」

まどか「あ、あれはわたしが噛んだの!」

さやか「さやかあちゃんに一人ぼっちになってほしくなくて……」

まどか「やーめーてー!」

120 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 11:00:28.49 UjvxPkYa0 32/56

ほむら「休暇?」

キュゥべえ「うん。 ちょっとマミに会いに行こうと思ってね」

ほむら「私はあなたの上司でもなんでもないんだから、休暇が欲しいなんて言わなくてもいいのよ?」

キュゥべえ「なるほど……」

ほむら「で、どれくらいかかるのかしら? 私は動かないほうが楽でしょ?」

キュゥべえ「3日ぐらいで戻ってくるよ。 君もかなり性格が良くなったね」

ほむら「あら、私は最初から聖人並だと思うのだけれど」

キュゥべえ「どの口が」

ほむら「私にもおみやげ期待してもいいのかしら?」

キュゥべえ「気が向いたらね」

ほむら「マミとは待遇が全然違うのね」

キュゥべえ「そうかな? なんでだろう」

ほむら「いつかあなたに理解出来る日が来るといいわね」

キュゥべえ「? それじゃ、行ってくるよ」

ほむら「いってらっしゃい」

122 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 11:12:18.20 UjvxPkYa0 33/56

キュゥべえ「マミが死んだ……だと……?」

少女「はい。 美しい最後でした……」

キュゥべえ「そっか……」

少女「あの、皆でお墓を作ったので、よかったら……」

キュゥべえ「ありがとう。 寄らせてもらうよ」

少女「はい……。 暫く皆に近づかないように言っておきますね」

キュゥべえ「気遣い感謝するよ」


キュゥべえ「やぁ、久しぶりだねマミ。 ちゃんとおみやげ買ってきたよ。
 マミはたくさん食べるからね。 色々買ってきたんだ。
 ……いつかこうなる事はわかってたけど、出来ればもう一度生きた君に会いたかった。
 あぁ、なんだかすごく寒いね。 こんなに青く澄んだ空なのに、寒くて、雨が降ってるよ」

124 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 11:16:41.39 UjvxPkYa0 34/56

ほむら「そう、残念だったわね」

キュゥべえ「うん。 でも、しょうがないよ」

ほむら「……もしかしたらもう一度会えるかも知れないわ」

キュゥべえ「どういうことだい?」

ほむら「円環の騎士、聖女が彼女達だとしたら、マミが円環の何かになる可能性も0じゃない。
 いいえ、おそらく確実になるでしょうね」

キュゥべえ「鹿目まどかが友人を無下にするはずがない?」

ほむら「えぇ。 だから、もしかしたら会えるかも」

キュゥべえ「……会えるといいな」

ほむら「そうね」

126 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 11:23:16.50 UjvxPkYa0 35/56

マミ「鹿目さん! 私はいったい円環の何になるのかしら!」

まどか「ウェヒヒ、実は考えてませんでした」

マミ「なん……ですって……?」

まどか「さやかちゃんと、杏子ちゃんで手は足りてたから……ぇへへ」

マミ「そう……。 とても、とても残念だわ……」

まどか「な、なんちゃって! 大丈夫ですよ、マミさんにもやって欲しいことがありますから!」

マミ「鹿目さん、信じてたわ!」

まどか「というわけで、マミさんはこれから円環の邪気が……円環の銃士です!」

マミ「私に相応しい二つ名ね……! ふふふ……!」

まどか(あぁ、でも何を頼もう……)

129 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 11:35:06.53 UjvxPkYa0 36/56

マミ「まぁ、素敵なバラ園」

野薔薇「ありがとうございます」

マミ「これは、貴女が?」

野薔薇「はい。 薔薇が好きでして……」

マミ「こんなに綺麗なのにトゲがあるのが良いわよね」

野薔薇「えぇ。 美しさの中に潜む影。 近づきがたい高貴さ。
 美しさに酔った夢の中、棘という現実が目を覚まさせる……」

マミ「ふふ、貴女なかなかやるわね」

野薔薇「はい? 気に入っていただけたのならまたどうぞ」

マミ「えぇ、きっとまた見に来るわ」

野薔薇「その時には今よりもっと美しい薔薇園になっているよう、頑張ります」

133 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 11:42:34.20 UjvxPkYa0 37/56

杏子「相変わらずでけーなぁ、マミは」

マミ「アレから成長しないのよ……」

杏子「これ以上成長されたら困る」

マミ「そういう貴方は、成長、して、ると思うわ」

杏子「……」

マミ「盛るという手も……」

杏子「そこまではしたくない」

マミ「胸の大きさが全てじゃないわ!」

杏子「あんたに言われても説得力ないな」

マミ「うぅ……。 これはこれで苦労も多いのに……」

杏子「確かに、戦うには邪魔そうだ」

まどか「じゃあ削ぐといいよ」

杏子「うぉ、いたのか」

まどか「削ぐといいよ!」

マミ「鹿目さん落ち着いて……」

136 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 12:03:08.21 UjvxPkYa0 38/56

――

月光の影が揺らぐ。
街の眠りを妨げ、魔の時間が始まる。
《魔を狩る者》の姿は見えない。
静かに街が《負》に飲み込まれていく。

深い悲しみが街を覆おうとしたその時
街の中心に《獣王の牙》が開かれた。

撃鉄と唸りが奏でる一夜の《小夜曲》
指揮者は《輝く金の約束》
誰にも知られぬまま、《奏》は続く。

そして――

《奏》は終わった。
街は再び眠りにつく。
月光に一輪の《円環の銃士》が揺れていた。

――

140 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 12:09:53.71 UjvxPkYa0 39/56

マミ「獣王の牙というのは、ダンデライオンのことよ!」

さやか「そうなんですかー」

マミ「奏は、オーケストラって読むの」

杏子「へぇー」

マミ「好き放題やれて楽しかったわ!」

まどか「ウェヒヒ、かっこよかったですよマミさん!」

マミ「うふふ、ありがとう。 けど、魔法少女が円環の理に導かれた後の魔獣退治じゃ
 私が美樹さんや佐倉さんみたいに噂になることはなさそうね……」

さやか「噂になりたいんですか?」

マミ「す、少しね」

杏子「目立ちたがりだなぁ」

マミ「違うわ、そうじゃなくて」

まどか「煙があるんですから、きっと噂も立ちますよ!」

マミ「そうかしら? ふふ、楽しみね」

141 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 12:17:02.70 UjvxPkYa0 40/56

ほむら「円環の銃士、やっぱり来たわね」

キュゥべえ「噂の通りだと、どう考えてもマミだね」

ほむら「姿を見た人は居ないけれど、その戦い方の魅せ方が、ね」

キュゥべえ「ファンというか、生徒が居なくなって箍が外れたみたいだ」

ほむら「もう何も怖くない! っていってそう」

キュゥべえ「死んだのにまだ死亡フラグを立てるなんて、マミらしいね」

ほむら「けど、出没条件は魔獣を倒す魔法少女が居なくなった時」

キュゥべえ「会うのは難しそうだね。
 でも、円環の銃士として活躍しているなら、それでいいかな」

ほむら「……私は円環の何になるのかしら」

キュゥべえ「変態だと思うよ」

ほむら「……」

キュゥべえ「無言で銃を構えるのはやめてほしいな!」

145 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 12:23:48.99 UjvxPkYa0 41/56

マミ「もう何も怖くない!」

さやか「じゃ、せーので食べよう! せーの!」

まどか「……普通のシュークリームだー」

杏子「お、うまいなコレ」

さやか「さやかちゃんセーフ!」

杏子「ってことは」

マミ「……」

さやか「あの、マミさん?」

まどか「気絶してる!」

杏子「わさび入りは、辛いもんな……。 いいよ、水持ってきてやるよ、マミ」

さやか「自分が普通のシュークリームだった分、わさび入りを食べた相手を笑わずには居られない……。
 シュークリームロシアンルーレットってそういう仕組、ぷっ、あはは!」

まどか「自分がわさび食べなかった、それはとっても嬉しいなって、ウェヒヒ」

149 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 12:36:13.59 UjvxPkYa0 42/56

マミ「ひどい目にあったわ」

シャル「マミー」

ロッテ「だいじょぶー?」

マミ「えぇ、大丈夫よ」

シャル「これー」

ロッテ「くえー」

マミ「あら、小さくて可愛らしいケーキ。 ありがとう、いただくわ」

シャル「ふふふ」

ロッテ「にやり」

マミ「……」

杏子「おい、またマミが倒れてんぞ!」

さやか「医療班、医療班ー!」

152 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 12:51:18.92 UjvxPkYa0 43/56

ほむら「ねぇ、キュゥべえ。 私、そろそろ良いかなって思うの」

キュゥべえ「もう、かなり長い月日が経ったからね」

ほむら「希望をもった魔法少女が、今の世界には沢山居る。
 最初は、私だけがまどかを覚えている、だから世界を守らなきゃって使命感があったけど、
 今となってはそこまで強い感情はないの」

キュゥべえ「うん」

ほむら「疲れた、というのもあるけれど
 他の魔法少女達に任せても大丈夫だと思ったから……」

キュゥべえ「ほむらがそう思うなら、きっと鹿目まどかもそう思うだろうね」

ほむら「そうだといいわね。
 ま、だからといって、今辞めるわけではないわ。
 ただ近いうちに私も行くかも知れないって話をね……」

キュゥべえ「そうか、寂しくなるね。
 ……ほむら、僕からも一つ話を良いかな?」

ほむら「えぇ、何かしら?」

153 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 12:59:06.92 UjvxPkYa0 44/56

キュゥべえ「たぶん、近いうちに、もしかするとほむらより先に、僕が居なくなるかも知れない」

ほむら「! どうして?」

キュゥべえ「見ての通り、僕には感情が備わってしまった。
 インキュベーターとしては失格だ。 処分されるかもしれない」

ほむら「そう……なの……」

キュゥべえ「実を言うと、もうずっと前から僕には、契約を結ぶ力が無くなっている。
 だから、処分も今か今かと怯えていたんだけど……何故かそういった話は出てこない。
 泳がされているのかもしれない。 でも、それは利用すべきだと思ってる」

ほむら「だから、かもしれない、のね」

キュゥべえ「うん。 でも、いつ消えてもいいとも思ってる」

ほむら「一緒ね」

キュゥべえ「だね。 だから、最後までよろしく、暁美ほむら」

ほむら「えぇ、頑張りましょう」

156 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 13:08:52.45 UjvxPkYa0 45/56

杏子「この広大な草原を延々走り抜けたい。 でも帰りがめんどそうなんだよなぁ」

まどか「一瞬でもどってこれる魔法のアイテムが欲しくはないか?」

杏子「胡散臭いピンク神がささやいたー。 そんなもんがあるのか?」

まどか「じゃーん、蝶の羽! これを使うと一瞬でセーブポイントに……」

杏子「まどか、あんたは時々何言ってるのかわかんねーよ」

まどか「キメラのつばさのがよかった?」

杏子「はぁ、どっちでもいいよ。 どうやって使うんだ?」

まどか「自分の頭の上にぽーいって投げるの」

杏子「……なんか不安だけど、まどかが渡してくれる物なら大丈夫か……。
 じゃあちょっと行ってくる!」

まどか「いってらっしゃーい!」


一週間後、草原に倒れている杏子をシズルが発見した。
発見当初、杏子は酷く衰弱し、意識も朦朧としていたが、一言だけ呟いた。

「落とした」

160 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 13:16:23.87 UjvxPkYa0 46/56

さやか「全く、杏子はなにやってんだか……」

まどか「まどパワー注入したから大丈夫だよ!」

さやか「まどパワー……?」

まどか「さやかちゃんにも注入してあげようか?」

さやか「ど、どんとこーい!」

まどか「ぇへへ、じゃぁ、眼を閉じて……」

さやか「う、うん……」

まどか「……せいっ!」

さやか「ぐはぁっ。 なんて重いパンチ……」

まどか「注入された?」

さやか「むしろ出そう。 中身が」

まどか「そっかぁ。 もうさやかちゃんはまどパワー100%だったんだね!」

さやか「わけがわかんないよ……」

164 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 13:24:31.53 UjvxPkYa0 47/56

さやか「なんか、最近まどかがすごく天然腹黒ちゃんになってきてる気がする」

杏子「いや、あれは計算だね」

さやか「まさか……」

杏子「あの子は案外侮れないよ……」

さやか「昔から話の持って来かたがうまい子だとは思ってたけど……」

杏子「いつ寝首かかれてもおかしくねーな……」

まどか「そうだねっ」

さやか「……」

杏子「……」

まどか「ウェヒヒ、どうしたの?」

さやか「そ、そろそろ仕事かな?」

杏子「あたしを呼ぶ声が聞こえる!」

まどか「ウェヒヒ、頑張ってね!」

169 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 13:33:05.49 UjvxPkYa0 48/56

マミ「聞いてポリゴールド、ちょっと言いにくいんだけど、私の出番がないわ」

野薔薇「マミさんですから……」

マミ「ど、どういうこと!?」

野薔薇「ふふ」

マミ「どういうことなの……」

野薔薇「あ、よかったらこれをまどか様に渡していただけますか?」

マミ「青い薔薇……」

野薔薇「そして、マミさんにはこちらを」

マミ「白い薔薇ね……」

野薔薇「またいつでも来てくださいね」

マミ「えぇ、ありがとう。 鹿目さんにもちゃんと届けておくわ」

172 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 13:44:22.50 UjvxPkYa0 49/56

ほむら「キュゥべえも居なくなって私独り……。 なんでかな、すごく寂しい」

魔獣「バッザールデ」

ほむら「でも、負けるわけには行かない!」

魔獣「ゴザール」

ほむら「最後の一人になっても、戦い抜く、そう決めたんだから……」

魔獣「チデ」

ほむら「けど、この戦いが最後になりそうね……」

魔獣「ヅィカ」

ほむら「なかなか多いわね……」

――がんばって

ほむら「! えぇ、頑張るわ。 大丈夫、負けはしない!」

175 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 13:51:12.76 UjvxPkYa0 50/56

ほむら(くっ、流石に多い、一旦退こうかしら? でも、逃げて終わりなんて……)

魔獣「ゲキガンビームッ」

ほむら「あっ……」(これ、私、死ぬ……?)

???「どりゃーっ!」

魔獣「トカゲッ」

ほむら「……さやか……」

さやか「全く、何やってんのよ。 あたしがあんたに手を貸す日が来るとはねぇ」

ほむら「ふん、べつに貴方が来なくても何とかなってたわ」

さやか「相変わらず口が悪いね。 ま、積もる話もあるけど今は魔獣倒すのが先でしょ」

ほむら「そうね、円環の騎士様」

さやか「むむ、ほむらに言われてもなんかシャクだーっ!」

ほむら「ふふっ」

179 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 13:57:08.91 UjvxPkYa0 51/56

魔獣「アンコティャンッ」

杏子「おっと、あたしも居るぜ? 今回限定で、円環の戦姫様だけどな!」

さやか「マミさん命名です」

ほむら「あの人らしいわ」

魔獣A「くくく、円環の戦士が二人か。 だが我々は負けはしない。
 我は所詮魔獣軍特攻部隊団長魔獣A。 我を倒そうとも第二、第三の魔獣軍特攻部隊団長魔獣Aが」

杏子「いきなりしゃべんな」

魔獣「キョウコティャンッ」

ほむら「さぁ、やるわよ二人とも!」

杏子「任せろ」

さやか「足引っ張んないでよね!」

182 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 14:00:28.21 UjvxPkYa0 52/56

さやか「よーし、お疲れー」

杏子「久々に暴れられて楽しかったよ」

ほむら「ふぅ……、ありがとう二人とも」

さやか「これも仕事だからねー」

杏子「後は、あいつの役目だ。 また後で会おうな」

ほむら「えぇ。 またあとで……」



マミ「えっあれ? 私、出番無いの?」

185 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 14:08:15.05 UjvxPkYa0 53/56

まどか「ほむらちゃん」

ほむら「まどか……。 私頑張ったよ」

まどか「うん、うん、ずっと見てたから……。 お疲れ様」

ほむら「うん……。 暫くゆっくり、休みたいな……」

まどか「そうだね。 大丈夫だよ、これからはゆっくりできるから」

ほむら「まどか……、ごめんね、色々話したいこと、沢山ある、けど、ちょっと眠くて……」

まどか「うん。 今は、眠って? おやすみ、ほむらちゃん」

ほむら「……おやすみ」

187 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 14:12:33.34 UjvxPkYa0 54/56

――

ほむら「……はっ、まどか!?」

まどか「はい?」

ほむら「良かった……。 夢かと思って」

まどか「ぇへへ、大丈夫、夢じゃないよ!」

ほむら「……ねぇまどか、沢山話したいことあるの」

まどか「うん、私も。 ゆっくり休んで、沢山話そう? でも、その前に一つ……」

ほむら「円環の……?」

まどか「そう、ほむらちゃんには、円環の変態になって欲しいんだ!」

ほむら「へ、へんたい!?」

まどか「そう、変態! ふふ、言ったでしょ? ずっと見てたって……」

――

190 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 14:15:09.42 UjvxPkYa0 55/56

ほむら「そんなのってないわ!? って、あれ?」

まどか「おはよう、ほむらちゃん」

ほむら「まどか……。 今のは夢よね?」

まどか「何のこと?」

ほむら「円環の……その……」

まどか「あ、あれかぁー。 起きたばかりなのにこの話するのも悪いと思ってたんだけど……」

ほむら「う、うん」

まどか「そうだね、ほむらちゃんは円環の……」


おわり

195 : 以下、名... - 2011/06/20(月) 14:20:00.85 UjvxPkYa0 56/56

用事があるので最後急ぎ足になったけどこれで終わりということで。
保守やら支援やらありがとうな!
きっとこの先も楽しくやって行くと思うよ皆!

さやかが円環の騎士様になってキャーキャーいわれるSSが書きたいって立てたから
後半は全部その場のノリなんだ。 全体的にちょっと無理やりやらで申し訳ない。

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