1 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 02:30:41.58 Tb9nVxPK0 1/48


キョン「……なんだよ。こんなお前、元旦から」

ハルヒ「来ちゃったわ!」

キョン「いやあの、まだ二時とか」

ハルヒ「ほら」

キョン「?」


ハルヒ「ほらほら、挨拶」

キョン「……おめでとう」

ハルヒ「今年もよろしく! やー寒い寒い」

キョン「おいこら、なに勝手に入って」

ハルヒ「あれ、妹ちゃん起きてたの?」

キョン妹「あー! はるにゃんだ! あけまして!」

ハルヒ「はい、おめでとー!」  

キョン「おーい、人の話聞いてるかー?」



元スレ
ハルヒ「キョンー! あけおめーっ!」
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1230831041/

2 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 02:37:34.36 Tb9nVxPK0 2/48


ハルヒ「あれ? 家族の人は?」

キョン「親父達は初詣に行ったよ」

ハルヒ「なにあんた、置いてけぼりにされたの……?」

キョン「いやほら、人が多いところに妹を連れて行くわけにも」

ハルヒ「可哀想ね……」

キョン「話を聞けと」

キョン妹「キョン君、かあいそうなの?」

キョン「あのなぁ……か「わ」いそうな」


ハルヒ「おもりねー」

キョン「一人にしとくわけにもいかないしな。中々寝やがらないし」

キョン妹「眠くないもーん。初詣行くのー」

キョン「この通りで。まあ、俺も寒いのは嫌だし」

ハルヒ「行く? 三人で行っちゃう?」

キョン「全く聞いてないよな、俺の話」



4 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 02:40:46.11 Tb9nVxPK0 3/48


ハルヒ「いいじゃん。初詣ぐらいさ、妹ちゃんも行きたいよねー?」

キョン妹「行きたい! 行きたい行きたいーっ!」

キョン「だめだって言ってるだろ。人も多いし寒いし時間遅いし」

キョン妹「平気だもん」

キョン「ダメです」


ハルヒ「むー、キョンのいじわるー」

キョン妹「るー」

キョン「絶妙なコンビネーションを披露するな。あとハルヒの膝から降りなさい」

キョン妹「やだー。ハルにゃん大好きー♪」モゾモゾ

ハルヒ「えー? あたしも好きー♪」ギュウー

キョン「…」

ハルヒ「あらやだ、嫉妬?」

キョン「ああもう、元旦から疲れる……」



5 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 02:43:27.43 Tb9nVxPK0 4/48


ハルヒ「いやでも、神社通り掛かったけど人沢山居たわよ」

キョン「そうか。……いやいや、その前に何故俺の家に」

ハルヒ「あ、おとしだまちょうだい」

キョン妹「わたしもー!」

キョン「頼むから話を聞いてください」


ハルヒ「ねーねー、初詣行こうよー」

キョン「だめだと言ってるだろ」

キョン妹「はちゅも……行くのー」

キョン「ダメだ。もう眠いだろ、寝なさい」

キョン妹「ねむくない! ……もん……」

キョン「止まりかけてるじゃないか」

ハルヒ「頑張れ! 頑張れ妹ちゃん!」

キョン「正月早々から人の妹を変に励ますな」



7 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 02:46:21.96 Tb9nVxPK0 5/48


キョン妹「zzz」

キョン「ほら眠ってる。言わんこっちゃない」

ハルヒ「わー可愛いー♪ キョンの妹じゃないみたいね!?」

キョン「どういう意味だ」


キョン「よいしょ……と。ハルヒ、ドア開けてくれ」

ハルヒ「お姫様抱っこ」

キョン「ん? あぁ、まあそうだな」

ハルヒ「いいなー」

キョン「バカかお前は」

ハルヒ「あたしも!」

キョン「はいはい、わかったからドア開けてくれ」


ハルヒ「ふふっ、おやすみ妹ちゃん」

キョン妹「ふみっ……すぅ」

キョン「ほら、下戻るぞ」

ハルヒ「はいはいー」



8 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 02:49:40.93 Tb9nVxPK0 6/48


ハルヒ「キョンの家の階段、急ね」

キョン「そうか?」

ハルヒ「うん」


キョン「うぅ、寒い寒い……コタツはいいもんだ」モゾモゾ

ハルヒ「こらっ!」

キョン「!? なんだよ、夜中に大声出すな」

ハルヒ「さっきの」

キョン「?」

ハルヒ「いやだから、お姫様抱っこ」

キョン「……は? なんだお前、あれ本気で」

ハルヒ「まあまあ。正月なんだし」モゾモゾ

キョン「こら、重いってば……あぁもう、コタツに二人で座るのは狭いって」

ハルヒ「うっさいわねー」

キョン「それにこれ、お姫様抱っことか関係ないだろ」

ハルヒ「あれ? 久しぶりに見たわねこの芸人」

キョン「……はぁ」



10 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 02:52:31.38 Tb9nVxPK0 7/48


ハルヒ「ちょっと! どこ触ってるのよ!」

キョン「それを言うのは俺だろ。どこ座ってんだよ」

ハルヒ「キョンの前?」

キョン「その通り。テレビが見えない」

ハルヒ「ったく、仕方ないわねー」モゾモゾ


キョン「で、何しに来たんだよ」

ハルヒ「ん? なにって」

キョン「…」

ハルヒ「あんたどうせ暇だろうと思って」

キョン「だからって元旦から押し掛けんな」

ハルヒ「事実暇だったでしょ」

キョン「暇を楽しんでたと言ってくれ」

ハルヒ「この番組終わったら初詣行くわよ」

キョン「寒いから嫌だと」

ハルヒ「あんたに拒否権なんかないわよ?」

キョン「……今年は厄年かなにかなのか……」



12 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 02:59:35.89 Tb9nVxPK0 8/48


ハルヒ「美味しいわね、キョン家のお蕎麦」モグモグ

キョン「そうか?」

ハルヒ「うん」チュルル


ハルヒ「はー、お腹いっぱい」ゴロン

キョン「食った傍からゴロゴロしやがって……しかも人の家で」

ハルヒ「むっ、なによそれ」

キョン「自由人だな、ハルヒは」

ハルヒ「それがあたしの売りだもーん」モゾモゾ

キョン「なっ、足を絡めてくるな鬱陶しい」

ハルヒ「うりうりー♪」モソモソ


キョン「……三時か」

ハルヒ「そろそろ行くわよ」

キョン「えぇ? もういいだろ」

ハルヒ「初日の出とか、みたいじゃん?」

キョン「今日曇ってるんじゃ」

ハルヒ「いい夜空だったわ」

キョン「…」

ハルヒ「あ、おとしだま」

キョン「あげないってば」



14 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:03:48.72 Tb9nVxPK0 9/48


キョン「ったく……めんどくさい」

ハルヒ「新年早々めんどくさがらないの」

キョン「だってお前」

ハルヒ「あ、ちょっと! あたしがあげたマフラー使いなさいよ!」

キョン「……部屋からとってくるよ」


ハルヒ「暖かい? それ」

キョン「ん? あぁ、まあまあ」

ハルヒ「もっとあったがりなさいよ」

キョン「なんか日本語おかしいぞそれ」

ハルヒ「え? あった……あたたが……どうでもいいの!」

キョン「はっは。バカだなぁハルヒは」

ハルヒ「もー! うっさいわね!」

キョン「それでお前、俺のあげた手袋は?」

ハルヒ「……忘れてきた」

キョン「酷いなおい」



16 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:06:50.65 Tb9nVxPK0 10/48


ハルヒ「クリスマスが遠い日のようね」

キョン「そうか?」

ハルヒ「そうでもないかも」

キョン「適当だな」


ハルヒ「別に、そのマフラーに他意はないからね」

キョン「?」

ハルヒ「たまたまあんたに、あたしのプレゼントが廻っただけだからね」

キョン「……あぁ、そして偶然にも俺のプレゼントがお前に」

ハルヒ「えぇ、偶然。ほんとに偶然よね」

キョン「…」

ハルヒ「有希のプレゼントは、みくるちゃんに廻ったわよね」

キョン「そうだな。見事に古泉は自分で自分のプレゼントを持って帰ってたな」

ハルヒ「なんだか可哀想にみえたわよねあれ」

キョン「お前爆笑してたじゃないか」

ハルヒ「なっ、キョンこそ!」



18 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:10:32.82 Tb9nVxPK0 11/48


ハルヒ「準備できた?」

キョン「できたよ。面倒だけど、できてしまった」

ハルヒ「…」

キョン「? ほら行くぞ。コタツから出ろ」

ハルヒ「寒いわね」

キョン「いい加減にしろ」


ハルヒ「やっぱあと三十分待って」

キョン「嫌だ。もう俺は行く準備できたんだ」

ハルヒ「やだー」モゾモゾ

キョン「こら、潜るな」モゾモゾ

ハルヒ「あ、こんにちはキョン」

キョン「うるさい。……まぶしいなコタツの中」

ハルヒ「あっつい! 顔焼けるっ!」

キョン「出ろよ」

ハルヒ「寒いー」

キョン「じゃあ出てくんな」ギュウウ

ハルヒ「! あつ、あっつ! 放しなさ、あっついってば!」モゾモゾ



20 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:13:37.65 Tb9nVxPK0 12/48


ハルヒ「みてキョン、ブーツ買ったの」

キョン「あ? あぁ、いいんじゃない」

ハルヒ「なにそれ、それだけ?」

キョン「ムレそう。そして臭そう」

ハルヒ「ばっ、臭くないわよ!」


キョン「すげぇ、ふわふわだな」

ハルヒ「でしょー」

キョン「履いてみていいか?」

ハルヒ「はっ? サイズが違うでしょ、履けるわけ――」

キョン「物は試しだ。それそれ」モギュウ

ハルヒ「!! こ、こらっ! やめなさいっ!」バッ

キョン「……覆いかぶさるな。重い」

ハルヒ「えへへー、ぬくぬくー」

キョン「なんでもいいけど、自重でブーツ潰れていくぞ? ほらほら」モギュー

ハルヒ「! 脱ぎなさいってば!」




21 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:17:51.33 Tb9nVxPK0 13/48


キョン「あああ……っ.……やっぱり寒いじゃないか」

ハルヒ「そう? こんなもんでしょ」

キョン「風の子かハルヒは」


ハルヒ「むっ、なによ? 自分だけ手袋?」

キョン「そりゃ俺の家からの出発だしな」

ハルヒ「不公平よ」

キョン「俺だってカチューシャしてないんだからいいだろ」

ハルヒ「こんなの防寒着なわけないでしょ! 貸しなさい」スポッ

キョン「あっ、こら!」

ハルヒ「なにこれー。ちょーあったかーい」

キョン「返せよ。片手寒いだろ」

ハルヒ「それはあたしもよ」

キョン「あのな」

ハルヒ「ふふっ、仕方ないから……手繋いであげる!」

キョン「……嬉しそうに言いやがって」

ハルヒ「別にそんなことないわよっ」ギュ



25 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:22:24.02 Tb9nVxPK0 14/48


ハルヒ「はっつもうでー♪ はっつもうでー♪」

キョン「なんだその歌」


ハルヒ「よかったわね、雪積もってて」

キョン「なにが?」

ハルヒ「冬っぽいじゃん」

キョン「そうか? 視覚的にも寒いから、勘弁してもらいたいけどな」

ハルヒ「えー? いいじゃん、冬」

キョン「俺はまだ夏の方が、っと、そこ。雪固まって凍ってるから気をつけ――」

ツルッ

ハルヒ「きゃっ!?」グイッ

キョン「うおっ!」


ハルヒ「びびったー……コケるかと思ったわ」

キョン「…」

ハルヒ「? どうしたの?」

キョン「腕……引っ張られて、ピンッって……」

ハルヒ「あら、じゃあ逆も引っ張っとく? 丁度いいかも」グググ…

キョン「痛い痛いっ!」




26 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:26:49.03 Tb9nVxPK0 15/48


ハルヒ「キョンキョン、はーっ」

キョン「くせっ」

ハルヒ「!? そ、そうじゃないわよっ! それに臭くないわよ!」

キョン「じゃあなんだよ」

ハルヒ「息、白いー。はーっ」

キョン「くせぇ」

ハルヒ「死ねっ!」ドゴォ

キョン「がふっ!」


キョン「ううっ、レバーが……」

ハルヒ「あんたが失礼なこと言うからよ」

キョン「初レバーブローだ」

ハルヒ「あ、いいわねそういうの」

キョン「ちなみに初臭い息だった」

ハルヒ「もっかい死ね!」メゴォ

キョン「あだっ! 初右ストレートッ!」



27 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:30:28.94 Tb9nVxPK0 16/48


キョン「やっぱ元旦だけあって、電気点いてる家も多いな」

ハルヒ「夜更かしね、みんな」

キョン「今日ぐらいはなぁ」


キョン「誰か、初詣来てるかもな?」

ハルヒ「そうね」

キョン「あ、電話して聞いてみるか」

ハルヒ「えー? いいわよ、めんどうだもん」

キョン「さっきお前が言ったじゃないか。新年早々めんどくさがるなって」

ハルヒ「……電話したら、あたし帰るわよ」

キョン「? なんでだよ」

ハルヒ「なんでも。本当に帰っちゃうから!」プイッ

キョン「……わかったよ。しないってば」

ハルヒ「あ、五百円落ちてる」

キョン「はい聞いてないー」

ハルヒ「一円だった」

キョン「しかもいちえ……五百円と見間違えたのか!?」




30 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:36:25.29 Tb9nVxPK0 17/48


ハルヒ「わー、車に雪がてんこもりだわ」

キョン「かき集めるなよ」

ハルヒ「なんで?」

キョン「車にキズが付くからだ。子供の頃、それで怒られたことがある」

ハルヒ「へー」


ハルヒ「じゃあどこで雪集めればいいのかしらね」

キョン「そんなもんその辺で」

ハルヒ「もー解けてたり汚いもん」

キョン「むしろ集めなくてもいいんじゃないか?」

ハルヒ「あ、あそこ綺麗に積もってる」タタタタ…

キョン「……子供」


ハルヒ「キョン?」ポイッ

キョン「? ぶへっ!」

ハルヒ「あはは! 直撃したわね!」

キョン「ぺっ、ぺっぺっ……冷たいだろバカ」

ハルヒ「それーっ」ポイポイッ

キョン「こら、やめっ! このやろう!」シュッ

ハルヒ「きゃっ! やったわねっ!」



33 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:39:59.02 Tb9nVxPK0 18/48


ハルヒ「あー、遊んだ遊んだ」

キョン「何やってんだ俺達」


ハルヒ「はーっ、はー……手冷たい」

キョン「あぁ、ちぎれそうだ」

ハルヒ「あくしゅ」ギュッ

キョン「……冷たすぎてなにも感じない」

ハルヒ「ぎゅーってしてれば、そのうちあったかくなるんじゃない?」

キョン「どうだろうな」

ハルヒ「あら、あんた深爪してるわね」

キョン「あー、そうだな」

ハルヒ「あたし爪綺麗でしょ?」

キョン「どうだろ……人の爪なんて凝視したことないからな」

ハルヒ「綺麗なのー」ギュウウ

キョン「痛い」



34 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:43:22.96 Tb9nVxPK0 19/48


ハルヒ「あ、そうだ」

キョン「?」

ハルヒ「ほら、ほらほら」ブンブン

キョン「??」

ハルヒ「初はぐ!」

キョン「……わけがわからん」

ハルヒ「うるさいー」ギュウ


ハルヒ「あー、あったかー」

キョン「ん、そうだな」

ハルヒ「…」

キョン「黙るなよ」

ハルヒ「え?」

キョン「……なんでもない」

ハルヒ「ん」

キョン「頭、雪残ってる」

ハルヒ「のけて」

キョン「あいよ」ポフポフ

ハルヒ「ふぃ」



35 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:49:58.49 Tb9nVxPK0 20/48


鶴屋「はー、お腹いっぱいだよー!」

みくる「沢山夜店の食べ物、食べてましたねぇ」

鶴屋「もちろんっさ! 並んでた屋台全制覇も……ん?」

みくる「ふぇ? なんですか?」

鶴屋「ほらあれ、公園の……あ!」


鶴屋「……キョン君とハルにゃんっさ!」

みくる「あらあら……抱き合ってますねぇ」

鶴屋「おーおー、新年早々アツアツだねぇ!」

みくる「そうですねぇ」

鶴屋「って、あの二人そういう仲だったのかい!?」

みくる「えっと……その、そういうわけでもないかと」

鶴屋「?」

みくる「邪魔しちゃダメですね。行きましょう?」

鶴屋「あいあいっさ!」




キョン「……なんか今、緑色とぽよんぽよんな気配が……」

ハルヒ「え? なに?」

キョン「なんでもない。ほら行こう」

ハルヒ「うん!」



36 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 03:57:58.80 Tb9nVxPK0 21/48


ハルヒ「そういえばあそこの神社、去年も行ったわね」

キョン「あぁ、俺も行った」

ハルヒ「いつ?」

キョン「確か……一月二日かな」

ハルヒ「あたしもそうよ!」


キョン「そうか。じゃあもしかすると出会ってたかもな」

ハルヒ「全然記憶にないわね。あんた地味だものね」

キョン「俺だってハルヒみたいなおかしい奴、見た記憶ないな」

ハルヒ「なっ、失礼ねっ!」

キョン「……そういやさ」

ハルヒ「?」

キョン「それ以来、お参りしたのっていつ?」

ハルヒ「いつって……今日?」

キョン「俺もそうだ。アレだよな、初詣って言っても年一回しか行かないなら」

ハルヒ「いつ行っても同じね」

キョン「今年はたまーにでも、お参りしに行くかなぁ……」

ハルヒ「じゃああたしも着いてってあげるわよ!」

キョン「はいよ。そりゃどーも」



37 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 04:08:27.61 Tb9nVxPK0 22/48


ハルヒ「着いたー!」

キョン「あー……人多いな。もう減ってると思ったんだけど」

ハルヒ「がやがやしてるわね。近所迷惑よ」

キョン「じゃあ帰るか」

ハルヒ「あっ、うそうそっ」


キョン「おみくじ引いて」

ハルヒ「たこ焼き食べてー」

キョン「お参りして」

ハルヒ「リンゴあめ食べてー」

キョン「あ、絵馬も書くか」

ハルヒ「ハンバーグくじ? 興味深いわねアレ」

キョン「って、食い物ばっかりじゃないか」

ハルヒ「じゃあなんか飲み物も」

キョン「そうじゃなくて」

ハルヒ「まあそんなもんかな。よろしくね!」

キョン「俺のオゴリ!?」



38 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 04:10:36.95 Tb9nVxPK0 23/48


ハルヒ「フランクフルトー」

キョン「無駄に高いと思うんだよ、こういうの……」

ハルヒ「ほらほら、ケチケチしてんじゃないわよっ」


ハルヒ「んー」モクモク

キョン「美味いか?」

ハルヒ「普通ね。いたって普通」

キョン「おごってやったんだから美味いって言っとけよ」

ハルヒ「はい、あーん」

キョン「……あむっ」

ハルヒ「今のが感謝の証ってことで」

キョン「ほまへ、ひほくないはほへ」

ハルヒ「何言ってるのかぜんっぜんわかんないわよ!」



39 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 04:21:29.81 Tb9nVxPK0 24/48


ハルヒ「ちょっ、キョン待ちなさいよっ」

キョン「あぁもう。迷子になるなよー?」

ハルヒ「待ってってばー!」


ハルヒ「ふっ、ほんっとに人多いわね」

キョン「今日ばっかりはな」

ハルヒ「……お参りの列、もっと凄いわよ」

キョン「先におみくじ引くか?」

ハルヒ「そうね」

キョン「えっと、あっちか」

ハルヒ「あっ! リンゴあめ発見!」

キョン「勝手にウロウロすんな!」


キョン「これってさ」シャクッ

ハルヒ「んー?」モグモグ

キョン「食えば食うほど……残念な気持ちになるよな」

ハルヒ「あー……ずーっと舐めてるのが正解かもね?」ペロッ




41 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 04:26:26.44 Tb9nVxPK0 25/48


ハルヒ「おみくじいっぱいあるわね……どれにしようかしら」

キョン「あっちのあれでいいんじゃないか?」

ハルヒ「どっちのどれよ?」

キョン「見えないか?」

ハルヒ「見えないーっ」

キョン「まあいいや。俺が適当に二つ買っとくぞ」

ハルヒ「同じやつね? 勝負するんだから!」

キョン「はいはい」


キョン「ほら」

ハルヒ「まだ開けてない?」

キョン「もちろん」

ハルヒ「あれね、運勢がいいほうが、なにかオゴるってことで」

キョン「え? 悪いほうじゃないのか?」

ハルヒ「あんたもし大凶とか出て、更にお金まで持っていかれたいの?」

キョン「うっ……って、今のところ全部おごってるような」

ハルヒ「それじゃ開けるわよ!」ゴソゴソ

キョン「…」


ハルヒ「あ、中吉だ」

キョン「…」

ハルヒ「?」

キョン「……初めてみた……大凶って、あるんだな」

ハルヒ「うわっ」

キョン「…」

ハルヒ「お、落ち込まないのっ! 綿菓子おごったげるから!」



42 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 04:31:42.38 Tb9nVxPK0 26/48


ハルヒ「でもあたしも初めて見たわ。それ」

キョン「どうしろっていうんだろうな」

ハルヒ「なにって書いてる?」


キョン「学問……無理は禁物」

ハルヒ「どうあがいてもダメってことかしら」

キョン「商売……勘違いが難を呼ぶ」

ハルヒ「勘違いしちゃだめよ?」

キョン「恋愛は……ええっ?」

ハルヒ「? うわっ」

キョン「…」

ハルヒ「た、たかがおみくじ! たかが印刷物よ!」

キョン「…」

ハルヒ「大丈夫よ……多分」

キョン「まあ、気にしちゃだめだな」

ハルヒ「そうそう。ほら、わたがしあった」

キョン「一番大きいのがいいな。妹にやる」

ハルヒ「しかたないわねー。じゃああの、可愛いのにしましょ」



45 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 04:36:28.16 Tb9nVxPK0 27/48


キョン「こんなもん、結んでしまって忘れるのが一番だよな」クルクル…

ハルヒ「そうね」

キョン「? ハルヒ、結ばないのか?」

ハルヒ「うん。あのね、あたしこれ持っておくの」


キョン「なんでさ」

ハルヒ「たまーに開いてね、書かれてること見るの。で、忘れないように」

キョン「でもこれって、こうやってくくりつけるもんじゃ」

ハルヒ「それするとどうなるの?」

キョン「……さあ?」

ハルヒ「もしかして、その通りになるのかしら」

キョン「かもな」

ハルヒ「じゃああんたの一年終了じゃない?」

キョン「! しまった! あっ……どこに結んだっけ……」

ハルヒ「あははっ、ばーか!」

キョン「うっせぇ」



46 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 04:40:00.17 Tb9nVxPK0 28/48


キョン「ちょっと疲れたな……座って休もう」

ハルヒ「座るとこある?」

キョン「んー、なんかあっちに」

ハルヒ「あ、お神酒もあるわね」

キョン「もらうか?」


ハルヒ「んっ……うー」

キョン「見るからに苦手な顔してるな」

ハルヒ「うぇ」

キョン「甘酒は?」

ハルヒ「そっちは好き!」

キョン「ほら、こぼすなよ?」ククッ

ハルヒ「んっ、んっ……はー、暖まるわね」

キョン「ん」

ハルヒ「ふふっ」ススッ

キョン「なんだよ、狭い」

ハルヒ「混んでるから仕方ないわよ。もっとそっちー♪」

キョン「……もう酔ってるんじゃないだろうな」




47 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 04:44:36.14 Tb9nVxPK0 29/48


ハルヒ「! キョン、牛がいる!」

キョン「牛? おおっ」

ハルヒ「でっかいわねー」

キョン「丑年だからか……にしてもでかいな」


ハルヒ「これ、何牛かしら」

キョン「さぁ、普通に牛じゃないか」

ハルヒ「普通に牛ってなによ」

キョン「なんかその辺の」

ハルヒ「この辺で牛なんて見たことないわよ」

キョン「言われてみれば……どこから連れてきたんだろ」

ハルヒ「触ってもいいかな?」

キョン「いいだろうけど、止めといたほうが」

ハルヒ「もーもー」

ネベロリンッ

ハルヒ「!!!!!」

キョン「あー……ほら、いわんこっちゃない」

ハルヒ「あううっ……手ぇ舐められたぁ」

キョン「暖かいからいいんじゃないか?」

ハルヒ「いいわけないわよっ! 手、洗うーっ」

キョン「あーもー、手洗い場はあっちか?」



50 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 04:58:02.37 Tb9nVxPK0 30/48


キョン「遅いな……手洗うだけにどんだけ時間――」

国木田「あれ? キョンだ」

キョン「? 国木田」

谷口「おぉ、キョン! あけおめ!」

キョン「誰だお前」

谷口「!?」


国木田「初詣、来てたんだね」

谷口「電話したらめんどうだから行かないって言ってたじゃないか」

キョン「ん? あ、あぁ。気が変わったんだよ」

国木田「涼宮さん?」

キョン「!」

国木田「あはは、一緒なんでしょ?」

谷口「なんだって? どういうことだキョン!?」

キョン「いやあの、何言ってるんだよ」

国木田「あれ、違うの?」

キョン「…」

谷口「なんだと……嘘だと言え! このキョン!」

キョン「うるせぇ」



52 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 05:03:46.72 Tb9nVxPK0 31/48


国木田「だと思った。じゃないと、キョンが初詣に来るとは思えないもん」

キョン「なんでだよ」

国木田「去年だって、僕らと年越しまで遊んでたからついでにって感じだったじゃん」

キョン「あー、そうだったな」


谷口「くっそ、お前いつからそんな関係だったんだよ!」

キョン「そんな関係って」

国木田「ふふっ、僕の目は騙せないよ」

キョン「騙してるわけじゃ……別になんでもないって」

谷口「お前、女の子と二人でこんな時間にウロウロしてて……なんでもないってあるかっ!」

キョン「あーもー。俺は別にハルヒとは……」

国木田「あはは、なんだか二人らしいや」

キョン「…」

国木田「あ、そういえば佐々木さんも来てるんだって」

キョン「え? あぁ、おう……そうか」

谷口「なに? 佐々木さん?」

国木田「さぁてと、そろそろ帰ろうか谷口」

谷口「えぇっ、折角だし四人で」

国木田「邪魔しちゃだめだよ。ほらほら、あっちに凄い美人が」

谷口「おっしゃ! 今行くぜ! 今年は俺も年男だーっ!」


キョン「あいかわらずうるさいなぁ……」

キョン「佐々木……来てるのか……なんか、今遭遇するのはアレだな」

ハルヒ「誰が来てるって?」

キョン「!? っと、なんでもない。もういいか? ほら行こう」



55 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 05:07:15.37 Tb9nVxPK0 32/48


ハルヒ「国木田君? 谷口も?」

キョン「あぁ。でももう帰るってさ」

ハルヒ「そう……」

キョン「逢いたくなかったんだろ?」

ハルヒ「! そっ、そんなことないわよ? 別にどうってことも」


キョン「そうか? 俺は逢いたくなかったよ」

ハルヒ「えっ? なんで?」

キョン「そりゃお前……折角二人で来たんだし?」

ハルヒ「あ……う、うん」

キョン「あいつらの邪魔しちゃ悪いだろ?」

ハルヒ「って! なによそれっ!」

キョン「なんだよ、なにちょっとテレてるんだ? えぇ?」

ハルヒ「うっさいうっさい! あんたも牛に舐められちゃえばいいのよっ!」

キョン「うわ、そりゃ勘弁だな」


ハルヒ「そろそろお参り行くわよ!」

キョン「まだ並んでるな……まあでも、いいかね」



57 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 05:15:21.71 Tb9nVxPK0 33/48


ハルヒ「どれぐらい並べばいいのしら?」

キョン「うーん、どーだろ」

ハルヒ「前、見えない」

キョン「手放すなよ。探すの面倒だからな」

ハルヒ「わかってるわよー」ギュ


キョン「牛の舌、どんな感じだった?」

ハルヒ「ぬめっと……ざらざらっと」

キョン「うわぁ」

ハルヒ「人間の舌とはちょっと違うのかも」

キョン「? そうか?」

ハルヒ「あーでも、舌の感触って知らないわね」

キョン「手の甲、舐めてみればいいじゃないか」

ハルヒ「こう?」ペロッ

キョン「うおっ、自分のを舐めろよ」

ハルヒ「あはは、キョンびくってした!」

キョン「そりゃビビるだろ。いきなり舐められたら」

ハルヒ「あ、そうだ耳貸しなさいよ」

キョン「?」

ペロリン

キョン「!」

ハルヒ「うわ、キョンのほっぺしょっぱい」

キョン「……なにやってんだよバカ」

ハルヒ「? 顔赤いわよ? 熱?」

キョン「うるさいな。ほら進むぞ」



61 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 05:30:06.83 Tb9nVxPK0 34/48


ハルヒ「中々たどり着かないわねー」

キョン「もう少しだ。我慢してろ」

ハルヒ「あ、また雪降ってきた」


キョン「寒くないか?」

ハルヒ「うん。全然大丈夫!」

キョン「そうか」

ハルヒ「……くしゅっ!」

キョン「? やっぱり寒いんじゃないか?」

ハルヒ「う、ううん。そんなことないわよ? ただちょっと、さっき手洗った水が冷たかったかなって」

キョン「ほら、手袋両方使ってていいぞ」

ハルヒ「いいわよ別に」

キョン「いいから。正月から風邪ひいてちゃバカだろ?」

ハルヒ「……さんきゅ」

キョン「おう」

ハルヒ「じゃああたしも恩返しー」ムギュー

キョン「歩きづらいって」

ハルヒ「あ、じゃあキョン? 後ろからあたしを覆っててよ。それなら暖かいかも」

キョン「……そうしてみるかな」



64 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 05:45:23.49 Tb9nVxPK0 35/48


ハルヒ「あっ、見えた見えた!」

キョン「おー……賽銭箱大きいなぁ」

ハルヒ「でもあれ、箱というよりかはただの囲いじゃない?」

キョン「まあそうかもな」


ハルヒ「なにお願いしようかしら」

キョン「なんでもいいじゃないか」

ハルヒ「だめよ! 初詣なんだから、ちゃんとしないと!」

キョン「じゃあ.……SOS団メンバーの健康を、とか」

ハルヒ「SOS団が世界的に大きな集まりになるようにとか?」

キョン「それだけはやめてください」


ハルヒ「あ、お賽銭」

キョン「あぁ、俺のコートのポケット漁ってみ」

ハルヒ「ん?」ゴソゴソッ

キョン「一応五円玉分けといた」

ハルヒ「あー、ご縁があるようにって? でも神主さん達からしたらもっとよこせって感じじゃない?」

キョン「……もう適当にばらばらーっと」

ハルヒ「こっちサイフ入ってる。こっからでもいい?」

キョン「ばっ、それはお札しか入ってないぞ!」




65 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 05:49:33.15 Tb9nVxPK0 36/48


ハルヒ「キョンキョン、上見て」

キョン「上?」

ハルヒ「でっかいしめ縄!」

キョン「おおっ」

ハルヒ「……火点けたら凄いことになりそうね」

キョン「お前なぁ」


ハルヒ「えいっ」ポイッ      チャリン

キョン「…」

ハルヒ「二回、手を叩くんだっけ?」

キョン「あっ、そうか。忘れてた」パンパンッ

ハルヒ「あれ? 叩かないでいいんだっけ?」

キョン「……もう遅いって」

ハルヒ「まあいいわ!」


キョン「結局、何にしたんだ?」

ハルヒ「んー……まあ平和に暮らせますようにって」

キョン「おぉ、それはありがたい」

ハルヒ「え?」

キョン「いやいや、こっちの話」

ハルヒ「あとキョンになにか面白いこと起こしてくださいって。突然頭髪が抜け落ちるとか」

キョン「!? とっ、取り消して来いっ!!」

ハルヒ「嘘よ嘘ー♪ なーに慌ててるの? あはは!」

キョン「お前、本当にそんなこと頼んでないだろうな……」ブルブル

ハルヒ「??」



66 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 05:56:15.87 Tb9nVxPK0 37/48


ハルヒ「えま!」

キョン「……なんで絵馬って言うんだろうな」

ハルヒ「絵を描く馬……馬? ならアレよね、今年丑年だから」

キョン「絵丑? 言いにくいな」

ハルヒ「どーでもいいわね!」


キョン「結局こっちでも願いこと書くのならさ」カキカキ

ハルヒ「うん」キューッ

キョン「参拝っていらなかったんじゃないか?」

ハルヒ「どうだろ? それはそれで……できた!」

キョン「? なんだそれ」

ハルヒ「牛よ!」

キョン「……牛? 俺の知ってる牛はそんな……」

ハルヒ「う、牛なの! 牛ったら牛よ!」

キョン「すいません神様。今からそっちに変な生物が行きます」

ハルヒ「失礼ね!」

キョン「ほら、括りに行こう」


ハルヒ「平凡な一年でありますようにって……つまんないわねぇ」

キョン「それが一番だろ。うし、帰るか」

ハルヒ「やだ。もうちょっとウロウロするわよ」グィー

キョン「……わかったわかった」



69 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 06:08:42.65 Tb9nVxPK0 38/48


ハルヒ「タコ焼き……」

キョン「まだ食うのか?」

ハルヒ「うーん。食べたいけど全部は無理かも」

キョン「じゃあ半分こするか?」

ハルヒ「そうね!」


キョン「あっつ……熱いから気をつけろよ?」フーフー

ハルヒ「あーん」

キョン「自分で食え」

ハルヒ「けち!」

キョン「うるさいなぁ……ほら」

ハルヒ「はふ」

キョン「俺も」

ハルヒ「それ」ポイッ

キョン「あっつい! 口に放り込むなっ!」


ハルヒ「…」パサパサパサ…

キョン「この……線香の煙だか知らないけど」

ハルヒ「…」パサパサパサ…

キョン「何故そんなに必死になって俺の頭に」

ハルヒ「そりゃあもう、大凶の男だから……」パサパサパサ…

キョン「いたたっ、目がしみるっ」



71 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 06:13:04.39 Tb9nVxPK0 39/48


ハルヒ「着物の人も沢山いるわね」

キョン「そうだな」

ハルヒ「あたしも着てくればよかったかなぁ」

キョン「いや、やめとけ。ハルヒは動き回るから……ぐしゃぐしゃにしそう」

ハルヒ「むっ、なによそれ!」


ハルヒ「でも成人式は着物よね」

キョン「んー」

ハルヒ「……まだまだ先の話かしら」

キョン「どうだろうな。気がつけば、そういう時期になってるかもな?」

ハルヒ「あら、あの人綺麗ね」

キョン「?」

ハルヒ「ほらほら、なんか髪短い子」

キョン「……おいおい」

ハルヒ「あ、こっち来る……ん?」

キョン「嘘だろ、なんでお前……あぁっ」


佐々木「やぁキョン。あけましておめでとう」

キョン「…」

ハルヒ「あれ、キョン? 知ってる子?」

キョン「……おめでとう、佐々木」




72 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 06:23:05.95 Tb9nVxPK0 40/48


佐々木「えっと、涼宮……さんかな?」

ハルヒ「!」

佐々木「キョンから話は聞いてます。あ、佐々木です」

ハルヒ「あぁ、えっと、涼宮ハルヒよ!」


キョン「なんでお前、そんな格好」

佐々木「こういう行事には着物もいいかなって。どう?」

キョン「どうって……」

ハルヒ「…」

キョン「……まあ……」

ハルヒ「いいなぁ。あたしも着てみたい」

キョン「!」

佐々木「ふふっ、涼宮さんなら確かに似合いそうだね」

ハルヒ「決めた! 来年の初詣は着物で行くわ!」

キョン「お、おう。そうか」


佐々木「それじゃ、僕……っと! うん、それじゃまたね」

キョン「? もう行くのか?」

佐々木「うん。友達待たせてるし、折角の所を……悪いでしょ?」

キョン「いや、あの」

佐々木「それじゃ、キョンのことをよろしくね。涼宮さん」

ハルヒ「さよなら!」

キョン「…」



73 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 06:26:00.60 Tb9nVxPK0 41/48


キョン「……なんだ、別に大丈夫か」

ハルヒ「ねぇキョン?」

キョン「ん?」


ハルヒ「あんた、あの子とどういう関係?」

キョン「ど、どうって別に。ただの同級生」

ハルヒ「ふーん.……ただの同級生の女の子?」

キョン「そうだよ。それがどうした?」

ハルヒ「なんであたしのこと、知ってるのよ」

キョン「! い、いやあの、まあなんだ」

ハルヒ「……仲いいんでしょ」

キョン「べっ、別に普通だって」

ハルヒ「あんたがふつーに女の子と仲良くできるとは思えないわね」

キョン「おい、ハルヒ」

ハルヒ「ったく……帰るわよ!」

キョン「あっ、おい!」


キョン「……あぁもう……やっぱり変な勘違いしやがって」



75 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 06:32:21.82 Tb9nVxPK0 42/48


ハルヒ「…」スタスタ

キョン「おい、ハルヒ」

ハルヒ「…」スタスタ…


キョン「おいってば」

ハルヒ「…」

キョン「あの、違うんだ。佐々木は本当にただの友達で」

ハルヒ「わかってるわよ。だからなに?」

キョン「……なんにもないって」

ハルヒ「意味わかんない」

キョン「だから……その、なんていうか……」

ハルヒ「…」

キョン「国木田とかにも勘違いされるけど、あいつとは本当に」

ハルヒ「……ふふっ」

キョン「本当にただの……え?」

ハルヒ「あははっ、なに、なに慌ててるのよキョン!」

キョン「いや、あの」

ハルヒ「あーもー。そんなに焦っちゃって……あたし、怒ってると思った?」

キョン「そ、そりゃお前」

ハルヒ「バカねー。あんた、あたしを誰だと思ってるのよ? 涼宮ハルヒちゃんよ?」





76 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 06:41:53.43 Tb9nVxPK0 43/48


ハルヒ「なんであんたの同級生? の女の子を見て不機嫌にならないといけないのよ?」

キョン「……だってお前」

ハルヒ「言ったでしょ。あたしは恋愛なんてただの病気だって」

キョン「…」

ハルヒ「あんたが別にどこの子とどんな関係でも、あたしには関係ないわ」


ハルヒ「もしかして、嫉妬してるとか思った?」

キョン「……思っちゃ悪いかよ」

ハルヒ「そっか。そっかぁー」

キョン「わけわかんないことすんなよ。……まったく」

ハルヒ「もしさ」

キョン「え?」

ハルヒ「もしあたしがね、恋愛ってのを理解した普通の女の子だとしたらさ」

キョン「……?」


ハルヒ「新年早々、約束もなしに家を訪ねてさ」

ハルヒ「無理矢理連れ出して、一緒に初詣して」

ハルヒ「あんまり美味しくないフランクフルトや、表面だけが甘いリンゴあめ食べたり」

ハルヒ「寒いかって心配してくれて、ちゃんと手を繋いでてくれる」


ハルヒ「そんな男の子がいれば……それってとっても幸せなことだと思うの」

キョン「……ハルヒ」

ハルヒ「嫉妬なんてできないわ。嫉妬なんてする前に……信用しきっちゃってるもん」

キョン「…」

ハルヒ「ほら、もう日が昇るわよ? 初日の出、見るんでしょ?」

キョン「……うん、そうだな」



77 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 06:49:49.31 Tb9nVxPK0 44/48


ハルヒ「ここ座って? あたしも座る」

キョン「おう」

ハルヒ「んー……なんだか歩きつかれたわね」


ハルヒ「……佐々木って子、多分あんたのコト好きだったんじゃないかな」

キョン「? そうかな」

ハルヒ「うん。だってね、さっき何度もキョンの手見てたもん」

キョン「手?」

ハルヒ「あんた気がついてなかった? ずっとあたしの手、繋いでてくれてたの」

キョン「あ……あぁ、そうだった。でも佐々木は、お前と同じこと言ってたぞ?」

ハルヒ「あたしと?」

キョン「だから、恋愛感情は病気の一種だとか」

ハルヒ「あぁ、じゃあ本当にキョンのこと好きだったんだ」

キョン「?」

ハルヒ「あたしがそうだから……あたしもそう思ってるから、わかるの」

キョン「…」


ハルヒ「あたしがお参りで、本当は何をお願いしたか教えてあげよっか?」

キョン「?」

ハルヒ「今年もキョンと……今まで通り、仲よくできますようにって」

キョン「……そっか。うん、ならそうしなきゃな」

ハルヒ「もちろん!」



84 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 06:57:19.91 Tb9nVxPK0 45/48


ハルヒ「あっ、日が出てきた」

キョン「おー……なんだよ、綺麗だな」

ハルヒ「…」


ハルヒ「楽しかったわね」

キョン「うん」

ハルヒ「でも疲れた。今日は熟睡できそう」

キョン「あのさ」

ハルヒ「?」

キョン「なんていうか、今年もよろしくな」

ハルヒ「なっ、なによ急に」

キョン「色々と面倒なことが起こるかもしれないけど……それでも俺はさ」

ハルヒ「…」


キョン「ハルヒの隣にいるのが、一番楽しい時だと思ってるから」

ハルヒ「……うん」


キョン「さ、そろそろ帰ろう。送るよ」

ハルヒ「ちょいまち!」

キョン「えっ? なんだよ、まだどこか行くのか?」

ハルヒ「初詣、初日の出、初ハグ、初……レバー?」

キョン「??」

ハルヒ「もう一個初○○ってのが、あると思わない?」




88 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 07:00:56.57 Tb9nVxPK0 46/48


ハルヒ「さっき舐めたとこの、ちょっと下」

キョン「……あー……うん」


ハルヒ「これはキョンから、させてあげる」

キョン「いいよ別に。ハルヒからでも」

ハルヒ「……キョンからのが、いいの」

キョン「……わかった」

ハルヒ「ぎゅってしながら、ね?」

キョン「もちろん。今年初めて、だけど今年一番幸せに」

ハルヒ「それは嫌よ」

キョン「なんでだよ」

ハルヒ「また次も……一番幸せって思うように。今、一番幸せって思わせて?」

キョン「…」

ハルヒ「今年も、よろしくね? キョン」



89 : 以下、名... - 2009/01/02(金) 07:05:52.37 Tb9nVxPK0 47/48


古泉「へぇ……これはいい年の始まりですね」

長門「…」コク

みくる「うふふっ、涼宮さん嬉しそうです」

古泉「しかしなんでしょうね。この孤独感は……」

みくる「そっ、それは」


みくる「ところで」

長門「?」

みくる「キョン君のおみくじの、恋愛ってどういうことが書いてあったんでしょうね?」

長門「…」

古泉「なんだか、とてもマズイことが書いてあるような素振りでしたね」

長門「……これ」カサカサ

古泉「なんで持ってるんですか?」



恋愛:待ち人は来ず



古泉「……これは」

みくる「待ってる人は来ない……それはつまり」

長門「彼は誰も待っていない」



キョン「俺の傍には、もう待ち人は間に合ってるからな」

ハルヒ「ん?」

キョン「いいや、なんでもないよ」



                                           終。




95 : ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY - 2009/01/02(金) 07:09:37.09 Tb9nVxPK0 48/48


はい。あけましておめでとうございます。
なんといいますか、今年もよろしく……を混めて、一発目から甘い甘いお話で。

今年は去年より、もっと面白いSSを書けるよう頑張ります。
それじゃまた、近いうちに。
去年も今年も、変わらずハルヒはキョンの嫁ってことで。

おやすみなさい。



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