妹「はい返すよ」
兄「もういいのか」
妹「うん、けどまた貸してね」
兄「別にいいけど、何に使ったんだ?」
妹「ちょっと私専用のデータ保存フォルダ作った」
兄「ふうん、何のデータ保存してんだよ」
妹「ないしょ」
兄「内緒?」
妹「そう、内緒だから見ちゃだめだよ」
兄「だめなの?俺のパソコンなのに?」
妹「私専用だから、お兄ちゃんは見ちゃだめなの」
兄「わかったよ、じゃあ見ないよ」
妹「絶対だよ、絶対だからね」
兄「わかったって」
元スレ
妹「お兄ちゃんちょっとパソコン貸して」
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1291076113/
兄「見ちゃだめ……と言われたものの」
兄「気になるなぁ」
兄「……」
兄「……そうか」
兄「中を見なけりゃいいんだよな」
兄「俺のパソだし、サイズ位知っとかなきゃハードディスクの残量が……」
兄「ええと、プロパティ……」
カチカチッ
兄「サイズは……って、4.5ギガ?」
兄「あいついったい何入れたんだよ……」
兄「……」
兄「ちょっとくらい見ても」
兄「どうせバレないし」
兄「……」
兄「こんな大きなデータ入れてパソの調子が悪くなったら大変だ」
兄「……よな」
兄「……」
兄「えいっ!」
カチカチッ!
兄「うわっ!何このフォルダの数」
兄「50くらいあるぞ……」
兄「ナンバリングしてある、まめだなあいつ」
兄「中身は……」
カチカチッ!
兄「……『.mov』って、動画か」
兄「そういや最近デジカメいじってたな」
兄「……」
兄「ここまで見たら、同じだよな」
カチカチッ!
兄「あ……妹だ」
妹『おばあちゃんの~~~♪』
兄「自分撮りかよ……つうか、なんでトイレの神様なんだよ」
兄「こっちは……ダンス」
カチカチッ
妹『ヘイヘイ!イェーイ♪』
兄「イェーイって……」
兄「なんだよ……」
兄「……ちょっとかわいいじゃねえか」
兄「ま、こういうの見られるの恥ずかしいよな」
兄「あとは……」
兄「……『心の叫び』?」
兄「『心の叫び』ってなんだ?」
カチカチッ!
妹『テストいやだぁぁぁぁっ!!!』
兄「ああ、なるほど」
妹『ピーマン嫌いだぁぁぁぁっ!!!』
兄「ププッ」
妹『ケーキ食べたいよぉぉぉぉぉっ!!』
妹『可愛くなりたいぃぃぃぃっ!!』
兄「プッ、いや可愛いって」
妹『お兄ちゃん好きぃぃぃぃぃっ!!!』
兄「へ?」
妹『好き好きっ!お兄ちゃん大好きぃぃぃぃぃっ!!!』
兄「えっ?えっ?」
兄「なにこれ?」
妹『お兄ちゃんともっと仲良くしたいぃぃぃぃぃっ!!!』
兄「なにこれ?なにこれ?」
妹『彼女になりたいぃぃぃぃぃっ!!!』
兄「何言ってんだよ……」
妹『お嫁さんになりたいよぉぉぉぉぉっ!!!!!!』
兄「うそ……だろ」
兄「は、ははは……」
妹『……だめだよ』
妹『お兄ちゃん……』
兄「あ……」
妹『お兄ちゃん……とうとうここまで見ちゃったんだね』
兄「え?」
妹『あれだけ見ないでって言ったのに……』
兄「あいつ……」
妹『こうなったら言うね……』
妹『お兄ちゃん……』
妹『……大好きだよ』
妹『ずっと、ずっと我慢してたんだよ……でも』
兄「お、おい……」
妹『どうしたらいい?もう気持ちが抑えきれないよ……』
兄「ちょっと待てよ……」
兄「って、パソに言っても……」
妹『……なーんてね』
兄「?」
妹『びっくりした?』
兄「なっ?」
妹『あはは、ふん、ばーかばーか』
妹『いぃーだっ』
兄「なんなんだよ」
妹『……』
妹『……えと』
妹『し、知ってるもん!』
妹『お兄ちゃんの方が私のこと好きなんでしょ!』
兄「どうしてそこからそうなる……」
妹『と、いうことでぇ』
兄「えっ?なにが?なにがということなの?」
妹『お兄ちゃんが私に彼女になって欲しいんだったら』
妹『明日の朝、顔見たら「おはよう」って言うといいよ』
兄「おはようって……いつも言うだろ」
妹『「おはよう」だよ』
妹『どうせこのまま彼女も出来ないんでしょ』
妹『仕方ないから』
妹『「おはよう」って言えたら、私がなってあげるよ』
兄「何言ってやがる……」
妹『「おはよう」だよ』
妹『それだけでいいんだよ』
兄「あ、終わった……」
兄「……」
兄「これは、見なかったことに……」
兄「ったく……」
兄「明日の朝って」
兄「どうしよう……」
そして次の朝
兄「あ」
妹「あ……」
兄「……」
妹「……おはよ」
兄「あ、うん……」
妹「……」
妹「……お兄ちゃん、おはよう」
兄「ん?ああ」
妹「……うぅ」
兄「いただきます」
カチャカチャ
妹「お兄ちゃん?」
兄「早く食べなきゃ遅刻するぞ」モグモグ
妹「うん……」
カチャ
兄「……」モグモグ
カチャ
妹「……」モグモグ
兄「……」モグモグ
妹「……」モグモグ
カチャ
兄「……」ゴクゴク
妹「……っ」モグ
兄「……」モグモグ
妹「……ううっ」モグ
兄「……」
カチャ
妹「……うぐっ」ヒック モグモグ
兄「……」
妹「……えぐっえぐっ」モグモグ ヒック
兄「……」
妹「うえっ……っ」モグ ヒック
兄「……」
妹「……うええっ」モグ ヒックヒック
兄「……」モグモグ
妹「……」モグモグ
兄「……」モグモグ
妹「……」モグモグ
兄「……」ゴクゴク
妹「……っ」モグ
兄「……」モグモグ
妹「……ううっ」モグ
兄「……」モグモグ
妹「……」モグモグ
兄「……」モグモグ
妹「……」モグモグ
兄「……」ゴクゴク
妹「……っ」モグ
兄「……」モグモグ
兄「はぁ……」
妹「うえっ……えええっ」ヒック モグモグ
兄「泣きながら食べたら変なとこ入っちゃうぞ」
妹「らって……らってぇ」 ヒック
兄「ほんとにいつまでも子供だな」
妹「子供じゃ……ないもんっ……ぐすっ」 ヒック
兄「……泣くなよ」
妹「……えぐっ……ううっ」モグ ヒックヒック
兄「しかしまあ、あれだ…おい」
妹「……?」 ヒック
兄「おはよう」
妹「……」モグモグ モグモフ
兄「……」モグモグ モグモブッフ
妹「……」モグモグ
兄「……」ゴクゴク ゴッホゴッホ
妹「……っ」モグ
兄「……」モグモグ
妹「……ううっ」モグ
兄「……」モグモグ ブピ
妹「……」モグモグ
兄「……」モグモグ
妹「……」モグモグ
兄「……」ゴクゴク プススス
妹「……っ」モグ ッブ
兄「……」モグモグ
妹「え?」 ヒック
兄「っだよ……朝の挨拶だろ」
妹「いいの?」
兄「いいもなにも、朝の挨拶だって」
妹「おはようっ、お兄ちゃん」
兄「はい、おはよう」
妹「う、うわわっ」
兄「さっさと食べちゃいな」
妹「えへっ……へへへっ」 モグモグ
兄「今度は笑いながら食べてるし……」
妹「うふっ……ゲホッ」
兄「そらみろ、むせただろ」
妹「……」モグモグモグモグ
妹「……」モグモグモグモグモグモグ
兄「……」モグモグ
妹「……」モグモグモグモグモグモグモグモグ
兄「……」ゴクリ
妹「……」モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
兄「……」
妹「……」モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
兄「……」ハァ //
妹「……」モグモクモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
妹「……」モグモクモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
妹「……」モグモクモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
妹「……」モグモクモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
妹「……」モグモクモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
妹「……」モグモクモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
兄「……」ハァハァ //
妹「……」モグモクモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
妹「……」モグモクモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
妹「……」モグモクモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
妹「……」モグモクモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
兄「……」ハァハァハァハァハァハァ…
妹「ごちそうさまでしたっ」
兄「ごちそうさま」
妹「早くいこっ、お兄ちゃん」
兄「はいはい」
妹「うふっ」ぴと
兄「何でそんなにくっつくの?」
妹「だって…えへっ」ぴと
兄「このまま出かける気かよ」
妹「うんっ」ぴと
兄「それはちょっと困る」
妹「だって彼女だもん」
兄「な、なんのことだよ」
妹「え?だって、おはようって」
兄「おはようくらい言うだろ、普通」
妹「お兄ちゃん!」
兄「な、なんだよ」
妹「見たよねっ」
兄「な、なに?」
妹「見たんだよね?」
兄「見てないっ……俺フォルダなんか…あっ」
妹「はい自白しました」
兄「うっあっ」
妹「お兄ちゃんかわいい~」ぴと
兄「なっ!可愛いとか言うな」
妹「ん~もう」ぴと
兄「くっつくなって」
妹「なんで見ちゃったの~?」
兄「それは」
妹「私のこと気になったの?」
兄「違うよ……別にそんな」
妹「……ふふ」
兄「うう」
妹「お兄ちゃん……」ぴと
兄「も、もう行くぞ」
妹「うん」ぴと
兄「まいったな」
妹「……」
兄「……」
妹「……」
兄「……?」
妹「ねえ……お兄ちゃん」
兄「ん?」
妹「やっぱり迷惑だったかな」
兄「……別に」
妹「お兄ちゃん……」
兄「ん?」
妹「……大好き」ぴと
兄「はいはい」
おしまい