雛苺 「ゆきがっせん?」
真紅 「たしか、日本の伝統行事ね?」
ジュン 「行事ってほどでもないけどな・・・・
庭でできる遊びだし皆でやろうぜ!」
翠星石 「珍しくチビ人間がやる気ですぅ!
雪でも降るんじゃないですか!?」
ジュン 「もう降ってるだろうが・・・さあ! 外行くぞ!」
元スレ
雛苺 「外がまっしろなのー!」 ジュン「雪合戦でもやるか?」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1269511703/
めぐ 「あら、ジュン君? もうすぐお昼よ?」
ジュン 「皆で雪合戦やるんだ、終わったら食べるよ!」
めぐ 「あらあら・・・ジュン君は昔から雪合戦が大好きだったものね」
真紅 「あら、そうなの? 今のジュンからは想像もつかないわね」
翠星石 「ひきこもりの所業とは思えんですぅ!」
雛苺 「思えんなのー!」
ジュン 「所業ってなんだよ・・・
まあ、腹空かせて戻ってくるから、いつもより多めな!」
めぐ 「みんなー! 楽しんできてねー!」
翠星石 「すごいですぅ! いつもの景色が見る影も無いですぅ!」
ジュン 「見る影も無いって・・・悪いみたいに言うなよなー」
真紅 「それでどういう遊びなの? 雪合戦というのは?」
翠星石 「合戦というからには、バイオレンスな遊びに決まってるですぅ!」
ジュン 「まあ・・・バイオレンスっちゃあバイオレンスだな・・・
雪をぶつけて戦うんだ!」
雛苺 「危ないのー けがしちゃうのー」
バシュッ!
雛苺 「あべしっ!」
ジュン 「雪だからひんやりするだけだろ? そらっもう一丁!」
バシュッ!
雛苺 「怒ったのー! 反撃するのー!」
バシュッ! バシュッ!
真紅 「なんだか楽しそうね、私たちも行きましょう?」
翠星石 「了解ですぅ! 真紅のきれいな顔を吹っ飛ばしてやるですぅ!」
水銀燈 「はぁーい! 真紅ぅ! あなたのローザミスティカを・・・」
水銀燈 「ってあれ・・・いないわねぇ・・・
てっきりいると思ってジュンのパソコンから出てきてあげたのにぃ・・・」
水銀燈 「下かしら・・・?」
テクテク
のり 「あら、水銀燈ちゃん! いらっしゃい!」
水銀燈 「おじゃまするわぁ・・・ところで真紅たちはどこにいるのかしら?」
のり 「みんな仲良く雪合戦してるんですって! ほほえましいわねぇ・・・
水銀燈ちゃんも混ざってきたらどうかしら?」
水銀燈 「そうさせてもらうわ・・・」 (雪合戦・・・?)
水銀燈 (合戦とつくからには、戦いのはず・・・)
水銀燈 (・・・まさか!?)
水銀燈 (ふふふ・・・ついにローザミスティカ争奪をはじめたという訳ね・・・
いいわ、雪合戦を制するのはこの水銀灯よ!!!)
翠星石 「キーッ! チビ人間の癖に強いですぅ・・・あべし!」 バシュッ!
ジュン 「よし、ヒットぉ!」
翠星石 「許さんですぅ! 翠星石の本気を見せてや・・・あべし!」 バシュッ!
雛苺 「ジュン強いのー・・・」
ジュン 「人形のお前らとは、弾の生産スピードが段違いなんだよ!」
真紅 「ジュンったら・・・あんな子供みたいな目ができたなんて知らなかったわ・・」
雛苺 「楽しそうなのー、見てるこっちまで元気が出てくるのー!」
真紅 「雛苺」
雛苺 「何なのー? しん・・・あべし!」 バシュッ!
雛苺 「卑怯なのー!」 プンスカ
真紅 「ふふっ・・・」
水銀燈 (あれが雪合戦・・・なるほど雪で相手を攻撃するというわけね・・・)
水銀燈 (でも、あんなので決着がつくのかしらぁ・・・)
水銀燈 (もしかして戦闘不能に追い込むのではなくて
特別な勝利条件といえるものがあるのかしらぁ・・・)
テクテク
蒼星石 「何をしているんだい? 水銀燈」
水銀燈 「蒼星石・・・あなたも雪合戦をしに来たのぉ?」
蒼星石 「君も呼ばれたのかい? 珍しくジュン君が張り切ってたからかな?」
水銀燈 「今日一日で、ローザミスティカを集めきるきなのかしらぁ・・・」
蒼星石 「え?」
水銀燈 「え? じゃないわよ
雪合戦で勝ったものがローザミスティカを手に入れられるんでしょうがぁ」
蒼星石 「・・・・・・・・」
水銀燈 「何よぉ、ボケっとしてぇ・・・」
蒼星石 「いや、なんでもないさ」
水銀燈 「・・・にしても、勝利条件が分からないわね・・・
あのまま雪をぶつけ続ける訳でもないでしょうしぃ・・・」
蒼星石 「僕が聞きに言ってあげようか?」
水銀燈 「本当ぉ? じゃあお願いしちゃおうかしらぁ・・・」
蒼星石 「そこで待ってるといいよ、後でまた戻ってくるからさ」
水銀燈 「よろしくねぇ、蒼星石ぃ・・・」
蒼星石 「やあ、ドールズ」
雛苺 「蒼星石なのー、一緒に雪合戦するのー!」
翠星石 「チビ人間の提案にしちゃ、思いのほか楽しいですぅ、早くやるですぅ!」
ジュン 「お前はホントに憎たらしいな・・・
蒼星石も早くやろうぜー! 凄い楽しいぞ!」
蒼星石 「ちょっと待って・・・その前に少し提案があるんだけど」
ジュン 「?」
蒼星石 「実はね、あの樹のところに水銀燈が隠れてるんだけど・・・」
真紅 「水銀燈が!?」
翠星石 「みんなの力で追い出してやるですぅ!」
蒼星石 「ははっ・・・別に追い出さなくてもいいさ」
ジュン 「何で笑ってるんだ?」
蒼星石 「水銀燈が君たちのしている雪合戦を
ローザミスティカを賭けた真剣勝負と勘違いしちゃってるのさ」 ププ
翠星石 「・・・ものすごい天然やろうですぅ」
雛苺 「おまぬけなのー!」
蒼星石 「だからこの際だし、水銀燈も仲間に入れてあげようよ!
もちろん彼女には勘違いしてもらったままだけどね・・・」
真紅 「んー・・・あんまり気が乗らないわね・・・」
ジュン 「いいじゃないか!」
ジュン 「雪合戦は人数が多いほうが楽しいもんだろ!
それに僕が強すぎて張り合い無かったところだしさ!」
翠星石 「チビ人間が調子に乗ってるですぅ! 腹ただしいですぅ!」
蒼星石 「じゃあ決まりだね、彼女を呼んでくるよ」
蒼星石 「あ! ルール聞くの忘れてたや・・・」
ジュン 「ルール? 特に無いぞ」
蒼星石 「勝利条件が見えてこないとかぼやいてたし
延々と投げ続けるだけじゃさすがに怪しまれちゃうよ」
ジュン 「それが楽しいんだけどなー・・・ルールねぇ・・・」
翠星石 「チビ人間VS誇り高きローゼンメイデンはどうですぅ!?」
真紅 「それはルールではないわよ翠星石・・・面白そうではあるけども」
ジュン 「憎たらしい事いうなよなー、お前ら・・・
でもチーム戦はいいアイディアかもな」
蒼星石 「君は何を作ってるんだい? 雛苺」
雛苺 「雪だるまさんなのー のりが作ってみなさいって言ってたのー」
真紅 「可愛らしいわね、あどけなさが垣間見えるところがあなたにそっくりよ」
翠星石 「翠星石も作るですぅ!」
蒼星石 「君たちルールはいいのかい・・・?」
ジュン 「それだ!」
蒼星石 「?」
蒼星石 「戻ったよ、水銀燈」
水銀燈 「でぇ、ルールはどうなのぉ?」
蒼星石 「チームに分かれて、各々が作った雪だるまを全部壊した側の勝利さ」
水銀燈 「チーム戦ねぇ・・・気が乗らないけどルールならしょうがないかしらぁ・・・
その雪だるまってのは何かしらぁ?」
蒼星石 「みんなが今作ってるあれだよ」
水銀燈 「何あれぇ・・・不細工な人形ねぇ、私も作らなきゃぁいけないのぉ?」
蒼星石 「ルールだから仕方ないさ、さあみんなのところに行こう!」
水銀燈 「人形が人形作るってのもおかしな話ね・・・
まあいいわ先に行っててくれない?」
蒼星石 「何でさ? 一緒に行こうよ?」
水銀燈 「一緒に行ったら、あなたと仲良しみたいに見られちゃうじゃない・・・
これは真剣勝負よ?」
蒼星石 「そんなのどうだっていいさ、早く行こうよ」
ギュッ
水銀燈 「・・・・・・」
蒼星石 「水銀燈連れてきたよー!」
真紅 「あら、いらっしゃい」
雛苺 「おててつないで、仲良しなのー!」
翠星石 「さっさと雪だるまつくるですぅ!」
水銀燈 「ホントにそんな人形作らなきゃぁいけないの・・・?」
ジュン 「ルールだからな、それともローザミスティカ欲しくないのかよ?」
水銀燈 「誰か私の分も作ってくれたらいいのにぃ・・・」
ジュン 「みんな一緒に作ったほうが楽しいぞ?」
水銀燈 「楽しくなくたっていいわよぉ、私はアリスになるために・・・あべし!」 バシュッ!
真紅 「あら、当たっちゃったわ・・・ごめんなさい」
水銀燈 「真紅ぅ・・・! 私を舐めてるのかしら・・・あべし!」 ビシュッ!
ジュン 「あれ、ゴメン? 手が滑っちゃったよ・・・」
水銀燈 「人間・・・あなたまで私をこけにす・・・あべし!」 ビシュッ!
雛苺 「わざとじゃないのー・・・偶然なのー・・・」
水銀燈 「雛苺ぉ・・・あなたたち調子に乗ってると痛い目み・・・あべし!」 ビシュッ!
翠星石 「偶然ですぅ・・・信じてくれですぅ・・・」
水銀燈 「何なのよ! あんたらみんなして・・・!
私がこんなイタズラに屈すると思って・・・あべし!」 ビシュッ!
蒼星石 「ごめん・・・足が滑ったら手まで滑ってしまって君に当たっちゃったよ・・・」
ビシュッ! バシュッ! ビシュッ!
バシュッ! ビシュッ! バシュッ!
水銀燈 「やだ! 冷たいぃ・・・
分かったわよ! 一緒に雪だるま作るわよぉ・・・」 グス
ジュン 「じゃあ早速取り掛かるとするかー」
雛苺 「水銀燈ー、私たちといっしょに作るのー」
真紅 「できるなら、可愛い雪だるまにしたいわね・・・」
水銀燈 「何なのよぉー・・・」
水銀燈 「はぁ・・・なんでこんな面倒なことを私が・・・」 ゴロゴロ
雛苺 「あー・・・上手く顔が作れないのー・・・」
水銀燈 「あらぁ、雛苺 ずいぶん不細工な雪だるまだことぉ・・・」 ゴロゴロ
雛苺 「むぅー! まだ顔もできてない水銀燈に言われたくないのー!」
水銀燈 「それは関係ないでしょう・・・
・・・それにこれはこうしたらちょっとはよくなるわよぉ」 ヒョイッ
雛苺 「わー! すっごく可愛らしいお顔になったのー! ありがとー!」
水銀燈 「お馬鹿さんねぇ・・・じゃあ私は作業に戻るわぁ・・・」
雛苺 「みんなぁこれ見てぇ! 水銀燈が直してくれたのー!」
ゾロゾロ
水銀燈 「えっ?」
雛苺 「ほらここ! 可愛らしいお顔なのー!」
真紅 「本当ね、ずいぶん愛嬌のある顔だわ 水銀燈、これをあなたが?」
翠星石 「意外に見所のあるやつですぅ! 雛苺の不細工雪だるま
略してブサだるまが見る影も無いですぅ!」
蒼星石 「水銀燈には美術の才能があるのかもね・・・とっても可愛らしくで出来てる」
水銀燈 「な、何よみんなして・・・?
気持ち悪いったらありゃしないわぁ・・・」
ジュン 「いやでもこれ凄いって、本当に!
それに雛苺の面倒まで見て・・・やっぱりお姉ちゃんなんだな!」
水銀燈 「私自分の雪だるま作らなきゃいけないから
向こう行ってくれないかしらぁ・・・///」
翠星石 「水銀燈が照れてやがるですぅ! びっくりですぅ!」
蒼星石 「君は褒められ慣れてないのかな・・・?
君まで可愛らしい顔になっちゃてるよ?」
水銀燈 「ホントどこか行きなさいよぉ・・・・///」
ジュン 「よし! 出来たぞー、僕が作った雪だるまの中で最高傑作だ!」
翠星石 「とてつもなくイケメンですぅ・・・もはや雪だるまと呼べないですぅ・・・」
真紅 「さすが、神業急の職人ね・・・」
ジュン 「お前のは・・・なんだろう、飾りすぎっていうか・・・」
翠星石 「チビ人間の癖に口出しするなですぅ!」
蒼星石 「今風に言うと、デコり過ぎ・・・ってやつかな?」
翠星石 「ムキー! 蒼星石までぇ! 腹ただしいですぅ!」
雛苺 「私のはどうなのー?」
ジュン 「可愛らしく出来てるなー、雛苺そっくりだよ!」
雛苺 「照れちゃうのー///」
真紅 「私のはどうかしら? そこそこ上手くできたと自負しているのだけれど・・・」
ジュン 「地味」
バキィッ!
ジュン 「あべし!」
翠星石 「後は、水銀燈のやろうですぅ!」
水銀燈 「これよ!」
ジュン 「なんか・・・禍々しいな・・・」
雛苺 「ちょっと怖いのー」
水銀燈 「別に何作ろうがいいじゃない! 大事なのはどれだけ頑丈に作れるかよ!」
翠星石 (頑丈・・・? あぁ、そういえばせっかく作ったやつ壊すんでしたね・・・)
ジュン 「お前、可愛らしいのせっかく作れるんだからそういうの作れよー」
水銀燈 「うるさいわねぇ! あれは雛苺の雪だるまだったから
可愛らしく作らなきゃって思っただけよぉ!」
ジュン 「やっぱり面倒見いいじゃん・・・」
水銀燈 「・・・えっ?」
蒼星石 「ふふ・・・君は一番上のお姉ちゃんだもんね」
真紅 「怒っちゃ駄目よ、お姉ちゃん」
翠星石 「お姉ちゃんですぅ 後ろに(笑)とかつきそうな雰囲気ですぅ!」
水銀燈 「うるさいっ///」
水銀燈 「でぇ? チーム分けはどうするのよぉ・・・?
私は真紅と一緒なんてごめんだわぁ・・・・」
真紅 「あら奇遇ね・・・私もあなたと一緒のチームなんてごめんよ」
雛苺 (真紅仲良くしなきゃいけないのー・・・)
翠星石 「だったら翠星石は蒼星石と一緒がいいですぅ!
ついでにオプションでジュンが違うチームだとなおいいですぅ!」
ジュン 「お前ら注文多いなー・・・」
蒼星石 「僕は誰とでもいいけど・・・せっかくご指名があったんだし翠星石とかな」
ジュン 「えーっと・・・じゃあチーム分けは
翠星石 蒼星石 真紅
V S
ジュン 水銀燈 雛苺
・・・だな」
真紅 「さっさと始めちゃうのだわ」
翠星石 「準備に取り掛かるですぅ!」
水銀燈 「・・・・・・」 ワクワク
水銀燈 (なんだかソワソワするわねぇ・・・何かしらこの気持ちは・・・?)
雛苺 「水銀燈!」
水銀燈 「何かしらぁ・・・?」
雛苺 「一緒に頑張るのー!」
水銀燈 「・・・えぇ、でも勘違いしないでローザミスティカのためよぉ」
ジュン 「実は結構ワクワクしちゃったりしてるんだろ?」
水銀燈 「何よぉそれ? そんなことあるわけないじゃない・・・」
ジュン 「さっきからソワソワしてたじゃないか
下手な嘘つくなよ、お姉ちゃん!」
雛苺 「一緒に頑張るのー お姉ちゃん!」
水銀燈 「そのお姉ちゃんっての止めてくれないかしらぁ・・・」
ジュン 「一緒に頑張るぞ! お姉ちゃん!」
雛苺 「一緒に頑張るのー お姉ちゃん!」
水銀燈 「一緒に頑張るから・・・お姉ちゃんはやめなさいよぉ///」
真紅 「向こうもやる気みたいね・・・」
翠星石 「水銀燈が勝ったらバレちゃいますから、絶対に勝たんといかんですぅ!」
蒼星石 「どうする? だとすると作戦とか要るよね?」
真紅 「そうね・・・なんだかんだで水銀燈だし
向こうは連携があんまり取れなんじゃないかしら?」
翠星石 「ともすれば、こっちは連係プレイですぅ!」
真紅 「そうね・・・バラバラで戦うよりかはよっぽど正気があるのだわ」
蒼星石 「だったら役割分担しないとね」
翠星石 「じゃあ翠星石がディフェンスですぅ! 自慢の樹で防いでやるですぅ!
本当はジュンの顔をフッ飛ばしたいですけど・・・」
蒼星石 「じゃあ僕が攻撃役かな・・・素直に雪だまを投げるとするよ」
真紅 「では、私はサポート役といったところね・・・状況を見て手助けするのだわ」
翠星石 「絶対勝つですよぉー!」
「「「 おー! 」」」
ジュン 「じゃあ始めるぞー!」
『よーい・・・スタート!!!』
翠星石 「健やかに・・・伸びやかに!」
ズドオオオォォォ!!!
ジュン 「いきなり樹を生やしたぞ、アイツ!」
雛苺 「あれだと雪だるに当たらないのー・・・」
蒼星石 「じゃあ、攻撃するとするかな」 ヒョイッ!
雪だるま 「あべし!」 バシィッ!
水銀燈 「さっそく一つ壊されちゃったじゃない!」
真紅 「案外楽勝かもしれないわね」
蒼星石 「油断しないことだよ・・・向こうには超パワーのジュン君がいる」
真紅 「心配ないのだわ、策はあるのだわ」
ジュン 「くらえ!」 バシィッ!
水銀燈 「えい!」 バシィッ!
翠星石 「無駄ですよー、いくらチビ人間でも雪玉でこの樹は壊せんですぅ!」
ジュン 「こうなったら・・・雛苺! 水銀燈! 守りは任せた!」
水銀燈 「ちょっとぉ・・・あなたはどうするっていうのよぉ?」
ジュン 「あの樹をどうにかしないと埒があかない・・・
だから僕が直接あの樹を叩き折る!」 ダッ!
蒼星石 「どうする? こっちに来るよ!」
翠星石 「やばいですぅ! さすがに直接来られるとは思ってなかったですぅ!」
真紅 「策があるっていったでしょ・・・? ローズテイル!!!」
ヒラヒラッ.....
ジュン 「うわぁ!? 薔薇で前が見えない!」
水銀燈 「ちょっとジュン!? どこ行くのよ!?」
ジュン 「どっちが前か分かんないんだって・・・うわぁ!!?」 ゴチーンッ!
真紅 「家の壁に激突したのだわ・・・」
蒼星石 「痛そうだね」
真紅 「ジュン! 大丈夫!?」
ジュン 「・・・・・・」
翠星石 「気絶してやがるですぅ・・・」
真紅 「相手の戦力が減ってよかったのだわ」
蒼星石 「そうだね、今は目の前の敵に集中しよう」
翠星石 「二人とも冷たいですぅ・・・」
水銀燈 「よそ見してていいのかしらぁ!?」
ズバァッ!!!
翠星石 「うわぁ!? 樹がぶった斬られやがったですぅ!」
蒼星石 「いつの間に!?」
水銀燈 「ジュンに気をとられて気づかなかったようねぇ?
今のうちにあなたたちの雪だるまを破壊させてもらうわぁ!」
雪だるま 「あべし!」 バシュッ!
雪だるま 「あべし!」 バシュッ!
翠星石 「あっという間に二つ壊されちゃったですぅ!」
翠星石 「どうします? 水銀燈とキャットファイト決め込むわけにもいきませんし・・・」
真紅 「水銀燈よりも先に相手の雪だるまを壊すのだわ!」
翠星石 「了解ですぅ!」 ヒョイッ!
蒼星石 「それ!」 ヒョイッ!
雪だるま 「あべし!」 バシュッ!
雛苺 「こっちの雪だるまも、雛のだけになっちゃたのー!」
水銀燈 「大丈夫よぉ! それよりも私が壊すほうが早い!」
真紅 「それはどうかしら・・・ね!」 ヒョイッ!
水銀燈 (私がこれを壊せばローザミスティカが・・・!
・・・え? でもあれって・・・?)
バキィッ!!!
真紅 「ぶへぇっ!」 バキィッ!
翠星石 「水銀燈が真紅を殴ったですぅ!」
水銀燈 「・・・・・・あっ!」
真紅 「何をするのだわ!?」
蒼星石 「水銀燈・・・それはさすがにルール違反だと思うけどな」
水銀燈 「ごめんなさい真紅・・・体が勝手に・・・」
真紅 「もっとマシな嘘をつきなさいな・・・何? 私が気に入らなかったの?」
水銀燈 「違うの! そうじゃないの! ただ・・・」
真紅 「ただ・・・何だというの!?」
水銀燈 「ただ・・・雛苺の雪だるまが壊されそうだったから・・・つい」
ジュン 「おーい! 何があった!?」
翠星石 「ジュン! 生きてたですぅ!?」
ジュン 「何人を死んだみたいに言ってるんだよ・・・何があった?」
蒼星石 「水銀燈が真紅をとっさに殴ってしまったんだ・・・
雛苺の雪だるまが壊されそうだったから」
ジュン 「水銀燈・・・勝ちたかったからか?」
水銀燈 「違うのよぉ・・・ローザミスティカは欲しかったけど・・・
雛苺がせっかく大事に作った雪だるまを壊されるのが我慢できなかったのよぉ・・・」
真紅 「水銀燈・・・」
水銀燈 「ごめんなさい、真紅・・・私たちの負けでいいわ」
ジュン 「そういうことなら、真紅も許してやれよ!」
真紅 「まあ、あなたに殴られるのなんて慣れっこだし、そう気にするものでもないのだわ」
蒼星石 「それに、手段はどうあれ君は雛苺のためにしたことだしね」
翠星石 「そういう理由だったら怒るに怒れんですぅ!」
ジュン 「はい! これで仲直りだな!
水銀燈、雛苺に負けちゃったって一緒に言いにこうぜ!」
水銀燈 「ごめんなさい・・・真紅」
真紅 「らしくないわね、気にしてないからさっさと雛苺のところに戻るのだわ」
雛苺 「まだ、雪だるま残ってるのー」」
水銀燈 「ごめんなさぁい雛苺、私のせいで負けちゃったわぁ・・・」
雛苺 「残念なのー」
ジュン 「雛苺、水銀燈はな・・・お前の雪だるまを守るために負けたんだぞ」
雛苺 「本当!? 水銀燈?」
水銀燈 「えぇ、でもそのせいで負けもしたし、真紅を殴ってしまったわぁ・・・」
雛苺 「大丈夫なのー、勝ったら勝ったで嬉しいけど
今は水銀燈が私のためにしてくれたことのほうが嬉しいのー!」
水銀燈 「雛苺・・・」
雛苺 「ついでに、いつも意地悪する真紅を殴ってくれたことも嬉しいのー!」
ジュン 「それは嬉しがっちゃ駄目だろ・・・」
水銀燈 「フフっ・・・正直な子ね」
ジュン 「そろそろ、昼飯の時間だぜ お前も食ってくだろ?」
水銀燈 「お言葉に甘えさせてもらうわぁ」
のり 「はぁーい! お昼は特性花まるハンバーグでーす!」
翠星石 「おいしそうですぅ!」 モグモグ
水銀燈 「御馳走させてもらうわぁ」 モグモグ
真紅 「顎が痛くて食べづらいのだわ・・・」 モシャリモシャリ
水銀燈 「しつこいわねぇ・・・謝ったじゃないのぉ」 モグモグ
真紅 「別に誰のこととは言ってないのだわ」 モシャリモシャリ
のり 「二人とも喧嘩でもしたの?」 モグモグ
翠星石 「雛苺の宝物を守ってやっただけですぅ! 喧嘩でもなんでもないですぅ!」 モグモグ
水銀燈 「別に私も悪いことしたわけだし・・・」 モグモグ
のり 「まあ立派! やっぱり雛ちゃんたちのお姉ちゃんなのねー!」
蒼星石 「お姉ちゃんソース取ってくれないかい?」 モグモグ
翠星石 「お姉ちゃんお茶入れて欲しいですぅ」 モグモグ
水銀燈 「悪ノリしてるんじゃぁないわよぉ///」
ジュン 「どうする? このまま第二ラウンドするか?」 モグモグ
翠星石 「合点ですぅ! 白黒ハッキリつけてやるですぅ!」 モグモグ
のり 「今度はお姉ちゃんも入れてくれると嬉しいなぁー」 モグモグ
ジュン 「審判でな」 モグモグ
のり 「そんなぁー!」 モグモグ
蒼星石 「お姉ちゃんは大事にしないといけないよ、ジュン君?」 モグモグ
水銀燈 「なんで私を見てるのよぉ・・・?」 モグモグ
蒼星石 「別にお姉ちゃんの方なんて見てないよ?」 ニヤリ
真紅 「じゃあ、食べ終わったら行くとするのだわ」 モグモグ
水銀燈 「ごめんなさい、私少し行くところがあるのぉ・・・後でまた来るわ」 モグモグ
ジュン 「えぇー!? 一緒にやろうぜ!」
水銀燈 「ごめんなさい、大事な用事なのぉ 後で絶対戻るからぁ」
雪華綺晶 「これはこれはお姉さま、nのフィールドへ来ていただけるとは・・・」
水銀燈 「あなたにとびっきりの情報を教えてあげようと思ってねぇ・・・」
雪華綺晶 「何でしょう? お姉さまが私のために、これ以上ない光栄ですわ」
水銀燈 「アリスゲーム無くして、ローゼンメイデンのすべてのボディを手に入れる方法よぉ」
雪華綺晶 「そんなものが・・・?」 ジュルリ
水銀燈 「えぇ・・今真紅のマスターの家で行われているある競技に勝てばいいのよぉ」
雪華綺晶 「そんなものがあるなんて夢のよう・・・それはいったい・・・?」
水銀燈 「雪合戦よぉ」
おわり
64 : 以下、名... - 2010/03/25(木) 23:50:59.90 aHiAFYUD0 30/31何でこんなに素直になってんだよ
66 : 以下、名... - 2010/03/25(木) 23:59:55.82 uAK1j/wh0 31/31>>64
水銀燈に 妹の大事なもの>ローザミスティカ の価値観ができたところである程度悟ったみたい