妹「ほらそこにもいるよ!」
姉「馬鹿じゃないの?早くお風呂入っちゃいなよ」
妹「いるもん…」
姉「はいはい」
妹「あ、おねえちゃんの後ろにいるよ」
姉「きゃあ!」ばびゅーん
妹「あはは」
元スレ
妹「あれ…おばけが見えるよ…?」姉「何言ってんのよ」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1275568875/
カポーン
妹「おフロは気持ちがいいなぁ」
姉「そう」
妹「…でもどうしておばけが見えるんだろう…ま、いっか」
姉「ほら動かないの」ゴシゴシ
妹「うん」
妹「おねえちゃんおやすみなさい」
姉「ん」
カチッ
妹「あ、またおばけがいるよ」
姉「しつこい」
妹「いるもん」
姉「寝なさい」
妹「いるもん…」
姉「…どんな姿をしてるの?」
妹「えとね!かみの長い女の子だよ」
妹「とってもやさしいお顔をしてるよ」
姉「ふーん子供?」
妹「わたしと同じくらいかな」
姉「何か言ってる?」
妹「あれ?そう言えば声はきこえないなぁ」
姉「ほーれ見ろ」
妹「いるもん!」
チュンチュン
妹「むにゃむにゃ」
姉「おはよう」
妹「おはおう」
姉「今日から新学期でしょ早くごはん食べなさい」
妹「えーまたコーンフレーク?」
姉「じゃあ自分でつくりなさい」
妹「いじわる」
妹「いってきまーす」
姉「いってきます」
妹「わーい学校だ学校だ」
姉「学校のなにがそんなにうれしいの」
妹「だってともだちと会えるんだよ」
姉「春休み中だって会ってたじゃん」
妹「でもうれしいんだもん!」
姉「ふーん」
姉「クラス替えでみんな違っちゃうかも」
妹「そっか…みんなクラスばらばらになっちゃうかも…」
姉「そうよ」
妹「…」
姉「…でも仲良い子同士は同じクラスにしてくれるかも」
妹「そうかな!?」
姉「そうよ」
妹「ただいま」
姉「ん」
妹「わーい仲いい子みんないっしょのクラスだったよ」
姉「はいはい」
妹「学校にもおばけがいたよ」
姉「まだ言ってる」
妹「だってほんとだもん」
姉「今度はどんな子だったの?」
妹「かみの長い女の子だよ」
姉「家のと同じじゃん」
ぴんぽーん
姉「妹ー出てー」
妹「はーい、どちらさまですかー」ぱたぱた
妹幼馴染「お、おれだよ」
妹「あ、幼ちゃん」ガチャ
幼「母ちゃんがこれつくりすぎたって言うから、渡してこいって」
妹「わーいありがとう幼ちゃん」
幼「ていうかその呼び方いいかげんやめろ!女の子みたいだろ」
妹「はーいわかったよ幼ちゃん」
幼「もう!」
妹「今日のごはんは何かな♪」
姉「鮭のムニエルと豚肉とピーマンの野菜炒め」
妹「いじわる」
姉「いじわるなもんか」
妹「うー」
姉「ピーマン食べれないと大きくなれないぞ」
妹「いいもーんだみのもーんた」べぇ
姉「こーら!」
妹「わー」
姉「そうだ夕御飯の手伝いしてくれたらピーマン減らしてあげる」
妹「えー」
姉「何よ」
妹「減らすだけーけちんぼー」
姉「ピーマン増量決定」
妹「しまった」
妹「あははは」
姉「食事中にテレビ見るなとは言わないけどもう少し集中して食べなよ」
妹「だってほら面白いよ」
姉「べつに」チラ
妹「…」コソコソ
姉「こーら!私のお皿にピーマンを移しちゃ駄目」
妹「ひいっ」
姉「それ食べたれたら今日買ってきたプリン一緒に食べよ」
妹「プリン!」ぱくぱく
姉「食べれるじゃん」
妹「うーんうーん」
姉「宿題やってるの」
妹「さんすう分からないよぅ」
姉「よしきた」
妹「えーおねえちゃんわかるの」
姉「あのな私はもうすぐ高校生だぞ小学生の問題なんてお茶の子さいさい」
妹「ほんとー?」
姉「見せてみろ」
姉「なになに、サイコロ2つを3回振った時に連続で6の目が出る確率…」
妹「どう」
姉「…」
妹「どうどう」
姉「簡単じゃないかちょっと考えればすぐだ」
妹「わっすごいなぁさすがおねえちゃん」
姉「だから自分で考えなさい」スタスタ
妹「やっぱりね」
姉「♪びーまいびーわーたしのひかりとびーまいびー」フリフリ
妹「おねえちゃん歌うまいね」
姉「ぎゃあ」
妹「どうしたの」
姉「お、お風呂はいってたんじゃ…」
妹「えへへおねえちゃんと入ろうと思って」
姉「あうう」
妹「何のうた?」
姉「い、今中学生の間で流行ってるなうい歌だよ」
妹「なうい?」
妹「おフロ入ろ」
姉「もう、一人で入れるようになりなよ」
妹「だってひとりだと怖いんだもん」
姉「なにがだよ、あもしかして」
妹「そう背中ちゃんと洗えてるかどうかふあんで…」
姉「おばけじゃないんかい」ズッコー
妹「ゲームしよゲーム」
姉「いや」
妹「なんで」
姉「本読んでるのよ」
妹「マンガなんていつでもよめるじゃん」
姉「ゲームなんていつでも出来るじゃん」
妹「いじわる」
姉「にひひ」
妹「おやすみなさい」
姉「ん」
カチッ
妹「…ねむれないよぅ」
姉「目つむっていれば寝れるわよ」
妹「お話しして」
姉「寝なさい」
妹「うー」
姉「おばけとお話ししてれば」
妹「今日いない」
姉「ふーん」
妹「ううー」
妹「寝なさい」
妹「…びーまいびー♪」
姉「寝なさい!」
チュンチュン
妹「おあよう…あれおねえちゃんまだ寝てるの」
姉「すーすー」
妹「おねえちゃんおねえちゃん」
姉「すーすー」
妹「びーまいびー」
姉「すーすー」
妹「ぺちゃぱい」
姉「!…すーすー」ピクッ
妹「ほんとに寝てる」
妹「ふああ…もっかい寝ようかな」
ゴト
妹「!…おかあさん?」
妹「おかあさーん!帰って来たの!」たたーっ
?「…」
妹「おかあさん!…じゃない、だれ」
?「…あ」
妹「いつものおばけだ」
おばけ「…こんにちは」
妹「しゃべった」
おばけ「…」
妹「ごめんなさい」
おばけ「…別にいい」
妹「なにしてるの」
おばけ「…ポケモン」ピコピコ
妹「DS持ってるんだいいなー」
おばけ「…持ってないの?」
妹「おねえちゃんと二人でひとつなんだ」
おばけ「…そう」
妹「おとといどうしてお家にいたの」
おばけ「…学校にもいた」
妹「やっぱりいたよねうんうん」
おばけ「…話したい事がある」
妹「ん、なに」
おばけ「…私行きたい所あるの」
妹「ゆーえんち?」
おばけ「…ちがう」
妹「どこ?」
おばけ「…私のお家」
妹「帰れば?」
おばけ「…道わからない」
妹「迷子なんだね」
おばけ「…そうとも言う」
妹「わたしは道よくわからないからおねえちゃん起きたら探してもらおうね」
おばけ「…ありがとう」
姉「ふあああ…休日なのに早いな…ん?」ポリポリ
妹「うわー負けたーゲームつよいねーあ、おはよう」
おばけ「…おはようございます」
姉「友達?今日遊ぶなんて言ってたっけ」
妹「ううん友達になったの」
おばけ「…友達です」
姉「名前なんていうの」
妹「おばけちゃんだよ」
おばけ「…おばけちゃんです」
姉「あはは面白いね」
妹「おなかすいたよぅ」
姉「よしきた、おばけちゃんも食ってくよな」
おばけ「…いいんですか」
妹「おねえちゃんのごはんとってもおいしいんだよ」
姉「ふふふ期待していろ」たたーっ
妹「おだてた方がおいしい物つくってくれるんだ」
おばけ「…わるい子」
姉「あ、そだおばけちゃん嫌いな食べ物とかある?」
おばけ「…特には」
妹「ピーマンたべれる?」
おばけ「…はい」
姉「おばけちゃんは大人だなぁ」ニヤニヤ
妹「ふんくだらぬわ」
姉「こーら!」
妹「て、手伝いますごはんつくるの」
おばけ「…クス」
妹「いただきます」
おばけ「…いただきます」
姉「ん」
妹「おきゃくさんの前ですよ」
姉「あいただきます」
妹「よし」
もぐもぐ
妹「おいしいよ」
姉「ん」
妹「おいしい?」
おばけ「…おいしいですお姉さん」
姉「えへへ」
妹「わたしも手伝ったんだよ」
おばけ「…おいしいよ」
妹「えへへ」
姉「おばけちゃんって学校の友達か」
妹「おばけちゃんは迷子なんだよ」
姉「え」
おばけ「…帰り道わからないです」
姉「あららそういう事は先に言いなよ、誰かと近くまで来てたの?」
おばけ「…ひとりです」
姉「そうか、お家の電話番号わかる?」
おばけ「…わかりません」
姉「そっかー」
妹「そっかー」
姉「それじゃあこれ食べたらおばけちゃん家探しに行こうな」
おばけ「…道だけ教えてくれれば」
妹「えーいっしょに行こうよ」
姉「まぁまぁ、…迷ってここまで来たんだろ?一人で行ったらまた迷っちゃうかもよ」
おばけ「…でも、悪いです」
妹「わるくないよ」
姉「うむ」
おばけ「…ありがとうございます」
姉「さて道を探していたら駅前まで来てしまった」
妹「わーい噴水であそぼおばけちゃん」パチャパチャ
おばけ「…カメがいるね」パチャ
姉「こーら2人とも、服ぬれちゃうだろ」
妹「えい」パシャ
姉「おおう」サッ
おばけ「…よけた」
姉「やったなーそれー」バシャッ
ビシャ
お巡りさん「ん、お嬢さんあまり駅前の噴水でそういう事は」ビチャビチャ
姉「ご、ごめんなさい」
姉「ここら辺の道は見覚えある?」
おばけ「…ううん…あ」
妹「どうしたの?」
おばけ「…かわいい」
わんわん
妹「わんわん!」なでこなでこ
姉「こ、こら勝手に!…す、すみません」
飼い主「あははいいですよかわいいですね」
姉「えへへ」
飼い主「あ、いや、妹さん達…」
妹「かわいいかわいい」なでこなでこ
わんわん
おばけ「…かわいいね」
妹「おばけちゃんもほら!」
おばけ「…え」
わんわん
おばけ「…よしよし」なでなで
妹「うふふ」
おばけ「…ベンジー」
飼い主「ポチだよ」
おばけ「…かわいかったね」
妹「うん!ウチも飼おうよ」
姉「だめ」
妹「ちっ」
姉「こーら!」
おばけ「…お姉さんのいう事きかないとだめだよ」
姉「そうだそうだ」
妹「ちくしょう」
幼「あ」
妹「あ!幼ちゃん!」たたーっ
幼「なにしてんだよこんな所で、あ、お姉ちゃん」
姉「おっすサッカーか?」
幼「ううん、終わってこれからあそびに行くの」
おばけ「…どちら?」
姉「妹の幼馴染だよ、私もだけどな」
幼「…」
妹「どうしたの?」
幼「な、なぁ…妹…」ヒソヒソ
妹「なに?」
幼「あ、あのかわいい…いや!あの子…だ、だれ?」
妹「…」
幼「え、なんで怒って…」
――
幼「びええええん」ワーン
姉「あこらこら!どうした」
妹「だって幼ちゃんが…」
おばけ「…大丈夫?」
幼「あ、はい…えへへ」
妹「ちっ」
ちりーん
妹「あいすだ!」
おばけ「…あいす?」
妹「冷たくておいしいよ!買ってー」
姉「だーめ」
妹「けち」
姉「なんとでも言え」
妹「おねえちゃんのとってるビデオの中身おばけちゃんに言う」
姉「すみません3本ください」
おばけ「…なにが入っているの?」
しゃりしゃり
妹「おいしいね」
おばけ「…おいしいね」
姉「良かった」
妹「もう一本」
姉「だーめ」
妹「おねえちゃんのとってるビデオ」
姉「おばけちゃん、妹の好きな子はね」
妹「わあああああ」
おばけ「あはは」
ごーっ
妹「あ、へりこぷ」
姉「飛行機だろ」
妹「ちっちゃいね」
おばけ「…そうだね」
妹「でもちかくだと大きいんだよふしぎでしょ?」
おばけ「…ふ、ふしぎだね」
妹「でしょ?えへへ」
姉(ありがとなおばけちゃん)
カァカァ
妹「からすがないたらかえりましょー」
姉「うーむもうこっちは墓地しかないぞ」
妹「おはかだね」
おばけ「…こっち」
妹「道おもいだしたの?」
おばけ「…うん、2人とも来て」とてとて
姉&妹「…?」
おばけ「…来て」
姉&妹「おおう」とてとて
姉「おばけちゃんここ他人のお墓だからあんまり入っちゃいけないよ」
おばけ「…ここおうち」
姉「え?…お墓じゃないか」
おばけ「…お姉さん、妹ちゃん」
姉&妹「!?」
妹「おばけちゃん体がすけているよ」
姉「ど、どういう事だ」
おばけ「…お昼ごはんとアイスありがとう、またゲームしようね」
姉「…!」
妹「え…」
妹「まって!まだあそぼうよ!」
おばけ「…ありがとう、でもここが私のお家だからもう行かなきゃ」
姉「妹、さようなら言わなきゃだぞ」
妹「いや」
おばけ「…」
姉「妹!」
妹「おばけちゃん友達だもん…」
おばけ「…」
姉「妹、友達だからこそちゃんとお別れしなきゃだろ」
妹「さようならじゃないもん、また会えるから…」グス
おばけ「…妹ちゃん」
妹「またね、だもん」ボロボロ…
おばけ「…!」
姉「妹…」
妹「またね!」ボロボロ…
姉「ああ、またな」
おばけ「…またね」グス
妹「うん、またね!」
カァカァ
妹「ばんごはん何?」
姉「ピーマンと…」
妹「いじわる」
姉「うそだよ、オムライス作ってやる」
妹「やった!…ねぇ、おねえちゃん」
姉「ん」
妹「おばけちゃんが笑ってるよ」
姉「そうかもね」
おわり
妹「うーんうーん」
姉「宿題おわってないのか」
妹「こくごやってるの」
姉「…」
妹「自信ないんだ」
姉「見せてみろ」
妹「"なぜきつねは撃たれたのに最後にうなずいたのでしょう"」
姉「ぐあーってうな垂れたから」
妹「このお話しらないでしょ」
姉「え、違うの?」
妹「おねえちゃん」
姉「ん」
妹「逆上がりできる?」
姉「出来る」
妹「…ふーん」チラ
姉「あした公園行くかー」
妹「うん!」
妹「おやすみなさい」
姉「おやすみ」
カチッ
妹「…ねむれないよぅ」
姉「寝なさい」
妹「お歌うたって」
姉「えー」
妹「こもりうた歌って」
姉「ねんねんころりよー」
妹「棒読みー」
妹「びーまいびー歌ってー」
姉「やだ」
妹「じゃあいっしょに歌お」
姉「なにを」
妹「♪おーまかーせーがーるずたいー」
姉「素晴らしい選曲だ、♪つよいほうでしょーみとめなさい」
妹「あもう歌詞わからな」
姉「♪い・か・さ・まぼーいずあたっくやりなおしてよーもっとちゃんときーっす」ノリノリ
妹「うわあ」
チュンチュン
妹「むにゃむにゃ」
姉「おはよう」
妹「おはおう」
姉「プリキュア終わった」
妹「ぐああ」
姉「サンドイッチ食べなさい」
妹「てぬき」
姉「お昼はピーマンの」
妹「大好物です」パクパク
妹「あれ?おいしいよ」
姉「お分かったか」
妹「いつもとちがうよ」
姉「何入れたと思う?」
妹「トマト、マスタード」
姉「ちっ」
姉「布団干すぞ」
妹「がんばって」
姉「はいはい、掛け布団持って行って」ひょい
妹「どこに?」
姉「ここ…だぞ」ドサッ
妹「…」
姉「ほら」ひょい
妹「あ、どこだっけ?」
姉「ここ…だぞ」ドサッ
妹「…」ニヤリ
妹「お昼ごはん私がつくるよ」
姉「出前頼むかー」
妹「おい」
姉「何作るんだ?」
妹「うーんとねチャーハン」
姉「火使うなら私も…」スクッ
妹「ふんみくびるな」
――
妹「出前取ろっか」
姉「あー」
姉「よーし逆上がり練習行くぞ」
妹「はい!」ゴロゴロ
姉「寝転がりながら返事だけは良いんだな」
妹「うー」ゴロゴロ
姉「逆上がり出来なくていいのか」
妹「あ、そっかー」ぱっ
姉「着替えなさい」
妹「あ、そっかー」ぱたぱた
姉「ズボンにしなさい」
妹「あ、そっかー」ぬぎぬぎ
姉「さあ公園についたぞ」
妹「すべり台だー」
姉「まてこら」
妹「ま、まいけるじょーだん」
姉「ほら鉄棒はココだ」
妹「よーし」たっ
姉「乗ってどうする」
妹「まじょの宅急便」
たっ
姉「ラジオ消してくれない?」
妹「さすがおねえちゃん」
幼「妹、お姉ちゃん…何やってんだよ」
姉「ぐあ」
妹「幼ちゃんもやる?」
幼「や、やらねーよ!」
姉「お、幼も暇なら手伝ってくれよ」
妹「逆上がりのれんしゅうしてたんだよ」
幼「2人とも逆上がりって知ってる?」
妹「ん?」
姉「あ…とりあえず降りるか」
妹「逆上がりできない」
幼「でも女子で出来る奴ってあんまりいないじゃん」
姉「そうなのか」
妹「でもできる子もいるもん」
姉「よし、まずお手本を見せてやろう」
幼「お姉ちゃん出来るのー」
姉「お茶の子さいさい、手は内側に鉄棒をつかむんだ」がしっ
妹「うん」
姉「手だけ一緒にやってみ」
妹「うん」がしっ
姉「それで勢いをつけて…地面をけるっ」だっ
妹&幼「おお」
ぺたん
姉「…」
幼「あれ」
妹「逆上がりってこんなわざだっけ」
姉「…」
妹「できないじゃん」
姉「そう、今のは悪い例だ」
妹&幼「あらー」ズルッ
幼「ちょっとやってみろよ」
妹「うん」たっ…ぺたん
幼「手だけで回ろうとするからだよ、お腹の上を鉄棒にくっつけて」
妹「でも手がきゅうくつだよ」
幼「それでいいんだよ、前回りとちがって手をのばして回らないからみんなかんちがいしてできないんだよ」
妹「すごい幼ちゃん!先生みたいだよ」
幼「ば、ばか!い、一回それでやってみろよ」
ぺたん、ぺたん
姉「できない」
幼「手をはなさなければ大丈夫だから」
妹「とーう」たっ
幼「そうそう」すっ
妹「ほっ」とん
幼「あれ今手そえないで出来た?」
妹「本当!?」
幼「もう一回やってみよう!」
姉「ふんくだらぬ」
妹「ちぇりおー」たっ
くるん
幼「あ」
妹「できた」
姉「えっ」
妹「やったああ!ありがとうっ」だきっ
幼「ばっ、ばか抱きつくな!」
姉「えっ」
妹「わーいおねえちゃんやったよー!」たたーっ
姉「え、あ、うん」
姉「…お疲れさま!これで2人ともジュース買って来ていいぞ」
妹「わーいおかねー!」
幼「俺もいいの?」
姉「もちろんだ、ありがとな付きあってくれて」
幼「えへへ」
妹「幼ちゃん早くいこー!」たたーっ
幼「あ、待って!」たたーっ
姉「……」スッ
ぺたん ぺたん ぺたん
姉「ちっ」
姉「おーい帰るぞー」
妹「あ、やっと来たおねえちゃ…砂だらけだね」
幼「どうしたの?」
姉「ちょっとな」
妹「ちょっとどころじゃ」
姉「うるさい」
幼「俺もう帰るけど姉ちゃんたちも帰る?」
姉「そうだなー夕食の買い物あるんだよな」
妹「じゃあ先帰ろっか幼ちゃん」
姉「お前も手伝うんだよ」
姉「ええと、しょう油はどっちだったっけ」
妹「これとこれ」ドサッ
姉「こーら!かってにカゴの中にお菓子を入れるな」
妹「買ってー」
姉「だーめ」
妹「べぇ」たたーっ
姉「あ、このやろう」
妹「今日のごはんはなーに?」ひょい
姉「カートに乗るな」ガラガラ
妹「ちゃーん」
姉「食うために生きるのではなく生きるために食う…」キリッ
妹「なつかしいね、お父さんのあのビデオ」
姉「未だにとってあるもんな、もう誰も見ないのに」
妹「おかあさん今日帰ってくるかな…」
姉「…今日はカレーにしよっか」
妹「…!うん!」
姉「ただいま」
妹「ただいま」
姉「おかえり」
妹「おかえり」
姉「さて準備準備」
妹「あいあいさー」
姉「まずは手洗いうがいをするのだ」
妹「あいあいさー」
姉「おさーるさーんだよー」
妹「あいあいあー」
姉「あ先にお前は風呂入ってろ」
妹「いや」
姉「汗かいたろ」
妹「いや」
姉「一緒に入るか」
妹「うん!」
姉「じゃあ夕食準備手伝ってくれるな」
妹「えー」
姉「なんでやねん」
姉「包丁気をつけろよ」
妹「へへへ平気」
姉「左手はネコの手」
妹「あそうだった、それ」ダンッ
姉「だあああぶない!振り下ろす奴があるか!」
妹「えーじゃあどうするのさ」
姉「こうやって…ゆっくり刻んでいけばいい」サクサク
妹「なんかニンジン痛そう…」
姉「いつも食べてるくせに」
妹「そういえば」
姉「タマネギはこうやって…」
妹「ああ分かる分かるやらないでやらないで」
姉「そう?じゃあよろしく」
妹「かんたんかんたん」ザクザク
姉「がんばれー」じゅうじゅう
妹「うう…なみだが…」
姉「しみるからな」
妹「タマネギやニンジンに対して"じひ"のこころが」
姉「しみるからな」
姉「よーし出来たぞ」
妹「わーい!」
姉「今日はくさらずよく手伝ってくれたな」なでこなでこ
妹「えへへ」
姉「じゃ風呂入っちゃおうか」
妹「うん!」
姉「背中洗って」
妹「うん」ごしごし
姉「あーきもちぃー」
くるっ
妹「背中洗って」
姉「よしきた」ごしごし
妹「あーごくらくごくらくー」
姉「それは湯船に浸かった時な」
妹「えへ、だってごくらくなんだもん」
姉「はぁ~ごくらくごくらく」
妹「あははおじいちゃんみたい」
姉「一日の疲れがとれていくのがわかるわ~」
妹「うそだー」
姉「子供は疲れなんて知らないからね」
妹「うーしってるもん」バシャッ
姉「こら!もっと静かに入りなさい」
妹「はーごくらくごくらくー…ね?」
姉「どうだか」
妹「わーい」ぱたぱた
姉「こーた!体拭かないと風邪ひくぞ!」ぱたぱた
妹「うわーい」ぱたぱた
姉「つかまえた!」フキフキ
妹「わーっ」バタバタ
姉「まるちゃん始まるぞー」
妹「あ、そうだった」テキパキ
妹「いただきます」
姉「いただきます」
ぱくぱく
妹「あ!おいしい!」
姉「お分かったか」
妹「いつもとちがうね」
姉「何入れたと思う?」
妹「ルーを2種類にしてリンゴ入れた」
姉「脱帽」
ガシャッ
妹「わあ水こぼしちゃった」
姉「ケガない?タオルタオル」ふきふき
妹「…」
姉「よかった服は濡れてないな」
妹「…おねえちゃんいつもありがとね」
姉「何言ってんのよ」
妹「いつも私の事みててくれて」
姉「何言ってんの」
妹「そしてごめんなさいいつも迷惑かけて」
姉「何言ってんの当たり前でしょ」
姉「私はあなたのお姉ちゃんなんだから」
妹「…おねえちゃん!」だきっ
姉「あこら!カレーのついた顔で」
妹「おねえちゃん大好きっ!」
姉「…もう」なでなで
母「ただいまー誰かいるー?」
妹「あ!おかあさん!」
姉「帰ってきたね」
妹「家族みんなでごはん食べよ!」
姉「…うん!」
母「あらあら抱き合っちゃって仲良いのね」
姉「あ、ば、まだ入ってくるなよ!」
妹「おかあさんあのね!」
母「ん?」
妹「私おねえちゃん大好きっ!」
おわり