注意書き
・レベル5オールキャストのほのぼのキャラ崩壊
・原作から誰も死なずにハッピーエンド迎えて数年後みたいな妄想
・もはやパラレルワールド
・キャラ相関とかは脳内で適当に補完してね☆
・短い
・過去に何本か似たようなSSを書いてる
・この注意書きすらほぼ使い回し
元スレ
垣根「邪魔すんぞ」 一方通行「おォ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1357307087/
垣根「うっす久しぶり、元気してたか?」
一方通行「まァそれなりに……ってか一週間くらい前に会ったばっかだろ」
垣根「モヤシはほんの一日程度目を放してるだけで萎びるからな、心配なんだよ」ククク
一方通行「何オマエ、開幕からいきなり喧嘩売ってンのか?全身の骨砕いて外に投げ捨てられてェのかコラ」
垣根「おっと勘弁してくれ、最近寒ぃんだからそんな事されたら風邪引いちまう」
一方通行「オマエ風邪とか引かねェだろ、馬鹿だから」
垣根「誰が馬鹿だよ、第二位の俺が馬鹿だったら学園都市の連中はほとんど馬鹿になっちまうぞ。
つーか馬鹿でも風邪は引くだろ、この前浜面の野郎が風邪で寝込んでたじゃねぇか」
一方通行「ン、そォいやそォだったな。馬鹿でも風邪は引くか……」ソッカー
垣根「つか他の連中まだ誰も来てねぇの?俺が一番乗り?」
一方通行「あァ、オマエが一番だな。つか来るの早ェよオマエ、まだ集合時間の30分前じゃねェか」
垣根「少しでも早くオマエに会いたかったんだよ、言わせんな恥ずかしい」フ
一方通行「うォェ、気持ち悪……」ウエ
垣根「……すまん、今のは自分でも無いと思ったわ」
一方通行「冗談だろォがそォいうのはマジでやめろ、次やりやがったら問答無用で家から叩き出すからな……」
垣根「だから悪かったって。んで、早く来すぎだってんなら出直すけどそうした方がいいか?」
一方通行「あ?いや暇だから別に構やしねェよ。つかいつまでも突っ立ってられっと目障りだからとりあえずその辺に座っとけ」
垣根「口調は荒いけど芯の部分にしっかりとした気遣いが垣間見えますね、これがツンデレです」
一方通行「やっぱ出てけオマエ」
垣根「はいはいごめんごめん。ところで酒とツマミ適当に持って来たんだがこの辺に置いといていいか?」ガサ
一方通行「ン、何持って来たンだ?」
垣根「ビールはあるっつー話だったからウィスキー持って来たわ。
それとツマミにチョコとミックスナッツとミネラルウォーター、酢昆布、チーズ……」
一方通行「待て、何か明らかに異色なモンが混ざってなかったか?」
垣根「ん、ミネラルウォーターの事か?いや不思議な話なんだが水って意外とツマミになるんだわこれが」
一方通行「違うそうじゃねェ、その後だその後。何だ酢昆布って」
垣根「あ?旨ぇだろ酢昆布」
一方通行「いや旨ェけどツマミではねェだろ。つーか駄菓子じゃねェか」
垣根「駄菓子ナメんな、こいつら結構いいツマミになるんだぞ」
一方通行「ホントかァ……?」
垣根「特に酢昆布には二日酔いを防止する効能もあるしな。
その上ローカロリーで不足しがちな繊維分やカルシウムも豊富に含まれてるんだ。
皆様も是非飲み会のお供にどうぞ、全国のコンビニやスーパーで安くお買い求めいただけます」
一方通行「誰に向かって話してンのオマエ?ボケたか?もう歳か?」
垣根「ボケてもねぇし歳でもねぇよ、つかオマエと俺で一歳くらいしか歳の差ねぇだろ」
一方通行「たかが一歳、されど一歳だろォが。一年ありゃ一回死ンだ野郎が生き返ったりすンだぞ」
垣根「俺の事か」
一方通行「オマエの事だな。一年どころか数ヶ月だったけど」
垣根「……まぁ実際一年ってのは短いようで長いからな。一年ありゃ確かに色んな事が起こる。けどな一方通行」
一方通行「ン?」
垣根「麦野の前で時の流れとかそういう話するのだけはやめような?」
一方通行「あァ、うン……そォだな」ウン
垣根「アイツ年齢の話になると冗談通じねぇからなー」
一方通行「誕生日聞いただけでちょっとキレるからなアイツ」
垣根「それは流石に沸点低すぎるだろ……」
一方通行「あれだろ、更年期障害ってやつ」ククク
垣根「やめろって」クックック
一方通行「っと、そろそろ他の連中も来るだろうし準備するか。ちょっと手伝え垣根」
垣根「ん、何すりゃいい?」
一方通行「台所から料理運ンでくっからテーブルの上片付けといてくれ」
垣根「うん?俺がそっちやった方がいいんじゃねぇか?オマエ貧弱だし料理運ぶのも一苦労だろ」
一方通行「ナメてンのかこのアホ。つーかオマエに任せたらツマミ食いとかやらかしそうだから却下だ却下」
垣根「そんな意地汚ぇ真似しねぇよ、どこぞの暴食シスターじゃあるまいし。そこまで食欲旺盛じゃねぇっての」
一方通行「食欲云々じゃなくてオマエは単純に俺へのイヤガラセにツマミ食いしそうだからなァ……」
垣根「あ、何かすげぇムカついた。オマエは俺がそんなチャチなイヤガラセするような器の小さい男だと思ってんのか?」
一方通行「思ってる」
垣根「おい、そこまで言われると逆にイヤガラセしたくなってくるぞ。つかそんなに信用ねぇのか俺は」
一方通行「ねェな」
垣根「……チッ、ならもういい。折角手伝ってやろうと思ったのによぉー。
そんな信用ねぇんならテーブルの上も触らない方がいいよなぁ?
片付けと称して何するかわかったもんじゃねぇもんなぁ?」
一方通行「器極小じゃねェか……まァいい、そンじゃもうじっとしてろ」ハァ
垣根「おう、そうさせて貰うぜ」ケッ
一方通行「ったく……」ヨッコイセ
垣根「………ん、おい一方通行、あれ何だあれ?」チョイチョイ
一方通行「うン?どれだの事だよ?」
垣根「ちょっとこっち来い。ほらあれだあれ、そこの本棚の。前来たときあんなのなかったろ」
一方通行「あァ?だからどれ……」ンー
垣根「あれだって、あーれ」
一方通行「ンン……?」ドレドレ
垣根「……かかったなアホが!!今だ!!」ダッ
一方通行「な、オマエ!?」
垣根「はっはぁ!このまま台所に飛び込んで料理食い漁ってやるぜぇー!!」ケケケケケ
一方通行「おま!やっぱりやる気だったンじゃねェか!!」
垣根「うるせえぇぇぇ!!!そんな気にさせたのはオマエだろうがぁぁぁぁ!!!!」
一方通行「クソが!行かせるかこのボケがァァァァァ!!!!」バッ
垣根「馬鹿!いきなり飛び掛って来るんじゃ……うおおぉぉ!!?」ズテーン
一方通行「どァァァァ!!!?」ドタッ
ゴロゴロ、ドテン
ドア<ガチャ
御坂「やっほー、来たわよー……って、えぇ!?」ビクッ
麦野「どうしたのよ大声だして……ん?」
食蜂「ちょっとぉ、外寒いんだから玄関で硬直してないで早く中に……へ?」
垣根「……よう」←思いっきり背後から一方通行に押し倒された形になっている
一方通行「……おォ、遅かったじゃねェか……」←垣根に背後から覆い被さっている形になってる上に何か息荒い
御坂「な、何やってんのよアンタら……ま、まさかそういう関係だったわけ……?」アトズサリ
麦野「第一位×垣根?ふむ……」ンー
食蜂「そんな、第一位さんが攻めだなんて……どうしよう、想定と逆だわぁ……」エー
一方通行「何いきなり腐った発言してやがンだこのアホどもは……」ウヘァ
垣根「まぁ今の俺らの状態見りゃ無理もねぇけどな。てかそろそろどいてくれ」
一方通行「オマエのせいだぞバ垣根が、あっさりすっ転びやがって……」ヨッコイセ
垣根「いきなり背後からタックル喰らったらそら転ぶわ」イテテテ
御坂「……で、二人とも結局何やってたわけ?」
麦野「そりゃナニでしょうよ」ウン
食蜂「お邪魔だったかしらぁ?」
一方通行「黙ってろ腐女子どもが。別に何もしちゃいねェよ、垣根がトチ狂っただけだ」
垣根「いやだからオマエが……」
麦野「トチ狂ってたのは第一位の方じゃない?どう見ても第一位が背後から垣根に襲い掛かってた感じだったけど」
一方通行「違ェつってンだろ、理由があンだよ」
食蜂「つまり第二位さんから誘ってきたってことかしらぁ?誘い受けとへたれ攻め、うん、なるほどぉ……」ウンウン
一方通行「そォいう方向に持って行こうとすンのはマジでやめろ、反吐が出る」チ
垣根「いや俺もその気は全くないけど流石にそういう言い方は傷つくよアクセラさん?」
一方通行「うるせェよ、そもそもオマエがツマミ食いしようとしたのが悪ィンだろォが」
垣根「軽い冗談じゃねぇか……それをいきなり掴みかかって来たオマエが悪いだろ……」
一方通行「どう見ても本気だったろ!?下手な芝居まで打ちやがって!」
御坂「はぁ、まぁ大体わかったわ……」
麦野「垣根が悪ふざけして第一位がマジギレして、っていつものパターンね」
食蜂「仲が良くて羨ましいわぁ」クスクス
一方通行「チッ、とにかく料理運ンで来っからオマエらは垣根の馬鹿監視しててくれ」
垣根「だーからもうやらねぇってば」
一方通行「信用出来るかアホ!」
御坂「あ、運ぶの手伝おうか?」
一方通行「ン……そォだな、頼む」
垣根「おい待て何だその差別」
麦野「差別じゃなくて区別でしょ?美琴と垣根じゃ信用の度合いが違うわ」
食蜂「私は御坂さんも結構信用ならないと思うけどねぇ」
御坂「アンタだけには言われたかないわよ」
食蜂「私だけにはってそれどういう意味よぉ?」
一方通行「オマエの信用は垣根と同等かそれ未満ってこった」
食蜂「ふぁ!?」ガーン
垣根「いやちょっとショック受けすぎじゃね?むしろオマエと同程度の信用って点で俺がショック受ける場面だろ」
食蜂「第二位さんと、同レベルの信用力……」ガクガク
垣根「おい本気でムカつくからやめろ」
麦野「あぁ第一位、お腹空いてるから急いでね」
一方通行「わかってるってのうっせェな。台所と居間往復する間くらい大人しく待てよ」コト
御坂「はいはい、持って来たわよー」コト
垣根「毎度思うんだが無駄に凝ってるよな料理の盛り付け方とか……本当にオマエが作ってんのか?」
一方通行「何か文句あンのか?」コト
食蜂「見た目は華やかなんだけど第一位さんが一人で作って盛り付けたのかと思うとちょっと……」
麦野「まぁぶっちゃけキモいわ」
一方通行「……」イラッ
御坂「ま、まぁまぁ皆そう言わないで。ほら、このマリネなんて凄くない?
女の子でも中々ここまで綺麗に作れる人っていないと思うわよ」
垣根「そうだな、凄ぇわ。でもそれが逆に気持ち悪ぃんだけどな」
麦野「第一位のイメージからは遠くかけ離れてるわよね」
一方通行「……もう次から料理作らねェ」
御坂「あぁもう拗ねちゃったじゃない!皆言いすぎよ!」
垣根「おぉ悪ぃ悪ぃ、あんまり料理の出来がいいもんでつい、な」
一方通行「今更何言ってンだ白々しい」
麦野「自信持てって第一位、これだけの料理作れるのはこん中じゃアンタしかいないわよ?」
一方通行「……」
御坂「うん、そうそう!皆素直に褒めるようなキャラじゃないだけでアンタの事凄いと思ってるって!」
一方通行「……そォか?」
食蜂「うんうん、第一位さんはきっと将来いいお嫁さんになるわよぉ」
一方通行「やっぱ二度と料理作らねェ」
御坂「あぁ!!」
垣根「おいコラ第五位!折角おだてて機嫌直す作戦だったのに何て事言いやがる!」
食蜂「え、えぇ?最大限の賛辞のつもりだったんだけどぉ……?」
御坂「ないわー……」
麦野「これだから根っこから腐ってる奴は……」
一方通行「もう絶対料理しねぇからな、次からは適当に惣菜でも何でも買ってこいクソが」ケッ
垣根「……こりゃしばらくは説得しても聞く耳持ちそうにねぇな」アーア
麦野「しゃーないわね、ほとぼりが冷めるまでほっときましょ」
御坂「あ、そ、そうだ、ちょっと冷蔵庫使わせてもらっていい?」ガサ
一方通行「あァ?別に構わねェが何持ってきたンだよ?」
御坂「ジュースとお茶。お酒しかないってメールに書いてたから自分で飲む用に持ってきたの」
垣根「普通に酒飲めばいいじゃねぇか」
御坂「いやいや、私まだ高校生だし流石にアウトでしょ……」
一方通行「けどオマエの母親は中学生の頃から飲ンでたらしいじゃねェか」
御坂「何その私すら知らない新情報……そりゃお母さんお酒好きだけどさ……」
麦野「あぁ第一位、私も冷蔵庫使わせてもらうわよん」
一方通行「オマエは何を持って……いや、やっぱ言わなくていい、想像つくわ」
垣根「鮭だな」
御坂「鮭ね」
食蜂「お約束よねぇ」
麦野「何?何か文句あるわけ?」
御坂「文句って言うか……」
一方通行「前にクッソでけェ鮭を丸ごと一匹冷蔵庫に詰め込まれた経験のある俺は文句言っていいと思うンですけどォ?」
麦野「あー、流石にあれは私もやり過ぎたと思ったから今回は半身にしといたわ」
一方通行「半身でも十分でけェだろ!!冷蔵庫生臭くなるから勘弁してもらえませンかねェ!?」
麦野「細かいことを愚痴愚痴と、ケツの穴の小さい男ね」フン
御坂「下品よ麦野さん」
食蜂「拡張工事が必要なんじゃないかしらぁ?ねぇ、第二位さん」フフフ
垣根「何で俺に振る」
食蜂「あ、第二位さんは拡張される側だっけぇ?」クスクス
垣根「オーライ、よほど愉快な死体になりてえらしいなこのクソアマ」バサァ
一方通行「やめろ垣根、その馬鹿は後で俺が張り倒すからオマエは手ェ出すな。
つか目障りだから羽毛仕舞え」
垣根「羽毛言うなや」ファサ
食蜂「ふふぅん、残念だったわねぇ第二位さん」ニヤニヤ
垣根「あ゛?」
御坂「アンタ本当に張り倒されても知らないからね……」
麦野「それとワイン持ってきたわ。結構上等なやつだから心して飲みなさい」ゴト
一方通行「そっちは素直にありがてェンだがなァ……」
麦野「は、そっち『は』?シャケもありがたいでしょ?むしろシャケの方がありがたいわよね?
わざわざ朝一で魚市場まで出向いて買ってきてあげてんのよ?」
一方通行「オマエ自分で目利きして買って来てンの!?」
麦野「当然じゃない」フ
垣根(何だこのドヤ顔……)
御坂(すっごい誇らしげな顔してる……)
食蜂「第四位さんの鮭好き力はもう中毒とか依存症のレベルよねぇ。
もしかして鮭を食べると脳内麻薬が出ちゃうような特異体質なんじゃないかしらぁ」
垣根「特異体質か……そういやカエルのマスコットでトリップする子もいるな」チラッ
御坂「私!?いやゲコ太は好きだけどトリップはしないわよ!?」ビクッ
食蜂「でもこの前御坂さんの部屋覗いたら大きなカエルのぬいぐるみの前でアヘ顔ダブルピース決めてる御坂さんの姿が……」
垣根「マジか」
御坂「んなわけあるか!!適当にでっち上げてんじゃないわよ!!変態か私はあああ!!!」
麦野「あ、そうだ第一位、勿論後でシャケの調理してくれるわよね?」ネ?
一方通行「さっき二度と料理しねェって言ったばっかだろ!!てか偶には持ってきた本人が働けよ!!」
麦野「他所様の家の台所に立つなんてお行儀悪いじゃない?私にはそんな真似出来ないわー」
一方通行「他所様の家の冷蔵庫に鮭を無理矢理押し込むのは行儀がいい行動なンですかねェ!?」
垣根「一方通行、何言っても無駄だろうから諦めろ」
御坂「麦野さんが鮭持ち込んだ時点でアンタの負けね」
食蜂「第一位さんが無駄に料理上手なのが悪いんじゃないのぉ?」
麦野「こんな見た目で料理以外にも家庭的なスキル全般が優秀だってんだから笑えるわ。何目指してんのアンタ?」
一方通行「見た目は関係ねェだろ……」
御坂「あ、ちょっとへこんでる」
麦野「大いに関係あるわよ第一位、アンタみたいなのが包丁持ってたらそれだけで通報されてもおかしくないわ」
垣根「肉料理作ってるところなんか死体の解体処理してるようにしか見えねぇしな」ククク
一方通行「オマエから解体してやってもいいンだぞ?」ギロ
垣根「睨むな睨むな、怖ぇから」
食蜂「第一位さんはそんな表情ばっかりしてるからどんどん顔が怖くなっちゃうんじゃないかしらぁ?
ほらほらにっこり笑ってみて?スマイル力をアップさせればその凶相も少しはマシになるかもしれないわよぉ?」
一方通行「余計なお世話だボケナスが。オマエに見せる笑顔なンざ持ち合わせちゃいねェよ」ケッ
食蜂「あらひどぉい」クスクス
垣根「……ん、そういや第五位は手ぶらなんだな」
食蜂「えー?だって飲み物も食べ物もあるって聞いてたしぃ、
どうせ皆して色々持ち寄るだろうから私は別に何も持ってこなくていいかなぁって」
御坂「ほんっといい根性してるわねアンタ……」ハァ
麦野「ったく一番の下っ端のクセして」
食蜂「だ、誰が下っ端ですってぇ!?」ムッ
麦野「あら、格下って言い直してあげましょうか?」
食蜂「格下のつもりもないわよぉ!!」
垣根「でもまぁ一人くらい手ぶらで正解かもな。あんまり増えても飲みきれねぇし食い切れねぇだろ。
一方通行が最初から用意してた分もあるわけだしよ」
食蜂「そう、そうなの!私はその辺をしっかり考慮した上で敢えて何も持ってこなかったの!
自分の飲みたい物食べたい物を好き勝手に持ち込むそっちの食いしん坊なお二人さんとは女子力が違うんだから、わかるぅ?」ドヤァァ
御坂「……」ピキ
麦野「……」イラッ
垣根「全方位に喧嘩売るの好きだなオマエ」
一方通行「あァ?おいコラ第五位、手ぶらってのはどォいう了見だ?
『飲み物と食い物しこたま持って来ねェと家の敷居は跨がせねェ』ってメールで伝えてただろ」ギロ
食蜂「ふぇ!?あ、あれ冗談じゃなくて本気だったの!?」ビクッ
一方通行「俺が冗談言うタイプの人間に見えンのか?あ?」
食蜂「見えないけどぉ……え、えー……じゃあ皆そのメールに従って飲み物食べ物持参してきたわけぇ?」
御坂「いや、そもそもそんな食料品の持参を強制するようなメール来てないし……
私が貰ったのは『いつも通り食べ物は用意するけど飲み物はお酒しかないから
飲めないんなら代わりの飲み物自分で用意しとけ』って感じのメールだけだったわよ?」
食蜂「えっ」
麦野「こっちもそれと似たようなメールしか来てないわね。
『何か飲みたい物とか食いたい物があるんなら勝手に持って来い』って感じの」
食蜂「えっえっ」
垣根「俺が貰ったメールには『ビールしかないけどそれでいいんなら別に手ぶらでも構わない』って書いてあったな。
ウィスキー飲みたかったから持ってきたけど」
食蜂「……ちょっと第一位さぁん!?」バッ
一方通行「何だようっせェな」チッ
食蜂「何その態度!?そこそんな風に舌打ちするところじゃないわよねぇ!?
私にだけ酷いメール送ってた事を謝罪するべき場面よねぇ!?」
一方通行「俺の事が気に入らないってンなら今すぐお引取りくださっても結構ですけどォ?」シッシッ
食蜂「何それ何で私にだけそんな辛辣なの!?びっくりするわよほんと!!
私こんな扱い受けなきゃいけないような事何かしたっけぇ!?」
垣根「日頃の態度だろ」
麦野「日々の積み重ねってやつ?」
御坂「甘やかすとつけ上がるの典型みたいな奴だしね」
食蜂「な、何よぉ皆してぇ……」ビクッ
一方通行「まァ冗談はさて置きぼちぼち始めるとするかァ」
食蜂「え、結局冗談なの!?何なの!?皆で私をいじめたかっただけなわけぇ!?」
一方通行「あン?ご不満ならメールの通りにしてやってもいいンですけどォ?」アン?
食蜂「きー!!」ガー
御坂「はいはい落ち着いて落ち着いて。調子に乗ったアンタがこうやってからかわれるのはいつもの事でしょ?」ドウドウ
食蜂「……御坂さん実は私の事嫌いよね?」
御坂「え?あ、うーん……そうでもない、かなぁ……?」
食蜂「え、ちょっと何その曖昧な回答?傷つくわよ御坂さぁん?」
御坂「ダイスキヨ」トオイメ
食蜂「カタコトの上明らかに私の方見てないじゃないのぉ!!」
垣根「んで一方通行よ、始めるつってもまだ第七位の野郎が来てねぇぞ、待たなくていいのか?」
一方通行「ン、アイツは今日少し遅れるらしくてよォ、先に始めててくれってオマエが来る少し前に連絡あったンだわ」
麦野「へぇ珍しいわね、約束事には馬鹿に律儀なあの根性馬鹿が遅れるだなんて」
御坂「何かあったのかな?」
一方通行「あァ、なンか大荷物抱えた婆さんが道に迷ってたらしくてよォ」
垣根「あ、展開読めた」
麦野「その婆さんの荷物代わりに持って道案内やってるってわけね」
食蜂「ベッタベタねぇ……」
御坂「でもあの人らしい、かな……」ハハ…
一方通行「で、婆さンの目的地が北海道だったらしくそこまで同行してやってるンだとよ」
垣根「北海道て」
麦野「……度を越えたお人好しなのは知ってたけどそこまでだとは思ってなかったわ」
食蜂「お人好しっていうか何ていうか、もうただのお馬鹿さんよねぇ」
御坂「流石に擁護出来ないかな……」
垣根「つか北海道まで行ってんのに『少し遅れる』程度で済むのかよ」
一方通行「帰りは本気で走るつってたから多分大丈夫だろ」
食蜂「乗り物使うんじゃなくて走って帰ってくるのねぇ……」
麦野「まぁ新幹線より足速いしねアイツ」
垣根「短距離なら戦闘機並みに速いんじゃなかったか」
食蜂「なにそれこわい」
御坂「いやでも学園都市内ならまだしも外の街をそんな猛スピードで走って大丈夫なのかな?
騒ぎになったりしなきゃいいけど……」
一方通行「いくらなンでも外で騒ぎ起こすほど馬鹿じゃねェだろアイツも」
御坂「そ、そうよね、いくらなんでもね」ウン
垣根「いや、どうだろうな……割とマジで筋金入りの馬鹿だぞアイツ……」
麦野「何かやらかす方に1000円賭けとくわ」
食蜂「私も問題起こす方に1000えーん」
御坂「ちょっとちょっと二人とも、そんな事賭けの対象に……」
一方通行「ンじゃァ俺もやらかす方に賭けとくか」
垣根「結局オマエもやらかすと思ってんじゃねぇか。まぁ俺もやらかす方に賭けるけど」
御坂「アンタらもかい!!知り合いを賭けの対象にした上に皆して問題起こす方に賭けるなんて流石に酷すぎじゃない!?」
垣根「じゃあ御坂はアイツが何もやらかさない方に賭けるって事でいいな?」
御坂「えっ?」ビクッ
一方通行「えっ、じゃねェだろ。そンだけ綺麗事抜かしといてまさか賭けられねェなンて言うンじゃねェだろォな?」
御坂「ま、待って、ちょっと待って、私は賭け事そのものが良くないっていう意味で言って……」
麦野「なーんだ賭けないの?ハッ、口では何と言おうと結局アンタも第七位の事を信じ切れてないってわけ?」
御坂「いや、だから……」
食蜂「御坂さんはいいかっこしいだもんねぇー、倫理や正論を盾に本心偽るのがお上手ですことぉ。大した隠蔽力だわぁ」ハッ
御坂「むっか!そこまで言うんなら賭けてやろうじゃない!!はい1000円!削板さんが何も問題を起こさず帰ってくる方ね!!
フン、いいわよ私は本心から信じてるもん!!」
一方通行「ちょれェなァ……」
垣根「ちょっと心配になるレベルでちょろいわぁ……」
麦野「ま、あらゆる意味で格下の第五位に煽られて腹が立つ気持ちもわかるけどね」
食蜂「だ・か・ら!誰が格下よぉ!?それもあらゆる意味ってどういう意味ぃ!?」
垣根「訂正してやれ麦野、少なくとも胸は大差で勝ってrぶぉふぇぁ!!?」ゴシャァ
御坂「ごめんなさい垣根さん、手が滑ったわ」ニコッ
一方通行「女がグーで殴ンなよ、しかも顔面を……」
麦野「今のはセクハラ発言ぶっぱなした垣根が悪いわ」
垣根「えーこの程度でセクハラかよー、事実をありのままに述べただけじゃねぇかよー」イテテテテ
御坂「あー、なんだかまた手が滑っちゃいそう」シュッシュ
垣根「やめて、マジな目しながらシャドーボクシングするのやめて」
一方通行「なンか第四位に似てきたなァ……」ハァ
麦野「良い事じゃない、私みたいなレディになるんなら」フ
一方通行「……いやもうめンどくせェからつっこまねェけどよォ」
食蜂「そうねぇ、つっこむんなら第二位さんのおs」
一方通行「その先喋ったらベクトルデコピン喰らわすからな?」
食蜂「……」
一方通行「……」
食蜂「……つっこむんなら第二位さんのアn」
一方通行「おらっしゃァァァ!!!」ヒュッ
食蜂「あいたああああ!!!」バチーン
麦野「あらま容赦ないわね第一位」ヒデェ
一方通行「いや、今のはコイツ自身の為にも止めてやるべきだったろ……」
食蜂「あいたたた……もぉ、ただの冗談だったのにぃ……」サスサス
一方通行「冗談の意味がわからねェ……普通に放送禁止用語吐こうとしてたじゃねェか……」
御坂「シュッシュッシュ」ヒュンヒュン
垣根「ねぇちょっと馬鹿やってないで誰かこの子止めて、素振りに腰入ってきてるよ。
このままじゃ世界取っちゃうって」
食蜂「んもう御坂さんったら、胸が小さいからって気を落とす事なんてないわよぉ?
御坂さんくらいのサイズが好きな人も世の中にはきっといるだろうしぃ、
胸が大きいとそれはそれで大変なのよぉ?だから元気出して、ね?」クスクス
御坂「黙れ、もぐわよ」ギロ
食蜂「ひっ!?」ビクッ
垣根「何て荒んだ目をするんだこの子は……」ゴクリ
麦野「しっかし実際問題なんでこの子だけ育たないのかねぇ?
クローンどもは結構ナイスバディ(死語)に成長してんでしょ?」
御坂「そんなもん私が知りたいわ!!何で私だけ取り残されてるの!?ねぇどうして!?何でよ一方通行!!?」
一方通行「俺が知るわけねェだろ」
御坂「いーや、絶対アンタが何かやってるはずよ!!でなきゃ説明がつかないもん!!
さぁ吐きなさい!あの子達に何をしたの!?返答次第では……」バチバチ
一方通行「何もしてねェっての。つか心底どうでもいいわそンなモン」ハァ
御坂「ど、どうでもいいですって!?」ガーン
食蜂「女性の胸がどうでもいいだなんてぇ……やっぱり第一位さんそっちの気があるんじゃないのぉ?」チラ
一方通行「まだデコピン喰らい足りねェのかオマエ」
垣根「違うな第五位、間違ってるぞ。アクセラさんは貧乳好なんだよ。
だから本当はどうでもいいどころかむしろそのままでいてくれって思ってるよ多分」
一方通行「おいコラ勝手に作ってンじゃねェ、殺すぞ」ギロ
麦野「ふーん、第一位ってそうだったんだ?
小さいクローンが妙に懐いてて怪しいと思ってたけどやっぱりロリコンだったわけ?」
一方通行「違ェつってンだろ。つか誰がロリコンだァ?ブチ殺されてェのか垂れ乳ババア」ギョロ
麦野「……は?おいコラテメェ今なんつった?」ビキビキビキィ
垣根「馬鹿野郎一方通行!!ちょっと垂れてるだらしない感じの乳とか最高だろ!
加えてちょっぴり太目のだらしない下半身とか本当にもう御褒美dしゅぼっふぉおお!!!!」メキョァ、バタン
麦野「ちょっと黙ってろ」シュウゥゥゥ
垣根「」ビクンビクン
御坂(今の裏拳、見えなかった……)ゴクリ
食蜂「今第二位さんの首が回っちゃいけないところまで回ってた気がするんですけどぉ……」
麦野「ねぇ第一位、謝るんなら今の内よ?今すぐ誠心誠意土下座するってんなら許してやってもいいけどぉ?」コキコキ
一方通行「はァ?三下が何調子ぶっこいてンだ?事実指摘されてキレてンじゃねェよ」ハッ
麦野「あ?事実指摘されてキレてんのはそっちの方でしょロリコン」フン
一方通行「あァ?」ビキ
御坂「ちょ、ちょっと、二人とも……」ワタワタ
麦野「何よ?」ギロ
一方通行「何だよ?」ギロ
御坂「ひぃ!?あ、あの、その……ご、ごめんなさい、私のせいで……」ビクビクッ
麦野「……はい?何でアンタが謝ってんのよ?」
一方通行「なンだオマエのせいって?」
御坂「だ、だってその、二人が喧嘩になったそもそもの原因は私がいつまでも胸の事で不機嫌になってたからだし……」オロオロ
麦野「それは何か違うでしょ……」
一方通行「あァ、強いて原因を挙げるとすりゃァ垣根がわけわかンねェ事言ったのが切欠で……」
御坂「で、でも垣根さんがそんな発言したのはやっぱり私が……」ウジウジ
麦野「……」チラ
一方通行「……」チラ
御坂「……」オロオロ
麦野「……はぁ、悪かったわ第一位、垣根のバカ発言に乗っかった私がどうかしてた」ヤレヤレ
一方通行「いや、俺の方こそ売り言葉に買い言葉で返しちまったからなァ……悪かったよ」ハァ
食蜂「二人とも御坂さんには弱いわねぇ。負い目があるからかしらぁ?」
一方通行「そンなンじゃねェよ、いきなり空気が悪くなンのが面倒なだけだ」チッ
麦野「ほら美琴、仲直りしたからそんなしょげるのやめなさい」ヨシヨシ
御坂「う、うん……よかった、折角こうして皆で集まったのに私のせいでぶち壊しになったら嫌だもん」ホッ
一方通行「だからオマエのせいじゃねェって」
麦野「てか悪いのは垣根ね、全部垣根。うん、そういうことにしましょ」
一方通行「いや、元を辿れば第五位の胸がオリジナルよりでかかったせいでこンな話になったンじゃねェか?」
食蜂「それはあまりにも理不尽すぎぃ!?」ガーン
垣根「全くだ、俺は悪くねぇだろ」ムクッ
麦野「あら復活早いわね、もうちょっと強めにやっとくべきだった?」ブゥンブゥン
垣根「待て待てやめろ、やめてくれ、マジで死ぬ。
てかさ、麦野に限らずオマエら俺なら冗談半分で殴ってもいいと思ってねぇか?
いくら再生能力あるつっても痛ぇもんは痛ぇし結構傷つくんだぞ、身も心も」
一方通行「いやオマエが殴られてンのは自業自得だろ」
食蜂「余計な発言が多いのよねぇ第二位さんは」ヤレヤレ
垣根「オマエにだけは言われたくねぇんだけど」
御坂「でも垣根さんが一言多いのは事実よ?」
垣根「そっかー?」
麦野「ま、私みたいな美人に殴られるんならアンタも本望でしょ?次は踏んでやろうか?」ン?
垣根「おいおい浜面みたいな扱いにしようとすんじゃねぇよ。
マゾ太くんじゃねぇんだからそんなんで喜んだりするわけねぇだろ」
一方通行「え」
御坂「え」
麦野「え」
食蜂「え」
垣根「……え、何その反応」
一方通行「……オマエ、マゾじゃなかったのか」
垣根「真顔で何言ってんだオマエ!?」
御坂「いや、だって……」
食蜂「ねぇ……?」
垣根「だって何だよ!?」
麦野「だってアンタ何度殴られても懲りずにアホな発言繰り返すじゃない?
てっきり殴られたくてワザとそういう発言してんのかと思ってたわ……」
垣根「なわけねぇだろ!?オマエらの手が早すぎるだけだよ!!」ガーン
一方通行「……本当に、違ェのか……?」
垣根「なぁにその信じられない物を見るような目……むしろそんな目したいのは俺の方なんスけど」
御坂「じゃ、じゃあ本当の本当にマゾじゃないのね?」
垣根「だから違ぇって……」
食蜂「……どうしよう、第二位さん嘘ついてないみたい」リモコンポチポチ
麦野「マジ?」
垣根「おいリモコンこっちに向けんな、勝手に他人の頭ん中覗いてんじゃねぇ。
てかそこまでしねぇと信じられねぇのか、かなりムカつくぞ」
麦野「……ごめん垣根、今まで『こいつマゾだし別にいっか』って結構軽い気持ちで殴ってたわ」
垣根「!?」
一方通行「……悪ィ、俺もだ。『マゾだし別に馬鹿にしてもいいよな』って思ってた」
垣根「!!?」
御坂「わ、私もちょっとだけ……垣根さんになら少しくらいキツく当たっても平気なのかな、なんて思って……」
垣根「!!!?」
食蜂「あ、私は第二位さんの事叩いたことないからセーフよねぇ?マゾだとは思ってたけどぉ」
垣根「……オマエら」プルプルプル
御坂「ご、ごめんなさい、これからは態度を改めるから……」
一方通行「お、おォ、俺ももうあンまりオマエの事馬鹿にしねェからよォ、元気出せって」
麦野「そうね、私も今後はもう少し加減したげるわ」
食蜂「わー、何だか第二位さんいじめられっ子みたぁい」クスクス
御坂「ちょ、黙りなさいアンタは!空気読んで!」
垣根「……」フルフルフル ←酷く惨めな気分になってきた
一方通行「……ま、まァとにかくだ!垣根くンがマゾじゃねェって事もわかったところで
気ィ取り直して乾杯でもしようじゃねェか、な!」パンパン
麦野「ほら、元気出しなって垣根、こんな事でくよくよするような小さい男じゃないでしょアンタは?」
垣根「……そうだな、こんな些細な事気にするなんざ俺らしくねぇよな……今日は飲むぜ」フ
御坂(垣根さん、涙が滲んで……)
麦野(何か本気で悪い気がしてきたわ……)
一方通行「あ、あァーそれで、オマエら飲み物どうするよ?」レイゾウコガチャ
垣根「……あぁ、最初はビールくれ」ゴシゴシ
麦野「私もビール貰える?」
一方通行「アサヒでいいよな?」ポイポイ
垣根「何でも構わねぇよ」パシ
麦野「私もそれでいいわ。ビールには特にこだわりないし」パシ
一方通行「オリジナルと第五位は?」
御坂「ジュース取ってもらえる?私が持ってきたやつ」
垣根「えー酒飲まねぇのかよー」
麦野「美味しいわよ、お酒」
御坂「毎度毎度勧めてくるわね……少なくとも高校生の内は飲まないってば……」ハァ
一方通行「オレンジとグレープと二種類あンぞ、どっちだ?」
御坂「オレンジで」
一方通行「ン……ほらよ」ヒョイ
御坂「ありがと……ってこれビールじゃないのよ!!騙されるか!!」ポイ
一方通行「チッ、ほらこっちだ」コト
御坂「ったくもう、最初からちゃんと渡してよ」プンスカ
食蜂「ふぅー、まったく御坂さんったら相変わらずこんな時でもジュースなのねぇ。子供っぽいったらないわぁ」ヤレヤレ
御坂「子供っぽいとかじゃなくて、まだ高校生なんだから当たり前でしょ……」
食蜂「『もう』高校生よぉ?いい子ちゃんぶってないでお酒の一杯二杯、飲めなくてどうするのよぉ」
御坂「……アンタお酒飲めたっけ?飲んでるところ見たこと無い気がすんだけど」
食蜂「はっ、お子様の御坂さんと一緒にしないでもらえるかしらぁ?
私の大人力は御坂さんよりもずぅーっと上なの。お酒くらい余裕よ、よ・ゆ・う」ドヤ
御坂「……あっそ」
垣根(その発言が既に子供っぽいだろ、てのはつっこまない方がいいんだろうなぁ)ボソボソ
麦野(ま、面白そうだし様子見ときましょ)ククク
食蜂「ふっふぅん、そんなわけで第一位さん、何か私にぴったりのお洒落なお酒を用意してもらえるかしらぁ?」フ
一方通行「……」カチカチ
食蜂「あれ、どうしたの第一位さん携帯なんか弄って?」
一方通行「……」prrrr!Prrrr!
食蜂「電話?まったく、目の前でこぉーんな美人が話しかけてるのに感じ悪いわねぇ。
そんな態度じゃ女の子にモテないぞ☆」
一方通行「……もしもし黄泉川か?あァ、今目の前に未成年飲酒しようとしてるバカなガキがいt」
食蜂「ストォォォーーーップ!!!第一位さんテレフォンストォォォォップ!!!!」ギャァァァ
一方通行「うるせェよ第五位、電話中に騒ぐンじゃねェ。今警備員呼ンでやっから」
<モシモシ、ドウシタジャンアクセラレータ?
食蜂「ちょ、待ってやめて!!洒落になってないわよぉ!?とにかく一旦電話切って!!ほんとお願いだからぁ!!」
一方通行「チッ、マジでうっせェな……何なンだよ」ピ
食蜂「何なんだはこっちのセリフだから!!何いきなり通報しようとしてるのよぉ!?」
一方通行「ほら俺って未成年飲酒とか絶対許せねェ性質だしィ?」
食蜂「絶対嘘よね!?て言うか御坂さんにはビール勧めてたしそもそも第一位さんも未成年じゃないのぉ!!」
一方通行「他人を引き合いに出すンじゃねェ!!今はオマエの事について話してンだ!!」カッ
食蜂「理不尽過ぎぃ!?何なのよ本当にもう!!第二位さんじゃなくて私への態度を改めなさいよぉ!!」
一方通行「うるせェまずはオマエが人生悔い改めろ」
食蜂「悔い改めなきゃいけないような人生送ってきてませぇーん!!」
一方通行「……は?」
食蜂「え、な、何よその『本気で言ってんのお前?』みたいな反応……な、ないわよぉ悔い改める事なんて……」
一方通行「……オマエがそう思うンならそうなンだろう、オマエン中ではな」
食蜂「だから何なのよその『あぁこいつ何もわかっちゃいねぇ』みたいな口振りはぁ!!
むしろ人生悔い改めるべきなのは第一位さんの方じゃないかしらぁ!?
ほら御坂さんも何とか言ってやりなさいよ!この自分のこと棚上げしまくってる人にぃ!!」
御坂「……」ポチポチ
食蜂「……御坂さん?」
御坂「もしもし黒子?今目の前で私の同級生が未成年飲酒をしようと……」
食蜂「御坂さああぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
一方通行「ウクッ」
垣根「オッフ」
麦野「プフッ」
食蜂「吹き出してんじゃないわよそこおぉぉぉぉ!!!」キィー
御坂「なーんてね、冗談よ冗談。一方通行の真似してちょっとからかってみただけ」テヘ
食蜂「冗談にしても性質が悪すぎると思うんですけどぉ……」ハァハァ
垣根「オマエが通ってる学校って飲酒とか見つかるとやっぱりアウトなのか?」
麦野「名門校だしねー、未成年飲酒で警備員とか風紀委員にとっ捕まったりしたら
よくても停学、下手すりゃ退学喰らってもおかしくないんじゃない?」
食蜂「そうなのよぉ……だから第一位さんも御坂さんも、心臓に悪いからそういう冗談はほんとやめてねぇ……?」
一方通行「俺は本気だったンだが」
食蜂「……」
一方通行「学園都市の頂点たるレベル5が飲酒で高校中退とか面白ェと思わねェか?」ス
麦野「レベル5の第五位(最終学歴高校中退)、なるほどこれは笑えるわね」ウム
食蜂「笑えない!!笑えないからぁ!!!第一位さん携帯仕舞って!!今すぐぅ!!」
一方通行「おいおい他人に物を頼む時は相応の態度ってもンがあンだろ?オマエは礼儀も知らねェのか?」ケケケケ
食蜂「きいいぃぃぃ!!!」バタバタバタ
垣根「一方通行、ビールが温くなっちまうからそんなもんにしといてやれ」
麦野「そうね、見てる分には面白いけどそれ以上やるんなら乾杯してからにしてもらえる?」
御坂「私も喉乾いちゃった」
食蜂「誰一人私の心配をしてない!?しかも乾杯後なら別にいいの!?」
一方通行「チッ、とりあえずこのくらいで勘弁しといてやるか……よかったなァ第五位、皆が優しくてよォ」
食蜂「優しい!?これが優しい!?」
一方通行「まァ落ち着け。それより大声張り上げて喉渇いたンじゃねェか?ほら、乾杯すっからこれでも飲めよ」コト
食蜂「え?ありがとう……ってこれただの水じゃないのぉ!?」パシーン
垣根「あ、こら一方通行!俺の持ってきたミネラルウォーター勝手に渡すなよ!それウィスキーのツマミだって言ったろ!」
御坂「水がおつまみになるの?」ハテ
麦野「度数の強いお酒の場合はね。特にウィスキーの場合はストレートと水を交互に飲むのは結構メジャーな飲み方なのよ」
御坂「そうなんだ」ヘーヘー
垣根「後で試してみるか?と言いてぇところだが流石に酒飲んだことない高校生にウィスキー勧めるのはまずいよな」
御坂「うん、折角だけど遠慮しとくわ」
一方通行「ンで第五位、オマエもビールでいいか?」
食蜂「えぇー、もっと私に似合うようなお洒落なお酒はないのぉ?」
一方通行「チッ、めンどくせェな……
おい垣根、未元物質でなンか適当にアルコールっぽいもンでも作ってやってくれ」
食蜂「アルコールっぽいもの!?」ビクッ
垣根「はぁ?いや作れねぇ事はねぇと思うが味も品質も保証出来ねぇぞ?そんなもん作ったことねぇし」
御坂「作れない事はないんだ……」
麦野「例え品質がよかろうと垣根の背中から生えてる翼が原料の酒なんて死んでも飲みたくないけどね」
垣根「あぁ、自分で言うのも何だが俺もそう思う」
一方通行「さァて第五位、ビールと垣根の体液もとい未元物質製のアルコールっぽい飲み物、どっちにするよ?」
食蜂「ご、ごめんなさい、ビールでいいわぁ……」
一方通行「ほらよ」コト
食蜂「どうもぉ……」
御坂「あのさ、今更だけどアンタ本当にお酒飲めるわけ?大丈夫?飲んだことあるの?」
垣根「さっき御坂も言ってたが飲んでるところ見たことねぇよな実際。
前集まったときもその前も御坂と一緒にジュース飲んでたろ」
食蜂「ふぅー、あれは御坂さんが一人だけ仲間外れになるのはかわいそうだから合わせてあげてただけよぉ。
かつて常盤台の女王とまで呼ばれたこの私がお酒くらい飲めないわけないでしょぉ?」
一方通行「関係あンのか常盤台の女王」
御坂「て言うか答えになってないわよ、飲んでるところ見たことないから心配してあげてるのに……」
麦野「本人が飲めるつってんだからもういいんじゃない?
それより乾杯するわよ乾杯。ほれ第一位、さっさと音頭取りなさい」
一方通行「何で俺なンだよ、そォいうのは俺のキャラじゃねェだろ」
垣根「キャラとか今更気にすんなよ、とっくに崩壊してっから」
一方通行「うるせェよ」
御坂「いつもは削板さんが大声で音頭取ってたからいないと困るわね」
食蜂「あ、それじゃ今回は私が……」
一方通行「オマエに音頭取られるのはなンかムカつくからダメだ」
食蜂「!?」
垣根「んじゃもう俺がやるぞ、いいか?」
一方通行「ン、任せるわ」
食蜂「何よぉ、やっぱり第一位さんは男がいいのね?そうなのねぇ?」
一方通行「男がいいンじゃなくてオマエがイヤなンだよ。いい加減察せ」フゥ
食蜂「あの、つっこみもなしに真顔でそんな事言われると流石にちょっと傷つくんですけどぉ……」
御坂「一方通行がアンタに辛辣なのは今に始まったことじゃないし、
何度も言うけどちょっとからかわれた位で一々気にしてんじゃないわよ。
それに本当に嫌われてたら家にも入れてもらえないと思うわよ?」
食蜂「御坂さんは私を追い詰めたいのか慰めたいのかよくわからないわぁ……
でもそうよねぇ、第一位さんは好きな子にイジワルしちゃうタイプなだけなのよねぇ?
本当は私のことが好きで好きで仕方ないんでしょぉ?素直じゃないんだからもう」
一方通行「……」
食蜂「無言はやめて無言は」
麦野「第一位がつっこみ入れなかったらただの自意識過剰な痛い子にしか見えないわねコイツ」ジー
御坂「何て言うか、哀れよね……」ジッ
食蜂「ふ、二人して何!?そんな目で見ないでよぉ!!」ビクッ
垣根「はーいそれじゃ毎月恒例、レベル5交流会を始めたいと思いまーす」
食蜂「第二位さんも苛められてる私を全力でスルーして乾杯しようとしないで!?」
垣根「うるせぇもう乾杯するまで喋んなオマエ、話が全然進まねぇよ」
食蜂「ひどぉい……」
麦野「しっかし前から思ってたけど交流会とは名ばかりでただ適当に飲み食いしながら駄弁るだけよね」
一方通行「別に構わねェだろ、こうして定期的に集まることそのものに意味があるンだからよォ」
垣根「アレイスターの野郎が消えたとは言え、この街には妙な事考えてる馬鹿はまだ多いからな。
暗部の復活を目論む馬鹿に学園都市の技術を外に流出させようとする馬鹿、その他諸々だ。
そういう馬鹿どもに対して俺達レベル5が表向きだけでも仲良くしてるってのはそれだけで抑止力になる」
御坂「悪い事しようとしたらレベル5が総出で潰しに行くわよ、って脅しになるもんね」
食蜂「ま、私一人でも十分だけどぉ」フ
一方通行「……」
御坂「……」
麦野「……」
垣根「……よし、それじゃ今後の俺達の健勝を祈ってー」
食蜂「総スルー!?」
垣根「乾杯!」
「「かんぱ(ァ)ーい」」カツン
食蜂「かんぱぁい……」カツン
一方通行「ンく……ぷはァッ」
垣根「あ゛ー、うめぇ」フゥ
麦野「寒い日に暖房の効いた屋内で飲むビールは最高ね」ホゥ
御坂(皆年寄り臭いなぁ……)ゴクゴク
麦野「……今何か」ジロ
御坂「いやいやいや!何も言ってない何も言ってない!」ビクッ
食蜂「……」
垣根「ん、どうした第五位、飲まねぇのか?喉渇いてないにしろ乾杯後に一口飲むのはマナーだぞ」
食蜂「わ、わかってるわよぉ……うん……」ジ
麦野「第一位、アンタがビールに何か細工してるんじゃないかって疑ってるんじゃない?」
一方通行「はァ?何もやってねェっての、未開封の缶渡したの見てただろォが」
垣根「でもオマエの能力なら細工した後に缶を未開封に戻すくらい軽いよな」
一方通行「一々そンな暇な事やるかアホ、濡れ衣着せてンじゃねェ」
御坂「うん、コイツは飲み物粗末にするような真似はしないと思うわよ?変なところで真面目だもん」
垣根「それもそうだな。ってなわけで第五位、飲んでも問題ねぇぞ多分」
一方通行「多分じゃなくて絶対だっての。不満なら取り替えてやンよ」チッ
食蜂「……そう」
麦野「第一位、そっちの唐揚げ取って」
一方通行「あァ?ほらよ」
麦野「サンキュ」
垣根「揚げ物もやっぱりオマエが自分で作ってんのか?めんどくさくねぇ?」
一方通行「ほとンどの料理はベクトル操作のちょっとした応用でなンとかなンだよ」
垣根「次元連結システムか」
麦野「んっとに羨ましい能力ね、堕落して死ねばいいのに」モグモグ
食蜂「……」ジー
御坂「……ねぇ食蜂、アンタさっきから缶見つめてるだけだけど……やっぱりお酒飲めないんじゃ」
食蜂「は、はぁ!?そんなわけないし!第四位さんの言う通り細工されてるんじゃないかって疑ってただけよぉ!!」キッ
一方通行「あ?だからやってねェって言ってンだろ。いい加減にしねェと脊髄ぶっこ抜くぞ」
食蜂「ど、どうだか、今までの第一位さんの態度見てると信じられないわぁ!」
垣根「……酒を飲みたくない言い訳にしか聞こえねぇな、自分で飲むって言い出した癖に見苦しい」
麦野「散々啖呵きっといていざって時にヘタレるのは第五位らしいっちゃらしいけどね」
食蜂「だ、だから本当は飲めるのよぉ?ただ第一位さんが信用出来ないだけで……」
一方通行「……」
垣根「……」
御坂「……」
麦野「……」
食蜂「~~~!!わかったわよもう!飲むわよ!飲みますぅ!!それでいいんでしょぉ!何よもう皆してぇ!」プンプン
一方通行「え、なンでキレてンのコイツ」
垣根「今回俺ら何も悪くねぇよな」
御坂「自爆よねただの」
麦野「別に飲みたくないんなら無理に飲まなくてもいいのにね。ウザいし」
食蜂「そうよ、私はレベル5の第五位、心理掌握よ?学園都市のナンバー5なのよぉ?
私の改竄力ならお酒くらい余裕なんだからぁ……絶対お酒なんかに負けたりしない……」ブツブツ
一方通行「自己暗示始めやがった」
垣根「改竄力何一つ関係ねぇだろ。つーか負けフラグ立ったぞ」
麦野「即堕ち2コマってやつ?」
御坂「酔い潰れたりしないでよ?介抱とか面倒なんだから」
食蜂「ふぅー………ていぃ!!!」グイッ
一方通行「おォ行った」
垣根「覚悟決まると結構思い切りはいいんだよなコイツ」
麦野「そこまでしなきゃいけない状況まで追い込まれてるとも言えるけどね」
食蜂「んぐ……ぶふぁああぁぁあぁぁ!!!」ボフゥ
御坂「吐いた!?」ビクッ
麦野「吐いたってか、吹いたわね」
一方通行「……」ビチャビチャビチャ
垣根「あぁ、対面に座ってたアクセラさんがえらい事に……」
食蜂「ゲホ、ゴホ、オェ、マズ……」ウエェェ
御坂「ちょ、アンタ大丈夫?」サスサス
食蜂「ウェ、ゴホ、ニガイ……」オェェ
一方通行「……」ビッショリ
垣根「……大丈夫か一方通行」
一方通行「……」ポタポタ
麦野「良かったわね第一位、水も滴るいい男になってるわよ」
垣根「水じゃなくてビールと唾液だけどな」
一方通行「……」ゴシゴシ
食蜂「ケホ、ケホ……」ハァハァ
一方通行「……おい第五位、何か言い残す事はあるか?」ピキパキ
食蜂「ゥゥ……オェ、ごめんなさい、お酒飲むの初めてでしたぁ……」グテー
御坂「あぁやっぱ初めてだったんだ……」
麦野「つか初めてだったにしろたった一口でグロッキーかよ、情けない」
垣根「そう言ってやるなよ、まだ高校生……にしてもやっぱり情けねぇか」
一方通行「……チッ、張り倒してやろうと思ったが死人に鞭振るうような趣味はねェし勘弁してやるよ」フン
麦野「あら優しい」
食蜂「スイマセンスイマセン……」グッタリ
御坂「あぁもう机に突っ伏してないで……ほら、ジュース飲みなさい」
食蜂「アウアウアウ」
麦野「んっとにダメな奴ねコイツ」
垣根「ダメ過ぎて逆にちょっと愛しくなってきたわ」
一方通行「はァ、とりあえず顔洗ってくる。顔がべったべただクソ」スク
垣根「おう」
麦野「行ってら」
食蜂「……第一位さんの顔が白い液体でべたべたになってると聞いて」ムク
一方通行「やっぱ死ぬかオマエ?つか白い液体とか誰も言ってねェよな?」
垣根「腐女子フィルターマジおっかねぇ」
御坂「潰れたように見えたけど意外と余裕あるわね……」
食蜂「ふ、ふふ、だから余裕だって言ったでしょぉ?お酒なんかに、私はぁ……」ゼェゼェ
麦野「どう見ても満身創痍じゃねぇか」
御坂「もう強がらなくていいから……」
一方通行「ほォ余裕なのか、そンなら遠慮なくお仕置きしてやれるなァ」ギロリ
食蜂「ひぃ!?」
垣根「そう脅してやんなよかわいそうに。つかオマエは早く顔洗って来い」
一方通行「チッ」スタスタ
麦野「第五位、動けるんなら自分で汚したとこくらい自分で綺麗にしときなよ」
食蜂「はぁい……」フキフキ
垣根「大部分は一方通行にかかったから存外被害は少ないけどな。料理には咄嗟に俺がシールド張ったし」
御坂「第一位にもシールド張ってやれたよかったんじゃない?」
垣根「咄嗟の事で料理か一方通行かどっちかしか守れなかったんだよ、だったら料理守るだろ普通」
麦野「それもそうね」
食蜂「ケホ、原因作った私が言うのも何だけどアナタ達って本当に外道よねぇ……」
垣根「ん?」
麦野「何が?」
食蜂「……何でも」
御坂「しっかしアンタはどうして飲めもしないのに突然『お酒飲む』なんて言い出したのよ?
てか飲んだこと無いのによくもまぁあんなに自信満々な態度が取れたわね……」
麦野「第五位が根拠の無い自信に満ち溢れてるのは今に始まったことじゃないでしょ」ヤレヤレ
食蜂「……お酒に挑戦せざるを得ない深い理由があったのよぉ……」
垣根「多分コイツの中では自分はもっと酒に強い体質だと思ってたんだろうよ」
麦野「ビールが口に合わなかったのと予想以上にアルコールへの耐性がなかったせいであのザマってわけね」
食蜂「ビールって美味しくないのねぇ……」ハァ
垣根「十年早ぇよ。ガキは甘ぁいチューハイかジュースみてぇなカクテルでも飲んでりゃいいんだ」ハッ
食蜂「むぅ、何よぉその言い方ぁ」ムッ
御坂「そんな言い方されても仕方が無いっでしょ、あんな醜態晒した後じゃ……」
麦野「てかチューハイとかカクテルでもダメなんじゃない?」
一方通行「よっぽどビールが口に合わなかったか、そうでなきゃアルコールを全く受け付けねェ体質なンだろォよ。
大人しくジュースでも飲ンでろ」スタスタ
麦野「あらおかえり」
御坂「あれ、着替えたんだ?」
一方通行「あァ、服も結構濡れちまってたからな」
食蜂「私が一度口に含んだお酒の染み込んだ服だから大事に保管しておくつもりなのねぇ?やーらしぃー」クスクス
一方通行「よし、血流操作で爆発させられンのと全身の皮膚裏返されンのどっちがいいか選べ」ス
食蜂「ごめんなさいぃ!!」ビクッ
垣根(目がマジだったな……)
御坂「……で、お酒に挑戦せざるを得なかった深い理由って何?」
一方通行「一々聞かなくていいだろ、どうせ下らねェ理由に決まってンだからよォ」
食蜂「下らなくなんかないわよぉ!私の威厳、カリスマ、支配力に関わる大事な事だったんだからぁ!」
麦野「下らない理由確定じゃないそれ」
垣根「まったくだ」
食蜂「なぁんですってぇ!?」
御坂「はぁ、ったく……どうせアンタの事だから、取り巻きの子達がお酒飲めるから
自分も飲めなきゃ女王としての立場が危うい、とか思ったんでしょ?」
食蜂「………」
一方通行「ビンゴかよ」
垣根「うわぁ本当に下らねぇ……」
麦野「心底どうでもいいわー」
食蜂「ま、待って、話を聞いて!私の話を聞けばどれだけ私が苦しんだのか、
私がどんな思いでお酒に挑戦したかがわかるからぁ!」
一方通行「いや別にわかりたくもねェし……」
垣根「わかったところで、なぁ?」
麦野「今更評価は変わんねーと思うわ」
御坂「大体アンタの話が事実かどうかもわかんないし」
食蜂「私の信用力低すぎぃ!?」ガーン
垣根「っと、一方通行、ビールもう一本頼む」
一方通行「ン、相変わらず早ェな」
麦野「私のも取ってもらえる?」
一方通行「太ンぞ」
麦野「殺すぞ」
御坂「もう二人ともまた……」
食蜂「はいはいはいそこまでぇ!自然な流れで私の話をスルーしようたってそうはいかないんだからぁ!」
一方通行「はァァァ……わかったわかった、聞くだけ聞いてやンよ」
垣根「ったく、無視したら無視したでウザいからなコイツは……」
麦野「手に負えないわホント」ヤレヤレ
御坂「ほら話してみなさい、一体何があったのよ?」
食蜂「うんうん、良くぞ聞いてくれましたぁ。実はこの前取り巻きの子達とパーティーやったんだけどぉ」
一方通行「つか今でも常盤台時代の取り巻きと繋がりがあンだなオマエ」
食蜂「それはもう、私の溢れ出るカリスマ力があの子達を惹きつけてやまないものぉ」クスクス
垣根「未だにこの馬鹿を女王女王って慕う奴らの気持ちがサッパリわかんねぇ」
麦野「弱味でも握ってんじゃないの?」
食蜂「失礼ねぇ、そんなもの握らなくてもあの子達は私に心酔してるわよぉ」
御坂「そのアンタに心酔してる子達とのパーティーのはずなのに
何でアンタはお酒に挑戦せざるを得ないような立場に追い込まれてるわけ?さっさと核心だけ話しなさいよ」
食蜂「んもう急かすのねぇ御坂さんったら。せっかちさんは嫌われちゃうゾ☆」
御坂「……」イラッ
一方通行「この少女漫画みてェなキラキラした目ン玉くり貫いてやりてェな」
垣根「一言一句違わず同意してやるぜ一方通行」
食蜂「!?」ビクッ
麦野「つーかその星が浮いたような目は何なの?喧嘩売ってんの?」
食蜂「け、喧嘩なんて売ってないわよぉ、これは生まれつき!」
御坂「前も言ったけど生まれつきそんな目って気持ち悪いわよね」
食蜂「ぐ……ま、まぁ御坂さんみたいに生まれつき胸が抉れてるよりはマシじゃないかしらぁ?」ハッ
御坂「あ?なんつったコラ」バチバチッ
一方通行「チッ、不毛な言い争いはやめろ、どっちもどっちなンだからよォ」
御坂「どっちもどっち!?」ガーン
垣根「んで第五位、そのパーティーで何があったんだ?
そこで何かオマエが酒に挑戦せざるを得ないような事件が起きたって事なんだろ?」
食蜂「そうなのよぉ。パーティーの準備は全部あの子達に任せて、私は始まる時間にのんびりと会場に向かったわぁ」
麦野「働く気一切なしか、いい性格してるわ」
一方通行「オマエも似たようなもンじゃねェか?」
垣根「しょっちゅう浜面パシらせてるもんな」
麦野「最近は命令しなくても浜面が私の望みを察して自発的に動いてくれるようになったわ。
ようやく奴隷が板に付いてきたってところね」フ
御坂「それ誇らしげにするところなの……?」
食蜂「あー、私の話続けるわよぉ?それで私が会場に着いた時は準備は全部終わっててねぇ、
『女王も到着された事ですし乾杯しましょうか』っていう流れになってぇ……」
『女王、ドリンクはどうなさいますか?』
『んー、何があるのぉ?』
『こちらにリストアップしております!どうぞご覧になってください女王!』
『マメねぇアナタ。えっとぉ……んん?』
『どうかされましたか女王?』
『……ねぇ、見たこと無い名前の飲み物ばっかりなんだけどぉ?』
『え……』
『んもう、私とアナタ達じゃ普段の生活レベルが全然違うんだから、
その辺もっとしっかり下調べして私に合わせてくれないとぉ。忠誠力が足りてないんじゃないかしらぁ?』
『も、申し訳ありません女王、メジャーどころを集めたつもりでしたが……
そうですよね、女王がこんな一般大衆向けの飲み物を飲まれるはずがありませんよね』
『そうよぉまったくぅ。で、どうしてくれるわけぇ?』
『い、今すぐ買いに行って参ります!何にいたしましょう!?』
『ふぅ、今はそれで許してあげるわぁ……そうね、それじゃとりあえずコーラ買って来てもらえるぅ?』
『え?』
『ん?』
『……女王、もしかして私達に気を使ってくださっているのですか?』
『はい?』
『女王の口に合うドリンクを用意出来なかったのはこちらの落ち度だというのに、
私達が飲み物を調達してくる手間を少しでも減らそうとそんなどこでも調達出来るような
ソフトドリンクを所望される女王の優しさ、心に染み渡ります」
『何言ってるのアナタ?』
『ですが!その優しさに甘え女王に窮屈な思いをさせるわけにはいきません!
ここにいる皆がそのリストにあるアルコール飲料を飲むのに、女王一人にだけソフトドリンクを強いるわけには!』
『……え?』
『さぁ女王!何なりと普段飲んでいるお酒の銘柄をおっしゃって下さい!
ロマネコンティだろうとドン・ペリニョンだろうと調達してきてみせます!!』
『え、あの……え?』
『さぁ!さぁ!!』
『えっと、あの……えぇー……』
食蜂「……信じられるぅ!?プライベートなパーティーとは言え
あの子達未成年なのに皆してお酒飲むつもりだったのよぉ!!?」
垣根「オマエの取り巻きって事は皆結構なお嬢様のはずだろ?やるもんだな最近のお嬢様ってのは」
一方通行「大層な不良集団じゃねェか、恐れ入るぜ」
麦野「んー、まぁお酒に手ぇ出すのは男より女の方が早いしね。
背伸びしたい盛りな高校生のプライベートな集まりならそんなもんでしょ」
御坂「え、私高校の友達と集まったりしてもお酒飲む人とかいないけど……」
垣根「類は友を呼ぶって奴だな、根が真面目な御坂の周りにはそういう所真面目な人間が集まってんだろ」
一方通行「逆に第五位は普段の言動からして不良っつーか反社会的だからなァ……
未だに取り巻きやってる連中が全員そンな感じでも何ら不思議じゃねェ」
食蜂「何だか酷い言い様ねぇ、こんなに素直で可愛くてヒロイン力たっぷりの私に向かってぇ……」
御坂「で、それからどうなったの?取り巻きの子達にお酒勧められて、
でも今日が初めてってことはその場では飲んではないのよね?どうやって切り抜けたわけ?」
食蜂「……取り巻きの子はしつこく『何の銘柄がいいですか』って聞いてきたけど、
当然普段飲んでるお酒の銘柄なんて言えるわけないしぃ、
あの子達が皆普段からお酒を飲んでるっていう現実にショックを受けたのも相まって
私は自分でもみっともないくらいに狼狽しちゃってねぇ……」
『あ、あの、えっと、私あの、その、ねぇ?わ、わかるでしょぉ?よ、よくないと思うわよぉ、そういうのぉ……
お酒はその……あの、いやその……ね、二十歳からって、ほらぁ……』
『……女王、ひょっとしてお酒飲めな――』
『~~~~~!!!!』
食蜂「屈辱感と羞恥心に心を焼かれた私に出来たのは、
その場にいる全員の一両日分の記憶を消してその場から逃げる事だけだったわぁ……」
一方通行「『だけだったわァ』じゃねェよ」
垣根「消しすぎだ消しすぎ……今の話でわかったのはオマエが癇癪起こしてパーティー台無しにしたって事だけだったぞ……」
食蜂「な、何よぉ!耐えられるわけないじゃない!取り巻きの子達に優越感に浸られたり同情されたりするなんてぇ!!
『あ、コイツ女王のクセに酒も飲めないんだ』って皆思ってたに決まってるんだからぁ!!」
御坂「はぁ……それで、いつまた取り巻きの子達とのパーティーがあってもいいように
今日お酒を飲んでみようとしたってわけね……
て言うかアンタもシドロモドロになり過ぎでしょ、どんだけ不測の事態に弱いのよ」
食蜂「ふん!私は御坂さんと違って繊細なのよぉ!」
御坂「あーはいはい、何かもう怒る気にもならないわ」フー
麦野「わかってたけど本気でくだなかったわね……」
一方通行「ホントになァ……」
垣根「ったく、それならそうと前もって『お酒に初挑戦します』とでも言ってりゃ
何だかんだで面倒見のいい一方通行が初心者向けの酒を色々用意してくれただろうによぉ」
一方通行「しねェよめンどくせェ」
御坂「それで結局お酒全然飲めないみたいだけど、どうするのよアンタ?」
食蜂「た、多分ビールが身体に合わなかっただけで他のお酒は大丈夫なはずよぉ。うん、きっと、多分……」
垣根「……ウィスキーでも飲ませてみるか?面白ぇ事になりそうだが」
一方通行「やめとけ、面白ェよりも面倒な事になンのが目に見えてる」ハァ
食蜂「そ、そうだ、第四位さんの持って来たワインとかなら飲めるんじゃないかしらぁ?
ほら、ワインって高貴な私のイメージにぴったりでしょぉ?葡萄のお酒ならビールよりも飲みやすそうだしぃ」
麦野「飲ませないわよ勿体無い」チッ
食蜂「えぇ!?」
垣根「つかオマエ、ワインをブドウジュースの延長線か何かと勘違いしてねぇか?結構渋いぞアレ」
一方通行「初めて飲ンだ時はまだビールの方が飲みやすく感じたな」
食蜂「ま、またまたそうやって脅そうとしてぇ……」
御坂「ほら、ジュース分けてあげるから今回はもう諦めなさい」コト
垣根「お酒は二十歳になってから」
食蜂「で、でも女王としての威厳が、立場がぁ……」
麦野「そんなもんで揺らぐような立場なら最初から大したもんじゃねぇっての」
食蜂「ぐぅ……」
<ピンポーン♪
御坂「ん、誰か来たみたいよ?」
垣根「第七位じゃね?」
一方通行「そうだろうな、わざわざインターフォン鳴らす野郎なンてアイツくらいしかいねェし」
麦野「妙なところで律儀ね、アホのくせに」
一方通行「いやオマエらも鳴らせよインターフォンくらい。
何でオマエらノックもせずに勝手に俺ン家に入って来るンだよ」
食蜂「そうねぇ、今日は良い所邪魔しちゃったみたいだし次からはちゃんとノックを……」
一方通行「第五位、オマエ飲み物と食べ物没収な」サッ
食蜂「ふぁ!?」
<ピンポーンピンポーン♪
御坂「ちょっと一方通行、早く出てあげなさいよ」
一方通行「わかってるっての」ヨッコイセ
垣根「つか冷静に考えるとさっきまで北海道に居たはずの第七位がもう到着したって軽くホラーだよな。
いくら足速いにしても」
麦野「根性で空でも飛んだんじゃない?」
御坂「ハチドリとかクマバチみたいね……」
垣根「気合で飛んでる、とか言われてたなそういや」
麦野「結局本当はちゃんと飛べるような構造になってるって解明されたんじゃなかったかしら?
分野じゃないから詳しいことは知らないけどね」
食蜂「……ハチドリやクマバチと違って本当に理屈無視で飛べそうなのが第七位さんの怖いところよねぇ」
<ピンポンピンポンピンポーン♪
一方通行「はいはい、今開けっから大人しくしろっての……」
ドア<ガチャ
削板「よっす!待たせたな!」ビッショリ
一方通行「うォ!?」
垣根「おう、お疲rってオマエ臭!すっげぇ汗臭ぇんだけど!?」
御坂「服びっしょりじゃない……それ汗?汗なの……?うわぁ……」
食蜂「何か湯気が立ち昇ってるわよ第七位さぁん……気持ち悪ぅ……」
麦野「ファブリーズが確かこの辺に……」
削板「酷いなお前ら!?折角急いで帰ってきたってのに!」
一方通行「あーあー、わかったからとりあえずシャワー浴びて来い、そンな状態で家ン中うろつくな」
垣根「自分じゃ気付いてねぇかも知れねぇが本気で汗臭ぇからなオマエ」
削板「うん、そうか……じゃあとりあえず土産だけ先に受け取ってくれ!」ホイ
一方通行「ン、北海道土産か?わざわざ悪ィな」
削板「凄かったぞ北海道!テンション上がるくらい雪積もってた!!その内遊びに行こうぜ!!」
垣根「テンション上がるくらいって、オマエは常にテンションフルスロットルだろうが」
麦野「てかもうさっさとシャワー浴びてこいっての、臭ぇんだよ」シュッシュッ
削板「ぐぁ!やめろ!ファブリーズを人に向けて散布するんじゃねぇ!!」
御坂「ちょっと麦野さん、それは本当に酷い」
食蜂「料理にかからないように気をつけてよぉ?」
麦野「おら行け、はやく行け」シュッシュッシュッ
削板「ぐああああ!!め、目にいいいい!!!く、くそ!第一位!シャワー借りるぞ!!」ダッ
一方通行「ごゆっくりィ」
麦野「発生源は去ったわね」フゥ
御坂「容赦ないわね……ところで一方通行、お土産って何だったの?」
一方通行「ンン?白い恋人だとよ、お約束だな」
麦野「はぁ!?北海道と言えば鮭とばだろ!!何で菓子なんて買って来てんだあのボケ!!」
一方通行「オマエちょっと理不尽過ぎるだろ」
垣根「白い恋人もいいじゃねぇか王道で。俺結構好きだぜ?」
御坂「削板さんはそういうところでネタに走る人じゃないしね」
麦野「あ゛?鮭とばがネタだって?ちょっとそこに正座しろ、鮭とばの魅力について語ってやるわ」ギロ
御坂「うえぇ!?」ビクッ
麦野「いい?そもそも鮭とばの由来は古来アイヌにあるとも言われ……」
食蜂(第二位さんは白い恋人が好き?白い=第一位さんと仮定するとやっぱり第二位さんは……)
食蜂「……なるほどぉ」ニコッ
垣根「よくわからねぇがオマエぶん殴っていいか?」
食蜂「えぇー何もしてない女の子に暴力振るう気なのぉ?信じられなぁい」
垣根「……」ピキピキ
御坂「だからアンタも煽るのやめなさいって、いつか本当にコンクリート抱いて海に沈むハメになるわよ?」
食蜂「な、何でそんなヤクザ的な処刑方法なのよぉ」
麦野「はい美琴ちゃんこっち向いてぇ?誰が口開いて良いつった?
こっちはまだまだ鮭とばの魅力について語ってる最中なんだけどぉ?」ガシ
御坂「ひぐ……」
麦野「鮭とばはそのまま食べる以外にも日本酒をふって火で炙ったりしても美味しいし、
鍋に放り込めば美味しい出汁が取れる上に立派な具材の役目も果たして一石二鳥だし、
煮物揚げ物炒め物スープにサラダ、お茶漬け等々、何にでも使える万能食材で、
その上マヨネーズや味噌をはじめとする様々な調味料とも相性が……」ブツブツブツ
御坂「ハイ……ハイ……」
垣根「死んだ目で機械的に頷いておる」
一方通行「鮭が絡むとすぐこれだからなァ……それはそうとこの土産どうするよ?」
垣根「折角だし開けちまおうぜ」
食蜂「今開けとかないとそのまま忘れちゃいそうだしねぇ」
御坂「あ、あの麦野さん、白い恋人開けるって……」
麦野「また鮭とばを作る際には干す前に適度に包丁で切れ目をいれて置くと完成も早く食べる際にも千切りやすいが
その分旨味が抜けてしまうという声や乾燥にムラが出るとの声もあり……」ブツブツ
御坂「誰か助けて……」
垣根「諦めてもうしばらく鮭とば談義に付き合ってやってくれ」
食蜂「お菓子は私達でいただいておくわぁ」クックック
一方通行「そンじゃとりあえず開けて……ン?」カサ
垣根「どうした?」
一方通行「いや……何か振ったときの音が妙に粉っぽいンだが……」サラッサラッ
食蜂「えー?白い恋人ってクッキー生地でホワイトチョコレートを挟んだようなお菓子よねぇ?」
垣根「ようなってかそのまんまだよな」
一方通行「……まァ、開けてみるか」ガサガサ
垣根「……どうなってるか大体想像ついてきたわ」
白い恋人<パカッ
一方通行「………うわァ」
垣根「あぁー……」
食蜂「す、砂みたいになってる……」
白い恋人<サラサラサラ……
麦野「そりゃ第七位が北海道からここまでずっと抱えて走って来たんならそうもなるでしょうよ」
垣根「あーあ勿体ねぇ……っと、鮭とばについての講義は終わったのか?」
麦野「えぇ、美琴も鮭とばの素晴らしさに気付いてくれたわ」
御坂「サケトバ、サケトバ……」ブツブツ
一方通行「うおォ、妹達みてェな目付きにやってやがる……」
食蜂「私が能力で洗脳した相手でもなかなかここまではならないわよぉ……」
麦野「んで、その白い恋人改め白い粉はどうするわけ?」
一方通行「白い粉っつーのやめろ、別のもンじゃねェか。
……誰か試しに食ってみたりしねェ?全部食っていいぞ」
垣根「俺はパス、そんなもんいらねぇよ」
食蜂「これで第二位さんの白い恋人は第一位さんだけって事になるわねぇ」
垣根「意味がわからん、死ね」
麦野「私もいらないから。つか飲み会の最中に甘い物とか食べたくないし」
御坂「サケトバイガイイラナイ」
一方通行「勢いで開けちまったけど俺も正直あンまりなァ……粉薬みてェになってるし……おォ、そうだ」ピコーン
垣根「何かいい処分方法浮かんだか?もう第七位に突き返せばいいんじゃねぇかとも思うが」
食蜂「こう、第一位さんの能力で修復したり出来ないかしらぁ?」
一方通行「流石にそこまで万能じゃねェしそもそもこンな菓子ごときにそンな労力払いたくねェよ」
麦野「だったらどうするつもりよ?」
一方通行「ン……おいオリジナル、ちょっと口開けろ」
御坂「サケトバー」
垣根「……おい待て、オマエまさか」
一方通行「ほォら、たァンとお食べ。鮭とばじゃねェけど」サラサラサラ
御坂「サk……んごふ!?」ゲホッ
麦野「うわ酷ぇ」
食蜂「正気を失ってる御坂さんの口に無理矢理……」
一方通行「おいあンまり暴れンな……よし、全部入ったな」
御坂「げほ!ごほ!!げふっ!!がっは!!!」ゲホゲホ
垣根「盛大に咳き込んでやがる……てかオマエ最悪だろ今のは……」
食蜂「御坂さんに甘い第一位さんはどこ行っちゃったのかしらぁ……」
一方通行「いや、正気に戻してやろうと思ってよォ」
垣根「どんだけ荒療法だよ」
御坂「ケホ、コホ、あ、一方通行ぁ!!アンタ、ゲホッ、何てこと、してくれんのよッ!」ゴホゴホ
食蜂「それでも一応正気には戻るのねぇ……」
垣根「不思議が一杯だな人体」
御坂「エホ、カハッ……み、水……」ゲホゴホ
麦野「ほらこれ」ス
御坂「び、ビールはいらない……」グフ
麦野「チッ」
一方通行「ほらオリジナル、ジュース飲めジュース」ホラ
御坂「んく……」ゴキュゴキュ
ドタドタドタドタ!
垣根「ん?」
削板「第一位!服貸してくれ服!!」バタバタ
食蜂「ほぁ!?」ビクッ
御坂「ぐっ……」
一方通行「おま!タオル一枚で出てくンなよ!?」
削板「仕方ないだろ!俺が着てた服は汗まみれで着れたもんじゃねーし!」
御坂「う、く……ごぷぅっ!!!」ブー!
麦野「あぁ!美琴が第七位のセクシーショットに耐え切れず吹き出した!!」
一方通行「……」ビチャビチャビチャ
垣根「そして御坂にジュース飲ませてたアクセラさんが再び被害を被るという」
御坂「ケホ、ケホ、ゴフ……ご、ごめん一方通行……」ハァ、ハァ
一方通行「……気にすンな、こりゃ事故みてェなもンだ。先にオマエの口ン中に白い恋人ぶち込ンだのは俺だしな……」ビッショリ
食蜂「ちょっと第一位さぁん?私の時と対応が違いすぎるんじゃないかしらぁ?」ムス
削板「おい第一位大丈夫か!?風邪引く前にオマエもシャワー浴びた方が……」テクテク
御坂「ぎゃあああ!!ちょっと削板さん裸のままこっち近寄って来ないでええ!!!」
削板「タオルは巻いてるから大丈夫だ!!」
垣根「待て第七位!タオル一枚で女子高生に迫ってる絵面はどう見てもアウトだ!ブタ箱にぶち込まれるレベルだぞ!!」
削板「な……お、俺はそんなつもりじゃ……」
食蜂「ほら第一位さん何とか言いってみなさいよぉ、いくら御坂さんに負い目があるからって
私に対してきつく当たってもいい理由にはならないわよぉ?」
一方通行「あァもう、うるっせェンだよクソボケどもがァ!!とりあえず第七位は一旦風呂場に戻れ!
服なら後で持って行ってやっから!!」
削板「お、おう……何か悪かったな」スゴスゴ
一方通行「それと第五位!俺は別にオマエが憎いわけでもオリジナルを贔屓してるわけでもねぇ!!
ただオマエがそういうキャラなンだよ!諦めろ!!」
食蜂「あ、はい……」
一方通行「あと垣根!!……何でもねェ!流れで呼ンでみただけだ!!」
垣根「無理にオチつけなくていいからさっさと顔くらい拭けよオマエも」
麦野「ほら第一位、タオル」ス
一方通行「おォ……」ゴシゴシ
御坂「ほ、ほんとごめんね?シャツ染みになっちゃってるし、弁償した方が……」
一方通行「いらねェよ、服の染みくれェ能力で簡単に落ちるし」
垣根「ベクトル操作マジチート」
麦野「一家に一台欲しいレベルの便利さね」
<オーイ、マダカー!?
一方通行「っと、第七位に服出してやらねェと……」
垣根「しかしオマエの服入るのか?アイツ結構がっしりした体格だし背も高ぇぞ?」
麦野「対する第一位はガリガリゲッソリの華奢なモヤシ体型」
食蜂「やっぱりどう見ても第一位さんが受けよねぇ」
一方通行「……ジャージとかならなンとかならねェか」ゴソゴソ
御坂「着れたとしてもジャージがラバースーツみたいになるんじゃ……」
一方通行「とりあえず着れればいいだろ」
垣根「つーかオマエジャージとか持ってんだな」
食蜂「何か意外よねぇ。第一位さんはマイナーな海外のブランド服とか着てるイメージだったわぁ」
麦野「わかるわ」
御坂「うん」
一方通行「何だそのイメージ」
削板「おいまだか第一位!湯冷めするだろ!!」バタバタバタ
御坂「うあぁ!?」ビクッ
一方通行「だからタオルのままこっち来ンなつってンだろォ!?」
削板「だったら早く何か着る物貸してくれ!寒くて風邪引きそうだ!!」
垣根「引かねぇよオマエ馬鹿だし」
麦野「馬鹿でも風邪は引くでしょ?この前浜面も引いてたし」
垣根「あぁ、そうだった……」
一方通行「オラこれ貸してやっから向こうで着替えてこい!」バサッ
削板「おう、悪ぃな!」タッタッタ
垣根「つかここに来る前に一回自分の家に帰ってくりゃよかったのになアイツも……」
一方通行「ただでさえ遅刻してンだから少しでも早くこっちに合流したかったンだろ。
ホント無駄に律儀でクソ真面目だよあの馬鹿は……」
食蜂「はぁーまったく、あんな格好で女の子がいる部屋に何度も現れるなんて、
デリカシーの欠片もないわねぇ第七位さんは。まぁ色々と参考になったけどぉ」
御坂「何の参考よ……」
垣根「聞くな御坂、多分イヤな気分にしかならねぇから」
食蜂「む、何よぉ馬鹿にする気ぃ?」
一方通行「もう喋ンな、オマエの味方は多分いねェから……」
麦野「流石の私もこれは引くわ」
ドタドタドタ
一方通行「戻って来たか……」
削板「第一位!第一位!!このジャージちっせぇ!!」ピチーン
御坂「うわ……」
垣根「思ったより酷い事になってるな……」
麦野「ピッチピチね」
削板「ズボンはともかく上着はファスナー閉まらないぞこれ!!」ピッチリ
一方通行「あァー……悪ィ、それ以上大きいサイズは持ってねェし
オマエの服乾くまではそれで我慢してくれ」
食蜂「子供の服を無理矢理着た大人みたいな状態になっちゃってるわねぇ……」
削板「む……窮屈だが仕方ねぇか、根性で耐えてみせるぜ!」グッ
麦野「まぁこっちもそんな格好のアンタをしばらく眺めるハメになんだからある意味我慢大会だよ」
削板「お、土産はもう食ってくれたのか!?早いな!!」
一方通行「……」
垣根「……」
御坂「……」
食蜂「……」
麦野「何で鮭とばじゃなかったわけ?」
削板「何だ鮭とばって?北海道と言えば白い恋人か熊カレーだろ?」
麦野「テメェ!!」ガタッ
削板「それでどうだった?美味かったか!?」ニッカリ
一方通行「……あァ、凄く美味かったってオリジナルが言ってたぜ」
御坂「……」
垣根「今アクセラさんが優しい嘘を吐きました」
削板「そうかそうか美味かったか!そりゃよかった!!」ウンウン
垣根「それはそうと第七位、オマエ北海道から走って帰ってきたみてぇだが何も問題起こさなかったか?」
削板「ん?」
麦野「あ、そうね、それ確認しとかないと」
食蜂「ふふふ、年貢の納め時ねぇ御坂さぁん」クスクス
御坂「ま、まだわからないでしょ!?」
削板「問題って何だ?どういうこった?」ハテ
一方通行「あー、つまりアレだ、オマエ北海道から走って帰って来たわけだよなァ?」
削板「おう!新幹線で帰ってくるよりかなり早かったぜ!お陰で汗だくになったけどな!!」ハッハッハ
一方通行「それでだ、帰ってくる途中で事故引き起こしたり道路ぶっ壊したりしたンじゃねェか?
学園都市の外をそンな猛スピードで走ってきたら大迷惑だろ」
垣根「今頃理事会に損害賠償の連絡が行ってたりしてな」クク
削板「おいおい、いくらの俺でもそんな傍迷惑な事するわけねーだろ」
麦野「な……」
食蜂「なんですって……」
御坂「…ッシ」グッ
一方通行「ハ?い、いや待て、オマエに迷惑かけたつもりが無くても周りは実際に被害を被ってるかも知れねェだろ?」
垣根「そ、そうだぜ第七位、オマエ普通に走るだけでも道路が捲れあがったりすんだから絶対何かやらかしてるって」
削板「いやだから、そういう事が起こらないように注意して帰ってきたぞ?」ウム
麦野「フカシこいてんじゃねぇぞ第七位!そんな器用な真似テメェに出来るわけねぇだろ!!」
食蜂「そ、そうよぉ!そんなに気を使ったんならこんなに早く帰り着くなんておかしくなぁい!?」
削板「あぁ、全力で走って帰ってきた事には間違いねぇよ?ただな、」
御坂「た、ただ?」ゴクリ
削板「第一位や第二位が言ったような被害を外の町に出さねぇように、海の上を走ってきたんだよ」ニカッ
垣根「海の上!?」
麦野「その発想はなかった、なさすぎた……」
食蜂「ちょ、ちょっと待ちなさいよぉ、海の上なんてどうやって走るわけぇ?やっぱり嘘ついてるんじゃ……」
削板「え、根性で走れるだろ?」
一方通行「万能過ぎンだろ根性……クソッ!!」ガタン
垣根「何の説明にもなってねぇのに納得出来ちまうのがムカつくわ!」
削板「どうした?何悔しがってんだ?」ン?
御坂「ね、ねぇ、ずっと海の上を走って帰ってきたんなら事故起こしたりするわけないわよね?」
削板「おぉ、海には渋滞もないし快適だったぜ」
御坂「海の上なんだから当然建物破壊したり道路剥いだりもしてないわよね!?」
削板「あぁ、さっきも言ったがそういう事にならないように海の上を選択したわけだしな」ウン
御坂「……聞いた!?ねぇちょっと聞いた!?アンタ達今の聞いた!?何も起こしてないって!」パァァ
一方通行「ま、まだだ!!海の上だからって壊す物がないと思ったら大間違いだ!!」
麦野「そうね、第七位の事だから途中でタンカーの一隻二隻破壊してるに決まってるわ」
垣根「だよな!灯台壊したり漁船沈没させたりしてるよな!!なぁ第七位!?」
食蜂「泳いでる人を何人か沈めてきてるわよねぇ!?」
削板「いや、船舶の航路や航海時間はきっちり調べてちゃんとその辺に影響出ないルートを取ったぞ?
かなり沖合いの方を走ってきたから人を溺れさせる心配もねーし、そもそもこんな季節に泳いでる奴なんていないしな。
それとタンカー破壊とか漁船沈没とか言ってっけど前方に船が見えたら普通に避けるに決まってるだろ」
一方通行「なンでそンなとこだけキッチリしてンだよオマエェェェ!!!」
食蜂「そ、そんな下調べするようなのは第七位さんのキャラじゃないでしょぉ!誰よアナタァ!?
行き当たりばったりで行動して詰まったら根性で強行突破するのが本当の第七位さんのはずなのにぃ!!」
垣根「冷静に考えりゃ船を避けて通るの何て確かに当たり前なんだが……なんだろうな、この期待ハズレ感……」
麦野「やべぇ、意外と頭良かったのね第七位……」
削板「何かよく分からねーけど馬鹿にしてるなお前ら?」ムッ
御坂「削板さん……」
削板「ん?」
御坂「信じてた!私は信じてたわよ!!他の連中は滅茶苦茶言ってるけど私だけは信じてた!!」ガシ
削板「お、おぉ?何か知らんがありがとな?」
御坂「ふふ、ふふふふふ……さぁどうよ!?まだ何か言うことはある!?ないわよねぇ!!?」
麦野「ぐ……」
食蜂「くぅぅ……」
御坂「あっははははは!だから言ったじゃない、信じる者は救われるのよ!!
いい気味ね!知り合いで賭け事なんてしようとした罰よ!!」フハハハ
垣根「ここぞとばかりに図に乗りやがって……」ギリ
一方通行「チィィ、まさかこンな事になるとはなァ……」グ
削板「賭け事?」ハテ
御坂「さぁさぁさぁ!1000円よこしなさいよほら!!心の綺麗な私が汚れきったアンタ達を下したという証拠を!!」
削板「1000円?」ン?
垣根(どうしよう、1000円程度別に惜しくもなんともねぇが……)
一方通行(このままぶンどられるのは癪だよなァ……)
麦野(ここで素直に負けを認めたら多分今後ことある毎に今回の事を言い出すだろうし……)
食蜂(何とか調子に乗りまくってる御坂さんの鼻っ柱だけでもへし折るべきよねぇ……)
御坂「どうしたのよ?早く出しなさいって。手持ちが無いなんて通用しないわよ?
ほらジャンプしてみなさい?ん?」ニヤニヤニヤ
一方通行「……」
垣根「……」
麦野「……」
食蜂「……」
削板「何か賭け事やってたのかお前ら?どうせなら俺にも一口噛ませてくれりゃよかったのに」
御坂「あー、ちょっとね。後でちゃぁんと説明してあげるわ、コイツらの最低っぷりを……」
一方通行「……おい第七位ィ!オリジナルはオマエを賭けの対象にしてやがったンぞ!!」ビシッ
削板「何?」
御坂「はいぃ!!?」ビクッ
垣根「そうだ!その通りだ!!しかも賭けの内容は
オマエが帰ってくる途中で問題起こすかどうか、だぜ?最低だと思わねぇか!?」
削板「な……ほ、本当なのか!?」
御坂「え、い、いやちょっと……な、何言い出してんのよアンタら!?」
一方通行「いや嘘は吐いてねェし?」
垣根「な?俺ら嘘なんてこれっぽっちも言ってねぇよな。オマエが今集めようとしてんのその金じゃん?」
御坂「そ、そうだけど!そうだけど何か違うでしょ!?その言い方だとまるで私が賭けをしようって言い出したみたいで……」
麦野「私達はやりたくなかったんだけど美琴ちゃんがどうしてもってうるさくてねー」
食蜂「拒否する私たちに向かって第七位さんを信じてないから賭けが出来ないんでしょぉ、なんて挑発までしてきて……」ウゥ
御坂「アンタらはシレっと嘘吐いてんじゃないわよ!?それ言われたの私の方じゃない!!」
削板「……本当なんだな」
御坂「何で信じるのよおおおおお!!!」ガビーン
垣根「多数決は強し」
麦野「素晴らしきかな民主主義」
一方通行「事実は多数派によって捻じ曲げられるもンなンだよ」ククク
食蜂「残念だったわねぇ御坂さぁん」ドヤァ
御坂「アンタらあああああ!!!!」バチバチバチバチ
削板「第三位、俺はお前がそういう汚い事をする人間だとは思ってなかったぜ……
一度は拳を交えた仲だ、お前は立派な根性を持ったいい奴だ、そう思ってたのに……」
御坂「うわあぁぁ何か深刻なレベルで私の評価が落ちてるうううう!!!」ガガーン
一方通行「さァて、どォするよオリジナル?」ニヤリ
垣根「誤解を解いて欲しいか?えぇ?解いて欲しいよなぁ……」クックック
麦野「えー解いてあげちゃう?このままにしてた方が面白そうじゃない?」ニヤニヤ
食蜂「やーいやーい、いい気味よぉ御坂さぁん」ケラケラ
御坂「な、何よ!アンタ達の戯言なんて私が真実を語ればすぐに……削板さん!私の話を聞いて!」
削板「悪ぃ、ちょっと後にしてくれ……」
御坂「え!?」
削板「……はぁぁ……もう同じレベル5として悲しいぜ……」
御坂「ちょっとどこまで落ちてるのよ私の評価!?」ビクッ
一方通行「取り返しがつかなくなる前に誤解解いた方がいいンじゃないですかねェ?」クックッ
垣根「一人じゃ無理だよなぁ?条件次第じゃ手伝ってやってもいいんだぜ?」ニタ
御坂「な、何よ……何が目的なのよ!!何でも言いなさいよもう!!」グスン
麦野「とりあえず1000円はチャラね」
食蜂「あと調子に乗ってごめんなさいって謝って!」
一方通行「そうだな、とりあえずそンなもンか」
垣根「あぁ、ぶっちゃけ調子に乗ってたのがムカついただけだしな」
御坂「器ちっちゃ!!アンタらホント何でそんなに心狭いの!?
て言うか調子にも乗るわよアンタらだって散々私のこと煽ってたんだし!?」
垣根「うるせーいいから謝れよー」
麦野「謝ってくださーい」
食蜂「はーやくぅー」
一方通行「たった一言謝るだけで誤解を解いてやるンだぜ?安ィもンだろォ?」ケラケラ
御坂「あぁぁぁもう!!この酔っ払いどもが!!!
調子に乗った私が悪かったです!!ごめんなさい!!!これでいいんでしょ!?」キッ
一方通行「はい良くできましたァ」
垣根「んー、心が篭ってねぇけどまぁそこは勘弁してやるか」
麦野「精神的にはかなりダメージ与えられただろうしねー」
食蜂「ぬふふふぅ、いい気分~」
御坂「くそう、くそう……」ダン、ダン
一方通行「今誤解解いてやっから机叩くのはやめろ……おい第七位、ちょっといいかァ?」
削板「……どうした第一位?俺は今人生と言うものについて考え直してるんだ」
一方通行「考え直さなくていいからちょっと俺の話を聞け、実はだなァ……」
削板「ふむ?」
御坂「うぅ……お父さん、お母さん、黒子、皆、ごめん……私は正義を貫けなかった……
正義は確実に私のほうにあったのに、私はそれを自分で曲げちゃった……」ウゥ…
麦野「違うわ美琴、正義とは勝者の事よ。私達と道を違え孤立した時点でアンタの勝ちはなかった。
即ち正義も失われていたのよ」フ
御坂「……ごめん意味わかんない」
垣根「大人になればわかるさ」ポン
御坂「大人は汚いって事しかわかんないわよ……」
食蜂「元気出して御坂さぁん」ニヤニヤ
御坂「アンタ100倍返しどころで済むと思ってんじゃないわよ……」バチィッ
食蜂「怖い怖ぁい」クスクス
削板「ふむふむ……なるほど、そういう事だったのか」
一方通行「おォ、悪かったな誤解を招くような言い方しちまって」
削板「いやいいって事よ、俺の方こそ早とちりだったぜ」
御坂「あ、誤解解けたのね?」
一方通行「あァ、バッチリだ」
削板「すまん第三位!誤解とは言えお前の事を悪し様に言っちまって」ペコ
御坂「あ、い、いいわよそんなに頭下げなくても……誤解が解けただけでも」
削板「まさかお前がそんなに金に困ってるとは知らなかったんだ!!」
御坂「嬉し……はい?」
削板「やむにやまれぬ事情があったのも知らずに俺は一方的な見方でお前の行動を否定して……本当に悪かった!」
御坂「え、ちょ、は?何言って……おいコラ一方通行ァァァァ!!!何吹き込んだぁぁぁぁぁ!!!!」
一方通行「うし、第七位も来たことだし乾杯やり直すか」
垣根「だな」
麦野「そうね」
食蜂「はぁい」
御坂「無視してんじゃないわよごるぁぁぁぁぁ!!!!」
削板「気が済むまで殴ってくれてもいい!俺はそれだけお前に失礼な事を言っちまった!!」ガバッ
御坂「も、もういいからとりあえず頭上げて!て言うか何吹き込まれたの本当に!?」
削板「い、いいのか?本当に?一発も殴らずに俺を許してくれるってのか?お前は聖女か……」ジーン
御坂「ねぇ聞こえた?後半の部分の私の声聞こえた?聖女の声なのに無視すんのアンタ?」
一方通行「ビールでいいか第七位?」
削板「おう、構わねーよ」
御坂「ちょっと待って話終わってないからぁ!!!」
削板「第三位……困った事があったらいつでも言ってくれ、力になるぜ」グッ
御坂「今まさに困ってる!アンタが私の話聞かなくて困ってるわよ!?」
垣根「それじゃ第七位、乾杯の音頭頼むぜ」
麦野「やっぱり第七位じゃないとね、垣根の気の抜けた声じゃ締りがないわ」
食蜂「何て言うか元気になるのよねぇ第七位さんの声」
垣根「チッ、悪かったな気が抜けてて」
削板「そう拗ねるなって!バラバラの状態から再生したお前は結構根性あると思うぜ!」
垣根「根性関係あんのか?」
御坂「あのちょっと?何で私が蚊帳の外な感じになってるの?本当に怒るわよ?ねぇ?」
一方通行「……フ」ポン
御坂「何よその顔はぁぁぁぁぁ!!!!!」バチバチバチバチバチ
削板「よっし!それじゃ今後も末永く俺達レベル5の仲が続いていく事を願ってー」
御坂「ヒビ入ってるヒビ入ってる!!すでに半壊してるわよ!?それもとんでもなく些細な事から!!!」
削板「乾杯!!!」グッ
「「かんぱ(ァ)ーい」」カツーン
御坂「あぁもう!!乾杯!!」カツン
98 : >>1 - 2013/01/04 23:36:09.08 PhvKr8Zto 95/110終わり
付き合ってくれてサンキューな!
101 : VIPに... - 2013/01/05 00:06:55.28 ey+S/9nK0 96/110またこの設定で書いてくれよな 乙
102 : VIPに... - 2013/01/05 00:10:00.12 kGrMEadDO 97/110本編終了後ってか「イヤだ」の時空だろこれwww
削板「それにしても第一位、お前もう少し肉付けた方がいいんじゃねーか?
この服本当にぱっつんぱっつんだぞ、根性で耐えてるけど」ギチギチ
垣根「それは確かに思うな、オマエ痩せすぎだ。早死にすんぞ?」
麦野「あんまりムキムキなのもひくけどガリガリなのもねぇ?男らしさの欠片も見えないわ」
一方通行「……まァ俺も男だしよォ、実際の所筋肉への憧れっつーか信仰っつーか、
そォいうのが全く無いってわけでもねェンだよ」
御坂「え、そうなの?」
食蜂「意外ねぇ、第一位さんは『頭脳労働派だから運動とか出来なくていいし』ってタイプだと思ってたけどぉ」
御坂「それはアンタでしょ。まぁアンタは一方通行と違ってあちこちに無駄な肉がついてるけど」フン
食蜂「ムカ……そうなのよねぇ、御坂さんみたいな無駄な凹凸が無い身体が羨ましいわぁ」ハッ
御坂「あぁ……?」
食蜂「何よぉ?」
垣根「なぁに険悪になってんだオマエら。男からしてみりゃオマエら二人とも
方向性は違えどどっちもそそられる身体つきしてんだから気にすんなよ」
御坂「セクハラよ」ジロ
食蜂「セクハラねぇ」ジトー
垣根「えー……」
削板「んん?おい第一位、だったら何で鍛えないんだ?鍛え方がわからねーか?今度一緒に筋トレするか?」
一方通行「いや、一時期鍛えようとしてたンだぜ?これでも」
垣根「鍛えようとって……嘘ぉ?」
麦野「三日坊主でしょ、どうせ」
御坂「いつ鍛えようとしたのか知らないけど、全然気付かなかったわ……」
一方通行「結構続けてたンだけどなァ……全然結果が出ねェから挫折しちまったよ」
削板「どんなトレーニングしたんだ?間違った運動をしたんじゃ……にしても少しは筋肉つくはずか」
一方通行「ン……正確にはトレーニングする前段階で挫折したンだがな」
垣根「前段階?」
食蜂「どういうことぉ?」
一方通行「オマエらも散々言ってっけど、まァこンな折れちまいそうな体型だろ?
そンなンでいきなり運動したら筋肉つくより先に死ぬと思ってよ、まず太ろうとしたンだが……」
麦野「方向性としては間違ってないわね」
削板「あぁ、正しい。たくさん食って太って、ある程度脂肪を付けてからの方が筋トレは効率いいからな」
御坂「え、ちょっと待って、トレーニングする前の段階で挫折って事はつまり
太ろうとした段階で挫折したって事じゃ……」
一方通行「おォ、その通りだ。何やっても太らなかったンだよ」
御坂「……」チッ
麦野「……」ペッ
食蜂「……」フン
垣根「うわぁ女性陣の反応が……」
削板「根性が足りなかったんじゃねーか?ちゃんと飯食ったか?具体的にどんな風に太ろうとしたんだ?」
一方通行「とりあえず最初は脂質と炭水化物を多めに取る事を心がける程度から始めたな。
米を多めに食ってみたりスナック菓子買い食いしてみたりなァ」
垣根「ふむ、ろくな運動もせずにしばらくそれ続けりゃ普通は太るだろうが……」
削板「お前は太らなかったんだな?」
一方通行「あァ、カラッキシだ」
御坂「ハァ」
麦野「チッ」
食蜂「ケッ」
垣根「憎しみの声が大きくなってまいりました」
一方通行「その頃はまだ黄泉川ン家に居候してた時期でよォ、基本的に飯は黄泉川が作ってたンだが
アイツ栄養バランス考えたメニューばっか作るンだよ、朝昼晩毎食」
垣根「年上のお姉さんが毎食バランス考えた食事作ってくれるとかどんだけ天国だよ。
ギャルゲーの主人公か何かかオマエは」
削板「面倒見がいいからなあの人は!」
一方通行「ンで、そうやってバランスの整ったメニューが毎食出てくンのも
俺の体重が増えねェ原因の一つなンじゃねェかと思ってだな、
しばらく自分の分の飯は自分で作ることにしてみたンだわ、高カロリーなもン中心で」
垣根「あーなるほど、オマエの無駄な料理の上手さはその時培われたわけか」
御坂「アンタの筋トレ失敗の名残なわけね、これ」
麦野「そう思うと有り難味も何もあったもんじゃないわ」
食蜂「それで毎食自分で高カロリーなものばっかり作って食べるようになっても太らなかったわけぇ?
太る前に身体でも壊しちゃったのかしらぁ?ひ弱そうだもんねぇ第一位さん」フン
一方通行「何かトゲがあるなオマエら……いや、別に身体壊したりはしなかったンだが
思わぬ弊害が発生しちまってよォ……」
削板「弊害?」
麦野「何が起きたのよ?」
一方通行「……打ち止めと番外個体が太り始めた」
御坂「……はい?」
垣根「え、何で?」
食蜂「第一位さん、自分の分しか作ってなかったんじゃないのぉ?」
一方通行「あァ。俺が作ってたのはあくまでも自分用だけで、他の奴らは黄泉川の作った料理を食ってたンだが……」
麦野「だったら何でクローン連中が太んのよ?」
一方通行「……アイツらオリジナルに似て味覚が子供っぽくてよォ」
御坂「うっさいわ!何の関係があんのよ!?」
一方通行「子供舌って事はつまり肉料理とか揚げ物とか、要は太りやすい物が好きなンだよ」
麦野「あー……」
一方通行「そンな奴らの前で、俺は毎食毎食ハンバーグやらから揚げやらポテトフライやら
ガキの好きそうな高脂質なモンを作って食ってたわけだ」
削板「なるほど、そうすると当然……」
一方通行「あァ、頻繁にツマミ食いされたりオカズを横取りされたりしてた」ウン
御坂「あっちゃー……」
食蜂「つまりぃ、クローンさん達は普段食べてた物に加えて
第一位さんの作った高カロリーなものも幾分食べてたって事になるわけよねぇ?」
垣根「そら太るわ……
そうか、そん時にツマミ食いされまくったからオマエはツマミ食いに対する警戒心が強いんだな……」
一方通行「でよォ、アイツらの身体がふっくらし始めたの見て『あァこりゃやべェ』と思って
結局効果が全然でない内に自分で飯作るのはやめちまったンだよ」
垣根「英断だな」
削板「そうか……同居人がいるとなかなか食生活も好きにならねーもんだな」
御坂「そういえば一時期打ち止めがちょっと太ってたわね……
思春期太りか何かだと思ってたけどアンタの仕業だったか」
一方通行「人聞きの悪ィ事言ってンじゃねェよ、アイツらが勝手に俺の飯食って太ったンじゃねェか」
食蜂「クローンさん達も御坂さんと一緒で堪え性がなかったのねぇ」
御坂「はぁ?誰の堪え性がないって?」イラッ
食蜂「今まさに堪え性のなさを発揮してなぁい?」
麦野「ん、あれ?小さい方のクローンは確かに何か丸っこくなってた時期があったけど
でっかい方はそんな太ってたっけ?」
御坂「そう言えばそうよね、番外個体は全然そういうの感じなかったけど」
一方通行「あァアイツはな、見えねェ部分についてたンだよ」
御坂「そうだったんだ……」
削板「見えない部分っつーと……腹か?」
一方通行「それと太ももとか……まァ普通は服に隠れる部分に結構、な」
垣根「あ、俺結構そういうの好きだぜ。お腹とか足とかムチムチしててちょっとだらしない子。
抱き心地がいいんだ、これがな」
削板「マニアックだな第二位。俺は断然引き締まってる方が好きだぜ!」
垣根「いやいやオマエの方がマニアックだろ」
食蜂「どっちもどっちだと思いまぁす」
麦野「ちょい待ち第一位、アンタは何でその『普通は服に隠れる部分』に肉がついてた事を知ってるわけ?」
御坂「……言われてみれば……」チラ
一方通行「……」フイ
御坂「ちょ、何で目ぇ反らしたのよ!?」
一方通行「まァそンなこンなで俺の筋トレ計画はスタートラインに立つ前に瓦解しちまったンだよ。
周りに迷惑かけてまで押し通そうとは思わなかったしなァ」
御坂「おいこっち見ろ、コラ!ちゃんと説明しなさい!!あの子に何した!?」
一方通行「っせェな、何もしてねェよ。ただあの馬鹿が風呂上りに下着姿のままうろついたりしやがるから
そン時に偶々目に付いただけだっての」チッ
御坂「ほんとにそれだけ?あの子に妙な事したりしてないのね?」
一方通行「あァン?妙な事ってなンですかァ?具体的に説明していただけますゥ?」アァ?
御坂「え……」
一方通行「どォしたよ?オマエは俺が番外個体に何したと思ったンだ?
ちゃンと説明しくれなきゃわかンねェし、それじゃ肯定も否定も出来ねェぞ?おォ?」
御坂「ぐ……何もしてないんでしょ!?ならもういいわよ!!」フイ
垣根「あーあ、相変わらず下方面の耐性ねぇなぁコイツは」
麦野「あっさり煙に巻かれてやんの」
食蜂「ねぇ御坂さぁん、御坂さんの為にも言っとくけど
高校生にもなってそんなカマトトぶったキャラ作ってもイタいだけよぉ?」
御坂「キャラ作ってなんかないわよ!!」ムキッ
削板「なぁ第一位、一人暮らしの今なら気兼ねすることなく太れるんじゃないか?」
一方通行「あァいや、そう思って一人暮らし始めてからずっと高カロリーなモンばっか食って
酒も飲ンだりしてるンだが、このザマなンだよ」
御坂「フン、面白くない事言ってるわね」
麦野「身体壊して死ねばいいのに」
食蜂「高血圧で脳の血管爆発しろ」
垣根「オマエら美容とかダイエットが絡むと平気で酷い事言うな」
削板「しかし難儀な体質だな……俺だったら自殺物だ……」
一方通行「そこまで言いやがるかこの野郎」
122 : >>1 - 2013/01/05 22:48:51.58 4IfI0E/Qo 108/110ブツ切れだけどネタもないし終わりよー
125 : VIPに... - 2013/01/05 23:02:49.21 gAGwJTd10 109/110え?ここからでしょ?
とりあえず超乙
128 : VIPに... - 2013/01/06 01:14:55.46 /S6b6aAf0 110/110一方通行の太らない体質と肌の白さに女性陣が嫉妬するのはもはや様式美だなww