まどか「ねぇキュゥべえ、ちょっといいかな」
QB「どうしたんだいまどか、とうとう契約する気になったのかい?」
まどか「…うん。でもねキュゥべえ、私考えたんだけど、やっぱりおかしくないかな?」
QB「? 一体なにがだい?」
まどか「私が叶えてもらえる願い事がさやかちゃん達と同じひとつだけっておかしくない?」
QB「えっ」
元スレ
まどか「キュゥべえと交渉してみよう!」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1303041299/
QB「あのねまどか、僕は君たちの願い事をなんだって叶えてあげるとは言ったよ?」
QB「だけど例外として『願い事の数を増やして』っていうのは…」
まどか「違うよQB、『願い事を増やして欲しい』っていう願いじゃないの。」
QB「それじゃあいったい何なのさ。」
まどか「ねぇキュゥべえ、私って魔法少女としての素質があるんだよね?」
QB「ああ、君ならマミやさやかよりももっとすごい、とてつもない魔法少女に…」
まどか「マミさんの何倍くらいかな?」
QB「10倍、いや100倍…もしかしたらそれ以上かもしれないね。」
まどか「だったら100個は願いを叶えてもらわないとおかしいよね?」
QB「成程。君が何を言いたいのかだんだん解ってきたよ」
QB「つまりこういうことだ、君はマミより100倍は素質がある優れた魔法少女になれるハズだから、願いも100倍叶えて欲しい、と。」
まどか「うんうん。そういうことだね。」
QB「君の言いたいことは十分に解ったよ。」
QB「でもねまどか、残念ながら僕達のルールで願いは1つだけって決まってて…」
まどか「でもキュゥべえ、100倍素質があるってことは、私ひとりと契約するだけでキュゥべえはマミさん100人と契約したのと同じくらい働いたことにならない?」
QB「そうとも言えるね。」
まどか「つまり上司からその分給料か何かを貰うわけでしょ?だから私にもその分100個くらい願いが、えーっと」
QB「残念ながら僕には上司とかいないんだ。」
まどか「えーっと、じゃあ…」
QB「まどか、僕達のルールで願い事は1つだけって決まってるんだ。残念だけど」
まどか「……あのねキュゥべえ、ここは地球なんだよ?」
QB「?」
まどか「あなたはエネルギー問題を解決するために宇宙から来たんだよね?」
QB「まぁだいたいそんな感じかな。」
まどか「つまりここではあなたはよそ者だよね。」
QB「え、まぁ…。」
まどか「普通、相手の領地に入ってきたら相手側のルールに従うよね?」イライラ
QB「あ、うん…。でもまどか、やっぱり願い事は」
まどか「そうだ、1個しか叶わないなら願いはキュゥべえの一族を根絶やしに」ニコッ
QB「さぁまどか!100個の願いを聞こうか!」
まどか「いやぁ半分冗談で言ってみたんだけど、まさか本当に100個叶えてもらえる事になるなんて…」
QB「まったくわけがわからないよ。それで、まずは何にするんだい?」
まどか「その前にキュゥべえ、ひとつ聞きたいんだけど?」
QB「何かな?」
まどか「何個目の願いを叶えてもらった時点で私は魔法少女になるの?」
QB「そうだね、やっぱり1つ目じゃないかな。」
まどか「えー、それはおかしいよ!」
QB「ふぅ…こんどは何がだい?」
まどか「マミさんやさやかちゃんは願い事をひとつ叶えてもらって魔法少女になったじゃない?」
QB「うん。」
まどか「一つだけとはいえ、『自分が叶えてもらえる願い事を全部叶えてもらって』魔法少女になったんだよ?」
QB「…ああ、まぁそうだね。確かにそうだね。」
まどか「だから私も100個目を叶えると同時に魔法少女にならなきゃ不公平だよね?」
QB「んー、言ってることが正しいような正しくないような…。」
まどか「……ダメなの?」
QB「ああ、わかった、わかったよ。じゃあ100個目を叶えたら魔法少女になるってことで。」
まどか「やったぁ!」
QB「まったく、これまでいろんな少女と契約してきたけど、僕の一族を根絶やしにしようとしたのは君が初めてだよ…」
まどか「えへへ」
QB「それで、最初の願いは何にする?」
まどか「うーん、100個もあるし最初はとりあえずお試しみたいな感じでいいかな…」
QB「ゆっくり考えるといい。君は素質があるからね。」
QB(素質が無ければ今頃帰ってるよ。まったく)
まどか「喉が乾いたし…じゃあキュゥべえ、まずは三ツ矢サイダーが欲しいな!」
QB「それが最初の願いだね。それじゃ早速…」
ほむら「その必要はないわ」ガラッ
QB「チッ、また君か」
ほむら「話は全て聞かせてもらったわ。はいまどか、三ツ矢サイダー。箱で買ってきたわ。」ドンッ
まどか「ありがとうほむらちゃん!でもいいの?」
ほむら「いいの。ほら、コップに注ぐわよ。」
まどか「キュゥべえも飲む?」
QB「生憎だけど、僕はペプシしか飲まない主義なんだ。」
まどか「そう…じゃあ1つ目の願いはペプ
ほむら「ペプシもここに1BOXあるわ。」ドンッ
まどか「なーんだ、よかったね、キュゥべえ!」
QB「チッ、ありがとう、暁美ほむら。」
ほむら「それよりまどか、本当に魔法少女になるつもり?」
まどか「ううん、99個で止めるつもり!」
QB「僕の目の前でよく堂々と言えるね、まどか。」
まどか「えへへ。ほむらちゃんも願い事を増やしてもらえばいいのに。」
ほむら「私には素質がないから…」
まどか「あるよ、多分マミさんより上だって!ね、キュゥべえ。」
QB「認めたくないけどそのとおりだね。マミよりも素質はあるね。」
ほむら「…巴マミはそんなに素質が無かったの?」
QB「君たちの文化でたとえるなら、まどかが悟空ならマミはタオパイパイくらいかな…」
まどか「うわぁ…」
まどか「と、とりあえずほむらちゃんはマミさんより素質あるんだから願い事増やしてもらいなよ。」
ほむら「…そうね、それもいいわね」
QB「僕としてはもう勘弁してもらいたいんだけど、このままじゃ一族根絶やしだし仕方ないか…」
まどか「キュゥべえ、ほむらちゃんの素質はどれくらいあるの?」
QB「そうだね、だいたい50マミくらいかな。」
まどか「もう叶えてもらった一つを引いて、あと49個だね!」
ほむら「その単位はスルーなのね。」
まどか「でもQB、ちょっと待って?」
QB「? なんだい、まだ何かあるのかい?」
まどか「そうするとまだほむらちゃんは願いを全部叶えてもらってないのに魔法少女にされちゃった ってことだよね?」
QB「確かにそうだね…」
まどか「契約が完全にできてないのに魔法少女にしちゃったのはマズくないかな?」
QB「そ、それは…」
QB(助けてよ暁美ほむら、このままじゃあまどかがどんどん調子に乗って…)
ほむら「………」
ほむら「…そうね、おかしいわね。」
まどか「でしょ?」
QB「」
QB「わかったよ!じゃあ暁美ほむらを魔法少女から普通の少女に戻して、それから49個の願いを叶えればいいんだろう!」
まどか「えぇー?私そこまで言ってないんだけどなぁー、でもキュゥべえが言うなら叶えてもらおっか、ほむらちゃん!」
ほむら「そうね。」
QB「チクショウ!それで暁美ほむら、まず最初は何にするのさ!」
ほむら「とりあえず三ツ矢サイダーとペプシの分の代金を頂戴。」
まどか「やっぱり無理してたんだ…」
QB「はいはい、まどかはどうする?」
まどか「じゃあとりあえず死んじゃったみんなを生き返らせて!」
QB「わかったよ。まったくもう、わけがわからないよ…」
さやか「あれっ」
杏子「私たち」
マミ「どうしてここに」
まどか「みんな!良かった生き返って!実はね…」カクカクジカジカ
ほむら「…いいの、こんなに貰って。」
QB「もうヤケさ、10万でも100万でも持っていけばいい!」
まどか「あ、キュゥべえ、次はね…」
さやか「キュゥべえ、私にもマミさんより素質あるよね!?」
杏子「ちょっと待てよキュゥべえ、アタシの願いも増やしてくれるんだよな?」
マミ「タオパイパイ…。」
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まどか「ふぅ、これで96個目か。あと4つだね。」
さやか「私はあとひとつだ。」
ほむら「私もね。」
杏子「私はもうとっくにあと1つだってのに、お前ら悩みすぎなんだって」
マミ「」
QB「ここまで長かったよ。さぁ、それぞれの願いは決まったのかい?」
ほむら「私は願いを叶えず取っておくわ。」
さやか「私も。」
杏子「同じく。」
QB「え…?」
さやか「だって叶えちゃったらまた魔法少女にならなきゃいけないんでしょ?」
杏子「だったら、なぁ?」
QB「」
QB「そ、そうだまどか、まどかは?」
まどか「私はまだ余裕があるし、叶えてもらうよ。」
QB「良かった!じゃあ次は何にするんだい?」
QB(こうなったらなんとかまどかだけでも魔法少女に…)
まどか「じゃあまずキュゥべえが全ての魔女を倒して!」
QB「えっ」
まどか「まずこれで1つ。次に私たちが安全な特等席でそれを見られるようにして!」
QB「えっ えっ?」
まどか「どうしたの?ホラ早くしてよキュゥべえ。」
キーミーガイツカ ヒトミニトモスー
魔女「◎△$♪×¥●&%#?!」ドーン
QB「うわあああああっ」
まどか「うわスゴい、今ギリギリだったね!」
さやか「何やってんだよキュゥべえ、左!左!」
杏子「ああもうどんくさい!」
マミ「ティロ・フィナーレを使うのよキュゥべえ!」
ほむら「…」パシャッパシャッ
まどか「あ、ほむらちゃん、その写メあとで私にも頂戴!」
QB「うわああああああっ」
QB「やっと終わったよ…」
まどか「これで全部の魔女を倒したね、やったねキュゥべえ!」
QB「いやぁ、ワルプルギスは強敵だった。」
ほむら「そう。」
QB「それでまどか、あと2つ考えてくれたかい?」
まどか「うん!それでまず1つはね、」
QB「うんうん!」
まどか「キュゥべえの一族を根絶やしにして欲しいの!」
QB「えっ」
QB「ちょちょちょちょっと待ってよまどか、その願いは」
まどか「いやぁ私はやらなくてもいいかもって思ったんだけど、さやかちゃんがどうしてもって」
QB「美樹さやかァァァァ!!」
ほむら「ちょっと待ってまどか。」
ほむら「何、ほむらちゃん?」
QB(暁美ほむら、まさか僕を助けに…)
ほむら「確認なんだけど、キュゥべえの一族ってことはキュゥべえも含めるのよね?」
まどか「もちろん!」
QB「暁美ほむらァァァァ!!」
まどか(…あの日以来、キュゥべえも魔女も魔法少女も見ていない。まるで夢だったみたい。)
さやか「ねぇまどか」
まどか「何、さやかちゃん。」
さやか「あの時もう1つ願いを叶えれたよね?」
まどか「うん、叶えたら魔法少女になっちゃうけど。」
さやか「まどかは何か願い、考えてたの?」
まどか「…実は『叶えてもらえる願い事の数を増やして』って願おうかななんて考えてたりして……」
さやか「アハハハハ、そりゃ無理だって!」
まどか「だよね!アハハハ」
完