2 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 19:45:10.18 /Ld82zfwo 1/86

「もう高2だってのに、転校生?」

女友「そう、しかも女の子、かつ留学生!」ハキハキ!!

「めずらしいなぁ」ポケー

女友「?? 反応薄いわね?」

「だって留学生だからいつかは帰るんだろ?」

女友「そりゃあそうだけど…でも、最低でも半年はいるって聞いたよ?」

「そう…」



(留学生か…どんなに仲良くなっても、別れなきゃいけない…)

(……俺の初恋………)

元スレ
女友「留学生が来るんだって!」 男「…へぇ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1396780998/

3 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 19:47:01.73 /Ld82zfwo 2/86

(小学5年のころ)

「男、実は来週から家にホームステイで外国の子がくるのよ」

「え!? そんなの初めて聞いたよ!?」アセアセ

「だって今はじめて伝えたんだもん」ハハハ

「ねぇ、どんな子? 男の子? 女の子?」キョウミシンシン

「う~んと、……ウクライナからの女の子だってよ」


「女の子……」テレ


「おにぃ、何照れてんの?」ニヤニヤ


「照れてなんかねーよ!!」


「年は男と同じみたいだから、仲良くなさいよ」ハハ

4 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 19:49:48.41 /Ld82zfwo 3/86

(女の子が来る日)

(父さんに言われて、空港に着いて来たけど、どうしよう…)


(仲良くできるかな?てか、ウクライナってどこ?)




「男、あの一団の中にいるみたいよ?」ユビサシ


「うあぁ、外人さんがいっぱいいる」


「男!早くプレートあげて!」


「あぁ、うん」アセッ


(昨日、母さんと妹が作ってたけど、何語なのかな?)


(女の子が一人こっちに来てる!)


(あの子がウクライナからのホームステイ?)

11 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 20:11:43.62 /Ld82zfwo 4/86

女の子「こん二ちハ!私ハ女の子デス!」ハキハキ


「こんにちわ、ホームステイ先の母よ。よろしく女の子ちゃん」


(………………)


「男!あんたも挨拶なさい。同い年でしょ?」


「あっ、ははじめまして、お男です……よろしく」アセアセ


「焦り過ぎよ」ハハハ


(ヤバイ………どうしよう……)







(……マジ天使ぃ………)

12 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 20:13:06.19 /Ld82zfwo 5/86

(なんでこんな肌白いの?髪すごくきれいだし……)


「女の子ちゃん、日本語上手だねぇ~」ナデナデ


女の子「……エへへ」ニコニコ


(母さんの行動力ぇぇ、驚くべき美少女でしょうよ…)


女の子「…」クルッ


(女の子がこっち見た!)


女の子「……」ニコッ!ピース!


「…………」



(すごい、破壊力っっ!!)


16 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 22:27:58.38 /Ld82zfwo 6/86

(帰宅)

女の子「あラたメテ、女の子デス!よろしくデス!」


「わぁ!!お人形さんみたい!!」ニパァ!


「よろしく、女の子ちゃん。よい思い出を」


女の子「あリガとうデス!」


(…かわいいなぁ)ポー

17 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 22:29:34.01 /Ld82zfwo 7/86

(学校にて)

先生「今日から1ヶ月間、みなさんと一緒に勉強をする女の子ちゃんです!」


女の子「女の子デス!よろシくデス!」


うぁあ、かわいいーー!
すげーー!
髪きれい!


ガヤガヤ……


先生「はいはい、静かに!女の子ちゃんは男くんの家にホームステイしてるんだよね?」



女の子「ハイ!男の家にいるデスよ!」

18 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 22:30:43.57 /Ld82zfwo 8/86

先生「じゃあ、男くんのとなりに席をつくったから、そこにどうぞ」ユビサシ


女の子「ハイ!」


(朝、色々あって話してないから、緊張する…)


(女の子は妹の部屋で寝てたし…)


(………………)


(………)



女の子「男!どうしたノ?」


「ふぇ!?なな、なんでもないよ」アセアセ


男友「男あせりすぎだろー」ハハハ!!


ハハハハハ!!
ハハハ!!





???「……??…」

19 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 22:32:12.97 /Ld82zfwo 9/86

(昼食)

男友「女の子さん、給食おいしい?」


女の子「おいシいデス!」


「女の子ちゃん、き、給食食べたら、みんなと学校まわろ、うよ?」ドウカナ?


モブ女「いいね!そうしよう、女の子ちゃんどう?」


女の子「もちろんデス!」





???「……誰だろう?」

21 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 22:35:00.59 /Ld82zfwo 10/86

(放課後)

(クラスのみんなに絡まれたり、色々大変だった…)


(何か、いつもより長く感じた……)


女の子「男!一緒に帰るデスよ!」


「う、うん。あ、妹待たなくちゃ」


女の子「お、そうデスね」


(何話そう…学校ではみんな助けてくれたけど…)


女の子「男!は、好きナ…ことあるデスか?」


「へぇ!?う、うん。色々好きなことあるよ。」


「絵を描いたりとか、本を読んだりとか、音楽を聴いたり…」


「ごめんね、よくわかんない、よね?」


女の子「ううん、そんなことないデスよ」クビフリフリ


女の子「私ハ、歌うこと好きデスよ、歌うと、心がスッキリするデスよ」


女の子「男ニモ聴かせたい!いつか、ゼッタイ!」ユビキリ


「へぇ!?」

22 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/06 22:36:08.99 /Ld82zfwo 11/86


女の子「ジャパンでは、ヤクソクするとき、こうするっテ、ママが言ってたヨ?」キョトン?


「あ、うん。あってるよ」


女の子「じゃあ、シマショウ!」





『ゆ~びき~りげんまん、うそついたら、ハリ千本の~ます♪』


『ゆ~びきった!!』


女の子「春千本ってナにデスか?」


「針だよ」ハハ





???「……っ」

28 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 17:07:31.12 qDJoDn7Ko 12/86

(高2に戻る)

(あの子は元気だろうか?最近、ウクライナって物騒だし…)


女友「ねぇ、男、その子ってロシアから来るらしいよ?」


女友「何かすごく日本に興味があって、日本語もペラペラなんだって!」


「へぇ、てか、やけに詳しいな」


女友「…い、いつも情報は集めてるのよ!私、新聞部だから」


「職権乱用だろ」ハハ  

ガララ…


男友「よぉ、何盛り上がってんだ?」ヨッ


女友「ロシアから留学生が来るんだって!」ヨッ


男友「それはそれは、小学校以来かなこういうの」


29 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 17:09:22.24 qDJoDn7Ko 13/86

「そうだね、女友は同じクラスじゃなかったもんな」ヨッ


女友「そ、そうだね、うちには東南アジアの子が来てたわ」


「…あの子どうしてるかな?」ボソッ


女友「……」


男友(…素直になればいいのに…)


男友(でも…男があれじゃ…)


30 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 17:10:06.69 qDJoDn7Ko 14/86


キーンコーンカーンコーン…


先生「皆さん、今日からクラスに加わる方がいます!」


おお!
まじで!!
男!?女!?



先生「入ってきてくださーい!」







留学生「はい!」ガララ

31 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 17:11:07.03 qDJoDn7Ko 15/86


おおお外人だぁー!
かわいいー!
髪キンピカだぁー!!


先生「静かに、留学生さん自己紹介を」



留学生「皆さん、留学生の女の子です!よろしくお願いします!」


おおおお!!
パチパチパチパチ!!!

32 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 17:12:09.71 qDJoDn7Ko 16/86


(女の子、!? 留学生が…女の子だって!)




男友(マジかよ…女の子と男ってあの時すでに…)


男友(女は知ってるのか?…下手すりゃしゅらb…)










女友(……………)


女友(ウソ…でしょ…)アオザメ

36 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 21:20:42.04 qDJoDn7Ko 17/86

(遡って家にて)

「今日の夕飯はお好み焼きよ!」


「ひゃっほい!」


女の子「お好み焼き?」クビカシゲ


「っとってもおいしいんだよっ!!」


「そうそう、家では定番料理なんだ!」

37 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 21:21:59.95 qDJoDn7Ko 18/86

女の子「すごいデス!食べ物が生きてるデス!」


「それは鰹を干して、削った食べ物だよ」


女の子「へぇ~。不思議な食べ物デス…」


「さぁ、熱いうちに食べましょう」


「女の子ちゃん、食べる前に何をするか知ってる?」


女の子「もちろん、『いただきます』デスよネ?」


「せーかい!」


「それじゃあ、手を合わせて…」



『いたただきます!!!』

38 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 21:25:03.18 qDJoDn7Ko 19/86

女の子「これ、スゴクおいしいデス!!」


「でしょ?そうでしょー!」


「あんたが作ったみたいに言うわね」ハハ


「トッピングしたのは私だもん!」

ハハハッ


「にしても、男は昨日と比べてずいぶんと女の子ちゃんと仲良くなったな」


「え、うん。実は女の子が…」ポロッ


女の子「男!それは二人ダケの秘密デスよ!」


「え、そうなの?」キョトン


「あら、なに~秘密って」ニヤニヤ


女の子『何でもないヨ!』


39 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 21:26:34.45 qDJoDn7Ko 20/86

女の子「おいしかったデス!」


「女の子ちゃん、口に青海苔ついてるよ?」


女の子「へ?アオノリ?」キョトン?


「お好み焼きにかかってた緑のやつだよ」


「はい、ティッシュ」サッ


女の子「ありがとデス!」フキフキ…


女の子「とれたデスか?」


「大丈夫!」


「おまえ、歯に付いてるぞ」ハハ


「ホント? ちょっと鏡みてくる」ダッシュ


女の子「男、ヤクソク…ちゃんとおぼえてイテね!」ミミウチ


「うん、ゼッタイに忘れない!」ハッキリ


『だから、な~に~が!』


女の子『なんでも、ない!』

41 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 22:11:39.70 qDJoDn7Ko 21/86

(別の日)

「女の子ちゃん、どこか行きたいとこある?」


「どこでもいいよ!」


女の子「そう、デスね~、神社に行ってみたいデス!」


「神社?どうして?」


女の子「日本の神様に私のことを知ってもらうためデス!」


「いいじゃないか、いってきなさい」


「ここらで神社なら…天神様のとこいくか」


「お正月以来だね」


「あそこって何の神様だったけ?」


「学問の神様だよ、勉強熱心な女の子ちゃんにピッタリじゃないか」


「よし、じゃあ行きましょうか」

42 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 22:12:30.50 qDJoDn7Ko 22/86

(神社着)

女の子「スゴクおごそかデス」


「おごそか?」


「なんで日本人が知らないんだよ」ハハ


「知ってるの?」


「知らないけど、母さんは?」


「とりあえず、すごいってことよ」


「わからんのかい」ハハハ

43 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 22:13:32.16 qDJoDn7Ko 23/86

「おみくじど~だった?」シンシン


「やった!大吉!」ダブルピース!


女の子「中吉…どうイウこと?」


「そこそこ良いってことじゃない?」


女の子「お~!よしヨシデス!!」


「おにぃは?」


「……凶」グスッ


「あら~、そう、落ち込みさんな」ハハ


女の子「そ、そうデス!私の幸運ハンブンあげますカラ!」アセアセ


「…ありがと」


44 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 22:14:37.59 qDJoDn7Ko 24/86

「何か食べ物買って来るね」


「あ!私もいく~」ダッシュ


「はいはい、二人はそこで待っててね」


スタスタ……


女の子「男!!」


「な、何!?」アセアセ


女の子「今、二人ダケデスね!」ニコニコ


「…そうだね」テレテレ


女の子「男はどんなウタがスキ?」


「う~んと、やさしいウタかな?」


女の子「そう!じゃあ、ガンバル!」キリッ


「う、うん?」

45 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 22:16:48.69 qDJoDn7Ko 25/86

『ただいま~』


女の子「オカエリ!ナンカいいニオイがするデス」クンカクンカ


「何買ってきたの?」


「お饅頭。日本の伝統的な菓子でしょう?」ドヤァ…


「あ…うん」


「あそこに座れるとこあるから行こ!」



(ベンチに座り)


女の子「おいしいデス!!」


「でしょう!これこそ日本の菓子よ」


「そうだね」

46 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 22:17:43.65 qDJoDn7Ko 26/86

(その日の夜)

女の子「妹!スコシいいデスか?」


「どうしたの?女の子ちゃん?」キョトン


女の子「ジャパンで、やさしいウタってどんなウタデスか?」


「やさしいウタ?」


「簡単なのなら…でも、どうして?」クビカシゲ?


女の子「最後の日までに男にウタをプレゼントしたいデス!」


「わぁ!素敵ね!」


「もしかして、それがこの前の秘密?」


女の子「…………」セキメン


47 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 22:18:46.28 qDJoDn7Ko 27/86

「よーし、私が一肌脱ぎますか!!」


女の子「脱ぐデスか?お風呂入ったノニ?」クビカシゲ


「手伝ってあげるってこと」ハハ


「お母さんには私から言っとくから、がんばろ?」


女の子「ハイ!」



「それにしても、女の子ちゃん」


女の子「ハイ?」





「なんでそんなにおにぃのこと気に入ってるの?」


48 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/07 22:19:31.43 qDJoDn7Ko 28/86

女の子「さぁ?よくワカラないデス…」テレテレ


女の子「でも、男はいい人デス!」キッパリ!


「そうだね」ハハハ



女の子「それで、どんなウタデスか?」


「うん、この前、学校の授業で歌ったウタでね……」






「…ふふっ」ニコ

54 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 22:17:07.88 CWZed40Xo 29/86

(数週間後)

(もうすぐ女の子ともお別れか…別れたくないなぁ)


(いや、別れなくちゃいけないんだ、だから…)


(最後の日の前に…)


(女の子に『スキ』て言うんだ!)



コンコン




「男、今女の子ちゃんのお母さんから電話があって…」


「え!?」

55 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 22:18:02.76 CWZed40Xo 30/86

女の子(もうすぐ…オワカレ…)


女の子(さびしい…男と離れたくないデス…)


女の子(でも、きっちりお別れするタメに…)


女の子(…ヤクソクを!…)


コンコン



女の子「ハイ!」


「女の子ちゃん、ちょっといい?」


女の子「え?ええ…」

56 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 22:19:49.97 CWZed40Xo 31/86

「妹は寝てるわね」ピトッ


「今、女の子ちゃんのお母さんから伝言があってね…」


女の子「はい?」








「…女の子ちゃんのおじいさんが倒れたそうなの」




57 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 22:20:20.98 CWZed40Xo 32/86

女の子「え!?お、おじいちゃんハ大丈夫なんデスか?」


「ごめんなさい、よくわからないの…それでね」


「急だけど、日程を早めて明後日に帰ってきてほしいそうよ」


女の子「…そうデスか…」


「ごめんね、急にこんなこと言って…」


女の子「母さんは悪くナイデス…仕方…ないデス」ポロッ

58 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 22:21:16.51 CWZed40Xo 33/86

(次の日の放課後)

(クラスのみんなでお別れ会したけど…)


(…なかなか切り換えれないよ…)



女の子「男!!帰ろう!」


「わぁ!い、妹は来た?」


女の子「妹は先に帰ったよ、用事があるって」


「そう…」


(妹のやつ…こんなときに何の用事があるってんだよ)


女の子「…男、スコシ付き合っテ」


「え、うん…」

59 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 22:22:47.14 CWZed40Xo 34/86

(河川敷にて)


(女の子どうしたんだろう?…今日で最後なんだから父さんや母さんにも)


女の子「男!ヤクソク!覚えてる?」


「ウタのこと?」



女の子「そう…今カラ、ヤクソク、果たす!」


「え」


女の子「みんなで~♪うたお~おう♪」


(声もこんなにきれいだったんだ…)


女の子「かなし~いと~きも~、……」グスッ


(女の子…泣いてる)


女の子「つらい~と…きも~♪」


(女の子は最後まで歌い切った)

60 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 22:23:56.27 CWZed40Xo 35/86

女の子「ごめんナサいデス…ナカナイってきめたノニ、泣いちゃった」グスッ


女の子「これで、ヤクソク…果たせたヨネ?」


(女の子も勇気を振り絞ってくれたんだ!俺も…」


「うん…女の子!俺さ」
女の子「マッテ!それはイワナイデ!」


「え!?」


女の子「男はオワカレいわないデ、イツカ…」


女の子「イツカマタ会いにクル!から…」


「そ、そうじゃなくt…!」
女の子「男のそのカオがミレタ、十分ヨ」クビフリ












女の子「でも、最後に…」チュッ

「え…」

61 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 22:24:58.98 CWZed40Xo 36/86

(次の日…空港)

(結局、『スキ』って言えなかった、お別れも)


「女の子ちゃん、元気でね」


「……」グスグスッ


「ほら、いつまでも泣いてないの」


「…元気…でね?」グス


女の子「ハイ!またね、妹」


「女の子、元気で…」
女の子「男、ソレはヤクソクと違うデス」シー



「…」













女の子「さよなら、男」

65 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 22:57:57.23 CWZed40Xo 37/86

先生「女の子さんは一度小学生のときに日本に来たのよね?」


留学生「はい!この町に3週間ほどホームステイしてました!」

へぇ~
女の子ちゃん、どうして日本語ペラペラなの?
それ気になる~


留学生「それは…秘密デス!」セキメン

何で赤くなってんの~?
もしかして誰かのためとか?

いや~、かわいいい!













(どうしよう、タイミング逃した…)アオザメ

66 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 22:59:14.62 CWZed40Xo 38/86

女の子「……!!」


(女の子が俺のこと気づいた?)




女の子「……」グスッ


(待って、そこで泣いたら大変なことに…)


女の子「男!ヤクソク守ったよ!」






一同『え!?』

男?
なんであいつ?あいつ浮気症?
うそ?あんな人畜無害な顔してて?

ガヤガヤ







(先生、どうにか納めて!…って、いねぇ!!)

67 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/08 23:01:04.62 CWZed40Xo 39/86

(女の子がこっちにダッシュで来てる!!)


女の子「男!会いたかったヨ!」ギュッ


「っう…」セキメン


(やばい、野郎どもの顔がヤバイ、やられる!)


(男友一人じゃどうにもならなそうだし、女友は…ずっと外見てるんだけど!)


(ここは逃げるしかない!)




「女の子、ついて来い!」ミミウチ

女の子「え!?」


(とりあえず、屋上まで逃げよう!)ダッシュ!

73 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:21:25.63 A/F15w4bo 40/86

(屋上)

(何とかたどり着いた…はぁ)


女の子「もう、急にどうしたの?こんなところまで…」


「みんな俺と女の子の関係性を知らないの!」


「あのままいたら野郎どもから袋叩きだったよ」


「女の子は他の人よりきれいで目立つんだからさ」


女の子「……」セキメン


(あれ、なんで黙る?何か変なこと言った?俺?)


女の子「再会してすぐにきれいだなんて…」


女の子「いきなり言うから…」アカラメ


女の子「それに…まず言うことがあるんじゃない?」


「あ、えと、おかえり…」テレテレ


女の子「ただいま」ニコッ

74 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:22:50.92 A/F15w4bo 41/86

(一方教室)

ガヤガヤ…
ガヤガヤ…

モブ男「あいつ追いかけようぜ!」

モブ女2「そうそう、留学生も気になるし!」

ガヤガヤ…


男友「おーい、まぁまぁ、落ち着けって、実はな…」


男友「って聞いてない、おい女友どうにかして…」ハッ…


女友「……」グス


男友「お、おい?大丈夫か…?」









女友「みんな静かにしろ!つらいのは私じゃ~!」

75 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:24:02.77 A/F15w4bo 42/86

男友(収まったけど、どうすんの?この空気)


女友「……」プイ


男友(無言で外見てるし…)


女友「……」パカッ


男友(携帯出した、ん?俺にメール?)







女友『明日、男に告白する、先手打たないと!…』






男友(………えええぇぇぇ…)

76 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:25:25.62 A/F15w4bo 43/86

(一方屋上にて)

(今日、あの日言えなかったことを言おう)


「女の子、帰り少しいいかな?」


女の子「男のほうから誘うとは…やはり5年って長いものデス…」


「そうだね、さ、そろそろほとぼりも冷めただろう、戻ろうか?」


女の子「はい!あ、男こっち向いて」


「へ?」


女の子「…」ホッペニ、チュッ


女の子「二回目!」ニコッ


「も、もう…」テレテレ










後輩(どうしよ~、女友先輩このこと知ってるのかなぁ)アワワ…


77 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:27:34.19 A/F15w4bo 44/86

後輩(ここはばれないように…ゆっくりこの場を…)クルッコツ!

ドテッ!

「わ!後輩?何やってんだ?」



後輩(誰よ!こんなとこに空き缶置いたの!って私か)ハァ…


女の子「…もしかして、見てました?」


後輩(…ヤバイヤバイヤバイ)ドウスル?ニゲルシカ!

後輩「すいませんでした~~!!」

タッタッタッタ…

78 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:28:32.30 A/F15w4bo 45/86

女の子「男、どうして青ざめてるの?恥ずかしいならわかるけど…」


「懸念材料が増えたんだよ」ハァ…


女の子「こんどこそ、もどりますか」


「…うん」



(後輩は女友の新聞部の直属の部下…ゼッタイ言われる…)


(俺だって馬鹿じゃない…女友はもしかしたらもしかする)


(でもやっぱり俺は…!)


女の子「男?ぼーっとしてどうしたデスか?」


「あ、いやなんでも」



79 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:30:14.98 A/F15w4bo 46/86

(なぜかあの後教室に戻っても誰からも絡まれなかった)


(男友と女友が手を回してくれたのか…ありがたい)


(でもなぜさっきまで前のほうだった女の子の席が…)


(俺の横なんだ?)



   女友  男  女の子
   男友  



(考えないでおこう…)


80 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:31:20.19 A/F15w4bo 47/86


(放課後)

女の子「男!行くデスよ!」


「えと、あの…その」


女の子「不透明な返事ですね、男から誘ったくせに」プクー

行く?どこに行くんだ?
男から『誘った』?

ヒソヒソ…


(ずっとそのことしか考えてなかったけど…)


(教室は勘弁してくれないかな)トホホ


「ああそうだね!は、早くいこう」キリカエ


女の子「はい!」ニパァ


81 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:32:36.75 A/F15w4bo 48/86

(河川敷)

(色々と大変だったけど…)


(あの日言えなかった事を今日ついに!)


女の子「男どうしたですか?も、もしかしてまたキスを…」アセアセ


「5年前、言えなかった事を言おうと思うんだ」


女の子「5年前言えなかった事?さよならの件なら朝済んだのでは?」?


「5年前、俺は『さよなら』を言いたかったんじゃないんだ」



女の子「え!?」




「本当はこう言いたかったんだ…」

(ああ、やっとやっと!!…)






「俺は女の子に一目惚れしていました。」
「そして、大好きです、今でも」




(やっと言えた)

82 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:35:31.83 A/F15w4bo 49/86

(下向いて黙ってる…もしかして振られるんじゃ…)アセアセ





女の子「男、少し話してもいいデスか?」


「う、うん」


女の子「私は小学生のころこの町に来ました」


女の子「理由は日本が好きだったからです」


女の子「なぜ好きなのかというのはおじいちゃんの影響だと思うデス」


女の子「大好きナおじいちゃんは昔日本へ行ったことがあったそうで…」


女の子「日本の郷土をとても好いていたみたいデス」


女の子「そんなおじいちゃんに日本語は習って、いつしか私は…」


女の子「日本へ行きたいと思うようになりました。」

83 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/09 23:36:50.75 A/F15w4bo 50/86

女の子「そして私は日本へ行く機会をもらいました」


女の子「それはとてもうれしいことデス…ただ」


女の子「ただひとつ気がかりだったのが、おじいちゃんの体デス」


女の子「病院を出たばかりのおじいちゃんをおいていけないと」


女の子「断ろうとする前に、『行きなさい』と本人に言われました」


女の子「おじいちゃんは


おじいさん『日本にあなたが触れるべきこと、会うべき人が必ずいる』


女の子「って、冗談のように返してました」フフッ


女の子「でも、冗談なんかじゃなかったデス。」キリッ


「…」





女の子「男返事をします」








女の子「私も男のことが大好きでした、もちろん、今も」ニパァ

89 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/10 23:00:32.35 ZYj1YTe8o 51/86


女の子「あのとき妹ちゃんに言われたデス」


女の子「『おにぃのどこが気に入ったの?』って」


女の子「そのころの私にはわかりませんでした」


女の子「この心のよくわからないモヤモヤが」


女の子「でも、今の私にはよくわかります」


女の子「これが恋だって」


「女の子…」





女の子「男、やっぱりあの日それ言わなくてよかったデスよ」


「え、なんで?」


女の子「言えなかったあの日のおかげで」


女の子「今日、私たちは結ばれたのですから」ニコッ

90 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/10 23:06:03.49 ZYj1YTe8o 52/86

「そうだね」


女の子「そうなんデス」


女の子「日が暮れてきましたね」


「そろそろ帰ろうか?」


女の子「はい!」


「そういえば、女の子はどこに住むの?」


女の子「男の家の近くのアパートデス、残念?」


「そういうわけじゃ…」ハハハ


女の子「帰りましょ」


「ああ」
女の子「あ、ちょっと待って」


女の子「男、手、繋ぐデス!」


「もちろん」ギュッ

91 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/10 23:07:05.07 ZYj1YTe8o 53/86

(アパート前)

女の子「送ってくれてありがとうデス」ペコリ


「本当に近かったね、いつでも行ける距離だよ」ハハ


女の子「男は5年の間にスケベになったですか?」


「ち、違うよ!そういう意味じゃなくて…」


女の子「ふふ、冗談デスよ、またね、男」チュッ


「あ、ああ」テレテレクルッ












「………」ジーーー


(今日はまだまだ長くなりそうだ)

92 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/10 23:09:30.07 ZYj1YTe8o 54/86

「女の子さんがきてるのは知ってたけど…」


「展開速すぎない?」


「しかも実家の近くでキスしてんじゃねーよ」


「妹が見に着たんじゃ…」


「誰が身内のキス好んで見るよ?ああ?」


「そんなはずないですね、申し訳ございません」


「まぁ、いいけど、女の子さん泣かすなよ」


「泣かしたら、死刑だから」


「はい、承知しております…」

93 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/10 23:10:24.11 ZYj1YTe8o 55/86

(家に戻って)

「でも、女友さんどうするのよ、ゼッタイおにぃのこと好きでしょ」


「そこが怖いところです…」


「あら、二人そろって帰宅?そう!男大ニュースよ」
「女の子さんならさっきおにぃとキスしてたよ」サッ


「……」チーン




「…お赤飯ね」

94 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/10 23:11:19.03 ZYj1YTe8o 56/86

(夜になって)

「ん?女友からメール?」


女友『あんた、明日提出の課題、教室においてたわよ』


女友『救出してあげたから、公園まで取りに来て』


「ありがてぇ、女の子のことで頭いっぱいで忘れてた」





「取りに行くか…」

98 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:32:54.42 wzr/qgJEo 57/86

女友(もう、どうしようもないんだ)


女友(素直にならなきゃいけない)


女友(5年言えなかったのに、言えるかしら…)


女友(こんな小道具まで用意して何しんのか…)


女友(男がきた!)

99 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:33:30.79 wzr/qgJEo 58/86

「ごめん、女友助けてもらって」


女友「いいよ、かわりに少し聞いてくれる?」


「え~、いやな予感が…」
女友「きいて!!!」


「……どうしたの?」


女友「わ、わわたし…」







女友「実は!男のことが好きだったの!」

100 : 349interu - 2014/04/14 23:34:12.14 wzr/qgJEo 59/86

(マジか…一生で一番内容の濃い一日だ)


(てか、後輩から聞いてなかったのか?)


「あ~、女友、実は俺女の子と付き合ってるんだ」


女友「へぇ!?あんたら再会してすぐでしょ!?」キョウガク


「そうなんだけど…てなんで女の子のこと知ってるの?」


女友「それは…」イイヨドミ





女の子「やっぱり女友ちゃんでしたか」ニコッ

101 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:35:25.01 wzr/qgJEo 60/86

「女の子!?でなんで女の子が女友を知ってるの?」


女の子「女友は男と別だったときによく遊びました」


女の子「友達です」


「でも、そんなこと一度も…」


女友「言うことじゃないでしょ?」


「そうかもしれないけど…」


女の子「それに国にかえって、恋を認識して」


女の子「そしてわかったんです、あの時すでに女友は


女の子「男のことが好きだったでしょう?」

102 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:36:11.67 wzr/qgJEo 61/86

女の子「それがわかった瞬間から私は焦ってました」


女の子「女友に負けてしまうと…」





女友「まだ、負けてない」


女友「まだ負けてない!女の子勝負よ」ピリピリ


女の子「それでこそ女の子です、そうしましょう」ピリピリ


女友「男、また明日ね」ダッシュ


女の子「男、私もさきかえるデス」ダッシュ




(マジかよ、修羅場じゃん…明日からどうしよう)


(あと、課題もらえなかった、女友忘れやがった…)

103 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:36:59.06 wzr/qgJEo 62/86

(翌朝)

女友「え!?後輩知ってたの?」


後輩「すいません!!言っていいかわかんなくて…」


女友「…」


後輩「あ…あの、女友先輩?」アセアセ


女友「じゃあ私は男にそのことを知ってると思われてたの?」


後輩「はい…!」


女友「もちろん、女の子も知っていたのよね?」


後輩「はい…」


女友「最悪じゃない、先手どころか後手後手よ」グスッ


後輩「先輩、きっと大丈夫ですよ」


女友「うう」

104 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:38:03.08 wzr/qgJEo 63/86

「じゃあ、女友と俺の知らない間に仲良くなってたのか」


女の子「はい!」


「そのときすでにあいつは俺に…マジかよ」


女の子「えへ、でも私が一歩リードですから」ギュッ


「…」テレテレ




男友「朝から見せつけるな、しばくぞ」

105 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:38:51.25 wzr/qgJEo 64/86

女の子「男友!おはよです」


男友「おはよう、ねぇ密着したまま挨拶しないで?」


女の子「あ、ごめんなさい」パッ


男友「男もおはよう」


「あ、ああ、おはよう」


男友「その様子だとうまくくっついたのか?」


「そうならよかったがな…」


男友(もしかして女友本当に)


「えと、…」


女の子「修羅場です!」エヘン


男友「がんばれよ」






男友(…くそっ)

106 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:40:22.50 wzr/qgJEo 65/86

女友「男、昼飯食べ行こうよ」
女の子「ご飯食べ行くデス」ニコ


「え、と」アセアセ


モブ男「あいつめ…」
モブ女「女友ガンバ」
モブ女3「女の子かわいい…」

ガヤガヤ


女友「早く行こ?」バチバチ
女の子「行きますよ?」バチバチ



男友「よし、じゃあ行こうぜ」


女友「あんたも来んの?」


男友「だめなのか?」


女の子「いいに決まってるデス」ニコニコ


「男友、恩に着る」ミミウチ


男友「おう、かまわねぇよ」






男友(俺にも利点はあるしな…)

107 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:41:11.27 wzr/qgJEo 66/86

(放課後、新聞部部室)

女友「後輩私だめかも…」


後輩「どうしたんですか!先輩!?」


女友「一日、一緒にいて思い知ったわ」


女友「あの子、可愛いしいいヤツ過ぎる」


後輩「……」


女友「ごめん、少し気分切り替えてくる」


バタンッ



後輩「先輩…」

108 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:41:57.46 wzr/qgJEo 67/86

(屋上)
ガチャ…


女友「なんで今まで素直になれなかったのか…」


女友「本当に自分が哀れ…」グスッ


女友「あの子が可愛いことは知っていたのに」


女友「私みたいに可愛げないヤツ男もいやよね」


男友「そういうなよ…」

109 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:43:06.91 wzr/qgJEo 68/86

女友「なに?盗み聞き?」


男友「後輩に居場所聞いたんだよ」


女友「ふ~ん、で茶化しにでもきたの?」


男友「今から最低のこと言うぞ」


女友「?」






男友「俺は昔からお前のことが好きだった」


男友「今もな…」

110 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:44:08.77 wzr/qgJEo 69/86

女友「本当、最低ね」


男友「…」


女友「友達が振られたようなもんなのよ」


女友「何漬け込もうとしてんのよ」


男友「俺は昔から友達じゃなく『好きな子』としてみてるぞ」


女友「…っ」


男友「お前と同じで素直になれなかったんだ」


男友「これぐらい許してくれよ…」


女友「ふんっ…」クルッ


女友「答えはまだ言わない、私もケリつける」ケイタイ、ダシ


男友「わかった…」

111 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:45:11.28 wzr/qgJEo 70/86

プルル…


「女友から電話?」

ピッ

「はい、もしもし」


女友「男今少しいいかな?」


「うん」


女友「私やっぱり男が好き」


「…」


女友「でも、男の答えはわかってる、女の子ちゃんは友達だし」


女友「だからもう一度聞いたの」


「女友、やっぱり俺は女の子が好きだ、それは変わらない」


女友「そう、じゃあ、私と友達でいてくれる?」


「当たり前だろ」


女友「ありがとう、それじゃあね」

112 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:46:22.48 wzr/qgJEo 71/86

男友「どうだった?」


女友「振られちゃった」グスッ


男友「そうか…」


女友「でも、すぐにアンタに答えはださないから」


男友「え?」


女友「私はそこまで安くないわよ」ハハ


男友「女友…」


女友「まぁ、いつか答えるから許して?」

113 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/14 23:47:17.63 wzr/qgJEo 72/86

(女の子宅)

女の子「女友ちゃんとは話終わったんですね」


「ああ、やっぱ俺にはお前のことしか頭にないんだろ」


女の子「ハハハ、そうですか」テレテレ






……次のニュースです…クリミア半島のロシア編入に関する住民投票…







女の子「え!?」

120 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:31:46.53 EzWRhMI8o 73/86

「どうしたの?」


女の子「ママとおじいちゃんがクリミアにいるんです」


「へ?ロシアに住んでるんじゃ?」


女の子「私のお父さんはウクライナの人で、


女の子「私が中学生のころ、亡くなったデス…」


「そう…だったんだ」


女の子「それでママの故郷に移ることになったノデスが


女の子「おじいちゃんが嫌がりまして…」


「じゃあおじいさんは今あそこに?」


女の子「はい、私が出発するころは何もなかったノデスが


女の子「ママもおじいちゃんのところに行ってるので


女の子「心配です…」

121 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:33:05.86 EzWRhMI8o 74/86

(女の子のアパートから帰った後)


(いったいどうするべきなんだろうか)


「どうしたの?」


「妹…実は」カクカクシカジカ


「そんな!」

122 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:33:39.56 EzWRhMI8o 75/86

「じゃあ女さん帰っちゃうの?」


「わからない、今そっちに行くほうが危ないかもだし」


「おにぃ的にはどっちなの?」


「そりゃ帰って欲しくないけど…」


「おじいさんの体調も気になるし」


「じゃあさ!…」

123 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:34:21.24 EzWRhMI8o 76/86

女の子(どうしましょう…)


女の子(ママに聞くにもクリミアの家の番号知らない…)


女の子(不安だなぁ…)



ヴヴッブブッ


女の子「男からメール?」


『明日家にこないかい?妹も会いたがってるし』


女の子(男らしいデスね…)


女の子『了解デス、明日そっち行くね』

124 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:35:06.45 EzWRhMI8o 77/86

(翌日)

女の子「おはようございます」


「やぁ、おはよう」


「女の子さん!久しぶり!」


女の子「妹~!久しぶりデス!」


女の子「大きくなったね!?」


「ありがとう、でもなんで驚いてるの?」


「それはまぁね…」

125 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:35:49.06 EzWRhMI8o 78/86

女の子「今日は何するデスか?」


「前に言った神社に行こうと思ってね」


女の子「あのおいしい饅頭があるところですか!」


「そう覚えてるんだ」ハハ


「今日は母さんはいないけど三人で行こうよ」


「あーえと、私用事あるんだよな~」ワザトラシク


「だから二人で楽しんできて」

126 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:36:27.09 EzWRhMI8o 79/86

(神社)

女の子「久しぶりデス!きれいな梅の木ですね!」


「そうだね、ちょうど咲いてる時期でよかったよ」


「さっき買ったお饅頭食べよ?」


女の子「はい!さっそくどこか…」キョロキョロ


「あそこで食べようよ」ユビサシ


女の子「観覧車ですか?」

127 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:37:09.79 EzWRhMI8o 80/86

(観覧車)

女の子「お饅頭おいしいデス!」アムアム


「うん、俺も久しぶりに食べたよ」


「女の子、少し話していいかい?」



女の子「…はい?」


「俺は女の子と一緒にいれてうれしいよ」


女の子「何でそんな急に」テレテレ


「ずっと一緒にいたいと思ってるよ」


「でもね…」

128 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:37:53.06 EzWRhMI8o 81/86

「俺がこう思ってることで君が悩んでるなら」


「そのことは忘れてくれてかまわないよ」


女の子「そ、そんな何も悩んでなんか…」


「今日も道中ずっとニュース気にしてたし」


「おじいちゃんとママのこと心配なんだろ?」


女の子「心配ない分けないデス…」


女の子「でも、せっかく男と一緒にいれるのに」


「俺は大丈夫、6年待ってたんだ」


「何年でも待ってられるよ」

129 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:38:39.71 EzWRhMI8o 82/86

女の子「男…ありがとうデス」グス


女の子「またゼッタイ帰ってくるデス」


女の子「ソレまで待っていてくれますか?」


「もちろんだろ?」


「だから安心しろよ?」


女の子「うん」

130 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:39:16.76 EzWRhMI8o 83/86

(自宅)

女の子「ただいま」


「おかえり」


「帰ってたの?」


「うん、あ女の子ちゃん久しぶり」


女の子「久しぶりデス」


「何か泣いた後て雰囲気だけど」


「女の子ちゃんロシアに帰らないよ?」


女の子「へ?」

131 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:40:05.63 EzWRhMI8o 84/86

「おじいちゃんとお母さん、事が起きる前に


「ロシアへ退去してたそうよ」


女の子「よ、よかった~」


「なんだ、心配し損か」ハハ


「もうひとつ伝言で今年の休暇にロシアに


「遊びに来たらって」


「ロシアに?危ないんじゃ」


女の子「ママと私が住んでるシベリアは危なくないデスよ」


「よかった、けどそこって」


「すごく寒いところね」


女の子「楽しみです」

132 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:40:49.47 EzWRhMI8o 85/86

(夕食)

「じゃあ、女の子さん帰らないの?」ヨカッタ


「そう、よかったよ」


女の子「はい!夕食食べていいんですか?」


「最初から人数に入れてるから大丈夫」


「今日の夕飯は?」


「お好み焼きよ」


女の子「お好み焼き!大好きデス!」


「そういえば女の子さん好きだったね」

133 : ◆Z6W21ZuiL6 - 2014/04/29 23:45:49.80 EzWRhMI8o 86/86

(しばらくして)

「ロシア…バイトしなきゃ」


女の子「頑張ってください!応援してます」


「ありがとう、それだけで頑張れそう」


女の子「ママとおじいちゃんにも紹介したデスし」


「うまくいくかな」


女の子「大丈夫!」ニコニコ


女の子「男」


「ん?」


女の子「これからもよろしく!そして…」






女の子「男!これからもずっと一緒ネ!」

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