【マミホーム】
マミ「ごめんなさい佐倉さん、急に呼び出したりして」
杏子「んや構わねえよ。どうせあたし暇だしな」
マミ「ふふ、ありがとう。今お茶入れるわね」クスクス
杏子「あーあたし」
マミ「アップルティーにしておくわね」
杏子「お、おう」
元スレ
マミ「私たちは身勝手よね」杏子「……そうだな」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1315701950/
マミ「はい、どうぞ」コトッ
杏子「ところでなんであたしなんか誘ったんだ?まどかやほむら、それにさやかだったら学校も一緒だし話しやすいだろ……」
マミ「あら、そうでもないわよ」
杏子「なんだ仲悪いのか?」
マミ「違うわ、ただあなたと話すのだって楽しいってこと、フフッ」
杏子「……ふん」
マミ「それに……ちょっと昔話をしたかったからね」
杏子「昔話?あたしあんま知らねーよ、本とか読まねえから」
マミ「やだ佐倉さん、面白いわねけど私がしたいのは悲しい物語……私たちが魔法少女になったきっかけ」
杏子「……」
マミ「私の願いは タスケテ 」
杏子「……思い出したくない」フルフル
マミ「結果私は助かった、けれど両親は死んだ」
杏子「やめろ」
マミ「あなたの願いはみんなに父親の話をちゃんと聞いてほしい」
杏子「……ああ」
マミ「結果、あなたの家族は死んだ」
マミ「なぜかしら」
杏子「なぜってそりゃ……」
マミ「一見すると純粋な私たちの願いは、独りよがりだったのかしらね」
杏子「……かもな」
マミ「怒らないの?一緒にするなって」
杏子「怒るかよ そんなのあたしもわかってんだから」
マミ「そう 良かった」
杏子「あ?」
マミ「あなたを呼んで二人きりで話せること、幸せに思うわ」
杏子「意味……わかんねえよ」カアア
マミ「苦しみを分かち合いたかった けれどただ相槌を打ってもらうのじゃなく お互いに吐き出せるような仲間が欲しかった」
杏子「まどかたちは?だめなのか」
マミ「鹿目さんは私にとっての癒し 美樹さんは……危なっかしくて護りたくなるし
暁美さんは……よく、わからない闇がある気がするの」
杏子「……ふうん」
マミ「ぬくもりが欲しくなるわ、なーんて」
杏子「あんたって……弱いのか?」
マミ「もうっ私はベテランよ、誰よりも強いわ」フフン
杏子「んー そうじゃなくて
あ、おかわり!このケーキもうめえな」
マミ「はい」コトッ
杏子「はふはふもぐもぐ」
マミ「いい食べっぷり 明日学校にも持って行こうかな」エヘヘ
杏子「……った」
マミ「?」
杏子「やっと笑ったな、マミ」
マミ「なに言ってるの?」
杏子「泣くなよ」
マミ「え」
杏子「泣くな」
マミ「?バカね……泣いてなんてないわ……あれ」ポロポロ
杏子「お前は悪くない 生きるってのは当たり前のことだ
んと、本能、だっけ?だから仕方ない」
マミ「難しいこと知ってるのね
そのわりにはあなたもつらそうよ……」グスッ
杏子「あたしは、バカだから
あと先考えなかったから
家族を苦しめて……心中させた
あんたの願いとは違う欲望だ」
マミ「……そんなこと」
杏子「正直あんたに悪気がないのはわかってる
だけどあたしは、今 つらいんだ
勝手だろ?笑えるだろ?
あんたにまた気付かされたよ
あのときのバカさをさ」
マミ「……佐倉さん、ごめんなさい」
杏子「謝るな、あんたは悪くないよ
昔も、今も」
マミ「ふふ、優しいのね」
杏子「……バカじゃねーの」
マミ「美樹さんは幸せね」
杏子「? なんでさやかが出てくるんだ」
マミ「好き、なんでしょう?あなたを見てると伝わってくるわよ
恋人の好きだったりしてね」クスクス
杏子「……」
マミ「やだ、睨まないで
冗談よ……あ、でももし私の予想が正しくても気にしないで?
女の子どうしだって、素敵よ」
杏子「あーっ!」ガシガシ
マミ「ひゃ、つい口がすべっ……私ったら!」アセアセ
杏子「んー!」
マミ「ケーキもうひときれ持ってくるわ……」タッタッタ
杏子「あ、待て」
マミ「な」
杏子「睨んでねえよ」
マミ「に」
杏子「だーからー睨んでねえってば!」グイッ
マミ「……佐倉さん、近っ」
杏子「あんたを、見てたんだよ」
マミ「あ、ごめんなさい目付きが悪っ……じゃなくて私勘違いして……」
杏子「今の話じゃねえ!」
マミ「あ、もしかしてなにか怒らせるようなこと」
杏子「あーもうクソッ バカ野郎」
マミ「……っ」ビクッ
杏子「あんたが好きだっつってんだよ!マミ」
マミ「へ」
杏子「うーあ、あたしは、何を」
マミ「私を、好き」ジーッ
杏子「……」ドキドキ
マミ「……」
杏子「……」ドキドキ
マミ「…………ありがとう 私もよ
これからも仲良くしてね?」
杏子「へ、あ、うん」シュン
マミ(危うくまた勘違いするところだった、バカねマミ!目を覚ましなさい)
マミ「あら?もうこんな時間 夕飯の支度しなくちゃ!
佐倉さん……えっと、良かったら食べていかない?
今夜はオムライスにしようと思ってるの」
杏子「……おう、オムライスは好物だ……」ボソッ
マミ(あれ、元気ないわね
この前は鹿目さんちで美味しそうに食べてたのに)
杏子「悪いな あたしも手伝う
料理上手くないけどさ」
マミ「じゃあお願いするわ、ここにある野菜をみじん切りしてくれる? 私、ちょっとお手洗いに行ってくるわね」
杏子「りょーかい、杏子サマに任せろ」
【マミキッチン】
杏子「んーとピーマンにんじんたまねぎーっと」トントントントン
杏子「……あたしバカだな さやかのこと言えねえや」ハハッ
((トントントントン))
マミ「ただいまーっ て」
杏子「……おーマミ……おかえり……っ」グスッ
マミ「」
杏子「……うっうっ」ダバーッ
マミ「え?杏子?手切っちゃった?大丈夫?
料理得意じゃないのに私が任せたから……どうしましょ」アタフタ
杏子「違えよ……」
マミ「あ、そっか私がさっき目付きが悪いとかいろいろ言ったから……」
杏子「それも違う……イタっ」ゴシゴシ
マミ「大丈夫っ!?」ギュッ
杏子「あ」
マミ「痛いの痛いの飛んでいけ~」ナデナデ
杏子「ひゃ……」
マミ「ティロフィナーレっ!」ギュム
杏子「マ、マミ?くるしっ」
マミ「悲しいときは泣きなさい!私は先輩だからね
頼っていいのよ佐倉さん」ニパッ
杏子「……」カアア
マミ「さあ、一緒にとびきり美味しいマミライス……じゃなくてオムライス、作りましょうか!」
杏子「あのさ」トントントントン
マミ「ん?」トントントントン
杏子「あたしが泣いてたのたまねぎなんだ」
マミ「たま……ねぎ?」
杏子「ほら、泣けてくるだろ」ジワッ
マミ「」
杏子「その、悪いな」
マミ「…………勘違いしちゃった」プルプル
杏子「でもまあ……らしくていいんじゃねえか?」
マミ「あうう」
杏子「ふん、あんたも人間だな」ニヤッ
マミ「どういう意味かしら」
杏子「確かにあたしたち魔法少女は身体はゾンビかもしれねえ
だけど中身は変わらねえんだ、ずっとな」
マミ「佐倉さん……」
杏子「あんたを見てたらそう思えた
QBは魂のあるとこなんて関係ないとかほざきやがったが
それも間違ってないかもな」
マミ「!」
杏子「あ、たまごが焦げそうだぞあたしは半熟が好きなんだ」ジュッ
マミ「……えへへ」
【数分後】
杏子「できたっ」
マミ「はい、完成よ」
杏子「ケチャップで顔書かせろっ」カキカキ
マミ「あらあら、これQB?」クスクス
杏子「あいつを食ってやるんだよ
油断してたらダメだからな」
マミ「なかなか上手じゃない……それにしても平和だわ、今日みたいに魔女のいない生活
続けばいいのだけれど」
杏子「そうだな」
マミ「サラダもできたわよ、いただきましょう」コトッ
もう少しで書き溜め尽きる
杏子「うまそうだな、さっきケーキ食ったばっかなのに
いくらでも食えそうだ」パアッ
マミ「それでは」
杏 マミ「「いただきます」」
マミ「」パクパク
杏子「」モグモグ
マミ「」ムシャムシャ
杏子「」ガツガツ
マミ「食べてるときって無言になるわよね」
杏子「」
マミ「ちょっと聞いてる?」ムッ
杏子「……うめー!うめーよマミ」
マミ「それは良かった」ニコッ
杏子「……誰かと一緒に料理作って食べるっていいな」
マミ「ふふっ」
杏子「なんだよ、らしくねえって思ってんのか?」
マミ「違うわよ、今同じこと思ってたから」
杏子「そうかい……なんかこういうの懐かしい感じがすんだよな」
マミ「そうね私も両親が生きてたころはよく料理を手伝ったわ
父も母も料理上手だったから」
杏子「マミが食い意地張ってんのはそのせいか」ニヤニヤ
マミ「失礼ね」
杏子「悪い悪い」
マミ「ん」パクパク
杏子「ふーふーふーふん♪」
マミ「なにかしら」
杏子「ひとくちくれ」
マミ「がっつきすぎよ?」
杏子「マミのオムライスのがでかかった」
マミ「お、ん、な、じ」
杏子「ひ、と、く、ち」
マミ「んもう、口開けて」
杏子「へっ?」アーン
マミ「はい、ひとくち」
杏子「……」パクッ
マミ「まだいる?」
杏子「……イラナイ」ツーン
マミ「怒ってるの?」
杏子「は?」
マミ「私のオムライス、確かにあなたのより大きかったから」
杏子「べつに」チラッ
マミ「マミライス」
杏子「」ブフッ
マミ「汚いわよ佐倉さん」フキフキ
杏子「アンライス」
マミ「アンルイス?」
杏子「?」キョトン
マミ「」
マミ「なんでもないわ」
杏子「ごちそうさん」ゲフウッ
マミ「お粗末さま」ティロリン
杏子「なんかキラキラしてんな」
マミ「腹が減っては魔女狩りできない ってね」
杏子「いつも食べてないか?」
マミ「いいえ?」
杏子「んーねむくなってきた」フアア
マミ「後片付けはしておくから、少し休んだら?」
杏子「でも……」
マミ「あ、あなたいつもどこで寝泊まりしてるの?」
杏子「……河原とか高架下とか公園とか……だな」タジッ
マミ「……」
杏子「ふん……悪かったな」
マミ「……」
杏子「なんか言えよ」
マミ「……かない?」
杏子「あ?」
マミ「泊まって、いかない?」
杏子「……いいのか?」
マミ「最近は日中こそ暑いけど夜は冷えるし
QBはなかなかうちに来なくなったし
一人より二人のほうが魔女が出たって心強いしそれに……」
杏子「ありがとな、マミ」ニコッ
マミ「……ええ」カアア
杏子「ひっさしぶりに屋根の下だあ」ポフン
マミ「あらあら、お風呂沸かしてこようかしら」
杏子「いーよ、洗いもん任せてんだし」
マミ「じゃあお風呂、お願いしていい?もう浴槽は洗ってあるから」
杏子「おう、どうやるんだ?」
マミ「えっと……シャワーで軽く流してから栓をして、液晶画面をタッチしてほしいのよね
書いてあるからわかるかもしれないけど」
杏子「すげー!風呂にテレビがあるのか」ワクワク
マミ「」
杏子「よっし任せろ!」タッタッタッタ
マミ「佐倉さん、そっちはお手洗いよ!お風呂場は突き当たり!」
杏子「っと」タッタッタッタ
【風呂場】
杏子(……マミのやつ、なんだよ変に気使いやがって)
シャワー
杏子「えと、栓をしてからこのテレビみたいなのを」ポチッ
ジャーッ
杏子「これでよし」フフン
杏子(嬉しそうだった、よな
なんでだろ……あたしなんか構ってさ)
杏子「勢いで好きとか言っちまって」
マミ「佐倉さあんー?大丈夫?」ガチャッ
杏子「ひょえ!」
マミ「え?どうかした?」
杏子「いーや!」アセアセ
マミ「うん、ちゃんと沸かせてるわ ちょっと来てくれる?」
杏子「おう」テケテケ
【マミルーム】
マミ「着替え貸してあげたいんだけど、どれがいいかと思って」
杏子「 花柄、水玉、ハート、いちご……」ポカーン
マミ「下着は、貸せないけど……サイズがなくて……」
杏子「」
マミ「ねえ、どれがいい?」ニコッ
杏子「ど、どれでも」
マミ「ほんと?じゃあこのくまさんパジャマでいい?」パアッ
杏子「くまさん……」ガーン
マミ「絶対似合うわよ!」
杏子「あ、はい」ガーン
マミ「」フンフーン♪
……
……
杏子「なんか鳴ってるぞ」
マミ「お風呂が沸いたんだわ ちょっと見てくるわね」
杏子「おー」
杏子(くまさんパジャマくまさんパジャマくまさんパジャマくまさんパジャマ)ガーン
マミ「佐倉さん、先入ってちょうだい いいお湯よ」タッタッタッタ
杏子「いいのか?」
マミ「ふふ、もちろん!ゆっくりしてきてね」
杏子「んじゃお先に」
マミ「待って パジャマ忘れてるわよ」
杏子「はいよ」
【風呂場】
カポーン
杏子「ふう」
杏子(気持ちいい、んーそういえばさっきあいつ杏子って呼ばなかったか?
いやいやそれはないな……でもそう聞こえたぞ)
杏子「……まさかな」デレーッ
【マミルーム】
マミ「……佐倉さん、ありがとう
あのとき嬉しかったわ
私は……あなたとは違って恋人の好きかもしれないけど、でも!迷惑はかけないから」ギュッ
ティロリロリーン♪着信:美樹さん
マミ(あれ?美樹さんから電話 珍しいわね、まさか魔女が?)
「もしもし」
さやか『あっ、やっほーマミさん!急に電話してすみません』
マミ「いいわよ どうしたの?」
さやか『んーと、上手く言えないんですけど最近マミさん元気なかったから心配で』テヘヘ
マミ「うふふ、ありがとう美樹さん
メールでも良かったのよ?」
さやか『メールならしましたよ!けど返信ないから』
マミ「へ」カチカチ
(ほんとだ、4件も来てる
鹿目さんからは2件)
さやか『だからまどかに相談したら、マミさんはいつもすぐメール返してくれるから、なんかあったかもしれないし電話してみてって』
マミ「そうだったの、ごめんなさいね気付かなくて」
さやか『いいですって、けど珍しいですねーマミさんでもうっかりするんだ
でも元気そうでなによりです』ケラケラ
マミ「お客さんが来ててね」
さやか『まさか、彼氏ですか!』
マミ「やだ違うわよ、佐倉さんのこと」クスクス
さやか『杏子?』
マミ「うちでお茶飲んで一緒にオムライス作ったわ、今はお風呂に入ってるわよ」
さやか「えーずるい あたしも誘ってくれたら良かったのに」ブーブー
マミ「急だったしね、また今度誘うわ」
さやか『あうー暇人さやかちゃんを忘れないでくださいよー?』アハハッ
マミ「ええ、次はみんなで」
さやか『それにしてもお風呂ってことはお泊まりですよね
いつの間にそんな仲良くなったんですか?』
マミ「んー、仲が良いのかはわからないけど……佐倉さんとは共通点があるからかしら」
さやか『共通点?魔法少女だからとか?だったらあたしも転校生も』
マミ「それもそうだけど、もうひとつの共通点……まあ、この話はまたね」
さやか『なんだよ気になるなー、はーいすぐ行く!っと……それじゃそろそろ切りますね
お母さんに呼ばれちゃって』
マミ「ええ、また明日」ピッ
杏子「マミー、上がったぞー」ガチャッ
マミ「あら」
杏子「あんたが着ろって言うから着てみたんだけどさ、やっぱりあたしには」クマサンパジャマ
マミ「……可愛い」ギュー
杏子「ひえっ」カアア
マミ「お人形みたいよ佐倉さん」スリスリ
杏子「マ、ミ……胸がすっげー当たって」アワワワ
マミ「あっ、やだ私っ!」
杏子「……」
マミ「……」
杏子「……」プルプル
マミ「……」ジーッ
杏子「……」ソワソワ
マミ「……」ジーッ
杏子「……っ!マミ」
マミ「うん、私も入ってくるわね」ニコッ
杏子「……おう」
マミ「髪ちゃんと乾かしてね、ドライヤーここに置いておくから」コトッ
杏子「りょうかい」
バタン
マミ「……ひゃああ、しっかり笑えてたかしら私……」カアア
【風呂場】
マミ「はー、もう」ポチャン
マミ「私のバカ!」
マミ「杏子……ううん、佐倉さん」
マミ「ふう」ブクブク
……
……
マミ「でも私すごく楽しいよ、ママ……パパ、こんなの久しぶりなの……つらいことも多いけど私にも大事な仲間がいるのよ……だから心配しないでね」ジワッ
杏子「……」グスッ
マミ「ふーいいお湯だった」
杏子「はっ早かった、な」ゴシゴシ
マミ「そうかしら?」
杏子「もう少しゆっ……りしてればい……に」ハハッ
マミ「佐倉さん?」
杏子「さーて寝るかなっ」ゴロン
マミ「ちょっと床で寝ないで ベッドで……あ」
杏子「……ふえっ……」ポロポロ
マミ「どうしたの」
杏子「マミぃ……っ、なんでもな」
マミ「泣いていいわよ、私とあなたしかいないから」
杏子「あああああっ、わかって……んのにぃ……泣いちゃだめなのに……」
マミ「よしよし」ナデナデ
杏子「マミが無理するからあたしっ……力になりた……」ヒックヒック
マミ「ありがとう、杏子」
杏子「い、ま、杏子って……」
マミ「あなたの前だと気が緩んでしまってね
嬉しいの、あなたはもう充分私を励ましてくれてるから」ギュッ
杏子「……」ギュッ
マミ「私たちは身勝手よね」
杏子「……そうだな」
マミ「こうやって慰めあっても大切な人たちは戻ってこない、私たちにできるのはただ、生きて生きて今を守り続けることよ」
杏子「わかってる」
マミ「今まできっとたくさんの人たちが守ってきてくれたこの世界を生き抜くことで
少しでも恩返しができたらって思ってるの」
杏子「……」
マミ「でもねたまにつらくなって、今日みたいにあなたを頼ってしまうの
まだまだ弱いわね、私は」
杏子「弱くねえよ、あんたは誰よりも強い」
マミ「ふふ」ニコッ
杏子「」チュッ
マミ「んうっ」ビクッ
杏子「好きだ、マミ あんたのことが好きだ
こんな世界どうでもいい
魔法少女なんて敵だ 自分が良ければいいって思ってたけど
今は全部守ってきたいと思える」
マミ「……杏子」カアア
杏子「へへっ、ごめん 気持ち悪いよな 忘れてく……」
マミ「私も大好きよ、あなたが」
杏子「へ」
マミ「あなたといると幸せなの、これが好きってことでしょう?」ニコッ
杏子「」
マミ「目、閉じて」
杏子「……っ」ドキドキ
マミ「ん……」チュッ
杏子「っあ……はっ……」カアア
マミ「可愛い、わ」
杏子「あんたのが、可愛い」ハアハア
マミ「久しぶりに寂しくない夜ね、ほら狭いけどベッドで寝ましょう」
杏子「……」
マミ「一人より二人のほうが暖かいわよ、どんな夜もきっと」ギュッ
杏子「おう」ジーッ
マミ「私だって恥ずかしいの、そんなに見ないで」
杏子「んや、悪い」
マミ「おやすみ、またあした」
杏子「また、あしたな」
【ほむホーム】
CALLING:美樹さやか
ほむら「ん……なによこんな時間に」
さやか『ねえ、転校生』
ほむら「あなた今何時だと思ってるの?もう2時すぎて……」
さやか『ぜんぶ投げ出せたら幸せだと思わない?』
ほむら「え?」
さやか『前から訊きたかったの あんたは何を見てるのか』
ほむら「なにを言ってるの?あなたおかしいわよ?」
さやか『でね、思ったんだ もしかしてあんたがぜんぶ捨ててくれたら楽になれるのかもしれないって』
ほむら「……」
さやか『例えばこの世界の在り方が、あんたみたいなやつのさじ加減で決まってたりしてね」
終わり
最後のさやほむの会話は意味深だな…