黒子「このような格好で恥ずかしくないのでしょうか?」
初春「相撲というのは儀式のひとつですからね」
佐天「お祭りで男の人が褌締めて神輿担ぐのと同じ感覚ですよ?」
黒子「まあそれは何となくわかるのですが・・・」
御坂「やってる人たちは恥ずかしさとか微塵も感じてないのよね」
黒子「ああ、お姉さまがこのような野蛮なものに興味を示されるだなんて」
御坂「別にいいじゃない」
黒子「いけませんわ。常盤台のエースともあろうお方がこのように野蛮なものに」御坂「ちょっと黙れ」ビリッ
黒子「あふん!」パタッ
御坂「さ、観戦観戦」
初春「今場所の見所は何と言っても横綱白鵬が賜杯を取り戻せるかどうかというところですからね」
元スレ
御坂「むちっとした白い肌に縄が食い込んでる」 黒子「過激ですの」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1362865754/
御坂「白鵬さん・・・」
~上条さんがイギリスで空気になっていた頃~
御坂「はぁ、本当にロシアと戦争なんて始めるつもりなのかしら?大人って何考えてるのかさっぱりだわ」トコトコ
ドォンッ
御坂「きゃあっ!」フワッ
御坂(あ、私浮いてる)
がしっ
「おっと、大丈夫か?」
すたっ
御坂「え?え?」
「いやごめんごめん、危うく怪我させちゃうとこだったよ」
御坂「えっと・・・」
御坂(ぶつかって吹っ飛ばされそうになって支えてもらった?あれ?)
御坂「あれ?あれ?」
「ん、どっか痛い?」
御坂「いや、だいじょうぶです。はい」
ふわっ
御坂「あれ?何かいい香り」クンクン
「あー、多分頭のこいつだな」
御坂「頭・・・ って」
「ん?」
御坂「お相撲さん!?」
「んん、そうだね、おすもうさんだね」ニコ
御坂「うわぁ・・・私初めて見ました」
「中学生くらいの子じゃそうだろうね、俺白鵬っていうんだ。覚えてもらえるとうれしいね」
御坂「はく・・ほう?」
白鵬「絵の具の白に月を二つ書いてその横に鳥、おおとりって書くんだけど、それではくほうって読むんだ」
御坂「へ、へえぇ」
御坂(え?え?この人テレビでちらっと見ると思うんだけど)
白鵬「ってもわかんねえよなあ」
御坂「えーっと、失礼かもしれませんけどどっかで見たことあるようなーって感じですはい」
白鵬「まあたまーにニュースとかで出てるかもね」
御坂「えと、知らなくてごめんなさい」ペコ
白鵬「いいよいいよ。相撲に興味のない子なんていっぱいいるし、興味をもってもらえるようにがんばるのは俺の仕事だから」
御坂(何かやわらかくて気さくなひとね、お相撲さんってもっと怖い人かとおもったけど全然そんなことないわ)
御坂「ところで白鵬さんは学園都市に何しに来たんですか?外の人ってそう簡単に入れるもんじゃないと思うんですけど」
白鵬「ん?ちょっと用事があってね。それが終わってぶらぶらしてるとこだよ」
御坂「はぁー・・・」
御坂(見ればみるほどお相撲さんね、着物着てるし髷結ってるしふっくらしてるし)
御坂「あ、あの」
白鵬「ん?」
御坂「体、触ってもいいですか?」
白鵬「おお、いいよいいよ。何なら思いっきりぶつかってきてもいいよ」
御坂「いや、さすがにそれはちょっと。さっきのでどれだけすごいかってのわかりましたし」
白鵬「まあ、おすもうさんは体おっきいからね」
御坂(本気で体当たり食らったら骨折れちゃうかもしれないしね)
むにむに
御坂「うわぁ、すっごい筋肉質、指がはじかれちゃう」
白鵬「体鍛えてるからね」
御坂「それに肌触りもいい」ムニムニ
白鵬「やわらかいでしょ?お相撲さんはね、体やわらかいのがいいの」
御坂「その方が衝撃を吸収できるからですか?」
白鵬「そだね、やっぱり体大きくてやわらかくないと相手も力持ちだからね」
御坂「へぇ」ムニムニ
あああああーーーーー!!!!
御坂「ん?」
白鵬「何?」
初春「白鵬ぜきいいいいい!!!」
だきっ
白鵬「おーう、おうおう」
御坂「初春さん?」
初春「こんなところで白鵬関に会えるなんて!!」ギュゥ
佐天「すっごぉ、まさか横綱が私の目の前にいるなんて」
御坂「え?横綱!?」
佐天「あ、御坂さんじゃないですか。この人横綱の白鵬さんですよ」
御坂「あ、そういわれてみれば・・・」
初春「感激ですぅ~~!!」
白鵬「おー、こんなに喜んでもらえるなんてうれしいね」
数分後
初春「ありがとうございます!白鵬関!」
白鵬「ん、いいよいいよ。相撲好きな子にはサービスしないとね」フキフキ
佐天「速攻で色紙と墨と朱墨と筆を用意するなんて初春ってテレポート使えたっけ?」
初春「ファンならこのくらいできて当然です!」フンス
御坂(手形と名前入りのサイン色紙、初春さん本当に相撲が好きなのね 私ももらっちゃったけど)
佐天「初春の相撲好きには困ったもんだねー」
初春「佐天さんもちゃっかりもらってるくせに何言ってるんですか」
佐天「あははー、それはそれ、これはこれってやつだよ」
初春「学園都市にいながら横綱のサインをゲットできるなんてもう夢のようです」キラキラ
白鵬「ここまで喜んでもらえると何だか恐縮だね」
佐天「あ、気にしなくていいですよ。浅香山親方の時もそうでしたし」
白鵬「あ、そなの?」
白鵬(そういや浅香山さんちょっと前に学園都市に行ったって言ってたな)
初春「白鵬関、これからも応援してますから!」
白鵬「ん、ありがと」
御坂(相撲かぁ、うちのパパとママも見向きもしないからさっぱりなのよね)
御坂「ってなことがあったかと思ったら あいつを追っかけてロシアに向かう飛行機の中になぜか白鵬さんもいたのよね」
御坂「よし、これでロシアへ行けるわ!」白鵬「やれやれ、とんでもないことになっちゃったね」
御坂「誰っ!?」バチッ
白鵬「中学生の女の子が無茶しちゃいけないよね?」
御坂「え?白鵬さん?」
白鵬「ん、また会ったね」
御坂「いやいや、また会ったね、ってそんな軽いノリでいいんですか?」
白鵬「いいのいいの。俺もロシアに行きたかったし」
御坂「え?え?」
白鵬「まあのんびり空の旅を楽しもうじゃない」
白鵬「それにしても美琴ちゃんすごいね、一人でやっつけちゃうんだもん」
御坂「一応超能力者ですから、はい」
白鵬「俺初めて見たけど超能力ってあんなことできちゃうんだ」
御坂「一応レベル5なので、はい」
白鵬「あれ電気を操ってるの?」
御坂「はい、他にも電子とかそういうのも操ったりできます」
白鵬「すごいなぁ、それって俺もできるようになる?」
御坂「学園都市で能力開発すればできるかもしれませんけど・・・」
白鵬「そっか、それだと相撲ができなくなるね」
御坂「ですね、そう簡単に学園都市の外に出られなくなりますから」
白鵬「じゃあおうちに帰ってお父さんお母さんに会うってのも?」
御坂「はい、念に数回会えるかどうかです」
白鵬「はぁー、じゃあ無理だね、うちには嫁さんもちっちゃい子もいるから」
御坂「離れ離れって結構辛いものありますよねー、今は平気ですけど私も最初辛かったですし」
白鵬「俺我慢できなくて泣いちゃうかもしんない」
御坂「白鵬さんでも泣くことあるんですか?」
白鵬「そりゃあるよ。今もうれしい時悲しい時泣いちゃうし相撲始めたころなんて毎日泣いてたよ」
御坂「え?そうなんですか?」
白鵬「うん、モンゴルからお父さんお母さんと離れて厳しい稽古して日本語もわからなかたしすごく辛かったよ」
御坂(あ、そっか。白鵬さんってモンゴルの人だったっけ)
白鵬「今こうして笑えるのもがんばってきたからなんだよね」
御坂「がんばったから・・かあ」
御坂(色々あるけど私も今の自分があるのはがんばったからなのよね)
御坂「あ!そうだ!こんなこと話してる場合じゃないんだ!」
白鵬「ん?」
御坂「白鵬さん、私ロシアへ行くつもりなんですよ?学園都市と戦争しようとしてるロシアですよ?」
白鵬「うん、知ってるよ」
御坂「知ってるよ。ってそんな気楽に・・」
白鵬「大丈夫大丈夫、美琴ちゃんが何するつもりか知らないけど俺が美琴ちゃんのことも守るから」
御坂「え?」
御坂(私レベル5だからどっちかっていうと白鵬さんのほうが心配なんだけど)
白鵬「さっきそこでおにぎりみつけたんだけど美琴ちゃんも食べる?」
御坂「あ、いただきます」
御坂(そこで伸びてるやつらの食事だったのかしら?)
もぐもぐ
白鵬「ん、おいしいおいしい」
御坂「20個目・・・」
白鵬「お相撲さんはいっぱい食べないと強くなれないからね、これくらいは普通だよ」モグモグ
御坂「体つきでたくさん食べるんだなーってのはなんとなくわかりますけど目の当たりにるすとすごいですね」
白鵬「美琴ちゃん2個しか食べてないけどそれで足りるの?」
御坂「はい、これで十分です」
白鵬「しっかり食べないと大きくなれないよ?」
御坂「大きく・・・」
御坂(あいつも大きいほうがいいのかなぁ)
白鵬「君も食べる?」
パイロット「え?俺っすか?」
御坂「白鵬さん、こいつ私の知り合いを暗殺しようとした」 白鵬「大丈夫」
御坂「へ?」
白鵬「それはもう美琴ちゃんが潰したんだから。ね?」
御坂「えっと・・・」
御坂(そりゃそうだけどさ、なーんか納得できないっていうか)
白鵬「ほら、これ昆布のやつ」
パイロット「あ、ありがとうございます」モグモグ
白鵬「ところで味噌汁なんかある?汁物欲しくなっちゃって」
御坂(さすがにそんなもん爆撃機にないでしょ。おにぎりがあるだけでも奇跡だってのに)
パイロット「あ、そこの通路まっすぐ行って最初のとこ左に曲がったらアサリの味噌汁ありますんで。はい」
御坂(あるのかよ!!)
ずずっ
白鵬「ん~~、いい出汁がでてるね、おいしい」
御坂「ほんと、これでほんわかしてると自分が日本人なんだなって思うわ」
パイロット「あったまりますよねー」
白鵬「日本人に生まれてよかったね」
御坂「白鵬さんはモンゴルの人じゃない」
白鵬「気にしない気にしないそうだけど俺はモンゴル人であって日本人でもあるから」
パイロット「そういえば将来的には日本に帰化して親方になるんでしたよね?」
白鵬「うん、今はまだ現役だしまだまだ相撲続けたいから先のこと考えないようにしてるけど引退したら親方やって部屋興したいね」
御坂「帰化しなきゃだめなの?」
白鵬「日本人じゃなきゃ親方なれないっていう決まりあっから。これはしょうがないね」
御坂「へー、そうなんだー」
御坂「じゃあモンゴル国籍はなくなっちゃうの?」
白鵬「ん、でもまあ書類上のことだしね、自分の故郷はモンゴルだし育ててもらったのは日本だし、どっちも本当に感謝してるよ」
パイロット「グローバルっすね」
白鵬「ん、グローバル大事、美琴ちゃんも機会があったら海外のいろんなところ旅したりしてみるといいよ」
御坂「興味はあるんですけど学園都市にいると難しいんですよねー」
白鵬「いつかモンゴル行くことあったらおいしいご飯食べられるとこおしえてあげるから」
御坂「モンゴルかぁ、草原とチンギス・ハーンのイメージです」
白鵬「ほかにもいいとこいっぱいあるよ。たくさんみるとこあるね」
御坂「いつか行ってみたいです」
パイロット「俺も行ってみたいです」
御坂(って何で敵と一緒に味噌汁飲んでくつろいでんのよ)
御坂(それに白鵬さんが親しみやすいせいかつい言葉も軽くなっちゃってるし)
白鵬「飛行機ってすごいね、自動操縦って座席に誰もいなくても動くんだ」
パイロット「学園都市の最新技術ですから」
白鵬「はぁぁ、すごいなぁ、それに景色もすごいね、コックピットからの景色って初めてだよ」
御坂「今高度はどのくらいなの?」
パイロット「3000メートルってとこですはい」
御坂「ふーん・・・ あれ?」
白鵬「何かあった?」
御坂「あれ見てください!!あれ!」
パイロット「何だありゃ・・・」
御坂「で、ベルツヘルムの星 だっけ?あれが浮上する時に飛行機が真っ二つになっちゃったのよね」
パイロット「うぎゃああああああ!!!落ちるうううううう!!!」
白鵬「ほーら、落ち着いて落ち着いて、俺に捕まってれば大丈夫だから」
御坂「ちょっと白鵬さん!そんな軽く言ってる場合じゃないわよ!」
御坂(私の能力で何とかこの二人を助けないと)
白鵬「んん、大丈夫大丈夫、美琴ちゃんも俺の手つかんで。ほら」
御坂「ああもう!」ガシッ
御坂(何かない?飛行機とかヘリとか近くに飛んでれば磁力を操作して)
ふわっ
御坂「え?」
ばさぁっ
御坂「は・・・ね・・・?」
パイロット「うそだろ・・・」
白鵬「ううぅぅ、寒い寒い、ロシアってだけでも冷えるのに空の上だと凍っちゃいそうだねえ」
ばさっばさっ
御坂「な、なんなのよこれ・・・」
パイロット「自在に空を飛べるなんて、これが・・・」
白鵬「ゆっくりと着地すっからもうちょっと辛抱してて」
御坂「超能力者でもないのに・・・何なのこの力・・・」
すちゃっ
白鵬「よし、着地完了 ってもやっぱロシアは寒いねぇ、足が凍っちゃいそうだよ」
パイロット「は、はははは、生きてる・・・生きてるぞ俺・・・」
御坂「夢じゃないのよね、これ」
白鵬「みんな生きてるよ。ほら、足もちゃんとあるし雪のせいで足がすごく冷たい」
御坂「うん、痛いくらいに寒いしそれはよくわかるけど」
ゴオオォォ
パイロット「ああああ!俺たちが乗ってた飛行機がこっちに落ちてくるううう!!」
御坂「え!?」
パイロット「死ぬ!助かったと思ったのにこれ絶対に死ぬうううう!!!」
御坂「くっ!」
御坂(何かない!?私のレールガンでぶっとばせばあんなもののひとつやふたつ!)
御坂(ああもう!戦争地帯なんだから戦車のひとつやふたつ用意しておきなさいよ!!)
白鵬「はぁぁぁ・・・・・ むぅん!!」クワッ
轟ッ!!!!!!!!!!!
パラ・・・ パラ・・・
白鵬「ん、いっちょあがり」
パイロット「 」
御坂「 」
白鵬「それにしても驚いたね、いきなり飛行機から投げ出されちゃったよ」
パイロット「 」
御坂「 」
白鵬「二人とも怪我は無い?」
パイロット「え?ええええそりゃもちろんですはい!この通りピンピンしてます!!」
白鵬「ん、よかったよかった。美琴ちゃんは?」
御坂「はへ?」
白鵬「驚かせすぎちゃったか、えと、怪我は無い?」
御坂「あ、なんともないです。はい」
白鵬「よしよし、じゃあどっか移動しよっか。ここ寒すぎて凍えちゃうよ」
御坂「でも移動って言われてもどこに」 10777「お姉さま」
御坂「え?」
10777「まさかこのようなところでお姉さまとお会いすることになるなんて、と、ミサカは初めての出会いにドキがムネムネです」
白鵬「お姉さま?ってことは妹?」
10777「はい、お姉さまの体細胞から作られた二万体の軍用クローンの」御坂「双子の妹ですうううう!!」ガバッ
10777「もがもが」
白鵬「・・・」
御坂「い、妹ですぅ、私の可愛い可愛い妹なんですぅ」
御坂「おいこら、何事情を知らない人に自分の秘密をバラそうとしてんのよ」ヒソヒソ
もがもがもがもが」
御坂「おっと、これじゃあ話せないわね」パッ
10777「ミサカのドキがムネムネなのはお姉さまのせいなのでちょっと意地悪しちゃったぜ と、ミサカは自分の胸部に目をやりながら軽く舌打ちをします」チッ
御坂「うぐっ! 悪かったわねぇ・・・」ギリギリ
白鵬「妹さんはずっとロシアにいたの?」
10777「はい、生まれてすぐに姉妹は離れ離れ、と、ミサカはハンカチを取り出してそっと涙をぬぐいます」
パイロット「この極寒の地で涙流そうものなら一瞬で凍りそうなんだけど?」
10777「チッ、うっせーな。空気読めないならそこの避難所でぬくぬくしてろよこのモブ。と、ミサカは向こうにある建物を指差します」
パイロット「あ、はい。じゃあ避難させていただきます」
10777「さて、よくわからない人がいなくなったところでお話をしましょうか」
御坂「ちょっと、白鵬さんも部外者なのよ?」ヒソヒソ
10777「え?そうなのですか?あの見た目からはよくわからないのですが彼も学園都市の超能力者ではないのですか?」
御坂「もしかしてさっきの見てた?」
10777「はい、ばっちりと」
御坂「えっと、あの力が何なのかは私にもよくわからないんだけどあの人は横綱の白鵬さんよ」
10777「なんですと・・・
10777「納得しました。これでお姉さま勝つる。と、ミサカはお姉さまに何があろうと敗北の二文字は無いことを確信します」
御坂「え?え?」
10777「ふう、どうやらお姉さまはYOKODUNAがどのような存在かわかっていないようですね」
御坂「お相撲さんの偉い人なんじゃないの?」
10777「はぁ、情けない。これでも日本人かよ。と、ミサカは嘆き頭をかかえます」
御坂「ちょっと、何が何なのよ。私さっぱりわかんないんだけど」
10777「まあそれについては今度じっくりお話するとして、お姉さまはロシアに何をしにきたのですか?」
御坂「えっと、あんたたちの実験を止めてくれたあいつを追っかけてきたんだけど・・その・・・あいつあの空とんでるあれにいるっぽいしえっと・・・」ゴニョゴニョ
10777「なんですと!ミサカの憧れの上条さんがあんなところに!」
10777「お姉さま、今すぐ空を飛んでください」
御坂「できるか!私がレベル5だからってさすがに無理!」
10777「ならちょっとあっちのほうに待機している部隊からミサイルを調達しましょうか」
御坂「死ぬ!」
10777「チッ、使えねーな」
御坂「おいこら妹、言っていいことと悪いことがあるだろうが」
10777「いやいや、ここで無理を通して会いにいくことでミサカが他の個体を出し抜けるということも」
御坂「いろいろ待て、あんたら全員正座させてやりたいわ」
10777「こんなところで正座させられたら足が凍り付いてしまいます。お姉さまはやっぱりミサカ達のことが嫌いなのですね?」
御坂「違うわ。それとこれとは別問題よ」
10777「つまりミサカ達が苦しむ姿が見たいと?」
御坂「そういうことじゃないっての!ああもう。とにかくあの変なのにたどり着く方法を探すわよ!」
10777「わかりました。何とか探しましょう。愛しの上条さんのために」
御坂「それを口に出すな!」
10777「てへぺろ☆」キャピ
御坂「あ、そうだ。白鵬さん忘れてたわ」
10777「YOKODUNAなら先ほどからあのようにじっとお姉さまを待っています」
白鵬「あ~さむっ、さっきの味噌汁が恋しいねぇ」
御坂「何かすっごく申し訳ないわ」
10777「わけありっぽいミサカとお姉さまの話をあえて聞かないでいてくれる彼の優しさに感謝です」
御坂「白鵬さん」
白鵬「ん?姉妹の再会は終わり?」
御坂「うん、ちょっと色々あれだったけどね」
白鵬「そかそか、じゃあどこか暖かいところに移動できるといいね」
10777「もちろんです、ミサカとお姉さまもか弱い女の子ですからこのままここにいては凍えてしまいます」
御坂「白鵬さんが一番寒さに強そうに見えるんだけどねー」
白鵬「我慢できないことはないけど、寒いってのは好きじゃないんだよね。炬燵が恋しいよ」
10777「そこにみかんといぬがあれば完璧ですね」
御坂「そこは猫じゃないの?」
10777「ふふ、いぬという名の猫なのです」ニヤリ
御坂「???」
白鵬「で、この後はどうするの?」
御坂「えーっと、移動手段とか諸々を考慮して、あのへんにある軍隊から戦車とか一台拝借したいなーって」
白鵬「え?やるの?」
御坂「あ、はい」
御坂(怒られるかな?)
白鵬「ここでじっとしててもしょうがないし、やるしかないか」
御坂「あれ?あっさり?」
10777「そりゃそうです。学園都市と戦争している状況でのんきに空飛ぶ洋裁に行きたいからなんとかしてくださいと言って誰が保護してくれるというんですか?」
御坂「それもそっかぁ、おとなしくするならあっちの避難所行け、で終わりだもんね」
10777「理解できたようですね。それではいざ、参りましょうか」
御坂「何そんなに力んでるのよ」
10777「死して屍、拾う物無し! 死して屍、拾う物無し!」
御坂「???」
>>77 修正
白鵬「で、この後どうするの?」
御坂「えーっと、移動手段とか諸々を考慮して、あのへんにある軍隊から戦車とか一台拝借したいなーって」
白鵬「え?やるの?」
御坂「あ、はい」
御坂(怒られるかな?)
白鵬「んじゃここでじっとしててもしょうがないし、やることあるならやっちゃうか」
御坂「あれ?あっさり?」
10777「そりゃそうです。学園都市と戦争している状況でのんきに空飛ぶ要塞に行きたいからなんとかしてくださいと言って誰が支援してくれるというんですか?」
御坂「わかっちゃいるんだけどね、まさか白鵬さんがすんなり同意してくれるとは思わなかったわ」
10777「彼は武士ですからね。それではいざ、参りましょうか」
御坂「何そんなに力んでるのよ」
10777「死して屍、拾う物無し! 死して屍、拾う物無し!」
御坂「???」
白鵬(妹さんは隠密同心を知ってるのか、人は見かけによらないねえ)
パンパンパンパン!!!!!
白鵬「いやー、見事に見つかっちゃったねー」
御坂「のんきに言ってる場合かぁ!!」
10777「いやいや、お姉さまが飛び交う銃弾もろもろを何とかしてくれるおかげでミサカとYOKODUNAはお茶を楽しむ余裕があるくらいですから」
白鵬「緑茶に羊羹が恋しいねぇ」
10777「ミサカは塩羊羹が好みです」
白鵬「おぉ、わかるわかる。あのしょっぱいのがいいよね」
10777「あのあまじょっぱさは癖になります」
御坂「ふざけんなやごらあああああ!!!」
ビリビリビリビリ チュドオオオオオンッ!!!
御坂「あああもう!鬱陶しい!!」
白鵬「紅茶と、ウォッカがあったね」
10777「なるほど、それはいいものを見つけましたね」
白鵬「何か有効な使い道でもあるの?」
10777「グツグツに煮えたコーヒーを近代兵器にぶっかければ熱膨張を起こして使い物にならなくなるということが証明されています」
白鵬「本当に?紅茶ってすごいんだなぁ」
10777「熱膨張って知ってるか?」キリッ
御坂「んなわけあるかあああ!!紅茶が沸騰したくらいで何とかできるわけないでしょうがああ!!」
キュラキュラキュラキュラ
御坂「あーつかれた」
白鵬「通信機器をジャックして偽情報流せるなんて美琴ちゃんはすごいんだな」
御坂「私だけの力じゃないんですけどね」
10777「連中の暗号パターンを全てメモしていたミサカは影の功労者ですから別に褒めなくてもいいんですよ?」チラッ
白鵬「最高!戦車も運転してもらってるし妹ちゃんのおかげでみんな幸せ!」ナデナデ
10777「ふ、ふん!別にアンタのためじゃないんだからね! と、ミサカはツンデレっぽく顔を赤らめます /////」
白鵬「おぉ、かわいいかわいい」ナデナデ
10777(YOKODUNAの大きな手でがしがしされるとちょっといたいですが・・ 悪い気はしませんね)
あれだああぁーーー!! あの戦車をとめろおおおお!!
御坂「ったくこっちは急いでるってのに!」
御坂「ぜぇーっ!! ぜぇーっ!!」
10777「あっちむいてほい!」
白鵬「ほい」クルッ
10777「ミサカの勝ちですね、おしおきのでこぴんを」
白鵬「ん・・・」
10777「せいっ」
ピシッ
白鵬「おっ」
10777「・・・ミサカの指が痛いです」サスサス
白鵬「そりゃ毎日頭と頭ぶつけてっからねえ」
10777「おのれ、この恨みはらさでおくべきか」
御坂「あんたらちょっとは私を気遣いなさいっての」
白鵬「いや、ごめんごめん、美琴ちゃんが頼もしいからつい、ね」トントン
御坂「ま、まあ別に私がやりたいことに付き合ってもらってるわけですからそこはわがまま言いませんけど。はい」
白鵬「次は俺ががんばるから、美琴ちゃんはゆっくりしててよ。ほら、紅茶でも飲んで」トントン
御坂「あ、はい」ズズ
白鵬「肩、気持ちいい?」トントン
御坂「えっと」
御坂(強すぎず弱すぎずかしら、もう少し強かったら痛いかもしれないわね)
白鵬「ん?」トントン
御坂「気持ちいいです。このまま続けてもらえるとありがたいです」
白鵬「そかそか、んじゃじっくりと」トントン
10777「むぅ、ミサカもやってほしいです」ジト
白鵬「心配しなくても後でやってあげるから、今は使えそうなのを探して、ね?」
10777「しょうがありませんね、YOKODUNAがどうしてもというのなら、と、ミサカはしぶしぶという体を繕います」
白鵬「頼りにしてるよ。妹ちゃん」
御坂「戦闘機のひとつやふたつくらいそこらへんに置いとけばいいのにねー」
10777「お、あんなところに便利そうな戦闘機を発見しました!お姉さま、あれを使えばあの空中要塞に突入できそうです!」
御坂「ナイス!よくやった妹!」
10777「お姉さまに負けず劣らずミサカは優秀ですから」キリッ
白鵬「本当、妹ちゃんはすごいね」ナデナデ
10777「べ、別に褒められてもうれしくないんだからねっ!! とミサカは」 御坂「ストップ!とまらないと追い越しちゃうわよ!!」
10777「む」グッ ガシッ
キキキキッ!!
白鵬「おお、ぴったり真横だね」
10777「ふ、ミサカを甘くみてもらってはこまります。本当はうっかりしてたのですけれどそこは秘密のあっ子ちゃんなのです」
御坂「わけのわからないことを言わない、さっさと行くわよ!」
10777「ラジャー!」
シュゴオオオオオオオオ!!!
白鵬「おー、すごいすごい、こんなのも操縦できんだね」
10777「ミサカは努力家で健気で道端にそっと咲くひまわりのような存在ですから」
御坂「ひまわりは目立つ上に道端に咲くような花じゃないでしょ」
10777「こまけぇことを気にするから成長しないのです」
御坂「むがっ!」
10777「お姉さまが成長できないのならミサカには夢も希望も無いということになりますので」
御坂「この、言いたいほうだい言いやがって」ギリギリ
白鵬「んー、大丈夫、大きな心を持てば自ずと成長するもんだよ。だからカッカしない。ね?」
御坂「うぅ、白鵬さんは大きいからそんなことがいえるんですよお」
白鵬「俺も元は華奢でとても力士としてやっていけるような体じゃなかったんだ。だからあきらめちゃだめだよ」
御坂「え?そうなんですか?」
白鵬「ああ、大きくなりたい、強くなりたい、っていうでっかい心もってがんばればちゃんとでっかくなるんだよ。だから諦めたらだめだね」
御坂(そっかぁ、私のママはあんな体してるんだから私もきっと・・・)
ドゴガァン!!!!!!!
御坂「え?何!?」
10777「よくわかりませんが何かがあの要塞に激突したみたいですね」
白鵬「・・・まずいな」
白鵬がつぶやいた通り、空中に浮かぶ要塞は徐々に徐々に高度を下げ、少しずつ崩れ始めていた
御坂「ちょっと!冗談じゃないわよ!!」
10777「なんてこった。このまま放っておけばとんでもないことになります」
白鵬「美琴ちゃんの探してるやつは間違いなくあそこにいるんだよな?」
御坂「はい、絶対にあそこにいるんです」
白鵬「しょうがない、妹ちゃん、できる限りあそこに近づいてもらえる?」
10777「それはやぶさかではありませんが、何を考えているのですか?」
白鵬「大丈夫、俺に任せて」
崩れ始めるベルツヘルムの星のあちこちを飛び回った一行は、奇跡的に目的の人物を発見することに成功する
御坂「いた!!あいつよ!!」
10777「本当ですか!?ミサカの髪は変じゃないですよね?お昼に食べたピロシキの食べかすが口の端っこについてたりしませんよね!?」
白鵬「いやいや、妹ちゃんは操縦に専念してほしいよね?」
10777「てへぺろ☆」キャピッ
御坂「もっと!もっと近づいて!!」
10777「言われなくても、と、ミサカの操縦技術を見せ付けるかのように華麗なフライトを披露します
ゴオオオオオォォォ!!!
崩壊と落下を始めるベルツヘルムの星の上で立ちすくんでいた上条は、すぐ近くに迫る轟音を察知し、その方向へと振り返る
上条「何だ・・・戦闘機? って」
自身が攻撃される理由は十分にあるのだがその戦闘機に乗っている人間を見て一気に目を丸くする
上条「御坂と・・・ 妹達か? んであと一人・・・」
と、自身の知らない人間が誰であるかを思案する暇を与えず戦闘機の搭乗口がおもむろに開く
御坂「今からあんたを助ける!!だから手を伸ばして!!」
上条「御坂!?」
御坂「やっと見つけた!あんたがこんなところで何をしてるのかとかそんなことはどうでもいい!今は黙って私の手をつかみなさい!!」
上条「お前・・・」
御坂「いなくなったと思ったら戦争のそれもすっごい重要なところでぼーっと立ってるなんてまさしくあんたらしいけど。でも!」
御坂「私はあんたをそこから引き上げる!こんなくだらない場所にあんた一人をおいておけないわ!!」
白鵬「おぉ、熱い想いってのはずんと心に響くねぇ」
10777「くそっ、操縦がなければミサカがそのポジションに」ギリギリ
上条「だめだ、御坂」
御坂「え?」
上条「俺、まだやることがあるから」
御坂「そんな・・・」
上条「だからまだ、そこへは行けないんだ。ごめんな」
御坂「なん・・・でっ・・」
10777「よっしゃ!お姉さまに出し抜かれずにすんだ! と、ミサカはガッツポーズをとります!」グッ
白鵬「こらこら」
上条「お前らはここを離れろ。俺は絶対に無事にここを脱出してみせる。だから」
御坂「嫌よ!!絶対に嫌!!私は絶対にあんたを連れて帰る!!それができないっていうのなら私はあんたと一緒にいる!」
10777「ぐぬぬぬ、ヒロインぶりおってぇ・・・」ギリギリ
白鵬「ふぅ」
白鵬(妹ちゃんはさておき、美琴ちゃんの覚悟は相当なもんだな。中学生だってのに大したもんだよ)
上条「・・・だめだ、ここからは俺が一人で」御坂「だめ!」
上条「御坂・・・」
御坂「だめ・・だから・・、だから私も!」
白鵬「美琴ちゃん、舌噛むなよ?」グイ
御坂「え?」
ポーン
御坂「ふぇっ!?」
上条「わわっ!」ガシ ドテッ
白鵬「おし、よくキャッチしたな!」
10777「YOKODUNA、何ていうことをしてくれるんですか」
白鵬「気にしない気にしない。手が滑っただけなんだから」
10777「恨みますよ?」
白鵬「その時は心のそこから謝らせてもらうさ」
御坂「あ、あんた大丈夫?」
上条「いっててて、何でお前あそこから飛んでくるんだよ・・・」
御坂「べ、別に私のせいじゃ」 白鵬「美琴ちゃん!」
御坂「あ、はい」
白鵬「おれはこの落ちかけてるやつを何とかする!だから美琴ちゃんはそこの少年と一緒にやることやっちゃってくれ!」
白鵬「ってわけだ。妹ちゃん。出してくれ」
10777「ミサカはタクシーじゃないのですけどね と、ミサカは憤りを感じつつも言われたとおりこの空域から離脱を試みます」
御坂「ちょ、ちょっと!何とかってどうするのよ!!」
上条「え、えーっと!よくわかんないけど!この要塞墜落するんだぞー!?」
白鵬「大丈夫!!俺が支えるから!!」
御坂「え?」
上条「支える?」
10777「離脱します」グイ
ビュオオオオオオオオッ!!! バシュウウウウウウゥ!!!!
御坂「行っちゃった・・・」
上条「あの人、どっかで見たような・・・ って豊」御坂「あんた!」ガシッ
上条「おわっ!」
御坂「これまでのこと洗いざらい話しなさい。いいわね?」ギリギリ
上条「く、くるしぃ・・・」
10777「さて、ここからどのように?」
白鵬「言った通り、あの要塞を落ちないように支えるんだよ」
10777「はぁ、これがYOKODUNAでなければ鼻で笑ってるところなのですが」
白鵬「ってことはあの要塞の真下でおろしてくれるんだね?」
10777「もちろんです。むしろこの状況でそんなことができる人間はあなたくらいのものですから」
白鵬「いやー、信頼っていいもんだね。阿吽の呼吸っていうやつかな?」
10777「どちらでもかまいません。とにかくミサカはあの人の下へ行けなかった代わりにひたすらアシストに徹していたことを後でアピールしてやるのです」グフフ
白鵬「おぉ~~、冷たいねぇ、こんなに寒いと力が入らなくなっちゃうよ」
10777「そりゃまわし一枚で裸足でいれば足も冷えるでしょうよ」
白鵬「こうしないと着物がだめになっちゃうんだよね」
10777「つまり、全力を出すのですね?」
白鵬「まあ、ね」
10777「ぱねぇ、こりゃとんでもねえものが見られるぞ。と、ミサカは期待に胸を躍らせます」
白鵬「妹ちゃん、ちょーっと離れてたほうがいいんだけどね?」
10777「それは百も承知です。が、あなたの勇姿をなるべくなら近くで見たいという気持ちゆえなのです」
白鵬「気持ちはわかるけどね、とりあえずえーっと、あのあたりまで離れててもらえる?」
10777「わかりました。ここは素直に従いましょう」
白鵬「うし、いっちょやったるか!」パンッ パンッ
白鵬「すぅぅぅ~~ ふぅぅぅ~~」
10777(大きく呼吸をし、KIを高めてますね)
白鵬「はあぁぁぁぁ」
10777(ものすごいプレッシャーを感じます・・・)
白鵬「はっ!!!」
ぱんっ
ごごごご・・・
10777(手を合わせただけで地鳴りが!?)
ゴゴ・・・
御坂「ね、ねえ、何か揺れが小さくなってきてない?」
上条「ああ、それに何か落ちてるって感じがなくなったような気がする」
御坂「白鵬さん、まさか本当に・・・」
上条「ん?白鵬さん?」
御坂「うん、私をあんたのところに放り投げてくれた人、横綱の白鵬さんって言うの」
上条「YOKODUNAああああああ!?」
御坂「あれ?そんなに驚くこと?」
上条「お、お前、驚くも何も・・・」
御坂「???」
ミシミシミシベキベキベキ
白鵬「はあああああああああ!!!!!」
10777(あの人の身体から数百メートルはあろうかという巨人が!?いや、これは)
ガシィッ グラッ グイィッ
白鵬「ふううううううぅぅぅ」
10777(巨大な "何か" をその身に宿している?)
白鵬「うーん、これはちょっと重いね、ゆっくりゆっくり地面に下ろしてあげないとねえ」フゥ
上条「ってわけなんだけど」
御坂「はぁ!?そんなにすごいの!?」
上条「俺が出会った人たちがこんな感じだからYOKODUNAってなると・・・」
御坂「そ、そりゃ確かにレールガン以上の出力の一撃をこの目で見たけどさ」
上条「たぶんそれ軽くやっちゃったくらいなもんだぞ?」
御坂「はぁぁ・・・ 世界は広いわねぇ・・・」
上条「わかるぜ、その気持ち。俺も今まで相手にしてきたやつら以上にあの人たちは敵にまわしたくねえからな」
御坂「ほんと、学園都市のレベル5ってのも胃の中の蛙なのね」
ズズズズズ・・・・ ズシイイィィィィン・・・・・・
白鵬「よっと ふぅ、疲れた」
10777(これがYOKODUNAの力、その身に神を宿すというのは本当だったのですね)
白鵬「うし、これでここは一丁あがりだな」
10777(もしもこの人がミサカやお姉さまの側にいてくれたらあの実験は・・)
白鵬「おーい、妹ちゃーん!!」
10777「あ、はい!今参ります!」
10777(たら、れば は禁句ですよね)
白鵬「あとは美琴ちゃんが出てくるのを待つだけだな」
10777「あまりの出来事にミサカネットワークも大混乱です」
白鵬「ネットワーク?」
10777「こちらの話です。そんなことより暇だからポケモンやろうぜ! と、ミサカはゲームボーイアドバンスを二つ取り出します」
白鵬「ポケモン?ああ、うちの子がアニメ見てるやつか」
10777「歴史を辿れば20年近くにもなるのですが、ミサカは歴史と伝統と重んじますから初代でいきたいと思います」
白鵬「へぇ」ジー
10777「ルールはやりながら覚えていきましょう。では、赤と緑と青、どれを選びますか?」
白鵬「どう違うの?」
10777「それぞれの色に応じて鍛えているポケモンが違うのです」
白鵬「ん?うーん、よくわかんないけどじゃあ青にしようかな」
10777「それではミサカは緑を選びますね」ニヤリ
白鵬「えーっと、カメックスのハイドロポンプ」ピッ
10777「ミサカのフシギバナには通用しません」
こうかはいまひとつのようだ
白鵬「あれ?」
10777「くらえ!フシギバナのつるのむち!」ピッ
こうかはばつぐんだ!
白鵬「お?おおおおぉぉ」
10777「ふっふっふ、ポケモンとは相性勝負なのです」
白鵬「いやこれちょっとずるくない?」
10777「これはワザとです」
白鵬「え?」
10777「圧倒的な敗北からルールの大切さを知るのもまた勉強なのです」
白鵬「なるほどなあ、一理あるねえ」
上条「終わった、これで全部」
御坂「んじゃ、さっさと帰るわよ」ガシッ ズルズル
上条「え?ちょっとおい、もうちょっと勝利の余韻とか味わわせてくれてもいいじゃねえか」
御坂「言っとくけどアンタ出席日数足りてないから補修確定よ?」
上条「うげぇぇ いや、何でそれをお前が知ってるんだよ?」
御坂「そんなもんちょろっと調べてみればすぐにわかるっての。つべこべ言わずに無事に学園都市に帰ることだけ考えなさい」
上条「ちくしょう。不幸だ・・・」
白鵬「へぇ~、ポケモンって奥が深いんだねぇ」
10777「左様。それゆえこれまで長きにわたって愛され続けてきたのです」
白鵬「子供がもうちょっと大きくなったら一緒にやってみようかな」
10777「それがいいですね。父と子のコミュニケーションは大切ですから」
上条「ゲームボーイだよな、あれ」
御坂「久しぶりに見たわ。まだ生き残ってたのね」
御坂「白鵬さん!」
白鵬「おぉ、美琴ちゃん。おかえり」
10777「おや、案外早かったのですね」
御坂「まあ、この私の手にかかればざっとこんなもんよ」フフン
上条「お前は特に何もしてないだろうが」
御坂「う、うっさいわね!私が一緒にいてあげたんだから感謝しなさいよね!」
10777「あ、あの・・・」モジモジ
上条「あ、お前は学園都市のあいつとは違うんだよな?」
10777「はい、ミサカのシリアルナンバーは」御坂「待てい!」ガシ
10777「もがもがもがもが」
上条「あ、そっか。悪い悪い、気をつけないとだよな」
上条(実験のこと知らない人の前で無神経だったな)
御坂「気をつけなさいよね!」
10777「もがもが」
上条「ところで俺たちどうやって学園都市に帰ればいいんだろうな?」
御坂「うーん、適当な戦闘機ハイジャックするとか?」
上条「お前ってやつは・・・」
白鵬「俺と美琴ちゃんがロシアに来たのもハイジャックだからねえ、でも今度は自衛隊に撃墜されちゃわない?」
御坂「その時は私の能力で計器狂わせるから大丈夫です」
上条「お前自分がとんでもないこと言ってるってわかってるか?」
10777「大丈夫です。それでこそお姉さまですから」
御坂「なーんかひっかかるわね?」
10777「こほん、そんなお姉さまはさておき、ミサカもネックレスのように特別な何かが欲しいのですが」チラッ
上条「え?あぁ、別に安いもんならかまわないけど今この状況じゃ何もできねえぞ?」
10777「大丈夫です。何ならドキッ、二人だけで町を求めてドライビングという手も」
上条「え?」
御坂「あんたらちょっとそこに正座しなさい。色々言いたいことがあるわ」
上条「お前この凍りついた地面に正座しろとか何考えてんだよ」
10777「全くです。お姉さまのようないじめっ子とはやってられません」ギュッ
御坂「むかっ!どさくさにまぎれて腕組もうとしてんじゃないわよ!!」ビリッ
上条「お前何怒ってんだよ!落ち着けって!」
御坂「怒ってない!!」
10777「ふふふ、この調子ならばミサカがこの人の隣を確保するのも夢ではありません」ニヤニヤ
御坂「ぐぬぬぬ」ギリギリ
白鵬「あー、ほらほら、仲良くしないと。ね?」
10777「おっと、うれしさのあまりついやっちゃいました」
御坂「あんた、後で覚えてなさいよ?」
上条「俺が何したっていうんだよ」
白鵬「さて、俺は俺の用事済まさないといけないからここでお別れだね」
御坂「あ、そういえばそうでしたね」
10777「せっかくYOKODUNAに会えたと思ったらのんびり触れ合うこともできずにお別れとは何と悲しいことでしょうか」
白鵬「まあしょうないよ。次会うことができたらその時はゆっくりご飯でも食べながら離そうよ」
御坂「はい、楽しみにしてます」
10777「その時は是非ミサカが学園都市のレギュラーに」
御坂「ならんでいいっての」
10777「ふふふ」
上条(俺も豊真将さんにちゃんとお礼言ってないんだよなぁ、ちくしょう)
白鵬「じゃあみんな、またね」
「「「はーい」」」
フィアンマ「くそ・・・この俺様が・・・・」ヨロヨロ
フィアンマ「ベルツヘルムも力を失い崩壊はしなかったもののあの張りぼて状態じゃ何の役にも立ちはしない・・・」
フィアンマ「完全な・・敗北か・・・・ざまぁない・・・」 「ああ、完璧な敗北だな」
フィアンマ「アレイスター・クロウリーか?」
アレイスター「そうだ、初対面だな右方のフィアンマ」
フィアンマ「学園都市のトップがわざわざお出ましか、ちょうどいい。憂さ晴らしさせてもらうぞ!!」 「待て!!」
フィアンマ「ん?」
白鵬「悪いけどその男の相手は俺がさせてもらう」
フィアンマ(・・・こいつ、只のRIKISHIじゃないな?)
アレイスター「おや、これはこれは。わざわざYOKODUNAが私の前まで来てくれるなんてね」
白鵬「学園都市にいないと思ったらこんなとこにいるなんてね」
アレイスター「私の魔力を探知してここまで?」
白鵬「さあね、とりあえずお前だけは許しておけないね。覚悟しろ」
アレイスター「やれやれ、YOKODUNAに難癖つけられる筋合いはどこにもないのだがね?」
白鵬「お前が学園都市で子どもたちに何をさせてるか俺は全て知っている。超能力だ何だ言って自分の利にならない子たちにひどいことさせたりしてるだろ」
アレイスター「それがお前に何の関係がある」
白鵬「俺は子どもの夢を利用して自分の野望を適えようってやつが大嫌いなんだ」
アレイスター「それで?」
白鵬「ぶっつぶす」
アレイスター「やってみたまえ」
フィアンマ「おい待て、YOKODUNAだか何だか知らないがこの俺様を差し置いてずいぶんとでかい口を」 白鵬「むん!!」クワッ
びりびりっ!!
フィアンマ「っ!?」ゾクッ
フィアンマ(何だ・・・大気が激しく振動した・・?)
白鵬「ちょっと黙っててくれるかな?」ギロ
フィアンマ「っぁ・・・」パクパク
フィアンマ(この俺様がまともに声すら出せない程のプレッシャーだと?)
白鵬「あぁそれと、今度戦争なんて馬鹿げたことしようとしたら全力で止めるから覚悟しといてね?」
フィアンマ「ぅ・・ぉ・」パクパク
白鵬「ふうぅぅ、さぁてアレイスター、覚悟できた?」
アレイスター「何の覚悟をする必要がある?」
白鵬「とりあえず。今までひどいことされてきた子どもたちにごめんなさいを言う覚悟かな」
アレイスター「笑わせてくれる」チャキ
白鵬「笑えないよ。本当にね」ギロ
アレイスター「ふっ」ブン
ぶわっ! メキメキベキベキガキメキドゴオオオオオオ!!!!
白鵬「おおおおおおおおおおおお!!!!!!」
フィアンマ(何てやつだ、アレイスターの放つ衝撃波をことごとく相殺してやがる)
アレイスター「受けてばかりでは話にならんぞYOKODUNAああああああ!!!」
白鵬「ならちょこまか逃げないでぶつかって来い!!!」
フィアンマ(どっちも全力を出していない、様子見だけでこの威力だと!?)
アレイスター「粉々になれええええええ!!!!」
白鵬「はあああああああああああ!!!!!」
轟ッ!!!!!!!!!!
現在 常盤台女子寮
御坂「お、おおお、おおおおおおお!!」
佐天「あー!あぶないあぶない!」
初春「まだ大丈夫です!刺されましたが懐は浅いです!」
黒子(どこをどう見ればいいのかさっぱりですの)
小手投げええええええええ!!!!!
御坂「やったああああ!!!」
佐天「おおおすごいすごいすごい!!」
初春「立会いで刺されて少し起こされましたけど仕切りで距離を取っていたのが幸いでしたね」
御坂「じゃあれがもっと深くもぐりこまれてたら危なかったってこと?」
初春「その通りです」
佐天「あー、ひやひやしたぁー」
御坂「本当、心臓に悪いわ」
黒子(私だけ輪の中に入ることができませんの!!)
御坂「それにしても初春さんが一緒にいてくれて助かるわ。やっぱり詳しい人と一緒に見るのが一番わかりやすいわね」
初春「佐天さんに続いて御坂さんまでお相撲に興味もっていただけるなんて、好角家仲間が増えて私すごくうれしいです」
佐天「今場所は誰が優勝するかな?」
初春「ここ数場所安定している人が誰もいませんからね、正直予測がつきません」
御坂「私としては白鵬さんに優勝してほしいんだけどね」
佐天「私もサインもらっちゃったから白鵬さんですねー」
初春「初日の相撲は少々バタついてしまいましたから、明日しっかりと立て直せるといいですね」
御坂「うん、明日も応援しよーっと」
黒子「あの、これいつまで続きますの?」
初春「今日を含めて15日間ですの」
黒子(憂鬱ですの!)
佐天「ですの って初春ちょっとテンションおかしいよ?」
初春「あ、うれしさのあまりつい」エヘヘ
黒子(何が悲しくて裸の男のまじわりを見ないといけませんの・・・)ウルウル
御坂「あれ?黒子泣いてる?」
佐天「あ、本当だ」
黒子(ん? ちょっと待ってくださいまし)
相撲に興味を持つ → つまり裸と裸のぶつかりあい → 黒子とベッドイン!
黒子「きたあああああ!!!これですわあああ!!!」バッ
初春「し、白井さん!何で脱いじゃうんですか!!」
黒子「お姉さま!!黒子も!!黒子もお相撲に興味がわきましたの!!だから黒子と一緒に!くんずほぐれずの愛あるお相撲を!!」 御坂「するかあああ!!」ビリビリビリ
黒子「あおおおおっ!! はっ!! はげっ!! はげしっ!!」
佐天「うーん、いつもどおり?」
初春「ですね」
黒子「お姉さまの愛がはげしいいいいいいいいいい!!!!」ビクンビクン
おわり
しかしYOKODUNAぱねーな