杏子「ホームレス生活も長いし…いいかげん人恋しいわ…」
杏子「誰かかまってくれねーかなー……」
杏子「マミん家でも行ってみるか」
元スレ
杏子「あー…さびしいな」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1311326298/
杏子「といわけで来ちゃいました」
マミ「素敵な不法侵入をありがとう。射殺するわね」ニッコリ
杏子「おいバカやめろ。いいじゃねーか!無駄に広いんだし!」
マミ「よくないわよ。あなたを泊める理由がないわ」
杏子「ぼっちのマミの話し相手になれます!」
マミ「死になさい」ドガガガガガガガガ
杏子「ぎゃー!」
マミ「私は孤独じゃない、孤高なのよ」
杏子「それを世間ではぼっちっていうんだぜ?」
マミ「そもそもぼっちなんて日本語は存在しないわ」
杏子「現実逃避始めちゃったよ」
マミ「友達なんていつでも作れるわ。でもね、あれよ。ほら」
杏子「無理すんなよ……」
マミ「あっ、思いついた」
杏子「は?」
マミ「ん?」
杏子「今思いついたって言ったよな」
マミ「言ってないわ」
杏子「言ったって」
マミ「いい?魔法少女の近くにいればそれだけ危険な目に会うわ」
マミ「だから私は友達を作らないの」
杏子「話し聞けよ」
マミ「強者は常に孤独とはよく言ったものね……」
杏子「油断で死ぬくせに」
マミ「黙れボンバーマン」
杏子「あ?」
マミ「お?」
杏子「やめよう、不毛だ」
マミ「そうね。で、出て行ってくれるかしら」
杏子「QBは?」
マミ「私と会話する気はないのね?」
杏子「ぷっ。唯一の友達にも逃げられたか」
マミ「」パーンパーン
杏子「無言で撃つな!こえーよ!」
マミ「違うわほらあれよ鹿目さんに才能があるからスカウトに行ってるだけよ」
マミ「決して私だけが友達と思ってたとかそんなんじゃないわそうよねQB」
杏子「……ごめんな」
マミ「あやまらないでえええええええええええええ!!!!!!!!!!!」
杏子「だから私が話し相手になってやるって」
マミ「今の流れで私がOKすると思っているのならあなたの頭を一度解剖してみたいわ」
杏子「アイアムベリーキューティー」
マミ「腐っているのね?」
杏子「いいじゃんよー、私も一人は飽きたんだよー」
マミ「あなたと一緒にしないで頂戴」
杏子「じゃあ家にいる間はメイドみたいに働くから」
マミ「あなた……家事とか出来ないでしょう?」
杏子「うんにゃ?」
杏子「ガキの頃はやってたから多分大丈夫だって」
マミ「まったく当てにならないわね」
杏子「じゃー背中流すとか」
マミ「いらない」
杏子「マッサージとか」
マミ「……」
杏子「肩こるだろ、乳でかいと」
マミ「……ためしに揉んでみて」
杏子「あいさー」
杏子「そいっ」モニュ
マミ「」パーンパーン
杏子「なんだよ今の流れは乳揉むだろ普通!」
マミ「次はないわよ」
杏子「ヘイヘイ」
マミ「……なかなかいいわね」
杏子「路上生活長いと自然と力付くしなー」
マミ「…………ねぇ」
杏子「ん?」
マミ「臭い」
杏子「」
マミ「今までスルーしてきたけど至近距離だと臭うわ」
杏子「いやひどくね?いくらなんでも女子に臭いはひどくね?」
マミ「だって事実だもの」
杏子「だからお前友達できねーんだよ」
マミ「ちょっとこれ……もうやだ」プシュー
杏子「馬鹿止めろ、ファブリーズやめろ。せめてエイトフォーにしてくれ」
マミ「お風呂にはいつ入ったの?」
杏子「えーと…一週間くらい前?」
マミ「」プシューーーーーーーーーーー!!!!!!!!
杏子「泣くぞ」
マミ「……お風呂貸してあげるから」
杏子「マジ?ラッキー」
マミ「あとで消臭炭買ってこなきゃ」
杏子「その言葉一生忘れねーからな」
杏子「大変だ」
マミ「全裸でどうしたのかしら」
杏子「替えの服がない」
マミ「……未使用の奴あげるわ」
杏子「服は?」
マミ「予備の制服があるからそれを着なさい」
杏子「うーい」
杏子「……チッ」
マミ「ふっ」
杏子「乳がでかけりゃいいってもんじゃねーぞ」
マミ「別にそんなことで笑ったのではないけど?」
杏子「ちくしょう普段何食ってるのか教えてください」
マミ「いいもの」
杏子「地獄に落ちろ」
杏子「……」
マミ「どうしたの?鏡なんかジロジロ見て」
杏子「ん、私も学校行ってればこういう格好してたんだなーって」
マミ「あなたがウチの学校に、ね」
杏子「なんだよ悪いか」
マミ「別に。それはそれで面白そうって思っただけ」
杏子「……」
マミ「そこに座って、髪すいてあげる」
杏子「なんだよ気持ち悪いな」
マミ「髪がボロボロすぎてかわいそうだわ。手入れしたことないでしょ」
杏子「うるせー、こちとらホームレスだ」
マミ「じゃあ今日ぐらいは手入れしなさい」
杏子「ぐぬぬ」
杏子「つーかさ、あたしがいうのもなんだけどいいのか?」
マミ「何が?」
杏子「その、泊まる流れになっちゃってるけど…」
マミ「はぁ…ここまで来たらいまさらほっぽり出すわけにも行かないでしょ」
杏子「やった」
マミ「やった。じゃないでしょ、もう」
杏子「マミー、愛してるー」
マミ「調子いいんだから…」
杏子「おー、なんかさらさらしてる」
マミ「今までがおかしかったの」
杏子「えへへーサンキュ」
マミ「それじゃ…そろそろ晩御飯にしましょうか」
杏子「よしまかせろ」
マミ「私が作るから」
杏子「大丈夫だって」
マミ「ほんとに?」
杏子「出来た」
マミ「……味見はした?」
杏子「あたりめーだろ。味見もせずに人に食いもんつくらねーよ」
マミ「…あ、おいしい」
杏子「だろ?残すなよ」
マミ「へぇ、茎の部分とかも上手く使ってるのね」
杏子「だってもったいないじゃん」
マミ「案外いいお嫁さんになるのかしら」
杏子「マミー」
マミ「なに?」
杏子「冷蔵庫にある甘そうなの食べていい?」
マミ「あれはお菓子作り用のだからダメ」
杏子「えー、いーじゃん」
マミ「ダメ」
杏子「あ、夜に甘いもの食べると」
マミ「出て行っていいわよ」
杏子「ごめんなさい」
杏子「パジャマだ」
マミ「制服のままってわけにもいかないでしょ」
杏子「何年ぶりかなーこういう寝巻きって」
マミ「気に入った?」
杏子「んー、変な感じ。くすぐったい」
マミ「そう、それじゃ今のうちにたっぷり楽しむことね」
杏子「なーんか冷たくね?」
杏子「んじゃ、おやすみ」
マミ「ちょっと、どこで寝てるの?」
杏子「え?」
マミ「床で寝ろなんて言わないから、もう」
杏子「じゃあソファで寝ていいのか!?」
マミ「……ベッドで一緒に寝ましょう。一人じゃ広いもの」
杏子「マジでか!やったー!」
マミ「本当にどういう生活を送ってきたの」
杏子「んじゃ失礼」
マミ「はいはい」
杏子「あったけー超久しぶりだよ」ヌクヌク
マミ「気の抜けた顔ね」
杏子「だってあったかいんだもん」ムフー
マミ「そう」
杏子「zzz……」
マミ「……寝たのかしら、ずいぶん寝つきがいいわね」
杏子「……うにゅ」ギュッ
マミ「ちょ、ちょっと…」
杏子「むー……」
マミ「……はぁ、私何やってるのかしら」ポムポム
朝
杏子「…………ん。……! やべっ、寝すぎた」
マミ「あら、おはよう。このまま起きなければ学校行っちゃおうと思ってたけど」
杏子「……あ、そっか。あたしマミの家に泊まったんだっけ」
マミ「自分で押しかけてきて何言ってるの。起きたなら朝ごはん作ってあるから早く食べちゃって」
杏子「……」グスッ
マミ「え? な、何泣いてるの?」
杏子「こういうの、久しぶりだから」
マミ「……そう」
杏子「へへ、おいしい」
マミ「ありがと」
マミ「じゃ、行って来るわね」
杏子「え、行っちゃうのか?」
マミ「当たり前でしょ」
杏子「今日くらいずっといっしょにいよーぜ。どうせ学校行ってもぼっちなんだし」
マミ「死にたい?」
杏子「うー」
マミ「鹿目さんたちも連れてきてあげるから」
杏子「マジか!」
マミ「だから、ね」
杏子「うーい……」
杏子「……暇だ」
杏子「つーか、何か盗まれるとか考えなかったのかねー」
杏子「あたし一応実績ありなんだけど」
杏子「まぁやんないけどさ」
杏子「もっかいねよ」
杏子「あー……これマミの匂いだったのか」
杏子「姉貴がいたらあんな感じだったのかなー」
杏子「あいつも家族いねーんだよな…」
杏子「…はぁ」
杏子「…むにゅ」
マミ「ただいま」
杏子「…………ん、寝ちまった」
さや「うわっ、マジで杏子いるー!」
まど「さやかちゃんその言い方はちょっと…」
ほむ「デリカシーのかけらもないわね」
まど「あ、杏子ちゃんパジャマだ。かわいいー」
杏子「! ば、バカ! みるなよ!」
マミ「何言ってるの。私に見られてるんだから今さらでしょ」
杏子「そういうんじゃなくてー……あーもう」
杏子「これでよし」
まど「あ、ウチの制服だ」
さや「おーおー、似合うじゃん!」
マミ「あら? そっちでいいの? 服はもう乾いているけど」
杏子「あっ、そっか」
まど「えー、せっかくだから私たちと同じ服着てようよー」
ほむ「ちょっとまって、状況を見るにあなたたち夜を共にしたということ?」
マミ「そうなるわね、突然佐倉さんが押しかけてきた形だけど」
杏子「押しかけ女房でーす」
ほむ「…………へぇ」
まど「ほむらちゃん、実行したら怒るよ?」
ほむ「ななななななんのことかしらわたしはまだなにも」
さや「ちょっとー!ノーマル私だけー!?」
さや「ねーせっかくだから写真撮ろうよ!」
まど「あ、いいね!こんな風にみんな同じ服って珍しいし」
杏子「それはちょっとはずいな…」
ほむ「……私も賛成。こんなこと、二度とあるかどうかわからないもの」
マミ「それじゃQB、シャッターお願いね」
QB「僕はそのためだけに用意されたのかい?」
さや「それじゃマミさん、杏子、またねー!」
マミ「ええ、また明日」
杏子「すげー騒がしかったな」
マミ「そうね、でも楽しかったわ」
杏子「ん、あたしも」
マミ「また、出来るといいわね」
杏子「だな」
杏子「んじゃ、そろそろ行くわ」
マミ「そう」
杏子「あれ? 引止めねーの?」
マミ「止める理由がないもの。あ、制服だけは置いていってね」
杏子「うおー、一夜を共にしたってのに冷てーな」
マミ「だって、また来るんでしょ?」
杏子「……おう」
マミ「次に来る時には紅茶とケーキをごちそうしてあげる」
杏子「へへ……太るぞ」
マミ「胸に栄養が行くから大丈夫よ」
杏子「うわっ、この期に及んでそれかよ」
杏子「一応楽しみにしてる……またな!」
マミ「ええ、またね」
杏子「……ありがとっ」
おしまい