佐天「貴方が第一位の?」
一方通行「アクセラレータですゥ」
佐天「えぇと、はじめまして」
一方通行「こちらこそ」
打ち止め「なー!なんで見知らぬ娘と楽しくお話ししてるのってミサカはミサカは」
一方通行「うるせェぞ、クソガキ」
打ち止め「」
佐天「あの、そんな酷い言い方しなくても…」
一方通行「そうだなァ。ラストオーダー、悪かった」
打ち止め「」
元スレ
佐天「第一位が私にだけ素直になる能力?」一方通行「うン」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1393436645/
打ち止め「な、なんだか今日のあなたはとてつもなく不気味だよ
ってミサカはミサカは隠しきれない感情を言葉にしてみたり…」
一方通行「俺だってこンな気色悪ィキャラはゴメンだっつの」
佐天「なんだかすみません。私の能力のせいで…」
一方通行「いやァ、謝るこたァ無ェよ。そういう能力なら仕方ねェ」
打ち止め「普段とまるで違う姿にミサカはミサカは若干の面白さを感じてみたり」
一方通行「チッ。見せモンじゃねェぞクソッタレ」
佐天「子供にそんな言葉使ったら傷付きますよ!」
一方通行「ごめンなさい」
打ち止め「ぷっ!なんだかしょんぼりしてる姿にミサカはミサカは盛大に笑ってみる!」
一方通行「ちくしょォ…」ガクッ
佐天「(面白い人だな、この人)」
上条「ん?誰かと思えば、そこでorzってるのはアクセラレータか?」
一方通行「……何の用だ、三下ァ」
上条「いやいや、もしや俺みたいに不幸な目に逢っているんじゃないかと思ってな」
一方通行「現在進行形で絶賛超不幸ですゥ。お前の右手で何とかなンとかしてくれ」
上条「………なるほどな」
上条「断る」
一方通行「はァ?何でですかァ!?」
上条「話を聞く限りじゃ、この子は今まで無能力者だったらしいじゃねーか」
佐天「お恥ずかしながら…」
上条「俺は無能力者だ。だからこの子の気持ちがよく分かるんだ」
上条「だから少しくらい協力してやってやれよ、アクセラレータ」
一方通行「ざっけンじゃねェ!!こンなババアに構ってるほど、俺は暇じゃねェンだっつの!!」
上条「中学生に向かってババアなんて言うんじゃねえよ!」
一方通行「中学生はババアだっつの……って俺が言いたいのはそこじゃねェ」
一方通行「誰にでも人権ってモンがあンだよォ!
したくもねェことを無理矢理させンのは人権侵害ってヤツじゃないンですかァ!?」
佐天「あ……」
佐天「(そうだ、私…この人のプライドを踏みにじっちゃったんだ…)」
佐天「(何も考えずに……ただ面白いからって……)」
佐天「ごめんなさい!」
一方通行「あァ?」
佐天「私、貴方の気持ちも何も考えないで…本当にごめんなさい!」
一方通行「いいって、気にしてないよ」
打ち止め「(どうやら能力のオンオフはできないみたいだねってミサカはミサカは冷静に考察してみる)」
上条「お前、言ってることが無茶苦茶だぞ…」
一方通行「クソッ!訳がわかンねェ!!」
佐天「(ものすごい怒ってる…!)ごめんなさい!ごめんなさい!」
一方通行「佐天さンが謝ることじゃないですゥ」
上条「あー、えぇと……」
上条「あ!そうだ俺、帰ってメシの準備しなきゃー!(棒)」
一方通行「はァ!?」
上条「じゃ、じゃーなー!」
一方通行「待ちやがれ三下ァ!!ヒーローは誰でも救ってくれるンじゃなかったンですかァ!?」
上条「……」ダッシュ
一方通行「無視すンなやゴラァァ!」
一方通行「………」
一方通行「不幸だァ……」
打ち止め「とても悲しい表情をしているねって言いながらミサカはミサカは同情してみる」
佐天「(どうしよう……)」
一方通行「……」スタスタ
打ち止め「どこ行くの?ってミサカはミサカは突然歩き出したあなたに訊ねてみたり!」
一方通行「帰るンだよ」
佐天「待って下さい!」
一方通行「はい」
佐天「私のしたことは謝っても許されることじゃない…分かってます…」
佐天「何か罪滅ぼしさせてください!」
一方通行「そンな気ィ遣わなくて大丈夫ですゥ」
佐天「貴方のおうちはどこですか?」
一方通行「○○マンションの△□◇号室ですゥ」
佐天「せめてもの謝罪の表れとして、夕飯を作らせてください」
一方通行宅
一方通行「(クソ…黄泉川は仕事で居ねェし、芳川は寝てやがる…)」
一方通行「(こいつを追い出す方法が見つからねェ…)」
佐天「うわぁ!冷蔵庫の中、ぎっしりですねぇ!これだけあれば何でも作れますよ!」
佐天「ラストオーダーちゃんは何か食べたいものとかある?」
打ち止め「ハンバーグが食べたい!ってミサカはミサカは本能のままに答えてみたり!」
打ち止め「あなたは何が食べたいの?ってミサカはミサカは唐突に訊ねてみたり!」
一方通行「別にメシなンていらねェよ」
佐天「アクセラレータさんは何が食べたいんですか?」
一方通行「別の料理作るの面倒そゥだし、ハンバーグで大丈夫ですゥ」
佐天「分かりました!」
一方通行「ちくしょォ…」
佐天「~♪」コネコネ
打ち止め「涙子は家事が得意なの?ってミサカはミサカは疑問を吐き出してみたり!」
佐天「うん?まあ、昔からやってたからってのもあるかなー」
佐天「ウチの弟もハンバーグが好きで、よく作ってたんだよね」
打ち止め「そうなんだ、ってミサカはミサカは慣れた手つきに対して納得してみる…」
佐天「ところでラストオーダーちゃんは御坂さんの妹?」
一方通行「!!」
打ち止め「正確に言うとクロ」
一方通行「ラストオーダァァ!!」
打ち止め「ひっ!ごめんなさいってミサカはミサカは口が滑りそうになったことを謝ってみる…」
佐天「クロ、何ですか?アクセラレータさん」
一方通行「クローンですゥ」
佐天「クローン!?一体どうして御坂さんの…」
打ち止め「待って!それ以上はあまり聞いて欲しくないことだから聞かないで
ってミサカはミサカは上目遣いでお願いしてみる…」
佐天「……」
佐天「分かった!なんか複雑そうだし、何も聞かなかったことにしよう!」
一方通行「ホッ…」
佐天「とか言ってる間に出来ました!ハンバーグ!」
打ち止め「いえーーい!!」
佐天「佐天家特性絶品ハンバーグ…熱いうちにどうぞ、召し上がれ」
打ち止め「いただきまーす!」
一方通行「…」
佐天「……」ニコ
一方通行「……いただきますゥ」
打ち止め「んん!とっても美味しいよ!ってミサカはミサカはお世辞抜きで絶賛してみる!」
佐天「良かったー」
一方通行「……」モグモグ
打ち止め「あなたもそう思うでしょ?ってミサカはミサカは同意を求めてみる!」
一方通行「別に普通の味だろォが」
佐天「ぐっ!ショックです…佐天家特製のレシピが通用しないなんて…!」
一方通行「嘘ですゥ。ふっくらしてて肉汁がたっぷりでめちゃめちゃ美味いですゥ」
一方通行「塩とブラックペッパーの分量も俺好みだし、オリーブオイルも良い味出してますゥ」
一方通行「正直ファミレスとかで食うのより断然美味いですゥ。というか今まで食った中で一番だわ」
佐天「そ、そこまで褒められちゃうとなんだか照れますねー、えへへ」
打ち止め「最初から素直に言えば良いのにってミサカはミサカは助言してみる」
一方通行「クソォ……でも美味ェ……」
佐天「ふふっ」ニコ
打ち止め「ぷはー!ごちそうさまでした!ってミサカはミサカは食事の作法を守ってみたり」
佐天「御粗末様でした。アクセラレータさんも」
一方通行「御馳走様でしたァ」
一方通行「さァて…」スッ
佐天「あ、洗い物なら私がやっときますよ!」
一方通行「メシ作らせといて洗い物までさせる訳にはいかねェよ。俺に任せてテレビでも見てろ」
佐天「アクセラレータさん…」
一方通行「(……皿洗いなンて、何時振りだァ?)」ジャバジャバ
黄泉川「ただいまーっと。おっ、来客とは珍しいじゃん」
佐天「お、お邪魔してます」
打ち止め「涙子だよ!ってミサカはミサカは友達を紹介してみたり!」
黄泉川「ん?よく見りゃ超電磁砲とよく一緒に居る子じゃん」
佐天「あ!警備員の…」
黄泉川「黄泉川愛穂じゃん。よろしくな」
黄泉川「それにしても一方通行が皿洗いとは珍しいじゃん」
一方通行「うっせェ」
佐天「あ、そういえば冷蔵庫の中身を使っちゃったんですけど…すみません」
黄泉川「ん?あぁ晩飯を作ってくれたのか。ありがとな、別にそんくらい構わないじゃん」
打ち止め「とっても美味しかったよ!ってミサカはミサカは思い出しながらヨダレを啜ってみる」
佐天「え、えへへ」テレ
打ち止め「あの人も絶賛してたんだよ!ってミサカはミサカは衝撃の事実を暴露してみたり」
黄泉川「ほぉ……」
黄泉川「普段私のメシを食べても何一つ感想を言わないあのモヤシが絶賛ねぇ……」
佐天「何も言わないんですか?アクセラレータさん」
一方通行「普段から美味いメシを食わせて貰ってる黄泉川にはとても感謝してますゥ」
黄泉川「な…なんか気味が悪いじゃん」
黄泉川「………つまり君の能力のお陰でコイツの本音はタダ漏れ、ってわけか」
佐天「ま、まあそうなるんでしょうか?」
黄泉川「ほほぉ……」
一方通行「(このままじゃやべェ)」スッ
佐天「あ、何処に行くんですか?」
一方通行「本音がバレるのが怖いンでその辺をブラついてきますゥ」ダッ
黄泉川「あ!クソッ!逃げられたじゃん」
その辺
一方通行「ハァ……」
一方通行「(俺らしくねェ…)」
一方通行「(あの佐天とかいうババアの前じゃ、俺が俺でいられねェ…)」
一方通行「……」
一方通行「コーヒーでも買いに行くかァ…」
佐天「アクセラレータさん!」
一方通行「!」
一方通行「何の用ですかァ?」
一方通行「もう罪滅ぼしとかは充分ですゥ。そろそろ暗いし、もォ帰れ」
佐天「一言、お礼を言いたくて…」
一方通行「あァ…?」
佐天「私、レベル0の無能力者だって言いましたよね」
一方通行「…」
佐天「周りには能力者が沢山いるのに、自分にはそれがない。結構…辛かったんです」
佐天「だから私、身体測定の時に能力が発現してるって言われて、すごく嬉しかったんです」
佐天「でもその能力は、アクセラレータさんにとっては迷惑そのものでした…」
一方通行「…」
佐天「アクセラレータさん、言いましたよね。人権侵害だ、って」
佐天「その通りですよね。私の能力じゃそう言われても仕方がないです」
佐天「でも…そんな私に、アクセラレータさんは付き合ってくれました」
一方通行「…」
上条『俺は無能力者だ。だからこの子の気持ちがよく分かるんだ』
上条『だから少しくらい協力してやってやれよ、アクセラレータ』
一方通行「…」
佐天「今日一日だけでも能力者になれて、嬉しかったです」
佐天「今後一切、アクセラレータさんには関わりません」
佐天「今日は本当にありがとうございました」ペコリ
佐天「そして…さよならです」
一方通行「…迷惑なンかじゃねェよ」
佐天「え…?」
一方通行「思ってたことが言葉になるだけの話だ。何も迷惑なことねェよ」
一方通行「だから…」
一方通行「そンな顔すンな」
佐天「………」グス
一方通行「あァ、アレだ」
一方通行「ラストオーダーがオメェのメシを気に入ったみてェだしなァ」
一方通行「たまにメシでも食わせにウチに来りゃァイイんじゃねェの」
佐天「うう……アクセラレータさん……」
一方通行「……ハッ、佐天さンの能力のせいで、おかしなこと口走っちまったァ」
一方通行「じゃァ、またな」
佐天「………はい!」
佐天「また、今度!」
打ち止め「久し振りの涙子のご飯だー!ってミサカはミサカはテンションマックスになってみたり!」
黄泉川「ほぉ、つまりいつものメシは楽しみにしてないってことじゃん?」
打ち止め「そっ、そういう意味じゃなくて、ってミサカはミサカは……」
芳川「あんまりいじめちゃダメじゃない」
黄泉川「はっはっは。冗談じゃん」
佐天「出来ましたよー!」
黄泉川「おお、良い香りじゃん」
打ち止め「いえーーい!!みんな、せーの!」
「「「「いただきます」」」」
一方通行「……」
一方通行「いただきますゥ」
おわり