上条「さて、今日は安売りの肉も買えたし夕食は久々の焼肉だ!」
上条「インデックスの奴喜ぶだろうな。・・・ん?」
上条「紙切れ?いや、これは宝くじ」
上条「誰かの落とし物か?とりあえず拾っとくか」
元スレ
上条「幸福だあああああ!」
http://live28.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1275831800/
上条「この宝くじどうしよう、交番に届けるか?」
上条「でもずいぶんボロイしなあ、持ち主現れるのか?」
上条「・・・・・・」
上条「俺の物にしようかな?」
上条「イヤイヤイヤ、上条さんはそんな泥棒みたいな事はしませんよ」
上条「ましてや誰の物かわからない物を・・・・」
上条「・・・・・・」
上条「いいよな?」
上条「こんなボロイんだからきっと捨てたんだ。ハズレに決まってる!」
上条「・・・・・・」
上条「一応調べてみるか」
上条「宝くじ売り場に着いたわけだが・・・」
上条「もう閉まってるけど当選発表は出ているな。一等の番号は×××××××か」
上条「ま、当たってるわけないよな」
上条「どれどれ、ええと×××××××」
上条「・・・当たってる」
上条「目の錯覚か?もう一度・・・」
上条「当たってる!」
上条「イヤイヤイヤ、不幸な上条さんの事だ。これはきっと日付が去年のとかでしたというオチに決まってる!」
上条「・・・今年のだ」
上条「こ、幸福だあああああああ!!」
上条「ただいま!インデックス!」
禁書「お帰り、とうま」
上条「インデックス!今日の夕食は焼肉だ!」
禁書「やったー、久々の焼肉なんだよ」
上条「インデックス、これからはご飯をどんどんおかわりしていいぞ!」
禁書「いいの?いつもは私がおかわりすると顔を渋くするのに?」
上条「今日は特別な日だ!どんどん食え!毎日でもいいぞ!」
禁書「よくわからないけど嬉しいんだよ!」
上条「スフィンクス!お前のエサも大盛りにしてやる!」
スフィンクス「ニャー!」
上条「今日は・・・いや、これからは最高な毎日になりそうだ!」
翌日
上条「・・・昨日はつい舞い上がってしまったが油断は出来ないな」
上条「不幸な上条さんの事だ。どういう形で宝くじを失うかわからない」
上条「肌身離さず持っていなきゃ・・・」
上条「学校が終わるまで俺がコイツを死守しなければならない」
上条「後はコイツを無事お金と交換すれば夢の億万長者だ!」
上条「ありえないだろうなあ。高校生が億単位のお金を持つなんてさ」
上条「ありえない、か・・・」
上条「その幻想をぶち殺す!なーんてな」
御坂「勝負よ!上条当麻!」
上条「さっそく試練か・・・」
御坂「何ブツブツ言ってるのよ!今日こそあんたに勝つんだから!」ビリビリビリッ
上条「悪いなビリビリ、今日は忙しいんだ。別の日にしてくれ」
御坂「な、何よそれ?ふざけないでよ!あんたが嫌って言っても勝負するんだから!」
御坂「くらええええええ!!!」バチバチバチ
上条「言っても無駄か・・・」スッ
バシュウウウン
御坂「くっ、まだまだぁ!」バチィ
上条「無駄だぜ」スッ
バシュウウウン
御坂「ならこれでどうだ!」チャリーン、バチバチバチ∀
上条「超電磁砲(レールガン)か!」
御坂「吹っ飛べええええええ!!!」ドオオオオン
上条「吹っ飛ぶだと?」
上条「その幻想をぶち殺す!!」
御坂「ハア、ハア」
上条「じゃあなビリビリ。俺はこれから学校があるからそろそろ行くぜ」
上条「またな」
御坂「ま、まだまだぁ」
上条「し、しつけえええええええええ」
上条「ハア、ハア、何とか学校に着いたぞ」
上条「だが上条さんの試練はまだこれから!」
上条「一体何があるかわからない」
上条「億万長者になるためだ。絶対に打ち勝ってみせる!」
キーンコーンカーンコーン
上条(とは言え、宝くじの一等が俺の財布の中に入っていると思うと口がにやけちまうぜ)
土御門「上やんどうしたんだにゃー?今日はやけに機嫌がいいにゃー」
青ピ「なんか良いことでもあったん?」
上条(土御門に青ピ・・・)
上条(こいつらにバレると色々と面倒な事になりそうだ)
上条(念のためだ)
上条「いや、実はな、今日は特売の日でウズウズしてるんだ」
青ピ「なんや、そういう事かいな」
土御門「期待して損したにゃー」
上条(よし!)
小萌「皆さーん、席についてくださーい」
小萌「今日のホームルームは持ち物検査をしまーす」
エエッーーーーーーー
小萌「最近、学校にタバコや変な薬を持って来てる人がいますのでそういうルールが出来たのです」
小萌「先生のクラスにはいないと思いますけどルールなので協力してくださいね」
小萌「カバンの中もちゃんとチェックしますから」
上条(持ち物検査か・・・)
上条(宝くじは財布の中に入っているからカバンの中までチェックされても大丈夫だな)
小萌「あ、一つ言い忘れてた事があったのです」
小萌「財布の中にタバコを入れたりしてる人もいるみたいなので財布の中身も調べさせて貰うのです」
上条「えっ?」
小萌「・・・みんな大丈夫みたいですね」
小萌「最後は上条ちゃんです」
小萌「上条ちゃん、カバンの中身を見せてください」
上条「・・・はい」
小萌「・・・カバンの中も大丈夫みたいですね」
小萌「それじゃあ上条ちゃん、財布の中身も先生に見せてください」
上条(き、来た)
上条「え・・・あ・・・その」
小萌「どうかしたんですか?上条ちゃん」
上条「ええと・・・」
上条(まずい!非常にまずいぞ!)
上条(今ここで小萌先生に渡せば財布の中に宝くじが入っているのがバレちまう!)
上条(土御門と青ピにわかってしまったら・・・あいつらの事だ、奢ってくれとか言って俺にたかってくるぞ!)
上条(渡さないのも怪しまれちまうし言い訳も思いつかねえ・・・)
上条(俺は・・・一体どうすりゃいいんだああああああああ!!)
小萌「上条ちゃん、早く出してください」
上条「はい・・・」
上条(終わった・・・俺の億万長者の夢)
青ピ「小萌先生ェー、貧乏学生の上やんの財布の中を見たって何も出えへんよ」
青ピ「そもそもドケチの上やんにタバコを買う余裕なんてないで?」
土御門「中身がスカスカな財布の羞恥プレイだにゃー」
小萌「それもそうですね。上条ちゃんがそんな事するわけないですよね」
小萌「それじゃあホームルームは終わりです」
上条(た、助かった・・・)
放課後
キーンコーンカーンコーン
上条「無事に守る事が出来たぞ!」
上条「ホームルームの時はどうなるかと思ったぜ」
上条「青ピと土御門には感謝だな」
上条「持つべきものは友だな」
上条「今度あいつらになんか奢ってやるか」
上条「もうすぐ宝くじ売り場だ!」
上条「後は交換さえすれば俺は・・・」
上条「うへへへへへへへ」
上条「ハッ、イカンイカン。上条さんのキャラが危うく変わるところだった」
上条「まだ何があるかわからないんだ。気をつけなければ」
ヤメテクダサイ!
上条「ん?」
スキルアウトA「へへっ、いいじゃねえかよ。ちょっとくらい」
スキルアウトB「俺達と遊ぼうぜ、お嬢ちゃん達」
佐天「私達これから用事があるんです!放っといて下さい」
スキルアウトA「そんな用事なんて別にいいじゃん。俺達と楽しい事しようぜ?」
初春「あ、あなたたち、私はジャッジメントです!手を出したらどうなるかわかってるんですか?」
スキルアウトA「おい、ジャッジメントだってよ」
スキルアウトB「へえー」
スキルアウトA・B「へへへへへへへへへ」
初春「な、何が可笑しいんです?」
スキルアウトA「ジャッジメントか・・・おもしれえ」
スキルアウトB「だったらますます・・・」
スキルアウトA・B「楽しめそうだぜええええええ!!」
佐天・初春「キ、キャアアアアアアアアアアア!!」
上条「待てよ」
スキルアウトA・B「!?」
スキルアウトA「なんだテメェ!」
上条「女の子に手を出すなんて最低な事してんじゃねえよ」
佐天「上条さん」
スキルアウトB「うるせえ邪魔すんな!!」ボウッ
上条「んっ?」
スキルアウトB「へへっ、俺はレベル3の発火能力者なんだよ」
スキルアウトB「死ね!!」ボォォォォォ
ゴォォォォォォォォォ!!
スキルアウトB「へへっ、どうだ」
上条「無駄だ」
スキルアウトB「なに!?」
上条「オラァ」バキィ
スキルアウトB「ぐあ!?クソ、なんで焼けてねえ?」
スキルアウトB「もう一度だ!」ボォォォォ
上条「・・・・」スッ
スキルアウトB「な、まただ」
上条「無駄だって言ってるだろ!」バキィ
スキルアウトB「ぐああああああああ!!」
スキルアウトB「クッ、俺の炎が効かねえだと!?」
スキルアウトA「ス、スキルアウトB!」
上条「お前ら痛い目に合わない内にとっとと消えな」
スキルアウトB「チッ・・・・・・!」
スキルアウトB「・・・・ヘヘヘヘヘ」
上条「何が可笑しい?」
スキルアウトB「これでどうだ!」ボォォォォ
佐天・初春「!?」
上条「なっ!?」
スキルアウトB「焼け死ぬええええ」
上条「クソ!」ダッ
佐天・初春「キャアアアアアアアアアアア・・・・?」
上条「良かった、間に合って」
佐天「あ、ありがとう上条さん」
スキルアウトA「隙だらけだぜ」
上条「!?」
スキルアウトA「オラァ」ドゴォ
上条「ぐああああ」
ポロッ
上条(しまった!財布が)
スキルアウトA「ヘヘヘ、俺はレベル3の肉体強化の能力者なんだよ」
上条「クッ」
スキルアウトA「動くな!」
上条「!!」
スキルアウトA「動けばこいつらの首をへし折るぜ」
初春「ウウウ・・・」
佐天「か、上条さん」
上条「なっ!?」
スキルアウトB「燃やしてやる!」ボウッ
上条(また消せば・・・)
スキルアウトA「おっと、スキルアウトBの炎を消した妙な能力は使うなよ」
上条「!!」
スキルアウトA「そん時は・・・」ギリッ
佐天・初春「あ・・・が・・・」
上条「や、やめろ!」
スキルアウトB「ヘヘヘ、どうやって俺の炎を消したか知らねえが今度こそ焼き殺してやるぜ」
上条(・・・今俺の財布との距離は約1メートル離れている)
上条(あいつが炎を放てば俺の財布は焼けて宝くじが台なしになる!)
上条「幻想殺しを使えば問題ないがそうすると佐天さん達の命が危ない!)
上条(財布を守れば佐天さん達が、佐天さん達を助ければ宝くじが・・・)
上条(お、俺は一体どうすりゃいいんだあああああああ!!)
スキルアウトB「死ね!!」
上条「うわああああああ」
バチバチバチバチバチィ!
上条「!!!」
スキルアウトB「ギャアアアアアアアア!!!」
スキルアウトA「な、何だ!?」
白井「ジャッジメントですの!!」
御坂「大丈夫?佐天さん、初春さん」
初春「御坂さん・・・白井さん・・・」
白井「騒ぎを聞いてやって来たらまあー類人猿さん、あなたもここに?」
上条「あ、ああ」
御坂「ちょっとアンタ、佐天さん達から手を離しなさい!」
御坂「さもないとこの学園都市第3位の超電磁砲(レールガン)が相手になるわよ!!」ビリビリビリッ
スキルアウトA「ひ、ひいいいいいいいい!!」ダダダダッ
御坂「ふん、逃げるくらいなら始めからやるんじゃないわよ」
上条(た、助かった。良かった・・・宝くじが無事で)
初春「ふ、ふええええええん」
白井「ほらほら初春、もう大丈夫ですの」
佐天「ありがとう。御坂さん、白井さん」
御坂「良かった、怪我はないみたいね」
御坂「そういえばなんでアンタがここにいるのよ」
佐天「あ、上条さんは私達が絡まれている所を助けてくれたんですよ」
御坂「へ、へえー、そうなの」
上条「いやでも俺だけだったらとてもじゃないけど二人を助ける事は出来なかったぜ」
上条(宝くじも無事だしな)
上条「助かったよ」
御坂「ま、まあ礼くらいは言っといてあげる」
御坂「アンタがいなきゃ二人がどうなってたかわからないしね」
上条「ハハッ、ありがとよ。ビリビリ」
御坂「ビ、ビリビリ言うなあああああ!!」ビリビリビリッ
上条「うおおおおおお!」
上条「ハア、今日は色々あったけどついに宝くじ売り場にたどり着いたぞ!」
上条「様々な試練があったけど俺は乗り越えたぜ!」
上条「後はこいつを交換すれば今日から俺は億万長者!」
上条「幸福だあああああ!!!」
受付「偽物です」
上条「えっ?」
受付「ですからこれは偽物です」
上条「だ、だって番号や日付だって間違ってないぞ」
受付「・・・あなたもしかしてあの事件知らない?」
上条「事件?」
受付「最近ね、偽の宝くじが出回る事件があったのよ」
受付「偽物を使って当たりを手に入れようとしてたのよ」
受付「まあ出来が悪いからすぐにバレたしそれを作った犯人も捕まったわ」
受付「あなたがどこでそれを手に入れたか知らないけど悪さする様な顔してないから騙されたのね」
上条「そ、それじゃあこの宝くじは・・・」
受付「無効です」
上条「ふ、不幸だあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
上条「ハア・・・」トボトボトボ
上条「ただいま・・・」
禁書「おかえりー、とうま!」
禁書「とうまー、今日もご飯好きなだけ食べていーい?」
上条「インデックス・・・おかわりは出来るだけ控えてくれ」
禁書「えっー、昨日と話がちがうよー」
上条「悪い、事情が変わったんだ」
禁書「ムッー、とうまのバカッー」ガブッ
上条「ハア、不幸だ・・・」
上条「・・・・・・・」
上条「なあ、インデックス」
禁書「なーに?」
上条「たまには一緒に買い物に行かないか?」
禁書「うん、一緒に行くんだよ!」
禁書「いっぱい買ったね。とうま」
上条「中身は全部安売りだけどな」
上条(今日はもうヤケだ)
上条「インデックス、自動販売機でジュースを買うぞ」
禁書「うん!」
ガタン
上条「ほら、お前のだ」
禁書「ありがとう、とうま!」
上条「次は俺の・・・」
チャーチャーチャチャーーーン!!!
上条「ん?」
ガタン
禁書「とうまー、お金入れてないのにもう一本出てきたよー」
上条「当たったのか・・・」
上条「・・・ハハ」
上条「こういう小さな幸せの方が上条さんには合ってるのかもしれないな」
終わり