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…男の作業部屋
男(…あと鯛ラバの60gヘッドが20個と70gが15個、バス用ラバジの1/2オンスが10個と1/4が20…)
男(緑ラメのマニキュアが足りないかも…)ペタペタ
男(それからヘラ用の針ハズシが4本…辣韮竹材は充分あったはず)
男(今日は火曜日だから、今週の平日の内には発送したいところ)
男(来週もチヌ用ラバジとヘラ浮きのオーダーが詰まってるから…追い込まないと)
男(うへぇ…マニキュアの臭いで気持ち悪くなってきました)クラクラ
男(…でも、こないだの旅館利用でお金使ったし)
男(あ、そうだ…叔父さんの店からもバックオーダー請けてました)
男(塗装済みのヘッド、結構あったはず…あれを全部納めれば稼ぎは大きいな…)ゴソゴソ
男(今日が…10日か、大丈夫…いけそうです)
元スレ
男「釣りロマンを求めて」幼馴染「仕方ないから付き合います」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1378509317/
……………
………
…
…二週間後、昼間
幼友(…ビール、日本酒、ウイスキーと炭酸水、焼酎は…芋でいいよね)
幼友(せっかくだからロックアイスも買っとこうか)
幼友(あ、いっけない…お酒ばっかりじゃダメじゃん)
幼友(烏龍茶と…ジンジャーエールでいいか)
幼友(お兄に車出してもらっといて良かった…飲み物担当、荷物が重いわ…)
幼友(…いったん荷物を置きに帰って、それからもう一度ひとりで出ようかな)
幼友(あれこれ迷う買い物なんか、お兄を連れてったら怒られちゃう)
………
…
幼馴染(二品…三品…四品、あと…そうかアレもあるから五品…)
幼馴染(出来あい物も少しは持ち寄るので、充分でしょう)
幼馴染(さて…下拵えだけしておくものから、片付けますか)
幼馴染(ふっふっふ…鶏モモは半月前から買って冷凍しておいたのです。昨日や今日に買うなんて愚かな事はしません……)
幼馴染(はわわわわ!でも解凍忘れてた…!)
幼馴染(漬け込む時間が…足りるかな…)
………
…
店員「いらっしゃいませー」
男「予約してた『男』です」
店員「男様…はい、ご用意できております。持ち帰り時間は何分くらいでしょうか」
男「三十分くらいです」
店員「かしこまりましたー」
男(自分でこんなところに来るのは久しぶりです)
男(…お……)
男「すみません、これも三つ…別の箱で」
店員「三つですね、かしこまりましたー」
男(…そろそろ夕方です、幼馴染を迎えに行くのは…あと一時間)
店員「ありがとうございました、お気をつけてお持ち下さい」
男(…おぉ、外…やっぱり寒いです)
……………
………
…
…1時間半後、幼友宅
ピーンポーン…
幼友「いらっしゃーい」ガチャッ
幼馴染「寒いです、早く入りましょう」
男「おはよおっぱい…は夜だから言えないので、何と挨拶すればいいでしょう」
幼友「普通に『今晩は』でいいんじゃないですか」
幼馴染「いいから早く入れて下さい」
男「そんな…前戯も無しに」ポッ
幼馴染「お前、外な」
男「ごめんなさい、早く入れて下さい」
幼馴染「じゃあ、台所を借ります」
幼友「どーぞー」
男「おお、愛しのコタツ!」
幼馴染「暫く寛いでて下さい」
幼友「喜んでー」
男「物を運ぶ時は言って下さい」
幼馴染「ラップやホイル、勝手に使います」
幼友「好きにして」
男「フッ…好きにされる覚悟はあるのかい、子猫ちゃん」
幼友「やーん、灯りは消してね」ポッ
幼馴染「お前、本当に外出るか」包丁キラーン
男「すみません、調子こきました」
………
…
幼馴染「ではテーブルセットして下さい」
幼友「コタツだけどね」
男「隣に卓袱台を並べてお酒やトレーを置きますか」
幼馴染「コンロ、出てるでしょうか」
幼友「すたんばーい」
男「ガスも替えています」
幼馴染「ではこの鍋を温めておいて下さい」
幼友「ひゃっほーう、チーズフォンデュ」
男「これはまた、オサレなものを」
幼馴染「白ワインを多めに入れているので焦げつきにくいと思いますが、たまに底をかき混ぜてて下さい」
男「混ぜたヘラは、その後舐めても」
幼馴染「だめです」
幼馴染「料理、これで全部です」
幼友「すごーい、豪勢!」
男「では、お酒を注ぎます。幼友ちゃん、スターターは?」
幼友「もちろんビールです…って、相変わらずの発泡酒ですけど」
男「ふっふっふ…買ってあるんだな、プレミアムで金色なニクい奴を」
幼友「まじですか、頂きまーす!」
男「氷水に浸けてキンキンです、ふた缶しかありませんが…」
幼馴染「じゃあ、私も最初はビールを頂きましょう」
男「……ふた缶」
幼馴染「頂きます」ニコッ
幼友「…BGMはっ!?」
男&幼馴染「Xmasオムニバス、セットおっけー!」
幼友「チキンはっ!?」
男&幼馴染「骨付きホカホカ、香りよーし!」
幼友「メインディッシュはっ!?」
男&幼馴染「チーズフォンデュ、トロトロ具合絶妙!」
幼友「おつまみはっ!?」
男&幼馴染「ミモザサラダ、サーモンのマヨ焼き、何故か豚の角煮、こってり!」
幼友「部屋の飾り付けはっ!?」
男&幼馴染「片付けが面倒なだけなので、なーし!」
幼友「乾杯のお酒はっ!?」
幼馴染「プレミアムよーし!」
男「発泡酒よーし…」
男「では…三人で過ごすイブに、乾杯ー!」
幼馴染「めりくり、てーい!」
幼友「はぴくり、とーう!」
.
幼友「それにしても、今年は後半からめっきり釣りにハマッちゃいましたねー」ハフハフ
男「してやったりです」グビグビ
幼馴染「思えば最初は海釣りの二日目、私が幼友との約束を忘れ掛けてたのが始まりでした」
幼友「そもそもが酷い話だわ」
男「でも二人とも釣りのセンスは良いです。…発泡酒おかわり」
幼馴染「ビギナーズラックという言葉もあります」
男「いや、釣れる釣れないだけでなく、キャストやアワセなど…なかなか思い切りがあります。初心者ならもっとおっかなびっくりなものですが」プシュ
幼友「んー、だってねー」モギュモギュ
幼馴染「男の釣竿を使っていますので」チビチビ
男「…俺が貸している道具は、そんな高級品ではないのですが」
幼友「いや、そうじゃなくて」ゴキュゴキュ
幼馴染「折れてもいい位に思って使っているのです」
男「もう貸さねえ」
幼友「鶏モモにかぶりついて、ビールで流し込む…なんという幸せ」プハーッ
男「チーズフォンデュ、じゃがいもを浸けるのが抜群です」アチアチ
幼馴染「私はアスパラを浸けるのが好きです」フウフウ…パクッ
幼友「男さん、今までに釣った魚で一番でっかいのって、どんなですか?」
男「長寸で言うと…まあウナギなどは例外として、やはりシーバスの97cmになります。チューハイぷりーず」
幼馴染「それはどのくらいすごいのでしょう」
男「正直、すごくはありません。まずはメーター超え…いつかの夢は120cmです」プシュ
幼友「メチャクチャな大きさに聞こえますね」ハフハフ
男「それでもシーバスの1.2mはなんとなく納得できませんか?…むしろもっと小物の印象のある魚の記録の方が耳を疑います」ゴキュゴキュ
幼馴染「ほほう、例えば」
男「マアジの50cmオーバーとか」
幼友「まぁじぃー?」ドヤッ
幼馴染「てーい!貴様、幼友の皮を被ったオヤジだな!」
幼馴染「確かにマアジのそのサイズは、スーパーに並んでいるのが想像できません」モグモグ
幼友「他には、そういう面白い記録ないんですか」
男「結構なんの魚にも記録はあるものです。…イカナゴって解るでしょうか」ハフハフ
幼友「くぎ煮の?」
男「あれ、30cmに迫ります」
幼馴染「五寸釘どころの話じゃありません」
男「それからサヨリですが」ゴキュゴキュ
幼友「口紅してるやつですよね」
男「40cm超えます」プハーッ
幼馴染「それ、サンマでしょう」
男「大きさの記録も面白いですが、俺は珍しい外道が釣れるのが好きです。角煮最高」モギュモギュ
幼友「このド外道がぁっ」
幼馴染「外道というと喜ばれないイメージですが」
男「そればかりが釣れると嫌になりますが、たまに思わぬものが掛かると楽しいものです」
幼馴染「例えばどんな釣りで、どんな外道が掛かるのでしょう」
男「アジをサビキで釣っている時の小さめなカマスとか、投げ釣りでのイイダコ、大物ではサーフでのシーバスルアーにヒラメなど…これは外道と言ってはいけないレベルですが」
幼友「そういえばマダイ釣ってた時のグチやカサゴも外道だったんだよね」
男「更に珍しい外道だとノマセ釣りをしていてのマトウダイや、チヌを狙ってる時のアカエイ…これはちょっと怖いです」
幼馴染「エイって毒針があるのでしょう」チビチビ
男「刺された事は無いですが、命に関わるようです」
幼友「エイッ」ギュッ
男「はぅあっ」ムニュッ
幼馴染「ちょ、ネタで男に抱きつかないで下さい!」
幼友「それでは男さんが買ってきたケーキでーす」
幼馴染「待ってました」ホクホク
男「お気に召すと良いのですが」
幼友「じゃーん」パカッ
幼馴染「ブッシュドノエルです、実に甘美なオーラを放っています」キラキラ
男「切り分けましょう…俺は小さめでいいです」
幼友「私、このチョコの葉っぱがのってるところがいーなー」
幼馴染「残ったところでいいから、大きく!」
男「甘い物にはウイスキーです」
幼友「ロックアイスありますよー」
男「素晴らしい…銘柄は何でしょう」
幼友「だるまです」
男「日本人ですね、ロックでお願いします」
幼馴染「甘ーい…幸せ…」トローン
幼友「チョコと洋酒って合いますよねえ」コクッ、カラカラ…
男「同感です、俺は饅頭とビールでも飲める人間ですが」
幼馴染「贅沢だと思うのですが、甘いクリームのケーキを食べると香ばしいチーズケーキが恋しくなります」
男「いつもそう聞いているので、そっちに小箱があるのです」
幼友「開けるよ……うわ、プチサイズのベイクドチーズケーキ」
男「いい色だったので」
幼友「さすがですな、男さん」
幼馴染「一生ついていきます…」
幼友「プレゼント交換ー」パチパチパチ
幼馴染「交換ー」パフパフー
幼友「この小さめな箱が男さんからのですね」
幼馴染「小さい方が期待度は高い!」
男「貴金属ではないです、念のため」
幼馴染「開けます」ピリッ
幼友「………」ドキドキ
男「気に入って貰えるといいのですが」
幼馴染「これは…」
幼友「白のBaby-G、文字盤可愛い…!」
男「釣りに行く時に気兼ねなく着けられると思いまして」
幼馴染「…正直、何か釣り具だろうと思っていました」
幼友「幼馴染ちゃんとお揃い、嬉しいですよー」
男「ちなみにお揃いというわけではありませんが、俺のG-SHOCKも似てます」
男「では、幼馴染のを…この袋が俺のですか」
幼友「私のは箱に入ってる」
幼馴染「すみません、私は収入が無いのでお金のかかったものではありません…」
幼友「あ、可愛い。トンボ玉のネックレス…もしかして」
幼馴染「手作りです。箱は100均ですが」
幼友「ありがと…着けてみよ、似合うかな?」
男「今日の服とも合ってて、幼友ちゃんの可愛さが引き立ちます」
幼友「かっ…」ボッ
幼馴染(……?)
男「うーん、綺麗なトンボ玉です」シゲシゲ
幼馴染「…男、トンボ玉のトップを見るふりして谷間を凝視してませんか」
男「めめめ滅相もない」ギクゥッ
幼友(可愛い…かあ…)ドキドキ
男「俺の方は…」シュルッ、ガサガサ…
幼馴染「うう…自信ないです」
男「ニットキャップ…とネックウォーマー、もしかしてこれも」
幼友「手編みだねー、妬けるねー」
幼馴染「…夜釣りに使ってもらえるかと」
男「嬉しいです。…被ってみます」スポッ…パフッ
幼友「色もベースは黒で落ち着いてるから、オトコの人でも…似合……う……」プッ
幼馴染「とても良く似合ってます。柔らかい毛糸を使ったのでチクチクしないと思うのですが」
男「耳あてからポンポンが垂れててちょっと可愛いですね」テレッ
幼友(猫耳がついてる…気付いてない…)ププッ
幼馴染「男、にゃーって言ってみて下さい」
男「にゃー?」
幼友「ヤバイ、萌える」ズキューン
幼馴染「気に入って貰えて良かったです」
幼馴染「じゃあ幼友のを開けてみます」
男「けっこう重さのある箱です」パカッ
幼友「えへへー、シブ可愛いでしょ」
幼馴染「焼き物のマグカップ…いい色です、すごく味があります」
男「俺のは同じ焼き物のビアジョッキです、これは嬉しい…素焼きですね」
幼友「そんなに高いやつじゃないんですけどねー。細かい泡が出来てビールが美味しいですよ」
幼馴染「丸っこい葉っぱの型押しがしてあって可愛いです」
幼友「それ、ミモザの葉っぱとフワフワ模様のところが花だって。私も同じビアマグ買ってるんだ」
男「早速、ビールを注いでみるしかありません」
幼馴染「私も、烏龍茶だけどこれで飲みます」
幼友「ミモザの花言葉は『友情』なんだって。そういえば偶然このサラダもミモザだね」
男「ぷはーっ、本当に泡がクリーミーで…こりゃはかどります」
幼馴染「『友情』…三人にぴったりな花言葉です」
幼友「……うん」
男「ふう…良いクリスマスでした」
幼馴染「イブでしょう。では、幼友…おやすみなさい」
幼友「ちょっと待った」
男&幼馴染「…はい?」
幼友「今夜は幼馴染ちゃん、私の部屋ね」
男「おおう…そんな展開が、こういうNTRも…ちょっと複雑ですが…無しでもない…いやしかし…」
幼友「何を考えてんですか、そうじゃなくてアナタ達には私を寝不足にした前科がありますからね」
幼馴染「もう懲りてます…けど、たまには女同士のパジャマパーティーも悪くないかもしれません」
男「おやおや…仲間外れですか」
幼友「それとも」
男&幼馴染「…はい?」
幼友「…三人で、寝ます?」
幼馴染「え、ええと…それは」
幼友「だって、旅館でもそうだったし」
男「なんとなく違う気がします」
幼友「三人、川の字になって」
幼馴染「旅館では私が真ん中でした」
幼友「…今日は誰が真ん中になります?」
男「…おや?」
幼馴染「お、幼友…」
幼友「……冗談、ですよ?」ニコッ
男「ですよねー」
幼馴染「………」
幼友「独り寂しく…おやすみなさい、男さん。残念でしたー」
………
…
…真夜中
幼友「すぴーすぴー」
幼馴染「………」
…ピッ
《検索:ミモザ 花言葉》
ピッ…
《1:友情》
《2:密かな愛》
.
………
…
…翌朝
幼友「おっはよーう」
幼馴染「おはようございます」
男「ふぁ…おはよ…」
幼友「眠そうですね?」
幼馴染「おかしい…男が『おはよおっぱい』を言わないとは…」
男「…ちょっと寝付けなくて」
幼友「あれあれー?本当に寂しかったんですかー?」
男(…まさかを期待して、壁に耳をつけてたとは言えません)
幼馴染「では、幼友…お邪魔しました」
幼友「うん、楽しかったよ。さすがに次に会うのは年が明けてからかな?」
男「初詣も三人で行きますか?」
幼友「ううん…いい加減、二人の邪魔ばっかりはできないよ。…ってか、イブも二人きりじゃなくて良かったの?」
男「俺は良い飲み相手ができて嬉しいです」
幼馴染「私も、三人が良かったので」
幼友「…三人が?」
幼馴染「幼友に彼氏が出来たら、こうはいかなくなるかもしれませんから」
幼友「…ん、そうだね…」
男「では、良いお年を」
幼友「はーい、そちらもねー」
幼友(…ちょっと、勘付かれた…かな?)
《クリスマス閑話、おしまい》

