賢者「オナザル…!!!」
勇者「・・・は?」
魔法使い「え?」
賢者「・・・
すみません
呪文かみました。」
元スレ
勇者「賢者。戦士に蘇生呪文かけてくれ」賢者「はい」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1389844021/
勇者「あぁ…あぁ~
ザオラルか
ザオラルと言うつもりだったのか」
賢者「はい」
勇者「そういうつもりで言い間違えた、と。」
賢者「はい」
勇者「まぁ 間違いは誰にでもあるよな」
賢者「はい」
魔法使い「それにしても…」
賢者「はい?」
魔法使い「いやぁ~
賢者の口から
オナザルなんて言葉が出るとはねー」
賢者「はい?
そういう言葉があるんですか?」
魔法使い「え?」
勇者「ん?
そういう言葉があるのか?魔法使い。」
魔法使い「…いやぁ~…
もしかしたら あるかもなぁ、と。」
勇者「もしかしたらの話か。
…魔法使い。
もう一回 言ってみてくれないか?」
魔法使い「え?」
賢者「私も言ってほしいです」
魔法使い「は?」
勇者「なんというか
今後こういうミスがないように
確認の意を込めて
もう一回」
魔法使い「なんで私が?
私、ザオラル使う機会ないんだけど」
勇者「なんでと言われると困るわけだが」
賢者「あれです あれ
他人の口から聞くと
すんなり入ってくるというか あれ」
魔法使い「えー…
じゃあ勇者が賢者に言えばいいじゃん」
勇者「…ら行苦手なんだよ、おりぇ
ほらな
『おれ』すら たまにこうだ
全く、我ながら嫌になりゅぜ。」
賢者「あー 確かに。
勇者さんは ら行苦手ですよねー」
魔法使い「えー
今初めて知ったよ そんなこと」
賢者「勇者さん勇者さん
赤スライム 青スライム 茶スライム
って三回言ってみてくださいよ」
勇者「赤スライム青スりゃイム茶しゅライム
赤スライみゅ青スライム茶スりゃイム
あきゃスりゃイム青スりゃいむちゃすりゃいみゅ
な?だめだろ?」
賢者「だめですねー」
勇者「てことで 魔法使い。
もう一回 さっきのを。」
魔法使い「えー…
…やだ…」
勇者「なぜ」
魔法使い「なんでも」
勇者&魔法使い「・・・」
賢者「あー 魔法使い」
魔法使い「なに?」
賢者「さっきは
もしかしたらあるかもと誤魔化してましたが
ほんとは、そういう言葉があるんじゃないですか?
しかも 言えないようなたぐいの。」
勇者「ん?そうなのか魔法使い
どうなんだ?ん?」
魔法使い「し、しらないよー
あんな言葉~」
賢者「あんな言葉とは?」
私 物覚え悪いから 忘れてしまいました
あんな言葉が どんな言葉だったのか
もう一度言ってほしいです」
勇者「魔法使い。賢者の真剣な頼みだぞ?」
魔法使い「ちょ、ちょっと待ってよー
そ、そうだ!
戦士を蘇生させてから
戦士に言ってもらって
それで覚えればいいんじゃない??」
勇者「いやいや、それは無い。
生き返った戦士に経緯を説明したのちに
魔法使いが戦士にさっきの言葉を告げるんだろ?
手間がかかる上に
戦士ずるいぞ」
賢者「ですよね」
魔法使い「ずる…?」
勇者「それに 筋肉ダルマな戦士に言ってもらってもなぁ
もはや 戦士自体がそうだろ って話だろ」
賢者「ですよね」
魔法使い「…戦士自体?」
勇者「とにかく その提案は却下だ。
おれは魔法使いに言ってもらいたいんだよ」
魔法使い「えー」
勇者「そんなに嫌がるとなにか隠してるみたいであやしいぞ?」
賢者「ですよね」
魔法使い「な、なにも隠してないし!」
勇者「じゃあ 言えるだろ」
賢者「ですよ」
魔法使い「ううう…」
勇者「おれが
3、2、1、はい。 って言ったあとに言ってくれ」
魔法使い「ゆ、言うなんて言ってないしっ」
賢者「世にない言葉なんですよね?
ならなにもそんな恥ずかしがらなくてもいいでしょう」
魔法使い「うう…」
勇者「じゃあ いくぞ。」
魔法使い「ま、
勇者「3、2、1…はいぃいいいい!!!!」
魔法使い「・・・
…オ、オナザル…」
賢者「ふぅ…」
賢者「魔法使い 顔真っ赤ですね」
勇者「だな 顔真っ赤だな
なんで顔真っ赤なんだ?」
魔法使い「ウルサイ」
勇者「ところで魔法使い」
魔法使い「なに」
勇者「1つ提案があるんだがな。
今言った言葉の前に
『私は』 って付けて もう一度言ってくれないか」
魔法使い「は??」
賢者「あー
そっちの方が記憶に残りますもんね
ミスがないようにですよね 勇者さん」
勇者「そうだ
ミスがないようにだぞ 賢者
…な? 魔法使いもう一度」
魔法使い「…絶対言わない!」
勇者「ん?
世にない言葉の前に『私は』って付けるだけだぞ?
なぁ?賢者」
賢者「はい そうですよね 勇者さん」
魔法使い「そ、そうだけど~…」
賢者「勇者さん勇者さん
試しに
世にない言葉『ぺけろんす』の前に『おれは』を付けて言ってみてくださいよ」
勇者「おれは ぺけろんすです。
な?魔法使い。
世にない言葉だからなんともないよな?
ほら、賢者も言ってみ」
賢者「私は ぺけろんす です。
わー 世にない言葉だからなんともないですねー」
魔法使い「ぺ、ぺけろんすなら 私も言えるわよっ
私はぺけろんすです私はぺけろんすです私はぺけろんすです!」
賢者「同じ世にない言葉なのだから
さっきの言葉でも言えますよね?」
魔法使い「さっきのとは…ほら…」
賢者「同じ世にない言葉なのだから
さっきの言葉でも言えますよね?」
魔法使い「あああもぉ…」
勇者「て事で
さぁ 魔法使い
さっきの言葉の前に『私は』を付けて言ってくれ」
魔法使い「やだよぉ…」
賢者「魔法使い
顔真っ赤にしながら そんなに否定して…
…なにか、言えない理由があるのですか?
あるならはっきり言ってほしいです。
私たち 仲間じゃないですか。ね?」
魔法使い「うう…
なんでもない…」
賢者「では言えますよね。
勇者さん、魔法使いは言えるそうですよ。」
魔法使い「ちょっ」
勇者「じゃあ魔法使い
さっきと同じく 3、2、1、はい で言ってくれ」
魔法使い「んー…うん…」
勇者「じゃあ いくぞ…
3…2…1…」
賢者「はい!」
魔法使い「…わ、
わたしは…」
勇者「…魔法使いはなんなんだ…?」
魔法使い「わたし…は…
お、おな…お…」
賢者「魔法使いはなんなんですか?」
魔法使い「…わたしは…おなざ…
…る…で…」
賢者「もっと はっきり言ってほしいです。
私たち…仲間じゃないですか…
…ね?」
勇者「そうだぞ魔法使い
もっとはっきりと
おれたちの方をちゃんと向いて」
魔法使い「…あああ…!
…わたひは…わたひは…!
わらひは おなざる でふ…!!!」
勇者&賢者「…」
魔法使い「あぁぁ…はずかひはずかひはずかひはずかひ……!!!」
勇者&賢者「…ふぅ…」
賢者「魔法使い
なにを恥ずかしがる必要があるのですか?
これで私は もう言い間違えないですみます」
勇者「そうだぞ魔法使い
これで ミスが1つ減ったんだ
世にない言葉なんだし
なにも恥ずかしがることはない」
賢者&勇者「ありがとう魔法使い」
魔法使い「うっう…
そ、そうだよねそうだよね
恥ずかしがる必要ないよね…
…えへへ…」
《わらひは おなざるでふ…!》
魔法使い「えぅ…!!?」
魔法使い「な、なん…
賢者「ふっふっふっ
じゃじゃーん!」
勇者「声を記録するアイテムのちからだ!」
《わらひは おなざるでふ…!》
魔法使い「え、ちょ…」
賢者「買っといて良かったですねー」
勇者「だな。買っといて良かった」
魔法使い「けし…けしてください…」
勇者「ん?
世にない言葉に一人称が付いてるだけの音声だぞ?
消す必要ないじゃないか」
賢者「そうですともそうですとも」
魔法使い「あぁぁ…」
勇者「ああ、あとついでに
こっち向いたときの顔も記録しといたぞ」
魔法使い「はぇっ…!」
勇者「密かに光景を記録するアイテムだ
記録した光景を…紙に写せる」
賢者「…う、うわぁ~…
こういうのも なんですけど…
魔法使いったら
すんごくやらしい顔してますねぇ…」
勇者「紅潮した顔 うるんだ瞳
上目遣い 胸元で結んだ手
内股になった足元
切なそうにやや開いてる口元」
魔法使い「や、やだぁ…燃やして燃やして…」
勇者「戦士に見せたら
戦士は、例の、世にない言葉そのものになるな はっはっは」
賢者「ですね
例の、世にない言葉そのものですね ふふっ」
魔法使い「…あぁ……」
勇者「魔法使い、なにをそんなに落胆してるんだ?」
賢者「そうですよ
ちょっとやらしいですけど いい顔してますよ」
勇者「町で配りたいくらい いい顔してるよな」
賢者「配りたいですねー」
魔法使い「やめて…」
勇者「ほら、自分で見てみろよ
な?いい顔してるだろ?
落ち込むことないだろー」
魔法使い「うー…
こんな変な表情してないもん…
うそのだもん…」
賢者「そんな顔しながら 魔法使いは…
《わらひは おなざる でふ…!》
って言ってたんですよ ふふっ」
魔法使い「うあぁあああ…!!
どっちも消して消して消して…!!」
賢者「嫌です」
魔法使い「…
あとで壊してやる…!」
勇者「まぁまぁ、そんな熱くやるなよ魔法使い」
魔法使い「だって!賢者が!!」
賢者「そうですよねー
全部私が悪いんですよね
魔法使いがこんなやらしい顔をしてしまったのも
私が 言い間違えたせい…。
ごめんなさい 魔法使い…。」
魔法使い「えっ…あぁ~…うん…
顔のも 声のも
消すなら 許s《わらひは おなざる でふ…!》
賢者「ふふ」
魔法使い「けんじゃ!!
もう絶対に許さn《わらひは おなざる でふ…!》
賢者「ふふふ」
《 わらわらわらわらひは おな
わらわらひは わらひ わらひは
お わらわらひは おなざる で わらわらひは お》
魔法使い「・・・」
《 なざ わらひは おなざる でふ…!わら
わらひは わらひは わらひは わらひは
おなざる で わらひは おなざ わ》
魔法使い「・・・」
《 らひは おな
わらひは おなざる わらひは おなざる
わらひは おなざ わわわわらわらわら
わらひは おなざる でふ…!》
賢者「ぷふーっっっ!!!」
魔法使い「うわぁぁああああああん!!!1111111111」
賢者「・・・
走っていっちゃいましたね…魔法使い…」
勇者「ああ」
賢者「すこし やりすぎちゃいました」
勇者「まぁ この先の町に いるだろうさ
それにしても…」
賢者&勇者「いいもん見れたなぁ…」
勇者「…こんなに計画通りにいくとはな。
戦士に毒盛ったかいがある」
賢者「ですねー。
…あの顔うつった紙と 記録した声で
私 当分 例の、世にない言葉状態になりますよー」
勇者「おれもだなぁ」
賢者「こうやって
魔法使いを いじめるのは
魔法使いを おもらしさせて以来ですよね?」
勇者「そうだな。
あの時もよかったなぁ…
戦士に毒盛ったかいがあったわ あの時も…」
賢者「ですねー」
勇者「次は どうする?」
賢者「んー、同じ感じで
ザオリクを 言い間違えて
ペニクリとかどうです?」
勇者「全然響きがちがうじゃないか はっはっは」
賢者「ですねー ふふふっ」
勇者&賢者「ああ…
魔法使いいじるのたのしいわ」
おわり