1 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:37:29.65 e78iy2Jb0 1/29

「……いえ」

「明後日の夜には帰るよ。おみやげ、温泉饅頭でいい?」

「うん」

「わかった」

「おにいちゃん……」袖クイー

「ん?」

「……」

彼女「あ、そろそろ電車やばくね?」

「ああ、マジだ」

「じゃあ行ってくるよ」

彼女「留守番よろしくね~w」

バタン

「…………」

「ちゃんと……返してくださいね」

元スレ
彼女「ごめんね妹ちゃん、しばらくお兄ちゃん借りちゃうけどw」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1389173849/

7 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:41:13.60 e78iy2Jb0 2/29

(行っちゃった)

(おにいちゃん…)

(エッチするのかな)

(するんだろうな)

(なんかこう…)

(ちゅーとか…)

(耳元で)

(好きだよーとか…)

(抱きしめあったり…)

「うぇ………ひぐっ」

「うぇぇええええええ……!」

9 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:42:28.67 e78iy2Jb0 3/29

「うぅぅ………ぁぁ、ぁあぁ……」

「嫌ぁ…やだよおぉぉ」

「おーいおいおい………」

10 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:43:04.09 e78iy2Jb0 4/29

間違えた
嫌って誰だ

11 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:43:36.58 ve/IZ3IP0 5/29

嫌ワロタ

12 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:43:56.51 zzb2UJ8E0 6/29

なんだ間違いか
そういう展開かと思った

13 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:44:15.23 so0n+rFM0 7/29

嫌という感情と戦う話かと思った
まあいい続けたまえ

14 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:44:42.20 e78iy2Jb0 8/29

まあいいや
このまま続ける

「っ!?あなた誰!?」

「私は"嫌"」

「あなたの嫌という感情が具現化した存在…」

18 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:45:52.87 SuhYVdkj0 9/29

嫌が具現化wwwwwwwwwwww

20 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:47:53.14 GSAwsbVG0 10/29

見切り発車やめろ

22 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:48:54.23 e78iy2Jb0 11/29

「なに…なんなの…?」

「あなた…おにいちゃんに彼女ができたこと…とても嫌だったのよね」

「…そうよ」

「日頃から二人がいちゃいちゃするのを間近で見せつけられるのも」

「身を割かれるようだったよ」

「そしてラブラブ温泉旅行……」

「そうよ…嫌…!嫌で嫌で…たまらないわ!」

25 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:52:32.31 e78iy2Jb0 12/29

「フフフフ…その感情がカタチを得て…顕現したのよ」

「ほら見なさい、私の姿…」

「…私そっくりね」

「ややツリ目気味なのとマフラーの色が違うだけよね」

「わたしはあなたなのよ」

「あなたは…わたし…」

「なら…目的はなんなの」

31 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 18:56:28.99 e78iy2Jb0 13/29

「愚問ね。わかってるはずでしょう?」

「わたしの目的はあなたの目的なんだから」

「わたしの…目的?」

「わからないの?…いえ、それも無理はないわね」

「あなた一人ではそれができないから」

「わたしが呼び出されたのだもの」

34 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 19:00:44.76 e78iy2Jb0 14/29

「あなたは…彼女さんにいなくなって欲しいのよ」

「!?」

「そんな…そんなはずない」

「確かに二人が仲良くしてて嫌だったけど」

「おにいちゃんがとっても幸せそうにしてたのだって知ってる!」

「ふぅん…それで?」

「だから……そんな…殺すなんて…」

「……」

「……」

「あらぁ?」

39 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 19:06:51.98 e78iy2Jb0 15/29

「いなくなって欲しいとしか言ってないわよ」

「あっ……」

「自分を誤魔化すのは…やめなさい」

「………そう…そうよね」

「自分に隠し事なんて…できるはずないんだわ」

「ごめんなさい。わたし…いい子でいようとしてたみたい」

「そう。それでいいのよ」

42 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 19:13:03.29 e78iy2Jb0 16/29

「確かに死ねっていつも思ってたよ」

「それは認める」

「そうでしょう?なら…いいじゃない」

「彼女さんに出す紅茶に洗剤混ぜようとしたのだって」

「一度や二度じゃない」

「知ってるわ」

43 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 19:18:28.64 e78iy2Jb0 17/29

「でも…!( ゚д゚ )クワッ!!」

頬ビターン

「きゃっ!?」

「ここでそんな結論出しちゃうような…そんなわたしになっちゃったら…もう」

「笑顔でおかえりって言えないもん」

「だから…あなたの思い通りにはさせない…しない」

「……やったわねえ!」

肩デュクシ

「きゃ!」

48 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 19:22:23.96 e78iy2Jb0 18/29

「何よ!そんなんでいいの!?」ポカポカ

「そんなんじゃあなた…ずっとただの妹じゃない!」ポカポカ

「いいの!いいもん!」ポカポカ

「ひははれないれひょおおお」ほっぺたギュウウウウウ

「ひひっつってんれひょおおおお」ほっぺたギュウウウウウ

「こンのおおお…!!」ヘッドロックヘッドロック

「があああああ…」

50 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 19:26:33.17 e78iy2Jb0 19/29

「これでもかぁぁぁ…」ギリギリギリ

「いぎぃぃ……」

「ギブ!?」

「ノゥ…ノォォォゥ……!」

「……」

「なんで…なんでよ…」

「うっ…ううっ…」

(冷たっ…?顔に水滴?)

「あなた…泣いてるの?」

52 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 19:34:29.87 e78iy2Jb0 20/29

「だって、道理に合わないじゃない…」

「あなたは」

「わたしみたいなのを生み出してしまうほど…追い詰められていたはずなのに」

「それで出した結論が現状維持って…なんなのよ…」

「このままじゃ…あなたいつか壊れちゃうわ」

「…ありがと」

「でも…本当にもう…いいんだ」

「わたしはおにいちゃんの妹だもん」

「最初から最後まで…妹なんだよ」

54 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 19:45:31.15 e78iy2Jb0 21/29

「そう…わかったわ。余計な…お世話だったのね」

「ごめん…ごめんね?」

ぎゅっ

「ううん」

「わたしが生まれた理由…ちよっと違ったのかもしれないわ」

「え?」

55 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 19:47:00.70 e78iy2Jb0 22/29

「あなたが…あの二人を素直に祝福できるあなたになれるように…」

「ちゃんと…気持ちの整理がつけられるように…」

「ってね」

「それが…わたしの役割だったんだわ」

「……嫌ちゃん…消えるの?」

「……」コクリ

「うぅぅ…」

「泣かないで。もう会えないわけじゃないわ」

「またあなたが…おにいちゃんの幸せを素直に喜べないあなたになったら」

「そのとき…また会いましょう」

「わたしはできれば会いたくないけどね」

「それじゃ…ね」

「待っ…」

パァァァァァ……

57 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 19:55:35.22 e78iy2Jb0 23/29

─2日後─

ガチャ

「ただいまー」

「おかえり…おにいちゃん!」

彼女「はい妹ちゃん、おみやげ」

「ありがとうございます♪」

「あれ、妹?マフラーの色変えたの?」

「うん…もらったんだ。大切な…大切な人から」

「なっ、おにいちゃんは不順異性交友は認めないぞっ」

「えへへっ、そんなんじゃないってば…」

58 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 20:02:42.75 e78iy2Jb0 24/29

(あの娘と同じ色にしてみたマフラーを見るたびに思い出す)

(好きな人の幸せを許せなかった頃のことを思い出す)

(そして…兄の幸福を素直に喜べる今のわたしを褒めてあげられる)

(……)

(彼女が一体何だったのか…それはわたしにはわからない)

(情緒不安定の女子高生が見た幻だったのか)

(それでもあの時の肩と頬の痛みは鮮明に脳裏に焼き付いている)

(わたしに断言できるすべては)

(もう彼女に会うことはないだろうということだけだ)

終了

59 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 20:06:10.11 K8Mf4ViY0 25/29

本来のルートも書いてくれ

61 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 20:09:08.60 e78iy2Jb0 26/29

ちなみに本来は寂しさのあまりそのまま玄関で一人でオナニーに耽ってたらいつの間にか2日経ってて
帰ってきた二人に思いっきり目撃されてそのまま3Pになだれ込むって感じ

62 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 20:16:52.98 K8Mf4ViY0 27/29

>>61
>いつの間にか二日経ってて

わろた

63 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 20:30:39.76 7QNnnAuD0 28/29

48時間連続オナニーか

60 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2014/01/08(水) 20:06:47.61 86pY+WgN0 29/29

普通に面白かった

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