「お嬢ちゃん俺らとちょっと遊ばなーい?」
「なーどっか行こうぜえー?」
上条(女の子が不良に絡まれてる・・・ここはいつものように)
上条「おー悪い悪い待たせちまったなー・・・って!」
美琴「あれ? お兄ちゃん?」
上条「え!? 美琴!?」
元スレ
上条「俺とお前は血の繋がった兄妹なんだからさ」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1270453268/
「アァ!? なんだテメエ!?」
上条「あ、あの・・・すいませんこの子俺の妹なんですよ・・・」
「関係ねーよ。野朗はすっこんでな!!」
上条「うおお!?」バッ
「のやろっ!」ブンッ
美琴「はいそこまでー」
バリバリバリバリッ
「「ギャアアアアアアアアア!!」」
上条「た、助かった・・・」
美琴「もう、やってんのよお兄ちゃん」
上条「い、いやお前が何やってんだよ! こんなのに絡まれたらさっさと逃げろって!」
美琴「言われなくても手出されたら電撃使うつもりだったわよ。」
美琴「それにお兄ちゃんだってあたしなら大丈夫だって分かるでしょ? なんで逃げなかったのよ」
上条「大事な妹が危険な目に合ってるんだ。それをほっとく兄貴なんていないって」
美琴「・・・ま、助けてくれようとしたのよね。ありがと、お兄ちゃん」
上条「お前そろそろ帰らないと寮の門限になるんじゃないか? 送ってくぞ」
美琴「まだ時間あるわよ。それにちょっと遅れても黒子がなんとかしてくれるわよ」
上条「駄目だ。時間は余裕持たせとけ。それに白井にばっかり手間かけさせちゃ悪いだろ?」
美琴「分かったわよ。うるさいバカ兄貴ねー」
上条「はいはい、バカなお兄ちゃんで悪かったですねー」
上条「学校はどうだ? 常盤台は楽しいか?」
美琴「うーん、まあ楽しいんじゃない? 慕ってくれる人たちもいるし」
上条「なんか悩んでたら相談しろよ? そのための兄貴なんだからな」
美琴「いいわよ。お兄ちゃんにもなんか悪いし」
上条「遠慮なんかしなくてもいいんだよ。俺と美琴は血が繋がった兄妹、家族なんだからな。」
美琴「・・・ありがとね。お兄ちゃん」
美琴「あ!!」
上条「ん?」
コンビニ
『カップルで1000円以上の買い物をすると、限定ゲコ太人形プレゼント!』
美琴「うわーこのデザイン超かわいい!!」
上条「美琴は本当にゲコ太が好きだよなあ・・・」
美琴「お兄ちゃん! 1000円以上の買い物で貰えるんだって! いこ!」
上条「ええ!? あれカップル限定だぞ!?」
美琴「私とお兄ちゃんでいいじゃん! 顔も似てないんだからいけるって!」
上条「・・・はいはい分かったよ」
上条「甘いものばっかりじゃねえか。太るぞ」
美琴「ちゃんと分けて食べるから大丈夫よ。黒子へのおみやげにもできるし」
店員「・・・以上で1024円になります。お二人は恋人同士ですか?」
美琴「はい!」
上条「・・・」
店員「では合計で1000円を超えましたので、限定ゲコ太人形をどうぞー」
美琴「キャー! かわいすぎるうぅーーー!!」ギュー
アリガトウゴザイマシター
上条「まさか兄妹でカップルの真似するとはなあ・・・」
美琴「なによ、いいじゃないそれくらい。・・・もしかしてイヤだった?」
上条「いやそういうことじゃないぞ? むしろ美琴はかわいいしこんな彼女がいたら・・・って妹に何言ってんだかな俺は。ははは」
美琴「か、かわいいって・・・ほんと?」
上条「?・・・ああ、美琴はかわいいし頭いいしLv5だし、ほんとに自慢の妹だよ。お前は」
美琴(なんだ・・・妹としてかわいいか・・・)ガックリ
上条(・・・?)
美琴「あ」
上条「おお」
御坂妹「こんにちはお姉様、とミサカはあいさつを交わします。それに」
御坂妹「『お兄様』も、こんにちは」
上条「えーと・・・どの妹だっけ?」
御坂妹「ミサカは検体番号10032号、あなたと初めて会ったミサカです。と、ミサカは説明します。」
美琴「偶然じゃない。何やってるの?」
御坂妹「いぬのエサの買い物をした帰りです。とミサカは応えます」
上条「今から帰るのか。病院の前は通るし、途中まで一緒に行こうぜ」
御坂妹「それではお言葉に甘えてご一緒させていただきます」
御坂妹「今更ですが、本当にいいのでしょうか? あなたをお兄様と呼ばせてもらっても、と、ミサカは尋ねます」
上条「なに言ってんだ。お前らは美琴の妹だろ? ならお前らは俺の妹でもあるわけじゃねえか」
上条「妹達が美琴のクローンなら流れてる血も美琴と同じってことだろ。つまりみんな俺ともちゃんと血が通った兄妹ってことだ。」
美琴「そうよ? だからお兄ちゃんは妹達全員のお兄ちゃんってこと。気兼ねすることなんてないわよ」
上条「それにな」
御坂妹「?」
上条「今更千や万の妹くらい受け入れられないほど俺は心は狭くない。でなきゃコイツの兄貴なんぞやってられん」
美琴「なによ、それじゃあたしが手間かけさせてる妹みたいじゃない」
上条「違うのか?」
美琴「キーーーー!!」
上条「おおっとピカチュウが怒った!」
御坂妹「・・・ありがとうございます。その言葉はネットワークを通じて他のミサカにも伝えておきます」
上条「ああ、美琴も含めて全員俺の妹だ。なんかあったらこんな頼りない兄貴でよければいつでも相談してくれよ?」ナデナデ
御坂妹「//////」
美琴「・・・・・・」
上条「ん? どうした美琴?」
美琴「・・・別に」プイッ
上条「・・・美琴」
美琴「何よってきゃあ!」ガシッ
上条「ほーれナデナデ~」ワシャワシャ
後ろから右腕で美琴に抱きつき、左手で頭を撫でる
美琴「ちょっ! なにすんのよバカ兄貴!!」
上条「こっちは産まれたときから美琴を見てきたんだ。お前が何をしてほしいかくらい分かるって」
美琴「こ、こんなことしてほしいなんて思ってないわよ! 離せ!」
上条「はいはいそーですかーっと」パッ
美琴「もったくもう・・・」
御坂妹「・・・お姉様、嫌がってた割には嬉しそうな顔をしますね。ほら見てくださいお兄様。と、ミサカはお兄様に告げ口します」
美琴「なっ! そ、そんな顔してないわよ! ほんとに嫌だったんだから」
御坂妹「そんなに嫌ならなぜ電撃で抵抗しなかったのですか? と、ミサカは追求します」
美琴「そ、それはお兄ちゃんの右手のせいで出せなくて・・・」
上条「俺の右手はお前の体のどこにも触れてなかったんだけどなあ? 腕に幻想殺しの効果は無いし」
美琴「う・・・」
上条「ほほ~う」ニヤニヤ
御坂妹「微笑ましいですね。と、ミサカはニヤニヤします」ニヤニヤ
美琴「その笑いやめなさあああいい!!」
御坂妹「ではお姉様、お兄様、失礼します。と、ミサカはお別れのあいさつを交わします」
上条「おう、他の妹達にもよろしくな」
御坂妹「それではまた。」
上条「行っちまったな。さてお前の寮に・・・どうした美琴?」
美琴「・・・お兄ちゃんは怒ってないの? あたしの事、あの子達の事」
上条「・・・たしかに俺にも相談しないであんな計画があるのを黙ってたのには怒ったさ」
上条「でも俺にも非がある。毎日のように会っておきながらお前の悩みを見抜けなかった。ほんとに間抜けな兄貴だ。」
美琴「お兄ちゃんは何も悪くないわよ! 相談もしなかったあたしが悪いの!」
上条「でも、それが悪い結果ばかり生み出したとは言えないだろ? あいつらは美琴がいなければ産まれてくることもできなかった。今命があることにあいつらはお前に感謝してるだろうさ」
上条「忘れろとは言わない。実験で死んだ妹達がかわいそうだからな。俺ももちろん忘れない」
美琴「・・・」
上条「でも負い目を感じて引きずることはない。犠牲になった妹達だってそんなこと望んじゃいないだろうからな」
上条「詰まるところ・・・気にするなとしか今の俺には言えないな・・・」
美琴「・・・うん」
ナンデエクレアモカッテクレナカッタノー!ッテミサカハミサカハ
オネダリスレバナンデモカッテモラエルトオモッテンジャネェゾクソガキ!
上条「お、あいつら」
美琴「打ち止めに・・・一方通行・・・」
打ち止め「あっお姉さま! それに当麻お兄さまだーってミサカはミサカは走りよってみる!」
美琴「久しぶりね打ち止め。それに一方通行」
一方通行「なンだ三下兄妹かよ。なンか用か?」
上条「おいおい味気ないにもほどがあるだろ。見かけたからちょっと話しかけてみようと思ったんだ」
一方通行「・・・そォかよ。まァ打ち止めが喜ンでるならいいけどなァ」
打ち止め「聞いてお姉さまにお兄さま! 一方通行ったらどれだけお願いしてもエクレア買ってくれなかったんだよ!ってミサカはミサカは言いつけてみる!」
美琴「そうなの? エクレアくらい買ってあげればいいのに。アンタ意外とケチなの?」
一方通行「プリン1パックロールケーキ一本シュークリーム3つポテチ2袋大量のアイスにチョコレートに菓子パン。これがこのクソ重てェ袋に入ってんだがよォ」
上条、美琴「・・・・・・」
一方通行「誰がケチかもういっぺン言ってくれやァ」
上条「打ち止め、我が儘言い過ぎたら駄目だ。てういかこれで満足しとかないと絶対駄目だろ」
美琴「我慢も覚えないと将来悪い大人になるわよ? 打ち止めは我慢できる良い子よね?」
打ち止め「むう~・・・二人がそう言うのなら分かった。ってミサカはミサカは良い子になるために我慢する・・・」
美琴「うんうん。私の妹は素直な良い子でなきゃね」
上条「そろそろ行くか。じゃあな一方通行。俺の妹頼んだぞ」
一方通行「・・・オマエは本当に俺に打ち止めを任せてもいいと思ってンのか?」
上条「お前なら任せてもいいから言ってるんだ。打ち止めも懐いてるみたいだし、悪いようにはしてないみたいだしな」
一方通行「・・・やっぱ頭イカレてんじゃねェのか三下ァ。俺が一体何人お前の妹を」
上条「手にかけたと同時に、救ったのもお前だ。だから任せられる。」
一方通行「・・・そォかよ」
打ち止め「バイバーイお姉さまに当麻お兄さまってミサカはミサカは手を振りつつ別れを告げる!」
美琴「うん、じゃあね打ち止め、それに一方通行」
一方通行「・・・あァ。」
一方通行「・・・・・・・・・アクセラお兄さま・・・・」ボソッ
打ち止め「何か言った? 一方通行」
一方通行「・・・これだけはは三下がうらやましいよなァ・・・」
打ち止め「?」
美琴「久しぶりに打ち止めに会ったけど、元気そうだったわね」
上条「ああ。しかしあいつは本当に昔の美琴そっくりだな」
美琴「あの子もあたしのクローンなんだから当然でしょ。ていうかお兄ちゃんあたしのあれくらいの時の顔覚えてるの?」
上条「妹の顔忘れやしねえよ。いくつになってもな」
上条「しっかし立派な寮だよなあ・・・。さすが学園都市有数のお嬢様学校なだけある」
美琴「せっかくだから部屋に上がっていきなさいよ。お茶出すわよ?」
上条「え? 男入れていいのか?」
美琴「お兄ちゃんは肉親なんだから悪いわけないじゃない。ほら行きましょ」
上条「夏盛祭の時見たけど、やっぱり内装も立派だなあ・・・」
寮監「おや、御坂、そちらの方は?」
美琴「あっ、りょ、寮監さま・・・」
上条「はじめまして、美琴の兄です。寮監さんですか? いつも妹がお世話になってます」ペコリ
寮監「おお、御坂のお兄様でしたか。御坂、お前にお兄さんがいたなんて初めて聞いたぞ」
美琴「人に話すことは滅多にないので・・・」
寮監「こんなところですが、ゆっくりしていって下さいね。」
エントランス
美琴「あたしの部屋はこっちよ」
上条「広いな。迷子になりそうだ」
女子生徒「「「!!?」」」
女子1「今の見ました!? 御坂様が殿方を連れて部屋に!」
女子2「うん! 高校生くらいの人だった!」
女子3「まさか御坂さんの想い人!?」
女子4「私あの人覚えてる! 夏に寮の前で御坂さんが手引いてた人だ!」
女子「「真相を突き止める!」」
ガチャ
黒子「あらおかえりなさいませお姉様」
美琴「黒子風紀委員の仕事終わったの?」
黒子「ええ。それよりお早いお帰りですわねお姉様。」
美琴「コイツに急かされてねー」
黒子「コイツ?」
上条「お邪魔しまーす。よお白井」
黒子「お兄様! よくいらっしゃってくれましたわ! ささ、このようなベッドでよければ腰掛けてくださいませ!」
上条「おお、悪いな」
黒子(実兄である上条さんが黒子を気に入ってくだされば、お姉様との距離も縮まる! 城は外堀から埋めて攻めろですの!)
美琴(また黒子はお兄ちゃんを煽ててあたしに何かする気かしら?)
上条「ありがとな白井。妹がいつも世話になって」
黒子「いえいえ! むしろ黒子がお姉様のお世話になってますの! そのお姉様のお兄様も尊敬しておりますわ!」
美琴「あ、お茶葉切れてた。ティーパックも無いわね。ちょっと厨房行って取ってくるわ」ガチャ
「「「きゃあーーー!」」」ドサドサ
美琴、上条、黒子「・・・・・・」
女子1「あっ!」
女子2「すすいません! えっと・・・」
女子3「けっして聞き耳立ててたわけではありません!」
女子4「あっバカ!」
美琴「はあ・・・で? 何か用?」
女子1「御坂さん! その殿方はどちら様ですか!?」
女子2「まさか彼氏さんでしょうか!?」
美琴「なっ、ち、違うって! あれあたしの兄貴よ!」
女子3「へ? ・・・お兄さん?」
女子4「御坂さんにお兄さんなんていたんですか?」
上条「・・・部屋に入るときは雪崩込むのがお嬢様流の入り方なのか?」
美琴「そんなわけないでしょバカ兄貴」
美琴「ま、聞き耳立てるくらいなんだから物珍しいのも分かるわ。入ってもいいわよ。あたしお茶取って来るから」スタスタ
女子1「へえ~」ジロジロ
女子2「御坂さんのお兄さんですか~」ジロジロ
上条「あ、あの・・・そんなに見られたら恥ずかしいというか・・・」
女子3「Lv5の御坂さんのお兄さんなら、お兄さんも何かすごい能力者なんですか?」
上条「いや、俺はLv0だけど・・・一つできることがあるな」
女子4「できること?」
上条「君は何の能力者?」
女子2「私ですか? 風力操作のLv3です。手から風が出せます。」
上条「俺の右手を持ちながら能力を使ってみて」
女子2「・・・・・・?」ポン
女子2「・・・? ・・・!?」
女子3「どうしたの?」
女子2「演算はできるのに・・・風が起きない!? なんで!?」
女子「「!?」」
※ごめんな。黒子は空気なんだ
上条「はい」パッ
ヒュゴウ!
女子2「あ、出た・・・」
女子1「これは一体・・・?」
上条「俺はこの右手で能力をなんでも打ち消すことが出来るんだ。それだけの能力だけど」
女子3「すごーい! 私もいいですか?」
女子1「私も!」
上条「おう。順番な」
女子3「うわーなにこれ!」
女子1「テレキネシスでお兄様を浮かせられませんわ!」
上条「この右手も含まれてるだからだろうな。」
女子4「あの、次は私・・・」
美琴「な に や っ て ん の か し ら ? 」
上条、女子「!?」
上条「ど、どうした美琴!? ていうか笑顔なのになぜか怖く感じるぞ!?」
美琴「なに妹の同級生後輩と手つないでキャッキャウフフやってんのよ・・・」
上条「何怒ってんだ!? ちょっと電気漏れてるぞ!?」
美琴「やかましいこの女たらし節操なしバカ兄貴がーーーー!!」バチバチ
上条「うおおお!!」ダダダダ
ガシッ シュウ
上条(おい! 寮での能力使用は厳禁じゃなかったのか!?)
美琴「はっ!」
シーン
美琴「ふう・・・どうやら寮監にはバレてないようね」
上条「まったくどうしたんだ? あの子達と手繋いだだけで怒るなんて」
美琴「だ、だって・・・」
女子1「御坂様の能力すら止めた・・・」
女子2「御坂さんはすごい人だけどこのお兄さんもすご・・・」
女子3「そういえば聞いてませんでしたけど、お兄さんってなんていう名前なんですか?」
上条「名前か? 上条当麻だ。」
女子4「え? カミジョウ?」
女子2「御坂じゃないんですか? あ、義兄なんですか?」
上条「いや、実兄だ。俺達の両親は俺達が小さい時に離婚してな。」
美琴「そのときに親権の関係で苗字が分かれたのよ。」
女子1「え・・・」
女子3「す、すみません! そうとは知らず!」
上条「いいよ、気にすんなって。それにな」
ガシッ ポンッ
美琴「きゃあ!!」
女子、黒子「「「!?」」」
上条「苗字が変わっても、血の繋がりがある兄妹ということには変わりない。かわいい妹だよコイツは」
美琴「ちょっなっ何やってんのよ! 離せバカ兄貴!!」ジタバタ
美琴(お兄ちゃんの膝の上なんて・・・///)
美琴「恥ずかしいから離せっつってんでしょ!!」
上条「はいはい。昔は膝をおねだりしてきてかわいかったのになー」パッ
美琴「昔の話でしょ! そんなこと人の前で言わないで!!」
女子1(うわーー////)
女子2(お兄さんに座る御坂さんすごく可愛かったです)
女子3(このお兄さんすごいなー・・・)
黒子 (兄妹のじゃれあいとはいえ、ちょっとジェラシー感じてしまいますの)
女子4「私もお兄さんみたいなお兄さん欲しいな・・・」
美、女子1~3、黒子「「!?」」
上条「あはは、なら君も上条さんの膝に乗るか?」
「「「「!!!??」」」」
上条「じょーだんじょーだん。そんなセクハラまがいのことはしないって。それじゃ時間も遅いしおいとまするかな。」
女子4「あ・・・」
上条「じゃーな、グッバイマイシスターアンドヒアフレンズ、なんてな~」バタン
美琴「ま、まったくほんとにあのバカ兄貴は・・・」
女子4「お兄さんの膝・・・乗りたかったな」
美琴「!? 駄目よ! あいつかなりの女たらしなんだから! そんな簡単に体預けちゃ何されるか分かんないわよ!!」
女子2「女たらし? そんな悪い人には見えませんでしたけど・・・」
美琴「とにかく! 次にあいつが来てそんなことお願いしちゃ駄目だからね!?」
美琴(お兄ちゃんの膝はあたしの場所・・・って! そうじゃないそうじゃないあたしはブラコンじゃない)
美琴(そうよこれはこれ以上バカ兄貴の毒牙の犠牲者が増えないようにしてるんだから! うん!そうよ!ブラコンなんかじゃないんだから!)
prrrrrr
美琴「あ、お兄ちゃん?」
『よう。どうした美琴?』
美琴「あ、あのさあ・・・ちょっと頼みたいことがあるんだけど」
『ん? なんだ? お兄さんに言ってみなさい』
美琴「明日休みでしょ? だからちょっと買い物に付き合ってほしいんだけど」
『えーっと・・・悪い。明日は別に用事があるんだ。』
美琴「え・・・?」
『病院にいる妹達の19090号って子がメール送ってきてさ。あの子も買い物に付き合ってほしいみたいなんだ』
美琴「妹達が・・・」
『なんならお前も一緒に行くか? 兄姉妹そろってショッピングってのも楽しいと思うぞ』
美琴「あっいやいいの! その子が先にお兄ちゃんと約束したんだから明日はその子に付き合ってあげて」
『そっか。じゃ美琴はまた今度の休みに付き合ってやるよ』
美琴「うん、ありがと。それじゃね」
ピッ
美琴「妹達か・・・」
美琴(あたしも含めて一万人全員お兄ちゃんの妹なのよね・・・)
美琴(あの子たちだって妹なんだからお兄ちゃんを頼ることを止める権利はないんだけど・・・)
美琴(・・・なんかお兄ちゃんを取られるみたいに思えてきちゃうな・・・)
上条「へえ~服買うのか。」
19090「はい。支給された制服だけでは少しもの足りないので。と、ミサカはオシャレアピールします」
上条「なるほど、個性が芽生えたって先生も言ってたけどそういうのにも興味を持ち始めたんだな。妹の成長を見れて俺はうれしいよ。」
19090「これはどうでしょう? と、ミサカお兄様に服を見せて伺います」
上条「いいんじゃないか? 着てみろよ」
19090「それでは試着してきてみますね。と、ミサカは試着室へと向かいます」
19090「どうでしょうか?」
上条「よく似合ってるじゃないか。かわいいぞ」
19090「ありがとうございます////と、ミサカは頬を染めてお礼を言います////」
上条「それ買うのか? よし、俺が買ってやるよ」
19090「い、いえ! お金も貰ってきてますしお兄様が払う必要は・・・」
上条「兄から妹へのささやかなプレゼントだ。妹が兄に遠慮すんな。兄妹の好意は素直に受け取ってくれよ」
19090「・・・ありがとうございます。と、ミサカはさらに丁寧にお兄様にお礼を言います」
19090「今日はありがとうございました。とても楽しかったです。と、ミサカは満足気にお礼を言います。」
上条「おう、俺も楽しかったよ。えーっと・・・19090号」
19090「はい、それがミサカの検体番号です」
上条「いいづらいな・・・なんか呼びやすい名前とかあればいいんだけど・・・」
19090「今日はありがとうございました。とても楽しかったです。と、ミサカは満足気にお礼を言います。」
上条「おう、俺も楽しかったよ。えーっと・・・19090号」
19090「はい、それがミサカの検体番号です」
上条「いいづらいな・・・なんか呼びやすい名前とかあればいいんだけど・・・」
19090「それでは、あなたがミサカに名前を付けてください。と、ミサカはお願いします」
上条「ええっ!? 名前ってのはそいつ自身を表す大事なものだぞ!? 俺なんかよりももっと賢い人に」
19090「ミサカにはお兄様以外に付けてくれる人にアテがありません。それにお兄様が付けてくれた名前ならばそれをミサカは一生大事にします。」
上条「・・・そうか」
上条「お前はあの病院の4人の中でも特に大人しいほうだから、『美静(みしず)』なんてどうだ?」
19090「美静・・・それがミサカの名前・・・」
上条「物静かでそれでいて美しくなれるように。この『美』は美琴の姉妹であることの証明と共通点としての意味もある。どうだ?」
19090「・・・うっ・・・」ポロッ
上条「!? おいどうした!? まさか気に入らなかったのか!? 悪いもっとよく考えて付けるべきだった! すぐに別の名前を考えて」
19090「いえ違います・・・美静・・・とても良い名前だと思います・・・」
上条「だったらどうして・・・」
19090「ミサカ達は元々絶対能力計画の実験動物として作られ、生まれました・・・。ミサカ達はただ殺されるだけの運命のはずでした」
19090「それが、お兄様によって救われました。そして今ミサカは番号以外の『人間として』の名前を与えられました。」
19090「それが、嬉しかったんです。嬉しすぎて涙が止まりません。とミサカは・・・いえ、美静はお兄様にお礼を言います・・・ありがとうっ・・・」
上条「・・・妹は兄の胸で泣けよ。ほら」
19090「ううっ・・・ぐすっ・・・」ギュッ
上条「落ち着いたか?」
美静「はい、ありがとうございます。と、ミサ・・・美静は再度お礼を言います」
上条「気に入ってくれたみたいで嬉しいよ。」
美静「とても光栄なことです。ネットワークで他のミサカに自慢しちゃいます。~♪」
上条「病院まで送るよ。浮き足立って事故にでもあったら大変だからな」
上条「見えてきたな。それじゃ俺はそろそろ・・・」
? 「お待ちしておりました。お兄様、19090号、もとい命名美静でしたか。」
上条「え? その声・・・」
10039「ネットワークであなたの脳から聞きましたよ19090号もとい美静」
13577「19000号台の末に近い妹達の分際で自分だけお兄様に名前をつけてもらうなど」
10032「それは、ずるいという言葉がもっともあてはまるでしょう。と、ミサカは19090号もとい美静に敵意の目を向けます。」
美静「先番号のお姉様方・・・」
上条「お、おいどうしたんだ? なんかみんな怖い目で上条さんびびってしまいますよ?」
妹達「「「お兄様!!」」」
上条「は、はい!?」
妹達「ミサカにも」「ミサカにも」「ミサカにも」「「「名前を付けてください!!」」」
上条「へ・・・?」
上条「あー疲れた・・・人一人に名前つけるのってこんなにも疲れるもんなんだな・・・」
ピンポーン
上条「こっちは帰ったばかりなのに誰だよったく」ガチャ
? 「こんにちは、お兄様。と、ミサカはあいさつします。」
上条「えーっと・・・お前はどの妹達?」
11857「お初にお目にかかります。検体番号11857号のミサカです。と、ミサカは自己紹介します。」
上条「はじめて見る妹達? たしかあの4人以外は学園都市外で調整を受けてるって・・・」
11857「ネットワークから情報を得て駆けつけました。10032号、10039号、13577号、19090号に名前を付けられたというのは本当ですか? と、ミサカは尋ねます」
上条「ああ・・・本当だけど・・・」
11857「ならばミサカにも名前を付けてください! そんなの不公平です! と、ミサカは強い口調でお兄様に迫ります!」
上条「ええ!?」
? 「抜け駆けは許しません! ミサカも名前を付けてもらいます! とミサカは登場の初っ端から叫びます!」
上条「お前は・・・」
18545「お初にお目にかかれますお兄様! ミサカ18545号です! と自己紹介します!」
17540「いいえ! ミサカが先に名前を付けてもらいます! と、ミサカ17540号が登場します!」
13333「先に付けてもらうのはこのミサカ13333号です! と、ミサカも便乗します!」
「お兄様!」「お兄様!」「お兄様!」
上条「ふっ不幸だああああああーーー!!!」
それから数日間、上条当麻は名前辞典を相棒に寝ずに1万人分の名前を考えていたそうな
-fin-
不良1「お嬢ちゃんかわいいねー、俺らとちょっといいことしない?」
佐天「ひ・・・す、すいません、これから家に帰らないと・・・」
不良2「ゲーセンでもカラオケでもいいからさー、どっか遊びに行こうぜえ?」
佐天(やだ・・・この人たちガラ悪いよお・・・)
? 「おう、スマンスマン、待たせちまったなー」
佐天(え?)
? 「ほら、暗くならないうちに早く帰ろうぜ」グイッ
佐天「あっ」
不良1「待てや」
上条「あっ! どうもすみませんこの子俺の妹なんですよーハハハ」
不良2「俺らの事覚えてねえか?」
上条「え? ・・・・・・あっ! 美琴の時の!」
不良1「同じ相手に同じ手口は通用しねえんだよ嘘兄野朗が!」ブンッ
上条「ひいっ!」ヒョイッ ダダダダダダダ
不良2「テメエにゃ一体何人の妹がいんだよコラアアアアアアア!!」ダダダダダダダダ
上条「都市内外合わせて一万人ほどおおおおおおおお!!!」ダダダダダダダ
不良1「ふざけんなあーーーーーー!!」ダダダダダダダ・・・
佐天「行っちゃった・・・」
佐天「あの人、私を助けてくれようとしてくれたんだ・・・」
佐天「・・・また、会えるかな・・・」
佐天「はー・・・」
初春「どうしたんですか? 佐天さん」
佐天「うん、昨日ね、怖い人たちに絡まれたんだけどね」
黒子「あらあら、お怪我はございませんでしたか?」
佐天「大丈夫です。それで、その人達から助けてくれた人がいたんだ。その人にお礼言いたいなって思って」
初春「へえ~、どんな人だったんですか?」
佐天「高校生くらいの男の人で、ツンツンした髪型でした」
美琴「ぶふぉっ!?」
初春「きゃあっ!」
佐天「ど、どうしたんですか御坂さん!?」
美琴「い、いや・・・ゴホゴホ」
美琴(あのバカ兄貴・・・またフラグ建てるようなことを・・・)
黒子「おや、それはもしかして上条さんのことではございません?」
美琴「く、黒子!」
佐天「え!? 白井さん知ってるんですか!?」
黒子「わたくしよりもお姉様のほうがよくご存知かと」
初春「御坂さん、その上条さんって人とお知り合いなんですか?」
美琴「お知り合いっていうか・・・」
黒子「上条さんはお姉様のお兄様、実兄にあたる方ですわ」
佐天「ええっ!? 御坂さんお兄さんなんていたんですか?」
美琴「あーうん・・・バカだけどね」
初春「なんで今まで教えてくれなかったんですか!?」
美琴「話す必要はないと思ったから・・・」
佐天「私お礼言いたいです! お兄さんに連絡とってもらえますか!?」
美琴「えっと・・・」
~♪
美琴「あ、ちょっとごめんね」ピッ
『もしもし、美琴?』
美琴「あ、お兄ちゃ・・・ !!」
初春「御坂さん・・・今お兄ちゃんって言いましたね・・・」
佐天「御坂さんの妹ボイスすごいかわいかったけど・・・それよりも!」
佐天「御坂さんその電話の相手お兄さんですよね!? ちょっと私にとり合ってもらえません!?」
美琴「ちょ、ちょっと待って・・・お兄ちゃんどうしたの?」
『今日の夕方卵の特売があるんだけど一人2パックまでしか買えないんだ。ちょっとお前も協力してくれないか?』
美琴「もーしょうがないわね。それよりも今どこにいるの?」
『F地区の大通りだ。日用品の買い物に来ててな』
美琴「今ここの大通りにいるんだって」
佐天「近くにいるじゃないですか! すみません直接会えるようにできませんか!?」
美琴「ええっ!? で、でも・・・」
美琴(関わった女の子に片っ端からフラグ建てまくるお兄ちゃんなんて、簡単に女の子の友達に紹介させられないわよ!)
黒子「お姉様、なんとか佐天さんがお礼を言えるようにできません? あの方はお優しいので嫌な顔はしないと黒子は思うのですが」
美琴「うう・・・わ、分かったわよ・・・」
美琴「お兄ちゃん? 私もF地区の○○ってファミレスにいるんだけどさ」
『おお、あそこか。なんだかなり近くにいるんだな』
美琴「お兄ちゃんを見てみたいって友達がいるから、今から来れない?」
『俺を見たい? そりゃまたなんででせうか?』
美琴「来てみれば分かるから。お願い来てくれないかな」
『分かった。じゃ今からそっち向かうことにするよ。じゃあな』ピッ
美琴「えっと、今から来ます」
初春「どんな人でしょうかね~」wktk
佐天(そっかー・・・あの人御坂さんのお兄さんだったのか・・・)
佐天「そういえばお兄さんって上条?でしたっけ。名前には聞こえませんけど違う苗字なんですか?」
美琴「うちずっと前に両親が離婚したのよ。その時に変わったの」
初春「お父さんとお母さんが離婚・・・つらくなかったんですか?」
美琴「んー・・・離婚したのはあたしが小さい頃だったからね。離婚なんて全然理解してなかったわ」
美琴「だから苗字がなんでお兄ちゃんと違うのかって疑問に思って、それで泣いたりもしたわ」
美琴「でも、お兄ちゃんは『苗字が変わっただけで兄妹じゃなくなるわけじゃない。あんなのただの飾りだ』って言って、あたしを泣き止ましてくれたこともあったわ」
佐天「へえ~・・・じゃあ御坂さんはお兄さんが大好きなんですね」
美琴「へっ!? な、なんでそうなるの!?」
佐天「なんでって・・・モロにじゃないですか。苗字違うだけで泣いただなんて、それだけ好きだったってことでしょ?」
美琴「む、昔はそうかもしれなかったけど、あくまで昔の話だから!」
佐天「じゃあ今は嫌いなんですか?」
美琴「き、嫌いってわけじゃ・・・むしろ・・・」
佐天「へえ~。むしろ?」
美琴「っ・・・あーもう! この話おしまい! もうちょっとで兄貴が来るから待ってるわよ!」
カララーン イラッシャイマセー
美琴「あっ来た! お兄ちゃーん!」ブンブン
上条「あ、どうも。初めまして美琴の兄の上条当麻です。妹がいつもお世話になってます」
初春「初めまして。初春飾利と言います。」
佐天「佐天涙子です。お兄さん、私を覚えてますか?」
上条「え? ・・・・・・ああ昨日の! なんだ美琴の友達だったのか」
佐天「あの時は助けてくれてありがとうございます。追いかけられてましたけどあの後大丈夫だったんですか?」
上条「あはは・・・なんとか逃げ切ったよ。しかし見知らない他人にお礼なんて律儀な子だな」
佐天「すみません御坂さんに無理言って来てもらっちゃって」
上条「構わないよ。どうせ夕方まで暇持て余すつもりだったし」
佐天「お兄さん! 御坂さんって昔はどんな子供だったんですか?」
美琴「ちょ、ちょっと佐天さん!」
上条「昔は素直だったんだよなー。どこでもお兄ちゃーんってくっついてきて甘えて」
佐天「へえー」
初春「可愛かったんですねー」
美琴「もう! 友達の前でそんな話しないでよバカ兄貴!」
上条「それが今ではバカ兄貴と呼ばれる始末。反抗的になってお兄ちゃんは悲しいですよー」
美琴「もうしゃべんな! とにかく恥ずかしいんだからそういうことそういうこと人に話さないでって前に言ったでしょ!」
上条「はいはい、分かりましたよ」
美琴「まったく・・・」
上条「でな~~~だったんだよ」
佐天「へえ~。お兄さんって面白い人ですね」
上条「お?そうか?」
美琴「………」
佐天「よかったらメルアド教えてもらえますか?」
美琴「えっ!?」ガタッ
上条「どうした?美琴」
美琴「い、いやなんでもない…」
佐天「おやおや?御坂さんひょっとしてお兄ちゃんを取られる危機感でも感じましたか?」
美琴「なっ!そ、そんなわけないじゃない!あたしはそんなブラコンじゃないわよ!」
初春「でも御坂さんなんかつまんなそうな顔してましたよ?お兄さんに構ってもらえなくて寂しいみたいな」
美琴「うっ初春さんまで!そんな顔してないから!」
黒子「お姉さま~ん♪ 構ってもらえず寂しいのならこの黒子がいくらでも代わりを勤めますわ~♪」
美琴「ちょっ離れなさい黒子!だから寂しいなんて思ってないってのに!」
上条「あはは。そうやっていじってもらえるなんて良い友達持ったな美琴」
美琴「あ……」
上条「こんな妹ですが、どうかこれからも仲良くしてやってくださいね、皆さん」
佐天「はい!御坂さんは友達ですから」
初春「私もずっと友達でいたいと思ってますよ」
黒子「わたくしは一生ついていきたいとまで思ってますわ!」
美琴「…ありがとう、みんな」
佐天「それじゃさよなら!御坂さんにお兄さん!」
初春「今日は楽しかったです。それでは」
黒子「お姉様、寮の門限までにはお帰りなさいませ」
美琴「分かってるわよ。それじゃね」
上条「あー買えた買えた。お前のおかげで助かったよ。ありがとな」
美琴「これくらい協力するわよ。兄妹でしょ?今日はあたしがご飯作りに行ってあげる」
上条「おいおいいいのか?門限はどうするんだ」
美琴「…黒子には嘘ついたことになっちゃうわね」
上条「そりゃ駄目だろ。途中まで送ってくから門限までに」
美琴「お願い。今日はお兄ちゃんとご飯食べたいから…」ギュッ
上条「……ま、俺が父兄として電話しとけばいいか」
上条「お、うまい。久しぶりに食べたけどお前料理の腕上げたな」
美琴「うん。料理の研修課程わりと多いから」
上条「すごいな美琴は。こんなうまい飯作れるなんて、きっと美琴は将来良いお嫁さんになれるだろうな」
美琴「あ、ありがとう…」
上条「ごちそうさまー。あーうまかった。」
美琴「お粗末様。お皿洗うからこっち持ってきて」
上条「おう」カチャカチャ
上条「寮監さんに電話しといたけどお前寮にはいつ戻る?」
美琴「んー…まだ当分は帰りたくないかな」
上条「そういう言われちゃこっちも困るんだけどな…」
美琴「お兄ちゃん、ちょっとベッドに座って」
上条「ん?こうか?」ギシッ
美琴「失礼します」ポスッ
上条「…なんだ、自分から膝に座りにくるなんて、数年ぶりじゃないか」
美琴「…お腹に腕回して抱き締めてよ」
上条「今日はやけに甘えるな。どうしたんだ?」ギュッ
美琴「た、たまにはいいじゃない。妹がお兄ちゃんに甘えたって」
美琴「…佐天さんに初春さん、そして黒子。あたしはあの子達に会えて、本当に良かったって思ってる」
上条「友達に出会えてなくて良かったなんて思う奴なんていないぞ。どんな奴でも友達になったならそいつを大切にしたいって思うもんだ」
美琴「…あたしはLv5になってから、どんどん話せる人が少なくなっていった。自分に友達なんかいないんだって思うこともあった」
上条「……」
美琴「一人になっちゃうことを分かってたら、レベルなんて上げなきゃよかった。能力なんていらないとも思ったわ」
美琴「でも、お兄ちゃんだけは違ったよね。あたしがレベルアップするたびに誉めてくれた。変わらずに接してくれた」
上条「妹が成長したんだ。喜ばない兄貴がいるか」
美琴「あたしはお兄ちゃんがいたからここまで登れたんだと思う。お兄ちゃんがいなかったら、多分どこかで崩れてた」
美琴「だから、今のあたしがいるのはお兄ちゃんのおかげ。お兄ちゃんがいてくれたから友達もできたんだと思う。お兄ちゃんがいてくれたからあたしは…」
上条「すべてはお前が頑張ったからだよ。お前が努力したから今がある。自分を誇れよ美琴。お前にはその権利があるんだ」
美琴「…うん、ありがとう、お兄ちゃん」
上条「なあ、もうけっこうな時間この姿勢でいるんだが…」
美琴「ごめん、もうちょっとだけ…」
上条「いつまでも甘えんぼだな美琴は。ちょっと昔を思い出したよ」
美琴「ねえ、今日泊まっていってもいい?」
上条「それはいくらなんでも…」
美琴「いいじゃない。今日くらい昔みたいに一緒に寝ましょうよ。あたし達兄妹でしょ?」
上条「…ま、今日くらいはいいだろ。また寮に電話いれないとな」
美琴「すう…すう…」
上条「……俺のおかげ…か」
上条「…俺だって、お前のおかげで今の俺があるんだよ…」
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
『うう……』
『もうやだ…なんでぼくだけこんな目にあうの?なんでぼくだけ不幸なの…?』
『おにいちゃん…?』
『!…みこと』
『おにいちゃん、ないてたの?』
『な、ないてないよ!おまえのにいちゃんはつよいんだからな!』
『ふこうって、しあわせじゃないことでしょ?あたし、分かるよ?』
『…………』
『おにいちゃん、今しあわせじゃないの?』
『…うん…』
『…おにいちゃん』スッ
ギュッ
『…みこと』
『あたしが、おにいちゃんをしあわせにしてあげる。だから、なかないでおにいちゃん』
『…ありがとう、みこと』
『あたし、大きくなったらおにいちゃんのおよめさんになる。それで、もっとおにいちゃんをしあわせにしてあげる』
『だから、おにいちゃん、しあわせになることをあきらめないで。つらくても、あたしが守ってあげるから』
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
上条「ありがとな、美琴。お前がいたから俺はこうやって生きてこれたのかもな」
美琴「んん…おにいちゃん…」
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
『グスッ…ふえぇぇぇん…』
『どうした美琴!?誰かにいじめられたのか!?』
『クラスの子がね…お兄ちゃんと苗字が違うのは他人だって…そんなのお兄ちゃんじゃないって…』
『なんで私達苗字が違うの?苗字が違うと兄妹じゃないなんて…お兄ちゃんがお兄ちゃんじゃなくなるなんて、そんなのやだぁ…』
『…美琴。お前は本当に苗字が違うだけで兄妹じゃなくなるなんて思ってるのか?』
『え……?』
『苗字が違ったって俺達は兄妹だ。苗字なんてただの飾りだ。そんなもので俺が兄ちゃんじゃなくなるわけないだろ?』
『…お兄ちゃん…よかった…』
『俺達は兄妹だよ。苗字が違うだけで他人になったりするもんか』
『じゃあ…お兄ちゃん…』
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
美琴「ずっと一緒にいて…どこにも行かないで…」
上条「………」
上条「…ずっと、ってのは難しいかもしれないけど、俺はどこにも行かない。離れるわけないだろ」ギュッ
美琴「んん…」
上条「俺とお前は血の繋がった兄妹なんだからさ」
終わり
574 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/04/10(土) 16:55:26.11 TWafHwNJO 66/123終わりです。スレタイで終わったほうがスッキリするかなって思ったんで。
まだネタあったら投下していこうかと思ってます。
父兄参観とかやってみたいけど>>405でやってたしなー
自分の書き方で書いてみたいけどどうでしょう?
prrrrガチャ
上条「はい、上条です」
『当麻君?私が分かる?』
上条「!……母さん」
『久しぶり。元気にしてる?』
上条「ああ、俺は元気だよ。母さんは?」
『私もよ。実は急なお願いがあって電話させてもらったんだけどね』
上条「急なお願い?」
『実はね、美琴ちゃんの学校の授業参観が明後日にあるんだけど』
上条「へえ~、常盤台にもそういうのあるんだ」
『うん。それでお願いっていうのはね、その参観に私の代わりに当麻君が父兄として行ってほしいの』
上条「俺が?」
『去年は私が行ったんだけど、今年は仕事の事情で行けなくなっちゃったのよ。お願い当麻君、引き受けてくれないかな』
上条「分かった。母さんの代わりに俺が行くよ。それくらいお安い御用だ」
『ありがとう当麻君。ごめんね、他人になっちゃった人がこんな図々しい頼み事するなんて自分勝手なのは分かってるんだけど…』
上条「母さんは他人なんかじゃない。俺と美琴を産んでくれた俺達の母さんじゃないか。離婚して戸籍上は他人になっても、母親って事には代わりはない」
上条「美琴も俺の妹だ。妹の成長を見守るのは兄である俺の役目。父兄として美琴の授業参観に出ることを拒む理由はないよ」
『本当に、ありがとうね当麻君。美琴ちゃんの一番近くにいる家族があなただから、美琴ちゃんも私も当麻君を頼りにしてるわ』
上条「ああ、任せといてくれ」
美琴「はああっ!?お兄ちゃんが授業参観に!?」
『おう、母さんから電話かかってきてな、行けなくなったから代わりに行ってほしいんだと』
美琴「お母さんが…。い、いいわよ別に!お兄ちゃんだって面倒でしょ!?参観なんて来なくても」
『もう常盤台の保護者証明書届いちまった。それに母さんの頼みを無碍にはできねえよ。大丈夫だ、俺の予定の方は空けた。明後日はしっかり勉強姿見てやるからな』
美琴「そういうことじゃなくて!とにかく来なくていいから!ていうかくんな!」
『妹面倒見るのは兄の役目。俺には保護者として美琴の学校の様子を見守る義務がある。じゃあな、明後日常盤台で会おう』ツーツー
美琴「……マジで?」
美琴「ああ~もうなんでお母さんもお兄ちゃんに頼むかなあ~…」
美琴「あのフラグ乱立バカ兄貴が女子校なんかにきたら一体何人の女の子がお兄ちゃんの餌食にされるっていうのよ…」
美琴「どうか明後日は何事もなく終わってくれますように…」
<オイ、ノウリョククレヨ
土御門「カミや~ん明日の休みの予定空いてるかにゃ~?今青ピと非常に健全なDVDの鑑賞会開こうと思ってるんだが」
<ジュースイッポンナ
上条「あー悪い。明日は予定があるんだ」
<チッ アシモトミヤガッテ、ワカッタヨ
青ピ「なんやカミやん青少年の健全な営みの誘いを断るなんて……はっ!?まさかカミやん女とでも約束しとるとか…」
<パシッ
上条「そんなんじゃねーって。妹の学校の授業参観に父兄として出なきゃいけないんだ」
<テレキネシスラーニングカンリョウダ
青ピ「なーんや妹の授業参か………なんやと?」
<オマエマルチスキルッテベンリダケドソウイウトコフベンダヨナ
土御門「てことはカミやん、常盤台に行くのか?」
<ダカラオレハレベルゼロナンダヨ
上条「ああ、美琴の授業風景の様子を見てくる…って…」
土、青「「デルタフォースラリアットォォォォ!」」
上条「ぐはあ!何すんだお前ら!」
土御門「うらやましすぎるぜいカミやん!お嬢様学校に正規に入れるなんて!」
青ピ「こんなもんじゃ足りん!もっといくで!」
上条「ふ、不幸だあああああああ!!」
-当日-
上条「学び舎の園なんて初めて入ったな…なんかすごい洋風だ…えっと常盤台中学はこっちの道か」
上条「ひろっ!校舎もでかっ!さすが学園都市有数のお嬢様学校…」
上条(美琴はこんなとこで勉強してんのか…)
「授業参観の保護者様の受付はこちらでどうぞー」
上条「おっと受付か」
「ご自身のIDカードと保護者証明書をお見せください」
上条「えっと…はい」スッ
女子生徒「ワイワイキャッキャッ」
「生徒様のお名前をお伝えください」
上条「御坂美琴で」
女子生徒「!!?」
「それでは、こちらの教室でお待ちください」
女子A「あの…」
上条「ん?なんでしょうか?」
女子B「今御坂って…御坂様の保護者様なんですか?」
上条「ああ、俺美琴の兄貴なんだ。」
女子「「ええーーーっ!?」」
女子C「御坂様にお兄様なんていらっしゃったんですか!?」
上条「なんだあいつ話してないのか。そうだよ。美琴は俺の妹だ。」
女子D「ほ、本当に…」
女子E「あの!私女子Eと言います!御坂様には色々お世話になって…」
上条「え?あ、ああそう…」
女子A「ちょっと!抜け駆けずるいわよ!私は女子Aと申します」
「私は」「私は」「私は…」
上条「え、えええ?」
「授業参観される保護者様はこちらの教室にお入りくださーい」
上条「あ、もう行かなきゃ。ごめんまた後でな」
女子A「あ…こちらこそすみません…」
上条「それじゃ!今後とも妹をよろしく!」
女子B「本当に御坂様のお兄さんなんだ…」
女子C「ねえ!御坂様のお兄さんだよ!?他のみんなにも教えてあげようよ!」
女子D「私2組と3組の子に教えてくる!」
女子E「メールで部活の先輩達にも教えよ!」
女子F「学校掲示板にスレ立ててくる!」
-教室-
美琴(お兄ちゃん本当に来ちゃうのよね…)
美琴(あたしのお兄ちゃんが参観に来るってバレなきゃいいんだけど…)
クラスメート1「御坂さん!お兄さんが来るって本当!?」
美琴「いきなりかああああああい!!!」
クラ2「!?ど、どうしたの御坂さん!?」
美琴「あ、いやごめんなさい…。それよりなんでそのことを!?」
クラ3「わ~やっぱり本当だったんだ!御坂さんのお兄さんが来てるって後輩からメールが来て!」
美琴(もうバレちゃってるの!?いや話が広まってる規模が限定されていれば大きな騒ぎには…)
黒子「お姉様!」
美琴「黒子?どうしたの?」
黒子「話はあとでしますわ!とにかく一緒に来てくださいませ!」
コンピューター室
美琴「な…なによこれ…」
黒子「見ての通りですの…」
学園都市常盤台女子中学校掲示板
常盤台速報VIP
【レベル5の】おい、超電磁砲の兄が来てるみたいだぞ【お兄様】(745)
婚后光子の派閥入り募集(3)
お前ら念動力で何キロまで浮かせる?(252)
ロリ画像よこせってンだよォ(1001)
心理掌握に頭いじられたい(81)
風紀委員やってるけどなんか質問ある?(451)
美琴「特徴もしっかり抑えられてるみたいね…」
15:以下名無しにかわりましてTKWDIがお送りします
ツンツンした髪型、顔ランクは良くも悪くもなし。あんまり妹と似てないから注意
16:以下名無しにかわりましてTKWDIがお送りします
俺見たことあるかもしれん。なんか寮の前で手引いてた。
17:以下名無しにかわりましてTKWDIがお送りします
この前寮の妹の部屋に来てたよ。俺もいたんだけどなんか御坂様を膝に座らせてた
18:以下名無しにかわりましてTKWDIがお送りします
>>17 kwsk
19:以下名無しにかわりましてTKWDIがお送りします
>>17 kwsk
美琴「はあ…こんなの全校に広がってるってことじゃない…」
黒子「口伝いの広がりもありますので、もうこの事を知らない生徒はもういないと考えてもよさそうかと」
美琴「広がっちゃったものはしょうがないわね。諦めることにするわ。ここまでの事になったんだからもうこれ以上は騒がれないだろうし…」
黒子「お姉様。実の妹でありながらお忘れになりましたか?」
美琴「え?」
黒子「あの方の本当の恐ろしさ、黒子は存じておりますわ」
美琴「!!!」
美琴「フラグ…メーカー…」
黒子「そうですの」
黒子「あの方は知る女性ほぼ全ての方に自身を惚れさせる天然ジゴロだということは聞いていますわ」
黒子「全校生徒の憧れ、レベル5のお姉様のお兄様。生徒の興味をそそるには充分すぎる肩書きですわ。」
黒子「おそらく多くの生徒は上条さんを一目見ようと周囲に集まり、積極的な生徒は接触を図ろうとするでしょう。」
美琴「!!」
黒子「そして、一度接触すればあっという間にフラグを立てられ、知らず知らずのうちにあの方に恋するようになる」
黒子「そして常盤台の全ての生徒にフラグが立ち、常盤台中学は上条さんの大旗高原へと姿を変え…」
美琴「いっ…いやあああああああああ!!!」
美琴「どどどどうしよう…」
美琴(お兄ちゃんだったらありえない話じゃない…ていうかお兄ちゃんにとって学校一つ潰すことくらい造作もないことかもしれない…)
美琴「く、黒子!お願い協りょ」
黒子「申し訳ありませんわお姉様。黒子にできることは何もありません」
美琴「!?な、なんでよ!?」
黒子「これはお姉様方兄妹の問題。家族の問題に口を挟める黒子ではございませんわ。本当に申し訳ございません」シュン
美琴「あっ…」
黒子(ごめんなさいお姉様。薄情な真似をして)
黒子(しかしこれはお兄様に依存しているお姉様のブラコンを治すチャンスでもありますの)
黒子(クラスメート、先輩、後輩、これだけの人数が上条さんに惚れれば、いくらなんでもお姉様も愛想を尽かすというもの)
黒子(そしてお兄様に興味を無くしたお姉様はゆくゆくは黒子に目を向け……おっと、そんな下心はございませんわよ、オホホホホ)
美琴「そんな…黒子の協力が得られないなんて…」
美琴「お兄ちゃんと他の生徒との接触を断つ…?いやあたしは授業受けなきゃいけないからお兄ちゃんの行動は制限できないし…」
美琴「とにかく教室に戻らないと…」
教室
教師「~~~で~~~あるからして~~~」
美琴(教室に入ってきた瞬間電気で気絶させる…いや授業中に能力使ったら間違いなく呼び出しだしそれにお兄ちゃんの右手で無効化される…)
キーンコーンカーンコーン
教師「二時間目は親御さん達が参観するからなー。集中して授業を受けるように」
美琴(うわああああ対策見つからないまま時間来ちゃった)
クラスメート「御坂さんのお兄さんどんな人だろうねー」
美琴(人の兄より自分とこの親のこと考えなさいよ!お兄ちゃんに構わないでよね!)
キーンコーンカーンコーン
教師「これが~~~こうなって~~」
コンコン
教師「お入りください」
美琴(奇跡よ起きろ!お兄ちゃんは今だけ神隠しに遭っていなくなってて…)
ゾロゾロゾロ
上条「…」
美琴「」
クラ1(ツンツン頭!見つけたよ!あの人だ!)
クラ2(へ~あれが御坂さんの…中の上ってとこかな?)
クラ3(ちょっと誰か写メ音でない携帯持ってない?)
クラ4(うp。これだけで1000いくでしょ)
教師「~~~から…クラ2さん、前を向いてください」
クラ2「あっ、す、すいません…」
クラ2(ヘマしたな~…お父さん睨んでたし)
美琴(みんなバレないようにお兄ちゃん見てる…あーもうバカ兄貴!今すぐここから立ち去れ!)チラ
上条(お、美琴がこっち見た。お兄ちゃんはここにいますよ~)ニコッ フリフリ
美琴「」
クラ1(ねえ見た!?お兄さんが御坂さんに手振ってた!)
クラ3(うん!なんか優しい微笑みもしてた!やっぱり妹なんだね御坂さん!)
クラ4(後ろを見たら、レベル5が妹として兄に手を振られてた。何を言ってるのか分からないとくぁwせdrftgyふじこlp)
美琴(あんのバカ兄貴があああああああ!!!)
「授業参観は終わりです。保護者説明会の会場まで案内しますので続いてください」
ゾロゾロゾロ
美琴(やっと…出て行った…)
キーンコーンカーンコーン
「きりーつ。礼」
教師「それじゃあ明日の予習を忘れないように」
クラ1「見たよ御坂さん!御坂さんのお兄さん!」
クラ2「高校生くらいだよね。かっこよかったよ」
美琴「そんなことないわよ。多く見積もってもフツメンってとこでしょ」
クラ3「御坂さんに手振ってたよね!いいな~うちのお父さんなんかずっとしかめっ面だよ?」
美琴「恥ずかしいだけよあんなの。まったくあのバカ兄貴は…」
クラ1「えーでもー」
美琴(あれ…?)
美琴(あたし…今までこんな風にクラスの子と話せたことあった…?)
美琴(…………)
美琴(…ありがとう、お兄ちゃん、来てくれて…)
クラ4「ターゲットは…?説明会のあと昼食に食堂?了解、決行は四時間目終わったらすぐね」
「以上で保護者説明会を終わりたいと思います」
上条(やっと終わったか…。しかしどんだけ広いんだこの学校。校舎の施設案内だけでかなり歩いたぞ)
上条(美琴も恵まれたところで勉強してんだな。頭良いし、本当に俺にはもったいない妹だ)
「保護者の皆様、お疲れ様でした。これにて常盤台中学授業参観の予定を終了したいと思います。」
「保護者様には本校の学生食堂にて昼食の提供を致します。全品無料食券をお配り致しますので、お子様と食事の一時をお楽しみください。」
上条(おおっマジでか!常盤台のうまい飯が食えるなんて思っても見なかったぜ!)
「どうぞ」
上条「ありがとうございます」
ピッピッ
生徒父1「私だ。授業参観が終わった。30分後に学園都市を出るから迎えを頼む」
上条(ん?)
生徒父2「ああ、今から会社に戻る。…ああ、会議には間に合うようにする。」
生徒父3「商談は成功したか?……そうか。私が帰る頃には書類を集めておけ」
上条(そっか…お嬢様の子供を持つ父親ってのは偉いさんばっかりなんだったな)
上条(でもせっかく学園都市に来たんだからめったに会えない子供と昼飯くらい食ってけばいいのに…)
上条「美琴来るかな?あいつと一緒に食おうとするか」
キーンコーンカーンコーン
クラ4「行くわよ!」
ダダダダダダダ
美琴「…?どうしたのかしらあんなに必死に走って」
「ねー今日の授業参観に参加した保護者は食堂のご飯が食べられるんだって。」
「らしいね。なんか親子で食べて絆を深めあうとかで」
「うちのお父さん参観終わったらすぐ帰るからそんなの無いに等しいよ。まあ親と食べても恥ずかしいだけだし、ちょうどいいかも」
美琴(ふーん。保護者には昼食の提供か……って)
美琴(お兄ちゃんまさか今食堂にいるの!?じゃあ今飛び出してった子達は…)
美琴(ぬかった!今お兄ちゃんは自由の身で誰とも接触できる!あたしもすぐ食堂に行かないと!)
上条「食堂も広いな…。何人入れんだ?この広さ…」
上条「さて何食べようかな。またとない機会だ。なるべく良いもの食べたいところだが」
ドドドドドド……
上条「…?なんか集団でこっちに向かってくるような地鳴りが…」
「いたわよ!ツンツン頭!」「ソースの画像通り!」「御坂様のお兄様ー!!」
上条「え?」
「あなたが御坂様のお兄様ですね!御坂様にはいろいろとお世話になってます!」
「私を覚えてますかお兄さん!寮で会った私です!」
「キャー!御坂様のお兄様に会えるなんて!」
クラ4「お前ら食堂にいるぞ早く来い…っと」
上条「え…えええ?」
「あの人?御坂さんのお兄さん」
「へ~、あれがか~。御坂さんのお兄さんにしてはなんか普通なかんじだね」
「御坂さん妹だったんだね。なんか可愛く思えてきたな」
クラ4「写メ写メ」カシャカシャ
上条「えっと…ご、ごめん!美琴は!うちの妹いないか!?」
キャー!
「御坂さんを『うちの妹』だって!」
「すっごーいやっぱりお兄さんなんだ!普通そんなこと言えないよ!」
クラ4「『御坂兄「美琴はうちの妹」』っと…スレ立て完了」
上条「な、なんなんだこりゃ…?」
ワイワイ キャーキャー
美琴「遅かった…何なのよこの人だかり…」
美琴(いくらあたしがレベル5の有名人だからって、お兄ちゃんにここまで興味が湧くものなの…?)
「お兄ちゃーん!」
美琴「!?」
「キャー!御坂様のお兄様にお兄ちゃんって言っちゃった!」
「駄目よー。そう呼んでいいのは御坂様だけなんだから」
「御坂様お兄様のことなんて呼ぶんだろ!お兄ちゃんだったら御坂様すっごく可愛いね!」
美琴(なによ…なんなのよ人のお兄ちゃんに馴れ馴れしく…。)
美琴(とにかくお兄ちゃんって呼んじゃいけない。全校の前でそんな呼び方したら恥さらしに)
上条「あっ!おーい美琴!」
美琴「お兄ちゃん!」
ザワッ…
美琴(うわああああああ!!!)
クラ4「『御坂「お兄ちゃん!」』っと。スレ立てすぎかな?」
キャアアアアア!!
「ねえ聞いた!?今御坂様がお兄ちゃんって!」
「御坂様のこんな声二度と聞けないよ!」
「ああ!御坂様の妹ボイス!なんてレアな場面に遭遇できたんでしょう!」
クラ4「すいませんもう一回言ってください!コピーして売るんで!」つボイスレコーダー
上条「ちょっとごめんよ…おーい美琴!一緒に昼食を…」
美琴「こ…この…」プルプル
上条「み、美琴?どうした?」
美琴「バカ兄貴があああああ!!」
バリバリバリバリィ
「キャアアアアア!」
上条「なっ…なにやってんだ!やめろ!」
ガシッ パキィィィン
美琴「はあ、はあ…」
上条「何してんだよお前!いきなり放電なんて!」
美琴「うっさい!よくもあたしに恥かかせてくれたわね!」
上条「なんで恥かいたかは知らんが、お前はそれだけで能力を使うのか!?」
上条「自分がいったいどれだけの力を持ってるのか分からないお前じゃないだろ!?私情に任せて強大な力を振り回せば周囲を傷つける!実際お前はこれだけ人が集まってるところで力を使おうとした!」
美琴「…!」
上条「俺が止めなかったらただじゃ済まなかったかもしれないんだぞ!あれだけの電撃なら人を簡単に怪我させられた!お前の力は時には人を傷つける凶器にもなることを忘れるな!」
上条「俺に非があるなら全力で謝る!だが周りを巻き込まないでくれ!頼む!」
美琴「…ごめんなさい、ちょっと頭に血が登ってた…」
「あの御坂様に説教を…」
「さすが御坂様のお兄様…」
クラ4(御坂美琴に説教する御坂兄、録音完了。需要あったら売ろ)
美琴「ごめんなさい!本当に危ないことを!」
上条「すみませんみなさん!妹がとんだ真似を!」
「いえ、いいんです!顔をお上げくださいお二人とも!」
「こちらにも非があります。私達も騒ぎすぎたんです。申しわけありません」
上条「面目ない…」
美琴(お兄ちゃんまで謝らせちゃって…あたしが悪いはずなのに…)
「あの、一緒にお食事しませんか?こうしているのも何ですし…」
「あっ私もよろしくお願いします!」
「私も!」「私も!」クラ4「私も!」
上条「ありがとうみんな。ほら行こう美琴。一緒に食べようぜ」
美琴「あっ…うん」
上条「おお!うまい!」
美琴「でしょ?それこの食堂の中でも人気のメニューなのよ」
「お二人は兄妹なのに顔は似ていませんね」
上条「ああ、俺は父親似、こいつは母親似なんだ」
「へえ~。お二人は仲がよろしいんですか?」
上条「ああ、昔から仲は良いよ。なあ美琴」
美琴「えっ?あっうん…」
クラ4「御坂さんは膝に座るのが好きというのは本当ですか?」
美琴「ブーーーーッ!」
上条「ああ、それはな」
美琴「言うな!」ガスッ
上条「いった!お前チョップは痛いって!」
美琴「知るか!クラ4さんなんでそんなことを!?」
クラ4「ついこないだお兄さんが寮に来て、御坂さんが膝に座ったっていう情報がスレ…掲示板に上がってました。」
美琴「そんな…ということはみんなも…」
「…すみません」
「それを見たっていう子と友達で…」
美琴「はあ…」ガクリ
上条「美琴は昔から膝が好きでなあ。今も」
美琴「何言おうとしてんじゃコラアアア!」ガスガスッ
上条「いたっ痛い!わ、分かったごめんって!」
美琴「とにかく!膝が好きだったのは小さい頃の話!寮のそれはバカ兄貴が無理矢理座らせられたの!これが真実だから!」
クラ4「なるほどなるほど」
上条「果たしてそうかね~。甘えんぼなところは変わらな」
美琴「…」バチッ
上条「美琴はしっかりしてるよ。うん、自慢の妹だ」
(優劣関係がよく分からないな…時と場合によって、といったところでしょうか)
クラ4(御坂兄に安価で質問する。まずは>>5から)
5:以下名無しにかわりましてTKWDIがお送りします
男に質問っていったら彼女の有無だろJK
クラ4「いきなりですがお兄さんに恋人さんはいらっしゃいますか?」
美琴「え!?」
「?どうしました御坂さん?」
美琴「あ、いやなんでもない…」
上条「いないなー。出会いが無いから欲しくても出来ないんですよ。現在募集中ですかね」
クラ4「そうなんですか。どうもすみません」
美琴「ホッ…」
(なんか安心してる…?)
クラ4(どうやらいないらしい。募集中と言ってる。次>>14)
14:以下名無しにかわりましてTKWDIがお送りします
>>1貰ってもらえよ
クラ4(鬼畜安価ktkr。しかし安価は絶対)
クラ4「なら私なんてどうでしょうか?」
美琴「へぇあっ!?」ガタッ
「御坂さん!?どうしたんですか!?」
美琴「クラ4さん!?あなた何を言ってるの!?」
クラ4「だからお兄さんの恋人に私はどうかと」
美琴「だだだ駄目よ!こいつにそんな」
上条「あはは…気を使ってくれてありがとな。ちょっとでも励みになるよ」
クラ4(どうやら鈍感なようだ。気遣いみたいに思われた)
美琴「フウ…」
(明らかな安堵…これは)
周囲(ブラコンの気…?)
上条「でもたしかに君みたいな可愛い子を彼女にできたら自慢できるだろうな」
美琴「!!」
クラ4「か…可愛いって…本当ですか?」
上条「ああ、可愛いよ君は」ニコッ
クラ4「!」
クラ4「ありがとう…ございます…////」
美琴(まさか…いやいくらなんでもこれだけで…)
クラ4(なんか胸に刺さった気がしたけど続行。>>21)
21:以下名無しにかわりましてTKWDIがお送りします
周りの生徒に向かって可愛いと言わせろ。ですの
クラ4(なんだこいつ、なにがしたいんだ?しかし安価は絶対)
クラ4「じゃあこの子はどうですか?」グイッ
「えっ?」
上条「うん、可愛いな」ニコッ
「!!///」
クラ4「ならこの子は?」グイッ
「あっ!」
上条「すごく可愛いよ」ニコッ
「!!!///」
美琴(なっ…なにしてんのクラ4さん!?そんなことお兄ちゃんに言わせたら…)
クラ4(なんか他の女子に可愛いって言ったら何故か苛ついたけど続行。>>30)
30:以下名無しにかわりましてTKWDIがお送りします
ハグ。なるべく大人数で
クラ4(これはGJ!…なぜ私は喜んだ?)
上条「常盤台は可愛い子ばっかりで男には良い居心地だ。学校の野郎に自慢してやりたいよ」
「そ、そうですか…///」
周囲(可愛いって…私も含まれるんだろうか…。あ、安価決まった)
周囲(!!)
クラ4「お兄さんちょっと立って貰えますか?」ガタッ
上条「いいけどどうしたんだ?」ガタッ
クラ4「あなた達もお願い」
「「えっ?」」
クラ4「…でね……して」
「は、はい…」
「分かりました…///」
上条「どうした?一体何を…」
クラ4「両腕を挙げてください。ばんざーいって」
上条「?ばんざーい…」
クラ4「失礼します!」
「「失礼します」」
ダキッギュッ
美琴「!!!?」
上条「ええええ!?」
クラ4(なんか心地よい…安価レスに感謝したい)
ギューッ
上条「あ、あの?皆さん?」
美琴「ちょちょっとあんた達何やってんの!?お兄ちゃんに抱きつくなんて…」
「あの!私もいいでしょうか!」
美琴「!?」
「私も!男の人に抱きついてみたいです!」
「私もお願いします!」
上条「うえぇぇぇ!?」
「次私ね!」
「代わりなさいよ!」
「まだ2秒しか触ってないー」
美琴「…」
上条「おいおい!みんなどうしっうおっ!」
「並ぼうよみんな!」
「とか言いながら真っ先に抱きついてんじゃないわよ!」
「私が先ですわ!」
美琴「…っ!」
上条「ウエイトウエイト!ちょっとまってー!」
「順番守りなさいよ!」
「そんなのないわよ!早いもの勝ちよ!」
美琴「おらあーーーーーっ!!」
ドーン!
「「「キャーーー!!」」」
上条「みっ美琴!」
ギュッ
上条「……美琴?」
美琴「誰もお兄ちゃんに触るなあー!!」
美琴「お兄ちゃんはあたしのものなんだから!!」
「…」「…」「…」
上条「…」
美琴「…」
クラ4「…」ガチャ カシャッ
「…えっと」
「御坂様…」
「すごく…可愛いです…」
上条「あの…」
美琴「あ…あああ…」ガクガク
上条「美琴…?」
美琴「っ!」ダッ
上条「!おいっ!美琴!」
クラ4「スレ立ては…さすがに不謹慎だよね…」
上条「大丈夫かな…美琴」
「同室の白井さんが能力で寮まで送っていくそうです。あの人の空間移動は信用できるので大丈夫かと」
上条「ああ、白井にも礼言っとかないとな」
「それではお気をつけて、お兄様」
上条「……」
『お兄ちゃんはあたしのものなんだから!』
上条「…どうすっかなあ…」
上条「……」
上条「ま、美琴と会わないことには話にならないか……」
ピッピッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
美琴「うう……グスッ」
美琴(馬鹿じゃないあたし……お兄ちゃんを取られたくないがためにあんなこと言っちゃって…)
美琴(お兄ちゃんにあんなこと聞かせちゃって…この先どうすればいいの…?誰か助けてよ……)
~♪
美琴(メール…?)ピッ
FROM:お兄ちゃん
今から会いたい。俺の寮の前の公園まで来てほしい。お願いだ。
美琴(今から会いたいって…どんな顔して向き合えばいいっていうのよ…無理に決まってるじゃない…)
美琴(………)
-公園-
上条(……やっぱり来ないか…)
上条(あんなことがあったんだ。出てこれるのも無理は)
美琴「おにい…ちゃん…」
上条「!…美琴。」
美琴「……」
上条「…あっちのベンチに行こう。立ったままじゃ疲れるだろ」
美琴「…」コクン
上条「よっと…」
美琴「…」ストン
上条「思えば学園都市に来てからいつもここで会ってたよな、俺達。それから買い物したり遊びに行ったりしたっけ」
美琴「…」
上条「覚えてるか?お前が小学2年生くらいの時だ」
上条「結婚したら同じ苗字になれるって知って、お兄ちゃんと結婚して『上条美琴』になるって言ったことがあったんだ。」
美琴「!…」
上条「まあ、まだ意味が分かってない小さな妹の無邪気な願いだって思って聞き流してたけどさ」
上条「俺は嬉しかったよ。いろんな人に疎まれて学園都市に逃げるように来た俺に、一緒にいたいと思ってくれる奴がいて」
美琴「…」
上条「でもな、美琴。俺達は」
美琴「分か…ってるわよ…」
上条「美琴…」
美琴「分かってるわよ!あたしがおかしな事を言ってることくらい!」
美琴「でもしょうがないじゃない!いつもそばにいてくれて!いつも安心させてくれた!そんなお兄ちゃんが好きになっちゃったのよ!」
美琴「学校のみんなにお兄ちゃんを触られた時、嫌で嫌でしょうがなかった!あたしのお兄ちゃんを取られたくなかった!」
上条「…」
美琴「ねえ…なんで私達兄妹なの…?兄妹じゃなかったらお兄ちゃんと恋人になっても許されるのに…」
美琴「こんな思いになるなら、兄妹で生まれたくなかった…他人の方がよかった…」
上条「俺は嫌だぞ」
美琴「え…?」
上条「俺は美琴が妹じゃなくなって欲しいとは思わない。俺はお前のお兄ちゃんでいたい」
美琴「っ…」
上条「俺達は兄妹だ。残念だが俺はお前の恋人にはなれない。」
上条「でもな、恋人になんかならなくったっていいんだ。そんなものよりもっと強い繋がりがすでにあるじゃないか」
美琴「え…?」
上条「そう、『兄妹』という繋がりだ」
上条「恋人ってのは好きな人と一緒にいたい、繋がりたいと思うからその関係になりたいと思うんだ。」
上条「だが、別れてしまえばその繋がりは簡単に断ち切れ、赤の他人になっちまう。モロいもんだ。」
上条「でも俺達は家族だ。その繋がりは恋人なんかよりもずっと強く、切れることのない絆がある」
上条「そして俺達は血の繋がった兄妹だ。その強固な絆は絶対に切れない。どれだけ喧嘩しようと、何をしても離れることはない」
上条「分かるか?美琴。俺達にはな、恋人以上に強い繋がりがあるんだ。そんなものにならなくたって俺はどこにも行かない。離れたりはしない」
美琴「お兄ちゃん…」
上条「お前だけのものにはなれないかもしれないけど、少なくともお前は妹として、俺の近くにいてもいいんだ」
上条「分かったか?恋人以上の絆があるから、俺とお前は繋がっていられる。他人に生まれちまったら他人でしかない」
上条「俺は美琴を妹にできて良かったと思ってるよ。こんな兄を好いてくれる家族がいてくれて。お前がいてくれることが俺の幸せだ」
美琴「お…お兄ちゃん…」ポロポロ
上条「ほらよ」ギュッ
美琴「…!」
上条「妹は兄の胸で泣けよ。これも兄妹だからこそできることだ」
美琴「ううう…ふえぇぇぇぇぇん…」
上条「落ち着いたか?」
美琴「うん…」
上条「そっか。じゃあ寮まで送っていくよ。明日も学校あるんだから早く帰らなきゃな」
美琴「学校……」
上条「どうした?」
美琴「どうしよう…全校の前であんなこと言っちゃって…ブラコンだって言われるかもしれない…」
上条「なーんだ、そんなことか」
美琴「え…?」
オハヨー ウン、オハヨー
美琴「……」
『妹が兄を好きになって何が悪い?そんなこと言われても気にすんな』
『自分に自信のある人ってのはな、周りから何言われても自分の道を進むことができるんだ』
『自分に誇りを持て美琴。俺の知ってるお前はそんなに弱くないはずだぞ?だから自信持って兄が好きだって言ってやれ…って恥ずかしいなこれ』
美琴(お兄ちゃんはああ言ってくれた…。自信を持てか…)
美琴(お兄ちゃんが言ってくれたんだからあたしはきっとやれる…!あたしはレベル5の御坂美琴なんだから!)
-教室-
ガラッ
クラスメート「!!」
シン……
美琴(やっぱり…こうなるわよね…)
美琴(でもお兄ちゃんの気持ちは無駄にはできない。自信を持って…)
クラ1「御坂さん」
美琴「な…なに…?」
クラ1「お願い!お兄さんの携帯番号教えて!!」
美琴「え……へ?」
クラ2「ちょっと!抜け駆けずるいわよ」
クラ3「お願い御坂さん!私にも教えて!」
「私も!」「私も!」
美琴「えええ!?な、なにこれ?」
クラ1「実はみんな御坂さんのお兄さんを見て興味が出ちゃったのよ」
クラ2「うん、みんなお兄さんのこともっと知りたいんだ」
クラ3「お願い!教えてくれないかな!?」
美琴「…」
美琴(あのバカ兄貴…結局こんなにフラグ立ててんじゃないのよ…)
美琴「駄目よ!お兄ちゃんはあたしのものなんだから!どれだけブラコンと呼ばれようとこれは譲れないわ!」
「えー」「そんなー」
クラ1「ずるいわよ御坂さん!妹だからって独り占めは!」
美琴「兄妹の繋がりは強いのよ!絶対に教えないから!」
クラ2「お兄さんの事知りたいだけなの!恋人になりたいとかそんなのじゃないから!」
美琴「これから恋人に進展するかもしれないじゃない!そんな危険なこと絶対にしないわ!」
クラ3「ていうか御坂さん吹っ切れないでよ!御坂さんはお兄さんとは恋人になれないでしょ!?」
美琴「兄妹の絆は恋人より強いのよ!だからあたしはお兄ちゃんの一番近くにいたいの!」
ワーワーギャーギャー
クラ4「ふむ…御坂さんがクラスに囲まれてあれだけエキサイトするのは初めて見ますね」
クラ4「しかし御坂さんのお兄さんがこれだけ深く足跡を残していくとは」
クラ4「おかげでスレッドもお祭り状態です」
常盤台速報VIP
御坂様のお兄様ファンクラブ総合スレ(821)
御坂兄情報交換所(633)
御坂兄「美琴はうちの妹」(544)
ロリ画像よこせってンだよォpart2(36)
【御坂兄様の】常盤台の変態集まれ!【ステキなスメル】(714)
婚后光子の派閥入り募集(3)
クラ4「おっと新着スレが」
クラ4「『御坂兄様のメルアドをお教えしますの(1)』?」
クラ4「釣りだとは思いますが、個人情報の晒しは学校掲示板といえど許されるものではありませんね。通報通報っと」
クラ4「ここに残った釣りのメルアド。立ってすぐに削除されたので、おそらくスレ主と私以外は見ていないでしょう」
クラ4「しかし、もしこれが本物であれば、私が他の生徒よりも御坂さんのお兄さんにかなり近づけることは確実」
クラ4「………」
クラ4「私も、青春として一度くらいは乙女になってみても悪くないかと思いますね…」
美琴・クラスメート「ギャーギャー」
終わり
949 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/04/12(月) 22:19:54.46 GwT0Sp4gO 123/123お付き合いいただきありがとうございました。
まさか立ってから7日も保つとはwwww
このネタは>>1が結構前から寝かしてたネタで、思い切って投下してみました。
とりあえずこのスレのSSはこれで終わりですが、個人的には妹達メインに打ち止めや番外個体の話も書いてみたいと思ってみたり。まだまだネタは尽きません
保守と支援ありがとう
>>1