杏子「なんだって?」
ほむら「だから、クールじゃなくなりたいの」
マミ「どういうことかしら?」
ほむら「私って、クールキャラじゃない?」
マミ・杏子「(いや、どう考えてもクールではないと思う……)」
ほむら「それもこれも、まどかを契約させないた……目標が達せられた今、元に戻したいの」
杏子「もとって、どんな感じだったんだ?」
ほむら「その……言うのは、すこし恥ずかしいわ……」
マミ「(どこがクールなのかしらね、可愛いい)」
元スレ
まどか「クールになりたいほむらちゃん」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1383829246/
マミ「正直に言うわね、ほむらさん」
ほむら「なにかしら?」
マミ「あなた、ぜんぜんクールじゃないわよ?」
ほむら「……え?」
杏子「そうだなー、どっちかというと愛らしいとか、可愛いって感じだな」
ほむら「そんな……とんだ道化じゃない……」
杏子「そういや、ほむらのほうからずっといい匂いがしてるんだよな」
ほむら「ふふっ、さすが杏子ね。じつはいつもご馳走になってばかりでは悪いと思って、クッキーを焼いてきたわ!」フフン
杏子「マジかよ!」
マミ「(ますますクールじゃないわね)」
マミ「それじゃ、紅茶を入れ直すわね。ほむらさんのクッキーを食べながら飲みましょう?」
杏子「やりぃ!」
ほむら「クールになりたいわ」
杏子「なんでだよ? なりたくなかったんだから、このままでいいじゃん」
ほむら「私は中途半端は嫌いなの。やるならばとことん、よ」
マミ「あ、このクッキー美味しいわね」モグモグ
ほむら「ふふっ、当然よ。小麦粉からこだわったもの」
杏子「たしかに妥協は許さねーな」モグモグ
マミ「後で作り方教えていただけるかしら?」
ほむら「もちろん構わないわ」
杏子「でも、クールとはかけ離れてるよな。クッキー作りだなんて」
ほむら「えっ?」
マミ「(そうなのかしらって表情のほむらさん、可愛い)」
杏子「まぁ、ほむらが悩んでるんだ知恵くらい貸してやるよ」
マミ「ええ、ほむらさんの力になれるなら、私も嬉しいわ」
ほむら「……ありがとう」ボソッ
マミ「(小声でお礼を言うほむらさんかわいい)」
杏子「とりあえず私がクールっぽい感じの行動をメモに書いてやるから、やってみろよ」
マミ「私は、そうね……カッコイイ技名集と名乗りをしたためたノートを------」
ほむら「あ、それはいいわ。恥ずかしいから」
マミ「ひどい!」
ほむら「クールぽい趣味、その一、読書」
ほむら「……クールなのかしら? とりあえず、読みましょうか」
ほむら「」ベラッ
ほむら「」ペラッ
ほむら「」ペラッ
ほむら「」ウルウル
まどか「ほむらちゃん、何見てるの?」
ほむら「ああ、まどか、これなんだけど……」
まどか「あー! 私もこの恋愛小説読んだよ! 切ないよね!」
ほむら「ええ、少し涙腺が緩んでしまったわ」
さやか「(あいかわらずほむらは可愛いなー)」
ほむら「クールぽい趣味、その二、自習」
ほむら「……クールというよりはただ真面目なだけじゃないかしら……」
ほむら「とりあえず授業の予習をしておきましょうか」
ほむら「」カキカキ
ほむら「」カキカキ
ほむら「」カキカキ
まどか「ほむらちゃん、お勉強?」
ほむら「ええ、予習は大事ですもの」
まどか「あ、ほむらちゃんの消しゴムっていい匂いするね!」
ほむら「ええ、イチゴの香りよ。気に入ってるの」ニコニコ
さやか「(ほむらは乙女だなぁ)」
ほむら「クールぽい趣味、その三、音楽鑑賞」
ほむら「いよいよどこら辺がクールなのかがわからなくなってきたわね。物静かなのがクールということかしら」
ほむら「とりあえず前にかったCDでも聴きましょう」
ほむら「」シャカシャカ
ほむら「」シャカシャカ
ほむら「」シャカシャカ
まどか「ほーむらちゃん! 何を聴いてるの?」ヒョイ
ほむら「あっ……この前に買ったCDをiPodに入れてきたの」
まどか「きゃりーぱみゅぱみゅだね!」
ほむら「ええ、なんだか楽しくなるから好きなの」
さやか「(あのCD聴いてるんだ……)」
ほむら「クールな趣味、その四、朝食はサンドイッチ」
ほむら「これは完全に杏子の主観よね」
ほむら「今日はお弁当作ってないから、購買で買うことにしましょう」
ほむら「なんで中学に購買があるのかはわからないけれど、相変わらずの人ね」
ほむら「」ガヤガヤ
ほむら「」ガヤガヤ
ほむら「」ガヤガヤ
さやか「あれ、ほむら? つったって何してるの?」
ほむら「人が履けなくて進めないの」
さやか「だめだね、ほむら。こういうのは勝ち取るものなのだよー、何が欲しいの?」
ほむら「サンドイッチが食べたいのだけれど……」
さやか「よし、このさやかちゃんにまっかせなさーい!」
ほむら「(かっこいい……!)」
ほむら「」モグモグ
さやか「ほむらは随分おとなしく食べるのね。食事中のおしゃべりも楽しいよ?」
ほむら「お行儀が悪いわ」
さやか「へ、変なところで礼儀正しいんだね……」
ほむら「」モグモグ
まどか「もう、二人していなくなるなんてひどいよ! 探したんだよ?」
ほむら「! さぁ、まどか、私の隣へどうぞ!」イソイソ
さやか「こらこら、行儀はどうしたー?」
まどか「えへへ、お邪魔するね!」
さやか「まったく、イチャイチャと見せつけてくれちゃって……」
ほむら「クールぽい行動、その一、なんでもないふうに手助け」
ほむら「……これは、とりあえず誰かを何気なくサポートすればいいのかしら?」
ほむら「でも、そんな相手は……ああ、ひとりいたわね」
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ほむら「」ガラガラ
ほむら「」ガラガラ
ほむら「」ガラガラ
モブ「はい、ティッシュ3つね!」
ほむら「……食材はいくらあってもいいわよね」
ほむら「福引一回1000円……ループの中で宝くじや競馬で貯めた貯金が大量にあるわ」
ほむら「ふふっ絶対当てるわ……!」
ほむら「さやか、昨日のお昼のお礼をさせてもらうわ」
さやか「えっ? いいよ、そんなの。好きでやったことだし」
ほむら「私に気がすまないの。ここにたまたま当たった遊園地優待券があるわ。私はつかわないから、あなたにあげるわ」
さやか「ええ? まどかといってくればいいじゃない」
ほむら「あなたこそ、上条恭介といってきなさい。たまたま当たったからあげるだけで他意はないわ」
さやか「ええ!? 恭介と? う、うーん……なんか恥ずかしいけど、誘ってみるよ、ありがとう、ほむら!」
ほむら「ええ。気にしないで(すごくクールじゃないかしら、今の私!)」
ほむら「クールな行動、その二、口数は少なく」
ほむら「ミステリアスな感じかしらね?」
ほむら「でも、これ、一歩間違えると孤立するんじゃ……」
ほむら「まぁ、何事も経験よね!」
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まどか「ほむらちゃん、次の授業は移動教室だよ!」
ほむら「ええ、わかっているわ」
まどか「ほむらちゃん、体育の二人ひと組一緒に組もうよ!」
ほむら「ええ、構わないわ」
まどか「ほむらちゃんのお弁当、豪華だね!」
ほむら「一つ差し上げるわ」
まどか「ほむら今日は口数少ないよね……私と一緒だとつまらない、かな……?」
ほむら「そんなことないわ! まどかと一緒だと、たとえ公園でも楽しいわ! 私はまどかが大好きだもの!」
まどか「えへへ、ありがとう、ほむらちゃん!」
杏子「どうだった?」
ほむら「ふふっ、完璧よ! 完璧にこなしたわ!」
杏子「まどか、ほむらの様子はどうだった?」
まどか「いつもどおり可愛かったよ!」
杏子「だめじゃねーか!」
ほむら「そ、そんなことないはず、よ……?」
杏子「とりあえずまどかの後ろから出て来い」
まどか「ほむらちゃんは可愛いなぁ……」
ほむら「そ、そうかしら……」
杏子「照れてんじゃねーよ! クールさの欠片もねーよ!」
ほむら「私はあなたのメモどうりに行動したわよ!」
まどか「メモは見せてもらったけど、ほむらちゃんはちゃんとそのとおり行動してたよ?」
杏子「それじゃ、私が悪いってのか?」
まどか「ほむらちゃんの可愛さがいい感じに発揮されてたね、全部」
杏子「……そういや、ほむらってそういうやつだったな」
ほむら「なんか、すごく馬鹿にされている気がするのだけれど……」
まどか「私はそのままのほむらちゃんが好きだよ?」
ほむら「私はこれからもこのままでいることにするわ!」
杏子「もう、勝手にしてくれ……」
37 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/11/07(木) 23:20:45.72 EKdYtFG40 15/15終わりです
今回は短めに終わらせました
クールになりきれないほむらちゃんが個人的にツボです
機会があったら、淡々とギャグテイストなものを書きたいです
読んでいただき、ありがとうございました