【前編】 の続きです
杏子「さて、あたし達の出番だな。いくぞ恭介」
恭子「うん・・・」
~劇中~
恭子「ロレンス様!何か・・・何か策はないのですか?」
杏子「仮死の毒を飲むんだ。パリスとの結婚式の日に毒を飲んでみなの目を欺く」
杏子「ロミオにも計画を伝える。
次に目を覚ましたときアンタはロミオとともにこの町から逃亡しているはずさ」
杏子「二人の生存と結婚を改めて両家に知らせたら領主様の許しを経て
ベローナに戻ってくるのさ」
恭子「その毒は・・・どちらに!?」
杏子「二度と手に入らない貴重なモノだが・・・あたしは持っている」
杏子「確かココに・・・アレ!?」
加藤(キュゥべえ役)「その薬品ならこの前使い魔が現れたときのどさくさで破損したじゃないか」
恭子「キュゥべえ!」
加藤「君がロミオと添い遂げるには・・・もはや君が魔法少女になるしか無いね」
杏子「よせジュリエット!契約しちゃ駄目だ!」
杏子「魔法や奇跡で叶えられた和平なんてなんの価値もないんだ!君が争いを止めるように願っても・・・」
恭子「いえ・・・二人の力だけできっと両親たちを仲良くなるようにして見せます」
恭子「私が望む奇跡は・・・仮死状態になりたい・・・」
恭子「どのみち薬品を使った仮死では欺けるかどうかわかりません。でもキュゥべえと契約すれば確実です」
恭子「仮死状態になってから24時間きっちりに目覚める・・・これが私の願いです」
加藤「その願いで良いのかい?君とロミオを永遠に添わせることも可能なんだよ?」
恭子「あの人の心を魔法やなにかで乱したくありません・・・」
まどか(よくよくジュリエットを分析するとさやかちゃんと考え方が似てたりするのかな・・・)
まどか(さやかちゃんも・・・願いで上条君の心をつかむ事を良しとしなかったし)
まどか(今回ジュリエットかもしれない魔女が現れたのも・・・ワルプルギスの時のように
さやかちゃんの本質に惹かれたとしたら・・・)
加藤「契約は成立だ・・・受け取るがいい。それが君のソウルジェムだ」
恭子「あ・・ん・・・あうっ・・・」
もみもみ
さやか「ちょっとえみりん!?ナニ恭介の胸をもんでるのよ!」
加藤「え?美樹さんの時も実際キュゥべえにやられたんでしょ?」
観客「ふーん・・・ジュリエットがもし魔法少女だったらって話なのか」
観客「魔法少女の概念が知れ渡った現代だからこそのアレンジだな」
観客「案外史実だったりしてな」
さやか「ほむら・・・早く戻ってきて・・・」
さやか「もうすぐロミオの出番が来ちゃうよ・・・」
ほむら「お待たせ。兵器と時間系の能力を失ってたから手間取ったわ」
さやか「ほむら!」
ほむら「早く行きなさいさやか。一撃で決められるように
他の魔法少女たちが足止めしてくれてるから」
さやか「わかった!すぐ行くよ!もしあたしの帰りが遅かったら脚本を適当にごまかして!!」
~結界内~
さやか「あれが・・・今回の魔女だね」
女神像の魔女「GA!?」
さやか「こっちを見た!!来る!?」
女神像の魔女「・・・」
さやか「?」(ほむらの結界の中で思う存分恭介にちゅっちゅした事によって
あふれでる幸せオーラ)
女神像の魔女「イラッ」
ゴゴゴゴ・・・
かずみ「えっ!?えっ!?ええええ!?」
織莉子「予知外の出来事が!!嫉妬の力で魔女が強くなった!!」
さやか「またかよ!う・・・ウソでしょ!?あたし・・・すぐ戻らなきゃいけないのに・・・!!」
さやか「まるであたしが幸せになる事をありとあらゆる魔女が否定しているの!?
なんなのよ。もー!!」
さやか「ええいとりあえず食らえ!唯一の必殺技!スパークエッジ!!」
ザシュッ
さやか「やったか!?」
女神像の魔女「フフフ・・・」
さやか「耐えたよ!!」
海香「さっきより硬くなってる!」
カオル「命のストックを削らずに耐えた!つまり今の攻撃も覚えられた!!」
キリカ「さやかとかいったっけ君!他に必殺技は!?」
さやか「あ・・・ありましぇ~ん・・・」
一同「な・・・!?」
マミ「そんな・・・ヤツの命はまだ2つ分はあるのに・・・」
マミ「さやかさん!なんかこう・・・マホイミ的なワザは無いの!?」
さやか「マホイミ!?ナニそれ!?」
マミ「過剰な程の回復魔法で生命力を異常促進させてダメージを与えるワザよ!」
さやか「無いよ!だいたいマミさんずっとあたしの指導してたよね!?」
さやか「で・・・でもやってみようかな・・・
あたしの回復魔法を最大限にしてあいつにぶつければあるいはダメージを・・・」
織莉子「無理よ。ヤツの生命力のキャパシティの方が高いわ。
失敗する未来が見える」
キリカ「バリエーションに乏しいヤツ・・・魔法少女何年やってんだよ・・・」
さやか「一年もたってないわよ!!」
かずみ「とにかく・・・2つ命を残しちゃった!あなた達残ってる魔法少女は?」
さやか「一人です・・・」
さやか「でも・・・まどかなら・・・それでもまどかなら・・・」
まどか「はぁ・・・やっぱりこうなっちゃってるか・・・」
さやか「まどか!」
まどか「きっとさやかちゃんが余計なことして魔女を強化させるんじゃないかって予感があったんだ」
まどか「やっぱりさやかちゃんは不幸なのが基本なんだね」
まどか「幸せになろうとするとありとあらゆる障害がさやかちゃんを追い詰めて・・・」
さやか「うぉい!!」
まどか「でも・・・きっとそれを乗り越えたとき・・・さやかちゃんは本当の意味で幸せになれるから・・・」
さやか「まどか・・・」
まどか「行ってさやかちゃん!劇に戻って!」
まどか「この子はわたしが引き受ける!
きっとわたしの魔力なら2つの命を同時に浄化できると思うから・・・」
さやか「まどか・・・ごめん・・・肝心なときにはいつもまどかを頼りっぱなしで・・・」
まどか「気にしないで!さやかちゃんはさやかちゃんにしか出来ないことがあるんだから!」
さやか「ありがとまどか!あたしひとまず劇に戻るね!」
まどか「さあ・・・今度はあなたの番だよ・・・ジュリエット・・・」
まどか「あなたもきっと・・・ロミオと再会できるから・・・」
まどか「そのために今・・・あなたを導くね・・・」
まどか「変身ッ!!」
かずみ海香カオル「!」
織莉子「!!」
キリカ「!」ゴクリ
まどか「・・・」
まどか「あれ?」
キュゥべえ「100メートル圏内にはあるみたいだけど・・・まどか・・・君のソウルジェムは?」
まどか「わああああああ!!そうだったああああああ!!!」
まどか「ほむらちゃんに預けたままだよおおおおお!!」
一同「ええええええええええええええ!?」
~劇中~
恭子「パリスとの結婚式・・・」
恭子「仮死状態になるのなら・・・今!」
和子「ジュリエット様!ジュリエット様!?お部屋に入りますわよ!ジュリエット様!」
和子「!?」
和子「ジュリエット様・・・!?」
和子「奥様!ご主人様!ジュリエット様が・・・!ジュリエット様が・・・!!」
ほむら「ジュリエットの葬式に居合わせたロミオの部下により悲しい知らせはすぐに伝わりました」
ほむら「ジュリエットの仮死計画の知らせより先に」
さやか「ジュリエットが・・・そんな・・・」
さやか「まってくれジュリエット・・・僕も・・・君の傍へ・・・」
ほむら「まどか・・・遅いわね」
ほむら「・・・あっ」
ほむら「ソウルジェム・・・」
~魔女結界~
まどか「ソウルジェム、ほむらちゃんに預けっ放しだよおおお!」
カオル「ワルプルギスの夜を倒したから・・・どんな奴らかと思えば・・・」
海香「バカなのか!?さっきのさやかとかいうヤツといい・・・
この町の魔法少女はバカしかいないのか!?」
キリカ「ちょっとまった!私と織莉子を一緒にするな!!」
ほむら「まどか!」
まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「ヤツの命のストックは!?」
マミ「さやかさんが・・・とどめを刺しきれずに・・・二つ残ってるわ」
ほむら「・・・あのバカ・・・」
ほむら「また・・・あなたに負担をかけてしまうのね・・・まどか・・・」
シュッ(ソウルジェム)
パシッ
まどか「大丈夫だよ!わたし・・・頑張るから!」
まどか「さやかちゃんと上条君も・・・ロミオとジュリエットも・・・幸せにするから・・・」
ほむら(劇を成功させて・・・という意味?なぜ役名で二回言う必要があるのかしら)
まどか「変身!!」
ピカーッ
ゴゴゴ・・・
かずみ「す・・・すっごーい!!」
織莉子「この途方も無い魔力・・・もしかしたら・・・」
マミ「ヤツに攻撃を「覚えさせる」事無く・・・跡形も無く倒せるかも・・・」
まどか「この子は・・・3割ってところだね・・・」
ほむら「見極めを間違えないで!いくらあなたの力が強大でも・・・
一度耐えられたら「覚えられて」しまうわ!」
まどか「大丈夫!きっと・・・大丈夫だよ」
まどか「もう全力は出せないんだよね・・・普通の魔女のグリーフシードじゃ・・・
10個単位じゃないとわたしのソウルジェムを浄化できなかったし・・・」
まどか「ギリギリの力でいかせてもらうよ!マジカル☆アローッ!!」
シュパパパパ!!
ドォン!!!
女神像の魔女「GYAAAAA!!!」
女神像の魔女「GU・・・・GUAAA!!」
女神像の魔女「MUKYAAAAAAAA!!!」
ほむら「まどか・・・?」
まどか「あれ?」
まどか「命を一つ・・・削っただけだね・・・」
まどか「相手の実力・・・見極めを間違えちゃった☆耐えられちゃった☆」
外伝組「ええええええええええええええええ!?」
マミ「今の攻撃から・・・まどかさんの魔力も「覚えられた」わね・・・
まどかさんの攻撃はもう・・・効かないわ・・・」
海香「やっぱり・・・見滝原の魔法少女って・・・」
カオル「バカ・・・?」
キリカ「わたしと織莉子は違う!!」
杏子「さやかがしくじった所から・・・なんとなくこの結末は予想できたよ」
まどか「杏子ちゃん!」
杏子「劇場では・・・まださやかと恭介が演技してるから・・・」
杏子「せめて・・・劇が終わるまでは・・・幸せな夢見させてやろうぜ・・・」
杏子「絶対この魔女を外に出すな!ここで精一杯食い止めるんだ!」
まどか「さやかちゃんの・・・大切な友達のために・・・」
まどか「ワルプルギスの夜の時に出来なかったことを今・・・するんだね・・・」
女神像の魔女「KYOAAAAAAAAAAAAAA!!!」
ほむら「仕方ない子達ね・・・」
ほむら「でも・・・好きよ。そういう所・・・」
ほむら「最後まで一緒にいてあげるわ私も・・・。さやかは後で怒るかもしれないけどね・・・」
???「まだ諦めるのは早いぞ!魔法少女たち!!」
まどか「!?」
ほむら「だ・・・誰!?」
氷室「とうっ!」
恭子「やあっ!!」
シュタッ
まどか「氷室さん!恭子ちゃん!」
恭子「その名で呼ばないで!!」
ほむら「あなた達・・・何しに来たの!?」
氷室「決まってるだろ?」
恭子「変身だよ」
かずみ「変身!?」
カオル「もう一人・・・魔法少女がいたのか・・これなら・・・」
海香「ちょっとまて・・・それなら隣の男はなんのつもりでここに来た!?」
恭子「氷室さんだけじゃない、僕も男だ!!」
キリカ「えええええええええええええええええ!?」
マミ「!?まさか・・・上条君・・・また魔法使いに・・・
バイオリン仮面サバイブに変身するつもり!?」
マミ「駄目よ!さやかさんが待っているわ!!劇に・・・劇に戻ってあげて!!」
氷室「いや・・・バイオリン仮面サバイブはあれっきりだ。
今度恭介の体を傷つけたらさやかに申し訳が立たないからね」
氷室「僕の体をベースに・・・もう一度だけバイオリン仮面に変身する」
氷室「正真正銘最後の変身だ。この戦いが終われば僕は魔法使いを卒業する」
氷室「す・・すでに条件は満たしたし・・・///」
ほむら「・・・!?でもあなたの左腕は・・・」
氷室「そう・・・もう動かない」
恭子「だから・・・バイオリン仮面の・・・左半身は・・・僕がなる!」
一同「!!」
氷室「・・・」スッ
恭子「・・・」スッ
キリカ「なんだ?あの二人が持っている布は・・・!?」
織莉子「・・・下着・・・ね・・・」
かずみ「しかも女性モノ!?」
電子音声(銀河万丈)「カズコォ!!」
氷室「変身!」
ガバッ
電子音声(銀河万丈)「サヤカァ!!」
恭子「変身!!」
スチャッ
まどか「顔にじゃなくて・・・直に履いた!?」
氷室恭子「「フォオオオオオオオオオオオオ!!!」」
ピカアアアアアアッ!!
新バイオリン仮面「ふしゅうう・・・」
恭子「・・・」
ドサッ
まどか「恭子ちゃん!」
杏子「な・・・嘘だろ!?」
マミ「し・・・死んでる!?」
新バイオリン仮面「「心配するな。一時的に魂をこちらに預けただけさ」」
新バイオリン仮面の左半身「僕は・・・上条恭介はここにいる。何も問題ない」
ほむら「こ・・・このバイオリン仮面の姿は・・・!!」
ほむら「上半身と下半身で・・・それぞれカラーリングが別れている!?」
まどか「上半身は・・・和子先生の下着のオレンジで・・・下半身は・・・さやかちゃんのブルー!?」
右半身(氷室側)「上半身は早乙女先生のパンティ・・・下半身は・・・さやかのパンティの力によって変身した姿だ」
左半身(恭介側)「さやカズコフォーム。これが新バイオリン仮面の基本形態さ」
新バイオリン仮面「「実際の振り分けは上半身、下半身では無く左半身、右半身だがね」」
新バイオリン仮面「「一つの体に二人の恭介の意思が宿っているのさ」」
左半身(恭介側)「僕たちは二人で一人の!」
右半身(氷室側)「バイオリン仮面!!」
バイオリン仮面W「W(ダブル)!」バァーン!!
マミ「バイオリン仮面・・・ダブル!!」
杏子「いけるぞ・・・!!手数さえ増えれば・・・あの魔女を・・・倒せるかも!!」
かずみ海香カオル「パンティを被って・・・パンティを履いて・・・」
織莉子キリカ「・・・変身した・・・・」
まどか「あれ?みんな?どうしたの?」
外伝勢「へへへへへ・・・・変態だあああああああああああああああああああああ!!!!」
ほむら「・・・そういえば見るのは初めてだったわね・・・あなた達は・・・」
まどか「慣れって恐ろしいね・・・」
バイオリン仮面W「さぁ!お前の残りの命を数えろ!」
女神像の魔女「GAU?」
恭介「だれか!僕の体を持って劇場に戻ってくれ!」
まどか「え・・・!?劇の事・・・まだ諦めてないの!?」
恭介「大丈夫だ!僕の後の出演は死体でもできるモノだから!」
恭介「抜け殻でもできる演技だから!はやく劇場に!この魔女を倒して・・・かつ学園祭も成功させるんだ!」
キュゥべえ「なら僕が持って行こう」
ほむら「!?インキュベーダー!?どういう風の吹き回し!?」
キュゥべえ「言ったはずだよ。僕はロミオとジュリエットの事を懐かしいと・・・興味深いと」
キュゥべえ「正直・・・君たちがこの魔女に勝てるかどうかよりロミジュリの脚本の方が気になるんだ」
キュゥべえ「見届けさせてもらうよ。君たちがロミジュリの真実をしってなお・・・どういう結末へと向かうかを」
マミ「キュゥべえ・・・まさかあなた感情が!?」
キュゥべえ「さてね」
バイオリン仮面W「さやかと和子の共通点は「怒り」だ・・・
彼氏にフラれたらどういう行動に出るかわからない恐ろしさがある」
バイオリン仮面W「だから・・・その二つの力を取り込んだ私の・・・新曲は!!」
バッ
キリカ「バイオリン!?」
カオル「こ・・・こんな時に何を!?」
バイオリン仮面W「新曲!!「乙女の怒り!!」」
♪~♪~♪
女神像の魔女「KYAAAAAAAAA!!!」
海香「バイオリンの音で・・・魔女が苦しみだした!?」
織莉子「理解不能・・・理解不能・・・予測不能・・・予知不能・・・」
バイオリン仮面W「そして!身に着けた下着の使用者の特徴をトレースする能力も!Wになった事で
二者の特性を合わせた究極必殺技へと昇華させることが出来る!!」
早乙女和子:必殺技:乙女のビンタ
+
美樹さやか:必殺技:スパークエッジ
=???
バイオリン仮面W「食らえ!スパークビンタ!!」
バチィイイイイン!!
女神像の魔女「GYOEEEEEEEEEEEEE!!!」
キリカ「地味・・・」
マミ「でも・・・覚えられてないワザだから効いてるわよ!!」
女神像の魔女「GUHUHUHU・・・」ムクッ
杏子「起き上がってきたぞ!」
ほむら「今の攻撃も覚えられたわね・・・もう通じない」
海香「それだけなのか!?他に必殺技は無いのか?バイオリン仮面!」
バイオリン仮面W「残念だけど・・・この姿で出せる必殺技はこれまでだ」
かずみ「そんな・・・」
バイオリン仮面W「だが・・・諦めるな!言ったはずだ!
私は身に着けた下着の所有者二人の特性を組み合わせて・・・新必殺技を作り出せると!」
バイオリン仮面W「例えば・・・今この状況で杏子のパンティがあるだけで
二通りの組み合わせ・・・あんさや(杏子+さやか)と和子あん(和子+杏子)の必殺技が増えるんだ!」
まどか「・・・!まさか・・・」
バイオリン仮面W「だから・・・だから魔法少女たちよ!!」
バイオリン仮面W「君達のパンティを・・・私にくれ!!」
一同「・・・」
一同「変態だあああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
クラスメイト「もう少しでロミオがジュリエットの墓にたどり着いちゃうよ!」
クラスメイト「ジュリエットは!?上条君はどこ!?」
キュゥべえ「おまたせ」
恭子の体「・・・」
クラスメイト「え・・・!?上条君!?」
クラスメイト「なにこれ・・・脈が無い!?死んでるの!?」
クラスメイト「上条君!?上条君!?」
キュゥべえ「大丈夫、ちょっと魂を他の場所に預けてるだけさ」
クラスメイト「そんな事言ったって・・・」
キュゥべえ「とりあえず劇を成功させることを優先してほしい。それが上条恭介からの伝言だ」
キュゥべえ「劇が破綻してしまえば・・・それは裏切りと呼ばれる行為になるんじゃないのかな?」
クラスメイト「!!」
クラスメイト「急げ!ジュリエット(恭子)の死体をここに!!」
クラスメイト「場面が転換する!早くしろ!」
~クライマックスジュリエットの死体安置所シーン~
さやか「ジュリエット・・・」
さやか(恭介・・・すっごい演技力・・・息もしてないんじゃ・・・)
さやか(!!)
さやか(そ・・・そんな・・・本当に死んでいる・・・!?)
さやか「なんで・・・!?そんな・・・恭介・・・いやだよ・・・」
さやか「あたしが・・・悪かったのかな・・・恭介のこと・・・大好きなのに・・・
ずっとずっと・・・・意地張ってたから・・・」
観客「!!」
観客「・・・すごい演技力だ・・・真に迫るものがある・・・」
さやか「こんな事になるなら・・・謝っておけばよかった・・・」
クラスメイト「美樹さん!上条君はもどってくるよ!!」
クラスメイト「なんか今・・・変身してるから魂が戻ってこれないんだってさ!」
さやか「え・・・?」
~魔女結界~
バイオリン仮面W「あんマミ(杏子+マミ)フォーム!」
バイオリン仮面W「顔パンティ(氷室)はマミパン!下パンティ(恭介)はあんパン装着!!」
バイオリン仮面W「フォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
マミ「氷室さんが・・・私のパンティを被ってエクスタシーしてる・・・///」
杏子「ちょ・・・恭介・・・さやかという物がありながら・・・あたしの下着でなんて・・・///」
海香「いや・・・変態だろアレ!なんでパンティ渡した!?」
バイオリン仮面W「バイオリニスタ・ファンタズマ」!
ババッバッ
キリカ「変態が増えた!」
バイオリン仮面W「からの・・・ティロフィナーレ!!」
バシュバシュバシュン!!
女神像の魔女「MU・・HUHUHU・・・」
バイオリン仮面W「やはり・・・まだまだ手数が足りない!」
バイオリン仮面W「パンティを!こいつを倒せるパンティをくれ!」
~劇中~
さやか「恭介・・・死んでるわけじゃないんだ・・・」
さやか「でも・・・今ここにある恭介の体の冷たさは・・・間違いなく死の温度だよね・・・」
さやか「あたし・・・わかったよ・・・逆の立場になってやっとわかった・・・」
さやか「彼氏に確認も取らずに魔法少女になるって事の・・・恐ろしさが・・・」
さやか「恭介は・・・あたしがこんな冷たい体になってでも戦う事が・・・怖かったんだね・・・」
さやか「もう恭介を置いて行ったりしないから・・・きっと・・・素直に謝れるから・・・」
さやか「大好きだよ・・・恭介・・・ちゃんと・・・戻ってきてね・・・」
さやか(演技に切り替え)「この毒が・・・僕をジュリエットの下へと連れて行ってくれる!」
ゴクン
さやか「ジュリエット・・・」
さやか「最後の・・・口付けを・・・」
ガクン
ガチャッ(フェードアウト)
バイオリン仮面W「おりキリフォーム!(織莉子+キリカ)」
バイオリン仮面W「オラクル・ヴァンパイア・ファング!!」
シュパシュパシュパッ
キリカ「オラクル・レイから・・・ヴァンパイア・ファングが射出されている!」
織莉子「これならヤツの周囲を・・・容赦なく切り刻める!」
かずみ「わたし達も・・・ぱんつを渡すべき!?」
カオル「空気に呑まれるな!パンティを渡して当然という空気になっても惑わされるな!」
海香「でも・・・かずみが犠牲になるくらいなら・・・」
カオル海香「「私達のパンティを使え!バイオリン仮面!」」
バイオリン仮面W「ありがとう!あすなろの魔法少女!」
カオル「それで決めてくれ!どうか・・・あたし達のパンティだけで・・・」
かずみ「そんなのやだよ!二人がパンティを渡すのなら・・・わたしも!!」
カオル海香「かずみ!?」
バイオリン仮面W「3人は・・・とても仲良しなんだね・・・」
バイオリン仮面W「解った・・・試してみよう・・・三位一体のワザまでできるかどうかを!」
バイオリン仮面W「フォオオオオオオオオ!!」
海香の魔法光球にかずみの「破壊」の効果を加えたモノを・・・
カオルの硬質化する魔法で強化した肉体をつかってひたすら蹴り続ける魔法球の嵐!
バイオリン仮面W「あすなろエクストリーム!!」
ちゅどおおおおおん
女神像の魔女「UUU・・・」フラッ
マミ「効き始めているわ!」
杏子「氷室!恭介!とどめを!とどめをさしてくれ!」
ほむら「結局・・・最後はいいところを持っていかれちゃうのね・・・」
バイオリン仮面W「いや・・・それは違う」
バイオリン仮面W「この「W」形態は身につけた下着の所有者同士の「絆」によって必殺技の威力が決まるんだ」
バイオリン仮面W「だから・・・今のこの状態・・・魔女を倒せるこの状況は紛れも無く君たちの絆が起こしたものだ」
キリカ「じゃ・・じゃあ!わたしと織莉子の絆は・・・すごいって事か!?」
かずみ「わたしたち3人の絆だからこその・・・あの威力・・・って事?」
バイオリン仮面W「本当はさやほむとか「意外とこいつら仲いいんじゃないか」的な組み合わせの
必殺技も試してみたいが・・・私の体力もあと一回きりだ」
バイオリン仮面W「だから今!最強の絆を!ヤツにぶつける!!」
バイオリン仮面W「ほむらさん!鹿目さん!!君たちのパンティを!」
まどか「うん!そういう事なら・・・解った!」
ほむら「これでヤツを倒せたら・・・私とまどかは・・・」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「そ・・その・・・両想いって事になるのかしら・・・?」
まどか「ナニ言ってるのほむらちゃん?」
まどか「とっくのとっくに・・・わたしはほむらちゃんの事・・・大好きだよ?」
ほむら「!!」
まどか「だから・・・今度は・・・ほむらちゃんの方から聞きたいな」
ほむら「ふふっ・・・」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「ごめんなさい・・・浮気していたのは私の方だったわ」
ほむら「あなたのためにがむしゃらに時間を巻き戻し続けた過去と違って・・・今は・・・」
ほむら「さやかもマミも杏子も・・・大好きで・・・大切な人たちなのよ・・・」
まどか「そっか・・・」
ほむら「その中でも・・・まどかは・・・まどかだけは・・・」
ほむら「ずっと一緒にいてほしい人なの!たとえ違う夢を追いかけることになっても・・・!」
ほむら「一緒に暮らしましょう!まどか!!」
一同「!!」
かずみ「ぷぷぷ・・・ぷろぽ~ず!?」
杏子「客観的に聞くと恥ずかしいな・・・あたしはマミに同じこと言ってたのか・・・」
マミ「あの子達は就職後も離れそうに無いけどね・・・」
ほむら「・・・」
まどか「・・・」
まどか「いいよ♪」
ほむら「!!・・・まどかぁ!」
バイオリン仮面W「かつてない絆の強さ・・・これなら!!」
電子音声(銀河万丈)「ホムラァ!!」
がばっ(顔)
電子音声(銀河万丈)「マドカァ!!」
すちゃっ(下)
バイオリン仮面W「フォオオオオオオオオオオ!!」
バイオリン仮面W「ほむまどふぉーむ!」ジャキィイイイン!!
女神像の魔女「NUGUGU・・・・」
バイオリン仮面W「愛と絆の・・・シューティング・スタアアアーッ!!」
シュパアッ
女神像の魔女「BU・・・BUAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」
しゅわ・・・しゅわ・・・・
女神像の魔女「う・・う・・・」フラッ
杏子「まだ・・・まだ生きてやがるのか!」
まどか「ううん・・・もうすぐ・・・浄化されるよ・・・」
まどか「氷室さん・・・上条君・・・最後に一曲・・・彼女のために弾いてくれませんか?」
バイオリン仮面W「!?」
まどか「きっとこの子も・・・叶えたい祈りが・・・純粋な気持ちが・・・あるはずだから・・・」
♪~♪~♪
ジュリエット「・・・このヴァイオリンの音は一体・・・?」
まどか「こんにちは・・・」
ジュリエット「あなたは・・・?」
まどか「今・・・バイオリン仮面の演奏によって・・・あなたの精神世界にお邪魔してるんだ」
まどか「次の命へと・・・未来の命へと・・・生まれ変わる前に・・・」
まどか「出来る限りで・・・わたし達が・・・あなたの願いを叶えてあげるから・・・」
まどか「教えて・・・あなたは今・・・何を叶えたいのかを・・・」
ジュリエット「私は・・・私は・・・」
~劇中~
観客「なんだなんだ・・・?」
観客「ジュリエットのヤツ・・・全然おきねーぞ?」
観客「ジュリエットが起き上がって・・・ロミオの死を確認して後を追う重要なシーンなのに・・・」
クラスメイト「どうなってるんだよ!?」
クラスメイト「証明は再点灯したのに!上条のヤツが起き上がらないんだ!」
クラスメイト「まさか・・・魔女結界に取り込まれたまま・・・」
恭子「・・・!!」ガバッ
クラスメイト「上条!!」
恭子「ロミオ・・・!?」
恭子「ロミオ・・・!?ロミオ・・・!?」
恭子「なんて事なの!?私の分の毒を残してくれなかったなんて・・・!!」
恭子「待っていてロミオ・・・あなたの剣で・・・あなたの元へ・・・今旅たちます」
恭子(・・・この剣はさやかが魔法少女の時使っていた剣・・・つまり本物・・・)
恭子(これを突き立てるわけにはいかない・・・だから・・・)
SE:ドックン!
恭子「!!」
恭子「ああ・・・ロミオ・・・もはやそれすら・・・叶わないのね・・・」
恭子「私の・・・ソウルジェム・・・こんなに真っ黒になって・・・」
恭子「今ならわかります・・・私から・・・私ではないなにか邪悪なモノが生まれようとしていることを・・・」
恭子「私は・・・あの白い悪魔に・・・騙されていたのね・・・」
恭子「きっと人々は・・・このロミオとジュリエットを・・・悲しくも美しい結末として・・・語り継ぐでしょう」
恭子「でも・・・真実は・・・真実は・・・違う!!」
恭子「死後の世界での再会・・・私はそれすら叶わなかった!!」
恭子「だから・・・私は呪い続ける!この世界を!!私達の本当の悲劇を知らない・・・あなた達を!!」
恭子「生まれなさい・・・魔女・・・そして・・・全てを・・・呪うのです・・・」
恭子「美しくなんて無くていい・・・」
恭子「語り継がれなくていい・・・」
恭子「私は・・・ただ・・・」
恭子「ロミオと・・・」
ドサッ
SE:ピシピシ・・・
SE;パリィイイン!!
ジュリエット(恭子)の背後から魔女結界への裂け目が展開する
観客「!!」
観客「え・・・!?えええええっ!?」
女神像の魔女「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
観客「う・・・うわあああああああああああああああ!!!」
しゅわ・・・しゅわ・・・
女神像の魔女「AAA・・・」
しゅう・・・
観客「はぁ・・・はぁ・・・」
観客「い・・・今のは?」
ほむら「こうして・・・魔女になったジュリエットは・・・後に魔法少女に倒されるまで・・・
ロミオと再会することは無く・・・彷徨い続けたのです」
まどか「ジュリエットにとっての本当の悲劇は・・・
多くの人がロミオと死後の世界で再会したものと完結させてしまっているところです」
ほむら「これが・・・死してなお・・・最愛の人と結ばれなかったジュリエットの本当の結末」
まどか「どうか・・・皆様の心に・・・少しでも多くの人にこの史実を知って欲しい・・・それが・・・」
ほむらまどか「「ジュリエットにとっての・・・本当の「祈り」だから・・・」」
~バイオリンの音に合わせて閉幕~
観客「・・・」
観客「すげぇ」
観客「すげえ・・・これ・・・すげーよ・・・」
観客「ジュリエットは・・・魔法少女だった・・・」
観客「ただ・・・その仮説に沿って話を変えただけなのに・・・こんなに説得力が出るなんて・・・」
観客「バトルも迫力あったし・・・今の魔女のCGもすごい・・・」
観客「すげええええええ!!!」
パチパチパチパチパチパチ!!
観客「アンコール!!アンコール!!」
司会「み・・・みなさん!落ち着いてください!!2-△組の上演はこの一回だけです!」
司会「つ・・・次のプログラムは3-□の経済講座です!どうかご静粛に!!」
観客「そんなもん見てもおもしろくねーよー!」
観客「二日目もやってよ!2-△!!私、これなかった友達誘うから!!」
観客「アンコール!アンコール!!」
ほむら(マイク)「落ち着きなさい!!」
キィーン!
観客「!!」
他校生徒「なんだ、なんだ!?またレベルの高い女子が出てきたぞ!?」
他校生徒「くぅ~・・・なんというかあの娘・・・叩かれたい!」
ほむら「今のをもう一度やれ・・・というのは無理よ」
ほむら「色々な偶然が重なったから・・・
あの映像を見せることができたの・・・だから二度は・・・無いわ」
観客「・・・そんな・・・」
ほむら「でも安心して!バッチリ撮らせてもらったから!」
ほむら「許可が出ればだけど・・・これを場面ごとに一番迫力が出るアングルで
再編集したモノを・・・明日・・・」
観客「・・・まさか・・・!!」
ほむら「映画として・・・上映させてもらうわ!」
ほむら「もちろん・・・何度も見たい人のためにブルーレイ、DVDも発売するわよ」
ほむら「苦しい作業になると思うけど・・・一晩でやって見せる」
観客「やった・・・」
観客「やったあああああああああああああああ!!!」
ほむら「そして・・・あなた達もしばらくは余韻に浸りたいでしょう?」
ほむら「だからここで・・・出演者それぞれの挨拶をさせてもらって・・・それを締めとするわ」
ほむら「もちろんこの内容もブルーレイ、DVDに収録するわ」
~再び幕が開く~
パチパチパチパチパチパチパチ!!
さやか「えっと・・・ロミオ役の・・・美樹さやかです・・・あはは・・・恥ずかしいな・・・」
さやか「ちっちゃいころから・・・王子様的な役をやらされてきたので・・・今回はすんなりいけましたね・・・」
さやか「でも・・・普段は女の子なんで・・・間違えないでくださいね」
他クラスの男子生徒「間違えるはず無いだろー!」
他クラスの男子生徒「お前、最近ますますエロイ体つきになったって違うクラスでも評判だぞー!」
さやか「だ・・・誰だ!今いったヤツ!?あがって来い!!」
観客「わはははは」
杏子「えっと・・・照明とシスター役をやってた佐倉杏子だ・・・です・・・」
杏子「実は親父が聖職者で・・・今回は役にすんなり入れたかなーって思います」
他クラスの生徒「佐倉さーん!
劇中で言ってたお父さんが自殺した魔法少女って・・・実在するの?」
杏子「それは・・・」
杏子「嘘じゃない・・・」
杏子「あたし本人の事なんだ・・・」
観客「!!」ざわ・・・
杏子「悪い・・・しんみりさせちまったかな?」
杏子「でも・・・あたしだから言えることもある」
杏子「魔法少女になるっていうのは・・・そうする以外どうしようもないヤツが選ぶ道だ」
杏子「だから・・・お前たちは絶対に契約するな・・・本気で戦う理由が無い限りな」
杏子「あたしとお前たちとの約束だ!以上!」
観客「わあああああ」
パチパチパチパチ
まどか「ティボルト役の鹿目まどかです。剣術はさやかちゃんに教わりました」
ほむら「ナレーションをしていた暁美ほむらよ」
加藤「キュゥべえ役の加藤えみりです!」
中沢「パリス役の中沢友康です!本気でジュリエットと結婚したかった!」
恭子「おいやめろ」
クラスメイト達「そして・・・」
恭子「ジュ・・・ジュリエット役の・・・」
男子観客達「いよいよ・・・謎の美女の本名がわかるぞ・・」
恭子「か・・・上条・・・恭介です・・・」
男子生徒「上条・・・きょう・・・すけ?」
男子生徒「なんか・・・男みたいな名前だな・・・」
男子生徒「って上条って!あの!!」
恭子「そうだ!僕は・・・僕は・・・」
恭子「男だああああああああああ!!」
ドサッ(カツラ)
観客「!!」ざわ・・・ざわ・・・
恭介「なんなんだ君達は!目先の可愛い子なら誰でもいいのか!」
恭介「同じ男として恥ずかしいよ!男にデレるなんて!」
男子生徒「ジュリエット役の子が・・・男・・・」
男子生徒「・・・」
男子生徒「ありだな!」
恭介「なんだって!?」
男子達「好きだー!恭介ー!!」
男子達「受け取ってくれー俺たちの熱い思いをー!!」
ほむら「!!観客達が・・・壇上に!!」
司会「落ち着いてください!皆さん!落ち着いてください!!」
さやか「そこをどけえええ!!ホモやろおおおおお!!」
バシーン
男子達「うわあああああ!!!」
恭介「さやか!」
さやか「ジュリエットは・・・恭介は・・・」
さやか「あたしの物だあああああああああああ!!」
ちゅううううう
観客「!!」
観客「うおおおおおおおおおおおおおおお!?」
恭介「さ・・・やか・・・!?」
まどか「色々波乱はあったけど・・・わたしたちは無事劇を終えることが出来ました」
~~~
恭介「さやか・・・さっきのは・・・」
さやか「あのね・・・恭介・・・」
さやか「悔しいけど・・・あたしはやっぱり恭介のことが好き」
さやか「気づいたんだ・・・逆の立場になって・・・恭介とあたしがもし男女逆だったらどうかって」
さやか「あたしは・・・自分の彼女が魔法少女に・・・
いつ死ぬかわからない戦いに巻き込まれてるなんて耐えられない・・・」
さやか「きっと恭介だって・・・同じ気持ちだよね」
恭介「当たり前じゃないか!」
さやか「だから・・・ごめんなんだ・・・」
さやか「喧嘩した事だけじゃなく・・・恭介の意見も聞かずに勝手に契約したこと・・・」
さやか「いままでも・・・これからも・・・もしかしたら戦いに巻き込まれて・・・
恭介をほったらかしにするかもしれない事・・・全部含めて・・・」
さやか「ごめんなさい!」
恭介「さやか・・・!!」
恭介「さやか・・・僕も・・・!!」
さやか「そこから先は・・・まだ言わないで!」
恭介「・・・!?さやか?」
さやか「恭介は・・・待っててほしかったんでしょ?二日目のバンド演奏で弾く曲が出来るまで」
さやか「かっこつけてあたしに曲を演奏することで仲直りしようとしてたんでしょ?」
恭介「それは・・・」
恭介「図星です・・・」
さやか「だったら待っててあげるよ!かっこつけさせてあげる!恭介が謝るときは明日!」
さやか「それまで、あたし達はまだ喧嘩中って事にしようよ!」
恭介「さやか・・・」
恭介「ありがとう・・・」
さやか「それじゃ・・・改めて・・・」
さやか「恭介の・・・無神経やろおおおおおおお!!」
恭介「さやかのわからずやああああああ!!」
さやか「はぁ・・・はあ・・」
恭介「はぁ・・はぁ・・・」
さやか恭介「「・・・」」
さやか恭介「「あはは!」」
ぎゅっ(手)
杏子「話はまとまったかーさやかー!そろそろ行くぞー!!」
さやか「きょきょきょ・・・杏子!!」
まどか「かずみさん!織莉子さんありがとう!」
さやか「あなた達がいなかったらどうなってた事やら・・・」
ほむら「お礼に私達がおごるわ。ご一緒できないかしら」
~近くのファミレス~
さやか「かずみさん達、明日も絶対来てよ!バンド演奏するからさ!」
カオル「そんなことより・・・あの変態・・・あんたの彼氏なの?」
さやか「え・・・?」
キリカ「ヤツにぱんつを無理やり奪われて・・・」
さやか「恭介ええええええ!!ナニやってたんだアイツはあああ」
まどか「ほむらちゃん、さっきからパソコンいじってナニをしているの?」
ほむら「決まっているわ。ロミジュリの編集よ」
ほむら「明日までに完成させて・・・2日目以降は使わない私達の教室をディスクをコピーする簡易工場にするわ」
~学校~
仁美「みんな泊り込みで・・・練習するって言ったのに・・・」
仁美「何故私だけしかいないのでしょう・・・」
ポロン・・・♪
仁美「ぐすん」
~夜の学校~
さやか「だからなんども謝ってるじゃん!仁美、ごめんって!」
仁美「ぷん」
仁美「仲間はずれにされるくらいならこの身がどうなろうと魔法少女になりますのに・・・」
仁美「どうして私には素質がないのでしょうか・・・」
まどか「それじゃあ、泊まり込みのバンド練習はじめるよ!」
~恭介、中沢サイド~
中沢「意外だな、お前の方から泊まり込みの練習しようだなんて」
恭介「今回の演奏には僕とさやかの仲直りがかかってるからね」
中沢「舞台であれだけラブラブっぷりを見せつけておいて仲直りしてないのかよ!」
恭介「さやかはいじっぱりだからね」
恭介「僕が演奏するその時まで喧嘩中って事にするらしい」
中沢「あーもういい。わかった。ノロケんな。そういうプレイね。わかったわかった」
中沢「模擬店じゃなくて正解だったな。二日目色々な所回れるって大きいわ」
中沢「これでゆっくりデートができるな!」
恭介「僕とさやかの?」
中沢「俺と恭子ちゃんの」
恭介「却下。僕はさやかを誘うよ」
中沢「でも喧嘩中っていう体(てい)なんだろ?」
恭介「う・・・」
恭介「さやかがくれた2枚のラブレターから僕は新しい表現方法を思いついた」
恭介「あの時は・・・まだ腕が動かなかったけど・・・曲として頭にあった物を
自分で演奏できるのはやっぱり嬉しい」
恭介「さやか・・・君には本当に感謝している」
恭介「だから込めるよ・・・この曲に僕の想い全てを」
恭介「僕にとっては・・・最後の・・・学園祭だから・・・」
さやか「ぐがー」ZZZ
杏子「徹夜いいだしっぺのこいつが一番に寝るのかよ!」
まどか「今日の主役だったもんねさやかちゃん。魔女とも戦ったしずっと疲れてたはずだよ」
マミ「私達も寝ましょう」
ほむら「編集終了・・・これよりクラスメイト全員のパソコンを使って複製するわ」
仁美「布団の貸出・・・ちゃんと人数分もらえるでしょうか・・・」
恭介「とりあえず4つ確保できた」
中沢「二人ひと組なら俺たちも入れて全員なんとか寝れるな!」
杏子「恭介!中沢!!」
杏子「布団・・・わざわざ持ってきてくれたのか!サンキュー恭介!愛してるー!」
仁美「・・・」
恭介「どうせさやかに振り回されて肝心なところが抜けるのは目に見えてたからね」
恭介「僕だけならまだしも、みんなをさやかに巻き込むのは申し訳ないし」
杏子「あっ・・・うん。結局ノロケかよ!」
仁美「えっと・・・その・・・恭介さんは・・・さやかさんと同じお布団に入るのでしょうか?」
恭介「えっ?」
仁美「だだだ・・・だってそうでしょう!?二人ひと組って言ったら・・・」
恭介「僕は男子どうし女子どうしで二人ひと組と言いたかったのだけれども・・・」
仁美「そそそ・・・そうでしたか」
まどか「なんだか仁美ちゃんまでさやかちゃんみたいな事言い始めたよ」
恭介「さやかと僕は今喧嘩をしている体(てい)なんだ」
中沢「そういうプレイらしいぜ」
恭介「勝手に這い寄ってフォークで刺されたり通報されたりしたくないからね」
杏子「じゃああたしの布団に来い」
仁美「えええっ!?」
恭介「それに僕がさやかと一緒になると中沢が残るじゃないか」
杏子(こいついつもうまい具合にのらりくらり躱してるな)
恭介「誰か中沢と一緒に布団に入ってくれるのかい?」
ほむら「えっと・・・」
まどか「それは・・・」
中沢「ぐおおおおおお!?心が痛い!
これがリア充の無意識的な攻撃か!どうせ俺には一夜を共にする人なんていねーよ!!」
マミ「中沢君の希望も聞いてみないと」
中沢「えっ」
マミ「中沢くんは誰と寝たいの?」
中沢「えええええええ!?いや・・・その・・・あの」
恭介「狼狽えるな。多分あっちの意味じゃない」
恭介「あくまで添い寝するならという意味だよ」
中沢「そ・・・そうだよな・・・一足先にオトナになった友人の余裕が辛い・・・」
恭介「僕もまだオトナじゃない!」
ほむら「いい感じにマミもピンク色に壊れてきたわね」
まどか「夜中って変なテンションになるからね。いくらマミさんでもしょうがないよ」
中沢「俺はやっぱり・・・」
中沢「志筑さん・・・かな」
恭介「えっ」
仁美「えっ///」
ほむら「てっきり恭子と言うのかと思ったけど」
中沢「恭子ちゃんは抱き心地固いし」
恭介「男だからね」
マミ「か・・・固い!?」
恭介「あっちの意味じゃなくて全体的にね」
恭介(さやかのせいで色々な人が壊れてる気がする)
中沢「あの日のデートも楽しかったし」
仁美「ちょ・・・その話は・・」
杏子「お前らいつの間にそんな事を・・・」
まどか「後は仁美ちゃんの返事だね」
仁美「えええ!?」
ほむら「仁美がイエスなら二人ひと組の割り当てが決まるわ」
ほむら(もちろん私は・・・まどかと・・・)
中沢「ちょっとまった!俺は本当にそうする気で言っては・・・」
恭介「ぼ・・・僕もさやかと一緒の布団に入るとは言ってないし・・・」
さやか「ん・・・誰かいるの・・・?」
恭介「!!さやかが起きる!それじゃあ僕たちはこれで!」
さやか「・・・あれ?あたし達だけ?なんか男子の声が聞こえたような・・・」
杏子「気にするな。来たのは男子じゃない。ただのヘタレ二人だ」
マミ「私たちも布団の割り当てを決めましょう」
ほむら「まど・・・」
さやか「意外な組み合わせがいいなー」
ほむら「ほむっ!?」
まどか「さやほむが見たいなー」
ほむら「まどか!?」
杏子「きてるな。その組み合わせ」
さやか「何よほむら、あたしじゃ不満?」
さやか「あたしと寝ればまどかの恥ずかしい過去とか聞けるよ」
ほむら「そ・・・それは是非とも聞きたいけど・・・」
まどか「ちょっとさやかちゃん!?」
仁美「では私は巴さんと・・・」
さやか「ウェーブコンビだね」
杏子「あたしはまどかとか」
まどか「なんだか赤とピンクだと姉妹みたいだね」
ほむら「ほむぅ・・・」
~恭介、中沢サイド~
布団(二人で一つ)
中沢「さあ恭子・・・恭介、もっと身を寄せあわないと布団を被れないよ」
恭介「ノリノリじゃないか!さっきは志筑さんを選んだくせに!」
恭介「硬いよ中沢・・・さやかなら密着しても構わないくらい柔らかいのに・・・」
中沢「ん!?やっぱりお前ら・・・」
恭介「わあああ!!今の無し!忘れろ!忘れろ!!」
マミ「ところで・・・さやかさん」
さやか「なに?」
マミ「上条君と仲直りはしていない体(てい)なのよね?」
さやか「そうだけど・・・」
マミ「じゃあやっぱり・・・明日の衣装はバニーしかないわね・・・」
さやか「あ」
マミ「今から新しいのを取りに帰るのも作る時間も無いし・・・ね」
さやか「うわああああああん!!恥ずかしいよおおおお」
まどか「学園祭・・・二日目開催です☆」
15話:きっとどこかでありえる未来
※作詞注意!
作者がキャラの気持ちになった体(てい)で作中で演奏する曲の作詞をします。
リアルタイムで黒歴史を見せられるのが苦手な人はそっとじ推奨
さやか「ぐー」ZZZ
和子「皆さん!二日目はゆっくり色々なところを回ってくださいね」
和子「でもハメを外しすぎて他のクラスに迷惑をかけないようにしてください」
和子「せっかく大盛況だったのに審査大賞を取り逃しちゃうぞ☆」
女子生徒「のろけてんなあ」
女子生徒「氷室先生とは順調みたいだね」
氷室「ひむっ!?何故バレてる!?」
和子「バンド演奏に参加している生徒は2時までに、講堂に来ること!いいですね」
さやか「ぐがー」ZZZ
クラス全員「さやかちゃん!」
さやか「どぅえっ!?」ガタン
恭介「あの・・・さやか・・・」
さやか「何?」
恭介「良かったら2時まで一緒に色々回らないかい?」
さやか「気持ちは嬉しいけど・・・仲直りするのはライブが終わってからって・・・」
恭介「前倒しさせて欲しいんだ」
恭介「僕にとっては・・・中学最後の学園祭だから・・・」
さやか「恭介・・・」
恭介「頼むさやか!今一度・・・許して欲しい!!」
恭介「最後までの時間・・・さやかと一緒にいたいんだ。噛み締めていたいんだ」
まどか「行ってあげなよさやかちゃん」
ほむら「私たちは私たちで回るから」
さやか「・・・」
さやか「そりゃ・・・あたしだって同じ気持ちだよ・・・恭介と一緒にいたい」
さやか「でも・・・言葉に出しちゃったら・・・本当なんだなって・・・」
さやか「恭介と学園祭を楽しむ機会は・・・今年で最後なんだなって実感しちゃって・・・」
恭介「さやか・・・」
さやか「でも・・・受け入れなきゃだよね・・・」
杏子「さやかー、マミのクラスの出し物見に行こうぜー」
さやか「ごめん・・・恭介と一緒にいる事にするよ」
仁美「まあ、仲直りなさったの?」
恭介「一応ね。前倒しでさせてもらったんだ」
杏子仁美「!?」
杏子「前から・・・倒す!?さやかを!?」
仁美「ささささやかさん!?あああ貴方はそれを受け入れたのですか!?」
さやか「うん。受け入れたよ」
さやか「あたしもいつまでも子供じゃいられないからね」
さやか「色々(心が)痛い事があるだろうけど・・・恭介のそういうとこも受け入れなきゃ」
杏子「あ・・・あわわわ」
仁美「き・・・昨日の夜はずっと一緒でしたのに・・・
いつの間に・・・済ませてしまったのです!?」
さやか(そう・・・恭介はもうすぐ・・・いなくなっちゃうんだよ・・・)
さやか(寂しいけど・・・それが恭介だから・・・恭介の夢だから・・・)
~キリカとマミのクラス:合同アトラクション~
旧校舎脱出ゲーム
悪の魔法少女、呉キリカ(演:本人)、美国織莉子(演:巴マミ)が校舎を占拠!
迫り来る使い魔から逃げ切り正しい出口を探せ!
武器を手に入れればキリカ、おりこを倒すルートもあるぞ!
君は逃げるか?戦うか!?
校舎内で力になってくれる魔法少女たち
アトラクション内には道を教えてくれたり使い魔を倒してくれるお助け魔法少女がいるぞ!
脱出するか共に戦うか・・・その選択によって結末が変わる
お助け魔法少女一覧
巴マミ:もらえる武器:マスケット銃
鹿目まどか:もらえる武器:弓矢
美樹さやか:もらえる武器:剣
佐倉杏子:もらえる武器:槍
暁美ほむら:もらえる武器:ミニミ機関銃
お助け魔法少女になりすました悪の魔法少女に注意!
上記のお助け魔法少女になりすました悪の魔法少女、優木沙々に注意!
彼女が教えた偽の出口に突入すれば即、失格!
彼女からもらえる武器はすぐ壊れるので使い魔にすぐにやられてしまうぞ!
お助け魔法少女を信じるか信じないか・・・その判断を見誤るな!
優木沙々(本人)「くそ・・・キリカのヤツ・・・私を生かしておく代わりに・・・学園祭を手伝えなんて・・・」
沙々「やってらんねーですよ!さっさとバッくれるです!」
一般客「正しい出口はこっちでいいのかな?魔法少女さん?」
沙々「よ・・・ようこそー!私は正義の魔法少女ですよー」
沙々「どうぞどうぞ!正しい出口に案内しますよー」
沙々(こうなったらヤケです!できる限り多くの客を騙してやるです!)
沙々(アトラクションをめちゃくちゃにしてキリカに恥をかかせるです!)
一般客「・・・なーんか偽物というか・・・小悪党っぽい魔法少女だなあ」
沙々「ファッ!?」
一般客「あっちの魔法少女が正解だな。あっちへ行こう」
沙々「ま・・・待ってくださーい!私悪い魔法少女じゃないですよー!」
沙々(アトラクション内は魔法の使用禁止・・・これじゃあ洗脳もできねーです!)
キリカ「おっ!来てくれたか恩人たち!」
杏子「大盛況だな」
まどか「待ってるだけで大変だったよ」
キリカ「さやかとパンティ坊やは?」
仁美「(パンティ・・・?)恭介さんとさやかさんなら別行動ですわ」
ほむら「ちゃんと校内にいるのかも怪しいけどね」
ほむら「若いふたりは抜け出して・・・」
仁美「ほむらさん!!」
キリカ「それはそうとこのアトラクションの団体は3人までだ。4人が友達なら2人ずつ分かれてもらうよ」
キリカ「それと魔法少女は中では一切魔法を使えない。無論私とマミもだけど・・・」
キリカ「完全にアトラクション内のルールに則って楽しんでもらう」
~さやか、恭介サイド~
恭介「さすがにコスプレ喫茶的な物が多いね」
さやか「あたし以外の女子にデレデレしないっていうなら入ってもいいけど」
恭介「そんなこと当たり前じゃないか。さあ入ろう」
~メイド喫茶~
女子生徒「お帰りなさいませ~ご主人様!」
恭介「すごくいいよ!(その衣装!)」
さやか「きょおおすけええええ!?」
恭介「ごめんごめん、僕がすごくいいって言ったのはあくまで衣装さ」
さやか「ふんっだ」
恭介「さやかが着ればもっと可愛いよっていう意味だったんだけど・・・」
さやか「・・・騙されないわよ!!」
さやか(これでいいのかな・・・恭介・・・キャラ崩壊が激しいよ・・・)
さやか(だからこそなのかな・・・バイオリンに一途な恭介だからこそ・・・
バイオリン一色になる前に・・・普通の学生としての日常を精一杯楽しんでるのかな?)
さやか(結局・・・今日の演奏で恭介のかっこいい所再認識しちゃうんだろうな・・・あたし)
さやか「まあ・・・魔法少女の衣装にも寛容してたし・・・恭介がそういう幻想的な衣装に
興味があるのは・・・認めてあげるよ」
さやか「・・・許してあげるよ。あたしが着たほうが恭介が喜ぶっていう所も信じてあげる」
さやか「だから・・・最後は決めてよね。」
さやか「恭介と中沢のバンド・・・最後の出番だから・・・ビシッと締めてよね」
恭介「もちろんだよ!」
恭介「だって・・・今日この日のために作った曲は・・・」
恭介(さやかが起こしてくれた奇跡に対する・・・僕のアンサーソングだから・・・)
~ほむら達~
グーパーでペア決め
ほむら「やったわ!やっと学園祭イベントで初のまどかと二人きりよ!」
まどか「よろしくね。ほむらちゃん!」
仁美「杏子さん、よろしくお願いしますね。私じっくり話をしてみたかったんですの」
仁美(恭介さん関係で探りを入れられるし)
杏子「あたしもだ。とことん付き合うぜ」
時間をずらして恭介、さやかがアトラクションに到着
キリカ「やあさやか、昨日ぶりだね。そっちのぱんつ君も」
恭介「ひ・・・人をパンティマニアみたいに言わないでください」
さやか「違うの?」
恭介「これを変態恭介系のSSと捉える人もいるけどね」
恭介「基本的にはもともとのキャラクターのままだよ。変態じゃない」
恭介「本家変態仮面でも主人公が悩んでいたことだけどね。僕は変態じゃない」
恭介「ただ、変身にパンティが必要なだけなんだ」
キリカ「楽しんでいってくれよ。ラスボスがマミになるか私になるか知らないけど、
またアトラクションの中で会おう」
~アトラクション内~
さやか「むっ」
恭介「どうしたの?」
さやか「魔力を完全に封じられてる。ズルできないようになってるみたいだね」
恭介「そんな事もできるんだ」
さやか「実際に魔法少女やってるマミさんとキリカさんだからできる芸当だね」
さやか「多分あたしたちが入場することを見据えて結界を張っているんだと思う」
沙々(違うね・・・私が逃げ出さないためです)
沙々「こいつらは・・・カップルですか~妬ましいですねえ・・・邪魔したくなりますねえ・・・」
沙々「こいつらだけは・・・必ずゲームオーバーにしてやるです!」
沙々「お互いに責任を擦り付け合って破局すればいいです!」
沙々「ええと・・・5人のうちの誰になりすましましょうか・・・」
恭介「あっ、魔法少女がいるよ」
さやか「剣を持ってる!?まさか・・・!?」
沙々「あ・・・あたし、美樹さやか!正義の魔法使い!」
さやか「あたし役だ!嬉しいな!」
恭介「奇遇だね。さやかと一緒の時にさやか役の魔法少女と会えるなんて」
沙々(ちぃっ!?実物の美樹さやか!?)
沙々(こ・・・これは騙すのに骨が折れそうですね・・・)
沙々「正しい(嘘の)出口はあちらですよ~」
さやか「いんやさやかちゃん!あたし達は戦うよ!」
沙々「ファッ!?」
さやか「武器ちょうだい!剣なら使い慣れてるから!」
沙々「いや・・・その・・・」
使い魔(一般生徒)「うおー、食べちゃうぞー(棒読み)」
沙々「ちっ!ほら、剣だ!使え!」
恭介「・・・」
さやか「よっしゃ、やるぞー!」
さやか「うおおおおおお!!」
さやか「どりゃああああっ!」
ポキッ
さやか「折れた!?」
使い魔「こっちの娘からさきに食べちゃうぞー」
さやか「うわあああ!さやかちゃん助けて!」
沙々「もう武器は使えないよー。逃げるしかないね」
さやか「出口は?出口はどこだっけ!?」
沙々「あっちあっち、さっさと行ってゲーム終了するですよ」
沙々(ただし・・・敗北でね・・・)
恭介「・・・」
恭介「違う・・・」
さやか「え・・・?恭介?」
恭介「そっちは出口じゃない!さやか!正しいルートはこっちだ!」
ぐいっ
さやか「恭介!?」
沙々「あー!待ってくださいよー!!あたしは正義の魔法少女なのにー!」
沙々「・・・」
沙々「逃げやがった・・・二人・・・手をあんなに強く握って・・・」
沙々「ちきしょおおおおおおおお!!」
使い魔役「!!」ビクッ
さやか「恭介!?なんで違う道に行くの?」
恭介「偽物役だよ。あの女子生徒」
恭介「武器も脆いし、きっと教えた出口もデタラメだ」
さやか「え・・・?なんでわかったの?」
恭介「わかるわからないの問題じゃない。認めたくないだけ」
さやか「認めたくない・・・?」
恭介「さやかは・・・あんなに腹黒い子じゃない」
恭介「だから・・・認めたくないだけなんだ。本当かどうかじゃなくて、さやかじゃない。それだけ」
恭介「さやかはずっともっと・・・」
さやか「もっと?」
恭介「優しい子だし・・・」
さやか「・・・そっか・・・」
さやか「えへへ・・・」
恭介「やっぱりこっちで合ってたんだ。道が続いてる」
さやか「あ、人影だよ!今度こそ本当のお助け魔法少女かな?」
仮面の男「魔法少女ではない!」
仮面の男「私の名前はビオりん仮面!魔法使いだ!」
恭介「え・・・!?」
さやか「これってもしかして・・・?」
ビオりん仮面「お嬢さん、お願いがあります」
ビオりん仮面「もしも無事に君たちを助けることができたのなら・・・」
ビオりん仮面「君のパンティを・・・私にくれないか!」
恭介さやか「「・・・」」
恭介さやか「「バイオリン仮面役だあああああああああああああああああああ!!」」
~キリカ、マミ、カメラで客の動向をチェック~
キリカ「マミーどうだ?最終ステージにたどり着きそうな客はいるかい?」
マミ「今のところ・・・さやかさんと恭介くんのペアだけね」
マミ「まどかさん達4人には全クリされちゃったから・・・是が非でも阻止したいわね」
キリカ「さやか達に接触してる魔法少女は?」
マミ「魔法少女じゃないわ」
マミ「バイオリン仮面をモチーフにしたお助けキャラが駆けつけたみたい」
キリカ「!?なんだそれ!?」
マミ「え・・・?なにそれって・・・呉さんが新しく企画したお助けキャラじゃないの?」
マミ「私はてっきり・・・昨日バイオリン仮面を見てから急遽思いついた企画かなって・・・」
マミ「人手が足りないから・・・同じキャラクターを演じている人が複数いる状態だし・・・
冴えた方法だと思ったのだけれど・・・」
キリカ「知らないぞ・・・こんなヤツ・・・こんな役を男子生徒にやらせた覚えはない!」
マミ「えっ!?」
マミ「それじゃあ・・・彼は氷室さん!?」
マミ「・・・」
プルルル・・・
氷室「巴さん?何か用かい?」
マミ(・・・カメラ画像の男は・・・携帯を取っていない)
マミ「氷室さん・・・何か変なのよ・・・今恭介君のほかに・・・あなたによく似た男が・・・」
氷室「!?詳しく聞かせてくれるかい!」
キリカ「さやかとぱんつ君が最終ステージにたどり着いたよ」
マミ「私がボスとして行くわ、あの仮面の男の正体を探ってみせる!」
~~
さやか「ここが最深部?」
恭介「もうすぐクリアなんだね」
マミ(おりこ役)「ようこそ。よくぞたどり着いたわね」
さやか「マミさん!」
マミ(さやかさん、一緒に来たお助けキャラは?)
さやか「あれ?そういえばいなくなってる!?」
マミ(一体・・・何者なの?)
~~カメラ室~
キリカ「優木の様子がおかしい!?」
~~~
キリカ「優木!どうした?何があった!?」
沙々「わけわかんねーです・・・・いきなり変な男に・・・」
キリカ「変な男に?」
沙々「その・・・パ・・・パンティを・・・盗まれて・・・」
キリカ(さやかの彼氏でも・・・新任教師の氷室でも無い・・・)
キリカ(謎の変態が・・・もうひとり校内にいる!?)
講堂
案内役「バンド演奏、ひと組空きがありまーす!」
案内役「教師でも生徒でも来客の方でも構いませーん、誰か当日参加してくれる人はいませんかー?」
ビオりん仮面「私が参加しよう」
案内役「ありがとうございます!えっと・・・あなたは?」
ビオりん仮面「失礼、マスクをつけたままだったね」
ビオりん仮面「着脱と同時に!グラサン装備!」
ビオりん仮面「いかりや」
案内役「はい?」
いかりや「私の名だ。いかりや京介。これで登録してくれたまえ」
氷室「謎の仮面、ビオりん仮面・・・一体どこに・・・」
案内役「これで・・・バンド出場者全員が決まったね」
案内役「でも・・・かなり珍しいよね来客、教師、生徒からそれぞれ「きょうすけ」って名前の人がいるなんて」
氷室「!!」
氷室「君たち!その話を詳しく聞かせてくれ!」
氷室「そうか・・・そういう事か・・・」
氷室「ビオりん仮面・・・奴の正体は・・・」
和子「杏介ー?」
さやか「どうかしたの?先生」
和子「氷室先生がいないのよ・・・直前に合わせる約束したのに・・・」
~~~
氷室「見つけたぞ、いかりや京介!」
氷室「いや・・・僕自身の・・・」
いかりや「・・・こんにちは。上條恭介君・・・」
いかりや「いや・・・氷室杏介と言うべきかな」
氷室「ナニのつもりでここにいる!?返答によっては・・」
スッ(和子のパンティ)
いかりや「左手が使えない君が・・・僕に勝てるのかい?」
スッ(沙々のパンティ)
氷室「変身!」
いかりや「変身!」
ジャキイィーン
バイオリン仮面「・・・」
ビオりん仮面「・・・」
バイオリン「はっ!」
ビオりん「やあっ!」
バシイッ
バイオリン「ぐ・・ぐふっ」
ドサッ
ビオりん「逸るな・・・」
ビオりん「左手が使えないお前と格闘で決着をつけるつもりはない」
ビオりん「あくまで壇上・・・演奏で勝負だ」
バッ
~~
和子「氷室先生!」
さやか「氷室さん!」
氷室「和子・・・さやか・・・」
さやか「こんな所でナニをしていたのよ?」
和子「もうすぐ演奏が始まりますよ?」
氷室「なんでもないよ・・・さあ、行こう」
講堂:バンド大会
実況「さあ、始まりました!見滝原中学園祭、バンド大会!」
実況「見事優勝して像として歴史に名を残すのはどのチームなのか!?」
さやか「優勝の賞品それかよ!」
まどか「恥ずかしいね・・・優勝しちゃったら私たちの像が立てられるんだ・・・」
マミ「どこからそんなお金を用意できたのかしら・・・」
仁美「うふふ・・・」
~~~
実況「次の参加者は飛び入りだ!来場客の方から参加してくれたよ!」
実況「バイオリニスト、いかりや京介さん!曲目は・・・「魔王道帝王道!」」
氷室「!!」
恭介「!?バイオリン!?」
いかりや「・・・」
♪~♪~♪
恭介「なんだ!?このおどろおどろしい曲は!?」
恭介「だけど・・・他人が作った曲とは思えない・・・僕の構想の中にこんな恐ろしい曲もあった気がする」
恭介「シューベルトの・・・「魔王」のような・・・」
観客「いかりやの姿が変わっていく!?」
まどか「あ・・・あれは」
ほむら「魔女・・・!?いえ・・・」
氷室(その通り・・・奴の本当の名前は・・・シューベルト)
氷室(つまり・・・魔導帝になった僕自身!)
Schubert デェン!(魔女文字)
氷室(ワルプルギスが連れてきたのは様々な時間の魔女だけじゃなかった)
氷室(おそらく・・・僕が志半ばに絶望して魔導帝になった世界があった)
氷室(ワルプルギスから切り離された「彼」は自我を取り戻したのか・・・
なぜか人間の姿で・・・人間の言葉で現れた)
氷室(絶望から生まれる呪いの曲・・・恐ろしいが壮大な曲だ)
氷室(奴を納得させる曲を僕か恭介が演奏しなければ・・・やつは絶望に飲まれて完全な魔導帝になる)
氷室(加えて優木沙々のぱんつから洗脳の魔術を得たヤツなら・・・何人の命が犠牲になるか・・・)
氷室(勝てるのか・・・左手を失った僕が・・・僕自身に・・・希望を取り戻すことはできるのか・・・!?)
「魔王道帝王道」
作詞作曲:いかりや京介(仮名)Schubert(魔女名)その正体:魔導帝と化した氷室杏介
救えもしないし結ばれもしない
俺は何のために戦っている?
恭介「歌詞もネガティブだね」
氷室(おそらく奴は・・・さやかの救済に失敗したバイオリン仮面!)
氷室(自分がさやかと結ばれないと知っていてなお救おうとした・・・が
それすらも叶わなかった時間軸から来た氷室・・・僕、そして恭介自身!)
これからは自分のためにだけ生きていく
お前ら人間の魂をもってして俺の乾きを癒しておくれ
杏子「バイオリンなのにデスメタル調の歌詞!?」
俺は魔王そして帝王
すべての魔女が俺の前にひれ伏すとき俺は悲劇から救われる
生きとし生けるもの全ての命をあなたに捧げよう
そしてこの心も
だから・・・もう一度だけ・・・
あなたが魔女になるのなら・・・俺もまた・・・魔道に堕ちよう
ずっと・・・ずっと一緒だから・・・
いかりや「・・・」
観客「・・・」
観客「歌詞も・・・曲も・・・なんだか本当の魔界にいるような恐ろしさがあったけど・・・」
観客「それだけに・・・真に迫るものがあった」
観客「愛や勇気や正義や恋の歌だけが・・・音楽じゃないんだ」
観客「なんというか・・・単純に・・・」
観客「恐ろしい・・・だけど・・・すごい!!」
パチパチパチパチパチパチ!!
詢子「タツヤ!タツヤは大丈夫か?あんな恐ろしい曲を聴いて・・・なんともないか!?」
知久「目が点になってるね。素晴らしく黒い曲だけど恐怖を乗り越えてただ圧倒されてるみたいだ」
タツヤ「しゅごい・・・」
氷室「この歌詞・・・そうか!」
氷室「いかりやの絶望は・・・さやかを救えなかったことじゃない!」
氷室「おそらく・・・恭介が仁美さんを選び・・・さやかが魔女になり・・・いかりやが魔導帝になり・・・」
氷室「その後・・・ワルプルギスの中で魔女になった二人が再会し・・・結ばれた世界!」
氷室「さやかが現代の恭介ではなく・・・氷室(この時間のいかりや)の気持ちに応えた時間軸から来たんだ」
氷室「だとしたら・・・さやかが救えなかったのではなく傍にいることができないのが奴の絶望!」
氷室「あの時鹿目さんの攻撃で・・・ワルプルギスの中のさやかの魔女が浄化され・・・
いかりやだけが切り離された・・・」
氷室「たとえお互い化物になったとしても・・・寄り添えていたから彼らは幸せだったんだ・・・」
氷室「それにしても・・・自分の事とはいえ・・・他の時間軸の話だとはいえ・・・」
氷室「恭介のヤツ・・・」
恭介「氷室さん?どうかしたの?」
氷室「アホーッ!」
パシン!
恭介「ぐへっ!?」
氷室「なんで・・・なんでさやかを大切にしてやれなかった、このアホーッ!!」
恭介「・・・!?わけがわからないよ」
いかりや「ふぅ・・・」
変身(魔導帝の姿)解除、いかりや京介(人間)フォルムに戻る。
観客「すげーぞー!世界観と衣装が音楽にバッチリ合ってたぞー!!」
氷室「いかりや・・・いや・・・シューベルト!」
いかりや「君たちが余計なことをしてくれたおかげで・・・僕はさやかと離れ離れになったんだ」
いかりや「それがどれほどの絶望か・・・君になら理解できるはずだけどね」
氷室「・・・」
いかりや「君だって・・・本当の気持ちを隠しているはずだ」
いかりや「現代の恭介じゃない・・・自分自身がさやかと結ばれたかったと」
氷室「違う・・・!僕は・・・僕は・・・」
いかりや「たとえ魔女になったさやかでも・・・僕は本懐を遂げることができたんだ」
いかりや「ワルプルギスの胎内で・・・救済を・・・永遠を誓い合った」
いかりや「それを・・・君たちは・・・」
いかりや「奪った!!」
ドックン・・・
氷室「ぐ・・・ぐふう!」ガクッ
杏子「氷室!?どうした氷室!?」
マミ「氷室さんのソウルジェム、真っ黒じゃない!」
さやか「氷室さん!?」
さやか「ひ・・・氷室さん!魔法使いを卒業する条件は満たしているよね!?」
氷室「あ・・・ああ」
さやか「だったら・・・もうキュゥべえに人間に戻してもらいなよ!昨日は助けてくれたみたいだけど・・・
このままだと氷室さんが魔女になっちゃうよ!」
和子「氷室先生、大丈夫ですか?」
氷室「早乙女先生・・・」
氷室「いや・・・和子・・・」
和子「ちょ・・・ちょっと!こんな所で名前で呼ばないでよ杏介!」
氷室(そうだ・・・僕は・・・今の僕は・・・)
氷室「いや・・・いいんださやか・・・このままで・・・魔法使いとしてヤツに・・・
いかりやに勝たなければ意味がないんだ」
さやか「な・・・なに言ってんのさ?」
さやか「何の話か理解できないけど!だったらせめてソウルジェムを浄化しなよ!」
さやか「和子先生!ブラジャーだよ!氷室さんのために一肌脱いで!」
和子「えっ!?」
氷室「余計なことをするな!!」
さや和子「!?」ビクッ
氷室「あいつだけは・・・僕が勝たなきゃいけないんだ・・・」
氷室「ここでソウルジェムを浄化すれば・・・僕は奴に・・・絶望に・・・僕自身に負けたことになる」
氷室「だから・・・これでいいんだ・・・」
実況「お次は教師枠の参加者、早乙女和子先生と氷室杏介先生です!」
実況「ここで、新任の氷室先生について簡単なプロフィールを」
実況「元々私たちの知らないところでプロのバイオリニストとして活躍していた氷室先生。
しかしとある事情で左腕が動かなくなり・・・」
実況「以後は音楽教師としてこの学校に就任。早乙女先生といい感じになります」
和子「なんなんですかこの実況!?さっきからプライバシーを暴露して・・・」
実況「今日の演奏も動かない左手の代わりを早乙女先生が担うという事で・・・
おふたりのラブラブっぷりを見ることができるわけですね!」
和子「ちょ・・・違うの!結婚するまで内緒って決めてたのに!」
氷室「和子・・・覚悟を決めよう」
和子「杏介!?」
氷室「どっちみち密着して演奏する僕らのやり方じゃただならない関係だってすぐバレるし」
氷室「この学園祭が終わったら結婚を決めるくらいの覚悟が僕にはある。だから人の目なんか平気さ」
和子「きょ・・・杏介・・・///」
実況「それでは演奏していただきましょう!曲目は・・・」
実況「「現在(いま)」」
現在(いま):作詞作曲:氷室杏介 演奏:氷室杏介、早乙女和子
色々な物を得た
それと同じくらい失った
きっとこれからも・・・少しずつ変わっていく
それは悲しさや寂しさを伴うかもしれない
だけど・・・もう僕は大丈夫
君が起こした奇跡を君が握りかえしてくれた温もりを
今・・・返すから
きっと君は別の誰かの隣にそして僕も
新しい未来で・・・その時は友として会おう
氷室「ふぅ・・・」
観客「・・・」
観客「・・・」
パチパチパチパチパチ
さやか「うぐっ・・・ひっく・・・泣けるわこれ・・・」
恭介「さすが氷室さん・・・悲しい曲を作らせたら右に出る者はいない」
杏子「左手が和子先生・・・他人の腕なのに・・・難なく弾いてる」
マミ「早乙女先生だから・・・こそね」
マミ「あれを見るまではまだ氷室さんのこと諦めてなかったけど・・・仕方ないわね」
いかりや「・・・」
氷室「僕にとってのさやかは・・・親友だ」
氷室「この時間軸にいるさやかも・・・僕がかつて好きだったさやかも」
氷室「それでいいんだ・・・少し寂しさは残るけどそれでいいんだ」
氷室「お互いに新しい未来を歩む。そう決めたから」
いかりや「・・・僕は・・・」
いかりや「それでも・・・さやかと一緒にいたい」
いかりや「たとえ同じ恭介でも・・・さやかを渡したくない」
いかりや「君とは違う考え方なんだ」
氷室「そうか・・・」
いかりや「だけど・・・君が自分の選択に後悔の無いことだけは伝わったよ」
いかりや「だから・・・これが・・・僕の進む未来だ」
しゅわ・・・しゅわ・・・・
いかりや「僕は・・・さやかのところに行くよ」
氷室「・・・」
いかりや「誰を呪うのでもない・・・ただ自分の願いを叶えるために」
いかりや「魔女になったさやかは・・・魔導帝である僕にしか救えないから」
いかりや「さよなら氷室・・・この世界のさやか・・・そして早乙女先生と仲良くな・・・」
しゅわしゅわ・・・しゅううう・・・
氷室「いかりや・・・」
ぱすっ(沙々のパンティ)
氷室「これは・・・君の形見としてとっておくよ」
さやか「次の次だね!あたしたちの出番は」
マミ「さやかさん、約束を忘れてて?」
仁美「そういえば、バニーの衣装の刑の約束でしたわね」
さやか「えっ!?マジでやるの?」
さやか「ちょっとストップ!待った待った!あたしもう恭介と仲直りしたんだよ!だから
バニーの格好する必要なんてどこにもないんだよ!」
まどか「だったらなおさらやるべきだよさやかちゃん!」
ほむら「そうね。表現は古いけど彼を悩殺できるわよ」
杏子「恭介の心を離れないようにするためにもっとこう攻めの姿勢でだな・・・」
さやか「バランスを考えてよ!あたし一人がバニーでみんなが制服だったら統一感がないんだよ!」
和子「吉野屋先生(寿退社)が学校に残していった衣装があるわ」
和子「山中先生が作った新しい衣装もあるし」
さやか「ゲストキャラの有効活用!?」
マミ「さやかさんがバニーなら私は・・・」
ほむら「マミー(包帯人間)ね」
マミ「えっ!?」
ほむら「それも、裸の上から包帯を巻いたエロいやつよ」
マミ「えっと・・・ちょっとそれは・・・」
ほむら「9月で終わらせるはずだったこのSSが長引いたが故に選べる季節ネタよ」
ほむら「ハロウィンコスをみんなで成し遂げましょう」
仁美「さすがに着替える時間がないのでは?」
ほむら「ご都合主義の結界があるわ」
ほむら「結界魔法ホムリリー、志筑さんに説明すると、外の世界の1時間を中の世界の8時間に変える空間よ」
ほむら「つまり、次のバンド演奏が5~10分なら8倍の40分から80分の時間が私たちに約束されるわ」
さやか「精神と時の部屋無駄遣いしすぎだろ・・・ワルプルとの決戦前では正当な理由だったのに・・・」
仁美「まあ!それは便利ですわね!」
仁美「でもそれならどうしてさやかさんはいつも宿題を忘れるのでしょう」
さやか「うぉい!」
仁美「ほむらさんの結界に閉じこもて宿題をすれば十分間に合うじゃないですか」
ほむら「外の世界の時間の進み方が遅いということは・・・裏を返せば
みんなよりも先に年をとることになるの」
ほむら「だからなるべくならこの力を使いたくないわ。本当に追い詰められた時だけに使いたいの」
さやか「衣装選びが追い詰められる理由かよ!」
ほむら「女の子にとっては大事なことでしょ」
ほむら「それに、宿題をさせるためにさやかに結界を貸しても終える頃にはおばあちゃんになっているわ」
さやか「こら!ふざけんなほむら!この!!」
まどか「ほむらちゃん、さやかちゃんの扱い方がうまくなったね」
杏子「ああ。さやほむキテルというやつだな」
進行役生徒「えーと、放課後ショータイムさーん、出番ですよー!どこですかー!?」
キリカ「!!マミたちのバンドじゃないか」
キリカ「しろまる!マミたちがどこにいるかわかるか!?すぐにテレパシーで呼び出せ!」
キュゥべえ「やれやれ・・・」
結界内
マミ「!キュゥべえから連絡が!」
まどか「もう40分経ったの!?」
さやか「女の子の着替えって時間経つの早いよね」
ほむら「進行役さん、待ってて今出るわ」
実況「それでは登場していただきましょう!
あのワルプルギスと戦ってくれた伝説の魔法少女たちによるバンド演奏!」
実況「放課後ショータイムの入場です!」
男子生徒「うおおおおおおおおおおお!?」
男子生徒「な・・・なんだこのセクシーなコスチュームは!?」
マミ:マミー
さやか:バニー
ほむら:魔女
まどか:アリス
杏子:女豹
仁美:サキュバス
さやか「な・・・なんなのよこれは!まどかとほむら以外全員エロ要素あるじゃない!」
杏子「あたしのとこの教えじゃハロウィンって悪魔の儀式的な側面が強いんだけどな・・・
オヤジ・・・すまねえ!」
杏子「ちなみにあたしが着てる衣装は着ぐるみじゃなくて虎ビキニ的な感じだと
想像してもらえればわかりやすいかな」
仁美「うわあああ///な・・・なんで私がサキュバスを・・・」
ほむら「寝取り属性があるからよ」
ほむら「お構いなしに恭介の寝床を突撃する根性がありそうだったからサキュバスよ」
ほむら「その衣装のセクシーさなら大半の男子が寝取られたいと思うわ」
仁美「ほ・・・本当にそうでしょうか・・・」
仁美(も・・・もしかしたら恭介さんも・・・そう思ってくれるのでしょうか)
さやか「ちょっとほむら!仁美を煽らないで!本当にやりかねないよ!」
さやか「ぐぬぬ・・・でも露出度で負けちゃった・・・バニーじゃ生ぬるいよ!」
さやか「誰か!衣装カット上手い人!手伝って!」
まどか「さやかちゃん!?ナニを!?」
さやか「へそを出す!へそ周辺を菱形にカットするの!」
ほむら「・・・エロいわ。いい感じよさやか」
仁美「や・・・やりますわねさやかさん!手段を選ばないほど私に意識を燃やしてくれるのは嬉しいですわ」
仁美「私の衣装にこれ以上露出の余地がないのが残念ですけど・・・」
まどか「じゃあいっそ履いてみれば?」
ほむら「そうね。生脚よりもストッキングを履いてたほうがサキュバスはエロいかも」
マミ「自分達が無難な衣装だからって楽しまないで!」
恭介「!!」
恭介「さやか・・・志筑さん・・・なんだそのはしたないエロさは!?」
恭介「こんな子達が・・・僕を好きでいてくれるなんて!」
中沢「恭介・・・やっぱり一発殴らせて」
他校男子「黄色い子だ!」
他校男子「ばっかやろう!総体的に見れば一番エロいカラダしてるのは青い子だろうが!」
他校男子「緑の子に生気を搾り取られたい」
他校男子「赤い子のご主人様になりたい」
他校男子「他の子がセクシーな分、普通の格好の二人の幼さと可愛さが強調されてるな」
他校男子「俺はセクシーさより可愛さだな。断然アリス派だわ」
他校男子「魔女の格好した彼女と闇の契約(意味深)を交わしたい」
キュゥべえ「!!なんだこの感情の昂ぶりは!?」
キュゥべえ「これは・・・もしかしたら魔女化に頼らずとも
エネルギー不足を解消できるヒントになるかもしれないね」
かずみ「うわぁ・・・」
カオル「あたしたち・・・魔法少女の中では結構けしからんコスチュームだと思っていたけど・・・」
海香「それ以上ね・・・」
かずみ「でも友達と集まって何かをするってすごく素敵なことだと思うな!」
かずみ「ねえ!わたしの学校の学園祭でわたしたちも組もうよ!」
カオル「いいよ」
海香「かずみが望むのなら」
キリカ「おおっやるねえマミたち!今のところ参加者No1の注目度だよ!」
織莉子「そういえばキリカ・・・あなたはこういうイベントに参加したりはしないの?」
キリカ「興味はあったけど・・・キミといっしょに参加できなきゃ意味がないし」
キリカ「織莉子は楽器はてんでダメじゃないか」
織莉子「もう!キリカのいじわる!」
キリカ「ごめんごめん。今度何か教えるからさ」
タツヤ「しゅ・・・しゅごい」
ゆま(す・・・すごい?それはどっちの意味で?)
ゆま(もしかしてこの子・・・この歳で性に目覚めかけてる!?)
ゆま「たっくん見ちゃダメ!ああいうのはもう少しオトナになってから!」
ゆま(キョーコもさやかおねーちゃんもバカバカバカ!!)
実況「6人バンドは参加者の中でも最多だからね」
実況「彼女たちだけ数曲演奏することが許されてるYO」
実況「さあ誰の心情を歌詞に反映するのか!?演奏していただきましょう!」
マミ「一曲目!恋のティロフィナーレ!」
恋のティロフィナーレ 作詞:巴マミ 作曲:氷室杏介
ティロフィナーレ・・・それは恋の呪文
最初で最後の射撃はあなたの心に届けるために
でもね・・・強がって見せても本当は孤独でさみしがりで・・・
そんな所も逃げないで受け止めてくれるかな?
また明日・・・電話するね
さやか(やっぱり歌詞が少し重いような・・・)
杏子(マミと別れ話を切り出す男子は苦労しそうだな)
♪~♪~♪
P「こ・・・これは!?」
P「見つけたぞ!ダイヤの原石!」
P「このバンドのボーカルの子は・・・間違いなくアイドルの素質がある!!」
中沢「美樹作詩の曲が来るかと思ったけど違ったな」
恭介「まだ一曲目だろ?これからさ」
マミ「ふぅ・・・」
パチパチパチパチパチ!!
P「見掛け倒しじゃない!曲も歌もバッチリじゃないか!」
P「この子と作曲した人物、両方をスカウトする必要があるな!」
恭介「さやかのバイオリン・・・前よりもずっと上手くなったね」
中沢「そりゃあもうつきっきりの稽古ですから!」
恭介「そうだね。否定はしないよ」
中沢「開き直りやがった!このやろ!本当にバイオリンの練習だけの仲か!?このやろ!」
まど隠れファン「鹿目さんのドラム・・・すっごい荒々しいよ!」
まど隠れファン「いや、荒々しく見せるために一生懸命なまどっち可愛いよ!」
杏子ファン女子「きゃあああ佐倉さーん!ギター素敵よ!!」
杏子ファン女子「抱いてえええええ!!」
杏子ファン男子「ギ・・・ギターになりたい!あんなに激しく!掻き回されたい!」
杏子「あたしの幻術魔法じゃ視覚的に訴えても「音」は無理だからな」
杏子「このあたしがまさか自分のため以外に一生懸命練習しちまうなんてな・・・」
杏子「それにしても・・・あたしのファンって奴は女子が多いな。
さやかから乗り換えた男子もいるみたいだ」
氷室(それはおそらく・・・さやかがバイオリンを演奏しているからね)
氷室(いわばあのバイオリンは恭介とさやかに割り込む余地がない絆のようなものだから)
氷室(さやかファンの男子と女子が杏子に流れたのさ)
ほむら「2曲目!!巡りめく時間の中で!」
恭介「これは・・・暁美さんの作詞っぽいね」
巡りめく時間の中で
作詞:暁美ほむら 作曲:氷室杏介
たくさんの季節とたくさんの時間の中で色々なあなたに出会えた
そのどれもがとても愛おしくて抱きしめたくて
なぜこの身は一つなのだろう
全ての時間のあなたに「わたし」を捧げたい
どの時間のあなたも・・・私にとっては一番大切な人
さやか(これってほむらの事情知らない人が聞いたら普通の曲だと思うけど)
マミ(堂々と多重股宣言してるようなものよね)
杏子(その相手が全員まどかだからまだマシだな)
仁美(いえいえ、油断はできませんわ。ほむらさんが繰り返した時間にもしかしたら
私たちの誰かと添い遂げた世界があったかもしれません)
さやか(それは・・・無いと願いたい)
さやか(って!素質のない仁美がなんでテレパシーを!?)
仁美(女の子同士の恋愛の相談はスペックを無視してでも割り込みたいんですもの)
仁美「3曲目!魔法少女になりたいな」
恭介「え?」
中沢「誰の作詞だ!?って言いたいところだけど・・・
あの6人の中で魔法少女じゃないのは志筑さんだけだし・・・」
恭介「・・・やばい・・・アリかもしれない」
恭介「あのお嬢様の志筑さんが!メルヘンチックに「魔法少女になりたいな」だと!?」
恭介「ちょっとありだなと思ってしまった・・・ごめんさやか!」
中沢「だったら残念だったな。俺は志筑さんとデートする仲にまで発展したぞ!」
恭介「うん知ってる。そこまで気を許してもらった相手なのに自分に自信が持てないから
それ以降自分から誘いに行かないヘタレだって事も知ってる」
中沢「ぐはっ!」
中沢「リア充化おそるべし・・・まさか恭介にヘタレと呼ばれる日が来るとは・・・」
魔法少女になりたいな
作詞:志筑仁美 作曲:氷室杏介
親しい友達はみんな魔法少女
恋敵も先輩も憧れのお姉さまも
転校生もちっちゃな子もみんな魔法少女
私だけが置きざりにされたような気がして
魔法少女に憧れちゃうけど
それは駄目だと必死で止めてくれる
だってみんな親友だから・・・
私の事を真剣に考えてくれているなによりの答えだから
でもきっと・・・夢の中でならいいよね?
6人一緒に・・・魔法少女としてこの街を守る光景が・・・ナイトメアにならないように
普通の女の子の私は・・・あなた達の無事を・・・幸福を祈ります
さやか(タイトルと違って歌詞は真剣なんだよね)
ほむら(憧れのお姉さまというのはどうも杏子の事みたいね。
私のことは転校生の部分かしら)
杏子(いや・・・お前だよ。仁美のあこがれのお姉さまは。
あたしの方が後から転校してきたからもうお前に転校生属性無いし)
まどか(ほむらちゃんモテモテだね!)
ほむら(ち・・・違うわよまどか!きっと杏子の事よ!)
マミ(そういえば仁美さん・・・昨日のお泊りでも私に甘えてきたわね)
マミ(ガチなのかしら・・・いえ・・・彼女は今でも恭介くんが好きなはず
・・・そう思いたい)
※誰の作詞でもボーカルはマミ固定です
まどか「どんどん行くよー!「救済の女神」!」
恭介「今までのパターンだと曲名を読み上げた子が作詞してるみたいだね」
恭介「だとしたら・・・これは鹿目さんかな。まさか6人全員分のキャラソンを歌い切る気か!?」
救済の女神(曲調はアニソン)
作詞:鹿目まどか 作曲:氷室杏介
もう誰も呪わなくていいよ
もう誰も恨まなくていいよ
帰る場所がないのならここにいていいよ
私がすべてを受け止める
きっとそれは・・・
すべてを救う代わりに大切な人を置き去りにする悲しい決意
でも・・・見えなくても・・・感じなくても傍にいる
私は皆のそばにいる
君の傍にもずっといるから・・・
君がここに来るときは・・・誰よりも大好きだって伝えるから
最後まで信じて
君が辛かった分だけ・・・これからはずっと一緒だよ
さやか(詞は少し悲しい感じなのに曲調は明るいんだね)
ほむら(もしもあの時まどかが違う願いを叶えていたらっていう仮定の歌詞らしいわ)
ほむら(それでいてみんなが悲しくならないように・・・私たちの活躍が普通の魔法少女アニメならって
考えてアニソン調を氷室に依頼したらしいわ)
まどか(ついでに言うならギャップ萌えもね)
まどか(ところでさやかちゃん・・・いよいよ次に次にさやかちゃんの詞を演奏するわけだけど・・・)
さやか(うぐっ)
まどか(逃げないよね?ちゃんと上条君に伝えるよね?)
さやか(わかったわよ・・・恥ずかしいけどやりますよ!!)
さやか(それより次は杏子の曲だろ?そっちに集中しようよ!)
禁断の果実
作詞:佐倉杏子 作曲:氷室杏介
手を差し伸べてしまえば二度と戻れない
その優しさは禁断の果実だから
私を狂わせて惑わせて
あの頃のように甘えさせて
今度は私の方からおかえりとただいまを言わせてね
男子生徒「!?」
男子生徒「あれ?ちょっとエロい歌詞かと思ったら家族系?」
さやか(ここで喩えられてる果実がマミさんの優しさだからね)
さやか(過程を知らない人が聞いたらちょっと混乱するよね)
さやか(あたしもこれちょっとエロくね?って言ったら他の5人はどこが?
って言ってたから多分自覚なしだよ)
さやか(結局あたしが一番オトナってことだよね!)
さやか(決してさやかちゃんが6人の中で一番エロいって事じゃないぞー
ちょっと先に大人になっただけだぞー)
さやか(とはいっても・・・)
さやか(恋仲になったとはいえ・・・
次は恭介に伝えるあたしの歌詞か・・・うぅ・・・恥ずかしいよ・・・)
恭介「5曲やってさすがにさやかの歌詞がないって事はないよね」
中沢「美樹の曲がなかったらどうするつもりだ?もしくは美樹の歌詞にお前のことが全く書かれてなかったり」
恭介「ものすごい凹む」
中沢「・・・すこしは強がれよ」
恭介「初めはさやかの気持ちに応えるつもりで付き合っていたけど今は違うからね」
恭介「僕もさやかの事が好きなんだ。絶対に忘れられたくないし忘れたくない」
中沢「美樹に振られても志筑さんや佐倉さんがいるのにか?」
恭介「確かに・・・以前の僕だったら告白されたら先着順で付き合っていただろう」
恭介「さやかより先に志筑さんに告白されていたら付き合ってたと思うし」
恭介「でも・・・さやかと喧嘩したり・・・すれ違ったりしたり・・・
そしてお互いに応え合ってやっとわかった」
恭介「僕が欲しいのは「彼女」じゃなくてさやかなんだ」
中沢「うひゃああああ」
恭介「他の誰でも無いさやかだけが欲しい」
恭介「それはきっと絶望して魔女になるほど僕の事が好きなのはさやかだけだって
確信できるから・・・」
恭介「だから・・・さやかの中で何かが変わって僕への気持ちが冷めてしまったら・・・
僕はものすごい凹むと思う」
中沢「その話・・・美樹には?」
恭介「言えるわけないよ!恥ずかしすぎるよ!!」
中沢「してやった方がいいと思うけどな・・・もしかしたら美樹は・・・」
あの音色をもう一度
作詞:美樹さやか 作曲:氷室杏介
君を想うその気持ちと同じくらい君の演奏が好きだった
だから願ったよ・・・そうしたら振り向いてくれる気がして
喜んでくれる気がして
ありがとうって言ってもらいたかったんだ
君の夢を叶えたいと願ったけどそれが本当の望み
聞こえるよ君のバイオリンが
思い出すよ二人でいった水族館を
今なら言えるよ
それは聞こえなくても君の心にあるものだと気づけたから
本当に欲しいのは・・・君なんだ
もっと一緒にいたかったな
私の願い・・・許されるかな?
マミ「ふぅ・・・」
まどか「はぁ・・・」
杏子「終わったな・・・」
仁美「ええ・・・」
ほむら「これで私たちの演奏は終わりよ。6曲も聞いてくれて感謝するわ」
さやか「・・・」
まどか「さやかちゃん?どうしたの?固まって」
さやか「う・・・」
さやか「うわああああああん!なんだこの小っ恥ずかしさ!!
あたし恭介の事しか考えてないじゃん!他の歌詞はどうとでも受け取れる歌詞なのに!!」
さやか「恥ずかし恥ずかし恥ずかし!!歌ったのはマミさんなのに顔から火が出るほど恥ずかしいよ!!」
さやか「これじゃあ全校生徒の前で恭介に告白したようなものじゃん!
なんでもっと色々な意味に取れる歌詞にしなかったのよあたしってホントばかーっ!!」
まどか「落ち着いてさやかちゃん!恭介君のこと知らない生徒だっているんだから!」
ほむら「そうよ。来場客はそんな都合知らないでちゃんと色々な意味がある歌詞だと思って受け止めるわ」
ほむら「でなければCDが売れないじゃない」
さやか「販売するのかよ!今の演奏!?」
ほむら「もちろんよ。ロミジュリを売ってこっちを売らない理由はないわ」
ほむら「ちなみに学園祭で許されるのはあくまで金券のやりとりだから
最終的に学校の利益になるけどね・・・それでもできるだけ多くの人に知って欲しい事ってあるのよ」
まどか「それが・・・ジュリエット(本人)の願いでもあったからね」
さやかファン女子「ああん!美樹先輩・・・やっぱり上条先輩とお付き合いしているんだ!」
さやかファン女子「美樹先輩を汚らわしい男子に渡すなんて!って思ってたけど
上条先輩なら仕方ないよね」
さやかファン男子「ああ・・・これアカンやつや」
さやかファン男子「完全に上条の事しか眼中にないやつや」
恭介「さやか・・・」
さやか「ええっと!!あ・・・あはは・・・改めてこういう事
伝えるのは恥ずかしいよね・・・」
さやか「あの時・・・恭介の腕が治ることを願ったことは・・・
余計だったかもしれないって自覚はあるんだ」
さやか「それでも・・・あたしは恭介のバイオリンをもう一度聞きたかったんだ」
さやか「氷室さんと勝負させてあげたかった」
さやか「あたしが魔女になった時・・・恭介はバイオリンよりもあたしを選んでくれたけど・・・
少しでも恭介がバイオリンをもう一度弾けるようになった事を喜んでくれれば・・・それが幸せだから・・・」
恭介「余計なことなんかじゃない!」
恭介「僕は・・・僕は・・・」
中沢「恭介、」
恭介「?」
中沢「そこから先の言葉は・・・演奏で出そうぜ」
恭介「・・・」
恭介「そう・・・だね」
恭介(伝わってると思ってた・・・伝え尽くしたと思っていた)
恭介(でも違ったんだ・・・何度でも伝えなくちゃ・・・解らない事だってあるんだ)
恭介(さやかは・・・願いを叶えたこと・・・それを僕が喜べるかどうか・・・ずっと不安だったんだ)
恭介(自分がしたことが・・・かえって僕を悩ませる結果になるんじゃないかと)
恭介(さやか・・・僕たちはバカだよ・・・バカ同士のお似合い夫婦だよ!)
恭介(伝えなくちゃわからない事があるのなら・・・何度だって伝えるさ)
恭介(言葉で言い表すと・・・安っぽくなるから)
恭介(だったらせめて・・・旋律に乗せて伝えよう)
恭介(追い詰められないと・・・積極的になれない彼氏でごめんよ)
恭介(もちろんあの夜・・・君を抱いてしまいたいと思った気持ちに嘘は無いけど・・・)
恭介(やっぱり僕は・・・バイオリニストだから・・・こういう形で表すのが性に合ってるんだ)
恭介「僕の一番大切な人へ捧げます・・・曲名は・・・」
恭介(氷室さんの悲しい曲も・・・いかりやさんの恐ろしげな曲も・・・
とても素敵だ)
恭介(だけど僕は王道を往く・・・14歳学生として・・・あるべき青臭さ)
恭介(考えが甘いと言われても構わない・・・僕は・・・上条恭介は・・・)
恭介(希望に満ちあふれた・・・明るい曲で勝負する!)
チェリーボウイ:上条恭介、中沢友康
「君の祈りは」
作詞:上条恭介 作曲:上条恭介
君の願いは叶ったよ
僕はここにいるから
君の祈りは届いたよ
僕は弾き続けるから
伝えてくれれば応えるよ
何も言わずにいなくなるのだけは駄目だから
ふさぎこんでる時も君は優しくて
それだけで良かったのにそれに気付けなかった
優しさに甘えて傷つけたね。
これからは同じくらい伝えられるかな
照れくさくて言えなかった言葉を
「ありがとう」
また弾けて嬉しかった
これからは君のためにも弾き続けるよ
恭介「ふぅ・・・」
観客「・・・」
パチパチパチパチパチ!!
さやか「恭介ぇ・・・」ウルッ
マミ「あらあら・・・泣き出しちゃった」
まどか「良かったね・・・さやかちゃん」グスッ
さやか「あたし・・・願ってよかった・・・魔法少女になって良かったよ・・・」
さやか「ずっと余計なことだと思ってたから・・・」
さやか「また弾けて嬉しいって・・・ありがとうって・・・」
さやか「ずっとずっと・・・聞きたかった言葉なんだよ・・・」
さやか「あたしの願い・・・間違いじゃなかった・・・やっと届いたよ・・・」
仁美「これで・・・良かったのですわね」
杏子「ああ・・・恭介にあそこまでできるのはさやかだけだからな」
司会「ありがとうございました!最後を飾るのにふさわしい演奏!チェリーボウイの二人でした!」
中沢「なにその公開処刑。って俺が決めたバンド名か」
恭介「僕の話は・・・まだ終わってない」
観客「!?」ざわ・・・
恭介「さやかあああああ!!」
さやか「えっ!?」ビクッ
観客「・・・えっえっえっ」
恭介「今の曲が僕の正直な気持ちだ!」
恭介「君が僕のために魂を差し出してくれるのなら・・・僕もそれに応える!!」
恭介「僕の人生を全部!!さやかに差し出すよ!!」
恭介「ずっと一緒ださやか!!僕が日本に戻ったら・・・結婚してくれええええ!!」
さやか「・・・!?」
さやか「えええええええええええええええええええええ!?」
観客「なに?なに?」
観客「こんなに大勢の前で・・・プロポーズ!?」
観客「さやかって・・・さっきのバニーの子・・・!?」
ガチャッ(スポットライト)
さやか「ええええ!?ちょ・・・ちょっと!?なにこれ!?なんなのよこれ!?」
ほむら(スポットライト)「これでさやかは逃げ出せないわ!」
ほむら「さあ・・・とっくに決まっているであろうあなたの返事を・・・今こそ言うのよ!」
ほむら「大勢の前だからって言えないような愛は本物じゃないわ!」
ほむら「思いっきり恭介の愛に答えなさい!」
さやか「ほむら・・・」
スッ(マイク)
さやか「恭介・・・あたし・・・あたし・・・」
さやか「恭介のバイオリンがもう一度聞きたかった・・・その感情に嘘はないよ」
さやか「でも・・・それとは別に・・・人間の美樹さやかとして叶えたいねがいは・・・もっと別で・・・」
さやか「あたしは・・・あたしは・・・」
さやか「恭介のお嫁さんになりたい!」
観客「うおおおおおお!?」
さやか「あたしを・・・あたしを・・・幸せにしてください!!」
恭介「・・・」
恭介「当たり前じゃないか!」
観客「・・・」
観客「なにがなんだか・・・」
観客「でも・・・おめでたい話だってことは伝わったよ!!」
観客「おめでとう・・・」
観客「おめでとう!」
パチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!!
仁美「・・・」
杏子「・・・」
仁美「今度こそ・・・完全敗北ですわね・・・」
杏子「ああ・・・負けたよあたし達は」
杏子「でもあたし達はいつまでも・・・さやかと恭介の親友さ」
杏子「あいつらを見守るくらいのわがままは許してくれるさ・・・二人共お人好しだからな」
仁美「そうですわね・・・形は違っても・・・
恭介さんを・・・さやかさんを支え続けることは出来ますわよね・・・」
他校男子「なんだ・・・あのバニーの子・・・可愛かったのに彼氏いたのか」
他校男子「でも・・・軟弱そうな彼氏だよな・・・本当にさやかちゃんを守れるのか!?」
他校男子「あれだけエロいカラダしてる彼女だと・・・街のDQNが連れて行きそうだけどな」
他校男子「そうなったら・・・絶対無理だよな・・・弱そうだし」
恭介「・・・」
恭介「今文句言ったヤツ・・・上がってきなよ」
中沢「・・・!?恭介!?」
恭介「欲しいんだよね?君たちもさやかが」
恭介「全員・・・相手になるよ・・・誰が相手でも・・・何人相手でも・・・さやかを守る・・・
そう決めたから・・・」
恭介「そう・・・僕は・・・僕は・・・さやかを守るためだけに魂を賭けるヒーロー・・・」
恭介「さやかがくれた奇跡を・・・魔法に代えて戦う魔法使い・・・」
恭介「僕は・・・僕は・・・」
スッ(さやかのパンティ)
恭介「バイオリン仮面だ!!」
がばっ
恭介「フォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
バイオリン仮面(恭介)「全員かかってこい!!」
他校男子「!?」
他校男子「つ・・・つまり・・・今あいつを倒せば・・・」
他校男子「さやかちゃんと・・・結婚できる!?」
他校男子「上等だああああ!!行くぜ!バイオリン仮面!!」
バイオリン仮面「うおおおおおおおお!!!」
他校男子達「うわああああああああ!!!」
ドカッバキッパコッ
司会「ちょ・・・ちょっと!?ステージに上がらないでください!喧嘩しないで!」
ほむら「本気で殴り合ってるわけじゃないわ」
ほむら「ロックバンドのライブでもよくある観客にダイブするあれに近いノリだと思えばいいわ。
この乱闘ごっこふくめて彼の演奏だとね」
氷室「今の恭介の変身形態を名付けるとするなら・・・バイオリン仮面69!!(ロック)」
さやか「!?氷室さん!?」
氷室「大人が決めた勝手事で・・・恭介はもうすぐ日本を発たなければならない」
氷室「大人が決めた勝手事で・・・さやかと一線を超えるのはまだ早いと言われている」
氷室「大人が決めたルールに疑問や不平を感じたとき・・・それに逆らおうとする反骨魂・・・」
氷室「クラシック一筋だった恭介に今・・・ロックンロールが宿った」
氷室「そして・・・僕の援助も無く・・・彼はバイオリン仮面になると決心したんだ」
氷室「大人の力を借りず・・・魔法が使えずとも・・・さやかを守るヒーローになると決めたんだ」
氷室「今・・・完全に僕と恭介は別の個体になったと確信できる」
氷室「バイオリン仮面69!さやかを・・・さやかをよろしく頼む!」
さやか「恭介・・・」
キリカ「いい話で終わらせようとしてるけど・・・ぱんつ・・・」
かずみ「やっぱり変態だあああああ!!!」
中沢「・・・」
中沢「・・・結局俺は・・・恭介の引き立て役か・・・」
中沢「まあいいさ・・・俺は独り身だしな・・・クールに去らせてもらおうかな・・・」
仁美「そんな事ありませんわ!!」
中沢「!?」
中沢「志筑さん!?ナニを!?」
仁美「きっと中沢くんにだって・・・幸せは訪れます!変身だって・・・出来ます!」
スッ(仁美のパンティ)
中沢「!?こ・・・これは!?」
仁美「使ってください」
仁美「最後まで・・・恭介さんも氷室さんも私のパンティで変身することはありませんでした」
仁美「だったらせめて・・・託せる人に・・・託したいと思ったのです」
中沢「ほ・・・本当にいいのか!?」
仁美「え・・・ええ///」
中沢「・・・」
ドックン・・・ドックン・・・ドックン
がばっ
中沢「フォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
ギタリスト仮面「ギタリスト仮面、只今参上!!」
ギタリスト仮面「助太刀するぞ!バイオリン仮面!!」
バイオリン仮面「中沢!!」
わあああああああああ!!
ポカポカポカ・・・・
さやか「そう・・・もうすぐ・・・恭介はいなくなっちゃうんだ」
~回想:ホテルの一室~
さやか「ジャニー北川!?誰それ?」
恭介「世界中を旅してプロバイオリニストの玉子を育てている大物音楽家さ」
恭介「彼に選ばえることは・・・プロとしての道を約束されたも同然なんだ・・・
音楽を目指すものにとってこんなに光栄なことは無いんだ」
恭介「本当は・・・さやかと相談してから決めるつもりだったけど・・・二度とないチャンスだったから・・・」
恭介「アメリカ留学・・・その場でOK出しちゃったんだ・・・」
さやか「・・・」
さやか「いつまで・・・」
恭介「えっ」
さやか「いつまで・・・何年間アメリカにいるの?」
恭介「・・・」
恭介「ジャニーさんは・・・3年僕の面倒を見たいと言っている」
さやか「・・・」
恭介「僕たちはもうすぐ中学3年生だから・・・次に会えるのは・・・18歳の時・・・」
恭介「大人になっちゃうんだ」
さやか「・・・」
恭介「やっぱり・・・怒ってるよね・・・」
さやか「・・・」
さやか「おめでとう!恭介!」
恭介「えっ!?」
さやか「恭介は・・・夢にむかって一歩前進したんだね!」
さやか「怒ることなんてないよ!むしろ嬉しいの」
さやか「恭介の努力が・・・報われたんだって嬉しいんだ」
さやか「彼女としては祝福するところだよ!」
恭介「さやか・・・」
さやか「ずっと前からわかってたよ」
恭介「えっ」
さやか「ラブレターにも書いたじゃん。遅かれ早かれ・・・こうなるって事は予想できてたんだ・・・
恭介が・・・バイオリンのために海外へ留学するってことは」
さやか「待っててあげるよ!何年でも!それが・・・恭介の進むべき道だから」
さやか「あ・・・でも浮気はしないで欲しいかな・・・アメリカってマミさんみたいな
金髪グラマー美女がたくさんいそうだけど」
恭介「しないし偏見だよ!外人が全員美形だと思ったら大間違いだよ!」
恭介「それに・・・」
さやか「それに・・・?」
恭介「3年後は・・・さやかの方がずっとセクシーですばらしい女性になってるって・・・確信できるから・・・///」
さやか「バカ・・・///」
司会「それでは・・・バンド演奏の・・・最優秀賞を発表します!!」
司会「優勝は・・・」
司会「同着一位!放課後ショータイムとチェリーボウイの皆さんです!!」
さやか「・・・!!」
恭介「・・・!!」
さやか恭介「やった・・・」
さやか恭介「やったあああああああああああああ!!」
司会「続いて・・・クラス展示最優秀は・・・2ー△組!
「ロミオとジュリエット」!!」
まどか「え!?」
ほむら「当然の結果よ」
司会「そして・・・ミスコン(参加制ではなく全校生徒対象の投票制)も同率一位!
上条恭子さんと美樹さやかさん!」
さやか「え?えっ!?」
さやか「あたしが・・・!?そして・・・なんで恭介も!?」
恭介「自由投票だからこうゆうことが起こりえるんだろうね・・・ロミジュリで目立ちすぎたし」
恭介「というか・・・辞退させてくれ!」
杏子「すげえ・・・」
仁美「私たち・・・すべての部門で・・・優勝してしまったのですの?」
マミ「おみごとよ・・・私たちもがんばったんだけど・・・若いパワーには勝てないわね」
キリカ「君はショータイムの一員だろ?君のクラスには優勝がひとつはいるはずさ」
見滝原中学校学園祭:最終審査結果
クラス展示部門
優勝:2ー△
「ロミオとジュリエット」
準優勝:3-× 3-□合同企画
「魔法少女VS魔法少女:旧校舎脱出ゲーム」
バンド部門
優勝:放課後ショータイム
鹿目まどか 暁美ほむら 美樹さやか 佐倉杏子 志筑仁美 巴マミ
優勝:チェリーボウイ
上条恭介 中沢友康
準優勝:氷室クラシック
氷室杏介 早乙女和子
審査員特別賞:いかりや京介
いかりや京介
ミスコン(自由投票制)
優勝(同率):美樹さやか 上条恭子
セクシー賞
志筑仁美(サキュバス) 巴マミ(マミー)
キュート賞
鹿目まどか(アリス) 暁美ほむら(魔女)
同性支持率賞
佐倉杏子(制服、シスター、女豹)
さやか「スーパーセルのような文化祭が終わって3日後・・・」
さやか「今日・・・恭介は・・・アメリカへ発ちます」
~見滝原空港~
さやか「恭介・・・」
恭介「さやか・・・」
仁美「いよいよですのね・・・」
杏子「寂しくなるな」
まどか「あれ・・・なんでだろう・・・さやかちゃんより先に・・・涙が」
ほむら「まどか・・・あなたは優しすぎるわ」
中沢「見送り女子ばっかりじゃねーか!この幸せ者!!」
※マミさんはあの後すぐにアイドル候補生としてスカウトされ、レッスンのため欠席
さやか「行ってらっしゃい恭介!しっかりね!」
恭介「さやか・・・」
恭介「僕は・・・やっぱり・・・」
恭介「アメリカに行くのやめるよ!!このまま日本に残る!」
さやか「・・・」
さやか「へ!?」
恭介「気づけたんだ・・・バイオリンよりも・・・大切なことがあるって」
恭介「さやかと3年間も離れ離れになるなんて嫌だよ」
恭介「それに・・・バイオリンの練習だけなら氷室さんにいくらでも教えてもらえるし・・・」
恭介「無理に海外に行く必要なんてないんだ!僕は・・・さやかの傍で・・・弾き続けるから・・・」
さやか「恭介・・・」
パシィィン!
みんな「!?」
恭介「・・・」
恭介「さ・・・や・・か・・・?」
さやか「自分の夢から逃げ出す恭介なんて・・・だいっきらい!!」
さやか「解る・・・?今この瞬間・・・あんたはフラれたんだよ」
恭介「え・・・」
恭介「そんな・・・どうしてだよ・・さや―」
さやか「どうしてもあたしの事諦めきれなかったら」
恭介「!?」
さやか「どうしてもあたしのこと諦めきれなかったら・・・もっといい男になってもう一度告白しなさい」
恭介「・・・さやか・・・」
さやか「それまでは・・・待っててあげるから・・・」
恭介「・・・」
恭介「ごめんさやか・・・僕が甘えてたみたいだよ」
恭介「今は・・・バイオリンだけに集中する・・・アメリカに・・・僕は僕の夢へと・・・旅立つよ」
さやか「うん・・・」
ダッ
まどか「!?」
まどか「さやかちゃん!?どこへ行くの!?」
杏子「待てまどか、ここはあたしが追う」
仁美「わ・・・私も!」
氷室「恭介・・・」
恭介「氷室さん・・・」
氷室「一年だ」
恭介「え」
氷室「普通3年かかる事なら・・・1年でやり遂げて帰ってこい」
氷室「1年でジャニーさんを納得させる技術を習得するんだ」
氷室「さやかが大事ならそれくらいできるだろ?」
恭介「それは・・・」
氷室「それに・・・ジャニーさんは色々怪しい」
恭介「怪しい・・・?」
氷室「ホ○の可能性が微レ存って事だよ」
恭介「なんだって!?」
氷室「中沢に迫られて○モの恐ろしさは君自身が納得しているはずだ」
恭介「まさか・・・中沢のホ○行為が・・・伏線になるなんて」
氷室「2年目以降囲った少年バイオリニストを手篭めにしているという噂が僕のいた時代にもあった」
恭介「・・・」
氷室「それに・・・中にはジャニーさんに選ばれただけで満足して
そこに・・・ぬるま湯にずっぽり浸って安定してしまうバイオリニストもいる」
氷室「さやかのためにも・・・自分のためにも・・・この先バイオリニストとして勝ち上がりたいのなら
必死で抜け出すんだ!」
恭介「!!」
恭介「そうだ・・・僕は・・・僕はジャニーさんの愛玩道具じゃない!」
恭介「僕の力で・・・バイオリンを響かせる」
恭介「体だって渡さない!僕の体は・・・僕の魂は・・・」
恭介「全部さやかの物だああああああああ!!」
まどか「あわわ・・・///」
ほむら「まぁ・・・大胆」
恭介「11ヶ月だ!!」
氷室「!?」
恭介「氷室さんが一年だと言うのなら・・・11ヶ月で帰ってきてみせる!」
氷室「中途半端に一ヶ月だけ早い理由は?」
恭介「驚かせたいのさ・・・次の学園祭で・・・さやかに再会して」
恭介「今度は参加者ではなく彼氏として・・・さやかとゆっくり色々なところを回りたいから」
氷室「そうか・・・」
がしっ
氷室「行ってこい」
恭介「・・・うん!」
~~~
まどか「さやかちゃん・・・」
ほむら「さやか・・・」
杏子「よしよし、全く・・・強がりやがって・・・」
仁美「今夜はとことん付き合いますわ!全部泣いてスッキリしましょう!」
さやか「びぃええええ・・・ぎょおずげえ・・・」グチョグチョ
さやか「嘘だから・・・全部嘘だから・・・!!あだしが・・・恭介のこと嫌いになるんでっ・・・」
さやか「全部嘘だがら・・・」
さやか「嫌だよ・・・離れたくない!!」
さやか「きょおすけ・・・きょおすけ・・・」
さやか「うわああああああああああああああん!!」
~~~
ほむら「マミの卒業式が近いわ」
まどか「それが終わったらいよいよ3年生になるんだね」
さやか「受験生か~くぅ~疲れそうだなあ~」
仁美「また早乙女先生が受け持ってくれたらいいですね」
杏子「受験か・・・やりたい事は見つかったけど・・・とりあえず高校まではお前らと一緒のとこ受けてやるかな」
マミ「みんな・・・勉強の方は大丈夫なの?」
まどか「杏子ちゃんが遅れてないか心配だったけど・・・ものすごいペースで覚えていったよね」
ほむら「心配なのはさやかよ」
さやか「あたし!?」
ほむら「保健体育以外ダメダメじゃない」
仁美「保健の筆記試験100点はさやかさんだけですわ。その興味をもっとほかの教科にも・・・」
さやか「あたしを保健だけがっつり勉強してる思春期女子みたいに言うな!
ちゃんと体育の方でも頑張ってるのに!」
さやか「まぁ・・・恭介も大学はこっちのを受けるみたいだし・・・
その時になって・・・一緒の音大に進みたいって気持ちはあるから・・・これから頑張るよ」
氷室「やあ、みんな揃ってるみたいだね」
さやか「氷室さん」
氷室「唐突だけど君たち・・・早乙女先生は好きかい?」
さやか「えっ?」
氷室「早乙女先生を・・・いい先生だと思うかい?」
まどか「とっても素敵な先生だよ!」
ほむら「そうね・・・私もまだ心臓が弱いループではお世話になりっぱなしだったし・・・
とてもいい人だと思うわ」
仁美「それがどうかしたんですの?」
氷室「・・・」
氷室「実は・・・早乙女先生は来年1年はこの学校を休むかもしれないんだ」
みんな「えっ」
さやか「そんな・・・和子先生にナニがあったっていうのさ!?」
氷室「僕の責任だ」
杏子「もったいぶらずに早く言え!何があったんだ」
氷室「・・・」
氷室「妊娠させちゃった」
みんな「は!?」
氷室「僕の子だ」
みんな「ええええええええええええええええええええ!?」
さやか「・・・」ぽかーん
さやか「氷室さんそれってもしかして・・・」
氷室「そうださやか、あの時ホテルで鉢合わせした時」
さやか「あ・・・危なかった!」
さやか「もしかすれば・・・あの時・・・恭介と結ばれてたなら・・・」
さやか「命を授かってたのはあたし達だったかもしれないって事だよね・・・」
仁美「!?さささ・・・さやかさん!?その話詳しく」
そして・・・さやか達が3年生に進級してまた学園祭がやってきた
さやか「メイド喫茶か・・・去年に比べると幾分まともになった気がするね」
まどか「多分その考え方がもうすでにズレてきてる証拠だけどね」
仁美「こうしてまた皆さんと同じクラスになれたのなら・・・なんでもいいですわ」
ほむら「杏子・・・あなたさっきの客と随分話し込んでいたみたいだけど・・・」
杏子「しーっ次はお前が会う番だよほむら・・・一人ずつ・・・一人ずつ話をするんだ」
杏子「今から会う客のことは絶対漏らすなよ。とくにさやかにはだ」
ほむら「・・・ワケアリのようね」
個室
ほむら「!!あなたは!!」
モ豚「ぶっひい!?あの個室の客・・・次々にメイドさんたちをとっかえひっかえしてるブヒ!」
モ豚「一体何者なんだブヒ!メイドさん一人一人とそんなに長い間おしゃべりできるなんてうらやましいブヒ!」
モ豚「そもそもあの個室なんのためにあるんだブヒ!いくらチケット課金しても入れてくれないブヒ!!」
杏子「次にまどか、その次は仁美が部屋に入れ」
まどか「えっ」
仁美「一体なんなんでしょう?」
~~~
さやか「まどか、仁美・・・戻ってきたね・・・なんなのさ一体?」
仁美「・・・とても懐かしいお客様ですわ」
さやか「懐かしい客!?もしかしてレッスンと学業で来れないって言ってたマミさんが無理して来てくれたの!?」
さやか「だったらすぐ言ってくれればいいじゃん!なんで黙ってたのよもー!」
まどか「それはね・・・」ニヤニヤ
ほむら「そうね・・・」ニヤニヤ
ガチャッ
さやか「ご指名ありがとうマミさん!さやかちゃんが来たよ!」
???「やあ久しぶりだね。やっぱりさやかが一番見ごたえがあるよ」
さやか「・・・あ・・・あんたは!?」
~~~
恭介「・・・」
さやか「どうしたの?」
恭介「ちょっと昔のことを思い出してた」
さやか「どれくらい昔のこと?」
恭介「えっと・・・」
恭介「15年くらい前かな」
さやか「だいぶ昔だね」
恭介「まるで昨日のことのようにも思えてくるよ」
さやか「15年か・・・」
???「びええええん!!ママああああ兄ちゃんがお兄ちゃんがー」
さやか「真尋!?またアンタ美樹にいじわるして!!」
???「ち・・・違うよ!美樹が勝手に泣いただけだよ!」
恭介「こらこら、あんまり騒ぐと恭香が起きちゃうだろ」
???「ふ・・・ふぇええええ」
さやか「起きちゃった!もうアンタたち!そこに正座なさい!」
恭介「いいじゃないかさやか元気なのはいい事だよ」
さやか「またパパったら甘やかして!!あんたがそんなんだから・・・」
恭介「みんな僕のバイオリンを聞いたら仲直りするんだ。いいね」
真尋「お父さん弾いてくれるの!?」
美樹「でも・・・お仕事でもいっぱい弾いて・・・疲れてないの?今日はせっかくのお休みなのに・・・」
恭介「バイオリンを弾くのが大好きだから関係ないよ」
恭介「それと同じくらい・・・ママが・・・お前たちが大好きだから」
恭介「せっかくだからこの場で新曲作っちゃおう!」
恭介「そうだな・・・曲名は・・・」
♪~♪~♪
夫:上条恭介(29) 妻:上条さやか(29)(旧姓:美樹さやか)
長男:上条真尋(5) CV:喜多村英梨
長女:上条美樹(3)CV:喜多村英梨
次女:上条恭香(0) CV:吉田聖子
さやか「時々ふと思うことがあるんだ」
さやか「ほむらが教えてくれた平行世界っていう考え方・・・世界は無限にあって・・・」
さやか「あたしと恭介の場合・・・すれ違ってる未来の方が多かったって言ってたっけ」
さやか「だとしたら・・・今のあたしの幸せは・・・
犠牲になったほかの世界の美樹さやかの上に成り立ってるんじゃないかって」
さやか「そういう考え方もできるけど・・・あたしはしたくない」
さやか「きっと・・・不幸なさやかも・・・幸せなさやかも・・・どこかで繋がってるんじゃないかなって思うんだ」
さやか「だからこれは・・・あたしから他の世界のさやかに贈る曲」
さやか「きっと・・・きっと幸せな未来へとたどり着けるから・・・あたしがここにいる様に・・・それはきっと叶うから」
さやか「だから・・・希望を捨てないで・・・あたしは・・・ここで待っているから・・・」
恭介「曲名は―」
さやか「きっとどこかでありえる未来」
「バイオリン仮面」~完全完結~
308 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/10/27 21:38:22.03 flCF9n5i0 290/292完結記念設定公開コラム①
バイオリン仮面:
まどマギの世界(このSSでは2011年と仮定)より20年後の未来(2031年)からタイムマシンに
乗ってやってきた上条恭介が美樹さやかのパンティを顔に被ることによって変身形態する「魔法使い」
そもそも「魔法使い」とは?:
魔法少女のシステムが広くその星に知れ渡ってしまい、契約が取れなくなることを危惧したインキュベーターによる
「ひとつ上の」交渉。男性も魔法少女と同じ力を得ることができる。
ただし魔法少女とは違う以下のルールがある。
①30歳以上独身、そして童貞でなければ契約できない
これは「契約」する時の条件なので、契約後結婚するのは自由。
②願いを叶えれれない
正確には魔法少女ほど素質がないため、願いは「せめて魔法少女並に戦える力が欲しい」に固定される
③男性の素質は全て一定。どれだけ鍛えてもあくまで魔法少女をサポートする魔法しか覚えられない。
これは、魔法使いが魔法少女を力ずくで従わせるような事態を防ぐためである
④一日一度しか変身できない。ただし解除後に日付変更されれば即座に二回目の変身ができる
これも魔法使いの力が魔法少女を超えないための措置である。氷室の様に下半身だけなど、部分的に
変身することは魔力のある限り可能
自分たちの能力がインキュベーターに完全管理されている証拠でもある
⑤変身には女性が8時間以上身につけた衣服(下着がベスト、ストッキング等でも可)を身につける必要がある
今現在「魔法使い」への変身が確認できた衣服はパンティ、ブラジャー、ストッキングのみ。
バイオリン仮面の様に顔にかぶる必要性は「一切無い」
普通は魔法少女を怯えさせないようにブラジャーを身につけた上に衣装を羽織る
使用していくごとに変身したときのパワーが減っていく。
身につけていた女性の香りが完全に消えたとき、変身はできなくなる
⑥ソウルジェムの浄化にも女性の履いた下着を要する。
グリーフシードおよびブリーフシード(後述)では浄化できない
浄化に使った女性下着は汚れを吸って「黒下着」になる。
この黒下着を身につけた女性は魔法少女でない者も魔女化する。
⑦ソウルジェムが濁りきったとき、魔女ではなく「魔導帝(まどうてい)」になる
基本的には魔女と同等の戦闘力を持つ怪物。
ただし倒したあとに手に入るのはグリーフシードの奇形、ブリーフシードである
(効果はグリーフシードと同じだが、元々オッサンから生み出したモノなので
魔法少女達の間では使用を敬遠されがち)
309 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/10/27 21:54:19.33 flCF9n5i0 291/292~「魔法使い」の契約を結ぶ男性達~
魔法少女と同様、命を失いかねないリスク、魂をソウルジェムに固定されるリスク、魔女化するリスクがありながら
30以上の男たちは契約する。
理由は幼稚園~大学生の魔法少女達と出会えるからだ。
今までの人生で出会いがない男たちも一回りも2回り下の女の子と仲良くなれれば逆転勝利と言えるだろう。
彼女が出来れば魔法使いを卒業する条件も満たせる。
ただし、その下心は魔法少女には見破られがちである。
カップル成立確率は10%程でしかない。
例外的に魔法少女から「モテた」魔法使いはさやかを救うことしか眼中になかったバイオリン仮面である。
しかし、氷室(未来の恭介)は有名なバイオリニストでもあるため、
正体を隠すついでにパンティを身につけるのは「顔」と決めている。
魔法少女たちがバイオリン仮面がさやかの下着を「顔」に身につけていると知れば
彼を慕っている魔法少女も幻滅するかもしれない。
(もっとも、魔法使いである以上、どこかに下着を身につけていなければならないが。)
「モテたい」と思ってもモテずに氷室のように自分の目標しか眼中にない男がモテたりする皮肉は
現実社会のそれの辛さと一緒である
310 : ◆Q9mKomrfWbxO[s... - 2013/10/27 22:21:41.51 flCF9n5i0 292/292「バイオリン仮面」の多種多様な変身形態
①バイオリン仮面
普通のバイオリン仮面。氷室がさやかのパンティを被ることによって変身する。
ワルプルギス撃破後は早乙女和子のパンティを使用する
②バイオリン仮面サバイブ
氷室のソウルジェムを身につけた恭介がさやかの縞パンを被ることによって変身する、
魔力係数だけで言えば最強の変身形態。
ただし、生きている体を変身させているため、魔法少女や魔法使いのそれとは違い、
少しのダメージで動けなくなったり命の危険を孕む
そしてソウルジェムの本体である氷室と恭介が100m以上離れられないのも弱点である
③バイオリン仮面W(ダブル)
左手が動かなくなった氷室の左半身を恭介の魂を宿らせることでバイオリンの演奏が再び可能になるフォルム
氷室が顔にパンティを。恭介が股にパンティを身につけることによって変身。
顔パンティ:和子 下パンティ:さやかの和さやフォームが基本形態である。
また身につけた二つのパンティの持ち主の特性を合わせた新必殺ワザをパンティの
組み合わせだけ繰り出すことができる。
その下着の持ち主同士の絆も必殺技の威力として上乗せされる。
④ビオりん仮面
魔導帝と化した氷室、いかりや京介が優木沙々のパンティを被ることによって変身した形態。
優木沙々と同じく、洗脳の魔法も使えたはず(劇中では未使用)
⑤バイオリン仮面69(ロック)
色々な社会のルールやさやかと会えなくなる不満を一気に放出する
ロックンロールに目覚めた恭介がさやかのパンティを被ることによって変身する形態。
あくまで気持ちの問題のなので魔法使いの様な特殊能力は無い。
⑥ギタリスト仮面
恭介にも氷室にも交際を断られ、
W変身時も自分のパンティを使ってもらえない志筑仁美が中沢にパンティを託した結果生まれた
新ヒーロー。
もちろん、魔法使いの様な特殊能力は無い。
バイオリン仮面を全力でサポートする。
※なお、当作品のリメイクが下記スレに投下されています。こちらも、順次まとめさせていただく予定です。
さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」【前編】タキシードの物語
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379748631/
さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」【後編】変身形態の物語
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383227872/
叛逆だと恭介の株がダダ下がりだったからな~