男「うん・・ずっとその・・」
男「小学校の時からお前のことが・・その」
幼馴染み「あっそ。そうなんだ」
男「うん・・」
男「それで・・そのさ」
幼「あの・・いい加減にしてくれない」
幼「いい加減うざい」
幼「私が男のことを好きなるはずない」
幼「身の程を知って」
男「だ、駄目なの?」
幼「うん。駄目」
元スレ
幼馴染み「何?男は私のこと好きなの?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1383018197/
家
男「う・・ううう・・」
男「ふ、振られた・・・」
妹「はぁ馬鹿な兄さん」
妹「だから言ったのに」
男「う、うるせぇ・・」
妹「あのね?兄さんが可愛いって評判の幼先輩と付き合える分けないでしょ」
男「そんなん・・やってみなきゃ」
男「付き合いだって長いんだし・・・」
妹「やってみなくても分かります」
男「でも・・ずっと・・仲良くしてたじゃん」
男「絶対俺のこと好きだと思ったのに・・」
妹「それは兄さんの勘違い」
男「そ、そうだったのかなぁ」
妹「はぁ・・いい加減に学習してください」
妹「兄さんに構ってくれる甲斐甲斐しく優しくしてくれる女は」
男「・・・」
妹「世界に私一人だけですよ」
男「うう・・幼・・」
妹「あれ?聞いてる?」
男「う・・うう・・」ポロポロ
妹「ああ!はいわかりました。しょうがないですね」
男「ん?」
妹「今そんなに寂しいなら私が今日は一緒に寝てあげますよ」
男「はぁ?」
妹「全くしょうがない」
妹「世話のかかる駄目兄で困っちゃうなぁうん」
妹「ああ、枕二つ用意しないと・・・」
妹「まぁでも、しょうがない。うんうん」
妹「腕枕で勘弁してあげますか」
男「・・・」
男「いや・・それはいいよ」
妹「そうですか。では腕枕お願いします!」
男「いや、そうじゃなくて。しなくても良いよってこと」
妹「なに言ってるんですか?」
妹「私に枕無しで寝ろと?」
妹「私は枕がないと寝られないんですけど」
妹「んーまぁ今日は特別・・・」
男「いや、だからさ」
男「添い寝とか。しなくて良いよ」
妹「はぁ?」
男「はぁ・・って」
妹「あのねぇ・・」
男「なんだよ・・・」
妹「あのねぇ何様ですか?兄さん」
男「な、何様って・・・」
妹「そんなこと言える立場だと思ってるんです?」
男「は?」
妹「自分の兄が無謀な告白をして振られて妹である私に泣きついてくる」
妹「私はそれを振り払っても良いんですよ?」
男「・・・」
妹「でもまぁ・・・」
妹「この先の人生、兄さんに優しくしてくれる女なんて・・・」
妹「私くらいでしょうし。しょうがない」
男「・・・」
妹「一緒に寝るくらいは・・・と思って提案した私の行為」
妹「それじゃあ幼先輩も兄さんを振るわけだ」
妹「兄さんは唯一自分を愛してくれている人間にすら冷たくするんですか?」
男「お前は俺のこと愛してる?」
妹「はぁ!馬鹿言わないで・・」
男「・・・・」
妹「まぁその・・・妹のよしみですよ。うんうん」
男「よしみって・・・」
妹「それでは、ささ!お布団へ」
妹「レッツゴー」
男「・・・」
男(本当に気を使ってくれているのかも・・・)
男「まぁ・・・いいか」
妹「そうです良いんです!」
妹「兄さんには決定権はありませんよ」
男「そうか・・・」
幼「男が・・私のことを・・・ね」
幼「はん!」
幼「ばかばかしい・・・」
幼「どうせ私のことからかって遊んでるんだ」
幼「いつもみたいに」
幼「本当ムカつく奴」
幼「大嫌い」
幼「・・・・」
幼「私の気も知らないで」
男「あ・・朝か・・」
妹「んむむ・・兄さん・・」
妹「zzz」
男「こいつまだ寝てる」
男「おーいおきろ」
妹「zzz」
男「・・・」
男「おきろ」バシ
妹「んあ!だめ兄さん!」
男「・・・」
妹「ああ、おはようございます」
男「おはよう」
~登校~
妹「兄さん兄さん」
男「ん?」
妹「今日のお弁当には何が入ってるんです?」
男「んーまぁ秘密だ」
妹「秘密ですか。生意気な」
男「作ってもらってそりゃないだろ」
妹「それもそうですね」
妹「私に料理を作る才能を神が与えてくれれば良かったんですけど」
妹「まぁ私はかわいいから。神を許してあげます」
男「相変わらずお前の態度のでかさは神がかってる」
妹「ところで、ところで兄さん」
男「あん」
妹「今日どうするんです。学校」
男「は?何の話?」
妹「アルツハイマーですか、おのれは」
男「?」
妹「幼先輩に告白して振られたんですよね兄さん」
妹「同じクラスではありませんでしたか?」
男「あ・・忘れてた・・」
妹「お馬鹿にもほどがあるでしょう・・・」
男「そういや・・・どうしよ」
男「あいつ俺の席の隣だわ」
妹「ふふ・・・きっと兄さんは・・・」
妹「今日一日キョロキョロオドオドして過ごすんでしょうね」
妹「あー想像したら面白い」
男「鬼畜かお前は」
妹「まぁこれもいい教訓だと思ってくさい」
男「何の?」
妹「私以外の女になびいた」
男「うわブラコン」
妹ええそうですよ。ブラコンです」
男「そうか」
妹「兄さんは?」
男「ん?」
妹「兄さんはシスコンですか?」
男「ん・・・どうだろ」
妹「どうだろって・・・」
妹「ぶっ飛ばされたい?」
男「暴力的な女だな」
妹「むしろ暴力を振るわなかった分私は優しいと思いますよ」
妹「この場合」
男「どんな場合だよ」
妹「いちいち細かいところでうるせぇ」
男「なんなんださっきから」
妹「はぁ・・せっかく兄さんに愛の告白したのに」
男「今の愛の告白だったの?」
妹「それ以外になぜ兄さんの前でブラコンだなんて言う必要があるんです?」
男「いや・俺は知らないけど」
妹「ああ、嫌だ」
男「・・・」
男「お前俺のこと好きなの?」
妹「まぁ・・それなりに」
男「それなりね」
妹「ええ、そうです」
妹「兄さんは?」
男「俺もまぁ・・それなりに好きだよ」
妹「ふーん」
妹「そうですか」
妹「それはよかった」
男「何だよ他人事みたいに」
妹「いえ」
男「?」
妹「照れてるんです」
男「そうか。お前でも照れるんだな」
妹「人を何だと思ってるんですか?」
妹「調子こいてると殴りますよ」
男「だから・・」
男「まぁいいや」
妹「そうですか」
男「うん・・」
男「おはよう」ガラ
男友「お・・」
男友2「おお!来た」
女友「男ー元気だしなよー!」
男「は?何が?」
女友2「知ってるよー」
女友2「昨日幼ちゃんに告白したんだって?」
幼「・・・」
男「は・・・?」
男(何で知ってるんだよ)
女友2「ごめん男ー」
男「は?」
女友2「昨日見ちゃってさ」
女友2「たまたまさ・・男が幼ちゃんに告白してるの」
男「・・・」
女友2「私の友達にしか喋ってなかったんだけど・・・」
女友2「いつの間にか広まっちゃって」
女友2「何か、今日学校来たらみんな知ってた。あはは」
男「ははは・・・」
男(最悪だ・・)
女友2「あっはっは。ごめんごめん」
女友「そ・れ・で!」
女友「幼ちゃん!聞いていい?」
女友「何で振っちゃったの?」
男友「おいおい・・男が居る前で聞く?普通」
男友2「でもお前も気になるだろ?」
男友「まぁ・・そりゃあ」
幼「別にあな達には関係ないので」
幼「じゃ、私行くんで」
男「おいおい」
男(どこ行くんだよ・・・)
男(これから朝のホームルームだぞ・・)
女友2「あっはっは。ごめんごめん」
女友「そ・れ・で!」
女友「幼ちゃん!聞いていい?」
女友「何で振っちゃったの?」
男友「おいおい・・男が居る前で聞く?普通」
男友2「でもお前も気になるだろ?」
男友「まぁ・・そりゃあ」
幼「別にあなた達には関係ないので」
幼「じゃ、私行くんで」
男「おいおい」
男(どこ行くんだよ・・・)
男(これから朝のホームルームだぞ・・)
女友「あ・・行っちゃった・・」
女友「何か感じ悪い」
女友2「いやいや」
女友2「あの聞き方は女友も悪いって」
女友「そうかなぁ?」
男友「みんなの前でってのがまずかったんじゃね?」
女友「でもあんな態度とらなくてもー」
男友2「俺も詳しく知りたかった」
女友3「男ー詳しく聞かせてー」
男「・・・」
先生「じゃあ前もって来るように言った資料出して」
男「あ・・・」
男(資料忘れてきた・・)
男「先生・・すいません・・忘れてきました」
先生「そうか」
先生「じゃあ隣の人に見せてもらいなさい」
男「・・・」
幼「・・・」
女友「キャーやばいやばい」
女友2「見せてあげるのかな?」ゴニョゴニョ
幼「ッチ」
男「・・・」
男「・・・」
幼「ほら」
男「あ、ありが・・とう」
女友「えー見せてあげた意外ー」
女友2「思った!絶対見せてあげないんだろうなって思った」
幼「・・・」
男「・・・」
幼「貴方のせいだからこれ」
男「は?」
幼「なんでもない」
昼
男「やっと昼か」
妹「兄さん!来ました!」ガラ
男「おう!じゃあB教室行こう!」
妹「了解です!」
男友「・・・」
男友「あいつ昼休みになると嵐のごとく妹さんとどっかいくな」
男友2「なぁ?妹ちゃんって結構可愛くない?」
男友「俺も思ってた」
男友2「でも仮に付き合ったら・・・」
男友2「男がお兄さんか」
男友「同級生が兄貴って複雑だな」
男友2「ていうか結婚したら親戚って増えるんだな。忘れてた」
男友3「妹ちゃんかわいいか?」
男友3「俺は男友の方が可愛いと思うんだけど」
男友「は、はぁ!」
男友「やめろよ・・・そういう・・冗談は・・さ」
男友3「ふふ。可愛い」
男友2「・・・」
妹「ささ!早くお昼にしましょう!」
男「わかったわかった。まず手を拭いてから」
妹「まてませんよ!」
妹「今日の弁当の中身は何かな何かな~♪」
男「・・・」
妹「おー今日は魚の照り焼き!」
男「おう。結構作るのに時間かかった」
妹「おいしい!」
妹「おいしいですよ兄さん!」パクパク
妹「一〇〇点上げます」
男「どうも」
妹「これでいつでも嫁にこれますね」
妹「私の所に」
男「・・・そうかい」
妹「ええそうです」
男「・・・」
男「まぁでも」
男「もうほとんどそんな感じだろうな」
妹「ぬ?」
男「掃除も選択も食事も俺がやってるんだしさ」
男「家の家事全般俺の仕事じゃん」
妹「ほうほう」
妹「自覚があったんですか」
妹「でも、それじゃあ・・・」
男「ん?」
妹「私も言いたいことあります」
男「許す。言ってみろ」
妹「は?偉そうにするなよ」
男「・・・」
妹「ああ、これは失礼」
男「おう」
妹「怒りの沸点を超えてしまって」
男「・・・」
妹「まぁ・・その話はおいといて」
男「そうかい」
妹「私が言っているのは」
妹「幼先輩に告白したことです」
男「はぁ?」
妹「いえ、もし私が嫁なら・・」
妹「失礼嫁は兄さんでしたっけ?」
男「・・・」
男「いやどうでもいいけど」
妹「浮気というかそれ以前ですよね」
妹「私嫉妬すると、それはそれは怖くなりますよ」
男「・・・」
男「いや、さっきのは例え話でしょ」
妹「そんなことはわかってますよ。馬鹿」
男「ま、まぁわかってるならいいけど」
男「仮定の話で盛り上がり杉。何だよ浮気って」
妹「・・・」
妹「はいはい。そうですか。そうですよね」
男「何だ気のない返事して?」
~放課後~
男「終わったー」
男(あー今日は一日長く感じたわ)
prr
男「ん?メールだ。妹から・・・」
『今日は委員の仕事があるので先に帰っててください』
男「へぇアイツも大変なんだな・・・」
男「さて・・それじゃあ誰と帰ろうかな・・っと」
幼「・・・」
男「・・・」
男「幼」
幼「何?急いでるんだけど」
男「・・・」
男「何を怒ってるんだよ」
幼「別に怒ってない」
幼「呼び止められて腹立ってるけど」
男「そうか・・・悪かった」
男「それでさ」
幼「何?さっきも言ったけど私急いでる」
男「・・・」
男「何をそんなに急いでるんだよ」
幼「あなたと同じ空気を吸いたくないの」
男「そ・・そう」
幼「さっさと用件を言って」
男「お、おう」
男「家の方向・・一緒だからさ」
幼「・・・」
男「帰らない?2人で」
幼「いつもの妹ちゃんは?」
男「いや・・・今日は一緒に帰れないって」
幼「ふーん。私は妹ちゃんの代わりってこと」
男「べ、別にそんなことない・・・」
幼「本当かな?」
男「本当だよ!」」
男幼「・・・」
幼「・・・」トコトコ
男「・・・」トコトコ
男「な、なぁ」
幼「何?」
男「・・・」
男「本当になんで怒ってるんだ?」
幼「別に・・・」
幼「怒ってないけど」
男「いや・・・怒ってるだろう」
幼「怒ってないって言ってるでしょ?怒るよ?」
男「ああごめん」
男「・・・」
男「俺、お前に嫌われるようなことしたかな?」
幼「・・・じゃあ私からも質問いい?」
男「嫌」
男「あはは。いつもの幼のまね」
幼「ッチ」
幼「死ね」
男「・・・」
」
幼「良いです」
幼「もう話したくなくなりました」
男「だからごめんって」
男「ちょっとしたジョークじゃん」
幼「うるさい」
男「悪かったから・・・話してみてよ」
幼「話さないよ」
幼「男うざいし」
男「そんな辛辣な・・」
幼「じゃあ聞くけどさ・・・」
男「ん?」
幼「何で・・・あんなことしたの?」
男「は?あんなこと?」
幼「本当好きでもないくせに」
男「なに言ってるんだよ・・・好きだからこそ・・・」
男「それに、さっきから断片的過ぎて・・・」
男「何を言いたいのかわからねぇよ」
幼「そう」
幼「別に分からなくてもいいもん」
男「もん・・・って」
幼「私に告白?は!」
幼「どうせ男は妹さんの方が好きなんでしょ」
男「なに言ってんだよ」
幼「そうやって男はいつも私の気持ちを・・・」
幼「いつも・・いつもそう」
男「お、おい落ち着いてくれ」
幼「私が何で」
幼「男の告白受けなかったかわかる?」
男「俺に聞くのかよ」
男「そうだな・・やっぱり俺のこと嫌いとか?」
幼「全然違う」
男「じゃあ何?」
幼「貴方のことは好きだよ」
男「は」
幼「でも・・でももし私が男と付き合って」
幼「今よりも、もっともっと男を好きになったらきっと」
幼「きっと今よりもずっと」
幼「あなたの妹に嫉妬するんだって」
幼「そう思ったら・・・馬鹿らしくて」
男「妹に嫉妬って・・」
男「俺は確かに妹の事は好きだけどさ」
幼「・・・」
男「でもそれは家族としてであって」
男「そういう・・・恋人的な意味で好きなのはお前だよ」
幼「・・・どうだかね」
男「本当だって」
男「あいつ意外に結構馬鹿で不器用だし」
幼「そういうとこだよね。結局」
男「?」
幼「いっつも妹に憎まれ口叩くけど」
幼「それが私には、まるでのろけにか聞こえない」
男「のろけって・・何だよ・・」
幼「こっちの台詞だよ」
幼「貴方たち少し仲良すぎ」
幼「私が妹ちゃんよりも、男と仲良くなれる姿なんて想像できない」
幼「だから断ったの」
男「ちょ、ちょっと待って!」
男「確かに、確かに妹のことは好きだよ?」
幼「・・・」
男「でも、それを肯定した上で、お前のことが一番好きなんだ」
幼「・・・嘘よ」
男「嘘じゃない」
幼「嘘つくひとは嫌い」
男「だから嘘じゃないって!」
幼「あ、あんまり声出だないでよ。目立つから」
男「ああごめん」
男「話を戻すけど」
幼「・・・」
男「俺は妹とは別のベクトル・・・」
男「いや、妹よりもお前が好きだ」
男「だから誤解しないで」
幼「誤解?事実でしょ」
男「俺と付き合ってくれ。お前が一番好きだ」
幼「・・・」
幼「信じられない」
幼「本当に妹ちゃんより私の方が好き?」
男「本当だ」
幼「・・・」
幼「じゃあ私が世界で一番?」
男「おう」
幼「浮気とか一生しない?」
男「おう」
幼「そう」
男「・・・」
幼「・・」
幼「そこまで言うなら」
幼「うん・・わかった」
幼「付き合って」
男「え?いいの?」
幼「・・・」コクリ
男「や、やった!!!!」
男「無理かと思ってたけど幼と付き合える!!!」
幼「もう・・恥ずかしハシャギ方しないでよ」
男「いえーい」
幼「あ・・・そういえば」
男「ん?」
幼「さっき言ったこと、全部守れなかったら怒るから」
幼「すっごい怒るからね?男」
幼「わかった?」
男「・・・う、うん」
妹「別れなさい!!」バン
男「・・・」
妹「兄さん?何やってるんですか一度振られた相手に馬鹿みたいに」
妹「女々しいだけですよ」
男「いや・・でもさ、そういうことじゃないじゃん今回は」
男「なんて言うか、俺たちの間には誤解があったというか」
男「それを解決させての事だから」
妹「でも最初は兄さんのこと振ったんですよね」
男「いや・・・・まぁそうだけどさ」
妹「だったら変ですって!私なら・・・私なら・・・」
妹「私なら最初に振ったりしませんもん!!」
男「いや私だったらって・・・」
妹「だ、大体・・」
妹「付き合うって・・じゃあ・・じゃあ!じゃあ!!」
妹「私は?」
男「は?」
妹「私は・・・ど、どうなってしまうんです?」
男「どうなるもなにも・・ないよ」
妹「私は、兄さんがいないと何もできない」
妹「かわゆいだけの女なのに・・・」
男「・・・」
男「別に・・俺たちは兄妹なんだからさ」
妹「ねぇ兄さん・・?」
男「なんだよ?」
妹「まさかですけど」
男「ん?」
妹「まさかとは思いますが私をす、す、捨てるんですか?」
男「す、捨てるって、そんな言い方。大げさな・・」
妹「大げさじゃないです・・・」
妹「大げさじゃないですよ!!」
妹「私・・私・・・・」
妹「メンタルは強くない自身があるんですよ!!知ってるでしょう!?」
男「・・・」
妹「私・・・実は」
妹「兄さんが幼先輩に告白するって聞いたとき」
妹「心臓が破裂するくらい嫌で・・・嫌で・・・」
男「・・・」
妹「も、も、も、もし・・もし・・」
妹「兄さんが幼ちゃんと付き合うことになったらって」
妹「でも・・兄さんは失敗して・・」
妹「ああやっぱり兄さんと私は2人で居る運命なんだなって」
男「・・・」
妹「なのに・・なんで・・なんでこんな事になっちゃうんですか」
男「お、落ち着いてくれとにかく、な?」
妹「兄さん・・う・・・うう・・」ポロポロ
男「な、泣くなよ」
男「別に幼と付き合うことになったところでさ」
男「お前のことを嫌いになる訳じゃないんだから。な?」
妹「私はずっと・・・ずっと兄さんの一番でいたいんです」グス
妹「だって・・私の一番はずっとずっと兄さんだったんだから」グス
男「い、妹・・」
妹「そ・・それなのに・・うう」ポロポロ
妹「兄さんの馬鹿!ジゴロ!女ったらし!」ポロポロ
妹「う・・ううう」ポロポロ
男「・・・」
~朝~
男「おい起きろ」
妹「起きたくないです」
男「起きないと学校行けないだろ」
妹「別に・・・行きたくないです」
男「はぁ」
男「無理矢理起こすぞ」グイ
妹「あ!体触りましたね!エッチ」
妹「幼先輩に言ってやろ!!」
妹「それで・・嫌われれば・・」
妹「う・・うう・・」ポロポロ
男「・・・」
~登校~
幼「男ーおはよー」
男「あれ?幼?」
妹「・・・」ムス
幼「えへへー来ちゃった!」
男「おう・・そっかまぁ家近いしな」
幼「偉い偉い?」
男「うん偉い」
幼「じゃあ褒めてー!」
妹「偉い偉い」ナデナデ
幼「いや、妹ちゃんじゃなくて」
妹「私が幼先輩を褒めたら何か駄目なことでもあるんですか?」
幼「まぁそういうわけじゃないけど」
男「いや年上だぞ?」
妹「・・・」
幼「でも・・どうせなら・・男に褒めてもらいたかったなって」
幼「まぁいいや!行こ!男」
男「お、おう」
妹「・・・」
妹(あ、靴紐)
妹「ちょっと待ってください」
男「ん?」
妹「靴紐が・・・」
男「そっか、了解」
幼「・・・」
幼「ねぇ男?」
男何?」
幼「このまま学校行っちゃおうか?」
男「は?」
幼「あはは冗談だよ。うん妹ちゃんとは仲良くするもん私」
幼「どう?偉い?」
妹「偉い偉い」ナデナデ
幼「・・・」
妹「ちょっと待ってください」
男「ん?」
幼「男ー」
男「ん・・何?」
幼「好きー」
男「・・おう」
女友「え、え?あの二人どうしちゃったの?」
女友2「結局くっついちゃったんだ」
男友「男の奴彼女作ってー抜け駆けかよ」
男友2「しかも幼ちゃんじゃん。うらやましい」
男友3「お前には俺が居るだろう?」
男友2「まぁ・・そうだけど・・さ」
~昼休み~
幼「男ーご飯食べよー」
男「おう・・・」
妹「兄さん!」ガラ
妹「行きましょう」
男「え・・あ・・・」
妹「どうしたんですか?早く行きましょう」
男「いや・・なぁ妹?」
妹「はい?」
男「俺さ・・・彼女で来たのは知ってるよな?」
妹「はい存じてます」
男「じゃあさ・・・昼はさ・・・その」
妹「・・・」
妹「彼女さんと食べたいと?」
男「うん・・・」
妹「・・・」
妹「私よりも?」
男「え?」
幼「男ー?どうしたの早くこっちおいでよー」
男「あ・・」
妹「・・・」
妹「わかりました兄さん」
妹「一人で食べますね」
男「いや、クラスの友達とか居るだろう」
妹「・・・」
妹「そうですね。いますね。」
妹「ではその人達と一緒に食べます」
男「うん・・ごめんな」
妹「ええ。それでは・・・」
幼「もうもうー遅い」
男「おお・・ごめん」
幼「・・・」
幼「ねぇ?男」
男「うん?」
幼「今の・・・妹さんだよね?」
男「うん。そうだよ」
幼「そう」
幼「・・・」
幼「何の用?いつも見たく一緒に食べようって?」
男「うん」
男「まぁそんな感じ」
幼「ふーん」
幼「でも断ったんだ男」
幼「ここに居るって事は」
男「・・・」
男「・・・まぁな」
幼「そっか」
幼「偉いね」
男「は?」
幼「なんでもないよ」
幼「さぁ食べよう食べよう」
男「・・・」
男「なぁ幼?」
幼「んー?」
男「あのさ・・妹のこと・・なんだけど」
幼「何?」
男「一緒にってか・・急に突き放すのは可哀想だなって思うんだよ」
男「だからさ、馴れるまでは昼飯くらいは」
幼「だめだよ」
幼「ていうか嫌」
男「い、嫌って?」
幼「約束したじゃない」
男「は?」
幼「私だけが一番でしょ?」
男「・・・」
幼「許さないよ?」
幼「愛してるからね?」
幼「,男も私のこと愛してるんでしょ?」
幼「私のこと裏切ったら嫌よ?」
男「・・・」
幼「あ、そうだ男?」
男「ん?」
幼「今日の朝だって私嫌だったんだけど」
男「朝って?」
幼「朝。一緒に登校したとき」
男「そ、それが?」
幼「妹ちゃんなんで居るの?」
男「い、いやいっつも一緒だから」
幼「え?彼女は私でしょ?」
男「お前会話になってない・・・」
幼「駄目だよ?じゃあ今度からは気をつけてね」
男「今度からって・・・」
幼「許さないよ裏切ったら」
幼「私を優先して?私が一番でしょ?」
幼「男は私だけ見て?」
幼「二番目に好きな奴が居る。とかは無しだよ」
幼「そんなの駄目。許せない許さない」
幼「一番以外は排除して」
幼「私とずっと一緒に居て」
幼「私だけを見ていて考えていて」
男「・・・幼」
男(どうしちゃったんだよ・・)
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン
男「あー授業終わった」
男(ん・・・妹からメール)
男「・・・・先に帰ってるか」
幼「男ー帰ろー」
男「おう」
男友「ああくっそ見せつけてくれる」
男友3「俺らも見せつける?」
男友2「ま、それもいいな」
男友「・・・」
幼「あー見て見てあそこ!」トコトコ
男「ん?」トコトコ
幼「新しいお店できるんだって」
男「あ、取り壊しになったところか、新しく建つのはお店なんだ」
幼「何かケーキ屋さんみたいだよ?」
幼「できたら一緒に行こうよ」
幼「二人でねー」
男「・・・」
男「おうそうだな」
幼「ふふ・・」ニコニコ
幼「あ、男ー手握ってよ」
男「え、えー恥ずかしいな」
幼「握って」ギロ
男「・・・」
幼「私ね今機嫌が良いの」
男「・・・・どうして?」
幼「だって、あの子がいないんだもん」
男「あの子って・・・?」
幼「妹ちゃん」
幼「男って無神経だからさ」
幼「あ、男のことは好きだよ!うん」
幼「その無神経なところも・・・」
幼「まぁ愛嬌はある・・かな?」
男「・・・」
幼「でも・・もしかしたらさ」
幼「妹ちゃんと帰ろうとか言い出すんじゃないかって思ってた」
幼「だから今嬉しいの」
幼「男愛してるわ」
男「・・・」
男「あのさ」
幼「ん?」
男「妹のこと・・」
幼「・・・」
男「確かに俺は幼のことが好きだよ?」
男「でもさ、やっぱりそれでも妹のことを悪く言うのは・・・」
幼「なんで他の女の話をするの?」
幼「今目の前に居るのは私でしょ?」
幼「それに、何?もしかして妹さんのこと悪く言われて怒ってるの男は?」
幼「駄目だよ・・・それじゃあ全然」
男「な、何が・・・?」
幼「私言ったよね?」
幼「私のことを一番に見ていて?」
幼「二番は駄目。許さないよって」
男「それでも・・さ」
幼「それでも?何よ?」ギロ
男「う・・・」
幼「男?そんな顔しないで。可愛い男」
幼「でもね・・・可愛くても・・・して良いことと悪いことがあるの」
幼「男は悪い子じゃないよね?」
幼「もし悪い子だったらお仕置きしちゃうよ?」
妹「ほら!だから言った通り!」バン
妹「あの女は気が違ってるんです!!」
男「いや、お前がそんなこと言ったのは初めてだ」
妹「全く卑劣な・・・」
妹「本当は今まで猫をかぶっていたんですね。」
妹「私をも欺くとは、中々やる」
妹「でも安心してください兄さん」
妹「私が責任を持って兄さんを自由の身にします」
男「ちょ、ちょっとまって」
妹「なんです?」
男「俺は、別に・・・別れたいわけじゃないんだ」
妹「はぁ?」
男「ただお前に相談をだな」
男「同じ女だしさ、女心とか・・・」
妹「何言っちゃってるんですか」
妹「そんな女即刻り換えるのが正解です」
妹「それが私の女心」
妹「ささ、私に乗り換えなさい!兄さん」
男「・・・い、いや・・」
男「別れるつもりはないよ」
妹「そうなんです?」
男「そうです」
妹「・・・」
男「俺は・・・さ」
男「幼と、これから上手くやるには・・・」
男「どうすれば良いのかってことを相談しにだな」
妹「兄さん」
男「ん?」
妹「私は兄さんが好きです」
男「何だ急に」
妹「そして・・・」
妹「そしてこの愛情は幼先輩が兄さんに向ける物よりも」
妹「大きいと信じてます」
妹「だからこそ」
妹「だからこそ・・兄さんを脅かす輩は・・・」
妹ほっとけません。放っておくことはできません」
妹「兄さんのことが心配ですからね」
男「・・・」
男「妹・・・」
妹「もう・・いいです」
妹「別に一番じゃなくても」
男「ん?」
妹「私は兄さんが好きですから。私の想いが届かなくても」
妹「兄さんが不幸になるよりかはマシです」
妹「だって辛いのは私だけですから」
妹「だからこそ」
妹「だからこそ、幼先輩には私から話しておきます」
男「はぁ?何を?」
妹「兄さんをこれ以上苦しめるなら横からかっさらうぞ!」
幼「は?何それ?」
妹「いや、聞き返されても困るんですけど」
妹「というかさ」
幼「男と私のことでしょ」
幼「妹ちゃんは関係ないじゃん」
妹「いえ!愛してますから」
妹「だから関係あるんです。はい」
幼「ふーん。気持ち悪いね」
妹「だからなんです?」
幼「別に」
幼「とにかくさ」
幼「うん。さっきも言ったけれで」
幼「これは男と私の問題」
幼「あなたは所詮男の親族ってだけじゃない」
幼「口出ししないで」
幼「邪魔しないで」
妹「いえいえ・・こっちから言わせてもらうと」
妹「あなたこそ所詮・・・」
妹「所詮恋人なんですよ」
幼「なんですって?」
妹「貴方は・・・」
妹「いずれ乗り換えられるべき人なんです」
幼「はぁ・・・?」
幼「私は男との結婚プランどころか」
幼「老後の生活まで考えてるんだけど?」
妹「それはあなたが勝手にやってることですよね?」
妹「兄さんを巻き込まないでください」
妹「所詮、学生時代の儚い恋ですよ」
妹「その点私は、ずっと兄さんと一緒ですから」
妹「貴方とは違って絆が切れることはありません」
幼「あは・・・・」
妹「?」
幼「あっははははははは!!!」
幼「さっきから・・・」
幼「さっきから馬鹿にするなよお前」
妹「・・・」
幼「体に教えてあげてもいいんだよ?」
幼「男と私の邪魔しないで・・・やっと手に入ったんだから」
妹「嫌です。兄さんは私が守ります」
幼「・・・」パン
妹「きゃ・・・痛った」
幼「痛い?」
幼「痛いよね?痛くしたもん」
妹「・・・」
幼「でもね私はもっと痛い・・」
妹「そうですね」
幼「?」
妹「確かに貴方は痛い」
妹「考え方が」
幼「馬鹿にするな!心が痛いんだ!」バキ
妹「きゃ・・」ドサ
妹「う・・・うう・・」
妹「暴行罪ですね。警察呼びます」
幼「はぁ・・やれるものならやってみろ」
妹ええ、もちろん」
妹「あ、あとさっきの言葉」
幼「何よ」
妹「心が痛いって言いましたけど」
妹「私の方が痛いですよ、こんなつまらない女に・・・」
妹「兄さんが惚れたんだと思うと」
妹「これは私が再教育してあげないと」
妹「と、いうわけで。今幼ちゃんは警察です」
男「俺はなんて言ったら良いんだ・・・?」
男「いや・・・どうしたら」
妹「私に暴力を振るった女ですよ?」
妹「付き合う価値ないです」
男「で・・でもさ」
妹「・・・」
妹「兄さんは私が教育するって決めましたから」
チュ
男「は、はぁ!お前・・口に・・」
妹「はい・・ファーストキスです。兄さんにあげました」
妹「私が再教育して、兄さんをメロメロにしますよ!!」
妹「覚悟してくださいねぇ!!」
end