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一方通行「バカみてェな三下を顔面パンチしたら記憶喪失になった」【前編】
16.空間移動
-マンション前-
浜面「……ほら、着いたぜ。お前らの突っ立ってたマンションに」
打ち止め「おおっ! ほんとに着いた、ってミサカはミサカはハシャいでみる」
浜面「俺を見くびるんじゃねえよ。これくらいの道案内ぐらい楽勝だぜ」
結標「本当にありがとうね。よかったら部屋上がってく? 何ならお茶の一杯ぐらいならご馳走するけど?」
打ち止め「そうだね。それはいい案かも、ってミサカはミサカは賛成してみたり!」
浜面「いや、そんないいって。それに、一応俺だってこれから結構忙しいんだぜ」
結標「あら、その忙しいっていうの嘘じゃなかったのね」
浜面「嘘なんてつくかよ。はぁ……遅れた理由何にしようかな……」
結標「……まあ、何というかがんばってね」
浜面「じゃあ、そろそろ俺は行くかな。ほい荷物」スッ
結標「はい、って重っ!? ほ、本当にありがとね」ヨロ
浜面「じゃあ、俺行くから。じゃあな」
打ち止め「バイバーイ! ってミサカはミサカは右手を大きく振って見送ってみたり」ノシ
結標「…………」
打ち止め「…………」
結標「……じゃあ、部屋に戻りましょうか」
打ち止め「うん、そうだね、ってミサカはミサカは元気いっぱいに返事をしてみたり」
-マンション・入り口-
打ち止め「…………」テクテク
結標「お、重い……」ヨロヨロ
打ち止め「ああぁー!! ってミサカはミサカは重要な事を思い出して驚愕してみる」
結標「どうしたの打ち止めちゃん?」
打ち止め「大変、大変だよアワキお姉ちゃん!」
結標「だから、何なのよ?」
打ち止め「こ、このままじゃ、部屋に帰られないかもしれない! ってミサカはミサカは衝撃の事実を述べてみたり!」
結標「………………」
結標「ナ、ナンダッテー」
打ち止め「な、何なのその棒読みは!? それにさっきの間は? ってミサカはミサカは眉一つ動かさないアワキお姉ちゃんに尋ねてみる」
結標「打ち止めちゃんって、まさかここのカードキー持ってないの?」
打ち止め「い、いやー、居候生活初日に閉め出されたりしたから、一応ヨミカワに作ってもらったんだけど……」
結標「……だけど?」
打ち止め「そのカードキーを部屋の中に置いて来ちゃった、ってミサカはミサカは恒例のドジっ娘ポーズを取ってみる」テヘ
結標「…………」
結標「ナンデスッテー」
打ち止め「もー、アワキお姉ちゃーん!! 何か微妙に言葉が変わってるけど、棒読みなのは変わってないー、ってミサカはミサカは裾を引っ張って憤怒の感情を露わにしてみたり」
結標「ははは、ごめんごめん。でも、それについては問題ないわ」
打ち止め「それってどういうこと?」
結標「それは……」ガサゴソ
結標「……はい!」つカードキー
打ち止め「って、えええぇ! 何でアワキお姉ちゃんがカードキーを持ってるの? ってミサカはミサカは首を傾げてみる」
結標「実を言うと私も黄泉川さんにカードキーを作って、登録してもらっていたのよ」
打ち止め「な、何だってえぇー! ってミサカはミサカは思わず驚いてみたり」
結標「というわけで……」スッ
ピ――――ガチャン
結標「……ほら、開いたわよ」
打ち止め「わぁーい! まさか入れるとは思わなかった、ってミサカはミサカは喜びのあまりエレベーターに向かって走り出してみたり」
結標「あんまり走るとコケるわよ」
打ち止め「…………」
結標「どうしたの打ち止めちゃん? って、これほんと重い」
打ち止め「……アワキお姉ちゃん。これ見て、ってミサカはミサカは指を指してみる」スッ
結標「ん?」
『エレベーター点検中にて使用禁止』
結標「……はっ!?」
結標「待って、打ち止めちゃん。私たちの部屋って何階だっけ?」
打ち止め「……十三階だよ、ってミサカはミサカは答えてみる」
結標「/(^o^)\」
-マンション・七階-
打ち止め「ふー、疲れたー。やっぱり階段で上の階に上がるのはキツいね、ってミサカはミサカは太ももをマッサージしてみる」モミモミ
結標「……ぜぇ……ぜぇ……」
打ち止め「大丈夫? ってミサカはミサカは息を切らしてるアワキお姉ちゃんにを心配してみる」
結標「……ぜぇ……腰が……」
打ち止め「えっ? 腰が痛いの? もしかしてもう年なんじ――」
結標「打ち止めちゃん? それ以上言ったら貴女の体を空中に逆さまにしてテレポートさせるわよ」ニコニコ
打ち止め(こ、怖い。笑顔だけど目が笑ってない、ってミサカはミサカは心の中でヒッソリと思ってみる)ビクッ
打ち止め(……って、テレポート?)
打ち止め「そうだアワキお姉ちゃん!」
結標「何? 打ち止めちゃん」
打ち止め「この重い荷物を階段の上にテレポートさせればいいんだよ! ってミサカはミサカは打開策を発案してみたり」
結標「…………………………」
打ち止め「……………………………?」
結標「お、おおー! その手があったか……」
結標「さすが打ち止めちゃんねー。アッタマいいー!」
打ち止め「いやー、それほどでもー、って照れながらも謙遜してみる」テレ
結標「しかし、今まで能力の存在を綺麗さっぱり忘れてたわ」
打ち止め「……あれ? さっき自分でテレポートって……」
結標「さあて、この能力を使ってガンガン階段を上っていくわよ」ブンッ
打ち止め「…………………………」
-マンション・十三階-
シュン
打ち止め「わーい、やっと着いたー! ってミサカはミサカは目的階の到着を喜んでみたり」
結標「……ぜぇ……ぜぇ……やっぱり荷物持ってなくても階段はキツい」
打ち止め「あともう少しだよ、ってミサカはミサカは応援してみる」
結標「テレポートって結構演算が面倒くさいわ」ブン
シュン
打ち止め「へー、そうなんだ」
結標「偏に能力といっても、必ずしも簡単便利とはいかないのね」ブン
シュン
打ち止め「便利さと使い易さは反比例しているんだね、ってミサカはミサカは頭良さげなことを言ってみる」
結標「反比例なんて難しい言葉を知ってるなんて、打ち止めちゃんは物知りだねー」ブン
シュン
打ち止め「えへへー、ってミサカはミサカはニヤニヤを隠しきれなかったり」ニヘラ
結標「……とか言ってる間に部屋の前ね」
打ち止め「早く入ってゲームしようよ、ってミサカはミサカは急かしてみたり」
結標「はいはい」ガチャガチャ
結標「?」ガチャガチャ
打ち止め「?」
結標「……………………」ガチャガチャ
結標「……………………」
ピンポーン
打ち止め「………………………」
結標「…………………………」
ピンポンピンポーン
打ち止め「……………………」
結標「…………………………」
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン
結標「ちょっとー!! 一方通行ー!!」ドンドン
打ち止め「ヨシカワー!! 開けてー!!」ドンドン
-この流れで十分後-
結標「だめね。完璧に寝てて起きないわ」
打ち止め「うー、どうしてあの人はこんなに鳴らしても起きないの? ってミサカはミサカは愚痴ってみる」
結標「まさか、ここのカギを持ってなくて詰むとは思わなかったわ」
打ち止め「電子ロックだったら、まだミサカでも開けられたけど……」ガックシ
結標「さて、ここからどうするか……」
打ち止め「うーん、ってミサカはミサカは腕を組んで考えてみる」
結標「…………………」
打ち止め「…………………」
結標「……そうだ!」ピカン
打ち止め「何か良い案が? ってミサカはミサカは期待を抱きながら聞いてみる」
結標「私が一回あの部屋の中にテレポートする→中からカギを開ける→打ち止めちゃんとゲーム機が中に入る→みんな幸せ」
打ち止め「おおお! さすが『空間移動能力者』ってミサカはミサカは羨望の眼差しで見つめてみたり」
結標「じゃあ、早速……すぅ、はぁ」
打ち止め「おお、やる気ですなー」
結標「…………………では、行ってきます」ゞ
打ち止め「御武運を!」ゞ
結標「……………………」ブン
シュン
打ち止め「おお! 消えた! ってミサカはミサカは実況してみたり」
-黄泉川家・玄関-
シュン
結標「………………………」シュタ
結標「よし、テレポート成功」
結標「さすが私ねー。まさか物だけでなく自分の体までテレポートできるなんて」
結標「この能力はかなり便利ねー」
<アワキオネエチャンカギアケテー
結標「ああ、はいはい、じゃあカギを開けますよ―――ッ!?」ガクン
『密室の中への転移なんて私にかかれば楽勝よ!』
結標「な、な、な、なにこれ!!?」
『…………………あれ? 何で私の足が地面に埋まってるの?』
結標「えっ!? 何なの……これ!?」
『わ、わ、私の……私の足が、、、あああァあああああああああああァあッああああああああ!!!!!』
結標「!?!?!?!? 何なの!? これ……うっ!?」
結標「――――――――――――――――!?」
<アワキオネエチャンドウシタノ-?ハヤクアケテー
<アワキオネエチャン!? アワキオネエチャン!!
<アワキオネエチャン!!
一方通行「Zzz――――――――ン?」
一方通行「ンだァ、騒がしい……」ムク
一方通行「あンのクソガキがァ、俺の眠りを妨げやがって……」
一方通行「………………玄関の方か?」
一方通行「これはお仕置き確定だなァ」カツンカツン
一方通行「オイ! 騒がしいぞクソガキィ……はァ?」
一方通行「……こんなところでうずくまって何やってンだ結標?」
結標「……………………………………」
一方通行「……オイ無視すンじゃねェよ結じ……め?」
一方通行「………って、オイッ! 結標!! しっかりしろ!! オイッ!! 結標ェ!!」
17.結標淡希
-黄泉川家・芳川の部屋-
芳川「…………………………………」カチャカチャ
芳川「…………………………………」ゴクゴク
芳川「…………………………………」トン
芳川「…………………………………」カチャカチャ
芳川「…………………………………」カチャッターン
コンコン
芳川「どうぞ」
ガチャ
一方通行「オイ、何かわかったのか?」
芳川「大方ね……ところで結標さんは?」
一方通行「ガキが看てる」
芳川「いや、そうじゃなくて、どういう状態」
一方通行「あァ? 寝てるけどそれがどォした?」
芳川「いえ、寝てるのなら別にいいわ」
一方通行「……何でそんなことを聞ィてくる?」
芳川「結標さんがどういう感じか知りたかっただけよ」
一方通行「……で、俺が何て言えばオマエは慌てふためくンだ?」
芳川「そうね……例えば、ひどく何かに脅えていたり、錯乱状態になってたり、とか」
一方通行「オイオイ、いくらなンでもそりゃねェだろ……たかが気絶してただけだろ?」
芳川「ふふ、まあ、そう思うわよね」
一方通行「はァ?」
芳川「このディスプレイを見てちょうだい」
一方通行「あァ? 何かの研究データか?」
芳川「そう……彼女、『結標淡希』の軽い履歴データよ」
一方通行「……どォ見ても俺には軽いとは思えねェデータ量だけどな」
芳川「くわしく言うと、彼女が記憶喪失する以前の実験などの履歴データってところね」
一方通行「ンなモンよく見つかったな」
芳川「こればかりは偶然ね。残っていた研究者時代の資料を漁ってみたら出てきたのよ」
一方通行「こンなモン残しとくなンて、まだ研究職に未練でもあるのかよ」
芳川「まあ、成果さえ残せば安定したお金を貰えるのはいいと思うけどね」
一方通行「そンな自分が優秀ですよアピールしてンじゃねェよ」
芳川「別にそんなつもりはないわ」
一方通行「つゥか、実験データなンて持っているってことは、オマエ結標と会ったことあンのかよ?」
芳川「いいえ、ないわ」
一方通行「なら、何で持ってやがる?」
芳川「研究者にはいろいろあるのよ。キミならよく知ってるでしょ」
一方通行「……チッ、くっだらねェ」
一方通行「……で、今回の結標が倒れた原因ってのは、これを見ればわかるのか?」
芳川「さて、どうかしらね? 確実性はないけどいくつかの仮説は作れると思うわ」
一方通行「…………」
芳川「では、ディスプレイを見ながら口頭で説明していきましょうか」
一方通行「さっさとやれ」
芳川「相変わらずせっかちねキミ……まあいいわ」
芳川「では、まず軽くプロフィールから」カチ
芳川「結標淡希。霧ヶ丘女学院第二学年」
芳川「キミも知っての通り空間移動系の能力者、その中で上位に位置する『座標移動』」
芳川「ちなみに強度は『大能力者』よ」
一方通行「『座標移動』……。そォいやァ聞ィたことあるな」
一方通行「たしか、通常の『空間移動能力者』と違って、始点と終点が固定されねェから、モノに触れなくて転移が可能ってヤツだろ」
芳川 「流石第一位ね。能力に関しての知識が広いわね」
一方通行「そォいうわけじゃねェよ。たまたまクソ野郎共から聞ィただけだ」
一方通行「一時期、次期『超能力者』だ、とか何とか騒がれてねかったか?」
芳川「そういえばそんなこともあった気がするわ……」
一方通行「まあ、二年前ぐらいのことだしな」
芳川「しかし、本当に流石ね。この資料の八割ほどはもう必要無くなったわね」カチカチ
一方通行「じゃあ、とっとと残りの二割を教えろ」
芳川「ふふふ、分かったわ」
芳川「じゃあ、ちょっと質問なんだけど」
一方通行「あァ?」
芳川「その一時期、『超能力者』になれると騒がれてた『座標移動』が、何故未だに『大能力者』なのか……」
一方通行「そりゃァ、あれだろ……」
一方通行「…………」
芳川「…………」
一方通行「……能力の数値が規定値に達しなかった、か?」
芳川「うーん、まあ、半分正解ってところね」
芳川「最大飛距離八〇〇メートル以上、最大重量は四五二〇キログラム」
芳川「他の『空間移動能力者』と違って桁違い数値だと思わない?」
一方通行「ギャハッ、ンだァ? その馬鹿みてェな数値は?」
一方通行「俺の知ってる数値でも精々百キロぐらいのモノを、八〇~一〇〇メートル飛ばせる程度のモンなンだけどな」
一方通行「しかも、これだけ飛ばせりゃ『大能力者』ですよ、つゥ数字なンだけどよォ」
一方通行「そォ考えると、結標はすでに『超能力者』と呼ばれてもおかしくねェだろ」
芳川「たしかにそうね。じゃあ『空間移動能力者』が『大能力者』になれるか、なれないかの基準を知ってる?」
一方通行「……たしか、自分の体重を飛ばせるかどうかじゃァねかったか?」
芳川「そう。要するに自分自身を自由自在に転移できれば、それでもう『大能力者』ってわけ」
芳川「逆に言えば、それができなければ大能力者以下というわけ」
芳川「ここまで言えばもうわかるんじゃないかしら?」
芳川「何故、彼女が『超能力者』ではなく『大能力者』なのか……」
一方通行「……まさかとは思うが」
一方通行「アイツは……自分自身を飛ばせねェのか?」
芳川「御名答」
一方通行「……はァ、残念ながらそりゃァありえねェ話だ」
芳川「あら、どうして?」
一方通行「俺が……アイツと初めて会ったとき、たしかにアイツは自分自身を……それも二回も転移させていたぞ」
芳川「誰も不可能とは言っていないわ」
一方通行「不可能じゃァねェンならできンだろ?」
芳川「ふぅ……では、その真相を話しましょう」
芳川「彼女は二年前のカリキュラムで、足に大怪我を負っている」
一方通行「…………」
芳川「カリキュラムの内容は外から密室の中への自分自身の転移」
一方通行「あァ、何となく理解した」
芳川「って、早いわね」
一方通行「……つまりあれだろ? 転移座標の計算をミスって、自分の足が床なり壁なりに埋まっちまって」
一方通行「引っこ抜いたらあら不思議。足が皮をむかれたオレンジ状態でした、つゥ話だろ?」
芳川「その通りよ。ここからはあくまで推測だけど」
芳川「恐らく彼女はその事件がきっかけで、自分自身の転移をためらうような体質になってしまったのではないかしら」
芳川「……要するにトラウマってことね」
一方通行「……だけどよォ」
一方通行「それは記憶が存在するケースの話だろ」
一方通行「今の記憶のねェ状態のアイツが倒れた理由にはなンねェだろうが」
芳川「うん。たしかに記憶がなければトラウマも存在しない」
芳川「だけど、別に彼女の記憶が一つも残らず、跡形もなく消滅したわけじゃあないわ」
芳川「ただ思い出すことができないだけ。言うならば、記憶の倉庫の扉の鍵を無くした状態ね」
芳川「だから、何かの拍子にカギを見つける……記憶が復活するかもしれないわ」
芳川「良い記憶にしろ、悪い記憶にしろ……」
一方通行「……つまり、アイツは自分自身を転移させ、その瞬間トラウマを思い出して気絶した」
一方通行「そォいうことか?」
芳川「そういうこと。なぜ思い出したかは、体がトラウマを覚えていた、という考えが妥当かしらね」
一方通行「……はァ。めンどくせェ話だな」
芳川「彼女も災難ね。一番最初に思い出した記憶が、まさかトラウマなんてね」
一方通行「……まァな」
芳川「これからの対処法としては……」
一方通行「自分自身の転移を極力使わせない、だろ?」
芳川「そうね。自分自身の転移がきっかけで他の記憶が蘇るかもしれないけど、そんなに良い記憶が蘇るとは思えないし」
一方通行「……とりあえず今日の買い物は中止だな」
芳川「あら、一人でも行ってくればいいのに」
一方通行「馬鹿かオマエは? 布団はともかく服とかそォいうモンはアイツがいねェと買えねェだろうが」
芳川「たしかに下着とかは貴方には恥ずかしすぎてハードルが高すぎるかしらね」
一方通行「コロスぞ」
18.蘇るトラウマ
『―――今回のカリキュラムは鍵のかかったこの部屋に、自分自身を転移させることだ』
『何? そんな簡単な事でいいの?』
『あまり気を抜かない事だ……油断は自分の身を滅ぼすぞ』
『何を言ってるのよ。私は次期『超能力者』と言われてる『座標移動』よ。こんなくだらないことでミスなんてする訳ないわ』
『……だといいがな』
『まあいいわ。とっとと始めましょ? 私は早く帰ってゆっくりしたいの』
『では、カリキュラムを開始する』
『ハイハイ』
『密室への『空間移動』なんて楽勝よ』
シュン
『…………』
『……何が油断が身を滅ぼすよ。こんなテレポートの基本中の基本をミスなんてする訳ないじゃない』
『よし、あとは向こうに戻るだけね』
『……ってあれ? 動けない?』
『…………何で?』
『…………………………………』
『…………………何で私の足が地面に埋まってるのよ?』
『まさか、私がミスをしたと言うの?』
『ま、いいか。こんなのミスの内に入らないわ』
『とっとと抜いて戻るか」
ゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリ
『――――――――ッ!?』
『わ、私の……足?』
『わ、わ、私の……私の足が、、、あああァあああああああああああァあッああああああああ!!!!!』
-黄泉川家・結標の部屋-
結標「―――――――――ッ!?」ガバッ
結標「……はぁ!……はぁ!……はぁ!……」
結標「はぁ……はぁ……はぁ……」
結標「……ゆ……め?」
結標(な、何だったの? あのやけにリアルな夢は……)
結標「――――――うっ!?」
結標(お、思い出すだけで、吐き気がする)
結標「……………ここは……私の部屋?」キョロキョロ
一方通行「……………………」Zzz
結標「あ、あ、一方通行……?」
一方通行「―――おァ? ……おォ結標、起きたか」
結標「……何してるの? 私の部屋で」
一方通行「いやァ、別にィ、何でもねェよ」
結標「いや、何でもないはないでしょ」
結標「何で貴方は私の部屋の隅っこで寝てるのって聞いてるのよ」
一方通行「…………はァ」
結標「何でそこで溜め息をつくのよ?」
一方通行「あァ……何つゥか……あれだ……看病してたンだよ」
結標「か、看病!? 貴方が?」
一方通行「しょうがねェじゃねェか。クソガキは疲れて寝ちまってンだからよ」
結標「そ、そうなの?」
結標「……って、看病って……何で私寝てたの?」
結標「たしか、打ち止めちゃんと一緒に外に出ていって……」
一方通行「オマエは玄関で寝てた」
結標「寝てた? 何で?」
一方通行「さァな、クソガキにでも聞ィてろ」
結標「えぇー!?」
一方通行「そォいやオマエさ」
結標「な、何?」
一方通行「……オマエ、何か記憶が戻ってたりしねェか?」
結標「えっ? ええと……これと言っては」
一方通行「……ホントォかよ?」
結標「ほ、本当よ」
一方通行「ま、いいか」カツン
ガラッ
結標「……………………………………」
結標(たしか、暇つぶしのゲームを買いに行って)
結標(浜面くんに道案内してもらって)
結標(クソ高いゲームを買って)
結標(またまた浜面くんに道案内してもらって)
結標(エレベーターが壊れてたから、階段を昇っていった所までは覚えてるんだけど……)
結標「……そこからどうしたかは全く思い出せない」
結標「どうして私は寝てたの?」
結標「うーん……」
一方通行「オイ、なに一人でブツブツ言ってンだ?」
結標「あ、いえ。何でもないわ」
一方通行「? ほら、昼飯持ってきたぞ」
結標「あ、ああ、ありがとう」
結標「……って、もうお昼なの?」
一方通行「あァ? 何言ってンだ、もう昼の二時過ぎてンだぞ」
結標「えっ? 二時って……私、そんなに寝てたの?」
一方通行「それはもうグッスリな」
結標「まさかそんなに寝てるとは思わなかったわ」
一方通行「とりあえず、とっとと飯食って寝とけよ」
結標「……食べるのは分かるけど、寝るって何? それに看病って?」
一方通行「いやァ、俺が言うのも何だけどさァ」
結標「うん」
一方通行「オマエ、顔色かなり悪りィぞ」
結標「えっ?」
一方通行「まァ、オマエの健康な顔色がどンなンかは知ンねェンだけどな」
結標「そ、そう……」
一方通行「………………………………」
結標「じゃ、じゃあ、いただくわ」
結標「いただきます」カチャン
一方通行「………………………」ジー
結標「…………………………」モシャモシャ
一方通行「………………………」ジー-
結標「……………………………」モグモグ
一方通行「…………………………」ジー--
結標「……………………な、何よ?」ゴクン
一方通行「いや別にィ」
一方通行「…………………………」ジー
結標「…………………………」ゴクゴク
一方通行「…………………………」ジー-
結標「…………………………………」イラッ
一方通行「…………………………」ジー-
結標「だぁー!! もう! 何なのうっとおしい!!」
一方通行「ンだようるせェなァ。とっととメシ食っちまえよ」
結標「そんなにジロジロ見られたら、喉を通る物も通らないわ!!」
一方通行「デケェ声出してンじゃねェよ。ガキが起きるだろうが」
結標「もう! 食事の邪魔だからどっか行ってよ!」ブン
一方通行「ちょ、待っ―――」
シュン
結標「…………まったく」
結標「………………………」モグモグ
-黄泉川家・リビング-
打ち止め「Zzz……………」スヤスヤ
シュン
一方通行「……………………」
芳川「……あら、おかえり」
一方通行「……………………」
芳川「てっきり、私はドアから出てくると思っていたのだけど」
一方通行「俺もそのつもりだったンだけどな」
芳川「……ところで、結標さんの様子はどう?」
一方通行「顔色以外は大丈夫だと思うが……」
一方通行「残念ながら俺たちの予想は外れたみたいだ」
芳川「……それはどういう事かしら?」
一方通行「アイツは何にも思い出してねェらしい」
芳川「それは本当?」
一方通行「アイツが嘘をついてるって可能性もあるが、おそらくアイツは嘘はついてねェ」
芳川「どうしてそれがわかるの?」
一方通行「今まで嘘の塊どもと接してたから、それなりにわかンだよ」
芳川「……まあ、一応キミの言う事を信用したとして」
芳川「彼女がどうして気を失うなったのかしら」
芳川「この子の証言からして、自分自身を転移させたのは間違いないのだけど」
打ち止め「…………Zzz」スーピー
一方通行「一時的に記憶が復活したとかそンなンじゃねェのか?」
芳川「または拒否反応を起こすくらいに体にトラウマが染みついていたか……」
一方通行「とりあえず、自分自身の転移はやめさせた方がいいだろうな」
芳川「そうね」
一方通行「……あとで俺から伝えとく」
芳川「そう、キミしては珍しいわね」
一方通行「……何がだ?」
芳川「キミの口からそんな言葉が出るなんてね」
一方通行「……たまたまだ」
芳川「たまたま、ね……」
19.一方策謀(ハメラレータ)
-黄泉川家・リビング-
打ち止め「……………………」Zzz
打ち止め「…………う、ううん?」
打ち止め「……あれ? ミサカいつの間に寝てたんだろ? ってミサカはミサカは首を傾げてみる」
打ち止め「…………あっ、そういえばアワキお姉ちゃんは!?」
一方通行「うるせェぞクソガキィ。結標が起きちまうだろうが」
打ち止め「あ、ごめんなさい」
打ち止め「……って、アワキお姉ちゃんまだ寝てたの?」
一方通行「あァ、四時間前ぐらいに一度起きてから、昼飯食って寝た」
打ち止め「そうなんだ……ねえ」
一方通行「あァ?」
打ち止め「アワキお姉ちゃん一体どうしたの? 良くなるの? ってミサカはミサカは尋ねてみたり」
一方通行「……気にすることはねェよ。すぐに良くなる」
打ち止め「ほんと?」
一方通行「ホント」
打ち止め「ほんとにほんと?」
一方通行「ホントにホント」イラ
打ち止め「ほんとにほんとにほn―――」
一方通行「うるせェンだよ!! ホントつってンだろクソガキィ!!」
打ち止め「ご、ごめんなさい!」
芳川「小さい子に当たるなんてらしくないわね」
一方通行「……居たのか芳川」
芳川「今来たところだけど」
一方通行「チッ」
芳川「ところで、キミにとって非常に重要な案件があるんだけど」
一方通行「ンだよ? その案件って」
芳川「愛穂が警備員の仕事で帰ってくるのが遅くなるの」
一方通行「そォか、それがどォした?」
芳川「……わからないの?」
一方通行「はァ? だから何だよ?」
芳川「帰ってくるのが遅くなるのよ?」
一方通行「だから、アイツが早く帰ってこようが、遅く帰ってこようが、俺には関係ね―――?」
一方通行(いや? 待てよ)
一方通行「……………………」
打ち止め「ミサカには何が何だかさっぱりなんだけど」
芳川「大丈夫、いずれわかるわ」
一方通行「……! そォいう事か」
芳川「キミにしては随分気付くのが遅いんじゃない?」
一方通行「うるせェな、つゥかこれ、あンま俺に関係なくねェか?」
芳川「そうでもないと思うけど」
打ち止め「ねえねえ! ミサカにも教えてー! ってミサカはミサカは尋ねてみる」
一方通行「オイ、ガキ。今何時だ?」
打ち止め「えっ? …………大体六時半くらいだね、ってミサカはミサカは時計に目を向けて答えてみる」
一方通行「黄泉川の存在と、この時間帯何をするかを考えりゃァ、自然とわかってくるはずだ」
打ち止め「ええと……」
打ち止め「…………………………」
打ち止め「あ、わかった! ってミサカはミサカは理解してみる」
打ち止め「いつも晩御飯をつくってくれるヨミカワがいないんだね!」
一方通行「そォいうわけだ」
打ち止め「だったら晩御飯どうするの? ってミサカはミサカは素朴な疑問を尋ねてみる」
一方通行「もう時間もあンまねェし、店屋物とかでいいンじゃねェか」
打ち止め「わーい、だったらお寿司とか頼もうよ! ってミサカはミサカはおねだりしてみる」
一方通行「何贅沢言ってンだこのガキは? まァ、いいけどよォ」
一方通行「じゃあ、今日は寿司だな。ちょっと電話してくる」
芳川「ふふふ、何を言っているの一方通行」
一方通行「ンだよ? 何か間違ったこと言ったか?」
ピッ
ボイスレコーダー『何なら明日の晩飯俺が作ってやってみてもいいくらいだぜェ!』
一方通行「」
芳川「早く作って欲しいのだけど一方通行」
一方通行「オイオイ、何冗談言って――」
打ち止め「わーい、あなたの料理楽しみー! ってミサカはミサカはウキウキしてみる」
一方通行「オイッ! 寿司はどうした寿司は!?」
打ち止め「お寿司よりあなたの料理の作った料理が食べたーい、ってミサカはミサカはあなたのおいしい料理を期待してみる」
一方通行「……大体よォ、冷蔵庫に材料あンのか? 材料がなけりゃァ作れるモンも作れねェだろうが」
一方通行「それに買いに行くにしても、もう完全下校時刻に近けェから買いにけねェだろ」
芳川「それには及ばないわ」
一方通行「はァ?」
芳川「ハイ冷蔵庫オープン!」ガチャ
冷蔵庫『パンパンだぜ』
打ち止め「わー、冷蔵庫の中にお野菜とかお肉とかいろいろ入ってるー、ってミサカはミサカは驚きながらも解説してみる」
一方通行「\(^O^)/」
ガラッ
結標「あのー、おはようございます?」
打ち止め「あー! アワキお姉ちゃんだ!」ドタバタ
打ち止め「もう寝てなくても大丈夫なのー? ってミサカはミサカは尋ねてみる」
結標「うん、大丈夫大丈夫、平気よ」
結標「……ところで」
打ち止め「?」
一方通行「」
結標「一方通行はあんなところでつっ立って何してるのよ?」
芳川「たぶん、逃れることのできない絶望に打ちひしがれるのかしらね?」
結標「そうですか」
結標「……って、気付いたらもうこんな時間じゃない!」
打ち止め「どうしたのアワキお姉ちゃん?」
結標「はあ……結局こんな布団とかいろいろ買いにいけなかったわね」
打ち止め「ドンマイ。今日いけないのなら明日行けばいいよ、ってミサカはミサカは励ましてみる」
結標「そうね。ありがとね打ち止めちゃん」ナデナデ
打ち止め「えへへ」
結標「……そういえば、黄泉川さんを見かけないわね」
芳川「愛穂は警備員の仕事で帰りが遅くなるみたいよ」
結標「そっか、黄泉川さん警備員でしたもんね」
結標「で、それと今の一方通行が関係あったりします?」
芳川「さすが結標さん、するどいわね。そうよ」
芳川「とりあえず、これを聞いてくれればわかると思うわ」サッ
結標「?」
ボイスレコーダー『何なら明日の晩飯俺が作ってやってみてもいいくらいだぜェ!』
結標「……ああ、これ昨日の会話のやつですね」
結標「……まさか」
一方通行「結標ェえええええええええ!!」
結標「な、何よいきなり!?」ビク
一方通行「俺と一緒に……料理しようぜ」
結標「」
20.三分クッキング ~注意:釣りです~ (前篇)
-黄泉川家・キッチン-
タララタタタ♪ タララタタタ♪ タララタタタタタタタタタン♪
一方通行「……一方通行と」
結標「あ、淡希の……」
一方・結標「三分クッキングー(棒)」
<ワーパチパチパチ
一方通行「……って、なンでやねン!?」ガシャン
打ち止め「おお! あなたが関西弁でノリツッコミするなんて……ミサカはミサカは内心引き気味に驚いてみる」
芳川「キミにそこまでユーモアがあったなんて、あの頃から随分変わったわね」
一方通行「うるせェ、お前らがやらせたンじゃねェか!」
打ち止め「しかし、エプロン装備の家庭的な一方通行が見れるなんて、正直ミサカは思わなかったよ」
一方通行「そりゃァ、一生着るつもりはねかったからな」
芳川「ふふふ、結標さんも似合ってるわよ」
結標「あ、あはは、ありがとうございます」アセ
結標「ちょ、ちょっと一方通行!?」ヒソ
一方通行「何ですか結標さン?」ヒソ
結標「貴方、料理できるの?」ヒソ
一方通行「あァ? 俺ができるとでも思ってンのかァ?」ヒソ
結標「えっ? できないの? 昨日あんなに豪語していたのに……」ヒソ
一方通行「だから」ポン
結標「え?」
一方通行「頼むぜ、結標先生」グッ
結標「な、な、な、何言ってんのよ!? 私、料理できないわよ!」ヒソ
一方通行「……はっ? 何? 聞こえない」ヒソ
結標「だ・か・ら、私は料理はおろか、食材というものに触った記憶すらないって言ってんのよ」ヒソ
結標「そもそも昨日の会話を聞いていなかったの?」
一方通行「えっ? そンな如何にも料理できますよ的な『お姉ェさン(ババア)オーラ』を放っていながらも?」
結標「そんなオーラ放った覚えは一度もないわよ! 貴方が勝手に思い込んでただけでしょ!」ヒソ
一方通行「/(^O^)\」
打ち止め「ねえねえ! 今日は何を作ってくれるの!?」
一方通行「それは結じ――」
結標「一方通行!? 今日は何を作るのかしら!?」
一方通行「えっ? えェと、あれだ。あれ……」チラ
一方通行「……今回はオムライスを作ってみたいと思いまァす」
結標「おいいいいいいいい!! 何勝手に高難易度激ムズ料理に挑戦しようとしてんのよおおお!?」
一方通行「いやァ、あれだ……ノリ」
結標「お前はノリで料理が作れるのか!?」
一方通行「あァ? そンなモンで料理が作れたら苦労なんかするわけねェだろうが」
結標「ふざけんなあああああ!! 何でよりにもよってオムライス? せめて、目玉焼きとかまだ可能性のありそうな料理選びなさいよ!」
一方通行「学園都市第一位の俺がそンな三下みてェな料理を作るわけねェだろ」
結標「料理界の三下が何を言ってんのよ、まったく」
一方通行「まァ、俺たちはレベル5とレベル4の頭脳を持ってンだぜ。何とかなるだろ」
結標「これは詰んだ」
一方通行「それに……」ジロリ
結標「?」
打ち止め「楽しみだねー、ってミサカはミサカはわくわくしながら話しかけてみる」
芳川「ふふ、そうね。とくにどうあがくのかとかが楽しみね」
一方通行「ガキの注意が向こうに向いている」
結標「それがどうしたのよ?」
一方通行「今なら能力を使える!!」
結標(この人、能力がないと本当にダメ人間ね)
一方通行「ここにはきちンとレシピが用意されている」
結標「だから、オムライス選んだのね」
一方通行「じゃあ、始めるか。冷蔵庫から、玉ねぎとグリーンピース、あと鶏肉を持ってきてくれ」
結標「は、はい」
結標「持ってきました」
一方通行「よし、あとはこれを切り刻むだけだが」
結標「何か表現が怖いんですけど」
一方通行「この程度の量だったら能力を使えば一瞬だ!」カチ
一方通行「うォおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」ゴウゥ
一方通行「……………………」
結標「……………………」
一方通行「何?」
結標「何をやってるのよ貴方は?」
一方通行(能力が使えねェ!?)
一方通行(馬鹿な!? きちンと能力使用モードにしているはず――!?)
打ち止め「ふふふ」
一方通行「……………………」
打ち止め「ふふふふ……」
一方通行「………まさか?」
打ち止め「(^∀^)bグッ」
一方通行「……………………」プルプル
結標「…………どうしたの?」
一方通行「クソガキコロス」ガコン
結標「ちょ、ちょっと何してんのよ一方通行!」ガシッ
~しばらくお待ちください~
結標「……ぜぇ、ぜぇ……とにかく、レシピ通りにすれば料理ができるはずなんだから、ちゃんとやりましょうよ」
一方通行「チッ」
一方通行「ハイ、じゃあ、まず鶏肉を鶏肉だったのかどうかがわからなくなるくらいに、バラバラの肉塊したいと思いまァす」
結標「だから、いちいち表現が怖いのよ貴方」
一方通行「何か都合よく包丁が二本あるので、二人でとっとと切り刻ンできましょォ」
結標「はいはい」
ズドンッ
結標「!?」
一方通行「オラオラァッ!! とっとと肉塊にしてやるから大人しく切り刻まれてろやクソ鶏共がァ!!」
ズドンッ
結標「ちょ、ちょっと、ストップ、ストォォォップ!!」
一方通行「何だよ結標?」
結標「危ないじゃない! そんな頭上から包丁を垂直落下させて肉を切る奴がどこにいるか!?」
一方通行「あァ? ここにいるだろ」
結標「貴方絶対馬鹿でしょ!? いろいろな意味で!」
一方通行「この学園都市(ryに向かって何を言ってンだオマエは?」
結標「演算能力が高い=頭がいい、ってわけじゃないってことが、貴方を見ればよく分かるわ」
一方通行「じゃァ、オマエはわかるのかよ?」
結標「……何がよ?」
一方通行「これの切り方」
結標「……………………」スヒュー
一方通行「オイ」
結標「……………………」スピュー
一方通行「オイ、目を背けンな、こっちを見ろ」
結標「はいはいわかりませんよ! でも、貴方のやり方が正しくないってことは十分わかるけどね」
一方通行「じゃァ、オマエがやってみろよ」
結標「わ、わかったわ……」
結標「……とりあえず、ゆっくり切ってみましょう。たしかこんなだったような……」
結標「って、鶏肉切りにく!? この! この! この!」ギチギチ
一方通行「……………………」ジー
結標「くそぉ………ふん! おらっ! てい!」ガシガシ
一方通行「……………ヘッ」
結標「……………………」
一方通行「……………………」
結標「…………オイ」
一方通行「あァ?」
結標「今、鼻で笑ったわよね?」
一方通行「笑ってねェよ」
結標「笑ったわよね?」
一方通行「笑ってねェし」
結標「笑っ・た・わ・よ・ね!?」
一方通行「いやァ、あまりに滑稽だったモンでつい」
結標「……………………」プルプル
一方通行「『鶏肉切りにく』って……、審議拒否させていだきまァす」ププ
結標「……………………」ブン
シュン
一方通行「おァ!?」バッ
ヒューン、ストン
一方通行「あ、危ねェじゃねェか! 少しタイミングがずれてたら、脳天に包丁が突き刺さってたぞ!」
結標「次、笑ったら体内に転移させる」
一方通行「サーセンwww」
結標「しかし、この肉が硬過ぎるのよ」
一方通行「たしかにな。包丁ってのはサクって切れるイメージがあるからな」
結標「うーん、どうにかして柔らかくできないかしらねー」
結標「……………………」
一方通行「……………………」
結標「……………………」ポンポンポン
結標「!!」チーン
結標「ひらめいたわ!」
一方通行「あァン? 何かわかったのか?」
結標「この状況の打開策がわかったのよ! ちょっと待ってて」テクテク
一方通行「?」
結標「持ってきたわよー、私達の切り札」テクテク
一方通行「……一応聞くが、何だそりゃァ?」
結標「何って、この硬くて切りにくい肉を柔らかくするための切り札!!」
結標「ジュウナンザーイ(裏声)」
一方通行「……………………」
結標「これをかけるだけで、何とお肉が柔らかくなってしまうのだ(裏声)」
一方通行「……………………」ビシッ
結標「あたっ!?」
結標「ちょ、ちょっと何すんのよ!?」
一方通行「オマエ、今俺たちが何をしているのか理解してンのか?」
結標「料理」
一方通行「なら、何で柔軟剤!? こンなモン食い物にかけたら猫も食いつかない産業廃棄物状態になるわ!」
結標「いやいや、そんなバカな」アハハ
一方通行「笑いながら蓋を開けンじゃねェ」ガシッ
結標「ちょ、ちょっと返しなさいよ!」
一方通行「ダメでェーす、これは没収でェーす」
結標「(´・ω・`)」
一方通行「……つゥかよォ」
結標「何よ?」
一方通行「それ使えばいいンじゃねェか?」
結標「それって?」
一方通行「能力」
結標「えっ? 私の能力?」
一方通行「そォだ」
一方通行「俺はクソガキに妨害されて能力は使えねェけどよォ、オマエは普通に使えるじゃねェか」
結標「う、うん、まあね」
一方通行「たしか『空間移動』って、転移先に物体があったら、それを押しのけて移動するモンだろ?」
結標「そりゃそうだけど……あ、そうか!」
一方通行「やっと気付いたか、遅せェ」
結標「この包丁を鶏肉の切りたい部分に転移させれば」
一方通行「お肉が簡単に真っ二つってわけだ」
結標「さすがレベル5。頭がいいわね」
一方通行「いや、この程度で頭がいいって言われても」
結標「よ、よし、じゃあいくわよ?」
一方通行「オーケーでェす」
結標「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ――ッ!!」ブンブン
ストンストンストンストンストンストンストンストンストンストンストン
T/O/R/I/N/I/K/U
結標「ふぅ、一丁あがり」
一方通行「お疲れ様でェす。じゃァ、次これもお願いしまァす」サッ
結標「え、えええええぇ!?」
~五分後~
T/A/M/A/N/E/G/I
結標「……ぜぇ、ぜぇ……ぜぇ……」
一方通行「お疲れ様でェす」
結標「ま、まさか、まだ切る物があるの!?」
一方通行「い、いや別にねェけど」
結標「よ、よかった……これ以上の能力使用は……マジでキツイ」
一方通行「あー、ハイハイ」
一方通行「ハーイ、次に米と一緒に炒めてチキンライスを作りたいと思いまァす」
結標「は、はーい」ゼェゼェ
一方通行「えェと、まずフライパンを準備してくださァい」
結標「は、はいはーい」ゼェゼェ
結標「………………………」ガサガサ
一方通行「………………………」
結標「……………………?」ガサガサ
一方通行「………………………」
結標「…………………あれ?」ガサガサ
一方通行「…………どォした?」
結標「……フライパンってどれだっけ?」
一方通行「オマエ、それマジで言ってンのか?」ピキ
21.三分クッキング ~注意:釣りです~ (中篇)
-黄泉川家・キッチン-
一方通行「さて、やっとのことでフライパンを用意できたわけだが……」
結標「……面目ないです」
一方通行「このレシピによるとフライパンに油をひくらしいが……これってどういうことだ?」
結標「油を入れるんじゃない? たぶん」
一方通行「つゥことは、油が必要な訳か。よし結標、油持って来い」
結標「え、ええ!? たまには貴方が持ってきてよ!」
一方通行「いやァ、俺杖付きだから機動力がないンだよ」
一方通行「それに俺はこの電磁調理機器を起動する方法を模索する作業に入らねェとな」
結標「……わかったわよ。ちょっと待ってなさい」テクテク
一方通行「……さてと」
~十分後~
一方通行「ボタン一つで余裕だったわけだが……アイツ遅せェなァ……」
結標「持ってきたわよー!」テクテク
一方通行「おお、やっとか―――はァ?」
結標「はい油」
一方通行「……これ何の油?」
結標「何ってただのサンオイルじゃない」
一方通行「サンオイル?」
結標「そうサンオイル。いやー、この季節売ってるところが少なくて困ったわ。ふー、疲れた」
一方通行「……オマエ、ホントに料理する気あンの?」
結標「もちろん!」キリ
一方通行「………………………」ゴツン
結標「痛ッ!? こ、今度は何よ!?」
一方通行「これ確実に食えるモンじゃねェだろ!?」
結標「大丈夫よー、だってここにココナッツオイル配合って……」
一方通行「………………………」ガシッ
結標「?」
一方通行「………………………」カツンカツン
-黄泉川家・リビング-
一方通行「………………………」カツンカツン
打ち止め「あれー、どうしたの? そんな怖い顔してー? ってミサカはミサカは……」
一方通行「………………………」ガララ
一方通行「元の居場所へ引き返しやがれェ!!」(*`Д´)ノィョ――――――――――――――――――――――――――――――――★
結標「私の買ったサンオイルが外へ!?」
窓の外<ギャーソラカラナゾノエキタイガーフコウダー
芳川「不法投棄はダメよ?」
一方通行「うるせぇ、コレは正当な理由だ」
結標「ちょっと、何すんのよ!?」
一方通行「誰がサンオイルを持って来いと言った?」
結標「いやー、一方通行が油が必要って言ったから……」
一方通行「それなら調理用の油なり何なり持ってこいよ!!」
結標「そういう重要なことは最初に言いなさいよ!!」
芳川「……一方通行」
一方通行「ンだよ芳川」
芳川「サラダ油なら流しの横にあるじゃない」
一方通行「……は?」
芳川「だから流しの横」
一方通行「……あれって油だったかよ。てっきりレモン汁か何かかと」
結標「ってことは、私が買いに行ったサンオイルは無駄となったわけ?」
一方通行「どちらにしろ無駄だろ」
-再びキッチン-
一方通行「ええと、フライパンを熱したから……」
一方通行「次は油か。油をよこせ」
結標「どれくらい?」
一方通行「あァ? ちょっと待て……材料一覧には小さじ二杯って書いてあるな」
結標「小さじって何よ? グラムで言いなさいよ」
一方通行「グラムと言うよりミリリットルじゃねェ? つゥか、そンなモン書いてねェよ」
結標「くそー、量さえわかればテレポートさせるのに……」
一方通行「めンどくせェ……適当に入れろ」
結標「適当ってどれくらいよ?」
一方通行「おそらく少量だろ。油ばっか取るのは体に悪りィって聞くし……」
結標「わかった。じゃあ入れるわね」ドッパァー
一方通行「オイ、これ入れ過ぎじゃね? 水溜りならぬ油溜りができてるぞ?」
結標「そう? そんなに多いとは思わないけど?」
油『跳ねまくるぜい!!』ピシャピシャ
一方通行「……ッ!? 熱ッ!? オイ、ぜってェこれ入れ過ぎだろ!?」
結標「そうね。散弾銃の如く油が飛び散ってるもんね」
一方通行「まァいい。とにかく、とっととチキンライスを作り終えるぞ」
一方通行「俺は左手しか使えねェからオマエは材料を入れてくれ。俺が混ぜる」
結標「わかったわ。で、何を入れればいいの?」
一方通行「たしか、鶏肉だったはず」
結標「ハイ入れるわよ!」ドパァー
油『跳ねまくるにゃー!!』ピシャー
一方通行「熱ッ!! いきなり入れンじゃねェ!! アッチ!! クソッ!! 反射さえ使えれば……」
ジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一方通行「……………………」
ジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
結標「……………………」
ジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
結標「……それって混ざってるの?」
一方通行「あァ? 料理ってこんなモンだろ?」
結標「ただフライパンを前後に動かしてるだけじゃない」
一方通行「……そンなモンだろ料理なンて」
結標「まあ、そんなもんよね……」
~五分後~
一方通行「つゥか、いつまでこれ炒めりゃいいンだ?」
結標「レシピには鶏肉の色が変わるまでって書いてあるけど」
一方通行「……片面が黒焦げなンだが……」
結標「……急いで次の段階に行きましょう」
一方通行「……そうだな」
一方通行「じゃあ次は野菜を頼む」
結標「了解」スッ
一方通行「ちょっと待て」
結標「何?」
一方通行「また油が跳ねられても困るから、ゆっくり入れろ」
結標「もー、わかってるって……あっ、手が滑った」ドパァー
油『まだ俺のバトルフェイズは終了してないぜい!』パチパチ
一方通行「がァァああああああああああああああああ!! オマエぜってェわざとだろォォおおおおおおおおおおおおお!!」
結標「はははー、ごめんって……ええと、あと塩コショウも入れないとね」ドパァー
一方通行「おいィ! ぜってェ、これ入れ過ぎだろ!?」
結標「大丈夫よ………………たぶん」ボソ
一方通行「オイ、何か不吉な事呟かなかったか!?」
~さらに五分後~
一方通行「オイオイ、いつまでこれ炒めりゃいいンだ?
結標「ええと……野菜に火が通ったら、だって」
一方通行「これ通ってンのか?」
結標「……さあ?」
一方通行「めンどくせェから進めるぞ」
結標「わかった。じゃあ、ご飯を」ドパァー
一方通行「……さすがにもう跳ねるほど油は残ってねェか」フゥ
一方通行「で、これはどれくらい炒めりゃいいンだ?」
結標「ええと……これといっては書いてないけど」
一方通行「………………………」
結標「………………………」
~例の如く五分後~
一方通行「……これでいいだろ」
結標「これを食べるの?」
一方通行「……まだだ。ケチャップ持って来い」
結標「わかったわ」テクテク
結標「……はいケチャップ」ドパァー
一方通行「オイ! これ入れ過ぎじゃねェ!?」
結標「適量って書いてるから多分大丈夫よ」
一方通行「つゥか、これ本当にケチャップか!? 何か液体っぽいし、匂いがすンげェ鼻に衝くンだが?」
結標「……ええと」タラ
一方通行「あァ? どォした?」
結標「……これケチャップじゃなくてタバスコでした」テヘ
一方通行「」
22.3分クッキング ~注意:釣りです~ (後編)
-黄泉川家・キッチン-
一方通行「」
結標「」
チキンライスの予定だったもの『私を食ったらジ・ゴ・ク・ユ・キ確定ね』
一方通行「……オイ」
結標「……なに?」
一方通行「これホントにチキンライス?」
結標「……材料が合ってるからそうじゃない?」
一方通行「材料が合ってても調味料が違うだろ」
結標「そうだっけ?」
一方通行「塩コショウとケチャップだけでいいモノを、タバスコを入れた上に、辛さを軽減するためにいちごミルクとか追加したのはオマエじゃねェか」
結標「そうだっけ?」
一方通行「はァ……とりあえず料理続行だ」
結標「えっ!? まだ続けるつもりなの!? これ以上の犠牲は……」
一方通行「自分で犠牲とか言ってンじゃねェ!」
一方通行「形だけでも作ってみれば、もしかしたうめェかもしれねェだろうが」
結標「これはおいしくするとか、神でも無理なんじゃない?」
一方通行「よし、今度は上に乗せる卵の部分だ」
結標「ええと……まず卵を割って溶き卵にするらしいわ」
一方通行「一番の問題は俺たちが卵を上手く割れるのかだな」
結標「えっ? 卵を割るくらい簡単じゃない」
一方通行「はァ!? マジで!?」
結標「うん。ほら」グチャ
卵『俺の屍を越えてゆけ!!』ボトッボトッ
一方通行「……誰が卵丸ごと潰せと?」
結標「……言われた通り割ったのよ!」
一方通行「……はァ、頭痛てェ」
一方通行「とりあえず、この器の中に殻を入れずに卵を割るンだよ」
結標「……それって不可能じゃない?」
一方通行「あァ? 何で?」
結標「だって割ったら殻入るじゃない。例えるならコップの中に入ってる水を、破片を入れずに割って出すようなものでしょ?」
一方通行「いや、そンな心配をする必要はねェ」
結標「? 何で?」
一方通行「詳しくは知らねェけど、卵の中には膜があって、その膜が殻の破片がばらつくのを多少は防いでくれるから問題ねェ……たぶン」
結標「ふーん」
一方通行「とにかく今は卵を割るぞ」
結標「おー」
~しつこい様だが五分後~
卵の残骸達(ブラザーズ)『』
一方通行「ダメだ。全然いいように割れねェ」グチャ
結標「力の加減がまるでわからないわ」バキッ
一方通行「……つゥかさァ」
結標「何よ?」
一方通行「卵の中身だけテレポートできねェ?」
結標「おお! その手があったか!」
結標「……って、また私が働くわけか」
一方通行「ハイ、よろしくお願いしまァす」
結標「…………………はぁ」
~驚異の五分後率~
一方通行「さすがだな。オマエの能力便利過ぎだろ」
結標「もう……ゴールして……いいよね?」ゼェゼェ
一方通行「何言ってンだオマエ? とっとと次の作業に行くぞ」
結標「鬼! 悪魔!」
一方通行「何とでも言いやがれ」
結標「変態! ロリコン!」
一方通行「知ってるかァ!? 俺の悪口言ったヤツはなァ、普通ならミンチになるンだぜ!?」
一方通行「えェと、新しいフライパンを用意する……と。新しいフライパンはよ」
結標「……はい」ガサゴソ
一方通行「で、そのフライパンに油をひいて……結標、油」
結標「……はい」ガチャ
一方通行「今度こそ入れ過ぎるなよ? いいか? 絶対にだぞ? フリじゃねェぞ!?」
結標「わかってるわよ、あっ、しくった」ドッパァー
油『悲劇は何度でも蘇るさ」パチャパチャ
一方通行「結標ェェえええええええええええええええええ!?」ガバッ
結標「ご、ごめんなさーい!」ドタドタ
一方通行「ったく……ええェと、次は溶き卵を入れるのか。結標」
結標「これって全員分を分けてやった方がいいかな?」
一方通行「そォいや、オムライスって個別に食うモンだったな」
結標「じゃあ、分けて入れるわね」コポポ
ジューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一方通行「こうやって広げながら……」
結標「ええと、卵の表面が乾く前にチキンライスの上に乗せるらしいよ」
一方通行「これはまた、わかりにきィい説明だな」
結標「……………………………」
一方通行「……………………………」
結標「そろそろじゃない?」
一方通行「了解了解。チキンライス(の予定だったもの)を皿に移し替えたか?」
結標「大丈夫、ぬかりないわ」
一方通行「よし、行くぞ」
一方通行「おらァああああああああああああああああああああああああ!!」
―――
――
―
-黄泉川家・リビング-
打ち止め「もー、まだかなー、お腹空いたー! ってミサカはミサカは空腹を訴えてみる」
芳川「まあ、ゆっくり待ちなさい。そろそろできるのではないのかしら?」
打ち止め「しかし、あの人の料理かー、一体どんな味なんだろうなー、ってミサカはミサカは期待に胸を膨らませてみる」
芳川「あんまり期待しない方がいいわよ」
打ち止め「そういえば、芳川は携帯持って何してるの? ってミサカはミサカは尋ねてみる」
芳川「保険を掛けてるのよ」
打ち止め「保険?」
芳川「そう保険」
ガチャガチャ
芳川「あら、どうやら完成したようね」
ガチャガチャ
打ち止め「わーい! 待ちに待ったあの人の作った料理だあー! ってミサカはミサ……えっ?
ガチャガチャ
一方通行「お待たせいたしましたァ……」
ガチャガチャ
芳川「………………」ピッピッ
ガチャガチャ
結標「お、オムライスです……」
オムライスの予定だったもの『俺のテイストに常識は通用しねえ』
昨晩の夕食時、黄泉川家にお寿司が届けられました。
※『オムライスの予定だったもの』はスタッフがおいしくいただきました
23.二日目終了のお知らせ
-黄泉川家・リビング-
一方通行「…………」
結標「お風呂上がったわよ」
一方通行「……あァ、後で行く」
結標「……どうしたの?」
一方通行「何がだ?」
結標「いや別に。ただ、貴方がソファーに座っている姿がちょっと珍しくて」
一方通行「はァ? 何言ってンだオマエ? ソファーは座るもンだろ」
結標「いやー、何か貴方っていつもソファーに寝ころんでるイメージがあるから」
一方通行「まだ会って二日も経たねェような関係なのに、よくいつもとか言えるよな」
結標「あははー、ごめん」
一方通行「そォだ、結標」
結標「何?」
一方通行「ちょっと話があンだけどいいか?」
結標「何よ突然? まあ、いいけど」
一方通行「そォか」
結標「で、何?」
一方通行「まァ、座れよ」
結標「うん」ドサ
一方通行「……………………」
結標「……早く話しなさいよ」
一方通行「オマエさァ……さっきまで気ィ失ってただろ?」
結標「う、うん。打ち止めちゃんから聞いたんだけど、私が転移した後すぐ気を失ったらしいわね」
一方通行「それについての話しなンだが」
一方通行「オマエ、何にも思い出した事はねェって言っただろ」
結標「事実思い出してないしね」
一方通行「それはホントか?」
結標「あれ? さっきもこんな感じの流れで話ししなかった?」
一方通行「そォいやそォだったな」
一方通行「まァ、率直に言うわ」
一方通行「オマエ、自分自身の転移をやめろ」
結標「えっ? な、何で?」
一方通行「また気ィ失われてもめンどくせェだけだからな」
結標「ちょ、ちょっと、それってどういう事なの?」
一方通行「こっから俺が言う事はあくまで推測だ」
一方通行「オマエにはわかンねェかもしンねェけどよォ、記憶を失う前のオマエにはトラウマがあったンだ」
結標「……トラウマ?」
一方通行「あァ。そして、オマエはそのトラウマを思い出すたびに著しく体調を崩すような体質だった」
結標「で、でもそれって記憶がある時の私でしょ?」
一方通行「まァな。だが、そんな体質だったら、頭で覚えてなくても体が覚えているって可能性があるだろ」
結標「そんなのありえるの?」
一方通行「言っただろ? あくまで推測だって」
一方通行「だけどオマエはあるアクションを起こして、気を失った」
結標「……自分自身の転移」
一方通行「ああ。おそらく、それがトリガーとなってオマエの体に負荷がかかるってわけだ」
結標「そして私は気絶する、ってわけ?」
一方通行「そォいうこった。だから、自分自身の転移はこれ以上はやめとけ」
結標「……うーん。いまいち実感がないわね」
一方通行「まァ、『空間移動』は便利で、使わないともったいないってのはわかるが……」
結標「……わかったわ。要するに自分を転移しなきゃいいのよね」
一方通行「あァ、そういうことだ」
結標「じゃあ、これから気を付けるわ」
ガチャ
黄泉川「よぉー! ただいまじゃーん!」
結標「あっ、おかえりなさい黄泉川さ……ん?」
一方通行「外で飲んできやがったのかコノヤロウ」
黄泉川「いいじゃんかよー、付き合いも大切じゃん?」
一方通行「はァ……まァ、どォでもいいか」
黄泉川「じゃん!」
一方通行「あァ? つゥか、その手に持ってるもんは何だ?」
黄泉川「ああ、これか? なんかー家の前に落ちてたじゃーんよー」
一方通行「外に落ちてたモン拾ってきてンじゃねェよ」
結標「あっ! それって私達が買ってきたゲーム……」
一方通行「あァ? そンなモン買いに行ってたのか?」
結標「え、ええ。ちょっと暇潰しにでもと……」
一方通行「で、何でそんなモンが部屋の外に放り出されてンだ?」
結標「さ、さあ?」
黄泉川「まーあ、これが淡希の物ならよかったじゃん! はい、部屋に置いとくじゃんよ!」
結標「あ、はい……って重っ!?」
結標「お、重い……」
一方通行「……大丈夫かオマエ?」
結標「だ、大丈夫大丈夫。じゃあ、私はもう寝ますんで、おやすみなさい」
黄泉川「おやすみじゃん!」
一方通行「おォ……」
ガラッ
黄泉川「……………………」
一方通行「……………………」
黄泉川「さーて、一方通行ー」
一方通行「ンだよ?」
黄泉川「今日も始めるじゃーんよ! 将棋!」
一方通行「まだ懲りてねェのかよ。つゥか、そんな状態で俺に勝てると?」
黄泉川「なめんじゃねーよ、実を言うと酔ってるほーが強いじゃんよー!」
一方通行「酔拳じゃァあるまいし、そンなことあるわけねェだろ」
一方通行「つゥか、酒臭せェから先に風呂入ってこい!」
黄泉川「はーい」テクテク
一方通行「………………はァ」
一方通行「めンどクセェ…………」
2日目終了のお知らせ
24.肉食のナマケモノ
-黄泉川家・食卓-
打ち止め「ヨミカワー! おかわりー!! ってミサカはミサカは元気にご飯をもう一杯要求してみる」
黄泉川「おお打ち止め、今日はよく食べるじゃん」
打ち止め「今日は何かお腹が減ってるのー! ってミサカはミサカは空腹アピールをしてみる」
芳川「そんなにいっぱい食べたら太るわよ」
打ち止め「なっ!?」ガーン
黄泉川「大丈夫じゃんよ。子供はたくさん食べるくらいがちょうどいいじゃん」
打ち止め「そ、そうだよね、ってミサカはミサカは止まっていた箸を再び動かしてみる」
一方通行「うっせェぞクソガキィ、メシの時くらい静かに―――zzZ」ガシャン
結標「ちょっと一方通行! ご飯食べながら寝ないでよ」
一方通行「Zzz―――うるせェ、俺はあと十時間は寝るンだよ――zzZ」
結標「どんだけ寝れば気が済むの?」
芳川「まるでナマケモノね」
黄泉川「ほら、一方通行! シャキッとするじゃん!」バシン
一方通行「痛ッ!? 黄泉川ァああ!!」
黄泉川「寝るならご飯を食べてからにするじゃん」
結標「寝るのはいいの!?」
一方通行「大体よォ、何でこの俺が早起きなンてくっだらねェことを二日連続でチャレンジなきゃなンねェンだよ?」
黄泉川「いつもダラダラしているのだから、朝位ちゃんと起きるじゃん」
打ち止め「そうだよー! 早起きは三文の徳なんだよ! ってミサカはミサカは昨日テレビで知った言葉を使ってみたり」
一方通行「三文なンてシケた金もらうくらいなら、睡眠を続行するわ」
打ち止め「三文って何円くらいなの? ってミサカはミサカはふと疑問に思ってみる」
一方通行「一文三十円くらいとかじゃァねかったか?」
芳川「そうね。大体早起きする度九十円くらいの徳があるってことね」
一方通行「たかが九十円で早起きなンざするか。と言う訳で早く寝させろ」
黄泉川「とにかく朝ご飯は食べるじゃん!」
一方通行「あァー、ホント勘弁してください、眠いンですってェ……」
打ち止め「うわぁ、何かあなたの敬語にちょっと違和感を感じる、ってミサカはミサカは本音を包み隠さず言ってみる」
黄泉川「寝たければ、まずこの朝食を食べ終えてからじゃん」
一方通行「ふざけンじゃねェよ、俺は肉食なンだよ、サラダなンて食わなくても生きていけるンだよ」
黄泉川「好き嫌いはゆるさないじゃん。ちゃんと食べなさい」
一方通行「好き嫌いじゃねェよ、食いたくねェンだよ」
打ち止め「人それを『好き嫌い』と言う、ってミサカはミサカは某兄さん風に言ってみる」キリ
芳川「何か給食を残して、昼休みまで食べさされてる小学生みたいね」
結標「……あ、そうだ。私、今日医者に呼ばれてたので朝は病院行きますね」
打ち止め「病院って、どこか悪いの? ってミサカはミサカは心配しながら聞いてみる」
結標「たぶん、この鼻に着けてる矯正じゃない? たしかそろそろ取ってもいい頃だし」
打ち止め「おおー! ついに淡希お姉ちゃんの真の姿を目の当たりにできるんだね! ってミサカはミサカはわくてかしながら期待してみる」
結標「真の姿って……そんな大げさな」
黄泉川「そうだ! これをみんなに渡すのを忘れてたじゃん」ゴソゴソ
黄泉川「はい、みんな受け取るじゃん」ガチャ
芳川「これって、玄関のカギかしら?」
黄泉川「そうそう。締め出される人が多いみたいだし、もうちょっと早く作るべきだったじゃん」
打ち止め「わーい! これでミサカも出入り自由だー! ってミサカはミサカは手に入れた自由を噛み締めてみたり」
一方通行「どォせオマエは部屋に忘れて締め出されるオチだろ? 目に見えてェンだよ」
打ち止め「うう。言い返せないのが悔しい」
結標「そんなこと言ってる暇があれば、その皿の上に乗ってるサラダを減らしたら?」
一方通行「うっせェンだよ! 言われなくても減らすっつゥの!」
一方通行「こんな雑草共、俺の力にかかりゃァ一瞬で木端微塵だァ」カチ
打ち止め「はい! 能力ボッシュート! ってミサカはミサカは心を鬼にしてみる」
一方通行「クソがァああああああああああああああああああああああああああああああ!!」ガンガン
結標「こんなヤツが本当に学園都市第一位なのか疑わしくたってくる光景ね」
芳川「所詮は子供ってことね」
結標「ああ、それわかります。何かコーヒーとか飲んで大人ぶってる感じがありますよね?」
芳川「それは激しく同意だわ」
一方通行「オイ、オマエら後で覚えとけよ? ぜってェ殺すからな? マジで殺すからな?」
結標「殺すしか言わない所とかボキャ不足って感じがするし」
芳川「そうよね。決まって殺す、ミンチ、肉塊ばっかり言ってる気がするしね」
一方通行「ァァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」
黄泉川「うるさいじゃん!!」ゴツン
一方通行「……すンませン」
~食後~
一方通行「おえェ、トマトのぶよぶよ、レタスのしゃきしゃき……」ブツブツ
打ち止め「大丈夫? ってミサカはミサカはあなたの頭を撫でてみる、ってあれ? 撫でても怒られない!?」
芳川「たかがサラダを食べただけで廃人コースってどうなのよ?」
結標「野菜も食べずに何を食べてたんでしょうか?」
芳川「居候する前は、よく昼食にフライドチキンとかハンバーガーとか、そういう系統の食べ物を持ってきてたけど」
結標「……一応ピクルスは食べられるんですね」
芳川「たぶんピクルス単体だったら無理でしょうけどね」
結標「やっぱりそうですか」
黄泉川「あっ、そういえば淡希」
結標「何です?」
黄泉川「結局昨日は布団その他諸々を買いに行かなかったじゃん?」
結標「あ、はい……いろいろあったもので」
黄泉川「だったら病院帰りにでも寄っていけばいいじゃんよ」
結標「そうですね。そうします」
黄泉川「じゃ、一方通行よろしく」ポン
一方通行「はァ!? ふざけンなババァ!! 何でまた俺!?」
芳川「野菜を無理やり食べさされた怒りをここで解消する気ね」
打ち止め「かわいそうな一方通行……」
一方通行「俺はこれから夢の中十時間コースを旅行するから忙しィンだよ!」
黄泉川「たまには出歩いてでも運動しないと体に悪いじゃん」
黄泉川「それに、どうせ昨日行くつもりだったんだからいいじゃんよ」
一方通行「昨日は昨日、今日は今日だ。悪りィが今日こそは芳川の出b……ってまたアイツ消えやがった!?」
結標「と、とりあえず私はそろそろ出発しますね」
黄泉川「はい、子供は風の子、外に行ってくる! GO!!」
一方通行「チクショウが、覚えとけよ黄泉川」カツンカツン
黄泉川「いってらっしゃーい」
打ち止め「いってらっしゃーい、ってミサカはミサカは手を振って見送ってみる」ノシ
25.冥土帰し
-病院までの道中-
一方通行「あァ……めンどくせェ……」
結標「まあ、いいんじゃない? 見るからに体力なさそうだから、体力作りという事で……」
一方通行「はァ? 舐めてンのかオマエ?」
結標「別にぃ、舐めてなんかいないわよ」
一方通行「………………はァ」
結標「何よ?」
一方通行「つゥか、俺は体力作りとかする必要ねェし」
結標「あら、何で?」
一方通行「俺には体力を使う機会なんてほぼ皆無なんだよ」
結標「えっ? じゃあ例えばだけど急いでる時とかどうするの? そんな杖付きの体で」
一方通行「俺にはこれがあるだろうが」コンコン
結標「あー、能力……ね」
一方通行「これがあれば大抵のことは何とかなるしな」
結標「その便利能力のせいで、そんなガリガリの体になったのか」
一方通行「……どォやらオマエは本気で死にてェようだな」
結標「やだなー、冗談よ冗談」アハハ
一方通行「……チッ」
結標「……しかし、マンションから病院って結構距離があるのね」
一方通行「まァな、普通の人間ならバスとか車使うだろ」
結標「こんな時間に行っても病院は空いてないだろうと思って、歩いていこうとか思ったのが失敗かしらね」
一方通行「何でそンな考えにいたったのか俺は知りてェンだけど」
結標「ちょっと軽い食後の運動にいいかな、と思って」
一方通行「そンなモンに巻き込まれた俺カワイソー」
結標「そういえば、珍しく打ち止めちゃんが付いてこなかったね」
一方通行「あァ? そォいえばそォだな。いつもなら、うっとォしいくらいにまとわり付いてくるンだが」
結標「何かあったのかしらね?」
一方通行「別に俺は一向に構わねェンだがな」
一方通行「あのクソガキがいると無駄な体力が使わされるからな」
結標「……だからこそ体力を付けなきゃいけないんじゃないの?」
一方通行「……くっだらねェ。何でこの俺がガキのために体力なンざ付けなきゃいけねェンだ」
結標「別に打ち止めちゃんのためとかじゃなくて、貴方自身のためじゃない?」
一方通行「ハイハイわかりましたよォー、と」
結標「何か流されたような気がしたんだけど……」
一方通行「……ちょっといいか」
結標「ん? 何?」
一方通行「ちょっと疲れたから休憩したいンだが……」
結標「貴方……まだ二キロも歩いてないんじゃない?」
一方通行「ヤベェよ、足がプルップルだぜェ、生まれたての小鹿状態たぜ」プルプル
結標「……本気で体力作りした方がいいんじゃないかしら?」
-第七学区・とある病院-
冥土帰し「はい、じゃあお大事にね?」
患者「ありがとうございました」
冥土帰し「ふぅ……次の患者を呼んでもらえるかな?」
ナース「はい」
<結標さん、結標淡希さん
結標「どうもこんにちは」
冥土帰し「はい、こんにちは……おや?」
一方通行「……………………」
冥土帰し「やあ、久しぶりだね? 一方通行」
一方通行「……はァ、そォいう事か」
結標「えっ、どうしたの?」
一方通行「何かおかしいと思ったンだよ。こンな都合よく結標がウチに来るなンてな」
一方通行「全部オマエの策略か? 冥土帰し」
冥土帰し「ふふ、何の事だから僕にはさっぱりだね?」
一方通行「チッ、言ってろ」
結標「?」
冥土帰し「はい、では結標さん? 鼻がどんな感じか一度診せてもらうよ」
結標「は、はい」
冥土帰し「……………………」
結標「……………………」
冥土帰し「うん、ちゃんと治ってるね。矯正を外そうか」
結標「ありがとうございます」
一方通行「鼻の骨折ってのはこンなに早く治るモンなのか?」
冥土帰し「僕を誰だと思っているんだい? この程度の骨折なんてすぐさ」
一方通行「さすが冥土帰し、っつゥことか……」
冥土帰し「はい、じゃあ外すよ?」
カチ
冥土帰し「はい、取れたよ」
結標「……何か変な感じがしますね」
冥土帰し「それは意識が戻った時から付けてたものだからね?」
一方通行「用が済ンだンなら、とっとと行くぞ」
冥土帰し「まあちょっと待ってもらえるかな? 一方通行」
一方通行「……ンだよ?」
冥土帰し「今の君にはあまり必要ないかもしれないが、一応渡しておこうと思ってね?」スッ
一方通行「……これは……俺の付けてる電極?」
冥土帰し「そうだ。だが、能力の使用時間は今の倍の三十分だ」
一方通行「……オマエ、俺がここに来る事も見越して、それを用意してたのか?」
冥土帰し「残念ながら僕には予知の能力はないんだけどね?」
一方通行「……………………チッ」ガシ
結標「じゃあ、お世話になりました!」
冥土帰し「はい、二人ともお大事にね?」
一方通行「俺は患者じゃねェよ」
冥土帰し「何を言っているんだい? 一度僕が受け持った患者は最後まで僕の患者さ」
一方通行「……くっだらね」カツンカツン
冥土帰し「……ふぅ。じゃあ、次の患者をお願いできるかな?」
ナース「はい」
26.-To Be Continued-
-第七学区・とある家具屋-
店員「ありがとうございました!」
一方通行「……さて、必要な布団は買ったし、さっさとマンションに戻るか」←布団はマンションに送ってもらいました
結標「待てい!」ガシッ
一方通行「あァ? 何だよ必要なモンは買っただろうが」
結標「まだだ!」
結標「まだ私の衣服とか日用品とかがまだじゃない!」
一方通行「えェー、そこまで聞ィてないンですけどォ」
結標「布団とその他諸々って、黄泉川さん言ってたじゃない」
一方通行「そンなこと言ってたような気もするが、言ってなかったよう気もするンだが……」
結標「とにかく、セブンスミストとやらに早く案内してくれる?」
一方通行「はァ、めンどくせェなァ、ホント」
-第七学区・セブンスミスト-
一方通行「ハイ着きましたよォ、と」
結標「おお、ここがセブンスミストかぁ……噂通りの大きさね」
一方通行「あンま期待すンじゃねェぞ。ここには普通のモンしかねェからな」
結標「別にそんな高級ブランドの物を買おうとか思ってるわけじゃないから、別にいいわよ」
一方通行「そォですかい……あァ、めんどくさ……」
一方通行「とっとと買い物終わらせよォぜ。俺は早く夢の中へ旅立ちてェンだよ」
結標「どんだけ寝たいのよ貴方?」
-セブンスミスト・洋服売場-
結標「……すごい品揃えね」
一方通行「あァー、マジで帰りてェ」
結標「あ、これかわいい」ガチャ
一方通行「いつもなら、今ごろソファーの上だろうな……」
結標「うーん、こっちもいいかなー?」
一方通行「今ー私のー願ーい事がー」
結標「あ、こっちのもいいかも!」
一方通行「叶ーうなーらばー、安眠したーいィー」
結標「……さっきからあなたは何変え歌歌ってるのよ?」
一方通行「いやァ、暇なンで自分の気持ちを歌にしてみた」
結標「買い物に来て暇、って……」
一方通行「つゥか、俺の買い物じゃァねェし」
結標「そうね……じゃあ私の服選ぶの手伝ってよ」
一方通行「はァ? 何で俺がそンなめンどくせェこと―――」
結標「ハイ! コッチとコッチはどっちがいいと思う?」
一方通行「あァ? どっちでもいいわそンなモン」
結標「どっ・ち・が・い・い!?」ギロ
一方通行「あ、ああ、じゃァコッチで」
結標「じゃあこっちね。ちょっと試着してくるわね」テクテク
一方通行「……………………」
一方通行「……何だってンだ?」
~試着後~
結標「ど、どうよ?」
一方通行「……なンつゥか」
結標「…………………」
一方通行「まァ、良いンじゃね?」
結標「……何か適当ね」
一方通行「別にイイだろ。似合ってねェ訳じゃねェンだし」
結標「そこは『似合いすぎて目が眩むぜ(キリ』ぐらいは言ってくれてもいいんじゃない?」
一方通行「オマエは俺に何を期待してやがンだ?」
結標「いや、まあ、わかってたけども……」
一方通行「ニアイスギテメガクラムゼキリ」
結標「何かすっごいムカつく」
一方通行「あァー、暇だ。コーヒーが飲みてェ……」
結標「そうだ、貴方も何か新しい服とか買ってみたら?」
一方通行「はァ? 何で俺が服なンて買わなきゃいけねェンだよ?」
結標「貴方と過ごして三日目だけど、ずっと同じような格好してるから、ちょっと気になって」
一方通行「……服なンてどォでもよくね?」
結標「どうでもよくないわよ。ていうか、そのTシャツ何? ウルトラマン?」
一方通行「うっせェな、何でもイイだろうが」
結標「……ふふ」ニヤ
一方通行「な、何だよ?」
結標「どうせだからこれとか着てみない?」スッ
一方通行「……オマエはバカですか? 何で俺が女モノの服なンて着なきゃいけねェンだよ?」
結標「いやー、貴方の外見って中性的だから、女ものの服とか似合うかなあ、なんて」
一方通行「そうか、オマエの言い分は分かった……だが断る」
結標「ちぇー、ちょっとくらいいいじゃない」
一方通行「つゥか、俺みてェな野郎が女装なンかして誰得だよ?」
結標「うーん、少なくとも今の私得?」
一方通行「はァ……バカな事考えてねェで、とっとと残りの買うモン決めやがれ」
結標「はーい」
~会計中~
店員「―――以上で三三八〇〇円になります」
結標「はいは……ん?」
結標(そ、そういえばゲームとか買ってて、そんなにお金余ってなかったー!!)ガーン
結標「……………………」
一方通行「……オイ結標。何やってンだよ、さっさと金払えよ」
結標「……あ、あ、そ、そうね……」アセ
一方通行「……まさか、昨日ゲームとかくっだらねェモンに金使ってお金が足りなくなった、っつゥバカみてェな展開になってる訳じゃァねェよなァ?」
結標「……ギクッ!!」
一方通行「オイオイ、図星かよ」
結標「ど、ど、ど、どうしよ一方通行!」アセアセ
一方通行「…………はァ、しゃァねェなァ、カードでお願いしまァす」スッ
店員「かしこまりました」ピッ
結標「あ、一方通行……」ウル
一方通行「うぜェンだよ、泣いてンじゃねェよ」
結標「一方通行ァあああああああああ」ガシ
一方通行「抱きついてくンじゃねェ! うっとォしィ! ふざけンじゃねェよクソババアが!!」
店員(何こいつら。とっとと粉塵爆発してしまえばいいのに……)
-セブンスミスト・女性用下着売場付近-
結標「おっ、こんなところに下着売場がある」
結標「そういえば、下着の数もあんまり多くないのよね……」
結標「!!」ピカーン
結標(そうだそうだ、ここに一方通行を連れていけば、もしかしたら照れて真っ赤になったかわいい一方通行が見れるかもしれない)
結標(よーし、そうと決まれば早速行動だ!)
結標「ねえねえ一方通行!?」
一方通行「あァ?」
結標「実は下着も買いたいんだけど?」
一方通行「あ、そゥ、好きにすれば」
結標「……あれ?」
一方通行「あ?」
結標(……おっかしいなー、本来なら顔を真っ赤にして『ちょ、オマ、そういうのは俺に言うンじゃねェよ!!』とか言ってくれると思ったんだけど)
結標(……この程度じゃあビクともしない……か)
結標(よし、それなら)
結標「一方通行!」
一方通行「ンだよ? 買うならさっさと行ってこい」
結標「ちょっとついて来てくれる?」
一方通行「……はァ?」
結標「ダメ?」
一方通行「いや、ダメっつゥか、何で俺がついていかねェといけねェンだ?」
結標「あのー、さっき洋服を奢ってもらった身からして非常に言いにくいんだけど……」
一方通行「あァ」
結標「下着を買うお金すらないの! だからついて来て!」
結標(まあ、嘘だけど)
一方通行「……あァ、そォいう事か」
結標(ど、どうだ!? ついて来てくれるか!?)ドキドキ
一方通行「……わかった。ついて行きゃァイインだろ?」
結標(よっしゃー!! かかった!! これで恥ずかしがる一方通行が見れる!!)
-セブンスミスト・女性用下着売場-
結標「……さーて、どんなのにしようかな?」キョロキョロ
一方通行「……………………」
結標(今のところターゲットに変化はなし……か)
結標(下着売場に連れ込んだだけじゃ、顔色一つ変えないってことか)
結標(じゃあ、次の作戦を開始するか!)
結標「ねえ、一方通行」
一方通行「あン?」
結標「どんな下着が良いと思う?」
一方通行「……はァ?」
結標「だから、どんな下着が良いと思う? 色とかデザインとか……」
一方通行「……そンなモン俺に聞いてどォするってンだよ?」
結標「まあ、そう言われればそうよね」
一方通行「?」
結標(くそっ、思ったよりターゲットは手強い……)
結標(こんな環境でこんなこと聞かれれば、顔色一つぐらい変えてもいいじゃない、普通)
結標(……なら、次の作戦!!)
結標「ねえ、一方通行!」
一方通行「次は何だよ?」
結標「こっちとこっちのどっちがいい!?」
結標(どうだ? この作戦なら少しは動じるはず……)
一方通行「……………………」
結標(どうだ!?)
一方通行「……はァ、だから何で俺にそンなこと聞くンだよ?」
結標「えっ、いや、それは……」
結標(な、何だと!? こ、これでも顔色一つ変えないだと!?)
一方通行「大体よォ、そォいうモンは他人の趣味とかで選ぶもンじゃねェだろ」
一方通行「自分の趣味がおかしいとか思って聞いたのだったら、安心しろ」
一方通行「別にそンな事で悩む必要なンざねェンだよ。だから、自分の選択に自信を持て。わかったな?」
結標「あ……はい」
結標(か、顔色変えるどころか、何か説教された!?)
結標(こ、コイツ何もの!? ここまでしてダメなんて……)
結標(……だ、だったら最終手段を決行する!!)
結標「ね、ねえ、一方通行!?」
一方通行「今度は何だ!?」
結標「し、下着を試着してみるから、ちょっと見て欲しい……なんて」
一方通行「」
結標(ど、どうだ。さすがにここまですれば……)
一方通行「……オマエ、自分で何言ってンのかわかってンのか?」
結標「……えっ?」
一方通行「大方、俺を恥ずかしがらせよォとして、いろいろやってンだろォけどよォ」
一方通行「……オマエ、今、すっげェ恥ずかしい事言ってるぞ」
結標「…………………………はっ!?」
結標「~~~~~~~~~~///」カァ
一方通行「……オマエ、気付いてなかったのかよ?」ハァ
-第七学区・とあるファミレス-
結標「……はぁ。何やってんだろ私」
結標(よくよく考えたら、裸を見ても何にも思わないようなヤツが、下着程度でどうにかできるわけないわ」
一方通行「まァ、いいじゃねェか。一時の気の迷いなンざ、誰にでもある……多分」
結標「……もうやだ」グデーン
一方通行「ファミレスで机に突っ伏してンじゃねェよ。行儀悪りィだろうが」
結標「まだ食べ物頼んでないからギリギリセーフでしょ?」
一方通行「いやいや、常識的にアウトだろ」
結標「もう死にたい」
一方通行「はァ……ここのメシは俺が奢ってやるから元気出せよ」
結標「何から何まで、本当にすみません」
一方通行「いやイイって。こンなファミレスの料理の値段なンてたかが知れてるからな」
結標「……じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうわ」
一方通行「注文する料理が決まったらそこのボタンを押せ。俺はもう決まってるからな」
結標「ちょ、ちょっと待って」アセ
一方通行「別に焦らせるために言ったわけじゃねェけど」
結標「……ええと、どれがいいかな? これかな? いいや、これも……」アセアセ
一方通行「ゆっくり決めりゃァいいじゃねェか」
結標「……よし決まったわ」
一方通行「じゃァ、そこのボタンを押せ」
結標「わかったわ」カチピンポーン
ウェイトレス「はい、ご注文は何にいたしましょう?」テクテク
一方通行「この特製コーヒーってヤツ。ミルクと砂糖はいらね」
ウェイトレス「はい」ピピ
一方通行「オマエは?」
結標「えっ? 貴方、食べ物は頼まないの?」
一方通行「俺はこれだけで十分だ」
結標「そ、そう。じゃあ、私はシーザーサラダで」
ウェイトレス「はい」ピピ
一方通行「オマエこそ、そンだけで腹は減らねェのか?」
結標「だ、大丈夫に決まってるじゃない。サラダがあれば十分でしょ」
一方通行「あァ、そう。で、オマエは飲み物どうすンだ?」
結標「飲み物? ああ、ドリンクバーでいいわよ」
一方通行「わかった。ドリンクバー一つで」
ウェイトレス「はい。では、ご注文を繰り返させていただきます」
ウェイトレス「特製コーヒーがお一つ、シーザーサラダがお一つ、ドリンクバーがお一つ。以上でよろしいでしょうか?」
一方通行「あァ」
ウェイトレス「かしこまりました。では、少々お待ちください」テクテク
結標「貴方……昼食にコーヒー一杯って」
一方通行「あァ? 別に構わねェだろうが」
結標「それだけで足りるのかがホント疑問だわ。よくサラダだけで足りるのかとか聞けたわよね?」
一方通行「そもそも、俺はあンまりメシは食わねェンだよ」
結標「へー、貴方って少食だったのね」
一方通行「まァな。さらに、今日の朝にサラダとかいう余計なモンを無理やり食わされから腹減ってねェンだよ」
結標「それなら納得がいくわ」
一方通行「こちとら、端っから不規則な生活してンだから、今さら規則正しい生活なンてする気さらさらねェしな」
ウェイトレス「お待たせいたしました。特製コーヒーです」カチャ
一方通行「あ、ハイ」
結標「じゃあ、私もドリンクバーで飲み物取ってくるわね」ガタ
一方通行「おォ、いってらっしゃい」
一方通行「………………………」
一方通行「………………………」ズズズズズ
一方通行「…………………はァ」
一方通行「……コーヒーうめェ」
一方通行「………………………」ズズズズズ
結標「ただいまー」ガチャ
一方通行「おかえり」
結標「……特製コーヒーって言っても、全然量はないのね」
一方通行「まァ、ファミレスのコーヒーなンてそンなモンだろ」
一方通行「無くなったら、また頼めばいいし、何よりこの少ない量のコーヒーをチビチビ飲んでいくのがおいしい」
結標「ふーん」ゴクゴク
一方通行「……オマエはそれ何飲んでンだよ? そンな色の飲み物ドリンクバーにあったか?」
結標「ああ、これ? メロンソーダと白ブドウソーダのミックスよ。おいしいわよ」
一方通行「……未だにドリンクバーで飲み物混ぜる行為が理解できねェンだが」
結標「えー、結構楽しいわよ? 混ぜる時のわくわく感とか飲む寸前までのドキドキ感とか」
一方通行「飲み物で遊んではいけませェン」
結標「別に遊んでる訳じゃないし。どっちかと言ったら料理に近いんじゃない?」
一方通行「料理をナメてンじゃねェぞ。料理は素人がやるようなモンじゃねェ。痛い目にあったの忘れたか?」
結標「あははー、あれはもう黒歴史に葬り去られましたー」
ウェイトレス「お待たせいたしましたー、シーザーサラダになります」ガチャ
結標「あ、はい」
ウェイトレス「ご注文は以上でお揃いでしょうか?」
結標「問題ないです」
ウェイトレス「かしこまりました。ではごゆっくり」ペコ
結標「さあて、いただきまーす」サク
一方通行「………………………」ズズズズズ
結標「………………………」シャリシャリ
一方通行「……つゥかさァ」
結標「うん?」モシャモシャ
一方通行「よくそンなサラダとか食えるよな?」
結標「別に普通じゃない? 取り立ててマズイというわけじゃあないし」ボリボリ
一方通行「なンつゥか、その葉っぱみてェな味がイヤなンだよなァ」
結標「ふーん、私は別に気にならないけど」モグモグ
一方通行「まァ、こればかりは味覚の違いだな」ズズズ
結標「そうね」パクパク
一方通行「……そのサラダに入ってる茶色いモンって何だ?」
結標「これ? クルトンだけど」
一方通行「クルトン? 何だそれ? どっかの古代兵器の名前か?」
結標「違うわよ、パンを焼いたお菓子みたいなものよ」
一方通行「そンなモンがサラダと合うとは到底思えねェけどな」
結標「……何なら一口食べてみる?」
一方通行「……いや、遠慮しとくわ」ズズズズ
結標「そう。それは残念ね……おいしいのに」カリカリ
~食後~
結標「はい、ごちそうさまでした」
一方通行「じゃあ、そろそろ出るか? それとももうちょっとゆっくりしていくか?」
結標「もう出ましょ? その方が貴方からしてもいいんじゃない?」
一方通行「……まァ、そォだな」
一方通行「じゃァ、行くか」カツン
結標「……ホントに奢ってもらっていいの? 昼食代を出すくらいのお金は持ってるのに」
一方通行「別にィ。オマエの分の代金なンてあってないよォなモンだ」
結標「そう。ありがとね」
<アリガトウゴザイマシター
一方通行「……さて、お次は日用品とやらか」
結標「そうね」
一方通行「……日用品って、何を買うんだ?」
結標「うーんそうねえ、新しい歯ブラシとか、化粧水とか乳液も欲しいわね」
一方通行「……そンだけならすぐ買えたんじゃねェのか? コンビニとかで」
結標「うーん、まあそうよね」
一方通行「つゥか、そンだけなら一々俺まで連れて行かせるなっつゥの」
結標「そ、それだけって……い、いや、まだあるわよ」
一方通行「あァ? まだあンのか? 何だよ?」
結標「い、いや、その……」
一方通行「だから何だよ? 教えてくれねェとわかンねェだろォが」
結標「あ、貴方には関係ないものだからいいわ」
一方通行「……何だそりゃ?」
結標「お、女の子にはいろいろあるのよ、いろいろと」
一方通行「女の子()」
結標「…………………」ガツン
一方通行「痛って!?」
-第七学区・帰路-
結標「あー、いっぱい買ったわー」
一方通行「買い過ぎだボケ」
結標「女の子には買う物がたくさんあるのよん♪」
一方通行「だからと言って、これは買い過ぎだろ。何で杖付きの俺まで荷物を持たなきゃならねェンだ?」
結標「男女の買い物で、荷物持ちである男が荷物を持たないわけにはいかないでしょ」
一方通行「あァ、くっだらねェ。これベクトル操作してマンションのベランダまで吹っ飛ばしていいか?」
結標「な、なに考えてるのよ!? ダメに決まってるじゃない!」
一方通行「チッ。やっぱダメか……」
結標「……そうだ。ここら辺で休憩でもする?」
一方通行「俺はどっちでもかまわねェが」
結標「じゃあ、そこのベンチにでも座ってて。飲み物買ってくるから」
一方通行「あァ? それなら俺が買ってくる。オマエは座ってろ」
結標「いやいや、私が行くって。服だって昼食だって奢ってもらったんだし……」
一方通行「……そォか。だったら、俺ブラックな」
結標「了解ー」
結標「……はいコーヒー」
一方通行「ン」
結標「……ふー、久しぶりに長時間出歩いたから疲れちゃった」
一方通行「付き合わされた俺はもっと疲れちゃった」
結標「何よ? まだそんなこと言ってるの? ここまで来て」
一方通行「疲れたのは事実だろォが」
結標「……………………」
一方通行「……………………」
結標「……ねえ」
一方通行「……あァ?」
結標「……今回の買い物、楽しくなかった?」
一方通行「はァ?」
結標「私と居て……楽しくなかった?」
一方通行「……何言ってンだオマエ?」
結標「私は貴方いろいろ回れて、楽しかったし……」
結標「……まあ、思い出したくないこともあったけど」
一方通行「あァ?」
結標「ねえ、一方通行はどう思った?」
一方通行「……そりゃァ」
結標「……………………」
一方通行「………………………」
結標「……………………」
一方通行「……悪く……はなかった」
結標「……それだけ?」
一方通行「あァ! それだけだ! これ以上俺に何を求めてやがンだ!?」」
結標「……ふふふ、別に!」
結標「私さあ……」
一方通行「何だよ?」
結標「最初不安だったんだ」
一方通行「何がだ?」
結標「気が付いたら病室のベッドで寝てて、記憶が無くなってて、自分が何者なのかなんて考えてて……」
一方通行「…………………」
結標「いざ退院する時に、貴方たちの家に居候することになって……」
結標「こんな私を受け入れてくれるのか、本当に不安だった……」
一方通行「……バカだろオマエ」
結標「えっ?」
一方通行「オマエのことを受け入れねェヤツが、居候なンて普通引き受けるか?」
結標「そ、それは……」
一方通行「それに黄泉川は、俺みてェなクズまで受け入れようとする馬鹿だ。そんな心配する必要端っからねェよ」
結標「……そうよね。今思えばそんな心配する必要なかったわ」
結標「黄泉川さんや芳川さんや打ち止めちゃん、そして貴方に会えて、本当によかった……」
一方通行「居候始めてまだ三日目だってンのに、何言ってンだオマエ?」
結標「あ、あれ? まだ三日目だっけ?」
一方通行「あァ。そォいう言葉は一年くらい経過してから言いやがれ」
一方通行「それか何だァ? オマエの頭の中だけ未来にタイムスリップでもしてンのか?」
結標「あはは、もしかしたらそうかもね」
一方通行「ハッ、ホント何言ってンだオマエ」
結標「ふふ、ホントよね」
結標「……ねえ一方通行」
一方通行「ンだよ?」
結標「これからも居候同士、一緒に過ごすわけよね」
一方通行「……まァ、そォだろォな。どれくらいの間過ごすかは知ンねェけどよォ」
結標「そっか……」
一方通行「…………………」
結標「……………………」
結標「……ねえ」
一方通行「あァ?」
結標「これからも……よろしくね」ニコ
一方通行「……………………おォ」
~おわり~
【番外編】に続きます

