【前編】の続きです。

93 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/15 23:08:23 oV211Dfo 87/305

上条「結局昼ご飯ごちそうになるなんて…一方通行様ありがたや」

禁書「ガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツ」

禁書「ガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツ」

上条「ちょっと落ち着こうな」 チョップ

一方「ゲシュタルト崩壊しそうだったなァ」

禁書「タダ(飯)より(価値の)高いものはないんだよ!!」  キリッ

上条「ほんとすんません」

一方「まァ、このブラックカードがあるからあァ」

上条「orz」

94 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/15 23:19:14 oV211Dfo 88/305

上条「……だーっ、もういい!俺も腹一杯食べるぞーっ!!」

上条「ガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツ」

一方「…食ったなァ?」 ニヤリ

上条「食ったというか食ってる、けど?今更奢らないとか言われたら泣いちゃいますよ」

一方「いや、昼食代の御礼はァ、その慈善の精神で返してもらうぜェ」

一方「苦しンでる誰かを闇から救うプロジェクトだァ」 ジッ

上条「……なんだって?」

一方「心配しなくても食べ終われば話すことになるからよォ」

上条「そんなのはもうどうでもいいから!とっとと吐け!」

一方「うわァめンどくせェ。いいから食え、どうせ人を待ってンだァ」

上条「…人?」 モグモグ

破魔面「ういーっす」

上条「」

一方「何かお前、エナジードレインしそうな面してンなァ」

破魔面「は?何言ってん……うおお!!なんだコレ!?」

96 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 18:08:27 G4bc/xz. 89/305

浜面「……直った直った」

上条「で、浜面なんか呼んで何の役に立つんだよ?」 ユビサシ

浜面「おいおい、そりゃ言いs」

一方「浜面なンかが戦力にならないことはわかってらァ」

上条「だよなー」 ウンウン

浜面「なんでしょっぱなから貶されてるの、俺?」

禁書「元気出すんだよバカヅラー」

浜面「」

一方「…ただ、コイツのバックは無視できねェ戦力だからな」

浜面「あー、要は連絡係ね、はいはい。納得いかんが納得いった」

浜面「『殺されるか30分以内に集合か好きな方を選べェ』とか言われたぞ」

浜面「相変わらずドイツモコイツモ人使い荒いぜ、全くよお」

97 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 18:22:48 G4bc/xz. 90/305

一方「ま、文句垂れながら人の話を何気に聴くってこともある」

浜面「わかるわかる、麦野とか特に人の話きかねーし」

浜面「…で、一体何の話だよ?」

一方「特にそのビーム女に関係することなンだがなァ…」

一方「まず結論から言わせて貰うと、Lv.5陣営の戦力底上げが急務になったンだァ」

一方「言わば、『Lv.6計画・改』ってとこだぜェ」

上条浜面「!?」

上条「その原因ってのが、さっきアバウトに言ってた…アレか?」

一方「あァ。現在進行形で、学園都市を凄まじいチカラ同士が鬩ぎ合ってるンだと」

浜面「……なに?凄まじいチカラってなんだよ?」

一方「おゥ、たっぷり時間使って説明してやるから全部叩き込むンだな」

禁書「ご馳走して貰ったお礼に私も記憶するんだよ!!まかせて!!」

一方(ようやく食い終わったのかァ)

98 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 18:38:20 G4bc/xz. 91/305

一方「ちなみに、第三位も既に知ってるってことを覚えとけ」

上条「ビリビリ…御坂もか?」

一方「あれこれ悩んだ末に、第五位の心理掌握に伝えに行ってるとこだと」

一方「かなり嫌ってるようだが…プライドカナグリ捨ててンな、ありゃ」

上条「…Lv.5を…次々に召集」  ゴクリ

浜面「そ、そんなにエライことが起こってんの?」

禁書「そんな動きして大丈夫?目を付けられたりしないのかな?」

一方「……今回に限っては目を付けてほしいくらいなンだが」

一方「その『お上』とも協力体制を取れるのが理想だからなァ」

上条「上条さんは意味不明で頭がこんがらがってきましたよ…」

99 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 18:51:06 G4bc/xz. 92/305

~一方さん、本格的に説明中~

一方「…俺の持ってる情報はこれで全てだァ」

上条「……」

浜面「……」

禁書「……なんだか、雲をつかむような話だったんだよ」

上条「…まとめると、『トップの恩人はLv.5が束になっても勝てないくらい最強で』」

浜面「…『そんな人すら苦しまされるような事態がどこかで起こっていて』」

禁書「『ほっとくのはLv.5の名が廃るから少しでも強くなって助けに行けたらいいなー』」

一方「…酷く適当にまとめられたもンだが、まァ間違っちゃいねェ」

一方「友達ごっこに勝手に付き合う俺を笑いたきゃ笑えよォ」

一方「だが、俺は降りないぜェ?俺はなンとか強くなって見せるぜェ?」

一方「俺が頑張ることで誰かが救われるンならイイ事じゃねェの?」

一方「こういう生き方をするっつゥのはもう決めたことなンでな」

100 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 18:59:44 G4bc/xz. 93/305

上条「別にカッコ悪くなんて、ないと思うぜ?うんうん、立派だろ」  ジーン

一方「返事が予想つくってのもどうかと思うが、サンキューなァ」

浜面「…しっかし、これを麦野らに伝えるのか…非常に厄介だぜ…」 ウゲーッ

浜面「9割9分の確率で、冗談と受け止めて激怒したアイツに殺される」

浜面「自分が絶対に勝てない相手の存在なんて、認めねえぞアイツ…」

一方「大丈夫だ、心配すンなァ、その反応は織り込み済みだァ」

浜面「おっ!そっか、お前も改めて一緒に説明してくれるのか!やりぃ!」

一方「違ェよ、お前が死ンだとしても情報が伝わったなら成功だろって意味だァ」

一方「今は信じなくてもイイ、ただそういう話があることを知って貰えりゃイイ」

浜面「」

101 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 19:10:56 G4bc/xz. 94/305

一方「改めて言う、別に強制なんて要素はどこにもねェ」

一方「俺の話聞いて発奮したのなら努力すりゃイイし、そうでなきゃ寝とけェ」

一方「俺と第三位とオマエで勝手に対処して成功か失敗か、の話だァ」

上条「お、俺はもう数に入ってるのね……」

一方「…あァン?ふざけてンのか?とっくにその気だった癖によォ」

上条「あっはっは、まあな!上条さん、見捨ててはおけませんよ」 ドンッ

上条「しかし、俺こそ戦力になるのか?Lv.0なのに」

一方「正直、分からねェ。が、どうぜ途中で首突っ込ンでくるだろうしなァ」

一方「まァLv.0とはいえどその右手があンだろ、役に立つとは思うぜェ?」

上条「そっか。……教えてくれたこと、感謝するぞ一方通行」

一方「イイってこったァ。一度乗りかかった舟、降りンなよォ?」

102 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 19:24:58 G4bc/xz. 95/305

一方「浜面、説得の成功率上げたいなら、危機感は持たせとけよォ」

浜面「危機感?」

一方「上層部がこれだけ焦ってるってことはだ、実利的に考えても」

一方「もし『恩人』側がまかり間違って負けるようなことになれば」

一方「少なからず学園都市にも悪影響が出るって事だろ、多分」

一方「あンまり無関係すぎる話でもないってことだぜェ?」

浜面「……ああ、まあ参考にはすっか。…自信ないけど」 ダラダラ

上条「…なあ、さっきから思った以上に冷静だけど、学園都市第一位としてさあ」

上条「自分より強い存在あっさりホイホイ認めていいのか?他意はないけど」

一方「はァ?何言ってンだァ?強くなる余地が有るってことで喜びゃイイじゃねェか」

一方「…つゥかオマエに負けてる時点で最強もへったくれもねェだろ、殴るぞォ?」

上条「…うん、色々あったとは思うけど、お前やっぱイイ奴だわ」  アハハハ

104 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 21:05:51 G4bc/xz. 96/305

~地下十五層~

佐天「わ、わわっ!?」

ヒヌノコ「ゲッガガガッガァー!」  ドドドッ

佐天「カゼダマも同速だったとはいえ…そこそこ攻撃力のあるヒヌノコに」

佐天「時速70キロ弱で追いかけられるとやっぱり怖いですねっ!?」

佐天「私には疲労というものがあるのですが!」 ニゲマス!!

佐天「ああ、とっとと倒したい!でも札を温存しておきたいです!」

佐天「…行けるところまで行ってみましょうか!…あ、水晶発見!」 ダダダッ

佐天「……お金なんていらないですよっ!!回収しますが!」


ベチャッ……

105 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 21:07:53 G4bc/xz. 97/305

佐天「!?…うぐっーー」    HP  199→189

佐天「…気を取られて、ショウキ床を踏んでしまいました…」

ズズリ「…………」

佐天「後ろにヒヌノコ、前にズズリ、横は壁……どうしましょう」

佐天「……こうしましょう♪」

ヒヌノコ「ガガ…ガ??」


――――壁抜!!――――


佐天「異形は壁を通り抜ける手段を持ちませんからねー」 スルー

佐天「…横着して壊してくる異形はいますけど。モグリとかモグリとかモグリとか」

佐天「反対側に到着っと…ふう、安全になりました」

佐天「それにしても…初ダメージですね、うーん」  ヒリヒリ

佐天「それもショウキ床にくれてやるなど…くっ」

106 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 21:47:17 G4bc/xz. 98/305


・・
・・・・・・・・
佐天「……………………」  チーン

佐天「…ゴホッ、ゴホッ、ゼーゼー……」

佐天(何……あの異形。恐ろしく…速かったんだけど!?)

佐天(倒せたからよかったものの…速度じゃ永遠に勝てないよぉ)

佐天(風の異形みたい、速い傾向にあるのかな?)

佐天(…とりあえず、『風弾(カゼダマ)』って名づけようっと)

佐天(あ、駄目。足が碌に動かない…休もう…) グター

・・・・・・・・
・・


107 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 21:57:51 G4bc/xz. 99/305


・・
・・・・・・・・
???「グアガガグガガガッ!!」 ドドドッ

佐天「あれからっ、もう1発は貰うものだとっ、諦めてっ!」 タタタッ

佐天「カゼダマはっ、攻撃力低いからっ、我慢しようとしたのにっ!」

佐天「同じ速さでっ、強力な異形まで出てくるなんてっ、聞いてないよっ!?」

佐天「炎の異形…なんだかっ、ヒヌコの強化版って感じがする!!」

佐天「きょ、今日からっ、アナタはっ、『ヒヌノコ』ねっ!!」

ヒヌノコ「ゲエエファアファッ!」

佐天「あ、喜んでくれる?うれしいなあ」

ヒヌノコ「…………」

佐天「…………見逃してくれないかな、なんて」 オソルオソル

ヒヌノコ「ガファファガガガガッ―!!」  ドゴッ!!

佐天「がはっ!?笑えない…んです…けど……死んじゃ…う…」
・・・・・・・・
・・


108 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 22:16:25 G4bc/xz. 100/305

~地下二十層~

佐天「あれから、ノーダメージで来れたのは僥倖ですが」

佐天「……………………(少し先を見やる)」  ゴクリ 

カゼハヤ「…………Zzz…」  ジッ

佐天「…………悪寒が…………あの子、嫌い」 ムスーッ

佐天「カゼダマごときで追いつかれてるとショック死するかも」 

佐天「私の知る限り最も速い異形ですねえ、時速100キロとか酷いですよ」

佐天「私、全力疾走でも時速75キロくらいでしか走れません!トロイです!」

佐天(同じくらいの速さのゼニノコは逃げるだけなんでなんとでもなりますが)

佐天「うう、起こさないように暗殺しないと…」

佐天「……何か、とっても重要なこと、忘れているような気がします」

佐天「気のせいですよね。そーっと、そーっとですよ……」

109 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 22:29:29 G4bc/xz. 101/305

――スウッ――

佐天「!?近くに異形がいますか?」

ノロル「……(キョロキョロ)」  フラフラー

佐天(と、止まりますっ!!)  キキッ

佐天(この気配…ノロル!今は余計近づきたくないですよ…)

佐天(…この子の攻撃、ダメージは皆無ですが)

佐天(階層を抜けるまで走力が激減する呪いが掛かるんですよね…恐ろしや)

佐天(先にこっちから倒しちゃいましょう、式札を温存した甲斐がありましたよ)

佐天(慎重に、慎重に場所を絞っていきますか…ふう、何とか危機回避)

110 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 22:43:04 G4bc/xz. 102/305

佐天「…こっちでしょうか?」 ススス

佐天「…こっちですか?いけずですねえ」  ススス

ノロル「……(キョロキョロ)」 スィー

佐天「…………運がどうもよろしくないですね」

佐天「もう、この『霊視』式札を用いて手っ取り早く――」 コツッ  コツッ  コツッ


――ドンッ!――

???「……Zzz……ググ?」

佐天「うっ!?…イタタ、よそ見して居眠り中の異形にぶつかるとは不覚…」

佐天「と、とにかく、起き抜けのうちに至急倒してしまえば挽回…」 チラッ

ガナリ「…………」 ジロ――――ッ

佐天「あ、あら、あらららら?」   ・・・マズイカモ

111 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 22:56:08 G4bc/xz. 103/305


・・
・・・・・・・・
佐天「…そのまま、そのまま…ね?」 ソロリ

???「……………………Zzz…」  

佐天「ふーん、久しぶりの新しい種類の異形だあ。慎重にいくよ?」

佐天「他の異形が遠くでうろうろしているのは確認済み!」

佐天「…土の異形?う、『風斬刃』式札が切れてる…弱点衝けないなぁ」

佐天「今ここで術を編むこともできるけど…疲れる、うん」

佐天「ま、起こしちゃっても何度か攻撃すればなんとかなる…よね」

佐天「せーの!『炎魔矢』っ!!」   ビューン!!  ドカンッ!

佐天「起きたけど、気にせず二発m」

???「キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!」

佐天「!!!???」 ビクッ

112 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/16 23:09:42 G4bc/xz. 104/305

佐天「…う、うるさいよぉ!!!」  ビュン!!!

???「キエエエエエエ………」  シュウ・・・

佐天「…もう、一体なんなの!!?耳がお陀仏になるかと思ったよ!」

佐天「金切声を出すなんて、とんだ騒がしい異形もいたもんだね!!」

佐天「…………ん?」

ドドドドドド

佐天「……………………」 タラリ

クルッ

アラウシ「……ガガモガモモモモ―ッ!」  ドドドドド

佐天「あ、あれ?アラウシさん、どーして徘徊してないの?駄目でしょ」

佐天「特にあなたは、攻撃力がケタ違いなんだから、アハハハ」

佐天「…………」

佐天「…ひ――――ん!!!助けてぇ――――っ!!」 タタタッ

113 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 01:38:31 YeAtO8Xc 105/305

・・・・・・・・
・・

佐天「…………」

佐天「『風斬刃』」 ビュン!!!

ガナリ「キエエエエエエエエエエエエエエエッ…」

佐天「…………さて、と」

佐天「逃走、開始」 ダッ

佐天「…………」 ダダダダダダダダダダッ  ・・・チラッ

カゼハヤ「ゴオオオオオオオオオオッ!!」  シュタタタタタタッ

佐天(来てます来てます!思いっきりカゼハヤの気配が来てます!!)

佐天(ここはさっさと階段見つけて次の階層に行きましょう!!)

佐天(…あ) イキドマリ

カゼハヤ「ゴオオオ―ッ!!」

佐天「…あーはいはい、貴重式札使えばいいんですね使えば」

佐天「…勿体ないですが背に腹は代えられません――」 ススッ

114 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 01:52:29 YeAtO8Xc 106/305

佐天「闇に潜みし異形を暴け―― 『霊視』っ!!」  キュィーン

佐天(ターゲット、捕捉完了。しかしあの俊敏性では攻撃が当てにくい)

佐天(ならどうするか。答えは簡単、上回る速度があればいい)

佐天「奮い立たせん、己に喝を―――― 『喝己』!」 

――――ザンッ…――――

カゼハヤ「ゴオオオオオオオッ!!……ゴォ?」  ダダダダダダダッ

佐天「…………カゼハヤちゃん、お待たせしましたー」  ゴゴゴゴゴ・・・

佐天「貴重札を使わせた償いはしっかり…ねぇ!」  シュパン!!

 <倍速ブースト>

カゼハヤ「!!?」

佐天「躱せるものなら躱しなさい…『砕石弾』――っ!!」 ズキュウウン!!

115 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 19:49:17 cmC1IJn. 107/305

上条「…………」 テクテク

上条「…………はあ」

禁書「30回目。ただでさえ不幸なのになけなしの幸せが逃げるよ?」

上条「溜息つきたくもなるぞ…」

上条「確かに俺は特訓とかする立場じゃないけどさ」

上条「何か情報掴んでくれ、なんてヒントなしの激ムズ問題、対処できるか!」

上条「ただの高校生ですよ!?一方通行が調べつくしてんですよ!?」

禁書「…でも一応歩き回ってるじゃない」

上条「…まあ、な」

116 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 19:57:47 cmC1IJn. 108/305

上条「理事長の恩人ねえ、どんな人なんだろうな」

禁書「凄く体格のいい翁とか婆とかじゃない?」

上条「え、なんで?」

禁書「…あのねトウマ。何十年も前の恩人の記述が残ってるんだよ?」

上条「…お、そうだったそうだった」

禁書「一応、私の10万3000冊も常時検索掛けてるんだよ、えっへん」

上条「なんかバックグラウンドでウイルスバスター動かすPCみたいだな」

禁書「…すっごく失礼なこと言われたんだよ」  ピキピキ

禁書「そうだ、おバカさんなトウマに、捜査の基本を教えてあげるかも」

上条「捜査の基本?」

118 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 20:12:44 cmC1IJn. 109/305

禁書「事件の真相に掠りたいなら、とにかく関連性を見つけること」

禁書「理事長本人はもちろん知人だったり怨敵だったり場所だったり」

禁書「闇雲に動かないで、推測したポイントに迷わず向かい、何かを調べ、考え抜くんだよ」

禁書「よく漫画で、事件現場に居合わせた探偵が、常人が見落とすような…」

禁書「些細な手掛かりをあちこちで見つけ超融合させて解決するよね、あれは異常!」

禁書「誰でもできることを、ただひたすら徹底的に網羅するのが正しい捜査かも!」

上条「わかったような分からんような…ま、ありがとな」 ナデナデ

禁書「な、なでるのは余計かも!?」

119 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 20:21:17 cmC1IJn. 110/305

上条「ってことはだ、とりあえずは…トップの本拠地?」

上条「…たしか…うん、間違ってないはずなんだが…」


~窓のないビル 前~

上条「……………………」

上条「…………ごめんくださーい!」  オレノサケビヲ、キケーッ!!

禁書「トウマ、馬鹿なの?」  ドンビキ

上条「うっせえ!」

???「トウマ、馬鹿なの?」  ニヤニヤ

上条「うっせえっつってんだろ!…え?土御門!?」

土御門「上やん、やっほーだにゃー」

土御門「お前も何か…調べもの、みたいだな」  キリッ

土御門「お偉いさんに連絡がパタリとつかなくなって困り果てているんだにゃ…」

上条(コイツはどこまで知ってんのかな?)

120 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 20:33:56 cmC1IJn. 111/305

上条「とりあえず入ろうぜ」 グイッ

土御門「勝手に上やんを上がらせるわけにはいかないにゃー…ってか」

土御門「そもそも俺すら入れないんだぜい」 ハァ

土御門「カンッペキに閉鎖空間になってやがる」

上条「…マジかよ、やっぱり大ごとなんだな…」

土御門「……上やん、なにか知ってるのか?」 ズイッ

上条「なななななんのことでございませうか?」

土御門「上やんは嘘が苦手だにゃー、暗部には絶対に入れないぜい」

上条「…悪い、お前が味方になるかどうか、俺だけじゃ判断がだな」

土御門「ほほう?つまりお仲間さんもいると?へー」 ニヤリ

上条(……居れば居るだけ誘導尋問に引っかかるぞこれ) マズクナイ?

121 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 20:44:54 cmC1IJn. 112/305

上条「せ、せめて等価交換といこうぜ、な!」

土御門「等価交換ってww上やんって厨二?厨二だな間違いないにゃー」

上条「」

土御門「悪い悪い。――上やんの所望する情報を聞いとくぜい」

土御門「1厘の確率で答えられるかもしれないにゃー?」

上条「お前は、その――」

上条「学園都市に昔から潜む危険だとか呪いだとか、知らないか?」

土御門「…いきなり唐突なことを聞くんだな」

上条「なんでもいいから教えてほしいんだが…多分、関係してる」

土御門「まあ交換材料にもならないから即答すると『全く知らん』だ」

土御門「その辺のジャンルはお門違いだし、何よりアレイスターが…」

土御門「闇に消し去るために何重にも隠蔽工作をかけてるだろう」

122 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 20:56:18 cmC1IJn. 113/305

上条「だよなー。わざわざ弱点になりかねないもの残すわけねーか」

土御門「……あ、呪いと言えば……いや、なんでもない」

ガシッ!!!!!!

上条「何でもいいから、 お し え ろ よ?」

土御門「えーーーー……上やん強引だにゃー…」 ウーン

土御門「……アレイスターには漏らしたことは内緒だぜい?」

禁書「何気にあなたも口が軽そうなんだよ?」

土御門「失礼だにゃー。上やんを信用してるからこそだぜい」

123 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 20:57:45 cmC1IJn. 114/305

土御門「で、だ。対極の『呪い』という言葉にピンときたんだが」

土御門「アレイスターが漏らすのを一瞬聞いただけという眉唾物だが」

土御門「学園都市には、『しじん』が祀られているらしい」

上条「詩人なんて祀って何になるんだ?そんなに有名な人なのか?」

土御門「」

禁書「…………常識的に考えて、『四神』、よっつの神様だと思うよ」

禁書「東の『青龍』、南の『朱雀』、西の『白虎』、北の『玄武』だね」

禁書「中国の神話に出てくる霊獣…トウマまさか知らないの?」

上条「そ、そうだよな!?冗談ですよ冗談!あっははは!」

124 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 21:33:13 cmC1IJn. 115/305

上条「しかし…科学ありきの学園都市にそんなもの祀るなんて命知らずだなぁ」

土御門「…残念ながらおそらくは逆だぜい?」

上条「…逆?どういうことだ?」

土御門「アレイスターの口振りじゃ、100年前にはもうあったらしいからな」

土御門「むしろ四神を祀ってる領域に後から学園都市を作っちまったんだぜよ」

上条「…えええええ、マジか!?意味不明だな…」

禁書「臭いものには蓋をせよって精神なのかな?」

土御門「蓋…蓋、ねえ」

上条「その祀られてる四神って、場所わかるか?」

土御門「さすがにそこまでくるとお手上げだにゃー」 バンザイ

上条「……よし、人海戦術で行くか。インデックス、先に行く!」 ダダッ

上条「土御門にこっちの説明もしてやっといてくれ――!」

禁書「ちょ、トウマ!?……もう、しょうがないなあ」

土御門「じゃあシスター、わかりやすい説明、頼むぜい?」

禁書「おーっ!まかせておいて!」

125 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 22:05:52 cmC1IJn. 116/305

~地下二十二層~

ドゴーーーーン!  ドゴーーーーーン!!

佐天「ああ、モグリの壁破壊音がうるさいったらありゃしません…」

ドゴーーーーン!

佐天「横の壁がいきなり壊れたときの心臓ダメージといったら」 ノロノロ

ドゴーーーーーン!

佐天「というわけで、しばらく泳がせて壁を破壊しつくしてもらいましょう」

佐天「しかし、お休み中のカゼハヤにまたもや出会いましたが…」

佐天「どうして、この音には全くの無反応なんでしょうね?」

佐天「眠っているうちに攻撃できたカゼハヤの弱さときたら」

佐天「ふーーーっ!」 ノロノロ

ドゴーーーーーン!

佐天「…………」

佐天「ノロルのせいで鈍足ですよ鈍足!?」 ノロイ!!

佐天「いやまあ、これでも常人の全力程度の速度は出ますけど」

126 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/17 22:18:26 cmC1IJn. 117/305

佐天「さて、慎重に慎ちょ」  ゾクッ!!

シュタタタタタタタ!!

佐天「……ああ、確認したくないです」 ケハイガ・・・

佐天「説明しておくと、異形はあくまで暴走魔術の具現化なので」

佐天「倒した異形も、最深部の魔力だかなんだかを元手に」

佐天「一定時間たつとどこからともなく復活しちゃうんですよねえ」

佐天「まあ倒した分だけ魔楼閣の魔力を削れてることになりますが」

佐天「ですから、倒し漏らした異形が多いか少ないかはあまり関係がなく」

佐天「私の到達した痕跡を残して、お馬鹿な異形さんにも警戒心を与え」

佐天「できるだけ地上から遠い、深い階層に留めるのが大切なわけですね」

佐天「さあてと、カゼハヤ2体目、なんとかしますかーーーっ!」

佐天「幸い、まだ追跡はされていませんから!」

127 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/18 02:39:08 NixR6uZw 118/305

~地下二十五層~

佐天「はあ、はあ…………」    HP 146/199

佐天「祭壇、見つけました。2つ目の神器が…あった場所」  ヒュー・・・

佐天「とりあえず、式札を適宜使えば、大丈夫なんですよね」 ポンッ

佐天「…そう、ここまでは。地下二十六層目からは…地獄です」

佐天「Lv.7相当(主観)の異形がポツポツと…戦闘力だけなら私と同等…」

佐天「前回は…地下二十九層で…殺されたんでしたっけ」  ブルブル

佐天「……っ……あの異形、見たのは1回こっきりですが…」

佐天「まだ名前…付けてなかったですね」

佐天「今度こそは…名前を付けられるくらいの余裕で通過できますように」

佐天「ま、今は引き返しますけどね!サイクルポイントですから」

佐天「…目指すは、貴重式札なしでノーダメージ」 タッタッタッ

128 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/18 07:32:01 .3ka.hPo 119/305

~特殊設定説明~

・原作に出てくる式札全てを佐天さんが使えるわけではありません。
 開発段階だったり能力不十分だったり、まだ発想にもなかったり。
 好きなタイミングで引き返せる『帰還』札が最たる例です。
 (途端にヌルゲーになりかねないため)
 なお、あくまで使える術を前もって札に込めるだけであり、
 基本4種の攻撃札以外は製作に膨大な時間を要し、
 全て『貴重式札』扱いらしいです。

・原作はターン制ですが、当然このSSではリアルタイム制です。
 白札の概念はありません。その結果、ノロルの呪いなど
 効果が悪い方向に変更されていることがあります。
 また、異形の移動速度は本来1ターン中に動ける距離を意味しますが
 このSSでは単に最高速の程度を示します。
 攻撃した異形はその場でとどまる必要がないため、原作での
 『わざと食らって1回のダメージを代償に返り討ち』戦法は必ずしも通じず
 速度差があると絶対的不利となり、バトル漫画よろしく
 ヒットアンドアウェイで普通に何度も何度もボコられます。

・全回復の赤い水晶や回復床といった魔楼閣からのプレゼントは存在しません。
 基本的に、一度潜入したらHPは減る一方です。

129 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 03:35:55 dtrhti1A 120/305

上条「…そんじゃ、手間かけさせるけど…頼む」

打ち止め「合点承知したよって、ミサカはミサカは笑顔で応じてみる!」

打ち止め「…みんなー!ヒーローさんからお仕事の依頼だよーっ!」

打ち止め「なんでも、学園都市のどこかにすっごい神様が祀られてるの!」

打ち止め「それを探し当てることが、現状のいざこざ解決につながるんだって!」

打ち止め「早い者勝ちだよ!見つけた人にはヒーローさんからのご褒美が!」

上条「…え」

上条「…ま、いいか」 トウゼンダシナ?

打ち止め「あの人は修業とか称して最近すぐどこか行っちゃうから暇だったの」

打ち止め「私にとってもこの依頼は嬉しいことなんだよって感謝してみる!」

上条「おお、そっか。サンキューな!」

130 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 03:52:52 dtrhti1A 121/305

【緊急】さっきのロr…上位個体の大号令について

  1 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
  ご褒美…これは即参加大安定

  2 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka19090
  というより特に担当エリア指定していないせいで
  世界中から参加意志が湧き出しているらしいんだが

  3 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka14481
  そのようだな 騒ぎがむしろ混沌とする予感

  4 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka10032
  全員で区画整理して担当とか許さん。まさに早いもん勝ちだろjk

  5 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20000
  相変わらずこういう時に限ってお前ら仲悪いぞ もっと仲良くしろっつーの

  6 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka16025
  >>5 …お前、なんか最近妙に刺々しさ、なくなってない?

   7 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りしますID:Misaka20000
  ……?そっかな?

131 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 04:18:15 dtrhti1A 122/305

御坂妹「とはいえ…」

御坂妹「情報もなしに探し当てるのは無理だ、とミサカはあっさり結論付けます」

御坂妹「MNWで四神についてもっとよく知るのが先決ですね」

――――

打ち止め「え、あなたは四神さんの住処に当てがあるの?」

上条「いや、歴史やゲームや漫画の受け売りなんだけどな?」

打ち止め「きっと1つ目の項は大して参考にしてないよねって
      ミサカはミサカはあなたの頭脳をふまえ毒舌吐いてみる!」

上条「orz……ま、まあとにかくだな!」

上条「こういう守護神ってのは、中途半端な位置には普通置かないんだよ」

上条「災いとかから守ってほしい領域があるとしたら」

上条「その中央に置いて四方を見据えさせるか…」

上条「領域の各方位の端から内側を向かせる形にするか、なんだぜ?」 フッ

打ち止め「ふむふむ、中央っていうのはきっと理事長さんの住処だねっ!」

上条「でも、あのビルの周りには特に変な物はなかった…つまりは、端が怪しい」

132 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 04:29:30 dtrhti1A 123/305

・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
打ち止め「…なんてのたまっていたお前の姿はお笑いだったぜって
       ミサカはミサカはテンプレの台詞を流してみる…」

上条「…あっれー?」

御坂妹「……ここまでのヒントがあれば楽勝だ、と3日3晩寝ずに」

御坂妹「学園都市の壁伝いに1周してきましたが収穫なしでした」

御坂妹「……責任、とってくださ…い…」 バタッ

上条「御坂妹ォ――――っ!!」 ガバッ

19090号「10032号の他にも、似たような位置を調べまわったミサカは多数ですが」

19090号「やはり同じ結果ですとミサカは代表として珍しくあなたに不満を叩きつけます」

上条「そ、そんな……」 ガックシ

133 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 04:49:09 dtrhti1A 124/305

禁書「誰でもできることを、ただひたすら徹底的に網羅するのが正しい捜査かも!」~

上条(ハッ!)

上条「…なあ、19090号のミサカ、だっけ」

上条「一応、俺も御坂妹たちが廻った経路、廻らせてくれないか?」

19090号「確かにミサカはそこのミサカと違い疲れてはいませんが…」

上条「御坂妹はこんな状態だし…頼めるか?」

19090号「これでもしっかり調べたつもりなのですが」

上条「そうだけど、俺ならではの視点ってのがあるかもしれないし、な?頼む!」

19090号(デートは捨てがたい、とミサカは速やかに切り替えます)

19090号「あなたがそこまで気にするなら別に構わない、と
       ミサカは了承の意思を伝えます」  ガシッ!!

19090号「同行中に発見した場合も、ご褒美はミサカのものですので」 テレッ

上条「え、あ、うん……って、引っ張るな引っ張るな!」 ノワーッ!

御坂妹「…そんな抜け駆けは許すまじ…と…ミサカは…………」 ガクッ

御坂妹(あ、でも幸せな感覚が流れてくるのは悪くない、とミサカは…)

134 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 18:20:35 bCEBCvX. 125/305

~薄暗い一室~

「…………」

「……………………」

「…………無理だね、うん。向き不向きというものだ」 ポイッ

「根性で及第点ながらも素体札を作れるようにはなったが…」

「いつまでたっても時間が縮まらない」 ゲンナリ

「佐天が5分に1枚のペースで生成してのけるというのに」

「…こっちが1日5枚のペースでは論外だな」 ウンウン

「やはり私は…『アレ』の製作の方に取り掛かろう」

「完成間近で放置はやはり勿体ないしな、フフフ」  ゴソゴソ

135 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 18:43:12 bCEBCvX. 126/305

「……♪」 ガチャガチャ

「待っているんだ佐天、これが完成した暁には驚くはずさ」

佐天「結局それ、何の機械なんですか?」

「超戦士漫画からヒントを得た『能力分析装置』というものだよ」 フフン

「佐天がこれまで目録に纏め上げた異形達の情報がインプットされており…」

「佐天以外の人にも、異形の種類、傾向、状態、距離などを表示してくれるのさ」

「これで協力者との共闘がいよいよ視野に入ってk」

佐天「…へえーーーーーー」 ニコリ

「」

136 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 18:46:20 bCEBCvX. 127/305

「…………帰ってきていたのか、心臓が止まるかと」

佐天「そうですね、1か月間の腕試し、無事に…終了…で…」

――フラッ……

「……おい!!」 カバッ

佐天「…ああ、支えて下さってありがとうございます」

佐天「ちょっと無理をしすぎまして、ろくに体力回復挟んでおらず…」

「…さっそく使ってみるか」 ソウチャク

佐天涙子  Lv.7   HP  24/199  <DANGER>  ピコーン ピコーン・・・

「……なんという無茶をする」

佐天「いいじゃないですか、中学生を抱きしめられるなんて役得役得」 アハ

「そんなことを言っている場合ではない!運ぶぞ!」 ダッ

佐天「あらあら、ご迷惑おかけしますねぇ♪」

138 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 19:04:20 bCEBCvX. 128/305

~四神結界の間~

リーーーーーーーン……

佐天「……生き返りますね、やはり」   アンセイチュウ

佐天「一晩ここで眠れば全回復ですよ」 

「だからといって無茶をしていいわけではないのだからな」

佐天「アレちゃんは相変わらず頭が固いですねえ」

佐天「それで、アレイスターさん?先ほどの機械、あとどのくらいで完成すると?」

「既に大方の動作は問題ない。あとは装着利便性を少々弄るくらいのものだ」

佐天「ふーん、そうですか……」

「…………佐天」

佐天「……はい」

「『今回は』壊させないぞ。いや、お願いだから壊さないでくれ」

佐天「……どうしましょうかねぇ」

139 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 19:18:51 bCEBCvX. 129/305


・・
・・・・・・・・
佐天「ふふ、残念ですがお断りします」

使者「…何だと?誰に物を申しているか分かっているのか!」

佐天(……前の使者さんのときは折れた私なんですけどね)

佐天(…あれからさらに100年近く。長生きしてみるものです)

佐天「ですから。苦労の末、2つ目の神器も取り戻しました」

佐天「なのに…どうして人質が未だに解放されていないのでしょうね?」

佐天「正直…解放するつもりなど、さらさらないのでは?」

使者「……っ……!!」

佐天「その様子から見て、まさに図星ですね?」

140 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 19:29:07 bCEBCvX. 130/305

佐天「おかしいですねー。私は、私なりの進捗で魔楼閣を紐解いてきました」

佐天「それが何故かのんびり過ぎると受け取られ、お上はあろうことか」

佐天「村ひとつ丸ごと、私の大切な人たちの命を預かって」

佐天「『さっさと攻略しろ、神器を取り返したら解放する』と仰いました」

佐天「非常に、ひっじょーうに不本意でしたが…私は従いましたよね?」

佐天「なのに…。おまけに、これでも遅いと、見せしめに何人か殺した模様」

使者「…ふ、ふん!まだ3つ目の神器が魔楼閣に眠っているだろう!」

使者「それも取り戻すまでは約は完遂されておらんわ!」

佐天「1つあたり軽く50年100年と費やすものにそんな屁理屈、と」

佐天「ふふ、そこまであなた方が鬼畜だとは流石に想定していませんでした」

佐天「…………」

使者「……な、なんだその妖しい目は?」

佐天「……うん、『潰し』ちゃいましょう♪」 ニパー

141 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 19:44:03 bCEBCvX. 131/305

――城は、爆炎に包まれた――


武士「ぐわっ!!」                      ザシュッ

道士「ひいっ!魔性の女…め…!」            ザシュッ

祈祷師「くわばらくわば……ら…」             ドンッ

佐天「……下手すると異形より醜いんじゃないでしょうか、彼らって」 ハァ

佐天「まあ、私の罪悪感も少しでいいので有難いですヨ(黒化状態)」

佐天「はいはい、立ちふさがったら正当防衛で殺しますよー」 ダッダッダッ

佐天「いろいろ固めてるみたいですが、領地内配下全員で寄ってたかっても」

佐天「刀、弓矢、鉄砲大砲、毒霧…ことごとくかき集めても」

佐天「魔楼閣で鍛えに鍛えた私には勝てませんからねー」

佐天「村の人たちを解放するまでは破壊行為止めませんよー!」

佐天「とっとと解放した方が身のためだと思うんですがー」

佐天「…お偉いさーん!聞こえてますかー!」 サケビゴエ

佐天「矜持とかは肥溜めにでも捨てちゃってくださいな!」

142 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 19:52:39 bCEBCvX. 132/305

村人「涙子様、ありがとうごぜえます、ありがとうごぜえます」

佐天「あ、いいんですいいんです。ご無事で何より…」 アセアセ

村人「涙子様は仏様だ!」

村人「涙子様に失礼だろ、神様だ神様」

村人「いやいや、聖女様とお呼びする方が――」

佐天「…………」  チラッ

佐天「ここまで、無駄に矜持があるとは思わなかったです…」



プスプス…………

○×城   半日で落城――

佐天「治める人いなくなっちゃいました、あ、あはは」

佐天「…すいませんやりすぎました、久しぶりに柄もなく切れてしまい」

佐天「不可抗力だったんですよ!ええ!」

143 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 20:20:49 bCEBCvX. 133/305

佐天(村を救った上に、城から確保した様々な物資を配ったら)

佐天(噂を聞きつけた周囲の村々も救援要請を飛ばしてくるようになりました)

佐天(残党とか周囲の領主を返り討ちにしながら…なし崩し的に手を差し伸べたら)

佐天(ここら一帯、実質的に外見幼女が一切を治める奇天烈領域になりました)

佐天(…どうして、こうなった) 

佐天「…第一、魔楼閣を放置するなど言語道断ですし…あ、そういえば」

佐天「何気に今の領域くらいまでが多少なりとも異形に悩まされているようです」

佐天「この土地をどうにかして今後も守っていけたらいいのですが…」

佐天「…………試して、みますか」

144 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 20:35:49 bCEBCvX. 134/305

領民「お呼びでっか涙子様!」

佐天「お呼びです、ふふ。実は、開墾工事をお願いしたいのですが」

佐天「地図の読める者は誰かいますか?」

領民「はい!あっしなら地図くらいお茶の子さいさいで!」

佐天「そうですか!では、地図の、このあたり…」 サラサラ

佐天「…と、ここと、ここと、ここ。一団で向かって、このくらいの面積で」

佐天「…草ひとつ生えてない、更地にしてもらえますか?」

領民「へい!涙子様のご要望とあれば喜んで!」

領民「その通りだとも!…でもどこもかしこも便が恐ろしく悪そうだな」

佐天「はい、その通りです。その、農地とかではなくて林業地でもなくて」

佐天「あくまで私個人の勝手な使い道になるので、恐縮なのですが」

領民「??まあ、涙子様が仰るなら我々は黙々と仕事に掛かるだけでさあ」

145 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 20:48:14 bCEBCvX. 135/305

領民「…涙子様、ひとまず下見してきましたぜ」  スッ

領民「嫌な予感は前からしてましたが、中々の難所だなこりゃ」

領民「指定された面積からするに、正直何年かかるか分からねえ…」

佐天「それで一向にかまいませんよ?」

領民「…へ?」

佐天「1つあたり5年、の進み具合で全然かまいません」

佐天「あ、言い忘れてましたが1つずつ集中して作業を」

領民「は、はあ。では失礼しやす」 タタタッ

佐天「…2つ目の神器奪還のおかげで頻度自体はもう無いに等しい」

佐天「今のうちに、隙を見せてでも策を仕掛ける方がよさそうですからね」

146 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 22:41:26 bCEBCvX. 136/305

・・・・・・・・
・・

上条「ふうむ……」 テクテク

19090号「何か気付きましたか?とミサカは駄目元で尋ねます」 スタッ

上条「おー、戻ってきたか」

19090号「所望の学園都市見取り図です、とミサカは買い出しの成功を誇ります」

上条「サンキュー!じゃあ代金を…」

19090号「い、いえ。数百円程度の話ですから結構です、とミサカは遠慮して
       健気さを密かにアピールします」

上条「あはは、なんだよそれ」

19090号「むう……で、その地図をどうするのですか?」

上条「ああ、ちょっと候補を絞ろうと思ってな」

147 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 22:50:29 bCEBCvX. 137/305

~学園都市を囲む壁のそばの公園~

上条「ほい、ちょっと休憩しようぜ」 つジュース

19090号「ありがとうございます…ゴク」

上条「で、バサーっと。うん、十分な大きさだな」 ビラッ

19090号「……???」

上条「パパパパーン!赤ペンと30センチ定規~!」

19090号「地図を休憩所のテーブルに広げて一体何をするのですか、と
       ミサカは率直な疑問を述べます」

上条「まあまあ、飲みながらちょっと聞いてくれ」

上条「ここまで連れてこられながら、キョロキョロと俺も見て回ったが」

19090号「……収穫はやはりありませんでしたね」

上条「いや、単に観察が足りてないだけだと思う。何かが抜けてるんだ」

19090号「場所を絞って何倍何十倍と時間を費やすということですか?」

上条「ああ」  シャキーン

149 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 22:59:02 bCEBCvX. 138/305

上条「まず地図を見ても分かる通り、学園都市全体の形は…」

上条「決して綺麗な四角形でも円でもない。むしろ中々の歪形だ」

19090号「はい」 

上条「この場合、何かを綺麗に四方に設置するって行為は不可能に近い」

上条「キカガクテキに無理がありすぎるってやつだ」

19090号「…『キカガクテキ』を漢字で書けますか?とミサカはあなたを心配します」

上条「どうでもいいんです!で…だな」 ガンッ

19090号「(ビクッ)…驚かさないでください、本気で仰け反りました、とミサカは
     いきなり地図にペンを突き立てたあなたの行動に文句を垂れます」

上条「わ、悪い」

19090号「……示す場所…そこは?」

上条「しつこいようだがアレイスター氏のビルですよ」

150 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/19 23:08:19 bCEBCvX. 139/305

上条「ここを通過するように、地図上に東西南北に十字線を引く」 キューーーーーッ

19090号「…ほほう?」 

上条「すると当然、周囲を取り囲む壁と4か所で交差するわけだ、この通り」 ジャーン

上条「この4か所に設置すれば、無理なく内側を向いて効果ありそうだろ。怪しい!!」  ドーン!!

19090号「…また徒労に終わりそうだ、とミサカは遠回しに毒づきます」

上条「ちっとも遠回しじゃないよな!?」

上条「…と、とにかくだな!今示したところを重点的に調べるように…」

上条「他のミサカたちにも連絡を飛ばしてくれないか?」

上条「もちろん俺たちも最寄りのポイントへ即向かうけどな!」

19090号「合点承知の助です、とミサカは飲料を飲み切りつつ役目を全うします」 ザッ

151 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 14:26:42 EGYBhkQI 140/305

上条「…………」 ガサガサ

19090号「…………」 ガサガサ

上条「壁からビル方向へ僅かずつ接近しながら探索してるが……ないな」

19090号「はい、全く」

上条「俺としても限界まで細かく観察してるつもりだが……ないな」

19090号「はい、全く」

上条「……もしかして地下にでも埋まってんじゃないの?」

上条「アレイスターだけが秘密通路通って行ける、とかさ」

19090号「現実逃避しないでください、とミサカは深い深いため息をつきます」 ハアアアァ・・・

上条「これ以上近づくと普通に『端』カテゴライズじゃなくなっちまう…」

19090号「一旦壁方向に引き返してみますか?」

上条「んだんだ」



???「…………」

152 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 14:46:46 EGYBhkQI 141/305

上条「なあ、神様を祀るとしたら、どのくらいの土地の広さが必要だと思う?」

19090号「ただの祠程度ならそれこそ2メートル四方もあれば十分ですが……」

19090号「学園都市に最重要な神様だというなら、立派な神殿でも造り、各種建造物を付随させ」

19090号「外界と厚い囲いで隔離し……最低50メートル四方の規模は欲しいのですと
     ミサカはMNWで即時調査した結果を吐き出します」

上条「……うわあ、どんどん希望の線が細くなっていく……」

19090号「もとから希望の線などあったのですか?と
     ミサカはあなたに少し…ほんの少しだけ幻滅します」

153 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 15:01:32 EGYBhkQI 142/305

???「…………」  コソコソ

上条「…………ん?」

19090号「…………ん?」

上条(誰か…付けてきてない?他のミサカか?)

19090号(いえ…周囲に検出される個体はありませんが)

上条(つーか、俺ごときに気付かれる追跡って…………よし、ダッシュ) ダッ

19090号(了解しました) ダッ

???「…な!?おい、待ってくれ!?」 ダッ

上条(そして向こうも駆けだした瞬間に切り返す!!)  クルリ

19090号(危害加えるつもりならとっくにやってますから多分安全ですねと
     ミサカはストーカーの詳細を興味津々で見やります)



削板「……おう、お前だったか!久しぶりだな!」 イエイ

上条「お前かよ!!」 ズコー

154 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 15:13:04 EGYBhkQI 143/305

削板「いや、第一位と偶然会ったときに俺も『情報』を預かってな!」

削板「周囲をキョロキョロと調べていたら、意味深な会話を拾ってな!」

上条「……で、逃げられちゃかなわんと、碌にできない追跡スキルで」

19090号「私たちとは露知らずストーカーをしていたのですねと
     ミサカはハイテンションなあなたに心底呆れます」

削板「まあまあ、終わったことだしいいだろう!それよりもこのあたりか、
   学園都市を襲う輩が潜む場所というものは!!」

上条「逆だっつーの。そいつらを抑える目的で祀られてる神様がいるかもって」

削板「なにっ!?今すぐ俺にも情報を提供してくれ、さもないと…!
    …………お前に10000回スクワットをさせるっ!!」

上条「…えええええ」

19090号「…えええええ」

155 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 15:22:41 EGYBhkQI 144/305

~上条、下手ながらも説明中~

削板「なるほど、そこまで調べ上げ考察を纏めているとは!満点だな!」

上条「俺はレポートを提出した学生ですか!? 」

上条「って、思い出したーっ!課題のレポート全く手を付けてねー!!」

上条「小萌先生の不足単位提供の苦肉の策だってのに、やべえぞっ!!」

削板「あっはっは、そんなもの1日徹夜すればできる!いや、最悪ダブればいいじゃないか!」

削板「今は学園都市を守ることが最優先だ!そうだろう!」

上条「そうなんだろうけどそうじゃねえ!!」

19090号「まあ今更です、今日は少なくとも付き合ってくださいと
     ミサカは必死に懇願します」

上条(シクシク)

19090号「……などと駄弁っている間に、壁にぶつかってしまいましたと
     ミサカは距離の短さにこっそり驚きます」 オオ

上条「そりゃ、ほとんど動いてねえからな……」

156 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 15:31:55 EGYBhkQI 145/305

削板「よし、じゃあさっそく探索しようじゃないか!俺が一番乗り!」 ダッ

上条「…え、おい、そっちに行ってどうすんだよ」

19090号「……はて?学園都市の外も一応調べるとか?」

削板「おい、そこのお前ーーーっ!俺の根性パワー、しかと受けてみろ!!」

削板「スウーーーーーっ」

削板「食らえ!!俺のおおぉぉぉぉ――、凄いぱああぁぁんちいいぃぃ!!」

上条「え」

19090号「な」

ドゴーン!!

「痛ぇなこの野郎」

削板「中々やるなこの野郎!!ふっ、面白い!!」

157 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 15:40:29 EGYBhkQI 146/305

上条「おいお前、なに訳の分からんことやってるんだ」

削板「???何が?」

上条「だから、この周辺を探れって意味で、壁をどうこうしても仕方ないだろ!」

削板「いやいや、どう考えても訳の分からんのはお前だろう上条当麻!」

上条「…へ?」

19090号「どういう、ことですか?とミサカはその先を促します」

削板「お前は、『十字線と壁との交差ポイントあたりが怪しい』と言っただろう!」

削板「そのあたりで、学園都市の端ギリギリと言ったら…壁そのものじゃないか!」

削板「壁を最優先で破壊しようとして何が悪い!!」

19090号「言葉を真に受ければそうですが、突拍子すぎますとミサカは…」

上条「……………………」

上条「……ちょ、ちょっと待っててくれ!!!」  バサッ

19090号「…はい?」

158 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 16:05:02 EGYBhkQI 147/305

削板「えい!いい加減に!くたばれ!どりゃー!!」 ドゴッ ドゴッ ドゴッ!!

上条「おい第七位、三十分くらいで戻ってくるからここで待機願う!」  ダッ

削板「おう!なんだかよく分からんが了解した!!」
――――
~学園都市、壁の反対側~

19090号「特別に私ともども外に出してもらえました。いいのかそれで」

19090号「ちょうどこのあたり…ですね」

上条「学園都市の周囲は高さ5メートル以上の分厚い壁で覆われている…」

上条「それがたしか公式見解だったよな」

19090号「…間違いありません、とミサカは確認済に頷いてみます」

上条「具体的な厚さは驚きの3メートル…でも、たかが3メートルだ」

上条「地図上でも、一周する壁の厚さについて特別に厚い場所なんて見られない」

19090号「EXactly、とミサカは引き続き高らかに同調します」

上条「……という流れでだ。目の前のポイントの壁……」 チラッ

上条「妙に水増しした厚さになってんの、なんでだろうなあ?」 ニヤリ

上条・19090号((ガシッ))  ショウリノ アクシュ

159 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 16:16:45 EGYBhkQI 148/305

19090号「すぐ近く、というか隣り合わせに専用ゲートがあります、つまりは…」

上条「大抵の人は『管理室なんかの雑多な設備がいるせいで一時的に
   厚みを増してるんだろうな』と考えるわけだ。ゲート自体も厚みあるし」

上条「でも、いくらなんでもゲート一つにこれは…やりすぎだろう?」

上条「それこそ地下を使う手だってあるんだ、無駄がありすぎる」

上条「おそらく横のゲート、『関係者以外立ち入り禁止』的な通路をうまく辿ったら」

上条「こっち(壁の中)に移動できるようになってたりするんだぜ」 フフフ

19090号「つまりここからは潜入作業ですか、とミサカは怖がりつつも
     冒険のスタートに胸が高鳴ります」

上条「…い、いやいや!流石に俺なんかが潜入しても即刻たたき出されるから!」

上条「もっとちゃんとしたプロを突撃させてだな!」

上条(ってか、これって一つ間違うと学園都市から追放食らうな…)

上条「とりあえず、学園都市内部に戻ろうか」

19090号「……なんと、他のミサカたちも専用ゲート傍に次々と怪しいポイントを
     特定できています、とミサカはブレイクスルーっぷりに驚きます」

上条「あらら、そりゃーよかった!!」

161 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 16:29:41 EGYBhkQI 149/305

19090号「帰りませう」

上条「帰りませう」

・・・・・・・・
・・・・・・・・
ガチャッ

佐天(泥A)「応答せよ応答せよ。こちら玄武ゲート管轄の佐天です」

佐天(泥A)「上条当麻とシスターズ1個体の異常接近を確認」

佐天(泥A)「『玄武の陣』の位置を特定された可能性があります」

佐天(泥A)「警戒レベルを3ランク上昇させます、本部も早急な対策を」

佐天(泥B)「こちら白虎ゲート管轄の佐天です」

佐天(泥B)「シスターズの人海戦術の結果『白虎の陣』の位置を特定された模様」

佐天(泥C)「こちら青龍ゲート管轄の佐天です」

佐天(泥C)「『青龍の陣』の位置が特定された模様、非常に危険です」

佐天(泥D)「こちら朱雀ゲート管轄の……」

「………………………………」 ダラダラ

佐天「…………ア レ イ ス タ ー ちゃ ー ん?」 ニッコー

162 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/20 17:03:35 EGYBhkQI 150/305

佐天「泥佐天たちは、私が作った式札だけが頼り」

佐天「自分で術を編むこともできませんし、体力はほぼゼロ…一撃で消滅」

佐天「さすがにLv.5の誰かに来られたらちょっと危ないですね」

佐天「だいたい、顔を見られてしまうわけにはいけません」

佐天「……いっそ、通路を物理的に封鎖しましょうか」

「おい、中で待機している分身体はどうなる」

佐天「そりゃ、私が死ぬか事件が完全解決するまで生き埋めですよ」

「……そんな、むごい」

佐天「どうせ食事も要りませんし、陣を見守ってくれればOKなんで」

佐天「それが彼女たちの定め…いえ、私たちの定め、ですか」

「…………」

「もう…いいのではないか?事実を彼らに伝えて……」

佐天「……まだまだ、時期尚早ですよ、お馬鹿さんですねぇ」 クスッ

163 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 00:05:20 faH/9fLE 151/305

・・・・・・・・
・・・・・・・・
佐天「むうううっ―――二百枚、終わりましたー」  ノビー

佐天「攻撃式札作成も延々とやっているとやはり疲れますね」  ズラッ

「……3日で術込め含め200枚作るとは…」

佐天「まだまだ、こんなものじゃ足りませんよ」

佐天「それにこのあと、貴重式札を作成するという苦労も待ってます」 フーッ

佐天「1枚当たりの作成時間は10倍100倍と増えていきますよー」

佐天「ああ……大変大変」 ポキポキ

164 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 00:06:07 faH/9fLE 152/305

「ところで、佐天」

佐天「なんでしょうか、アレちゃん?」

「そろそろ許してくれると嬉しいなー」

      □
     □□□
  □□★□□
    □□□          
   □ □:『隆起』製造された壁

佐天「絶対防御みたいでカッコいいですよ!!」

「……佐天の姿を見ることすらできないんだが!?」

「私は壁抜などできないし、壊すには異常な堅さの壁なんだが!?」

佐天「まあ所詮チューブ内には入れてますし大丈夫でしょー」

佐天「というわけで、私は気晴らしに外出してきますねえ」

佐天「今度こそ監視作業を怠らないようにお願いします、ふふふ」 スーッ

「おい佐天!私が悪かったから!待ってくれないかああぁぁ!」 ガーッ

165 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 00:15:42 faH/9fLE 153/305

ヒュウウウウウウ……

佐天「とうっ!ほっ!!ほっ!!!」  レンゾク ダイジャンプ!!!

――――飛天!!――――

佐天「まさか、あのビルの屋上から飛び立てるなんて思われてはいないでしょうねえ」

佐天「高層ビルがある限り、学園都市は私の庭ですよー♪」

佐天「マリオ顔負けの大ジャンプ!何度やってもたっのしーです!!」

佐天「まあ変装はしてますけどねー。ばれるとヤバイですから」

佐天「今日はどこへ行きましょうかねえ……お?あれは…」  ジッ!

166 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 00:27:15 faH/9fLE 154/305

黒子「あわわわわわわわわわわわわわわわわ」 ガクブル

御坂「……黒子、モロに越権行為だろうけど速攻で人払いできる!?」

黒子「ですのですのですのですの……わかりましたですの!!!」

黒子「白井黒子、ジャッジメントとして死力を尽くしますわ!!」

黒子「お姉様、くれぐれも、くれぐれもお気をつけて!!!」  シュン!!

御坂「…………頼んだわよ、黒子」 ザッ

一方「……………………」  ギリッ

削板「…………なんだ、俺たちのこと信用ならないのか!」 ドン!

上条「お前はちょっと落ち着いてくれよ…」

浜面「…………」  ピクピク


垣根「……………………」

麦野「……………………」

食蜂「……むうううう…………」

佐天(あれ、なにこの異空間)

167 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 01:16:16 faH/9fLE 155/305

佐天(そういえば、アレイスターさんから能力分析装置…)

佐天(こっそりお借りしてきたんでした。むふふ、では失礼して) ソウチャク!! ピコーン!!

佐天(ビルの上からならまずバレませんからねー。これぞ高見の見物)
―――――
一方通行   HP  20/20  移動1 ダメージ補正×0
         ※魔楼閣内部ではMNWの補助は借りられない
         攻撃:威力10~15

垣根帝督   HP  30/30  移動1 被弾後HP5回復  
         攻撃:威力20~25

御坂美琴   HP  25/25  移動1  自動空間把握(~距離3)
         攻撃:威力15~20

麦野沈利   HP 30/30  移動1  攻撃射程補正(直線)
         攻撃:威力15~30

食蜂操祈 HP  15/15  移動1  周囲呪縛
         攻撃:威力5未満

削板 軍覇  HP  40/40  移動1  特殊状況下攻撃・移動倍化
         攻撃:威力10~15
―――――
佐天涙子   HP  199/199  移動2   各種式札使用
         攻撃:威力150~

佐天「私と比べますと…………みんなひっくいなあ」 ガクッ

169 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 01:46:23 faH/9fLE 156/305

佐天(ぶっちゃけ、身体能力だけでみるなら)

佐天(初期の頃の私に負けてませんか、案外!?)

佐天(うーん、どうしても特殊能力に頼ってしまいがちなんですねえ)

佐天(そもそも特殊能力でLv.5と評価されただけであって)

佐天(何もかも万遍なく最強能力ってわけじゃないですから…)

佐天(まあ連撃も考えれば一概には言えませんが)

佐天(これだと地下十二層にたどり着くのも案外無理っぽいです…)

佐天(……お?一方さんが腕の重りを外し…重り?)

―――――
・ステータスが更新されました
一方通行  攻撃:威力15~20      シャキーン

佐天(おおお、身軽になって攻撃力アップしました!まさにスカウター!) キタイデキルカモ?

佐天(…ベクトルで物を飛ばす威力に身軽さって関係あるんでしょうか?)

佐天(…まあでも、本気状態になれば多少はステータスも改善される?)

佐天(……………………)

170 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 02:05:15 faH/9fLE 157/305

佐天(とりあえず…そうですね。この表示でいうならば)

佐天(HP50、食蜂さん以外の面子の攻撃威力50以上は確保して)

佐天(異形の習性なんかを徹底的に叩き込んで)

佐天(いざとなれば恥も外聞もなく逃げ出すことを徹底させて)

佐天(そのくらいの状態に持っていけば……私と一緒に……)

佐天(…………!!?)

ゴンッ!!!

佐天(駄目、それは絶対に駄目。彼らを誘おうとするなんて…どうかしてる)

佐天(これまでにも、攻めあぐねる私を見かねて手伝ってくれた人は)

佐天(それなりにいる、みんな…みんな義侠心の強い勇士たち)

佐天(そして…根負けして仲間に入れた数だけ)

佐天(目の前で死ぬのを、私は目の当たりにしてきたっ!!)   ジワッ

佐天(異形に食らいつくされるのを…ただ、見ていることしかできなかったっ…!!)

佐天(一時の気の迷いで、もう誰かを殺させや……しないっ!!)  キッ!!

171 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 15:26:52 JUeeVCaM 158/305

御坂「――――」  ビリビリッ!!

一方「――――」  ボウソウ

削板「――――」 コンジョウコンジョウ ドコンジョウ!

上条「――――」 フーコーウーダーー

浜面「――――」 チーン

垣根「――――」 ガハハハ

麦野「――――」 ブ・チ・コ・ロ・シ・カ・ク・テ・イ・ネ

食蜂「――――」 ニクダンセンハ ニガテナノヨォ・・・


佐天(…………雲一つない空の下、ビルの端っこ腰掛けて)  モグモグ

佐天(ドンバチやってるLv.5勢を肴に食べるお弁当、美味なり) アシ ブラブラ

佐天(……秘蔵のお酒も飲んじゃいましょう、外見的にアウトですが) トクトク

佐天「ゴクッ……ぷはぁー……平和ですねー」  ドッカーン  バコーン  ズシャーッ  パリーン

佐天「今日もいい日になりますように…っと」

佐天「この光景が見られるのも…あと少しかもしれませんしねえ」

佐天(ぼーーーーーーーーーーー)  ノホホーン

172 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 15:46:08 JUeeVCaM 159/305

佐天(ぼーーーーーーーーーーー)

佐天(ぼーーーーーーーーーーー)

佐天(ぼーーーー)

――ゾワッ……――

佐天「――!!?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!


御坂「え、なに…すごい地震!?」 ワワワ!!

一方「こ、これは中々堪えるぜェ――」  ウッ

削板「ほらみろ、お前らが信じないから大地の神様がお怒りだ!」 カーツ!

上条「そんなこと、言ってる余裕、よくあるなぁー!?」 ワットトト


佐天「え、嘘、なんで?」

佐天「どうして――どうして地上に異形が!!」

佐天「魔楼閣入口と真上のビルは完全に隔離しているはず……」

佐天「…魔楼閣の側壁を破壊してまで地中をやってきた!?」

173 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 16:04:28 JUeeVCaM 160/305

佐天「異形の気配は…あちら!」  ダッ

――――飛天!!――――
 
佐天「まったくモグリさん、よくもやってくれましたねえっ!!」

???「……ゾ、ゾゾゾゾゾ」

佐天「…………!?よく確かめたら…モグリの気配じゃ、ない!?もっと強い…」

不良A「う、うわあああああああ!!なんか地面から出たあっ!!」

不良B「なんかやべえ、ひたすらやべえ!逃げるぞ!!」

???「……ダダアアアアアアアアァァ!!」

――――シュンッ!! ガシッ!!――――

不良AB「「…へ?」」

佐天「人払いされてたはずなんですけど…とにかく早く逃げてください!!」

不良A「……え、俺たち…助かった…のか」

不良B「よ、よかった…サンキュ…」

佐天「急いで!!今度こそ攻撃受けて即死するかもしれませんよ!」

不良AB「「ひ、ひえええええっ!!」」  ダダダッ

174 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 16:05:31 JUeeVCaM 161/305

佐天「……さて、私のド忘れということも考えて、念のため…」  ピッ

―――――
???  Lv.8  HP   ???/???  移動?
目録データなし
―――――
佐天「やはり新種の異形ですか。見た事ないです…Lv.8!?嘘ですよね!?」

佐天「――異形のレベルって…やっぱり7止まりじゃなかったんですか」

佐天「……わわっ!!」

???「ガアアアアアアアッ――!!」

ドゴオオオオオオン!!!

佐天「建物破壊はやめてくださいよ、柔いとは思いますけど!」

佐天「……さては、より深層に棲むモグリの強化版ですか!?」

佐天「ならば…やはり土の異形らしいですし……」 サッ!!

佐天(いえ、念には念を入れて……!)

175 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 16:22:21 JUeeVCaM 162/305

佐天「明るいので異形の姿は元からバッチリ!」

佐天「地上で異形と戦うのは久方ぶりですっ!!」  ダッ

佐天「非常に勿体ないですが!!後悔先には立ちませんので…」

佐天「己の限界……『烈風』4枚掛けぇーーーっ!!!!」

ガケェ――……  ガケェ――……  ガケェ――…… ガケェ――……

――――シュウウウウウウウウウウウウウウッ!!!――――

<移動 +200%>
  <移動 +400%>
   <移動 +600%>
    <移動 +800%>

<9倍ブースト  時速675km>

佐天「ハアアアァァァァ――――――――」  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

176 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 16:26:20 JUeeVCaM 163/305

佐天「行きます!!ついでにあなたは『モグロウ』と名付けます!!」

モグロウ「ガアアアアアア!!」

佐天「遅い遅いっ!!所詮、移動は2というところですね!!」

モグロウ「ガガガガアアアアアッ!!!」

佐天「…やあっ、はっ!!…見切りました、おおよその攻撃力も!!」

佐天「それではとっとと……くたばってください!!『風斬刃』っ――!!」

――効果抜群!!――

モグロウ「ギャアアアアアアアアア!!」

シュウ…………

佐天「……………………一撃ってことはHPにして300以下、と」 スタッ

佐天「…………セーーーーフ」 ホッ

上条「す、すげえええ!!!」  ウオーッ   パチパチ

佐天「……………………思い切りアウトでしたーーーーっ!!」  ダダッ

上条「え、え、え?なんで逃げるんですか、そこの人ーーーっ!」

177 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 16:35:04 JUeeVCaM 164/305

佐天「…ただ逃げていたわけではありませんよ」

佐天「作られたトンネルを『隆起』でなんとしてでも塞がなければ…」

佐天「でも、第2第3のトンネルを作られる可能性もあるんですよね…」 ハァ・・・

佐天「とりあえず私が到達したよりも更に深層に繋がっているはず」

佐天「どうせなら、これ幸いとちょっとだけ潜入してみましょう」

佐天「安全策とはいえ『烈風』4枚って、よく考えると本当に勿体ない…」

佐天「あの4枚だけで半年は生成に掛かるんですが、うう…」 トボトボ

佐天「それ以上に、変装中とはいえ見られたのが最悪にまずいです…」

佐天「……まあ、こちらを優先するしか、選択肢はないんですけれどね…」

178 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 16:49:36 JUeeVCaM 165/305

~地下……三十三層~

???「ド、ド、ド、ド、ド……」 ドスッ  ドスッ

佐天「ひいっ!こ、来ないで!!」  ビクッ

佐天「…………い、行きましたか……」  ホーーッ

佐天「私が前回殺された時の異形……が更に悪化してる気が…」

佐天「一見平凡な異形に、見えたのに」  ブルルッ

佐天「攻撃したとたんに攻撃と移動が、倍になりました…まさか、あの異形も?」

佐天「……怒りをモロに力に変えているんですよね……怖い」

佐天「そうだ、前回のを『イカリ』、今のを『ゲキド』と名付けましょう。名案です」


ズズダラ(キョロキョロ) スィー  ヒタヒタッ

ズズダラの移動した場所が 濃いショウキ床になった!


佐天「……あなたもいるんですねぇ、厄介なことに」

179 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 20:20:21 JUeeVCaM 166/305

佐天「ショウキ床を踏まないように…っと」

――――飛天!!――――

佐天「くれぐれも異形とまともに張り合わないように……しなければ……」

???「キキキキキキ……!!」

佐天「……あ、あら?飛天移動のせいで気づかれましたか!?」

???「…………キ、キ、キ」

佐天(ササッ)

佐天(もう、仕方ありません。壁を盾にして、出てきたところを…叩く!)

???「キュイイイイイイイィィン――――!!」

180 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 20:22:01 JUeeVCaM 167/305

佐天(……この殺気、どこかで……確かそう、ノガマ)

佐天(ノガマの特性は……まずいっ!!) マッサオ

???「シャアアアアアアアッ!!!」  バシューッ

佐天「がはっ!!?」  HP  199→176

???「シャアアアアアアアアッ――!!」  バシュバシュバシューッ!!

佐天「遠距離射撃で、したっ!逃げないとっ!や、やめて!やめてください!」

HP  176 → 151 → 130 → 108

佐天「っつー……いい加減に…しろおおぉぉっ!!『砕石弾』っ――!」

――――効果抜群!!――――

???「ガーーーーーーッ!!!?」   シュウ・・・

佐天「……っはぁ、はぁ、はぁ…………」 

佐天「連射なんて、なんてことしてくれるんですか……!」  ポタポタ

佐天「弱点からしても、間違い、なく、ノガマの、強化版で、すねえ…………!」

181 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/21 21:01:16 JUeeVCaM 168/305

佐天「やはり撤退すべき、ですね、無理は絶対いけません」  タタタッ

佐天「ただでさえ『烈風』式札を無駄遣い、貴重式札もあまり持ち合わせが」


――ドゴオオオオオオオン!!

佐天(キキーーーッ)

佐天「…………」

モグロウ「……(キョロキョロ)」

ズズダラ「……(キョロキョロ)」

ゲキド「ド、ド、ド、ド、ド……」  ドスッ ドスッ

佐天「どデカい異形3体の気配が突入口の前から…あら?本格的にマズイですか?」

佐天「というよりモグロウさん、復活早いですよ……勘弁してください……」

佐天「…………」

佐天「こちらに密集ということは、中央に向けては手薄、と……」

佐天「……移動待ちもかねて…探検しに行きますか」 リターン!!

182 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/25 06:17:20 /.HouMHg 169/305

証人K「見たんだ、俺!こう、女の子がですね!」

証人K「どこからか現れたおぞましい魔物を、同じくどこからともなく現れて!」

証人K「相手の攻撃をババーンと躱して、ドドーンと攻撃で瞬殺して!」

証人K「拍手喝采の実力、見惚れるくらい鮮やかな手際だったんだよ!」


一方通行「オマエ頭でも撃ったかァ、あァン?」

御坂「きっとアンタ、疲れてるのよ…」

浜面「ないない、常識的に考えて」 ワハハ

麦野「オ・オ・ワ・ラ・イ・カ・ク・テ・イ・ネ」 ブッ

垣根「冗談も大概にしとけよ」 ギロ

食蜂「……ゆ、ゆにーく?かしら?」

証人K「ああもうなんで目撃者俺だけの上に誰も信じてくれないんだよ不幸だー!」

183 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/25 06:34:07 /.HouMHg 170/305

上条「そ、そうだこんな時こそ!おい第七位、いや削板様!」

上条「馬鹿だけど純真なお前なら、俺のこと信用してくれるよな!!」

削板「ふっふっふ」  ニコ

上条「ははははは」 ニコ

削板「ああ、もちろん」

上条「そうか、わかってくれるか!」

ガシッ!!

削板「……なあ上条当麻。青春の悩めるひと時、困ったら頼ってくれよ」 キリッ

削板「できるかぎりのバックアップをしてやるから。仲間じゃないか」

上条「ああもう超珍しく『可哀想な人に同情する眼差し』だよコンチクショー!」

上条「いいさいいさ、そんなに言うなら信じなくても!」

上条「お前らなんか寄ってたかっても勝てないくらい強かったけどな!へんっ!」 ムスッ

184 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/25 06:38:27 /.HouMHg 171/305

スッ――グイッ……

上条「……へ?あ、御坂妹じゃないか。どうしたんだ?」  ウデナンカ ヒッパッテ?

御坂妹「……今しがた来たばかりなので事情把握は曖昧ですが」

御坂妹「あなたはたった今Lv.5達に戦争を仕掛けました、とミサカは警告し即時撤退を推奨します」 グイッ

上条「……あ」  タラ

御坂「フフフ、アンタ面白いこと言うのねえ?」 ピキッ

上条「……あー、疲れたから……俺帰るわ!そんじゃまた!」 ダッ

御坂妹「お供します」  ダッ

Lv.5「「「「「「――」」」」」」  ダダッ

上条「にーげーろぉー!!!!」  ダダダッ

御坂妹(まあほぼ確実に捕まりますけど、とミサカは現状を悲観視します)

御坂妹(それにしても、あの揺れ、そしてここの荒れ様…一体何が?)

186 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 02:47:40 GrA6OtX. 172/305

――――

御坂「――っ、―――!!」

一方「――――――!―――」



上条(誰かが、俺を、呼んで…)

上条「!!!」  ガバッ

上条「ビリビリ!?一方通行!?」

上条「なんだ、こりゃ?…って暗っ!どうなってやがる!?」 ムニュ

御坂妹「――――」

上条「」

御坂妹「庇ってくれたことに大変感謝します、このささやかな胸を揉ませることで御礼となるのなら
     どうぞ十でも百でも好きなだけ揉んでください、とミサカは色っぽく体を預けます///」  ギュッ

上条「Nooooooo!!誤解だーーっ!!」  パッ

御坂妹「ちっ、引っ込み思案めとミサカは珍しく悪態をつきます、分かってはいましたが」

187 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 02:54:51 GrA6OtX. 173/305

御坂妹「……さて、ふざけるのはここまでとして」  パサッ パサッ

上条「――あ、ああ。ふざけてたのか…いってー、なんか痛みをようやく知覚し出したんだが」

御坂妹「私の認識が正しければ――逃げ惑っていた私たちは」

御坂妹「あの上の……穴から足を踏み外して落下してしまいました」 ミアゲル

御坂妹「とっさにあなたに抱きかかえられましたが……背をしこたま壁や地面に打ち付けながら」

御坂妹「ここまで落とされてよく気絶で済んだものだとミサカは怖気づきながらも感動します」 ブルッ

上条「うおっ、なんじゃこりゃ!超急斜面で……20メートルは落とされてるぞ!?」 ノボレネエ!

上条「体鍛えててよかった…ホッ。――つーか、この穴一体なんだよ?」  カベタタク

上条「いつから学園都市は地下ダンジョンが追加配信されるようになったんですか?」

御坂妹「…それだけではありません。見てください」

上条「ん?」

188 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 03:07:24 GrA6OtX. 174/305

御坂妹「普通に奥まで続いていそうな横穴があります」 ジンコウブツ?

上条「うわ、マジだ。悠々車が通り抜けできそうなくらいデカいぞ」

上条「……御坂妹、絶対入ろうとするなよ」  サッ

御坂妹「はい?」

上条「…実は――」

――――説明中――――

御坂妹「おぞましい魔物が暴れていて、それがここを通ってきた可能性があると?」

御坂妹「……Lv.5の争いだけでは説明がつかないほど地上が妙に荒れていたのは
    それが原因ですか、とミサカは若干疑心暗鬼ながらも納得の意思を示します」

上条「正直、もう1匹あんなのが出たらまるで勝てる気がしないんだ。特に俺なんかじゃ」

上条「上の連中が救出してくれるのを待ってとっとと退散するに…限る」

上条「そんでもって…即刻この通路を塞がないとヤバイ、リアルに」

上条「一体全体、あれはなんだったんだよ…」

御坂妹(これは、まさか関係が……)

189 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 03:23:18 GrA6OtX. 175/305

ザッ、ザッ……

上条「――――!!!!」  ガバッ!

御坂妹「え、ちょ、いきなり抱きしめられるなんて心の準備が、と
     ミサカはミサカはミサカはミサミサミサミサーーーー」  アタフタ

上条(すまん、何か来る気配がある!ちょっと隠れててくれ!) ドシャノ カゲ

御坂妹(っ!!?ま、、まさか)

ザッ   ザッ   ザッ……!

御坂妹(――来る、みたいですね、本当に) ゴクッ

御坂妹(一体――どうするつもりですか) 

上条(ばれないことに賭けるしかねーだろ!!)  ギラッ

御坂妹(……そんな!?とミサカはしばしの呆けの後、辛い現実に我を失います)

190 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 03:33:04 GrA6OtX. 176/305

上条「…………」  ビクビク

御坂妹「…………」  ブルブル

上条「…………」  ビクビク

御坂妹「…………(動きが…止まった?)」 ブルブル

上条(……御坂妹、おい御坂妹) ユサユサ

御坂妹(はい、とミサカは緊張のあまり若干上の空状態で答えます)

上条(動きが止まった…こうなったら一か八かだ)

上条(もしもあれが魔物だっていうのなら…幻想殺しで消せるはず)

上条(不意を衝いて特攻して1発殴ることができれば…!) グッ

御坂妹(それはリスクが余りにも大きすぎるのでは、とミサカは)

上条(考えている余裕はないんだ!悪いが御坂妹、お前の力も貸してくれ!)

御坂妹(……仕方ありませんね、とミサカは緊急信号をMNWに送りつつも
     とりあえず今やれることをやってみようと意気込みます) フウ

上条・妹((では…………))

上条・妹((いっせーのー…でっ!!)) ダッ!!

191 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 03:45:58 GrA6OtX. 177/305

上条(御坂妹、注意を引くのは任せた!)

御坂妹(任されました――明後日の方向に……放電、です)

ビリ、ビリ、ビリイイイィィ――ッ!!

御坂妹(みょ、妙に出力が安定しませんがっ、とミサカは汗を) ナゼ?

上条(…動こうと、しない!気を取られてくれている?)

上条(…それとも――ばれてて、返り討ちを狙ってる?どっちだ!?)

上条(――だーっ!迷ってても仕方ねぇだろ!ここまで、来たらーっ!)

上条(――突撃、あるのみっ!!この拳に全てを掛けるっ!)

――――ブンッ!!――――


ガシイィィィッ!!

上条(ふ、普通に、受け止め、られた、だと!?お、終わっ……た……)

上条「……って、へ?」

御坂妹「……??どうかした――いえ、どうにかなったのですか?」



佐天「……………………」  ガシッ・・・

192 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 03:57:39 GrA6OtX. 178/305

上条「――あーっ!さっきの凄腕少女!!なーんだぁ!」  

上条「…ってか、いきなり殴り掛かって、反撃もせず受け止めて頂いて」

上条「ほんっとうに申し訳ありませんでしたーっ!!どうかお許しを!!!」 ドゲザ

御坂妹「つまり貴方の勘違いだったということですか」 ムスッ

御坂妹「…死の恐怖に付き合わされた責任を取ってくださいと
     ミサカはへたり込みながらじっと睨みつけます」  ジーーーッ

上条「ほんと御免!マジ御免!生まれてきてゴメン!!」 ドゲザ レンダ

御坂妹「…別にそこまでは。自虐が過ぎると思います」

上条「…そう、かな。あははははははは!!」

上条「さて、じゃあえっと、君?さては魔物を退治しに行ってたんだな?」

上条「Lv.5でもないのにすげえや!上条さん尊敬しちゃいますよ!!」

上条「ささ、とっとと地上へ戻ろうぜ!!」

御坂妹「ですからまだまだ救出には時間が掛かると」

上条「あ、そうだったな。はぁーーっ……」

佐天「……………………」

193 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 04:11:35 GrA6OtX. 179/305

ガシッ  ガシッ!

上条「へ?」

御坂妹「あの、この回された腕は一体」

佐天「…………飛天」

――――ビュウウウウッ!!――――

コンクリ塊「そう簡単に上まで通すかよっ!!」  ホウラク!!

佐天「…………炎走」  ゴウッ!!!

コンクリ塊「ぐわああああああああああああ」

土塊「無茶しやがって……」

上条「なんか炎に包まれてるし!すっげえ、すっげええええええ!!」

御坂妹「すっげえええええ!とミサカも驚きを正直に表現してみます」

194 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 04:23:19 GrA6OtX. 180/305

バッ!!――スタッ

一同「!!!」

御坂「――!アンタたち、ぶ、無事だったのね!!」 ナミダメ

一方「ケッ、もう少しで助けに行くとこだったのによォ」 フン

上条「おう、みんな!心配かけてすまんかった!」 ケイレイ!!

御坂「ふ、ふん!まださっきの発言は許してないんだからね!」

御坂「……で、アンタらを抱きかかえてるその女の子は…一体誰なのかしらあ?」

上条「え、いや、その」

御坂「またアンタは!どこであろうとフラグ立ててくるんだから!!」

御坂(どうせアレよね、こいつの『戦友』とかの類よね)

上条「??お前は一体何を言っているんだ?」

御坂「ああ、もういい、直接その子に聞くかr……」

佐天「……………………ふふふ」

御坂「……!?」 ゾクッ

195 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 04:25:53 GrA6OtX. 181/305

上条「どうしたんだ御さk」

佐天「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ
   ……あははははははははははははははははははははははははは
   はははははははははははははははははははははははははははは
   はははははははははははははははははははははははははははは」

御坂「……な、に」 ゾクッ

御坂(嘘――この私が…立って、いられないですって!?)

上条「あ、あの、お嬢さん?」

浜面「ヤンデレか、ヤンデレなのか!!そうかそうか!」 ハアハア

麦野「――――」

浜面「……あれ?麦野からのツッコミ(腹パン)が来ねえ」

麦野「――なに、この子」  ゾワッ

垣根「ば、馬鹿な……この俺が――」 ジリッ

196 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/26 04:54:39 GrA6OtX. 182/305

絶対王者の一方通行が――立チ尽クス。
傍若無人の垣根帝督が――身ヲ縛ラレル。
勇猛果敢の御坂美琴が――戦意ヲ喪失スル。
超戦闘狂の麦野沈利が――険ニ呑ノマレル。
洗脳自慢の食蜂操祈が――発狂シ泣キ喚ク。
熱血野郎の削板軍覇が――腹筋ヲ始メタ。


佐天涙子は、唯々……嗤ッテイタ。
佐天涙子は、唯々……泣イテイタ。

彼女の数百年の経歴などまるで関係なく。
これまでの実績の誇りなど一切を見せ付けず。

あまりの結果に呆れるより無くて   嗤ッテイルノカ。
ただひたすらに自分の運命が滑稽で  嗤ッテイルノカ。

理不尽さに、悔しさに嫌気が差して  泣イテイルノカ。
ただひたすらに悲しくて――悲しくて  泣イテイルノカ。

周囲の者は、倒れそうになりながら、吐き気と無力感に苛まれながら、
はたまた自我すら忘れそうになりながら…彼女を見やるのみ。


学園都市に――漆黒ノ雨ガ降リ注イダ。

197 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/27 05:56:45 FkwGoUtc 183/305

~某ビル~

「……………………」

「ようやく泥佐天の持つ『破砕』式札で自由の身となったが…」

佐天(泥)「…………最悪の事態になったかもしれません」

「…………君は、大丈夫なのか」

佐天(泥)「とんでも、ない――。もう、まともに体が動きませんよ」 カワキワライ

佐天(泥)「夢遊病状態もいいところです、絶望まっしぐらといいますか」

佐天(泥)「連絡しにいった先々の泥佐天たちの悲嘆ぶりも酷いものでした…」

佐天(泥)「ですが――ですが、本体が最高に取り乱してくれたおかげで」

佐天(泥)「却って冷静になれて…なんとかギリギリ自我を保てています」

佐天(泥)「ここで泥佐天たちが巻き添えを食らおうものなら――」

「……ああ。学園都市の存続が危うくなる」

198 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/27 06:20:14 FkwGoUtc 184/305

「……それで、佐天の容体は?」

佐天(泥)「今も結界の中で死んだように眠っていますよ…」  ハァ・・・

佐天(泥)「いえ、精神的にはまさに『死んだ』可能性もあります」

佐天(泥)「小さくないはずの肉体的損傷や疲労が霞んで見えるレベルですよ」

「――泥佐天。自身を舐めるな、佐天を舐めるな。そのような柔な心は持っちゃいない」

佐天(泥)「…それでも、精神負担は計り知れず…」

「――了解した。君も消耗が激しいのだろう、休め」

「わざわざ病院から諸々の手伝いを任せに呼んで済まなかった」

佐天(泥)「いえいえ…」  ノソッ・・・     スゥーッ  ハーーーッ・・・・・・・・

(――どうした?突然息を整えて?)

199 : 以下、名無しが深夜にお送りします... - 2013/07/27 06:26:28 FkwGoUtc 185/305

佐天(泥)「――して、アレイスターさん。改めまして…超重要議題です」

佐天(泥)「最悪の事態を考え、それに備えるために――」

佐天(泥)「本体からの罵倒承知の上で、進めたい話があります」

「…………来たのか、ついに。その時が」

佐天(泥)「…はい。もう悠長なことは言っていられません」

佐天(泥)「昏睡中の本体に独断ではありますが手のひら返し…」

佐天(泥)「Lv.5陣営を……『強制的に巻き込みます』」  グッ

佐天(泥)「私は――ただ、本体には幸せであってもらいたいですから♪」

「――――」  ゴクリ

「――よし。それでは…茨の道となりしプランを練ろうではないか」

【後編】に続きます。

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