ポニテ「なにそれ花の名前じゃん」
短髪「ううん、なんか今男の子の間で流行ってる【コンテンツ】っていう物なんだって」
ポニテ「男の間で花が流行ってるのか?」
短髪「うーん、よく分かんないけど、この【百合】っていうのは男の子では出来ない事なんだとか……」
ポニテ「男の間で流行ってるのに男では出来ないのか?なんだそりゃ」
元スレ
短髪ちゃん「ポニテちゃん、百合って知ってる??」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1360740354/
短髪「とにかく私これ気になってるの……男子に人気のポニテちゃんなら知ってるかなと思ったんだけど、知らない?」
ポニテ「うーん、すまないけど私は知らないなぁ。そもそも私が男子に人気とか初耳だよ。部活中でも話されたことないし」
短髪「あぁ、そう言えばみんな遠巻きに見てるだけだもんね」
ポニテ「ふふん、さすがの男子も私の脅威的運動能力に怖れおののいているんだな」
短髪「(あっ、気付いてないんだ)」
短髪「うーん、ポニテちゃんが知らないとなると…あと知ってそうなのは……」
長髪「短髪ちゃーん♪今日こそ私の抱き枕に~♪」
短髪「にゃあああああああああああっ!!!出たぁああああああああっ!!!!!」
長髪「あぁん、今日の短髪ちゃんの抱き心地はなんて素晴らしいの!!このまま融合しちゃわない?」
短髪「い~や~だ~、ギリギリ」
長髪「はぁ…ホント冷たいですね。寝てるときはとっても大人しいのに……」
短髪「え゛……」
長髪「百合…ですか?」
短髪「うん、長髪ちゃんって"一応"頭良いでしょ?何か知らない?」
長髪「そうですね、まぁ私も"一応"頭良いんで知らないこともないですけど……」
短髪「ホント!?それなら教えてくれない?気になり過ぎてこのままじゃ多分寝れない……」
長髪「んー、短髪ちゃんがこのまま寝不足になってそのふにふにモチモチの肌が無くなってしまうのは困りますし……」
短髪「そ、そうでしょうだからお願い!!教えてください!!!」
長髪「んー、だが断る?」
短髪「な、なんでよぉぉ……」
長髪「百合というのは言葉や行動では現しにくい【概念】的な物です。今ここで説明するのは無理です」
短髪「な、なんか難しそう……」
長髪「そうでもありません。初歩的な物だと割と簡単ですよ?実際にやってみます?」
短髪「えっ、今ここでは説明出来ないって……」
長髪「だから初歩的な物ですよ。ちょっと手を出してください」
短髪「こ、こう……?」
長髪「はぁああん…短髪ちゃんのふにふにの手が……」
短髪「ちょっと、イラッ」
長髪「コホン、失礼しました。ではさらに失礼して……」
短髪「……」
長髪「……」
短髪「……えっと手を繋ぐだけ?」
長髪「そうですが、何かご不満でも?」
短髪「手を繋ぐ事を百合って言うの?」
長髪「だから言葉や行動では現しにくい【概念】だと言ったではありませんか」
短髪「うーん、これが百合……の初歩的なやつ」
長髪「まぁ、この状態で家まで帰ったら一気に百合レベルが上がりますが……」
短髪「ふーん、じゃあ実践してみる」
長髪「え?………え?」
短髪「乗り掛かった船ってやつ。このまま初級で終わってはいおしまい、じゃつまらないでしょ?」
長髪「た、確かにそうですね。どうせ帰る方向も同じですし(イヤッホォオオオオオオ!!!!)」
短髪「と言うわけでレッツゴー!!」
ポニテ「あれ?お前ら何やってんだ?罰ゲーム?」
短髪「なんかねー、長髪ちゃんが言うにはこれが百合なんだって」
長髪「これは短髪ちゃんがどうしてもと言うのでしてるのですよ(キリッ」
ポニテ「おい長髪、顔がだらけ過ぎてキモいぞ」
ポニテ「ふーん、これが百合ねぇ。男には出来ないって聞いたけど、こんなの誰でも出来るじゃん」
長髪「黙りなさいアマゾネス。黙って男の球でも追い掛けて遊んでなさい。野人にはこの高度な概念は理解出来ないんです」
ポニテ「ふん、ガリ勉様は一生教科書にかじりついてそのまま教科書を主食にしてやがれ」
短髪「ちょっと!!喧嘩はダメ!!!めっ!!!」
短髪「はい、なんやかんやで愛しの我が家に到着しましたー」
長髪「で、なんでアナタも着いて来てるのよ」
ポニテ「あ?短髪にお呼ばれされたからに決まってるだろ」
長髪「コレから私は短髪ちゃんに百合哲学を教え込むんです。アナタのような野人には理解出来ませんよ?」
ポニテ「だーれがお前の授業なんて聞くか」
短髪「……ねぇ、喧嘩はダメって言ったよね?」
長髪&ポニテ「あ……」
短髪「そっかぁ…二人共私のお願い…聞いてくれないんだぁ…へぇ……」
ポニテ「おおおおお、落ち着いてくれ!!!これは喧嘩ではない、断じて」
長髪「そ、そうですよ!!!いわゆる意見の相違というもので。いわゆる討論大会に興じているだけで。いわゆる……」
短髪「ん、そう♪喧嘩じゃないなら何でもいいわ♪」
ポニテ「お前のせいで飛んだとばっちりじゃねーか」
長髪「アナタがアマゾネスなのがいけませんわ。教科書は読めなくとも空気は読んでください」
ポニテ「て、テメー……」
短髪「と言うわけでここが私の部屋です」
ポニテ「見りゃ分かるよ。何度も来てるし」
長髪「はぁあああん、短髪ちゃんの部屋、短髪ちゃんの部屋だわぁぁッ♪」
ポニテ「お前も来るたびにそうやってクルクル回るのやめてくれ」
長髪「コホン、とりあえず短髪ちゃんは百合の初歩的なレベルをクリアしました。なのでこれからより深みにハマってもらいます。そこでコレの出番です」
短髪「なにこれ、ゆりゆり?漫画?可愛い……」
ポニテ「うっひゃぁ、長髪には似合わない絵柄だなコレ」
長髪「これは百合の入門書的な物です。これを読んでゆりゆりしてください」
短髪「なんか授業みたい……」
ポニテ「って言うか長髪、何で鞄にこんなデカイ漫画が入ってんだよ」
長髪「黙りなさい類人猿。この本の素晴らしさは本と言う存在すら知らない蛮族には分からないのです」
ポニテ「そ、そこまで言うか……こんな漫画一字一句違うことなく徹底的に読み尽くすなんて朝飯前だよ!!!この悪逆非道女っ!!!」
長髪「読むならどうぞご自由に。ただし短髪ちゃんの後ですが」
短髪「ふむふむ……うひゃあ…うんうん…」
ポニテ「なぁ長髪」
長髪「なによ」
ポニテ「短髪って脳ミソと顔の筋肉が直結してんのか?なに考えてるか手に取るように分かるぞ」
長髪「知らないけどそこが可愛いのよ。抱き心地も最高だし完璧なのよ」
ポニテ「あー、はいはい。……抱き心地ねぇ」
短髪「はぁ……長髪ちゃん!!!私とっても感動した!!!」
長髪「さすか短髪ちゃんです。この素晴らしさを一発で理解するなんて!!!」
短髪「つまり親友が仲良くする事を百合って言うんだよね!!!はぁ素敵、これが実際に出来れば……」
長髪「し…親友……ですか」
短髪「はい、ポニテちゃん。次はポニテちゃんが読む番!!」
ポニテ「おい長髪、ネタバレするなよ?いいか、絶対ネタバレするなよ?」
長髪「親友…友達……他人…」
ポニテ「あ、あのさぁ長髪……」
長髪「何ですかバルバロイさん……私は今話す気分じゃないんです」
ポニテ「いや、これ読んだけど、その、親友と言うか、恋人の様な、キスとかしてるし……」
長髪「好きな人とキスするのは当たり前じゃないですか。何を言ってるんです?」
ポニテ「いや、でも、これ、女の子同士……」
短髪「ちょっと、また何か言い争いの気配がするんだけど……」
長髪「あら短髪ちゃん。言葉の通じないバーバリアンと言い争いなんてしようにも出来ませんよ」
ポニテ「なっ、テメー!!!さっきから人の事をバルセロナとかバルサミコ酢とか好き勝手言いやがって!!!」
長髪「黙りなさいトロール。鼻に魔法の杖を突っ込んで気絶させますよ」
ポニテ「んだとこの辞書頭が。お前は昔ッから私の事をそうやってry」
短髪「うるさぁああああああいッ!!!!!」
髪&ポニテ「ビクゥッ!!!!!」
短髪「何で二人はいつもそうなの…もっと…仲良くしてよ……私みたいにさ…」
ポニテ「いや、でも、さぁ、長髪からいつも……」
長髪「なっ!!!人聞きの悪いことを言わないで。そもそもアナタが百合の哲学を小馬鹿に……」
短髪「二人共うるさい!!!」
短髪「長髪ちゃんもポニテちゃんも口が悪すぎるの。もっと仲良くおしとやかに……ね?」
ポニテ「おしとやかにって言われてもなぁ…… 」
長髪「仲良くって言われてもねぇ……」
短髪「ふふふん、そんな分からず屋の二人にこそコレよ」
長髪「いや、それ私が持ってきたゆりゆry」
短髪「今から二人には百合で仲良くなってもらいます!!異論は後で書面として提出すること!!!!」
長髪&ポニテ「なぁッ!?」
ポニテ「ちょっと待ってくれよ!!!なんだ?私はこんな悪口の宝石箱と、きききキスとかするのか!?無理だ無理無理!!!!」
長髪「私もこの馬鹿と同意件です。これとキスするぐらいなら駅前でフリーハグでもした方が5万倍はマシです」
短髪「私はね、仲良くなってもらいたいの、分かる?もうね、言い争いとか、嫌なの、分かる?分かるよね?ね?」
ポニテ(おいヤバイぞ。短髪の目から光が消えた)
長髪(ヤバイですね。このままだとまたテディベアを片手に夜な夜な町を徘徊する生ける都市伝説になりかねません)
ポニテ(勘弁してくれよ。徘徊する幼女ってだけでホラーなのにそれを探して捕まえるってアドベンチャーする私達の身にも……)
短髪「また、言い争い?もう、駄目なんだから、喧嘩はね、めっなの、分かる?分かるよね?ね?」
長髪「(仕方無いですね)。分かりましたわ短髪ちゃん。私達の仲の良さを今からお見せいたします」
ポニテ(まままま、マジで言ってるのかそれ!?)
長髪(これも短髪ちゃんの精神安定の為です!!一時の恥と友人のどちらを選ぶかなんて答えは決まってるでしょう?)
ポニテ(なぁクソッ!!!言っとくけどノーカンだからなノーカン!!!)
短髪「早く、仲良しなところ、見せて?」
長髪「ふふふっ、キスぐらい仲良しなので余裕なんですが、こういうのは仲良しでも心の準備が必要なんですよ」
ポニテ「これは人工呼吸、これは人工呼吸、これは人工呼吸……」
長髪(じゃあ…いきますよ……)
ポニテ(お、お前から来るのかよ!!!ここは慣れてない私のタイミングで……)
長髪(私だって慣れてませんわよ!!!私が受ける側だとアナタの馬鹿力に耐えられないでしょ、馬鹿!!!)
ポニテ(うわぁ…マジか…マジか……ファーストキスなのに……)
短髪「ジーッ」
長髪「あ、あの…そんなに見つめられたら出来るものも出来ませんわ……」
ポニテ「そ、そうだ。こういうのは当事者以外は目を瞑るのがエチケットで……」
短髪「私が目を瞑ったら二人は絶対仲良くしないでしょ……」
ポニテ「め、珍しく食い下がるな……短髪のやつ」
長髪「やはりここは腹を括る他ありませんね」
長髪「ちょっと…その馬鹿力もっと緩めてくれない?」
ポニテ「か…顔が近いんだよ……もっと離れ……」
長髪「短髪ちゃんの為なの…我慢して…ほんの少しでいいから……」
ポニテ「っうう………えっと…その…お前さぁ…」
長髪「何よ……」
ポニテ「そんな顔もするのな……初めて知った」
長髪「なっ!!!こんな時にそんな事…言ってる意味が分かってるんですか?」
短髪「喧嘩はダメって言った…絶対」
ポニテ「あーぁ、短髪が怒った……」
長髪「アナタのせいでしょ馬鹿!!もういいから目を瞑って、終わらせるから」
ポニテ「ん…いや、もう良いよ。腹括ったから」
長髪「えっ…?って顔近ッ!!!」
ポニテ「お前もさっき同じくらい近づけてきただろ……辞書頭」
長髪「え…その…待って……こっちのタイミングで……その」
ポニテ「いや、もう腹括ったし…このままさっさと終らせるよ」
長髪「ちょっと……待って………そんな急に……お願い…ホントに…………」
短髪「………おぉ」
長髪「…………」
ポニテ「…………」
短髪「えと、その、ぶ…ブラボーブラボー」
長髪「…………サイテー」
ポニテ「……そりゃコッチの台詞だよ辞書頭。お前が原因の9割じゃねーか」
長髪「(キスよりも若干ドキドキした自分に嫌悪感を抱くわ……)」
長髪「はぁ…今日と言う日は二度と思い出したくない忌むべき日になりそう……」
ポニテ「それはこっちの台詞だよ。なんだよゆりゆりって…そんな本持ってきたのがそもそもの元凶だろ」
短髪「あれ?もしかしてまだ仲良くない?キスだけじゃ足りなったのかな……」
長髪&ポニテ「え゛……」
長髪「そ、そんなことありませんよ?いやむしろ今まで以上の仲になったと言っても過言ではありませんし……ねぇ?」
ポニテ「そ、そうだ私達より仲のいい奴等なんていないと断言する!!!」
短髪「ふーん、ならもっかいキス出来る?」
ポニテ「そ、それは……なぁ?」
長髪「ちょっと!!!こっちに振らないでくれます?」
短髪「ほらやっぱり。見せかけだけの百合だったんでしょ?」
長髪「み…見せかけ……ガーン」
ポニテ「キスに見せかけも糞もないだろ!!私達は仲良しの記しにキスしたぞちゃんと」
短髪「でもキスした直後に仲悪そうにしてた。あのキスは見せかけの偽物だ!!!ビシッ
長髪「ん、確かに短髪ちゃんの言うことにも一理あるかも。うん」
ポニテ「はぁ?お前までどうしたんだよ!!!」
長髪「だって短髪ちゃんに百合を教えたのは私ですし、その短髪ちゃんが百合について熱く語ってるんですよ?私がそれを否定して何になります?」
ポニテ「いやだからさ!!そのせいでさっきあんなことになったろ!!!そこで変に肯定したらそれこそ何になるんだよ!!!!」
短髪「そもそも百合を名乗るならキスよりももっと深いことをしないといけないと思うの……」
長髪「そうですね…最近はキスすれば百合という悪き風潮が蔓延してますし……」
ポニテ「お前らどうしたんだよぉおお!!!しっかりしろ!!気をしっかり持て!!!!」
短髪「ねぇ長髪ちゃん。百合の人ってキス以外に何をするの?手を繋いだりする以外に」
長髪「そうですね、例えば腰に手を回して密着させるポーズは百合の基本型と言われていますが……」
短髪「あっ、じゃあそれで。基本型ならちゃんと網羅しとかないと」
ポニテ「あっ、ゴメン。私そろそろ帰るわ。帰ってドリフ観ないと……」
長髪&短髪「待った」
ポニテ「な、なんでございましょ?」
長髪「アナタさっき私の唇にそれはそれは汚らわしいことをしたでしょ?」
ポニテ「あれはノーカンだノーカン!!根に持つんじゃねーよ。って言うか私も奪われてるからな!!!!」
短髪「百合って浮けと責めがあるんでしょ?今度は逆にしてみたらいいんじゃないかな」
長髪「あら素敵な考え。さすが聡明なる短髪ちゃんです」
ポニテ「ぬぉわぁーッ!!離せー!!!私は帰る、帰るんだー!!!!」
短髪「あっ、そう言えばポニテちゃんって昔私に告白してきたよねー……」
ポニテ「………え゛?」
短髪「幼稚園の頃に【俺が守る】とか言って。あのときのポニテちゃんすてきだったなー」
長髪「へぇ…ふぅん……へぇ…」
ポニテ「お前それは内緒って言っただろぉおおおおおっ!!!!」
短髪「そうだったっけ?ウッカリしちゃった♪もしポニテちゃんがこのまま私の言うことを聞かなかったらもっとウッカリしちゃうかも♪」
長髪「私はこの手にもっと力が入るかも知れませんね……」
ポニテ「小鬼だ…小鬼がいる……」
短髪「ポニテちゃんは私の言うことを聞いてくれる優しい子だよね?」
ポニテ「………はい」
短髪「と言うわけで、まずは長髪ちゃんが言ってた基本型からね。えっと腰に手を回すんだっけ?」
ポニテ「えっと…やっぱり私と長髪のコンビでするのでしょうか?」
短髪「だって私とポニテちゃんや長髪ちゃんとじゃ身長差がありすぎるし、何よりアナタ達二人を仲良くさせるのが目標だからね」
長髪「腹を括りなさい」
ポニテ「何度括ったらいいんだよ……」
長髪「ちょ、ちょっと、その腰にまとわりつくナメクジみたいな手付きなんとかなりません?」
ポニテ「うるさいなぁ…さっさと終わらせたいんだよ。文句言うな変態」
長髪「ちょっと、息を吹き掛けないで、馬鹿と馬鹿力が移るわ」
短髪「喧嘩は駄目ですよー?」
長髪「あぁもう、百合って見てる分には素敵ですけど実際やるとなると嫌悪感しかありませんね。ましてや相手がゴリラだなんて」
ポニテ「そりゃ悪かったな。言っとくけど私が抱く嫌悪感の方がずっと凄いと思うぞ」
短髪「うーん、もうちょっとだけ手を上に……うんそう、それ」
短髪「あぁー、いいねー、素敵だよー、うん、最高にビューティフル。もうちょっと顔を近付けてみようか?はいそれパーフェクト」
ポニテ「おい、テディベア片手に徘徊するどころか、カメラ片手にスタジオに住み込む奴が乗り移ってるぞアイツ」
長髪「連れ戻す手間がいらないだけマシでしょ。って顔近い顔近いッ!!!」
ポニテ「だって短髪がこうしろって……」
長髪「ちょ、ちょっと…腰の手を動かすのやめてくれない?気持ち悪いから」
短髪「じゃあ一発キスでも頂いちゃいましょうか?はい、ドーゾ♪」
ポニテ「おい、またキスをご所望だぞ」
長髪「えぇ…この体勢でキスってちょっとガチ過ぎじゃありません?」
短髪「これが駄目なら次はベッドの上ね……ボソリ」
長髪&ポニテ「はい分かりましたキスします」
長髪「で、次はどちらから顔面を打ち付けるわけ?」
ポニテ「嫌な言い方するなよ、そりゃお前からだろ、もう私からするなんて死んでもゴメンだよ。お前からだ」
長髪「はぁ…まぁ順番ということで妥当なところですね。じゃあその曇った眼を閉じてくださる?チラチラと鬱陶しいので」
ポニテ「はいはい。閉じますよ閉じますよ」
長髪「ん、腰の手の動きを止めてくれない?ホントに気持ち悪いから」
ポニテ「し、仕方無いだろ。嫌悪感を手から逃すしかこの状況に耐える術がないんだよ」
短髪「仲良ーく…仲良ーくねー……」
長髪「じゃあ…行きますよ。せいぜい堪えてください……」
ポニテ「(これは人工呼吸、これは人工呼吸、これは人工呼吸……)」
長髪「…………」
ポニテ「………」
短髪「…………」
短髪「えっと…長くない?ねぇ…ちょっと……」
短髪「は、はいカットカット!!!!おしまいおしまい!!!良く出来ました。大変よく出来ました!!!」
長髪「………」
ポニテ「………」
短髪「ね…ねぇ……なにこれ…あれ?」
短髪「あれ…私……お邪魔?私の部屋なのに?……あれ…?」
長髪「………」
短髪「わひゃあ…長髪ちゃんの手が、ポニテちゃんの…服の中に……」
ポニテ「………」
短髪「ひゃわぁ…ポニテちゃんの手が長髪ちゃんの頭をしっかり捉えて離さない……」
短髪「ああぁあ、あの…私ちょっとお邪魔みたいだから……リビングでドリフ見てるね?その…どうぞ、ご、ごゆっくり……」
ポニテ&長髪「今だ(今です)!!!」
ポニテ「おーっと!!!手が滑って私は思わず私の鞄を手にとってしまったぁー!!!」
長髪「あーれー、その勢いに振り回されて私は私の鞄を手にとってしまいましたぁー!!!!」
短髪「ふぇ…!?」
長髪&ポニテ「と言うわけでまた明日学校で会いましょーう!!!!さよならー短髪ちゃーん!!!!」
短髪「なぁーッ!!!ちょ、ちょっと待ちなさいよ二人共ーっ!!!!」
ポニテ「いやー、手が滑ってしまってどうにもならないのですよー!!!おーっと今度は足が滑って靴を履いてしまったー!!!」
長髪「私はこのバーバリアンに振り回されてどうにもなりせんわー!!!あぁー足が滑って靴を履いてしまっいましたー!!!!」
短髪「ぬぅー!!!謀ったわね二人共ーッ!!待ちなさいよー!!!!」
ポニテ「謀ったとは心外な!!!目の前で話してたじゃないか。小さくて聞こえなかっただろうけどなー!!!」
長髪「写真家が乗り移らなければこんなことにはならなかったかも知れませんねー。でももう遅いですよー?」
短髪「このー!!!明日合ったらアナタ達のアダ名は百合姉妹にしてやるー!!!!」
ポニテ「それは困るけどこれ以上を望まれるよりマシだー!!!」
長髪「私達は明日から短髪ちゃんを百合の権化とでも呼びますわー!!!」
ポニテ「いやー、何やかんやあったけど無事に逃げ帰れてたなー、助かったぁー」
長髪「もう二度としませんよあんなこと。二度しましたけど……」
ポニテ「ノーカンだよノーカン。あれを入れて数えたらキスする度にお前の顔がチラついて死にたくなる」
長髪「それは私の台詞です。これから短髪ちゃんとキスする機会があっても脳裏に浮かぶのがバルバロイの顔だなんて……」
ポニテ「だからノーカンなんだって。今日と言う日は無かったのだ!!!それで全て解決」
ポニテ「それじゃ私はコッチだから、せいぜい気を付けて帰れよな」
長髪「ご心配なく。わたしはアナタのような蛮族と違って注意力も記憶力もあるので……」
ポニテ「ふん、ちょっとはその減らず口をなんとかする努力をしろよ」
長髪「そうですね……減らず口が鬱陶しいとか言われてまたその馬鹿な事しか言えない唇で私の唇を塞がれたくありませんし。努力しますよ」
ポニテ「それが余計なんだよ」
ポニテ「あっ。そうだ、ちょっと……」
長髪「何ですか…?って顔近ッ!!!」
ポニテ「ゴメン、その、どうしてもさ…長髪に確認したいことがあるんだ。これは誰にも聞かれたくないから……」
長髪「そ…そんなの後でメールでも……」
ポニテ「それじゃ駄目なんだよ。今聞かないと……」
長髪「わ…分かりましたから……答えが分かることなら何でも答えますから、だから顔を……」
ポニテ「この距離が良いんだよ。誰にも聞こえないから……」
長髪「で、で…何が聞きたいんですの?い、言っときますけどアナタへの気持ちとか屁にも劣りますよ?」
ポニテ「いや、そんなんじゃないんだ。その……なんだ」
ポニテ「バルバロイってどういう意味だ?」
~終劇~