女「?…だれだっけ?」
元スレ
メリー「今あなたの家の前にいるの」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329233473/
メリー「忘れたの!?あなたに捨てられたあのメリーなの!」
女「えっ、子供の時買ったお人形?」
メリー「そうよ!あなたに捨てられた恨み。ここで果た…むぎゅ!」
女「わーい!戻って来てくれたんだね!」ギュー
メリー「は、離れなさい!」
女「お母さんに捨てられて寂しかったんだよ!」ギュー
メリー「うぐぐ…!」
女「こんなボロボロになって…つらかったんだよね?髪もぐしゃぐしゃだし!」
メリー「は、離れてよ!」ジタバタ
女「これからはずっと一緒だよ!」
メリー「うう~!」ジタバタ
メリー「はあ、はあ、ようやく解放された…」
女「メリー、また一緒だね!」
メリー「…その必要はないわ。あなたを殺す為にやって来たんだから」シャキン
女「えっ!それどこで手に入れたの?かっこいいね!」
メリー「調子狂うわね…。まあいいわ。死ねっ!」バッ
母「女、ご飯だよ」ガチャ
メリー「ぶみっ!」ビターン
女「お母さんメリーが戻ってきたんだよ!」
母「あら、最近の人形は自動で動くのね」
父「んなわけないだろなんか霊的なあれだろ」
母「なによつまらないわね。…ご飯いらないのかい?」
メリー「…私何で食事に呼ばれてるの?」
母「女、そのメリーってやつを風呂に入れな」
女「うん!メリー、服自分で脱げる?」
メリー「脱げない。…じゃなくて!私はあなたを殺しに」
女「そうなの?じゃあ私が脱がしてあげるよ!」ポイポイ
メリー「人の話を聞きなさい!」
メリー「何でお風呂なんかに…」
女「気持ちいい?メリー」ワシャワシャ
メリー「殺す相手に髪洗われているなんて…武器は服にしかないし」
女「一緒に湯船につかろう!」サブーン
メリー「…ひゃあ!お、溺れ…!」ジタバタ
女「あっ、私に捕まって。メリー!」
メリー「し、死ぬ所だったわ…」ゼエゼエ
メリー「殺す…絶対殺す!」
女「メリー、一緒に寝よ!」
メリー「…!いいわよ」
女「やった!」
メリー(馬鹿ね!寝首をかってやるわ!)
女「お休み、メリー」
メリー「ふふふ…彼女が完全に眠るまで待つわよ」
メリー「ようやくわたしの恨みがはらせるわね…!」
メリー「……」
メリー「…まだみたいね」
メリー「……」
メリー「……」スヤスヤ
女「あ、先に寝ちゃった」
メリー「ん?…しまった!ふかふかの布団でつい!」ガタンガタン
メリー「しかし暗くてはよく揺れるわね…どこかしら?」
メリー「…ん、チャック?」ジー
女「まずい遅刻しちゃう!」シャー
メリー「な、なに?建物が早く動いて…いやっ!」ジー
メリー「どこよ…ここ」ガタガタ
メリー「今度は大丈夫よね?」ジー
女「……」
メリー「…チャンス!後ろを向いていて気づいていないわ!」
メリー「今度こそ恨みを果たしてやるわ…!」
メリー「女…死になさい!」バッ
教師「…ん?なんだ?」クルッ
生徒「大声だしたやつだれだよー」クルッ
全生徒「……」クルッ
メリー「」
女子A「へえー、メリーって言うんだ。その人形」
女「そうだよ!昨日戻ってきたの」
女子B「寂しい女のことを思って戻って…泣けるわ」
メリー「わ、私は別にそういう訳で戻ったんじゃないわ!」
女子C「典型的なツンデレだわ…この子」
メリー「…ツンデレって何?」
女子A「よく見ると服ボロボロね」
女「そうなの…サイズが違うから他の人形の服もきれないの」
女子B「…人形服専門で作ってる人ならしってるよ」
女「本当?じゃ放課後そこに行こう!」
メリー「さ、さわらないでよ…」
女子C「…柔らかい」ムニムニ
<放課後>
女子B「こんちわ。爺さん」
爺「おや、久しぶりだね。何年ぶりかね?で、用事は?」
女「この人形の新しい服を作って欲しいの…」
爺「どれどれ…おや、結構古いものだね。そろそろおばあさんになるぐらいだね」
メリー「離しなさい!」ジタバタ
爺「…!久しぶりだね。喋る人形にあうのは」
爺「昔を思い出す…あの時は数体の人形が壊しあっててな…」
女子B「爺さん昔話はいいから新しい服を作って」
女子A「今じゃ喋る人形は珍しくないんだけどね」
爺「そうじゃった…どれ、採寸を」
メリー「…!さわらないでよ!」ゲシッ
爺「おやおや。私じゃ無理みたいだ…。誰か採寸してくれ」
女「じゃ、私が」ササッ
メリー「うう~!」ジタバタ
爺「採寸したからちょっと待っておれ。たしか完成品があるから」
女「良かったね!新しい服を帰るよ!」
メリー「私はいらないわよ!あなたを殺…」
女「そんな謙遜しなくていいよ!私が買ってあげるから」ギュー
メリー「うぎゅ!」
爺「ちょうど良いのがあってだな」
女子A「これは…」
女子B「凄く…」
女子C「イイ!」
女「かわいいよ、メリー!」
メリー(武器が…)
爺「ああ、後彼女が着てた服に沢山針とか危ないものがあったからそれ全部処分したぞ」
メリー「」
女「ありがとう、お爺さん!お代は…」
爺「いらん、いらん。後あそこに彼女と同じ服が何着があるから持って行きなさい」
女「本当に?よかったね!メリー!」
メリー「あ…あう(私の武器が…)」
女子C「嬉し過ぎて声がでないみたいだわ」
<風呂>
女「溺れるといけないから桶のお風呂に入ってね!」ワシャワシャ
メリー「……」チャプ
女「どうしたの?元気ないよ?」
メリー「…!何でもないわ…きゃっ!」ツルン
女「慌てて立つから…」
女「お休み。メリー」
メリー「なによ…捨てた癖に抱きついちゃって。勝手過ぎるわ」
メリー「……」
メリー「暖かい…」ギュッ
女「えへへ」ギュー
メリー「むぎゅ!」
<翌日学校>
教師「…であるからして」
メリー「……」ジー
教師「…と言うわけで」
メリー「……」ジー
教師(誰かに見られているような気が…)
メリー「バレて追い出された…何しようかしら」
猫「にゃー」
メリー「ん?…よし」ノリッ
猫「にゃー!?」
メリー「きゃっ!?…絶対乗ってみせるわ」
猫「フーッ!」
女「あれーっ?メリーどこ行ったの?」
女子A「追い出された後どこ行ったのかしらね」
メリー「ここよ」
女「あっ、メリー…って何に乗ってるの?」
メリー「乗りこなしてみせたわ」フフン
猫「にゃー」
女「凄いねメリー!猫を飼い慣らしているわ」
メリー「ふふん、私にかかればこれぐらいは楽勝よ」
メリー(これで女がどっか行ったときに追いつけるわね)
<帰宅>
母「捨ててきなさい」
メリー「なんで?別に飼ってもいいじゃない!」
父「生き物に興味を持つとはな…」
女「うん、そうだね」
メリー「ふふ、無理やり認めさせたわ…」
女「ただっ子していたよね」
メリー「そのことは忘れて。…さて名前をつけなきゃ」
女「タマ、おいで」
猫「にゃー」
メリー「あっ…マリーがよかったのに」
猫「…ZZZ」
メリー「あっ、丸まって寝てる」
メリー「……」
メリー「…よいしょ」ポフン
メリー「はぁ…暖かい」ヌクヌク
猫尻尾「」ビュン
メリー「痛いっ!」
女「メリーってご飯食べれないの?」
メリー「人形だから当たり前じゃない」
女「えー。けど一回食べてみようよ。ほら、あーん」
メリー「…あ、あーん」パクッ
女「…どう?」
メリー「あれ?味覚がある…美味しい」
女「やった!仲良くご飯が食べられるね!」
父「どういう仕組みだ…?」
母「メリーの食費。あんたの小遣いからとるから」
父「」
<学校、昼食>
女「いただきます!」
メリー「…いただきます」
女子A「えっ、メリーも食べるの?」
女「うんそうだよ」
メリー「……」モッキュモッキュ
メリー「…美味しい」パアアア
女子ABC「「「か、可愛い…」」」キュン
メリー「じゃあ、先帰ってるわ」
女「うん、また自宅で」
女子B「えっ、一人で帰れるの?」
女「うん飼い猫のタマに乗って帰れるんだよ」
\ナニコレー/\カワイイー/\ニャッ!?/
メリー「…タマ逃げちゃった」テクテク
女「あらら」
女「お休み。メリー」
メリー「…ええ、お休み」
女「……」スヤスヤ
メリー「なんだろもう彼女を殺そうとする事が馬鹿らしいわね…」
「……」ジーッ
メリー「…!誰?」
「」シーン
メリー「何よ気のせいじゃない…寝ましょう」
「……」
女「今日も楽しかったねメリー」
メリー「ええ…そうね」
人形「……」ポテポテ
女「あれ?人形が歩いているね」
メリー「そう…ねっ!?」
女「あれー?メリーと似た姿だね」
メリー「……」ガタガタ
女「どうしたの?メリー」
人形「あの時の恨みはどこに消えたのかしら、メリーさん?なんなら私が変わってあげましょうか?」
メリー「やめて…お願い、やめて」
女「…?」
人形「私は女を殺すと言ったから手助けをしたのに…それじゃずるいわよ」
女「…殺すってなに?」
メリー「…逃げて!逃げましょ!」
人形「逃がさないわよ」ヒュン、ドゴッ
女「壁に穴が空いた?」
女「どういうことなの?」タタタ
メリー「あれは私が動くようにしてくれたの。私があなたを殺すという条件でね」
女「ええっ!なんで?私恨まれることしてたの?」
メリー「間違いだったとしても捨てられたもの。恨むわよ」
女「…ごめん」
メリー「…いいわよ。間違いだったんだから」
女「…ただいま!」
父「お帰り。母さん温泉旅行でしばらくかえって来な…」
人形「あはははは!」ドカン
父「うわ!玄関が吹き飛んだぞ!」
女「…助けて!」
人形「死ね死ね死ね…!」ドカン、バカン、バキッ
父「ローンが…じゃない。我が娘が危ない!」
女「どうしよ…このままじゃ追いつかれちゃうよ!」
メリー「あいつ空飛んでいるしね…」
父「娘に何をする!」ガシッ
女「あっ、お父さん!」
メリー「これで止まるのかしら?」
人形「邪魔だ…!」バキッ
父「ぐえっ!」バタッ
メリー「あっけない…」
女「はあ、はあっ。もう走れないよ…」
人形「ははは!死ね…!」
メリー「…ええい!」ドゴッ
人形「ぐっ…!」バタッ
女「あっ、メリーさん!」
メリー「逃げて…私がどうにかするから!」
女「無理だよ、私と一緒に逃げようよ!」
メリー「馬鹿いわないでよ。このままじゃ追いつかれるだけ…あなたは遠くに逃げて」
女「……」
女「…誰か助けを呼んでくるから!」タタタ
人形「くそっ…手始めにあなたから壊してあげるわ」
メリー「たとえ壊されても女には近づかせないわ!」
人形「…ムカつくわね」
メリー(落ちていた裁縫針でなんとかしないと…)
人形「壊れろ…」ヒュン
メリー「…!」
女「はやくはやく!」
爺「少し落ち着け…しかしなんで儂なんじゃ?」
女「だって人形に詳しいから…それよりは早くもしないとメリーが!」
人形「…メリーってこれのことかしら?」
女「…!」
女「それってメリーの…」
人形「ええ、そう。メリーのものよ。私が千切ったの。両足と左腕をね」
女「そんな…」
人形「だって、あいつ弱い癖に何度も向かって来るもの。左腕千切ったときは死んでたけどね」
女「あ、ああ…」
人形「おや…どこかで見たような人もいるわね」
爺「変わらないのお…まあ人形だから当たり前かの」
爺「儂が子供のころかのお…初めて喋る人形を見たのはお前じゃったな」
人形「年の割によく覚えているじゃない」
爺「ああ。確か誤って捨てられた時戻りたいという思いで…喋るようになっておったな」
人形「……」
女「メリーと少し似ている…」
人形「少し?いや、全然違うわよ!」
女「…!」ビクッ
爺「家族は喋るようになったお前を忌み嫌うようになっておったな…そしてある日に」
人形「皆殺しにしたのよ」
爺「確か人形達の壊し合っていたの時もいたはずじゃ」
人形「ええ…そうだったわね。皆ぶっ壊したけど」
女「どうして…どうしてメリーを動けるようにしたの?」
人形「理由は単純…。他の人形が人を殺すのをみたかったのよ」
女「…!」
人形「私程じゃないけど人に恨みを持ってる人形がいるのよ。そいつを動くようにしてみると面白い具合に人を殺すのよ。それが楽しくて」
人形「あんたの人形もそうだったんだけどそうならなかった。それが悔しくて…だから私が直接殺す事にしたの」
女「どうして…?」
人形「喋る人形が人と仲良くしているからよ。私があんな思いをしたと言うのに…」ギリギリ
爺「やはりただの呪いの人形になり果てておったか…」
人形「五月蠅いわね。そう言う事、死んだ後に言ってくれない?」
女「私は…私は、絶対あなたに殺されないわ!」
人形「喋り過ぎたわね…とっとと皆殺しにして次の人形を探すとしますか…」
「……」ヒュン
人形「何?誰よ!」
猫「にゃー」
人形「なんだ猫か…。それじゃ大人しく死んでね」グググ・・・
猫「にゃっ!」タタタ、ピョーン
メリー「殺させて…たまるもんですかっ!」
人形「なっ!まさか!」
メリー「…てぇい!」ビシュッ
ザクッ
父「痛た…。久しぶりに殴られ…ん?」ポトッ
父「人形の頭…?」
女「メリー!生きてたの!」
メリー「人形だから大丈夫よ。一回気絶していたけど」
女「…良かった。本当に良かった」ポロポロ
メリー「あら、怖かったの…?」
女「違う…嬉しくて泣いてるのよ」ポロポロ
メリー「あら、そうなの?」
人形「くそ…くそっ!まさか逆に壊されるとは…!」
父「うおっ!人形の頭が喋った!?」
爺「…貸して貰ってもいいですかな?」
父「…いや、いらんからやるよ」
人形「何?私をハンマーで木っ端微塵にするのかしら?」
爺「いや、昔のお前を思い出させる」
人形「…」
爺「昔のお前は目の前の彼女達みたいだったぞ?」
人形「…ふん!」
<数年後>
爺「…よし!これで全部治ったぞ」
女「うわー。良かったね!メリー」
メリー「予想外に時間がかかっわね」
人形「…右手も壊せば良かったかしら?」
メリー「ふん。デュラハンみたいに首なしの癖に」
人形「なにを…!あっ!」コロン
メリー「……」ニヤニヤ
<学校>
女「おはよー」
女子A「おはよ。メリーちゃんは?」
メリー「ここよ」ジーッ
女子B「カバンの中に…全部治ったらしいね」
メリー「そうなのおかげで調子がいいの」
女子C「へぇ…」ムニムニ
メリー「頼むからそれは止めて…」
<自宅>
「「「「いただきます」」」」
女「メリー私卵焼き作ったの。食べて」
メリー「ええ」モッキュモッキュ
女「…どう?」
メリー「…美味しい!」
女「本当に?良かったー!」
母「まるで姉妹ね」
父「・・・母さん。俺の小遣い上げて」
母「ダメ」
女「…おやすみ、メリー」
メリー「……」
女「メリー?」
メリー「なんか誤解もあったけど…これからも一緒にいようね、女」
女「うん、ずっと一緒よ!メリー!」ムギュッ
メリー「…えへへ」
猫「にゃー」
終わり
1メリー