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一方通行「なンでも屋さンでェす」
【前編】
【後編】
(窒素通行)
一方通行「コーヒー屋さンでェす」
(ですの通行)
一方通行「占い屋さンでェす」
(原子通行)
一方通行「ほぐし屋さンでェす」
(番外通行)
なンでも屋さン(窒素通行)
http://ex14.vip2ch.com/news4gep/kako/1293/12930/1293027427.html
コーヒー屋さン(ですの通行)
http://ex14.vip2ch.com/news4gep/kako/1294/12942/1294233313.html
占い屋さン(原子通行)
http://ex14.vip2ch.com/news4gep/kako/1294/12946/1294626288.html
ほぐし屋さン(番外通行)
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1295/12957/1295789505.html
こんばんは
来週くらいに投下する予定でしたが、忙しくなりそうなので今のうちにと立てました
今回はオーソドックスに食事処です、シリアス要素は一切ありません
メインアシスタントはオルソラとなっています
過去最高にグダグダなうえ、全体的にゆるくなってます
そして魔術サイドで話が展開するわけではありませんのであしからず
元スレ
一方通行「お食事屋さンでェす」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1296827286/
注意
・原作との矛盾点はこのSSの設定として読んでください
・キャラ崩壊注意、特に一方さんとオルソラがただのアホの子になってます
・グダグダ、ゆるゆる、まろみが苦手な方は戻る事をおススメします
書き溜め済みなので、いつものよう淡々と投下していきます
今回は名前欄に小題をつけてみたので、4コマ感覚で気軽に読んでください
最後までお付き合いいただければ幸いです
以下投下
ピピピピ……
初春「白井さん、能力者同士の喧嘩だそうです」
黒子「またですの?最近多いですわね」
初春「スキルアウトは減らない一方ですから……」
黒子「私1人で十分ですわ、初春は支部へ戻ってなさい」
初春「え、でも……」
黒子「私を誰だと思っているのですか?」
初春「……わかりました、でも気をつけてくださいね」
黒子「ではまた」
ヒュンッ
初春「……大丈夫かなぁ」
黒子「ここら辺でしたわね……」
スキルアウト「」チーン
黒子「……これは」
黒子「スキルアウト達が10人程伸びていますわ」
一方通行「……」
黒子「!」
黒子(この状況の中、立ち尽くす人物……もしや、あの方が1人で!?)
一方通行「……」
黒子(なんという威圧感……只者ではありませんわね)
黒子「あ、あの!ジャッジメントですの!」ババーン
一方通行「……」
黒子「聞こえなかったのですか?お話を伺いたいのd」
一方通行「……」zzz
黒子「えー……」
黒子「あの、ちょっとよろしいですか?」ユサユサ
一方通行「……」zzz
黒子「あの!起きて下さいな!!」ユサユサ
一方通行「……」zzz
黒子「えー……全然起きる気配がないですの……」
黒子「起きて!くださいな!!」
一方通行「ン……うるせェなァ」zz
黒子「私、ジャッジメントの白井黒子と申しますの」
一方通行「へェ……」z
黒子「ちょっとお聞きしたい事があるのですがよr」
一方通行「……」zzz
黒子「」
黒子「起きろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ガシガシ
黒子「……起きる気配がありませんわ」
一方通行「……」zzz
黒子「多少強引ですが、仕方ありませんわね」
ヒュンッ
固法「あれ、白井さんその人は?」
黒子「先程指令を受けた能力者同士の喧嘩の関係者だと思われますわ」
固法「思われる、ってどういう事かしら」
黒子「見ての通り……」
一方通行「……」zzz
黒子「なぜか全く起きないので、事情を聞く為に連れてきたました」
固法「あのね白井さん……いくらなんでも強引すぎるわよ」
黒子「で、でも……」
固法「大体関係者じゃなかったらどうするの?」
黒子「そ、それは……」
固法「能力を使って強制的に連れてくるのはいただけないわね」
黒子「すみませんですの……」ショボン
固法「まぁ連れてきたものはしょうがないわ、とりあえず起こしましょう」
黒子「……わかりました」
一方通行「え?」
固法「えっ」
黒子「お、起きてたんですの!?」
一方通行「ええ、まァ」
黒子「一体いつから……」
一方通行「『あ、あの!ジャッジメントですの!』からですけどォ」
黒子「ほぼ最初からですの!タヌキ寝入りでしたのね!」
一方通行「ったく、なーンなンですかァ?」グデー
固法「すいません、この子が無理矢理連れてきたみたいで」
一方通行「いや本当ですよ、なンなンですかねェ?」
黒子「あの、無理矢理連れてきたことは謝罪しますわ」
黒子「能力者同士の喧嘩と聞いて駆けつけたのですが、関係者ではありませんの?」
一方通行「はァ?」
固法「……白井さん」
黒子「そ、それは大変失礼いたしましたわ!申し訳ありまs」
一方通行「当事者ですの」ハイ
黒子「ほら見ろ!やっぱりですの!!」ホラホラ
固法「……なんだか厄介そうね」
黒子「やっぱりアナタがスキルアウトを殲滅したんですの?」
一方通行「そうですの」コクコク
黒子「……」イラッ
固法「失礼ですが、お名前伺ってもよろしいですか?」
一方通行「まず自分から名乗りやがれ」
固法「……失礼しました、ジャッジメントの固法と申します」
黒子「同じくジャッジメントの白井黒子ですの」
一方通行「オマエが……あの、し、白井黒子なのかァ?」アワワワ
固法「あれ、白井さんの事をご存知ですか?」
黒子「ふふん、私も有名になったものですわね」
一方通行「まァ知らないンですけどね」
黒子「……」イラッ
一方通行「有名だって……調子乗ンなバカか帰れ」
黒子「むっきぃぃぃぃ!で!アナタは何者なんですの!?」ダンダンッ
一方通行「一方通行ですゥ」ペコ
固法「アクっ……!?」
黒子「先輩、どうしたんですの?」
一方通行「あン?」
固法「一方通行って、もしかしてあの!?」
黒子「?」
一方通行「多分」ウン
黒子「先輩、そんなに動揺してどうなさいました?」
固法「白井さんも聞いたことがあるでしょう!?」
固法「学園都市が誇るレベル5の第一位、一方通行」
黒子「」
一方通行「……」フフン
黒子「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
固法「ほ、本当にあの第一位……?」
一方通行「あ、ねみィ」ゴローン
黒子「ちょ、寝る場面ではないですの!」
黒子「え、えぇぇぇぇぇ……」
一方通行「はァ……ンでェ?そこのジャッジメン子さンは何が聞きたいンですかァ?」
固法「ジャッジ……メン子?」
黒子「……それは誰の事でしょう?」
一方通行「お前だよチビナスビ」プププ
黒子「チビナスビ!?」
一方通行「高らかに自己紹介してたじゃねェか、ジャッジメン子ですの!って」
黒子「ジャッジメン……ト!ですの!!」
一方通行「はァ?」
黒子「名前は白井黒子!先程名乗ったではありませんか!!」プンスカ
一方通行「黒子ってアレか、学芸会とかで輝けるようにってつけられたのかァ」
黒子「違いますわ!知りませんけど多分違いますわ!!」
一方通行「年に一回しか輝けねェンだなァ」ホロリ
黒子「人の!話を!聞いてくださいな!!!」ムッキー
固法「プッ……あは、あははは」
一方通行「結局何がしたいンですかメン子さン」
黒子「くろこですの!」
黒子「もういいですわ!とりあえず絡まれた時の状況やらをお聞かせ下さい!」
一方通行「ヤダ」ウン
黒子「」
黒子「え、どうしてですの?」
一方通行「なンでお前に話さなきゃならないンですかァ?」
黒子「私がジャッジメントだからです!」
一方通行「ちっ、カツ丼持ってこいカツ丼」
黒子「……刑事ドラマの観すぎですわ」
一方通行「腹減ってンだよこっちはァ」グデー
固法「……白井さん」
黒子「はぁ、わかりましたわ」
一方通行「ふむふむゥ」モグモグ
黒子「……」
固法「白井さん、経費で落ちないから自腹ね」
黒子「そんな!あんまりですわ!」
固法「無理矢理連れてきたのは誰?」
黒子「うぐ……」
黒子「さて、状況をお聞かせ願えますの?」
一方通行「……ダメだ」
黒子「え?」
一方通行「このカツ丼は出来損ないだ、食べられねェよ」ウン
黒子「へ?」
一方通行「肉は筋っぽいし薄い」
一方通行「衣で厚みを出してるだけの偽物だなァ」ウン
黒子「カツ丼評価なんて後で宜しいですの!」
一方通行「大体なンだこのパサパサ感はァ」
黒子「人がせっかく頼んだと言うのに……」
黒子「気に入らなければご自分で作ったら宜しいですわ」プンスカ
一方通行「……」
黒子「?」
一方通行「え?」
黒子「え?」
一方通行「自分で、作るだァ?」
黒子「え、ええ……」
一方通行「それだ」ウン
黒子「はい?」
一方通行「ちょっとカツ丼作ってくる」
黒子「はぁ?」
黒子「え、いや……まだお話が……」
一方通行「待ってろォ」
黒子「ですから、あのまd」
一方通行「ベクトルクッキングの実力思い知れ」
黒子「いやだからm」
ガチャ、バタン……
黒子「……」
固法「……」
黒子「行ってしまわれましたわ」
固法「待ってろって……カツ丼を?」
黒子「また来るのでしょうか?」
固法「レベル5の人って自由なのね……」
黒子「……なんだか頭痛がしてきましたの」
一方通行「油は高温と低温で二度揚げします」ジュー
一方通行「こうする事で十分火が通り」ジュー
一方通行「中に肉汁を閉じ込める事ができるゥ」ジュー
ピルルルルルル……
一方通行「あン?」ピッ
天井『一方通行、そろそろ実験に参加する気になったか?』
天井『いい加減にしないとレベル6への進化実験d』
一方通行「揚げ物してる時に電話かけてンじゃねェ!!」プンスカ
ピッ
一方通行「揚げるタイミング逃したらどォすンだっつーの……」
一方通行「大体火事になったら危ねェだろォが……三下がァ」ブツブツ
天井「……もう実験受けてもらえないのかな」
初春「私のいない時にそんな事が……」
固法「これはもう始末書ね、白井さん」
黒子「どうしてですか!」
バターン!
一方通行「まいどォ!!」
初春「」
固法「あ、第一位さん」
黒子「本当に戻って来ましたわね」
一方通行「チビナスビ、食ってみろォ」
黒子「チビナスビ言わないでくださいな!」
一方通行「文句は食ってから言うンだなァ」フフン
黒子「私は別に料理に文句つけてないですわ……」
黒子「……美味しいですの」モグモグ
一方通行「だろォ?」
黒子「これは本当に美味しいですわ!」ウマー
一方通行「ふふン」フフン
黒子「お店開けるレベルですの!」モグモグ
一方通行「じゃ開くゥ」
黒子「それがよろし……えっ?」
一方通行「っつーわけで、ちょっと開いてくる」
黒子「えっ?」
一方通行「お疲れっしたァ」ペコ
ガチャ、バタン……
黒子「……」
固法「……白井さん、今回の件は諦めましょう」
黒子「……はいですの」
オルソラ「オルソラが、学園都市に、キター!でございますよー」
オルソラ「やはり随分近代的でございますね」ホワホワ
オルソラ「……あら?」
オルソラ「あんな所で人が倒れておりますわ」
タタッ
オルソラ「あの、どうなさったのでございましょうか?」
一方通行「……」zzz
オルソラ「もしもーし、こんな所で眠っていたら風邪をひいてしまわれますよー」ポンポン
一方通行「……あン?」パチ
オルソラ「あらあら、ウサギさんのような方でございますね」
一方通行「誰だオマエ」
オルソラ「私、オルソラ=アクィナスと申します」
オルソラ「なぜこのような所で眠っていたのでございますか?」
一方通行「食料買いに行ってたンだけどォ、途中で眠くなって」
一方通行「このままコンクリートと一体化できねェかなァって思ってたら」
オルソラ「眠っていた、という訳でございますね」フムフム
一方通行「一方通行でェす」ペコ
オルソラ「オルソラと申します」ペコ
一方通行「さっき聞いた気がしますゥ」
オルソラ「コンクリートと一体化はできなかったようでございますね」
一方通行「ン?あァ、身体が痛くなっただけだったァ」グデー
オルソラ「すみません、そういえば先程名乗りましたわね」
一方通行「あァ?」
オルソラ「え?」
一方通行「やっぱり第一位でもコンクリートにはなりきれなかったなァ」ゴロン
オルソラ「第一位、というのは何なのでございますか?」
一方通行「レベル5の第一位なンだぜェ?」フフン
オルソラ「まぁ、すごい方だったのですね」
一方通行「オマエは見た所シスターっぽいけどォ?」
オルソラ「えぇ、私イギリス清教のシスターでございます」
一方通行「へェ、ご苦労さンです」ペコ
オルソラ「いえいえ」ペコ
オルソラ「ところでレベル5とは何なのでございますか?」
一方通行「ン?あァ、外部の人間ならわからねェよなァ」
オルソラ「もしよろしければ教えていただきたいのでございます」
一方通行「しゃあねェ、なんたるかを説明してやろォじゃねェか」
――――――――――。
一方通行「という事だァ」
オルソラ「つまり学園都市で1番、という事でございますね?」
一方通行「そういう事でございますゥ」ダラーン
一方通行「オマエこそ学園都市に何しに来たンだァ?」
オルソラ「オルソラ、でございますよー」
一方通行「オルソラこそ学園都市に何しに来たンだァ?」
オルソラ「布教して来い、と追い出されたのでございます」
一方通行「追い出されたァ?」
オルソラ「えぇ、シエスタばっかりしてたら怒られてしまいました」ショボン
一方通行「なンかお前と気が合いそうな気がするゥ」グデーン
オルソラ「私もそう思うのでございます」ハイ
オルソラ「あ、シエスタとはスペイン語でお昼寝、の事でございますよ」
一方通行「あン?お前イギリス清教って言わなかったかァ?」
オルソラ「元はローマ正教でございます」
一方通行「?」
オルソラ「?」
一方通行「知り合いもいねェで単身布教とは……ご苦労様ですねェ」
オルソラ「一応学園都市に知り合いがいるのでございますよ」
一方通行「へェ、珍しいじゃねェか」ウン
オルソラ「けれど、どこにおられるかはわからないのでございます」
一方通行「まァ広いからなァ」グデー
オルソラ「あ、イギリス清教に興味はがざいませんか?」
一方通行「結構でございますゥ」
オルソラ「……それは残念でございます」ショボン
一方通行「ねみィ」
オルソラ「天気がよろしいd」グゥ
一方通行「あン?」
オルソラ「い、いえ!これはs」キュルル
一方通行「……」
オルソラ「……」
一方通行「腹減ってンのかァ?」
オルソラ「……は、い」カァッ
一方通行「別に腹減る事は恥ずかしい事じゃねェよ」
オルソラ「すみません……」ショボン
一方通行「飯食べてくかァ?」
オルソラ「え?」
一方通行「馳走してやるってンだよ」ダラーン
オルソラ「そんな、会ったばかりの方にそこまでしていただくわけには……」
一方通行「構わねェよ」ウン
オルソラ「知らない人に食べ物につられてついて行ってはいけません、と母から教えてもらったのでございます」
一方通行「俺は一方通行だ、さっき説明しただろォが」
オルソラ「……?」
一方通行「もう知らない人じゃなくねェ?」
オルソラ「それもそうでございますね」
一方通行「オラ、行くぞォ」スタスタ
オルソラ(いいのでございましょうか?)
一方通行(あれ、いいンだよなァ?)
オルソラ「どちらへ向かっているのでございますか?」トテトテ
一方通行「店」スタスタ
オルソラ「お店?」
一方通行「俺、こう見えても料理得意なンだよ」
オルソラ「私も料理は得意なのでございますよー」フフン
一方通行「奇遇ですねェ」スタスタ
オルソラ「で、ございますねー」トテトテ
オルソラ「あら、と言う事は飲食店を経営なさっているのでございますか?」
一方通行「あ……」ピタ
オルソラ「?」
一方通行「まだ店建ててねェンだったァ」
オルソラ「え?」
一方通行「あァ、『店開くゥ』って思い立ったはいいけど」
一方通行「何を思ったのか店舗より先に材料買っちまったァ」
オルソラ「まぁ……」
一方通行「建てるの手伝ってくンねェ?」
オルソラ「ええ、私は構いませんが……」
オルソラ「そういったものは時間がかかるのでは?」
一方通行「大丈夫ゥ、ベクトル操作でなンとかするから」
オルソラ「先程の超能力、というものでございますね」
一方通行「おォ、能力使えば俺1人で十分だぜェ」フフン
オルソラ「では私は何をしていればよろしいのでございますか?」
一方通行「あ、そうだよなァ」
一方通行「なンか……こう、適当に応援とかァ?」
オルソラ「応援でございますね、お任せ下さい」ニコニコ
トーンテーンカーンカーン
オルソラ「フレー、フレー、でございますよー」
一方通行「くかっ……くかきけこかかきくけきききこくけきこきかかかーーー!!」トンテンカン
オルソラ「」コワイ
一方通行「ふゥ、こンなとこだろォ」キュピーン
オルソラ「ずいぶんご立派な店構えでございますね」キラキラ
一方通行「一方通行と!」
オルソラ「オルソラの!」
オルソラ通行「お食事屋さン、完成!」ババーン
オルソラ「やりましたでございますねー」
一方通行「……あれ?」
オルソラ「どうかなさいましたか?」
一方通行「『オルソラの!』って、別にオマエの店じゃなくねェ?」
オルソラ「そうでございますか?」
一方通行「あァ?……まァいいやなンでも」グデー
オルソラ「ところで、お店の名前は『お食事屋さン』なのでございますか?」
一方通行「そうだァ」ゴロン
オルソラ「レストランテ・オルソラとかいかがでしょう」
一方通行「え、オマエここで働くつもりィ?」
オルソラ「いえ、恐縮でございますが、昼食をご馳走になりに来ました」
一方通行「そンならオルソラって名前入れなくてよくねェ?」
オルソラ「布教しに来たのでございます」
一方通行「知ってますゥ」
オルソラ「……でも、料理が得意なので是非お礼にお店を手伝わせていただきたいです」
一方通行「……」ウーン
オルソラ「?」
一方通行「お礼の前に、とりあえず飯食おうぜェ」ウン
オルソラ「あ、そうでございますわね」
一方通行「……話進まねェって怒られそォだな」
オルソラ「~~~♪」ルンルン
一方通行「へいお待ちィ」コト
オルソラ「こちらは……?」
一方通行「なンとなくパスタにしてみました」ハイ
オルソラ「……ふふ、ありがとうございます」ペコ
一方通行「ペペロンチーノのニンニク抜きでェす」
オルソラ「ペペロンチーノからニンニク抜いてしまったのでございますか?」
一方通行「だって女はニンニク嫌かなァって」ゴロン
オルソラ「お気遣いいただきありがとうございます」」
一方通行(あれ、これペペロンチーノとして成り立ってなくねェか?)
オルソラ「とっても美味しいのでございますよー」チュルチュル
一方通行「隠し味はオリーブオイルなンでございますよォ」ゴロゴロ
オルソラ「あら、私もオリーブオイルを使うのは得意でございます」
一方通行「奇遇だなァ」
オルソラ「で、ございますねー」
一方通行「へーい」ペチ
オルソラ「へーい、でございますよー」ペチ
オルソラ「ご馳走様でした」
一方通行「お粗末様でしたァ」
オルソラ「では食器は洗わせていただきますね」
一方通行「悪ィなァ」
オルソラ「いえいえ、洗い場お借りいたします」
一方通行「で、これからどうすンだ?」
オルソラ「何がでございましょう?」
一方通行「布教活動って大体どのくらいの期間やるンだ?」
オルソラ「うーん、しばらく……としか聞いてません」
一方通行「ならこの店手伝うかァ?」
オルソラ「え?」
一方通行「どォせアテもねェンだろ?」
一方通行「手伝ってくれるなら、代わりに三食食わせてやるよ」ゴローン
一方通行「それで店に来た客に布教してけばいいだろォ?」
オルソラ「……ナイスアイディア、でございますね」
一方通行「じゃそンな感じでェ」
一方通行「じゃそンな感じでェ行くか」
オルソラ「あ、『レストランテ・オルソラ』でよろしいのございますか?」
一方通行「よろしくねェな……『レストランテ・オルソラ屋さン』なら考えるゥ」
オルソラ「『屋さン』はいれなくてはならないのでございますか?」
一方通行「うーン、そンな気がして止まねェンだよなァ」ウーン
オルソラ「そうでございましたか……」
一方通行「!」ハッ
オルソラ「どうなさったのでございましょう?」
一方通行「『屋さン』はシスターで言う修道服みてェなもンだ」
オルソラ「なるほど、重要性がとてもわかりやすいですわ」
一方通行「だっろォ?」フフン
オルソラ「わー」パチパチ
一方通行「よし、じゃお食事屋さン開店でェす」
オルソラ「おー、でございますよー」オー
一方通行「さて……」
【本日のお食事は終了しましたの!】パタン
オルソラ「あら、いきなり閉店でございますか?」
一方通行「オマエ住むとこもねェだろ?」ゴロン
オルソラ「はい、裸一貫で突撃してきたのでして」
一方通行「とりあえず住む所探しに行こうぜェ」
オルソラ「は、裸一貫と言っても……その、服は着ておりますが///」カァッ
一方通行「あン?あァ、そうでございますねェ」
一方通行「オラ、部屋探しに行きますよォ」スタスタ
オルソラ「はーい、でございますよー」テテテッ
不動産屋「こちらの物件はいかがでしょう?」
一方通行「ン、セキュリティはしっかりしてて欲しいなァ」
不動産屋「なるほど、ではこちらは?」
一方通行「こちらはァ?」
オルソラ「綺麗なお部屋でございますねー」
一方通行「空調完備の方が昼寝しやすいよなァ」
不動産屋「あ、それでしたらこちらのb」
オルソラ「そうでございますね、気持ちよくお昼寝できますし」
不動産屋「あの、こちらのb」
一方通行「天気がいい日の昼寝は最高だよなァ」ウン
オルソラ「雨の日に引き篭もるのも中々でございますよ?」
不動産屋「あ、あの……こt」
一方通行「あー、なンとなくわかるわ」ウン
不動産屋(……この人達、全然話聞かねぇぇぇぇぇぇぇ!!!)
2時間後―――。
不動産屋「で、ではこちらの物件でよろしいでしょうか……」ゲッソリ
一方通行「おォ」
不動産屋「では契約の方に移らせていただきm」
オルソラ「申し訳ありません、私お金がないのでございます……」ショボン
不動産屋「」
一方通行「あァ、俺出すからいい」グデーン
オルソラ「え、いや……そ、それはさすがに悪いのでございますよ」
一方通行「ならなンでここ来たンだよ」
オルソラ「……それもそうでございますね」
一方通行「第一位にとってはどうって事ねェ」フフン
不動産屋「」
一方通行「ここにサインでいいのかァ?」
不動産屋「ははは、はい!お願いします!!」
オルソラ「今日からここが私たちの愛の巣なのでございますねー」
一方通行「え、そォなの?」
オルソラ「違うのでございますか?」キョトン
一方通行「だって俺家あるもン」
オルソラ「そう、でございましたか……」ショボン
一方通行「なンでショボンしてンですかァ?」
オルソラ「本当に何から何までありがとうございます」ペコリ
オルソラ「なんてお礼を言っていいのやら……」
一方通行「気にすンな、何かの縁って奴だろォ」ゴロン
オルソラ「な、ナニからナニって……そういう意味ではございませんので……///」カァッ
一方通行「やっべェ、俺負けるこのままだと」
オルソラ「負ける、でございますか?」
一方通行「お前の自由さで俺の不動のポジションがヤバイ」
オルソラ「それは光栄でございますわ」
一方通行「じゃ家電とかはまた近いうち買いに行くかァ」
オルソラ「はい、ではおやすみなさい」ペコ
ガチャ、バタン……
オルソラ「出会い、とは不思議なものでございますね」
オルソラ「会ったばかりとは言え、一方通行さんに対する安心感が異常なのでございます」
オルソラ「きっとこれも何かの縁、なのでございましょう」
オルソラ「明日からお料理と布教を頑張りましょう!」ブンッ
オルソラ「……」
オルソラ「……」ニヘラ
次の日――――。
オルソラ「おはようございます」
一方通行「おはようございまァす」ゴロンゴロン
オルソラ「今日から普通営業でございますね」
一方通行「おォ、その前にもう1人くらい従業員入れようと思う」ハイ
オルソラ「もう1人、でございますか?」
一方通行「ついて来い」スタスタ
オルソラ「はーい」テテテッ
常盤台中学―――――――。
バターンッ!!!
一方通行「お食事屋さン!」ババーン
オルソラ「で、ございますよー」ババーン
黒子「」
先生「え、あ、アナタ達は一体……」
黒子「こ、こないだの第一位さん……ここで何を?」
一方通行「よし、オマエ手伝え」
黒子「へ?」
一方通行「お食事屋さンの従業員として連行しまァす」スタスタ
黒子「え、ちょ……」ズルズル
一方通行「黙ってついて来いですの!」
黒子「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」ズルズル
オルソラ「イギリス清教を宜しくお願い致します」ペコ
湾内「え?あ、はぁ……」
オルソラ「イギリス清教でございますよー」
泡浮「は、はい……どうも」
先生「」
一方通行「と言うわけですの」
黒子「どういう訳ですか!何故私が手伝わなければならないのですか!」
一方通行「お前が俺に店開く道を示したンだろォが」
黒子「そ、それはそうですけど……」
オルソラ「導くなら最後まで、と主もおっしゃっております」
一方通行「主ってイギリス清教のアレかァ?」
オルソラ「いえ、私でございますわ」
黒子「……なんだか既に疲れましたの」
オルソラ「私はオルソラと申します、失礼ですがお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
黒子「あ、私は白井黒子と申しますの」ペコ
一方通行「一方通行と申しますの」ペコ
黒子「マネしないでくださいな!」
オルソラ「では宜しくお願いしますね、白井さん」
黒子「あぁ……もう加入の流れに……」
一方通行「ねみィ」グデーン
一方通行「ところでお前料理できンのかァ?」
黒子「失礼ですわね、料理は女の嗜みでしてよ?」フフン
一方通行「調子のンな、死ね」フィ
黒子「どうしてアナタは私に突っかかってくるんですの!!」プンスカ
一方通行「それで、料理はできる方向でよろしいンですの?」
黒子「……」イラッ
黒子「ええ、よろしいですわ」
一方通行「オルソラも料理得意みてェだし、うまくやって行けそうだなァ」
黒子「おや、オルソラさんも料理上手なんですの?」クルッ
オルソラ「ふみゅぅ……」zzz
黒子「」
一方通行「俺も寝るかなァ」ゴロゴロ
黒子「私過労死する気がしますの……」
黒子「ところでオルソラさんは『料理のさしすせそ』というものはご存知ですの?」
オルソラ「なんでございますか、それは?」
一方通行「日本のアレだろ?」
黒子「料理に必要不可欠な5つの調味料の事ですわ」
黒子「さ、し、す、せ、そ……それぞれに当てはまる調味料があるんですの」
オルソラ「なるほど、クイズでございますね?」
黒子「いやクイズではないんですけれど……」
黒子「ちなみに第一位さんはご存知で?」
一方通行「当たり前だろォがチビナスビ」
黒子「チビナスビ言うなですの!」プンスカ
黒子「それでは言ってみてくださいな!!」
一方通行「……」エー
黒子「なんですの?」
一方通行「めンどくせェ」ダラー
黒子「いいから!強制ですの!!」
黒子「さ」
一方通行「西京味噌」
黒子「し」
一方通行「白味噌」
黒子「す」
一方通行「酢味噌」
黒子「せ」
一方通行「醤油」
黒子「そ」
一方通行「味噌」
黒子「え、なんで味噌が4つも入ってるんですの!?」
黒子「ほぼ味噌ではありませんか!違いますの!」
オルソラ「はい」ハイ
黒子「えー、いつから挙手制クイズに……はい、オルソラさん」
黒子「さ」
オルソラ「砂糖醤油」
黒子「し」
オルソラ「醤油」
黒子「す」
オルソラ「酢醤油」
黒子「せ」
オルソラ「醤油」
黒子「そ」
オルソラ「ソイソース」
黒子「全部醤油ですの!どうして醤油ゴリ押しなんですの!?」」
一方通行「『せ』を醤油ってわかるってすげェじゃねェか」ヨシヨシ
オルソラ「そ、そんな事ないのでございます……」テレッ
黒子「まったく、いいですか?料理のさしすせそとは……」
一方通行「砂糖、塩、酢、醤油、味噌」ハイ
黒子「えっ」
一方通行「……」フフン
黒子「うなぁぁぁぁぁぁぁ!この先やっていける気がしませんのぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ガシガシ
一方通行「あンまり頭ガシガシするともげるぞ、ヘタが」
黒子「ヘタじゃありませんの!髪ですの!ツインテールですの!」
オルソラ「私は綺麗な髪だと思うのでございますよ」
黒子「あ、ありがとうございますの……って違いますわ!!」
一方通行「あ、制服渡さなきゃなァ」
オルソラ「制服、でございますか?」
黒子「え、シスターって修道服脱いでいいんですの?」
オルソラ「そんな……脱ぐだなんて……///」
黒子「ああ、ゴメンなさいですの……そういう意味ではないんですわ」
一方通行「オルソラはエプロンでいいな、エプロン」
オルソラ「そうでございますね」
黒子「……結局至って普通な所に落ち着きましたわね」
一方通行「よし、次は役割だァ」
一方通行「俺は料理長」ハイ
オルソラ「わー」パチパチ
一方通行「オルソラは……副料理長」ハイ
オルソラ「光栄でございますわ」
一方通行「ジャッジメン子は……」
黒子「し・ら・い!く・ろ・こ!!」
一方通行「し・ら・い!く・ろ・こ!!はホール担当兼出前要員」
黒子「…………もうなんでもいいですの」
一方通行「あ、じゃァ皿洗いと買出しとまかないと経r」
黒子「違います!そういう意味ではありませんの!!」
一方通行「うっせェなァ」ゴロン
黒子「もう!」プンスカ
オルソラ「ふふ……」
一方通行「あン?なーに笑ってやがりますかァ?」
オルソラ「いえ、とても楽しいのでございます」
一方通行「楽しいだァ?」
オルソラ「ええ、慣れない地でこういう風に誰かと繋がっているのがとても楽しいのでございますよ」
黒子「確かに……シスターとしては珍しい境遇ですわね」
一方通行「変なシスタァー」ダラーン
黒子「アナタほどではないと思いますの」
一方通行「うるせェ、このツインテメン子」
黒子「なんですのそれ!色々混ぜすぎですの!!」
一方通行「ですの!」ハイ
黒子「むっきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
オルソラ「ふふふっ……」ニヘラ
一方通行「お前、得意な料理はなンだァ?」
オルソラ「パスタでございます」
一方通行「ほォ、ならパスタ担当な」ウン
オルソラ「了解でございます」
黒子「他にはどういったメニューになさるんですの?」
一方通行「全部」
黒子「へ?」
一方通行「基本的にありとあらゆる料理をメニューに入れる」
黒子「そ、そんなに料理作れるんですの?」
一方通行「俺は第一位だぜェ?」
オルソラ「私はイギリス清教のシスターでございます」
黒子「えっ」
一方通行「作れねェもンはねェ」ネー
オルソラ「そうでございますよー」ネー
黒子「……自信の根拠がわかりませんわ」
上条「インデックス、飯でも食って行くか」
インデックス「え、どうしたのとーま?」
上条「ふふふ、やりくりした結果余裕ができたんだよ」
インデックス「すごいんだよ!えらいんだよとーま!」ナデナデ
上条「って言ってもそんなに余裕ないけどな、はは」
インデックス「久しぶりの外食なんだよ!ルンルン
上条「あれ、こんなとこに店あったっけ?」
インデックス「【お食事屋さン】って書いてあるんだよ」
上条「……見た目はすごい立派だけど、やっぱり高いのか?」
インデックス「あ、黒板に料金書いてあるんだよ」
上条「どれどれ……って安っ!学食と大差ねぇじゃねぇか!」
インデックス「ここにするんだよ!」
上条「そうだな、よし」
ガララッ
上条「すいませーん」
インデックス「2名なんだよ!」
一方通行「はっしゃっせェー!」
オルソラ「はっしゃっせぇー、でございますよー」
黒子「オルソラさん、別にマネしなくても宜しいんですわ……って、ゲッ!」
オルソラ「あら?」
上条「オルソラ!?白井も……何してんだこんな所で?」
オルソラ「2人とも、お久しぶりでございます」ペコ
黒子「よりにもよってアナタですの?」
一方通行「オマエら知り合いかァ?」
オルソラ「ええ、私の恩人と言ったところでございます」
インデックス「久しぶりなんだよ!」
黒子「私は知り合いというかなんというか……」
上条「あはは……」
上条「へー、布教の一環で来た所を拾ってもらったと」
オルソラ「ええ、そうなのでございます」
黒子「お冷ですの」コト
インデックス「和洋中のメニューすごい豊富なんだよ!これ全部作れるの?」
一方通行「あァ、ベクトル操作でちょちょいのサッ、だァ」グデーン
黒子「サッってなんですの!サッって!!」
オルソラ「料理長はすごい能力者なのでございますよ」
上条「すごい能力者?」
一方通行「レベル5第一位、一方通行でございますよォ」ゴロゴロ
上条「」
上条「うっそぉぉぉぉぉ!?第一位!?」
黒子「……私も最初は驚きましたの」
上条「な、なんで第一位が料理なんか……」
一方通行「それはお前……あれ、なンでだ?」
インデックス「ところでどうしてこんなに安いの?」
一方通行「あァ?別に利益上げたいが為にやってるわけじゃねェしなァ」
上条「だからって頼みすぎないでくれよ……」
インデックス「む、私にだって一般教養くらいあるんだよ!」
上条「……」エー
黒子「……相変わらず苦学生なのですわね」
上条「ははは、常盤台のお嬢様にはわかりませんよ……」
一方通行「金ねェのか?」
上条「ええ、上条さんは無能力者なものでして……」
一方通行「……」ウーン
一方通行「今日の予算はァ?」
上条「え?恥ずかしながら……このくらい、かな」
一方通行「……よし」ウン
黒子「どうなさいましたの?」
一方通行「2人で1000円でいいから、好きなだけ食べろォ」
上条「え!?」
インデックス「本当!?」
一方通行「記念すべき1組目の客だからなァ、構わねェよ」
上条「い、いや……それはさすがに……」
一方通行「うるせェなァ、いいって言ってンだろォが」ゴロン
オルソラ「他ならない店主がおっしゃってるのでございますよ」
上条「え、あ……じゃあお言葉に甘えようかな」
一方通行「ツインテールとオルソラの知り合いみてェだし、特別だァ」
インデックス「あ、ありがとうなんだよ!!」
黒子「あらあら、随分お優しいこと」
一方通行「オマエは舞台の大道具でも片付けてろ」
黒子「そっちの黒子じゃありませんの!!!」ダンダンッ
黒子「レバニラ炒めですの」コト
上条「美味い!」
黒子「ニラレバ炒めですの」コト
インデックス「とーまの作る奴より500倍美味しいんだよ!」
オルソラ「マルゲリータピザできたのでございます」
一方通行「ピッツァ」
オルソラ「ピッツァ、でございますか?」
一方通行「そォだ、これでお前もイタリア行って困らねェ」
一方通行「あとカンナバーロ、トッティ、ピルロ、マルディーニ……だけ覚えておけ」
オルソラ「それもイタリアに関する事なのでございますか?」
一方通行「あァ、これだけでイタリアの8割りは制したと言っても過言じゃねェ」フフン
オルソラ「私イタリアに住んでおりましたが、知りませんでした……」ホェー
黒子「あの、調理していただけませんか?」
インデックス「お腹いっぱいなんだよ!」ケフ
上条「ああ、久しぶりにこんな美味しいの食ったぜ」
オルソラ「それはなによりでございます」
上条「本当に1000円でいいのか?」
一方通行「しつけェと全額請求するぞ」
上条「う……ありがとうございました」
インデックス「ご馳走様なんだよ!」
一方通行「またらっしゃっせェー」ペコ
オルソラ「またらっしゃっせー、でございますよー」
黒子「……無理してマネしなくていいんですわよ?」
上条「あはは、白井もオルソラも頑張ってな」
オルソラ「はい」
黒子「アナタに言われるまでもないですの!」
インデックス「じゃまたねー!」ブンブン
黒子「残ったのは大量の洗い物ですの」
一方通行「めンどくせェ」グデー
オルソラ「私が洗いましょう」
黒子「あ、手伝いますわ」テテッ
一方通行「じゃ俺は雲の数を数えてくるかなァ」スタスタ
黒子「料理長も!手伝うんですの!!」ガシッ
一方通行「……」エー
黒子「えー、じゃありません!」
オルソラ「でも3人で洗えばあっという間でございますよ」
一方通行「2人で洗ってもらっという間に終わるだろォが」ダラーン
黒子「らっという間ってなんですの!?」
一方通行「あっという間(3人)→らっという間(2人)→ふァっという間(1人)」
黒子「聞いた事ないですの!嘘つかないでくださいな!!」
オルソラ「4人だとどうなるのでございますか?」
一方通行「間っという間……かなァ」ウン
黒子「……今考えた感が否めませんわ」ハァ
一方通行「終わったァ」ダラン
黒子「お客さん来ないですわね」
オルソラ「まだ開店して間もないですから」
一方通行「よし、今日は終わりィ」ハイ
黒子「え、早っ!」
一方通行「オルソラの生活用品買いに行かなきゃなンねェし」
オルソラ「そういえばそうでございました」
黒子「そういうことでしたの……」
一方通行「ツインテールよォ、案内してやってくれェ」
黒子「ええ、構いませんわ」
オルソラ「宜しくお願いします」ペコリ
一方通行「あ、金これ使っていいから」ポイ
黒子「」
黒子「ブブブ、ブラックカード!?」
一方通行「なーに驚いてやがりますかァ?」
黒子「ブラックカードなんて……初めて見ましたの」
一方通行「あァ、仲間意識持ったのかァ……黒だけに」
黒子「違いますの!くだらない事言わないでくださいな!!」
オルソラ「まぁ、ザブトン1枚でございますわ」サッ
黒子「」モフン
黒子「ザブトン、私がもらっても……」
オルソラ「ブラックカードとはそんなに珍しいものなのでございますか?」
一方通行「うーン……超金持ち限定カードって認識でいいと思うぜェ」ゴロゴロ
オルソラ「なるほど、そうだったのでございますか」
黒子「あの、お買い物には行かないんですの?」
一方通行「ブラックカードで支払い、山手線ゲーム!」ヘイ
黒子「」
オルソラ「ケータイ」パンパン
一方通行「電気ィ」パンパン
オルソラ「ガス代」パンパン
一方通行「新聞」パンパン
オルソラ「水道代」パンパン
一方通行「……」ジー
オルソラ「……」ジー
黒子「……うぇ!?わ、私ですの!?」
黒子「………………ね、年金///」
一方通行「あ、間違えたァ!ブッブー!!」ゲシッ
黒子「痛っ!合ってるじゃありませんか!間違ってないですの!」
オルソラ「ところでお買い物には行かないのでございますか?」
黒子「うにぃぃぃぃぃぃぃ!オルソラさん、行きますわよ!!!」ズンズン
オルソラ「はーい、でございますよー」トテトテ
黒子「ところで生活用品とは一体なにを?」
オルソラ「えーと、全部でございます」
黒子「へ?」
オルソラ「私、この身のまま来たものでございますので……」
黒子「……なんか尊敬しますの」
オルソラ「いえいえ、そんなとんでもない」
黒子「では一通り全て揃えましょうか」
オルソラ「あ、あの……その……」
黒子「どうしたんですの?」
オルソラ「できれば……下着、なども見たいのでございます///」カァッ
黒子「」ズギューン
オルソラ「もしよろしければ、お付き合いいただきたいのでございますが……」
黒子「もちろんですの!お店に案内いたしますわ!」
オルソラ「ありがとうございます」ペコリ
黒子(ああ、この方は憎めない……全ての凝りは料理長にブツけますの)ホワホワ
ランジェリーショップ
オルソラ「まぁまぁ、素敵な下着がたくさん」
黒子「ここは色々なデザインが揃っておりますのよ」
オルソラ「あら、可愛いのでございます」
黒子「…………」
黒子(私やお姉様では手に取る事の無いサイズですの)
オルソラ「まぁ、こちらのも素敵でございますのね」
黒子「…………」
黒子(私やお姉様が着けたら自由空間が生まれるサイズですの)
オルソラ「白井さん、どうなさいました?」
黒子「……えぐ、なんでもないんですの……ひっく」
オルソラ「???」
――――――。
オルソラ「ただいま戻りましたのでございますよー」
黒子「戻りましたの」
一方通行「……」zzz
黒子「まぁ、うん……予想通りですの」
オルソラ「一方通行さん、風邪ひくのでございますよ」
一方通行「……あン?終わったのかァ?」
オルソラ「ええ、ありがとうございました」ペコリ
一方通行「構わねェよ」ゴロン
オルソラ「白井さんもありがとうございました」ペコリ
黒子「いえいえ……料理長、カードお返ししますわ」
一方通行「ン」
黒子「では私、寮の門限がありますので……」
オルソラ「また明日、でございます」
一方通行「さようならですの」
黒子「……さようならですの」イラッ
黒子「料理長」
一方通行「なンですかァ?」ゴロゴロ
黒子「飲食店の割りには、この冷蔵庫は小さいと思うのですが……」
一方通行「そうかァ?」
オルソラ「確かに少し小さいかもしれないでございますね」
黒子「ただでさえメニュー豊富なので、業務用の買った方がいいと思いますの」
一方通行「……」ウーン
黒子「どうしましたの?」
一方通行「業務用ショップ行ってみるかァ」
オルソラ「まぁ、そのような所があるのでございますか?」
一方通行「ツインテール、運ぶ為にテレポート頼むわァ」
黒子「了解ですの」
一方通行「あ、運ぶ為にテレポート頼みますの!」ハイ
黒子「わざわざ言い直さなくていいんですの!!」ジダンダッ
業務用ショップーーーーーー。
オルソラ「」
オルソラ「圧巻……でございます」
一方通行「科学の街の家電は素晴らしいからなァ」ウン
黒子「冷蔵庫コーナーはあっちのようでs」
オルソラ「一方通行さん、これは何なのでございますか?」サッ
一方通行「それはスーパーミキサーだなァ」
黒子「あの、冷蔵庫のk」
オルソラ「あ、すごい勢いで水蒸気が出てるのでございます!」トテテッ
一方通行「あァ、スーパー加湿器だ」
黒子「冷蔵k」
オルソラ「あれはなんでございましょう?」
一方通行「スーパー電子レンジ」
オルソラ「す、すごいですね……」
一方通行「疲れたァ」グデー
黒子「こっちのセリフですわ!!!」
一方通行「この冷蔵庫気に入った」
オルソラ「これでございますか?」
一方通行「おォ、このステンレスのまろみ具合がいい感じだァ」
オルソラ「そう言われれば……そんな気がしてきました」
黒子「ステンレスの……まろみ?」
一方通行「こっちの奴もいいなァ」ウン
オルソラ「こちらのは鋭いまろみでございますね」ウン
一方通行「ちょっと前衛的な所がいいじゃねェか」
黒子「前衛的で鋭いまろみ!?よくわかりませんが矛盾してる気がしますの……」
パカッ
オルソラ「中も結構広いのでございますね」
黒子「大きさで言えばこれくらいでちょうどいいかと思いますわ」
一方通行「人が余裕で入れる……この空間的まろみがいいぜェ」ウン
オルソラ「ええ、ここまでまろんでいるとは驚きでございます……」ムゥ
黒子(ま、まろんでいる!?)
一方通行「ツインテール」
黒子「なんですの?」
一方通行「ついでにオルソラン家の家電も見繕ってくかァ」
黒子「……ここ業務用ショップですわよ?」
一方通行「大は小を兼ねるって言うだろォ?」
黒子「なるほど、そうですわね」
一方通行「まァお前の場合は全体的に小なンですけどね」プススー
黒子「うるさいですの!余計な事言うなですの!!」
一方通行「オルソラ、ここら辺適当に見てろォ」
オルソラ「了解なのでございますよー」ソワソワ
黒子「……すごい楽しそうですわね」
一方通行「学園都市の家電は世界一だからなァ」
黒子「ええ、しょうがないですわね」
オルソラ「……」キラキラ
1時間後―――。
一方通行「こンなもンか、オルソラの家にテレポートしてくれ」
黒子「了解ですの」ヒュンッ
黒子「完了しましたわ……ってあれ?2人ともいませんわ」
黒子「……ん?」
冷蔵庫<zzz
黒子「……まさかとは思いますが」
パカッ
オルソラ「家電の宝石箱なのでございますよー……」zzz
一方通行「……」zzz
黒子「」
黒子「……いくら大きい冷蔵庫とは言え、まさか寝床にするとは」
黒子「はぁ……やれやれですわ」ヒュンッ
一方通行「……」zzz
オルソラ「……」zzz
黒子「着きましたわ、起きてくださいな」
冷蔵庫<zzz
黒子「起きてくださいな!!」
冷蔵庫<zzz
黒子「起きろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
パカッ
一方通行「うるせェなァ」ノソノソ
オルソラ「あら、気がついたらお店に戻って来てたのでございます」
黒子「オルソラさん、必要な家電はお家に運んでおきましたの」
オルソラ「あら、それはありがとうございます」ペコ
一方通行「さーてェ……食材移動するかァ」
オルソラ「はーい、でございますよー」
一方通行「ところでシスターって布教以外でどンな仕事してンだ?」
オルソラ「私は戦闘が苦手なので基本的に暗号解読などを担当しているのでございますよ」
黒子「え、シスターさんも戦うんですの?」
オルソラ「ええ、魔術が得意な方はズドドーン、と」
黒子「ず、ズドドーン?」
一方通行「魔術か、俺らには無縁だなァ」ゴロゴロ
オルソラ「私は簡単な回復魔術しか使えないのですが……」
黒子「回復……?」
一方通行「あァ、ホイミみてェな?」
オルソラ「いえ、どちらかと言えばケアルでございます」
黒子「……それ違いがありますの?」
一方通行「うン、お前は戦闘向きじゃねェな確かに」ウン
黒子「まぁ……確かに」
オルソラ「?そうでございますか?」
黒子「ナポリタン1、生姜焼き御膳1ですのー」
一方通行「オルソラァ、ナポリタンよろしくゥ」
オルソラ「かしこかしこまりましたかしこー、でございますよー」テテッ
黒子「……オルソラさんお茶目ですのね」
一方通行「昼時は混むなァ」
黒子「値段が安いので、当然と言えば当然ですわね」
一方通行「ほい生姜焼きィ」コト
黒子「早っ!もうできたんですの!?」
一方通行「ベクトル調理法でちょちょいのサッ、って言ったろォが」フフン
黒子「本当にサッ、でできてしまいましたの……」
一方通行「さっさと運べでございますよォ」ゲシッ
黒子「危なっ!蹴らないでくださいな!こぼしたらどうするんですの!?」
一方通行「お前が自腹ァ」ダラーン
黒子「理不尽ですの!横暴ですわ!!」
オルソラ「ナポリタンでございますよー」コト
黒子「はーい、ただいまー」
一方通行「お前布教しなくていいのかァ?」ゴロン
オルソラ「あら、もうしているのでございます」
一方通行「あン?そうは見えねェンだけど」
オルソラ「メニュー表をご覧下さい」
一方通行「ン?」
オルソラ「なにかお気づきになりませんか?」
一方通行「……カテゴリがバラバラじゃねェか」
オルソラ「メニューの一番上の文字を読んでください」
一方通行「……勧誘の文章になってやがるゥ」
オルソラ「どうでございますか?」
一方通行「お前真面目に布教する気ねェだろ?」
オルソラ「そ、そんな事はないのでございますよ」
一方通行「やっとラッシュが過ぎたなァ」
オルソラ「そうでございますね」
黒子「あの、料理長……ジャッジメントから呼び出しがかかったのですが」
一方通行「暇だし行ってきていいぞォ」
黒子「申し訳ないですの」
一方通行「まァ、お前いなくても変わらねェよ」
黒子「むっきぃぃぃぃぃ!よくも言ってくれましたわね!!」
一方通行「背番号56」
ガシッ
黒子「へ?」
一方通行「ジャッジメント支部まで超特急ゥ」
ブンッ!
+ <のわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? キラーン
一方通行「よし、おっけェ」フフン
オルソラ「ナイスピー、でございますね」
一方通行「腹減ったから飯にするかァ」グデー
オルソラ「それでしたら私が作るのでございますよ」
一方通行「頼むわァ」
オルソラ「はい」トテテ
一方通行「ほォ、ラビオリかァ」
オルソラ「ええ、お口に合うかわかりませんが……」
一方通行「………」モグモグ
一方通行「うめェ」ウン
オルソラ「本当でございますか?」
一方通行「このソースなンだ?コクとまろみがやべェな……」パクパク
オルソラ「私特製のオルソラソースでございます」
一方通行「オルソラソースとオーロラソースって似てるなァ」ウン
オルソラ「た、確かに……」ハッ
一方通行「お前食べないのかァ?」
オルソラ「ええ、私は結構でございます」
一方通行「なンで」
オルソラ「お昼のピーク時につまみ食いをしていたのでございますよー」
一方通行「これマジでうめェわ」モグモグ
オルソラ「一方通行さんに喜んでいただけて嬉しいのでございます」
一方通行「……」モグモグ
一方通行「お前、良い嫁さんなるわ」
オルソラ「そんな……照れます……」モジモジ
一方通行「……」モグモグ
一方通行「いや、つまみ食いはダメだろォ」
オルソラ「……すみません」ショボン
一方通行(あれ、なンか俺のペースが狂ってきてねェ?)
オルソラ(一方通行さんとのやり取りは楽しいのでございますね)ニヘラ
プルルルル……
一方通行「ちっ、まァた実験のお誘いかよ」
オルソラ「出ないのでございますか?」
一方通行「こンなの無視でございますゥ」グデーン
オルソラ「実験とは?」
一方通行「くっだらねェ実験だァ……レベル6への進化っつってたなァ」
オルソラ「まぁ、更に強くなるのでございますね」
一方通行「その方法が気に入らねェンだよ」
オルソラ「?」
一方通行「とある人間のクローンを20000人殺せって内容だァ」
オルソラ「!」
一方通行「ムカつく話だよなァ」
オルソラ「それは……酷い話でございますね……」
一方通行「命を何だと思ってやがるンだか」ゴロン
一方通行「クローンだって生きてるっつーのによォ」
オルソラ「そう、でございますね」
一方通行「俺は食べ物の恵みに感謝して調理していく」
一方通行「命に感謝できねェ人間の話なンざ聞くかってンだ」
オルソラ「……一方通行さんは優しい方なのですね」
一方通行「優しくないですゥ、普通ですぅ」
オルソラ「……」ニヘラ
一方通行「なァに笑ってやがりますかァ?」
オルソラ「いえいえ、なんでもないのでございますよー」
一方通行「……客いねェな」
オルソラ「……私、眠くなってきたのでございます……」ウツラウツラ
一方通行「……俺もォ」
青ピ「お、ここが上やんの行ってた激安店やな」
ガララッ
一方通行「……」zzz
オルソラ「それはラーメンではなくラーメンズでございますよー……すぅ……」zzz
青ピ「」
常盤台寮――――。
美琴「ねぇ黒子、アンタ最近忙しそうね」
黒子「ええ、ちょっとお店が軌道に乗ってきたもので」
美琴「お店?」
黒子「第一位の飲食店をお手伝いしているんですの」
美琴「……は?第一位?」
黒子「え、ええ……一方通行さんという方ですわ」
美琴「え、なんで?は?」
黒子「えっと……流れといいますか、気づいたら従業員にされていたと言いますか」
美琴「し、知らなかった……アタシも会った事ないのに」
黒子「それでしたら是非一度お店に来てはいかがですの?」
美琴「うーん、考えとくわ」
黒子「お姉様でしたらいつでも歓迎いたしますわ!」
次の日――――。
黒子「というわけで、もしかしたら近いうちにお姉様が来るかもしれませんの」
一方通行「第三位がねェ……会った事ねェなァ」
オルソラ「白井さんのお姉様なのでございますか?」
黒子「あ、いえ……お慕いする気持ちを込めてお姉様とお呼びしていますの」
オルソラ「あら……まぁ///」
黒子「へ?」
一方通行「まァ間違ってはねェわなァ」
オルソラ「私も挨拶をしなければなりませんね」
黒子「挨拶ですの?」
オルソラ「第三位とは学園都市で3番手、と言う事なのでございますか?」
一方通行「おォ、『超電磁砲』って呼ばれてンだァ」
オルソラ「なんとも科学チックなお名前でございますのね」
一方通行「通り名だからな?本名じゃねェぞ?」
黒子(……まだイマイチ会話のペースについていけませんの)ズーン
黒子「……このままではいけませんわ!」
一方通行「なにがァ?」
黒子「オルソラさんと共に歩んで行くのであれば、相応のペースを掴まなくてはいけません」
オルソラ「?」
黒子「もう少し親睦を深めましょうという事ですの」
オルソラ「それはナイスアイディアでございますね」
一方通行「おォ、従業員同士仲良くなるのは良い事だなァ」ゴロンゴロン
黒子「ええ、仲良くなりましょう」
一方通行「客来るまでコミュニケーションでも取ってろォ」
オルソラ「しかし共に歩んで行くとは……白井さんにはお姉様がいらっしゃるのでは……?///」
黒子「え?」
一方通行「オルソラさンは絶好調ですねェ」ゴローン
オルソラ「一方通行さんは体調が悪いのでございますか?」
一方通行「ン?」
オルソラ「え?」
黒子「へ?」
ーーーーーー。
黒子「へぇ、元ローマ正教のシスターさんだったのですか」
オルソラ「ええ、今は改宗してイギリス清教でございますけど」
黒子「改宗、ですの?」
オルソラ「ええ、改宗でございます」
黒子「改宗とは難しいイメージがありますけど」
オルソラ「いえいえ、割りとスムーズにいったのでございます」
黒子「そうなんですの?」
オルソラ「はい、ちょちょいのサッ、でございますよー」
黒子「料理長ぉぉぉぉぉぉぉlぉ!アナタの発言はオルソラさんに悪影響ですの!!」
一方通行「なンで」ゴロゴロ
黒子「オルソラさんマネするではないですか!!」
一方通行「それぐらいいいじゃねェか」
黒子「ダメですの!シスターなのですよ!!」
オルソラ「ところでジャッジメントとは?」
黒子「風紀委員、街の治安維持の組織ですわ」
オルソラ「それはそれは、ご苦労様でございます」ペコ
黒子「え?いえいえ」
ガララッ
オルソラ「お客様がいらっしゃいましたね」
黒子「ええ、料理長は……」
一方通行「……」zzz
黒子「起きてくださいな!お客様ですの!!」グイグイ
オルソラ「イギリス清教はいかがでございますかー?」コト
黄泉川「え?」
オルソラ「お冷でございますよー」ニコニコ
鉄装(あれ、声が似てる?……気のせいか)ウン
黄泉川「じゃ私は日替わりランチセットでお願いするじゃん」
黒子「本日の日替わりはエビフライですがよろしいですか?」
黄泉川「ああ、大丈夫」
鉄装「じゃあ……私はカルボナーラで」
黒子「かしこまりましたの」
黒子「日替わりランチとカルボナーラです」
一方通行「エビがねェ」グデー
黒子「え!?日替わりと銘打ってるのにないんですの!?」
一方通行「テレポートして買って来い」
黒子「えー……しっかりしてくださいな」
一方通行「オマエの能力は何の為にあンだよバカ!!」プンスカ
黒子「少なくともエビを買う為じゃありませんの!!」プンスカ
オルソラ「カルボナーラは美味しくできたのでございますよー」モグモグ
黒子「つまみ食いしちゃダメですの!!」
黒子「わわ、また寮の門限までギリギリですわ」
オルソラ「洗い物と掃除は私がはやっておきますので」
黒子「……申し訳ありません、お願いしますの」ペコリ
一方通行「本当だぜまったくゥ」ゴロンゴロン
黒子「絶対やらない人に言われたくありませんわ……」
一方通行「あ、ツインテール」
黒子「なんですの?」
一方通行「ほい」ポイ
黒子「これは……プリン、ですの?」
一方通行「試しに作ってみたやつだから、持って帰れ」
黒子「いいんですの?」
一方通行「うっせェなァ、いらねェなら返せェ」
黒子「いえ……ありがたく受け取りますわ!」
オルソラ「私もイギリスでは女子寮に入っているのでございますよ」
一方通行「ほォ、シスターの女子寮かァ?」
オルソラ「そこで料理の腕を振るっていたのでございます」
黒子「給仕担当だったのですか?」
オルソラ「いえ、当番制でございました」
一方通行「なァ」
オルソラ「はい?」
一方通行「門限いいのかァ?」
オルソラ「一人暮らしでも門限があるのでございますか?」
黒子「はわわ、忘れてました!それではさようならですの!」ペコッ
一方通行「じゃ、さようならですの」ペコリ
黒子「……」イラッ
オルソラ「さようならでございますですの」ペコリ
黒子「ほら見ろ!やっぱりオルソラさんに悪影響ですの!!」プンスカ
一方通行「やっとやかましいのが帰ったァ」グデー
オルソラ「ふふ、白井さんも楽しい人でございますね」カチャカチャ
一方通行「そうかァ?」
オルソラ「はい、とても」ニヘッ
一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ
オルソラ「あ、あららら?」
一方通行「……」ゴロゴロ
オルソラ「このお店は楽しいでございます」
一方通行「ふゥン」
オルソラ「~~~♪」カチャカチャ
一方通行「手馴れたもンだよなァ」ダラーン
オルソラ「ええ、こういう仕事は好きでございますから」
一方通行「へェ……」ゴロンゴロンゴロン
オルソラ「……不思議でございます」
一方通行「何がァ?」ダラーン
オルソラ「どちらかというと魔術側の人間である私が、科学の街でこうしている事がです」
一方通行「ン、確かになァ」
オルソラ「……魔術と科学は仲良くできないのでしょうか」
一方通行「無理だろォよ、相反する立場だし」
オルソラ「何か方法はないのでしょうか?」
一方通行「さァな」
オルソラ「……」
一方通行「……」
オルソラ「……いつか、共に生きていく事は実現するのでしょうか?」
一方通行「さてなァ、そう平和にいけるとは思わねェけどねェ」
オルソラ「……」カチャカチャ
一方通行「……」スクッ
一方通行「……」カチャカチャ
オルソラ「あ、ここは私がやるのでございますよ」
一方通行「俺もやるンですゥ」フキフキ
オルソラ「……ありがとうございます」
一方通行「リピートアフタミー、『ありがとうですの』」ハイ
オルソラ「ありがとうですの?」
一方通行「『おはようございますですの』」ハイ
オルソラ「おはようございますですの」
一方通行「『学芸会、裏方は大忙しですの』」ハイ
オルソラ「学芸会、裏方は大忙しですの」
一方通行「明日あのツインテールに言ってみろ、今の3倍は楽しくなるぞォ……主に俺が」
オルソラ「モノは試し、でございますね」ニヘ
次の日ーーーーーー。
美琴「やっほー」
黒子「あ、お姉様―――!!」ガバッ
美琴「ちょ、離れなさい!!」ゲシゲシ
オルソラ「あらあら……」
一方通行「あン?らっしゃっせェー」
オルソラ「らっしゃっせー、でございますよー」
美琴「黒子からここに第一位がいるって聞いて来たんだけど」
一方通行「あァ?」グデーン
美琴「……黒子、あのカウンターに寝そべってるのが第一位?」
黒子「……そうですの」
美琴「信じられない、アレが学園都市最強の能力者だなんて」
黒子「席はお好きな所にどうぞですの」
美琴「あ、うん」ストン
オルソラ「イギリス清教はいかがでございますか?」コト
美琴「へ?」
オルソラ「ご注文がお決まりになりましたらお呼びくださーい」トテトテ
美琴「……イギリス清教って何?」
一方通行「お前が超電磁砲かァ」ダルーン
美琴「え?あ、うん……御坂美琴、よろしくね」
一方通行「よろしくですの!」ハイ
黒子「……」イラッ
美琴「は?」
オルソラ「白井さん、白井さん」クイクイ
黒子「なんですの?」
オルソラ「学芸会、裏方は大忙しですの!」ハイ
黒子「表出ろアルビノォォォォォォォォォォォォ!!」ガタンッ
一方通行「上等だ三下がァァァァァァァァァァァ!!」ガタンッ
美琴「」
オルソラ「ふふふっ」ニコニコ
一方通行「はン、俺に勝とうなンざ4億飛んで4億年早ェっつーの」フフン
オルソラ「?」
黒子「ご注文を……ヒッグ、お聞きしますの……」グスン
美琴「ププ、ぷははははっ!」
黒子「なっ……お姉さま!?」
美琴「あははは!いや、楽しそうだなーって思ったらさ」
黒子「私は楽しくないですの!!」プンスカ
美琴「ゴメンゴメン、じゃエビドリアお願いね」
黒子「……かしこまりましたの」
黒子「エビドリアですわ」
一方通行「はい」サッ
黒子「早っ!?いくらなんでも早すぎですの!」
一方通行「モットーはとにかく早い、だしィ」
黒子「……初めて聞きましたわ」
美琴「早っ!早すぎじゃない!?」
黒子「モットーらしいので……」
美琴「いただきまーす……」ハフハフ
美琴「っ!お、美味しい!」ウマー
一方通行「だろォ?」ヘーイ
オルソラ「やりましたでございますね」ヘーイ
美琴「へぇ、アンタの能力は料理に生かすもんなのね」
一方通行「いや全然違ェよバカ」
黒子「私もアナタがちゃんと能力を使ってる所は見たことありませんの」
一方通行「全力でさっきのリベンジでもするかァ?」
黒子「……」ガタガタブルブル
美琴「ところでどうしてシスターがいるの?」
オルソラ「私、オルソラと申します」ペコリ
美琴「あ、ご丁寧にどうも……」ペコリ
黒子「オルソラさんはイギリス清教の布教活動で学園都市へと来たそうですの」
美琴「へー、じゃ本物のシスターさんなんだ」
一方通行「オルソラ、冷蔵庫に入れてた果物の半分がないンですけどォ」
オルソラ「あら、どこかからネズミでも入ってきたのでございましょうか?」
一方通行「でっけェ金髪のネズミじゃねェのか?」
オルソラ「なるほど、学園都市にはカピバラが生息しているのですね」
一方通行「イギリスらへンから学園都市に紛れ込んだのかもしれねェな」
オルソラ「なんと……カピバラでもパスポートが取れるのでございますね」
一方通行「意外ですねェ」ウン
オルソラ「ええ、本当ですねぇ」ウン
黒子「……それは本気でシラを切っているつもりなんですの?」
美琴「ぷっ……」
オルソラ「あ、確かに私は本物のシスターでございますよー」
美琴「へ?」
一方通行「あン?」
オルソラ「あら?」
黒子「はい?」
美琴「……なんていうか、楽しいわね本当」
黒子「ええ、少々疲れますけど」
一方通行「知り合いのほぐし屋さンでも行くかァ?」
黒子「え?」
美琴「あれ?」
一方通行「ン?」
オルソラ「ふふふっ、楽しいのでございます」
美琴「ぷくく、本当ね」
一方通行「ねみィ」ダラーン
黒子「……はぁ」
美琴「ごちそうさま、そろそろ行くわね」
オルソラ「またいつでもいらっしゃってください」
黒子「ええ、お姉様なら歓迎しますわ」
一方通行「あじゃじゃっしたァ」ペコリ
オルソラ「あじゃじゃっしたー、でございますよー」ペコリ
黒子「オルソラさん!マネしなくていいんですわ!」
美琴「あっはは、うん、バイバーイ」
一方通行「オルソラァ、お前が食った分の買出し行って来い」
オルソラ「では一緒に行きませんか?」
一方通行「え、俺関係なくねェ?」
オルソラ「一方通行さんと一緒に行きたいのでございますよー」
一方通行「ちっ……めンどくせェなァ」
黒子「あらあら、見せ付けてくれますわね」フフン
一方通行「米粒の数でも数えてろ、サボったらブン投げるからなァ、ヘタを」スタスタ
黒子「ちょ、それはあんまりですわ!」
オルソラ「フルーツ、フルーツ」トテトテ
一方通行「お前マイペースだよなァ」
オルソラ「あら、一方通行さんほどではないと思いますが……」
一方通行「いーや、お前キングだわ」
オルソラ「どうしてでございましょう?」
一方通行「なンか話が広がり過ぎて収拾つかねェもン」
オルソラ「そうでございますか?」
一方通行「あと基本的に話が進まねェ気がするゥ」
オルソラ「私は女なのでできればクイーンの方が嬉しいのでございますが……」
一方通行「えー、クイーンだと2番目になっちゃうしィ」
オルソラ「キングはやはり一方通行さんにお譲りします」
一方通行「トランプでも最強になっちまうじゃねェか」
オルソラ「大富豪ですと2が最強でございますよー」
一方通行「最強はジョーカーですゥ」
黒子「気のせいか…………なんだか無性にツッコみたくなってきましたの」ウズウズ
ウィーン……
オルソラ「一方通行さん、あれは何でございましょう?」
一方通行「あァ?清掃ロボだなァ」
オルソラ「お掃除のロボットでございますか?」
一方通行「学園都市じゃ特段珍しくもねェよ」グデー
オルソラ「は、ハイテクなのでございますねー」
一方通行「そォか?」
オルソラ「見た目はR2D2のようでございますが……意識したフォルムなのでございましょうか」
一方通行「お前、そういう事は知ってンだなァ」
オルソラ「……」ジー
一方通行(まァ、初めて見るンなら珍しいかも知れねェな)
オルソラ「どちらかと言うとC3POの方がまろみがあって好みでございます……」ショボン
一方通行「つまりお前の好みのフォルムって人間じゃねェか」
フルーツショップーーーー。
店員「いらっしゃいませー」
一方通行「リンゴとォ、オレンジとォ……」
オルソラ「一方通行さん、ドリアンがございますよ」クイクイ
一方通行「ドリアンに更にドを加えるとォ?」
オルソラ「ドドリアン?」
一方通行「あら不思議ィ、めっちゃドドリアが好きな人を指す言葉になりましたァ」
オルソラ「……なんと」ハッ
オルソラ「しかし私としてはキュイさんが好きでございますので……」
一方通行「あいつはダメだ、汚ェもン、花火的に」
オルソラ「次点でウコンさんが好きでございます」ハイ
一方通行「ヤコン……じゃなかったけかァ?」
店員(カップルかな……?)
店員(なんだか微笑ましいなー)ホクホク
一方通行「疲れたァ」グデー
オルソラ「ただいま戻りました」
黒子「お疲れさまですの」
一方通行「ン」
黒子「……?なんですの?」
一方通行「米粒の集計結果はァ?」
黒子「アレ本気だったのですか!?」
一方通行「お前はなンの為にジャッジメントやってンだか……」ヤレヤレ
黒子「お米を数える為ではありませんの!!」
オルソラ「白井さん、リンゴ食べますか?」ショリショリ
黒子「それ今買ってきた物ですわよね!?た、食べちゃダメですの!!」
一方通行「さァて、レジ閉めして帰りますかァ」
オルソラ「ふぁぃ、ふぉふぇふふぇ」ショリショリ
一方通行「シスターがみっともないマネするンじゃねェ!」
黒子「……食べてる事自体は怒らないんですの?」
次の日ーーーーーー。
一方通行「……」ネムイ
オルソラ「おはようございます」
黒子「おはようございますの」
一方通行「おォ」ボー
黒子「しっかりしてくださいな、開店しますわよ」
【本日のお食事は終了しましたの!】クルッ
【お食事中ですの!】パタン……
オルソラ「開店でございますよー」パタパタ
黒子「……やっぱり【お食事中】だと変ですの」
一方通行「なンで」
黒子「我々がお食事してるみたいではありませんか?」
一方通行「間違っちゃいねェけどなァ」チラ
黒子「えっ」チラ
オルソラ「……」ショリショリ
黒子「オルソラさん!つまみ食いはいけませんの!!!」
麦野「絹旗―、お腹すいたわ」
絹旗「私も超お腹すきました」
麦野「っていうか滝壺もフレンダもノリ悪いわねー」
絹旗「滝壺さんは超浜面とデート、フレンダは鯖缶収集ですから……しょうがないです」
麦野「まったく、せっかくのオフなのにチビッコの相手しなきゃならないなんて……」
絹旗「何言ってるんですか!麦野が超誘ってきたんですよ!」
麦野「なんかいつものファミレス、2人だと入りづらくない?」
絹旗「あー、なんとなくわかります」
麦野「たまには違うとこでも行ってみる?」
絹旗「そうですね、ちょっとブラブラしてみますか」
【お食事屋さン】
麦野「なんか……シンプルね」
絹旗「でも、建物自体は超立派ですよ」
麦野「あれ、黒板メニュー見てよ」
絹旗「え?『時しらず御膳』……なるほど」
麦野「ここでいいかにゃーん?」ワクワク
絹旗「コレ見た瞬間に入るの決定じゃないですか」
ガララッ
一方通行「っしゃーせェ」
オルソラ「ふぁーっふぇー、ゴクン……でございますよー」
一方通行「もう一丁らっしゃまっせェー!」ヘイ
オルソラ「らっしゃまっせー、でございますよー!」ヘイ
黒子「ちょ、しつこいですの!」
麦野「」
絹旗「」
一方通行「お食事はいかがっすかァー!」
オルソラ「イギリス清教はいかがでございますかー」
黒子「少し落ち着いてくださいな!!っていうかオルソラさん布教下手っ!」
一方通行「今日の一発目のお客だしィ」ゴロン
オルソラ「お冷でございます」コト
麦野「え、ああ……うん、座ろっか」スト
絹旗「え?は、はい」スト
黒子「……申し訳ありません、ご注文がお決まりになりましたらお呼びくださいな」ペコ
麦野「え、ええ」
絹旗「超変な店ですね」ヒソヒソ
麦野「そうね……でもあの白い男どっかで見た事あるのよね」
絹旗「白い男って……」チラ
一方通行「だりィ」グデーン
絹旗「あのカウンターで寝そべってる人ですか?」
麦野「うん、多分」
麦野「私時しらず御膳」
絹旗「私は海鮮スープスパを」
黒子「はい、ただいまー」パタパタ
一方通行「あン?お前原子崩しじゃねェ?」
麦野「え!?」
一方通行「俺、第一位」ハイ
絹旗「第一位って……一方通行ですか!?」
一方通行「あ、時しらず御膳でェす」コト
オルソラ「スープスパでございますよー」コト
絹旗「超早っ!注文したばっかりなんですけど!?」
麦野「第一位が何でこんな店を?」
一方通行「コイツのせい」ブスッ
黒子「指を刺さないでください!あ、あいたっ!」
麦野「へ?」
絹旗「え、カツ丼が全ての始まりなんですか?」
麦野「第一位をいち料理人におさめるなんて、大した子ね」
黒子「……成り行きと言いますか、私も予想外でしたの」
オルソラ「一方通行さんのお知り合いでございますか?」
麦野「え?いや、知り合いっていうか……」
一方通行「そいつ第四位ィ」ゴロゴロ
黒子「」
オルソラ「まぁ、四番目にお強い方なのでございますね」
麦野「え?えへへ、そんな事ないわよ」
絹旗「どうしてこんな所にシスターさんがいるんですか?」
オルソラ「一方通行さんとは知り合いではないのでございましょうか?」
麦野「うん?いや、名前知ってるってくらいかな」
一方通行「顔合わせンのは初めてだしなァ」
オルソラ「私はイギリス清教の布教の為に学園都市に来たのでございます」
絹旗「あー……滝壺さんより何枚も超上手かもしれません」
麦野「美味しいわね」モグモグ
絹旗「ええ、超美味しいです」パクパク
黒子「料理だけは本当に上手な2人ですので」
絹旗「ああ、やっと普通の会話が……」ホロリ
黒子「……私も感動ですの」ホロリ
一方通行「サボってるンじゃないですの!」プンスカ
黒子「サボってないですわ!」プンスカ
麦野「……第一位のイメージ違うんだけど」
一方通行「あン?変な幻想抱いてンじゃねェよ、メルヘンかお前」
麦野「……」イラッ
絹旗「でもでも、第一位は超凶悪凶暴って噂になってますよ?」
オルソラ「そんな事はございません」
絹旗「へ?」
オルソラ「私は一方通行さんと話しているととっても楽しいのでございますよ?」
一方通行「いっつも会話になってねェ気がするけどなァ」ゴロン
一方通行「お前ら暗部だったよなァ?『ガンダム』だっけ?」
オルソラ「またなんともクールな組織名でございますね」
麦野「アイテムよ、アイテム」
一方通行「あァ、それ」
麦野「アンタは暗部入ってないの?」
一方通行「入ってたら店開けねェだろォが!!」プンスカ
絹旗「えー……超いきなり怒られましたけど」
黒子「お冷おかわりいかがですの?」
麦野「あ、ありがと」
一方通行「今日は暗部も仕事休みってかァ?」
麦野「まーね、たまの休日は美味しいものを食べようって話になってね」
絹旗「……超暇つぶしで集合しただけじゃないですか」
一方通行「やっぱり殺しとかやってンのかァ?」
絹旗「ええ」
麦野「そうねー、昨日もグシャっとね、にゃははーん」
黒子「ひぃっ!」
オルソラ「いけません」
麦野「あん?」
オルソラ「命を奪う行為をそんな嬉々として語ってはいけないのでございますよ」
麦野「はぁ、アンタにはわからないかもしんないけど……私たちはそれが仕事なの」
オルソラ「それでもよくないのでございます」
麦野「は?」
絹旗(やっば、麦野超キレかかってますね)
黒子「お、オルソラさん……」
麦野「あのなー、私達はそれで生活して……それでしか存在意義を見出せないんだよ」
麦野「超能力者ってのはそうやって生かされてんだよ、例外もいるけどね」
一方通行「……」ゴロンゴロン
麦野「わかる?私たちは作られた化け物なのよ」
麦野「私も、絹旗も、なんだったらそこにいる第一位もね」
黒子「……」ビクビク
オルソラ「……」
麦野「私に説教くれるなんざ100年早ぇっつーんだよ、ああ?」
絹旗「麦野、そろそろ……」
麦野「うるせぇな、私はこういう無知な人間が嫌いなんだよ」
麦野「何も知らないくせに綺麗事だけ抜かしてる奴が嫌いなんだよ」
一方通行「……」
麦野「暗部に、闇に落ちた人間にアンタみたいのが何言ってもムダ」
麦野「アンタと違って、私たちみたいなのは闇の中でしか生きられない生き物なんだよ」
オルソラ「アナタ達は……闇の中でしか生きられないと?」
麦野「そうだっつってんだよ」
オルソラ「そんな事はございません」
麦野「なんでてめぇがそんな事……」ピキッ
黒子「オルソラさんも……そろそろ……」アワアワ
オルソラ「現に一方通行さんはこのお店を仕事としているのでございます」
一方通行「……オルソラァ」
オルソラ「何万人も手にかけなければいけない実験の依頼もあったと聞きました」
オルソラ「それでも一方通行さんはそれをお断りになったのでございますよ」
麦野「……それがなんだよ」
オルソラ「人の犠牲の上にしか生活できないなどと言わないでいただきたいのでございます」
オルソラ「アナタも超能力者である前に……1人の人間でございましょう?」
麦野「……」
絹旗「……」
一方通行「原子崩しよォ」
麦野「……なに?」
一方通行「コイツはシスターだから、綺麗事言ってるンだわ」
麦野「わかってるわよ」
一方通行「でも……正論じゃねェ?」
麦野「……」
一方通行「俺は暗部にゃ入ってねェけど、汚ェ部分ってのは見てきた」
麦野「……それで?」
一方通行「別に俺は説教くれるつもりなンざねェけどよォ」
一方通行「こういう仕事、楽しいぜェ?」
麦野「っ!」
一方通行「なァ」
オルソラ「ええ、とっても楽しいのでございますよ」
黒子「わ、私も……なんだかんだ楽しいですわ」
絹旗「……」
麦野「それは、知ってるわ」
オルソラ「抜け出せない泥沼、なんてないのでございますよ」
麦野「……え?」
オルソラ「必ず底は存在しますし、抜け出せないのでしたら引っ張ってもらえばいいのでございます」
一方通行「くかかっ、違ェねェな」
麦野「……」
麦野「この私に説教くれるなんて……」
麦野「……ふふ、なんだよアンタは」
オルソラ「イギリス清教のシスターでございますよー」
麦野「……毒気抜かれたよ、ねぇ絹旗?」
絹旗「ええ、超その通りです」
麦野「ありがたいお言葉も貰ったし、そろそろ行こうかな」
黒子「お、お会計ですね、少々お待ちくださいな!」パタパタ
麦野「カードね」ハイ
黒子「」ブラック
絹旗「超美味しかったです」
一方通行「よォ」
麦野「なに?」
一方通行「また来いよなァ」
麦野え?」
オルソラ「ええ、私がいつでも引っ張り出して差し上げるのでございますよー」フンフン
麦野「……ぷっ」
絹旗「……あはっ」
麦野「ええ、また来るわ」
一方通行「おォ、待ってるぜェ」
オルソラ「お待ちしているのでございます」ペコリ
麦野「……じゃーね」
ガララ……
黒子「」
黒子「……オルソラさぁぁぁぁぁぁん!!」ガバッ
オルソラ「あら、どうしたのでございますか?」
黒子「もうハラハラしましたのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
一方通行「クカカ、あの第四位に啖呵切るなンざ命知らずもいいとこだなァ」
黒子「無事で良かったですわ!」
オルソラ「あの方達は必ずまた来ると思うのでございます」
一方通行「おォ、俺もそう思うぜェ」
黒子「あわわわわわわわ」ガタガタプルプル
一方通行「さっすがシスターだなァ?」
オルソラ「ええ、本物のシスター、でございますから」ニヘラ
一方通行「そのほっせェ腕で引っ張り出せンのかァ?」
オルソラ「その時は手伝っていただけたら嬉しいのでございますよ」
一方通行「……けっ」
絹旗「超びっくりしました、あのシスターさんには」
麦野「ね、まさか私に正面切って向かって来るとは思わなかったわ」
絹旗「……でも、なんか超スッキリした気持ちです」
麦野「アンタも?私もだにゃーん」
絹旗「なんだか超不思議な気持ちです」
麦野「……」
絹旗「麦野?どうしました?」
麦野「いや、あんなに真っ直ぐな言葉言われたの、久しぶりだなぁって」
絹旗「……確かに」
絹旗「今度はアイテム全員で行きませんか?」
麦野「いいわね、滝壺と会話させてみたい」
絹旗「あ、でも超浜面だったらシスターさんに見惚れるかもしれませんよ」
麦野「そん時はブチコロシよ」
数日後ーーーーーー。
一方通行「中華丼、カツカレー、ハンバーグステーキセット」コトトト
オルソラ「エビのラビオリ、冷製トマトのフェデリーニ、パエリア」コトト
黒子「は、早すぎですの!追いつかないですわ!」ワタワタ
オルソラ「私も手伝うのでございますよ」
オルソラ「パエリアでございます」コト
<あ、どうも
オルソラ「ご一緒にイギリス清教はいかがでございましょう?」
<え?
オルソラ「ごゆっくりどうぞー」
<……?
一方通行「アイツ、布教する気なくねェ?」
黒子「……私もそう思いますわ」
黒子「やっとひと段落ですのね、ちょっと疲れました」
一方通行「飯でも食うかァ」ダラー
オルソラ「……ふぇ?」モキュモキュ
黒子「オルソラさん!つまみ食いはせめて隠れる努力をしてくださいな!」
一方通行「お前って食いしん坊キャラだったのかァ?」
オルソラ「アンジェレネさん程ではありませんが」
黒子「あ、イギリス清教のシスターさんですの?」
オルソラ「ちっこくて可愛いのでございますよー」
一方通行「お前と一緒だなァ、可愛い以外ィ」グデー
黒子「余計なお世話ですの!!」
オルソラ「つまみ食いをしていたつもりはないのでございます」ショボン
一方通行「まァあンだけ堂々と冷蔵庫開けて食ってたらなァ」ウン
黒子「気張ってないと会話に乗り遅れますわ……」
一方通行「この会話は快速エアポートですゥ」ヘイ
オルソラ「各ツッコミには停まりませんのでご注意くださいでございますよー」ヘイ
黒子「……はぁ」
オルソラ「ではお2人の昼食は私が作ります」
黒子「あ、私パスタが食べたいですの」
オルソラ「パスタでございましょうか?」
黒子「ええ、オルソラさんの作るパスタは超一級品ですわ……お願いします」
オルソラ「ふふ、お任せ下さい」
黒子「美味しいですの」チュルチュル
一方通行「ン、パスタだけは敵わねェな」ズルズル
オルソラ「いえいえ、そんな事ございませんわ」
黒子「顔良し、スタイル良し、器量良し、料理良し……」
黒子「よく考えたらオルソラさん女としてチートですの」
オルソラ「?」
黒子「世の男が放っておきませんわね」
一方通行「くだらねェ男連れてきたらブチ殺してやるゥ」
黒子「いつからオルソラさんの父親に……」
黒子「でも確かに、相応の男でないと認めたくありませんわ」
オルソラ「相応、と申しますと?」
黒子「え?そうですわね……」
黒子「顔良し、スタイル良し、器量良し、料理良し、稼ぎ良し……と言ったところでしょうか」
オルソラ「あら、では一方通行さんでございますね」
黒子「へ?」
オルソラ「全てに当てはまっているのでございますよ?」
黒子「器量、良し……?まぁ及第点ですか?」
一方通行「……」zzz
黒子「やっぱり『しっかり者、働き者、自由過ぎない人』も追加ですの!!」
オルソラ「あらあら……ふふっ」
オルソラ「しかし学園都市の電気機器はすごいですわね」
黒子「あ、そういえばあまり馴染みの無い物が多いかも知れませんね」
オルソラ「ええ、私電気とは無縁の生活をしてきたものですから」
黒子「嘘ですの!それは言いすぎですわ!」
一方通行「オルソラ、オルソラ」チョイチョイ
オルソラ「なんでございましょう?」
一方通行「携帯電話だぜェ?」フフフン
オルソラ「まぁ……これが携帯電話なのでございますか?」
黒子「……自慢気ですわね」
一方通行「なンと!国際電話も可能ですゥ!」
オルソラ「おー」パチパチ
オルソラ「あ、電気とは無縁の生活は流石に冗談でございますよー」
黒子「はい……わかってますわ」
オルソラ「こんなに小さくて外国に繋がるなんて……はいてくでございますわね」
黒子「やっぱりシスターさんは携帯も必要ないんですわね」
オルソラ「ええ、必要とあらば矢文でちょちょいのグサッ、でございますので」
黒子「矢文!?古風ですわね……」
オルソラ「冗談です」ニヘラ
黒子(オルソラさんの笑顔見たら全部許してしまうんですの……)
一方通行「お前欲しくねェ?」
オルソラ「え?」
黒子「え、シスターさんは持っていても大丈夫なのですか?」
一方通行「緊急用ならいいンじゃねェ?コイツの場合なら特に」
オルソラ「?」キョトン
黒子「……そうですわね、なぜか親心というものがわかりますの」
一方通行「オルソラ、お前に携帯をプレゼントしてやるゥ」スタスタ
オルソラ「え、え?」
携帯ショップーーーー。
店員「どういった機能をお求めでございますか?」
一方通行「とにかく操作しやすいの」
店員「ではこちらのラクラクホンはいかがでしょう?」サッ
一方通行「危なっかしいから緊急用モードついてるの」
店員「ではキッズ携帯でどうですか?」ハイ
一方通行「イギリスでも使えるやつ」
店員「こちらの会社ですと国際電話が可能でございます」ドン
一方通行「落としたり水こぼしたりパスタこぼしても大丈夫なやつ」
店員「こちらは象が踏んでも壊れない頑丈さが売りでございます」バッ
一方通行「あとフォルムにまろみがある奴」
店員「はい、まろみでしたらこち……えっ?」
一方通行「ンで、今言った機能が全部ついたの」
店員「」
一方通行「さっすが学園都市、なンでもあるゥ」スタスタ
一方通行「オラ、買ってきてやったぞ」
黒子「こ、これは超最新機種……買ったらウン万もする物では?」
一方通行「名義も俺で契約してきたから、好きに使え」ポイ
オルソラ「あわわ、きゃ、キャッチー!!」ポス
一方通行「これでお前がイギリス帰っても好きな時に電話できるぜェ?」
黒子「あ……」
オルソラ「……あ、ありがとうございます!!」
一方通行「ツインテール、メールやらしてやれよォ?」ゴロン
黒子「ええ!バッチ来いですの!!」
オルソラ「…………ふふ、嬉しいです」キュッ
オルソラ「……」ニヘラ
黒子「……オルソラさんずっと携帯眺めてニヤけてますの」
一方通行「初めて火を見た人類みてェだな」
黒子「いや人類はニヤけてはなかったと思いますが……」
定休日―――。
一方通行「コーヒー買ったし、さっさと帰ってダラけよォっと」スタスタ
<おい、今連絡あったんだけどよ、めっちゃいい女を捕まえたらしいぜ
<いい女?ベイベーなのか?
<なんか金髪のシスターらしい、ドブルベイベーだな
<あ?学園都市にシスターがいるなんて怪しくねぇ?
<まぁでも抜けてる女みてぇだから連れ込むってよ
<はは、じゃ早速合流しますか
一方通行「……」
一方通行「なァにやってやがりますかあのシスター……」
一方通行「それでェ、場所は?」
スキルアウトA「はい、駅横の路地裏を入ったところだそうです、ええ」ボロッ
一方通行「そォか、じゃあさようならァ」ダンッ
スキルアウトB「は、はい!お疲れっした!なんかお手数おかけしてすいませんっした!」フカブカ
スキルアウトC「」チーン
一方通行「路地……ここですかァ?」
オルソラ「あら?一方通行さん、こんな所で偶然でございますわね」
一方通行「お前が連れ込まれそうだって聞いたから来たンだろォが」
上条「あれ、第一位……一方通行だっけ」
一方通行「あン?いつかの三下かァ」
スキルアウト「」
一方通行「これお前がやってくれたのかァ?」
上条「まぁ2人だったし……なんとかなりましたよ、はは」
一方通行「悪ィな、うちのオルソラが迷惑かけて」
上条「うちの……?いや、構わないよ」
オルソラ「???」
一方通行「……」ジー
上条「え?」
一方通行(顔はまァ普通?家計をやりくりって事ァそれなりに家事もできるとして……)
一方通行(悪い奴じゃねェ、スキルアウトくらいなら倒せる……)
上条「あ、あのー?」
一方通行「……だが貧乏なのはダメだ、オルソラをそンな奴の嫁にはやれねェ」ウン
上条「よ、嫁!?」
一方通行「どォせなら不自由なく暮らしてもらいてェしな」ウン
上条「あの、なぜアナタはオルソラのお父さんのように振舞っていr」
一方通行「オマエにお義父さんと呼ばれる筋合いはねェ!」プンスカ
上条「」
オルソラ「?」
次の日ーーーーーー。
黒子「ご注文をお伺いしますの」サッ
削板「カツ丼、カレー、ラーメン、餃子、ピザ、ザル蕎麦、エビドリア」
黒子「……え?」
削板「を、2人前ずつ頼む」
黒子「……か、かしこまりましたの」
削板「おぉぉぉぉぉ!美味い!うーまーいーぞーーーー!!」バクバクバク
黒子(ミスター味っ子?)
一方通行「いいねェいいねぇ、最っ高じゃねェかその食いっぷりよォ!!!」
削板「美味いからな!いくらでも入るぞ!」
一方通行「おらァ、サービスですの!!」
ドン☆
削板「」
一方通行「お残しは許しまへンでェ」
削板「う、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」バクバクバクバクッ
削板「か、完食したぞ……うっぷ」
黒子「お、おぉぉぉぉぉ」パチパチ
オルソラ「パスタ追加でございますよー」
ドンッ☆
削板「」
削板「えっ」
オルソラ「とても美味しそうに食べて頂けるので、私も嬉しいのでございます故」
削板「……」
オルソラ「……」ニヘッ
削板「い、いただきまーーーーっす!!!」モグモグモグ
一方通行「吐いたらブチ殺すからなァ」ゴロゴロ
黒子「……鬼ですか、アナタ達は」
オルソラ「え?いえ、シスターでございますよー」ニコニコ
一方通行「ところでお前、学校はいいのかァ?」
黒子「え、今更ですの!?」
オルソラ「サボりはあまりよくないのでございますよ」
黒子「いえ、別に好きでサボってるわけでは……」
一方通行「今日飯でも食いに行くかァ」ハイ
オルソラ「それはナイスアイディアでございますね」
黒子「ああ、流れが速い……」
一方通行「あァ?」
オルソラ「え?」
黒子「まぁでも、みんなでお食事は確かにいい考えですわ」
一方通行「崇め讃えろ跪けェ、ヘタを献上しろ」
黒子「調子乗らないでくださいな!」
オルソラ「ははー、でございますよー」
一方通行「サラパでもするかァ」ゴロン
オルソラ「いいですわね、私も久しぶりでございます」
黒子「……サラパ?」
一方通行「え、知らねェの?」
黒子「ええ、初耳ですの」
一方通行「……」プププ
黒子「なんですのその目!教えてくださいな!」
オルソラ「サラパ、とは何かの略称なのでございましょうか?」
黒子「え、オルソラさんも知ってる感じだったではないですか?」
一方通行「へーい」ペチ
オルソラ「へーい、でございますよー」ペチ
黒子「……」
一方通行「サラダパーティ、略してサラパ」
オルソラ「まぁ、なんともヘルシーそうなパーティでございますね」
黒子「なるほど」
黒子「私も最近気になってきた所ですの……」
オルソラ「あら、どこがでございますか?」ムニュィ
黒子「つ、つままないでくださいな!」
オルソラ「これくらい、白井さんの年齢では普通でございますよ」
黒子「そ、それでも気になるんですの!」
一方通行「やっべ、つまむ程余分な肉がねェ」ニヤニヤ
黒子「むむむーーー!!」
一方通行「オルソラもそンな太ってねェよなァ?」
黒子「確かに……つまみ食いしてるのにおかしいですわ」
黒子「……」ジー
一方通行「どこ見てやがりますかァ」
黒子「なるほど、栄養が全てそちらに行ってるというわけですわね」
一方通行「羨ましいのでございますかァ?」
黒子「……切実に」ズーン
オルソラ「???」キョトン
オルソラ「というわけで私のお家に来たのでございますよ」
一方通行「よし、ツインテールこれ運べェ」
黒子「ちょちょ、これはなんですの?」
一方通行「金華ハム」
黒子「サラダパーティではなかったのですか!?」
一方通行「よく考えたら俺そンなベジータじゃねェもン」
黒子「ベジタリアンですわ」
オルソラ「ベジータ?どこかの王子でございましょうか?」
黒子「だからどうしてそんな知識があるんですの?」
一方通行「お肉を掲げて……カンパーイ」ヘイ
オルソラ「カンパーイ、でございますよー」ヘイ
ムニュン……
黒子「お肉とお肉をぶつけたらそうなりますわ」
黒子「ところでオルソラさんはいつまでおられるのですか?」ハグハグ
一方通行「しばらく、だとよォ」モグモグ
オルソラ「ええ、布教も順調でございますし」モキュモキュ
一方通行(順調じゃねェな、うン)モグモグ
黒子(順調……ではございませんね、うん)パクパク
オルソラ「ですが……帰るのが嫌になって来たのでございます」
一方通行「あン?」
黒子「どうしてですの?」
オルソラ「レストランテ・オルソラ屋さンが楽しいからでございますよ」
黒子「えっ?」
一方通行「あ、それ引き摺ってたのかァ」
オルソラ「白井さんと一方通行さんと過ごす毎日が楽しすぎるのでございます……」ショボン
黒子「オルソラさん……」
オルソラ「このような日々が続けばいいと思ってしまうのでございます」
黒子「そう、ですわね」
一方通行「……」ヒョイパク
黒子「あ!それ私のハムですの!!」
一方通行「肉いらねェって言ってたじゃねェか」
黒子「うぐ……い、いらないとは言ってませんの!」
一方通行「ダイエットですの!」ハイ
黒子「むっきぃぃぃぃぃ!!!」
オルソラ「……」
オルソラ「ふふ……」ヒョイパク
黒子「オルソラさん!?今さりげなく私のハム取りましたわね!」
オルソラ「……そのような事実は一切ございません」モッキュモッキュ
黒子「もぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
オルソラ「うふふ」ニヘラ
―――――。
黒子「それではおやすみなさいですの」
一方通行「さようならですの」ペコ
オルソラ「ええ、お2人ともお気をつけて」
黒子「……料理長」テクテク
一方通行「あン?」スタスタ
黒子「オルソラさん、いつかは帰ってしまうのでしょうか?」
一方通行「当たり前だろォが、本業はシスターなンだからよォ」
黒子「そうなったら……寂しいですの」
一方通行「思い切ってイギリス店でも出すかァ」
黒子「思いっきりすぎですの!私学校があるんですわよ!」
一方通行「うーン……思い切って、やっちゃおうかなっ?みたいなァ」グデーン
黒子「そんな高い買い物する主婦じゃないんですから……」
一方通行「まァ、無理だなァ」
黒子「……はい」
一方通行「そンな長くは続かねェ、オマエも覚悟しとけ」
黒子「…………わかりましたの」
次の日ーーーーーー。
一方通行「買出し行ってくるゥ」
黒子「あら、私が行きますわ」
一方通行「いや、サボりたいし俺が行くゥ」
黒子「そういう事堂々と言っちゃダメですの!」
オルソラ「今日は天気がいいのでございますし」
一方通行「そういう事ォ」
黒子「……まったく」
オルソラ「いってらっしゃい、でございますよー」
一方通行「ン」スタスタ
<すいませーん
黒子「はーい、ただいまー」タタタッ
一方通行「ン……この鯛、いい目してンじゃねェか」
おっちゃん「お、兄ちゃんわかってるね!それは今日一番の鯛だぜ!」
一方通行「よし、コレ貰ってくわァ」
おっちゃん「はいよ!」
一方通行「……おっさン、昆布の根ってあるかァ?」
おっちゃん「根だぁ?あるけど売りもんにならねぇからまとめて入れてたはずだがなぁ」
一方通行「あるだけくれェ」
おっちゃん「いいけどよ……珍しい奴もいるもんだなァ」ゴソゴソ
一方通行「一番旨味が出る所だからなァ」フフン
おっちゃん「若ぇのに大した奴だ……サービスだ、このメバルも持ってけ!」
一方通行「え、このマグロもくれンのかァ?」
おっちゃん「えっ」
一方通行「え、このマグロもくれンのかァ?」
おっちゃん「ちっ、兄ちゃんには敵わねぇな……持ってけちくしょう!」
一方通行「ありがとうございますゥ」ペコリ
黒子「あ、料理長!早く手伝ってくださいな!」
オルソラ「大忙しでございますね」
一方通行「あン?なンだってこンなに混ンでるンだァ?」
黒子「団体客ですの!」
一方通行「めンどくせェなァ」ダラーン
黒子「エビチリ、日替わりランチのカキフライ御膳、ボンゴレです」
一方通行「あ、カキねェ」
黒子「またですの!?」
一方通行「ダッシュダーッシュダッシュゥ」
オルソラ「キックエーンドダッシュッ、でございますね?」
黒子「オルソラさんの知識には感服しますわ……」
一方通行「ほら、行って来いですの!」ゲシッ
黒子「イタッ、……もう!」ヒュンッ
オルソラ「ボンゴレでございますわー」モグモグ
一方通行「はァ」グデーン
オルソラ「お疲れ様でございました」
黒子「あの、ちょっといいですか?」
一方通行「なにィ」ゴロンゴロン
黒子「最近ジャッジメントが忙しそうなので、しばらくこちらには来れなさそうですの」
オルソラ「あらまぁ」
一方通行「しょうがねェな、いいぞォ」
オルソラ「治安維持も大変でございますのね」
黒子「バカな犯罪が減りませんので……」
一方通行「たまには顔出せよ、30分に1回くらい」
黒子「そんなしょっちゅう出せませんわ!」
一方通行「じゃ1時間に1回でいい」
黒子「忙しい!って言ってるんですの!!」ムキー
オルソラ「おはよう、ございま……くしゅんっ」
一方通行「あン?顔赤ェな、どうしたァ?」
オルソラ「ちょっと熱っぽいのでございますよー」フラフラ
一方通行「どれどれェ」スッ
オルソラ「あぅ……」
一方通行「結構熱いじゃねェか、風邪かァ?」
オルソラ「みたいでございますねー」ポー
一方通行「……熱のせいか、会話がスムーズだなァ」
オルソラ「???」
一方通行「休んでいいぞ、俺1人でなンとかなるゥ」
オルソラ「それはできかねます……せめて今日はこのままお手伝いいたしますわ」
一方通行「ったく、倒れンなよォ?」
オルソラ「はい」
一方通行「それより鼻水拭けオラ」グイ
オルソラ「しゅみましぇん」ズズー
<すいませーん
オルソラ「はーい、ただいまー……」フラフラ
<和風パスタで
オルソラ「ご一緒にローマ正教はいかがでございますか?」ポー
<え?
一方通行「あ、ダメだアレ」
オルソラ「オーダー、和風パスタのリゾットでございますよー」
一方通行「お前裏で休ンでろォ」
オルソラ「大丈夫でございますわ」ポー
一方通行「いや大丈夫じゃねェ、主に頭」
オルソラ「むぅ……」フラフラ
一方通行「ちょっと早ェが今日は終わりだなァ」
オルソラ「え?」
一方通行「明日お前休め」
オルソラ「い、いえ……私は大丈夫d」
一方通行「いいから休めですの!!」プンスカ
オルソラ「……はい、わかりました」
一方通行「ったく、無理してンじゃねェっつーのォ」
次の日――――。
オルソラ「お、はよう……ござい、コホッ、ます」
一方通行「……なンで来てンだよ」
オルソラ「ゴホッ……へ?」
一方通行「お前の『わかりました』ほど信用できねェもンはねェな」ウン
バタッ
オルソラ「はぁっ……はぁっ……」
一方通行「えー、いきなり倒れますかァ」
オルソラ「ゲホゲホッ、はぁっ……」
一方通行「……昨日より熱い気がするゥ」
一方通行「とりあえず運ぶかァ」ヒョイ
オルソラ「あ……ふわふわー、でございますよー……ゴホッ」
【臨時休業ですの!】パタン……
一方通行「ったく、世話のかかるシスターですねェ」
オルソラ「コホッ、お手数おかけします」
一方通行「本当ですよォ」ダンッ
一方通行「ほい」ポイ
オルソラ「ぁぅ……」モフンッ
一方通行「お前着替えとかねェの?」
オルソラ「一応寝巻きが、コホッ……あるのでございますよー……」ポー
一方通行「めンどくせェ」
オルソラ「あ、着替えは自分で……あら?」フラッ
一方通行「ダメじゃねェか……コレでいいンだよなァ?」
オルソラ「そ、それはさすがに……恥ずかしいと言いますか、コホッ」
一方通行「うるせェンですの!」
オルソラ「し、しかし……」
一方通行「パジャマでオ・ジャ・マ」バッサバッサ
<パジャマジャマジャマ
オルソラ「う、ひゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」
一方通行「こンなもンだろォ」フヒュゥ
オルソラ「お、お嫁にいけないのでございます……コホッ」
一方通行「たかが下着でなに言ってやがりますかァ」
オルソラ「た、かが……」ショボン
ピピピピ
一方通行38.5度……高ェ、のか?」
一方通行「……何すればいいンだァ?」
オルソラ「ゴホッ、ケホケホッ」ポー
一方通行「ちょっと行ってくるから、寝てろよォ」
オルソラ「え、いえ大丈夫d」
イナイ
オルソラ「」モウイナイ
オルソラ「ふふ……コホコホッ」
一方通行「とは言ったものの、何をすればいいのかわからねェ……」
一方通行「風邪なンざ引いた事ねェからなァ」
一方通行「……」ウーン
一方通行「よし」
とある研究所――――。
木原「ったく、全然終わらねぇじゃねーか」カタカタ
一方通行木ィィィィィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!?」ババーン
木原「うぉ!?なんだ、てめぇか……おどかすなクソッタレ!」
一方通行「風邪の看病ってどうすればいいンですかァ?」
木原「あ?風邪だぁ?」
一方通行「うン」ウン
木原「お前風邪でも引いたのか?」
一方通行「そンなわけねェだろ、バカか死ね」
木原「……」イラッ
木原「とりあえず、暖かくして栄養のあるもんを食わす」
木原「精のつくもんでも食わせてやれ」
一方通行「ウナ重とかスッポン鍋とかかァ?」
木原「バカか、病人がそんなもん食えるわけねぇだろうが」
木原「こういう時は総じて粥とか摩り下ろしたリンゴって相場が決まってんだよ」
一方通行「か、ゆ……とォ」メモメモ
木原「あとこじらせたら肺炎とかになっちまうかも知れないから気をつけろ」
一方通行「なンだそりゃ?」
木原「下手したら死ぬ」
一方通行「……なにィ?」
木原「死ぬ」ウン
一方通行「……」ウーン
一方通行「やべェじゃねェか……ありがとなァ」ドヒュンッ
木原「……」
木原「心優しい子に育って……」ホロリ
常盤台中学――――。
ガララララッ!
一方通行「やっべェ!オルソラ死ぬゥ!!」
先生「」
黒子「」
ザワザワ……
黒子「は?え?どういう事ですの?」
一方通行「肺炎がやべェ、スッポンはNGィ」
黒子「というかお店はどうしましたの?」
一方通行「レバニラ炒めててオルソラ死ンだらどォすンだよ!!」
黒子「……順を追って説明してもらえますの?」
一方通行「だからウナギとスッポンはダメで肺炎でオルソラがヤベェっつってンだろォが!!」プンスカ
黒子「少し落ち着いてくださいな!!」プンスカ
――――――。
一方通行「というわけでございますゥ」
黒子「なるほど……オルソラさんが風邪で、アナタは看病をした事がないと」
一方通行「でェ、木原くンに聞いたら肺炎がやべェって」
黒子「よっぽど酷くならない限り、肺炎にはならないですわ」
一方通行「なンだ」
黒子「とりあえず市販の薬などで様子を見て、ダメなら病院へ連れて行ってくださいな」
一方通行「し、は、ン、の、く、す、り……とォ」メモメモ
黒子「あとはその木原さんの言う通り、暖かくして栄養のある物を食べさせてください」
一方通行「おっけェ」
黒子「私も一段落したら行きますので」
一方通行「おォ」ドヒュンッ
黒子「……」
黒子「あんなに取り乱すなんて……ふふ」
先生「おい」
絹旗「……」スタスタ
一方通行「お食事屋さンだコラァ!」ババーン
絹旗「ひょわっ!?ちょ、超びっくりした!」
一方通行「市販の薬って何買えばいいンですかァ!?」
絹旗「市販の薬?な、何がですか?」
一方通行「病院に行く前に市販の薬で様子見て、肺炎なったらオルソラやべェンだよ!」
絹旗「えっ?」
一方通行「あン!?」
絹旗「えーっと……オルソラさん風邪でも引いたんですか?」
一方通行「うン」コク
絹旗「それで、薬を買いたいと」
一方通行「うン」コクコク
絹旗「でも何を買ったらいいのかわからない、という事ですね?」
一方通行「うン」コクコクコク
絹旗「そうですね……風邪薬にも超種類があるんですよ」
一方通行「へェ」
絹旗「症状別なんです、熱とか頭痛とか咳とか」
一方通行「熱と咳はしてたなァ」
絹旗「いや私じゃなくて薬局の店員さんに伝えてくださいよ」
一方通行「わかったァ、サンキュー」ドヒュンッ
絹旗「……超速いですね」
絹旗「……なんで最初から薬局行かなかったんでしょう?」
薬局――――――。
一方通行「オイ薬出せコラオラてめェコラあァ!?」バンッ
店員「ひぃっ!?」
一方通行「さっさとありったけの薬出せコラてめェコラオラあァン!?」バンバンッ
店員(ご、強盗……?)ガタガタブルブル
店員「なるほど、お知り合いの方が風邪をひいたと」
一方通行「うン」コクコク
一方通行「薬の事は店員に聞けって言われたンですけどォ」
店員「人によって様々ですからねぇ……特徴を教えてもらえます?」
一方通行「あン?そうだなァ……ボーっとしててェ、背はまァ、普通ゥ?」
店員「えっ」
一方通行「顔とスタイルは割りと良い方だと思う、あとは……イギリs」
店員「あ、すいません聞き方悪かったですね……症状です、症状」
一方通行「あ?熱があってェ、咳してたなァ……」ウーン
店員「じゃ解熱剤と冷却シート、喉の痛みを緩和するトローチなどあってもいいですね」
一方通行「ほォ」
店員「あとは水枕……それとスポーツドリンクも必要だと思いますよ」
一方通行「あンな状態でスポーツなンかするわけねェだろボケ!!」プンスカ
店員「えっ」
一方通行「ンとォ……冷えピタ、薬、トローチ?、水枕、ドラえもンゼリー……」ポイポイ
一方通行「あとは……この業務用20リットルポカリでいいかァ」ドン
一方通行「……」
一方通行「どォやって飲むンだコレ?」
一方通行「すいまっせーン」
店員「はい?」
一方通行「灯油の、あのシュポシュポってありますゥ?」
店員「……え?」
一方通行「コレ飲めなくねェ?」
店員「えっ」
店員(間違えて発注した奴が売れた!ありがとう神様!!)
――――――。
一方通行「で、酷くなったら病院行けって感じだなァ?」
店員「ええ、様子を見て熱が下がらないようでしたらすぐに」
一方通行「わかった、ありがとォ」ペコリ
店員「いえいえ」
店員(怖かったけどいい人だなー)
店員(きっと看病した事ないんだろうな)
店員(……)
店員「お客様ーーーー!!水枕は氷も入れてくださいよーーー!!!」ダダダッ
一方通行「あン?水じゃダメなのかァ?」
店員「すぐ温くなってしまいますので!」
一方通行「わかりましたァ」スタスタ
店員(なんかこっちまで心配になってきた……!!)ハラハラ
ガチャ、バタン
一方通行「あン?アイツどこだァ?」
<シャー……
一方通行「シャワーか、なるほど」ウン
一方通行「汗かくもンな、暑いと」ゴロゴロ
一方通行「……風邪ひいてるのに入って大丈夫なンか?」
一方通行「……」テルテル
一方通行「木原くゥゥゥゥゥン!風邪の時の風呂ってどォよ?」
木原『あぁ?引き始めとかなら逆に入った方がいいけどよ』
木原『熱が高ぇ時は入らねぇ方がいいz』
ピッ……
一方通行「オルソラァァァァァ!肺炎ンンンン!!!」ダッ
バターンッ!
一方通行「バッカ野郎ォ!熱が高ェ時に風呂なンざ入ってンじゃねェ!!」
オルソラ「あら?」
一方通行「木原くンがダメだって言ってたァ」
オルソラ「あ、あの……汗が……」カァッ
一方通行「肺炎なったら死ぬだろォが!出ろォ!!」
オルソラ「あの、わ、私今、裸なものでございまして……」
一方通行「うるさいンでございますですの!」グイッ
オルソラ「あら、あ、ひゃわぁぁぁぁぁぁ!?///」
一方通行「はいタオルゥ」モフッ
オルソラ「あの……そ、その……」
一方通行「ちゃンと拭いてから出てこいよォ!」プンスカ
オルソラ「え、あ……うぁ……」
一方通行「ったく、木原くンナイスアドバイスだぜェ」ブツブツ
オルソラ「……ひゃぁ///」
オルソラ「も、戻りましたので、ご、ございます……コホッ///」
一方通行「顔赤ェぞ、やっぱり熱上がったンじゃねェか!」プンスカ
オルソラ「い、いえ……それは……」カァッ
一方通行「はい、まず冷えピタ貼りまァす」ピタッ
オルソラ「あら、気持ちいいのでございますー……」
一方通行「ンで、ポカリ飲ンでろ……ちゃンとイオンサプライするンだぞ」
オルソラ「?」
一方通行「今粥作ってきてやるからなァ」
オルソラ「……申し訳ありませ、ゴホゴホッ」
一方通行「いいから寝てろォ」
オルソラ「あぅ」モフッ
一方通行「粥は栄養とまろみが大事か……卵だなァ」ウン
一方通行「あとは……摩り下ろしたリンゴ?」メモメモ
一方通行「……」ショリショリ
一方通行「オラ、食え」
オルソラ「美味しそうでございますねー……でも食欲が、ケホッ」
一方通行「いいから食え」
オルソラ「あーん、というものをしていただけませんか?」
一方通行「なンで」
オルソラ「風邪が早く治ると言われているのでございます」ポー
一方通行「そォなのか?オラ」ヒョイ
オルソラ「あー……」モグモグ
オルソラ「……お、美味しいのでございます、よ」カァッ
一方通行「全然熱下がってねェな、顔赤ェ」
オルソラ「ええ、まだ熱があるようなのでございます」
一方通行「ちっ、早く治せよなァ」ヒョイ
オルソラ「……えふぇふぇ」ニヘラ
一方通行「食べながら笑うと零れるのでございますよォ」
オルソラ「お店はよろしいのでございますか?」ポー
一方通行「薬も飲ンだし、大丈夫だな、うン」
オルソラ「水枕、とは気持ちいいものなのでございますね」
一方通行「暖かくしてりゃ治るって言ってたなァ、うン」
オルソラ「……」ブルッ
一方通行「毛布追加でェす」モフッ
オルソラ「えへへ、コホッ」
一方通行「大人しく寝てろォ」
オルソラ「……」エー
一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ
オルソラ「あら、あららら?」
一方通行「店なンか後でいいンだよバカ」
オルソラ「え?」
一方通行「あン?」
数時間後――――――。
黒子「インターフォン鳴らした方がいいのでしょうか」
黒子「寝てたらご迷惑でしょうし……ちょっと失礼」ヒュンッ
オルソラ「すぅ……」zzz
一方通行「……」zzz
黒子「……なぜ料理長まで爆睡してるんでしょう」
黒子「起きてくださいな」ユサユサ
一方通行「ン……あァ?」
黒子「オルソラさんはどうですの?」
一方通行「今ンとこ肺炎じゃねェ」フフン
黒子「え?ああ、そうですか……」
黒子「私これからジャッジメントなので、看病はお願いしても宜しいですか?」
一方通行「おォ」ネムイ
黒子「果物など買ってきましたので、冷蔵庫に入れておきまs」
黒子「……」
黒子「ポカリでけぇ、ですの」
黒子「というかドラえもんゼリーギッチギチですわ」
一方通行「オルソラ落ち着くまで店休みにすっからァ」
黒子「了解しましたの」
一方通行「じゃ頑張ってくださいですの」
黒子「……」イラッ
一方通行「大声出したらオルソラ起きるぞォ」ニヤニヤ
黒子「ちっくしょぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ヒッソォォォォォォ
オルソラ「……」zzz
ゴロン……
オルソラ「ふへへっ……」zzz
一方通行「……」ゴロゴロ
一方通行「……」
ソー……
オルソラ「すぅ……」zzz
ピシャンッ
一方通行「……」ソワソワ
一方通行「……」
一方通行「……」テルテル
一方通行「木ィィィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥン!寝てる時の看病って何すればいいンですかァ!?」ヒッソォォォォ!!
木原『だぁー!うるっせぇ!黙って様子見てればいいんだよ!』
一方通行「する事ねェもン」
木原『てめぇがソワソワしてても治るわけねぇだろ!おとなしくしとけアホンダラ!!』ピッ
ツーツーツー……
一方通行「……」ポツン
オルソラ「……にゅぅ?」パチ
オルソラ「あら、もう真っ暗でございますね……ケホッ」ポー
オルソラ「……おや?」
一方通行「……」zzz
オルソラ「あらあら、風邪をひいてしまうのでございますよー」ヒソヒソ
一方通行「……」zzz
オルソラ「コホコホッ……ふふ」ニヘッ
オルソラ「……ありがとうございます、おやすみなさい」
一方通行「……」zzz
オルソラ「わっしわっしー、でございますよー」ナデナデ
一方通行「ン……」zzz
モフンッ
オルソラ「……」ポー
オルソラ「なんだか顔が熱いのでございます……ケホッ」ポー
次の日―――。
オルソラ「おはようございます」
一方通行「……ン」パチ
一方通行「おォ?起きたのかァ?」
オルソラ「ええ」
一方通行「体調はどぉだよ」
オルソラ「熱は少し引いたみたいでございます」
一方通行「そォか、今日も大人しく寝てろよォ」
一方通行「でも熱が下がったなら大丈夫そうだなァ」ウン
オルソラ「ええ、完全復活には程遠いのでございますが……ケホ」
一方通行「粥だけ作ってくから、勝手に食ってろォ」
オルソラ「あら、どこかへ行かれるのでございますか?」
一方通行「熱下がったンなら店に出張るかなァ」
オルソラ「そう、でございますか……」ショボン
一方通行「あン?」
オルソラ「いえいえ、風邪を引いている時は人恋しくなるのでございますよ」
一方通行「安心しろ、後でちゃンと来てやる」
オルソラ「本当でございますか?」
一方通行「おォ、ヘタモゲールも合間見て来るだろォし、我慢しろ」
オルソラ「……わかりました」
一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ
オルソラ「え、あら……あららぁぁ?」カァッ
一方通行「……熱下がってなくねェ?」
オルソラ「い、いえ!大丈夫でございます!」
一方通行「?あそォ」
オルソラ「ええ、お店頑張ってください」
一方通行「おォ」
オルソラ「ふふっ……ケホッ」
一方通行「へいお待ちィ!でございますよォ!」
一方通行「あン?水だァ?てめェで取りやがれでございますの!」プンスカ
一方通行「ったく、忙しいったらねェなァ」
ガラッ
美琴「やっほー」
一方通行「あァ?超電磁砲か、なンだよ」
美琴「聞いたわよ第一位、アンタ昨日学校に乗り込んで来たらしいじゃない」
一方通行「よし、オマエ手伝え」
美琴「へっ?」
一方通行「オマエの後輩がいなくて忙しいンだ、当たり前だろォが」
美琴「ちょちょ、理不尽よ!」
一方通行「うるせェンでございますですの!」スタスタ
美琴「なんなのぉぉぉぉぉぉ!?」ズルズル
一方通行「オラ、これ運べェ」
美琴「ったく、なんでアタシが……」ブツブツ
一方通行「へェ、こンな事もできねェなンて……どっかのツインテール以下ですねェ」
美琴「ムッカー!いいわよ、やってやろうじゃない!!」
美琴「ベーコンレタスサンドです」コト
美琴「海鮮チャーハンです」コト
美琴お冷です」コト
美琴「お会計ですか?はい、少々お待ち……」クルッ
一方通行「……」zzz
美琴「起きろこんにゃろぉぉぉぉぉぉ!!!バリバリバリッ
一方通行「ふゥ、やっと落ち着いたなァ」グデー
美琴「なんでアタシがこんな事を……」
一方通行「オラ、食え」コト
美琴「パフェ?」
一方通行「おォ」
美琴「……ふん、安いバイト代ね」
一方通行「材料費だけで普通のパフェの10倍だけどなァ」
美琴「ぶふぉっ!?」
一方通行「ねみィ」ゴロン
美琴「ゲホ……そういえば黒子から聞いたけど、オルソラさんは大丈夫なの?」
一方通行「あァ?肺炎を回避したから大丈夫だ」
美琴「肺炎?」
一方通行「木原くンのおかげだぜェ?」
美琴「ん?」
一方通行「あァ?」
【後編】に続きます。