ゆうしゃ「えい!とお!やあ!!」べちぺちぺち
魔王「はははは!!効かん効かんぞおお!!!」
ゆうしゃ「えいっ!えいっ!」べちぺち
魔王「ふはははは!!まだまだ!その程度の力で我を倒そうなど片腹痛いわ!!」
ゆうしゃ「ううー、えいっ!えいっ!」グスッ
魔王「・・・ぐわー!!」ばたり
ゆうしゃ「あ・・・」ぱぁぁ
魔王「ふふふ、またまだ!!我は後964回の変身を残している!!」ドーン!
ゆうしゃ「ええー!まおーずーるーいー」
魔王「ふははは!!さて、腹も減ったし飯でも食うか」ナデナデ
ゆうしゃ「ほんと!?やったー!ご飯だー!!」
元スレ
ゆうしゃ「くらえー!まおー!!」魔王「くはははは!!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1370700271/
水の魔女「全く、魔王様も飽きないわねぇ。はい、エビピラフ」
魔王「ふはははは、何を言うか水の魔女。こいつと遊んで飽きるはずがないだろう」
ゆうしゃ「ごはんおいしー!!」もぐもぐ
炎の剣士「ははは、ゆうしゃちゃんは可愛いで御座るなぁ」
森の戦士「おい、剣士飯食い終わったらまたスパークリングだからな」
ゆうしゃ「あ!けんしとせんしだ!!ごはんおいしーよ!!」
剣士「おお、そうで御座るか。楽しみで御座る」
戦士「はーやーくー!!」
魔女「はいはい、あんたは女なんだから少しはお淑やかにしなさい」
戦士「無理」
魔王「はははは!!皆で囲む飯ほどうまいものはないわ!」
魔王「ん?おい土の死霊使いはどうした?」
戦士「ん?ああ、あいつならさっき死にましたよ」
剣士「ええ、勇者一行がきてだいぶ接戦でしたけど倒されました」
魔王「むう、・・・まああいつ自身もゾンビなわけだしそのうち生き返るか」
魔女「全く、私のご飯に遅れるなんて失礼しちゃうわ」
魔女「で、その勇者一行はどうしたの?」
剣士「拙者が倒してきたで御座る。と言うかまた「ふふふ、あいつは四天王の中でも最弱・・・」という羽目になったで御座るよ」
魔女「いいじゃない。四天王しか言えないセリフよ、それ」
魔女「はいゆうしゃちゃん。死霊使いの分まであげるわね」
ゆうしゃ「やったー!!」もぐもぐ
夕方
ゆうしゃ「じゃーまおー、かえるね」
魔王「うむ。夜道には気をつけろよ、その紋章があるから魔物には襲われないと思うが」
ゆうしゃ「あ、そうだまおー」
魔王「ん?なんだ」
ゆうしゃ「えっとね、明日ねがっこーでまほーを習うんだ」
魔王「ほう。だがお前は水の魔女からやり方を教わっているだろう?」
ゆうしゃ「うん。でもねわたしまだまだだから」えへへ
ゆうしゃ「でもね!いつかきょーりょくなまほーを身につけてまおーをたおすからね!」
魔王「うむ。精進しろよ、水の魔女お墨付きのセンスの良さだからな」
魔王「さて、そろそろ帰れ。親御さんも心配するだろ」
ゆうしゃ「うん!じゃあねまおー!またねー!!」
魔王「うむ。またね、だ」
学校
ゆうしゃ「メラ!」ぽぉっ
先生「おお、流石だなゆうしゃ。独学でもこんな幼さでメラをここまでものにする奴は少ないだろう」
ゆうしゃ「えへへ。ありがとーございます」
生徒A「ねえ、ゆうしゃちゃん。やり方を教えてもらっていい?」
ゆうしゃ「うん、いいよ!!えっとねまずね・・・」
魔王「ゆうしゃは元気にしてるだろうか」そわそわ
魔女「またですか?全くまるで我が子のように心配しちゃって」
魔王「当たり前だろうが、ゆうしゃは我らが手塩にかけて育てている。我が子と言っても過言ではないわ」
戦士「そんなに気になるなら見に行けばいいじゃんか。あー、いい汗かいた」
剣士「こら戦士殿!!ここで服を脱ぐな!」
戦士「うえ~、汗でベトベトで気持ちわりーんだよ。おい、一緒に風呂はいろーぜ」
魔女「あんたは少し羞恥心を持ちなさい」
魔王「・・・ちょっと魔法の練習してくるか」
魔王「ヒャド!ヒャダルコ!ヒャダイン!マヒャド!マヒャドデス!!」
魔王「・・・ふん、こんなものか。ゆうしゃに魔法勝負を挑まれた時のために威力を最小限にするようにするか」
魔法「ヒャド!」ごおおおお!!
魔王「・・・ううむ、強すぎるな・・・。それに相手がいないと何とも・・あ」
魔王「おい!確か今日は別の勇者一行がくるはずだよな!?」
魔女「え?ええ。まあ予定ですと今日中になるかと」
魔王「よし、魔女。四天王全員に伝えろ・・・」
勇者「ここに魔王がいるのか・・・」
格闘家「ちっ、まさに灯台デモクラシーってやつか」
僧侶「それを言うなら灯台下暗しでは?」
賢者「どうでもいい、行こうぜ勇者」
勇者「ああ、俺たちの手で世界に平和を!!」
一同「おうっ!」
僧侶「・・・妙ですね」
勇者「ああ、各フロアに誰もいない」
格闘家「まさか他のパーティーが来て戦ってるのか?」
僧侶「それだったら共闘すればいいですが・・・」
賢者「そう甘くはないようだ」
ギィィ
魔王「ふははは、よく来たな勇者よ。我がこの世の魔物の頂点に立つ者、魔王である」
僧侶「そんな!こんな序盤からくるなんて・・・!」
格闘家「いいや、寧ろ好都合さ。俺たちは戦っていないから体力も満タンだ」
賢者「俺たちを甘くみるな・・・」
勇者「いくぞ、魔王!!」
魔王「ふん、まぁまて。ここまで来た褒美として・・・そうだな、よし」
魔王「今日我は魔法の練習がしたくてな。今回の我は魔法しか使わん。それで良いか?」
勇者「ふ・・・ふざけるなあああああ!!!」
--
魔王「・・ふむ、まあこんなものか。勇者達、良い実験体になってくれた。礼を言う」
勇者「そ、そんな・・・」
格闘家「ほ、ほんとうに魔法しか使わなかった・・・だと・・・?」
僧侶「し、しかも全部メラやヒャドなどの基礎呪文・・・」
魔王「ああ、いやな。魔法のコントロールとは難しいな。手加減するのも一苦労だ」
魔王「さて、このまま逃げて普通に暮らすか、我に立ち向かい死ぬか」
魔王「どちらがいい?」
勇者「お、お前に立ち向かって倒してやるよ!」
魔王「・・・ふん。そのボロボロの体でか・・・いいだろう。ここからは2割の力を出してやる」
勇者「舐めるな!ギガディン!!」
魔王「はっ」ブンッ
ドッガァァァァァン!!!
勇者「・・・・そ、そんな・・・」
僧侶「勇者さんの、ギガディンが・・」
格闘家「腕を振るっただけで・・・」
賢者「軌道が逸れた・・・」
魔王「・・・さて、そろそろ学校が終わる時間だな。さっさと倒さねば」
勇者「う・・・・うおおおおお!!!!」
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-
ゆうしゃ「まおー!きたよー!!」
ゆうしゃ「・・・あれ?いつもは迎えにきてくれるのに。どうしちゃったんだろう」てくてく
ゆうしゃ「まおー?」ギィィ
魔女「まったく!貴方と言う人は!!勇者一行に対して基礎呪文だけとはどう言う事ですか!!」ガミガミ
魔王「ああ、いやそれはだな・・・」
魔女「言い訳は聞きません!!今日はそこで正座です!!」
魔王「た、倒したんだからいいではないか・・・」
魔女「そう言う問題ではないのです!!貴方が死んでしまったらゆうしゃちゃんは悲しみますよ!!」
魔王「う、ううむ・・・」
ゆうしゃ「ど、どうしたの?」こそこそ
剣士「ああ、ゆうしゃちゃん。あれで御座るか?」
ゆうしゃ「うん、なんでまおーはまじょに正座で怒られてるの?」
戦士「ああ、えっとなおふざけの度が過ぎたんだよ」
ゆうしゃ「おふざけ?まおー悪い事したの?」
剣士「うーん、悪い事と言うか結果オーライと言うか・・・」
ゆうしゃ「うーん、ねー!まおー!」
魔王「む、ゆうしゃ。来ていたのか」
ゆうしゃ「まおー!悪い事したの?」
魔王「・・・まあ、悪い事といえば悪いこと・・?いやしかしそれは我のためでも」
ゆうしゃ「まおー、悪い事したらごめんなさいをしなきゃいけないんだよ?」
魔王「ぐはっ」
剣士「・・・ああ、とうとうゆうしゃちゃんにまでお説教を食らったで御座るか」
ゆうしゃ「でね!わたし先生に褒められたんだよ!!」
魔女「あら、良かったわね!ゆうしゃちゃんはセンスがいいからね。きっといい勇者になれるわよ」ナデナデ
ゆうしゃ「えへへ」
魔王「な、なあ。そろそろ正座をやめても」
魔女「ダメです。もっと反省してください」
魔王「む、むうう」
ゆうしゃ「あ、ねーねーまおー」
魔王「む?なんだ」
ゆうしゃ「あとでまほーたいけつしよー!わたしけっこうできるようになったんだから!!」
魔王「ふはははは!いいだろう!さあ広場に来い!」すっく
魔女「正座!!」
魔王「うむううう」
ゆうしゃ「いくぞー!!」
魔王「よし、こい!!」
ゆうしゃ「メラ!メラ!メラ!メラ!」ぽぉっぽぉっぽぉっぽぉっ
魔王「・・・メラ」こおっ
ゆうしゃ「きゃっ!」
ゆうしゃ「・・・うええ」じわぁ
魔王「ゆ、ゆうしゃ!な、なくんじゃない!!」アワアワ
ゆうしゃ「うえええ」
魔王「お前は我を倒す勇者だろう!!こんなところでなくんじゃぁない!!」
ゆうしゃ「う・・・うう」
魔王「そ、それに、だ。お前は今日習ったばかりなのだろう?それでここまでできるのはすごい事だ。誇っていい」
ゆうしゃ「・・・ほ、本当?」
魔王「うむ!魔王は嘘つかん!!」
ゆうしゃ「・・うぇへへ」にぱぁ
魔王「」きゅんっ
ゆうしゃ「それじゃあ今日はもうかえるね」
魔王「うむ。帰り道は気をつけろよ」
ゆうしゃ「あ、そーだ。まおー」
魔王「ん?なんだ」
ゆうしゃ「えっとね、今度うちで晩御飯を食べましょーっておかーさんとおとーさんが」
魔王「ぷぉっ!?」
ゆうしゃ「じゃー、考えといてねー!じゃーねー!!」
魔王「お、おう・・・じゃ、じゃあな・・・」
剣士「魔王殿!覚悟ぉぉぉ!!!」ズッバァァァッ!!
戦士「歯ぁくいしばれぇぇぇっ!!!」ドウッ!!
魔女「ゆうしゃちゃんになにしているんですか!!」ドドドドドウッ
魔王「うおおおおぅ!!!話を聞けぇ!!!!!」
魔王「ゆうしゃを泣かせる気はなかった!これっぽっちもだ!!」
戦士「それでも涙目にしてただろうが!!」
剣士「拙者の刀のサビにしてくれるで御座る!!」
魔女「塵残さず死ねぇぇぇ!!」
魔王「だからまだ話は終わって」
ギィィ
土の死霊使い「ああ、疲れた。まさか死ぬなんて」
魔王「!よく来た!!」がしっ
死霊使い「へ?え?へ??」ザシュッ!!ドウッ!!ダダダダッッ!!
死霊使い「」
魔王「ふははは!土の死霊使いガード!!取り敢えず落ち着いて話を聞かんか!」
剣戦魔「ああ!?」
魔王「・・・晩御飯を食べにこいとゆうしゃに誘われた」
剣戦魔「詳しく話せ」
魔王「お、おう・・・」
戦士「あんな事したのに誘ってくれるなんてなぁ。いい子だなぁ」
剣士「うむ。やはりゆうしゃちゃんは天使で御座る」
魔女「それは全面に同意するわ」
魔王「なぁ!!これはひどいのではないか!?まさかこんな事をされるとは思っとらんかったぞ!!」
魔女「うるさいですよ、膝に20キロ分の石のせて、木の杭が脚に食い込んでるだけでしょう」
魔王「それが痛いんじゃぁぉぁぁ!!!」
剣士「それじゃあ、拙者と戦士殿、魔女殿と死霊使い殿は・・・当日にならないとわからないで御座るな」
魔女「それじゃあ三人か四人ね」
魔王「我も!!我も行くぞぉぉっっ!いだいだいだい!!」
魔王「うむう、なあ魔女。こんな格好でいいだろうか」
魔女「うーん、そうですねぇ。黒を基調とするのはいいですけれど」
剣士「こら!戦士殿!!その格好は何で御座るか!!」
戦士「あー?これは危ない水着と言ってだな」
剣士「胸もないのに何してるで御座る!?虚しくならんので御座らぬか?」
戦士「ちょっとお前殺すからこっちこい」
魔王「お前はあっちも見に行った方が良くないか?」
魔女「・・ええ、すみません。いってきます」
コンコン
ゆ父「おや、貴方たちは?」
ゆうしゃ「おー!まおー!!来てくれた!!」
ゆ父「ああ、貴方が魔王さんですか。どうぞどうぞこちらに」
魔王「う、うむ。邪魔するぞ」
戦士「お邪魔しまーす」
剣士「お、お邪魔するでござる」
魔女「お邪魔します」
ゆ母「あらあら、これは作り甲斐がありそうねぇ」
ゆうしゃ「おかーさんの料理はとってもじょうずなんだよ!!」
ゆうしゃ「あ!まじょのりょうりもおいしいよ!!」
魔女「あら、ありがとー」ナデナデ
ゆうしゃ「うぇへ」にぱぁ
魔女「」きゅんっ
一時間後
魔王「いやーー、やはりこの世にかみほいるのかもしれんのぅぅ」ヒック
ゆ父「ほぉおう?なぁぜですかぁ?」ヒック
魔王「そりゃぁ、いなけりゃこぉぉんな天使が生まれるわけがなかろうがぁ」ナデナデ
ゆうしゃ「うにゃぁぁ」
ゆ父「よくわかってるじゃぁないですか!」
魔ゆ「うわっはっはっ!!!」カンパーイ
戦士「どーせ、どーせわたしは無乳ですよぉ~。まな板絶壁ぬりかべですよぉ~」グスッ
魔女「だいじょぉーぶだって!!私の八歳の頃と似たようなもんだから!!大きくなるって!!」
戦士「うわーーーーん!!」
ゆ母「くー、くー」
剣士「・・・どうしてこうなったで御座るか」
魔王「ううう、頭が痛い・・・」
魔女「完全に二日酔いですね・・・」
戦士「喋んな・・・頭に響く・・・」
剣士「全く、いいで御座るか?酒は飲んでも飲まれるなと言う」魔魔戦士「黙れ」
剣士「・・・」
死霊使い「はぁ、私を抜いての見になんて行くからですよ~。はい、二日酔いの薬」
魔女「二日酔いは毒でも怪我でもないから回復呪文が使えませんもんね」
戦士「うう、ありがと」
死霊使い「どーいたしまして。全く、今日私が生き返らなかったらどうするつもりだったのよ」
魔王「・・・寝てたな」
剣士「今日勇者一行が来たら終わりで御座るな」
ゆうしゃ「やー!まおー!倒しに来たぞー!!」
魔王「む・・・ゆうしゃか・・・」
ゆうしゃ「ど、どうしたの?かおいろわっるいよ?」
魔王「ははは、きにするな・・・さて戦いと」
ゆうしゃ「びょ、びょうきならちゃんとねとかないといけないっておかーさん言ってたよ!」
魔王「む、し、しかし」
ゆうしゃ「いいの!今日はわたしがまおーのかんびょーしてあげるからねてて?」
魔王「・・・すまんな」
ゆうしゃ「ねーねー、わたし昔から気になってたんだけど」
魔王「む?なんだ」
ゆうしゃ「なんでけんしってけんしなのに御座るで刀なの?」
剣士「」
ゆうしゃ「炎のさむらいじゃダメなの?」
剣士「そ、それはで御座るな」
魔女「ゆうしゃちゃん。あれはねキャラ作りって言ってね」
剣士「違うで御座るよ!?」
戦士「え?違うのか?」
ゆうしゃ「うえっ、ひぐっ」
魔剣戦魔「」
ゆうしゃ「ひぐっ、ぐすっ」
魔女「ど、どうしたの?ゆうしゃちゃん」
ゆうしゃ「まじょぉおお!!」たたたた
剣士「な、何があったで御座るか!?」
戦士「また魔王か!?」
魔王「違うわ!!お、おいゆうしゃ、何があった」
ゆうしゃ「あのね・・・、学校のみんながね・・・まおーはすっごく悪いやつでいろんな人をころしたってみんなが言うの」
魔王「・・・」
ゆうしゃ「わたしね、そんなのちがうってまおーはそんな人じゃないっていったのにね、だれもねしんじてくれなかった」
魔王「・・・」
ゆうしゃ「ねえ、まおー」
魔王「・・・なんだ?」
ゆうしゃ「まおーはそんな事しないよね?人をころしたりなんかしてないよね?」
魔王「ゆうしゃ、それは事死霊使い「あー、また死んだよ。全く脆いね私は」
魔魔戦剣ゆ「」
死霊使い「・・・うえっ?なんか悪い事した?私」
魔王「ちょっとこっち来い」
死霊使い「?はい」てくてく
魔王「とあっ!」ドゴパッ
死霊使い「」
魔王「あー、これで我も人を殺してしまったー(棒」
魔王「これでは噂は真実だと言わざるを得んなぁー(棒」
ゆうしゃ「・・・え?でもいきかえる・・・よね?」
魔王「それでも殺した事には変わりはない。ゆうしゃだからそんな事で泣くな。こんな風に真実は意外とあっけなかったりするもんよ」
ゆうしゃ「・・・・うんっ」
魔王「(死霊使い、すまん)」
ゆうしゃ「じゃーねー!まおー!」ブンブン
魔王「うむ。また、明日だ」
魔王「……そろそろ潮時か」
魔女「魔王様、ゆうしゃちゃんには真実を伝えた方が……」
魔王「だめだ。考えてもみろ、自分の事をずっと優しくしてくれた奴が憎むべき魔王だったなど言ってみろ。下手したらゆうしゃは人を信じれなくなるぞ」
剣士「……そうで御座るな。ここは黙って去る方がいいかと思うで御座る」
戦士「ここの土地は平和で良かったんだがなーー」
魔王「……近いうちにここを出る。荷物をまとめておけよ」
魔剣戦「了解」
翌日
魔王(恐らく今日がゆうしゃと会える最後の日だ……。一体何を言えばいいのだろうか)
魔王「……ん?」ピクッ
魔王「この魔力……新しい勇者か?今館にいるのは……我だけか」
魔王(仕方ないとは言え四天王全員に買い出しにいかせたのは間違いだったかもしれん)
ゆうしゃ「まおー、遊びにきた……よ?」
ゆうしゃ「あれ?また誰もいない。またみんなきぶんわるくなっちゃったのかな」
ゆうしゃ「まおー、はいる」
「入ってくるな!!ゆうしゃ!!!!」
ゆうしゃ「ッッッ!!」ビクッ!
ゆうしゃ「ふぇ……え……?」
ゆうしゃ「ま、まおーー?」
「喰らうで御座る!!」
ガッキィィィン!
「はあああ!!」
バシュバシュバシュ!!
「おらああああ!!!」
ドドドド!!!
ゆうしゃ「ど……どうしたの……?まおー?」ガチャ
魔王「……ゆうしゃ………!入ってくるなと言ったはずであろう!!」
ゆうしゃ「ふぇ……っ、で、でも!まおーたちが」
「なんだ、まだ仲間がいたのか……」
ゆうしゃ「え……?だ、だれ……?」
魔女「ゆうしゃちゃんには手を出させない!」バシュバシュバシュ!!
「……ふん」バババババッッッ!!
魔女「くっ……!」
「ガキ……お前も勇者か……。世も末だな」
勇者「俺の名前は勇者。そこにいる魔王を打ち滅ぼす者だ」
ゆうしゃ「………え?」
ゆうしゃ「ま、まおーがまおう……?」
魔王「……くっ!」
勇者「ふん。自分の事を偽り人間に擦り寄るとは……魔王も地に堕ちたな」
戦士「貴様!それ以上侮辱してみろ!」
勇者「侮辱したら……どうなると言うんだ?」
戦士「オラアアアアアアッッッッ!!!!」ドドドドドドドド!!!
勇者「ふん」スッスッスッ
剣士「はっ!」バッ!
勇者「ッ!」カキィンッ!
ゆうしゃ「や………やめてよぉぉぉ……」
勇者「……魔物と共に暮らす人間など放っておくことはできんな」
ゆうしゃ「ふぇ……」
勇者「せめて痛みを伴わないように死ね」バッ!
グザッッッ
魔剣戦「「「!!!」」」
勇者「………ふん」
魔王「ゴボッッ!!」
ゆうしゃ「………え?」
勇者「これはとんだ誤算だな。人間を庇って死ぬとは」
勇者「だが、これで貴様ら魔物も終わりだ。この世界は人間が正義なんだよ」
ゆうしゃ「まおー……?うそだよね……?」
戦士「お、おい……魔王!起きろ!本当に死ぬぞ!!」
剣士「魔王殿!こんな時にふざけている場合ではないで御座る!!」
魔女「早く距離をとって!……魔王様!」
魔王「…………き、さまら…」
ゆうしゃ「!まおー!」
勇者「ほう……まだ生きているとは……流石は魔王と言ったところか」
魔王「ゆうしゃ……を、ゴボッッ…ハァ、ハァ、連れて……逃げろ……」
魔女「………!」
剣士「魔王殿!」
魔王「ざ、んねんだったな………人間。我を倒せるのは……世界でたった、ひとりだけよ……」
勇者「ああ、それがこのお魔王「違う」
勇者「……なに?」
魔王「世界最強極悪非道で空前絶後の魔力を持つまもの……それがこの我、魔王だ」
魔王「そんな我かぽっとでの貴様何ぞに負けるわけが………なかろうが……」
魔王「我を倒すこのとの出来る勇者はたった一人……。我が手塩にかけて育てたゆうしゃだけだ」
ゆうしゃ「まおー……」
魔王「ふはは……強くなれよ、ゆうしゃ。我は貴様以外に殺される気は無い」
ゆうしゃ「うん………うん………!あのね、まおー」
魔王「なんだ……?」
ゆうしゃ「わたしね、きょうねがっこうでね、ヒャドを習ったんだよ?まだうまくできないけど、まおーが見てくれるんだよね……?」
魔王「く、くははは……。ああ、約束だ。ゆうしゃ、精進しろよ……?」
勇者「くだらん。貴様はここで死ぬ。第一、その深手でどう生き延びると言うのだ」
勇者「一人残さず……!」ドッ!
魔王「!死霊使い!」
死霊使い「全く……私今生き返ったばっかりなんだけど……?」
死霊使い「今のうちにゆうしゃちゃん連れて逃げなさい……!」
勇者「くそ……!!小癪な!!」
勇者「……ふん。雑魚でも足止めにはなる……か」
魔王「すまんな死霊使い。……お前には感謝している……」
勇者「さて、さっさと貴様を倒し残党狩りでもするかな」
魔王「………ククク、はっはっはっ!!」
勇者「……何がそんなに可笑しい。死の淵に立ち狂ったか?」
魔王「いや……お前のその勝ち誇ったような顔が……滑稽でな……」
勇者「負け惜しみか?瀕死の魔王よ。いい加減に……くたばれ」
ガキイッ!
勇者「な……!」
魔王「知らんのなら教えてやろう……我にはまだ……」
魔王「963回の変身を残しておるのだからな!」
勇者「戯言をぉぉぉぉぉ!!!!」
その後の事を私は知らない。
私は気がついたら家のベットで寝ていたから。
お父さんもお母さんもどうやって私がここに帰ってきているのかは知らないようだった。
魔王は討伐された。
あの黒の服ぐらいしか着なくて、強いけど少し優しい魔王は正義の味方の勇者に負けてしまったらしい。
その勇者も隣の国王から褒美をもらった後何処かへ消えてしまったらしい。
魔王が死んだ。その事で私たちの暮らしは平和になるはずだった。
だけどまだ、魔物は全滅してはいない。
どうやらまた新しい魔王が誕生してしまったらしい。
あの日の後、私はいつも遊びに行っていた館に行ったが、その扉は開く事はなかった。
私の村、旅人からは始まりの村と呼ばれる小さな村に不釣り合いな大きな館は時代と共に寂れて行ってしまった。
私はずっと勇者としての訓練を続けてきた。
元々剣も魔法も得意だったので、旅に出ていい歳になってすぐに村を飛び出した。
パティーも作り、いろんな冒険をしてきた。
勇者「……ここが魔王の城ね。ほんと、禍々しい空気だわ」
魔法使い「ええ、ですが負けるわけにはいきません」
武闘家「おうともよ。この日のために俺たちは努力してきたんだ!」
賢者「大丈夫。私たちならばきっと勝てる筈ですから」
剣士「……いこう。最後の戦いだ」
-------
一階、土の間
土の悪霊使い「ようやくきたわね。勇者御一行!」
武闘家「けっ!てめぇなんか一発で終わらせてやるぜ!」
悪霊使い「さて、そんな事ができますかね……?行きなさい、悪霊たちよ!!」
ババババババババババッッッ!!
賢者「バリアー!!」パアアアアアア
賢者「ここは私が食い止めます!皆さんは早く先に!」
勇者「……わかったわ。死なないでね」
賢者「はい!」
二階、火の間
火の侍「ふむ。悪霊使いは突破されたで御座るか。しかし、奴は四天王の中でも最弱……!」
剣士「……御託はいい。御前の相手は俺だ……」
火の侍「サシの勝負でござるか。いいで御座ろう」
剣士「いざ」
火の侍「尋常に」
「「勝負!」」
森のバトルマスター「なんか名前が長ったらしくなっちまったんだがよー」
バトマス「強い奴と戦えるなら別にいいと思わねえか?なぁおい」
武闘家「へっ!いいねぇ。久々に拳と拳で語り合おうじゃぁねぇか!」
「「ウラアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」ドドドドドドドドド!!!!!!!
四階、氷の間
氷の魔女「あらあら、可愛いお客さんね。紅茶でもいかが?」
魔法使い「あなたたちを、倒したらゆっくりと自分で楽しむわ」
魔女「つれないのね」
魔法使い「褒め言葉よ」
「「はぁっ!」」バババババババババババババババッッッ!!!!!
最下層、終焉の間
魔王「………きたか、勇者」
勇者「ええ、あなたを倒して平和を取り戻させてもらうわ」
魔王「平和、か。確かにあの時にあった。今はもう無いのかもしれんがな」
勇者「いくわよ魔王。あなたのためにずっと練習していた呪文があるの」
魔王「ほう……?奇遇だな。我も一つ得意な呪文からいこうと思っていたところだ」
魔王「だが……果たしてこの我に傷を負わせる事ができるかな……?」
勇者「言ってなさい。魔王………!」
「「ヒャド!!」」
完



文章力自体も微妙で50点ぐらいかな