男「まじやべぇよ・・・」
男「ど、どうしよう・・・」
男(受け止める?受け止めるべきだよなやっぱ)
男(でも俺体力ねーしなー)
元スレ
男「空から女の子が・・・」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1368793254/
ぐしゃ!
男「あ」
男「しんだ」
女の子「こんにちは」
男「こんにちは」
女の子「夕方ですよ。いい夕焼けですね」
男「そうだね」
男「ところで君は死んだんじゃないのかな?」
女の子「わたしは空の国の姫ですから。死ぬことがないんです」
女の子「まことに図々しいお願いかと思いますが、わたしを空の国に還していただけませんか?」
男「いいですよ」
女の子「ありがとう」
七月四日
女の子「おはようございます」
男「おはよう。いい天気だね」
女の子「本当に。くすすっ」
ちゅっ
男「気持ちが悪いな」
女の子「あはは」
男「もしもし」
男「こんにちは」
女の子「もしもし」
男「いま何をしていたんだい?」
女の子「あらこんにちは」
男「ところで君は、本当に空の国の姫なのかい?」
女の子「料理ですよ。お魚が安く手に入ったんです」
女の子「ええそうですよ。信じられません?」
男「そりゃいいな。待ち遠しいや」
女の子「すぐ出来ますから」
男「いいやそんなことはない」
男「ねえ、ひとつ、きいてもいいかい?」
女の子「ならよかったです」
男「・・・」
女の子「なんですか?」
男「・・・やっぱり何でもない」
女の子「そうですか」ジュウウウウウ
女の子「眠いわ。少し眠る」
女の子「緑の金属を知っていますか?寂しいものなんです」
女の子「カエルの合唱!素敵です!」
女の子「鼻炎薬的存在世界の片隅にある光を求める旅人は永遠に妖精に会うことはできない」
七月四十三十六七八七七日
朝起きると、目の前に百足を潰したような瞳でこちらをじっと見ている立体があった。熱を持っている。呼吸もしている。
生物だ。
少なくともそうであると言える。
立体はどこか空虚感的な刹那の儚さーーとでも例えようか。そんなビー玉みたいな一対の黒々しいぷるぷるの瞳で僕を見ている。
「おはよう」
「おはようございます。よく眠れましたか?」
「もちろん。昨日布団を干したんだね。とても気持ちが良かったよ」
「ありがとうございます」
「朝食はもうできてるかい?」
「ええ。とてもよくできましたの。味の方も申し分ないと思います」
「そりゃあいいや」
「では着替えて一階に降りて来て下さい」
「ああ。わかったよ」
「わかって、ませんよね」
「もちろん。君の言うことなんてこれっぽっちも理解できないよ」
「当たり前です」
「空の国の姫、だからか?」
「ええ」
「ふん。またそれか。飽き飽きするよ」
「ふふ。早く一階に降りて来てください。朝食が冷めてしまいますわ」
「ああ。わかったよ」
彼女はトントンと足音を立てて、階段を降りて行った。
「おいしいねこれ」
「そうですね。おいしいですね、これ」
「本当においしいよ。僕にも作れるかな?」
「そうですね。本当においしいですね。
大丈夫ですよ。あなたにも簡単に作れますから」
「あとでレシピを教えてくれ」
「モケ?」
「うん」
「モケ?モケモケモケケケケモモモケモケモケッモケッケケモケモケ?」
「もちろん。あとでちゃんとしてあげるよ」
「モケケモケ、モ、ケ、モケモケモケモケモケモケモケ、ケ、ケ、ケ、ケ、モケモケ、モモモモモ」
「大丈夫。ゴムもあるさ」
「モケモケ!モ!モモモモモケモケモケモケモケモケ、」
「付け方くらいわかるさ。馬鹿にしないでくれ」
「、、、、、
、、、、、
、
、、イ」
「ごちそうさま」
「イ」
「片付けしとくよ」
「イ」
「え、ほんとかい?嬉しいなぁ」
「イ」
「イ」
「イ」
「イ」
「イ」
「イ」
「イ」
「イ」
「イ」
さぁて、学校にいくか。
パンパンパン!
眼鏡っ娘「だめぇ!やめてよぉ!だれ、かっ!誰か助けテェ!!」
DQN1「うるせェ!」ドゴッ!
眼鏡っ娘「ごふっ・・・」
DQN2「ヒ、ヒヒヒ。逆らうから、いけないんだぜ。そ、そそそ、そんな悪い子猫ちゃんには、おし、お仕置きをしてあげなァいと、ネ」
グイっ!ぐじゅぐじゅ・・・
眼鏡っ娘「あああああああああああああああああああああああああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ
゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛
゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
DQN1「ウッセェ!ウッセェヨ!ダマッテヨガッテリャイイノニヨォ・・・!」
どごっ!ばぎっ!ぐぢゅ!ごすっ!
眼鏡っ娘「あ・・・」
DQN2「ひっ・・・!」
眼鏡っ娘「 」
眼鏡っ娘「 」
眼鏡っ娘「 」
DQN1「羽ェゎ 」ドゴシャ!
男(またこれかよ)
教師「おーらせきにつけーぃ」
昼休み
委員長「ねぇ!男くん!」
男「!」
男「・・・な、なんだぁ、委員長か」
委員長「なァんだとはなによぉ」
男「ごめんごめん。いきなり声かけられてびっくりしただけだよ」
委員長「やーだ男くんびっびりぃー」
男「や、やめろよ!」
委員長「あはははは!」
男「何笑ってるの?」
委員長「え?」
男「ねえ、何で笑ってるの?何がそんなにおかしいの?ねぇ、ねぇ!な・に・がっ、ッアァ!おかしいの!?ねぇねえねえ!!!」
委員長「ガッ・・・ア・・・」
男「イヒヒヒフヒフフイヒャ!気持ちいい?気持ちいい?清純派黒髪三つ編みの委員長さん!首締められて股間濡らしてんのぉ!?変態だぁぁぁぁぉぁぁぁぁぁ」
女の子「男くんはきっと病気なのよ。それも酷い」
女の子「でも仕方ないわよね。今の時代、そんなのって当たり前すぎることだもの」
女の子「山は山」
女の子「川は川」
女の子「海は海」
女の子「そうあるのが当たり前みたいに」
女の子「男くんはきっと生まれた時から捻れているのね」
女の子「ふふ。このかりんとう。おいしいわ」
女の子「ねじれ、ねじれ、ねじれの男くん」
男「・・・で?用事は何?」
委員長「あ、そうそう。このプリントを・・・っさ、わたしと一緒に人文学講義室まで運んで欲しいのよ」
男「うへぇ、めんどくせぇ」
委員長「あんた副委員長でしょぉ!」
男「へいへい」
やれやれ、全く人生というのは、ゴムパッキンみたいなものである。
男「ただいま」
女の子「おかえりなさい」
女の子「楽しかった?が っ こ う ?」
男「まあまあさ」
女の子「あっそう」
女の子「あのね」
男「?」
女の子「お風呂。飛んでっちゃった」
女の子「わたしね。強姦されたことあるのよ」
男「どんなふうに?」
女の子「うん。あのね。ある日、わたしが学校から帰って来たの」
女の子「そしたらわたしのね、もう一人がね。そう、片割れなのよ。彼女?ううんきっと彼ね」
女の子「で、彼がね。言ったのよ。『お前、俺を誘いやがって。ムカつくぜ。殺してやるよ』ってね」
女の子「それでね。ひどいのよあの子」
女の子「前戯もせずにいきなりぶちこんでくるんだもの」
女の子「失礼しちゃう」
女の子「痛いのよ。本当に。すっごく」
女の子「彼の太くて硬くてトゲトゲしたものがおもいっきり捻じ込まれてくるの」
女の子「イヒヒ」
女の子「で、それでね。彼ね、なんてね、言ったと、思う?」
男「それ以上聞きたくない!」
ああ、殺してしまった。
まあいいか、どうせ死なないんだ。
女の子「いたいよぉぅ・・・お母さぁん・・・痛いよぅ・・・」
男「クズが」
女の子「うっ・・・うっ・・・」
男「甘ったれるな」
女の子「いやだよぅ・・・もう帰りたいよう・・・」
男「うるさいな。うるさいな!うるさいな!クズが!クズが!クズが!クズクズクズクズクズ!!!おめえなんか腐って死んじまえ!!」
男「脱がしてやるよ!ヘヘヘヘヘヘ」
女の子「いやだ」
男「ヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ」
女の子「たすけて」
男「綺麗な色してるじゃねぇか」
女の子「ごめんなさい。もうやめてください」
男「うぶぶべべべぼぼ。うめぇ・・・うめぇよ・・・ひひひ・・・」ペロペロ
女の子「あ・・・やめて。やめてやめておねがいしますもうやめてくださいあやまりますからごめんなさいごめんなさいなんでもいうことききますからだからやめてやめて」
・
・
・
男「いい具合に濡れてきてるじゃねぇかよ」
男「いやだとかやめてとか抜かしてたくせに、この淫乱」
女の子「う・・・うっ・・・」
あれ、眩暈だ。
クラクラするやぁ。
ひどいな、こんな時に。
僕は彼女を楽にしてあげようとしてるだけなんだ。
何も悪いことはしていないじゃないか。
ひどいな。
彼女だって望んでいる。
僕のそれを、望んでいるじゃないか。
発情期の野良犬みたいなギラギラした生酸っぱい瞳を僕に送っているじゃないか!
このままでは彼女は爆発してしまう!
彼女を助けないといけないんだ!
僕は、僕は、僕は!
彼女の救世主なんだから!
そうだ!そうだ!
彼女を助けるんだ!!
世界収縮
圧縮平面
暗転
空転
崩壊彫像
古代恐竜硝子都市
幾百宝石高原庭園
光学測定投票用紙
真っ暗真っ暗真っ暗な世界
助けてよ
あなたは山だった
草木を生やす立派な山だった
鳥も熊も鹿も、みんなみんな、笑っていた
虫も節足をガチャガチャいわせ、精一杯の嬉しさを表していた
でもあなたはもう山ではなくなった
あの草木を生やす立派な山は、一体どこに行ってしまったのだろうか
でも、良いのだ
あなたは山でなくとも
あなたはわたしの隣で優しく微笑んでいる
それだけで、ただそれだけでわたしは嬉しい
あなたは山ではなくなった
だがあなたは、あなたになったのだ
ああ、暗い。
黒しかない。いや、黒すらないのかもしれない。
彼女は何処だ。助けなきゃ。きっと助けを呼んでる。
男くん。男くん。苦しいよ。助けてよ。早くきてよ。
きっとそうに違いない。早く行って助けてあげなければ!
・・・でもここは何処だ?
さっき自室だったのに。
今じゃ真っ暗何にも見えない。
ああ、誰か。
誰でもいい。僕を助けてよ。
そうしないと、彼女が爆発しちゃう。
誰か。
誰か。
誰か・・・
女の子「可哀想。可哀想な男くん」
女の子「わたしの正体も知らないなんて」
女の子「自分の孤独さを埋めるために創り上げたくせに・・・」
女の子「存在しないモノとつながることなんかできっこない」
女の子「まあ、彼にとっては、わたしは『存在するモノ』だったろうけど・・・ね」
女の子「それにしても高校デビュー二ヶ月でぼっちに耐えきれなくて不登校かぁ」
女の子「そのうえタルパまで創り出すとはなぁ・・・」
女の子「いやぁ、彼の妄想力には感心するよ」
女の子「でもそれももうおわり」
女の子「本当に還らなくてはいけないのは男くんの方だよ」
女の子「現実に還らないとね」
女の子「でもそれも」
女の子「男くんの心次第・・・か・・・」
女の子「さあ、お別れをしなくちゃね」
女の子「黒髪三つ編みの委員長も」
女の子「気弱な眼鏡っ娘も」
女の子「性欲ザルのDQN二人組も」
女の子「空気みたいな教師も」
女の子「そしてこのわたしも」
女の子「みんなみんな、君の創り上げた妄想の産物なんだからね」
女の子「だからお別れ」
さよなら、男くん。
男(ああ、ここは心地が良い)
男(そうだよ、ここだ!)
男「この暗闇こそ、空の国だったんだ」
おわり
55 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/05/17 22:51:01.21 AxQV28uR0 36/39稚拙なSSですまんこ。
ないと思うけど質問とかあったら答える!
56 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/05/17 22:54:07.60 L6ffKd4X0 37/39最後男はどうなったの?
暗闇とは
57 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/05/17 22:57:25.11 AxQV28uR0 38/39>>56結局男はずっと妄想の中で過ごすことを選んだ。空の国っていうのは女の子とずっと一緒にいれる場所。
なんかさよ教っぽくなっちまったな
58 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2013/05/17 22:58:09.66 AxQV28uR0 39/39>>56補足。
暗闇は男の中にある虚無感とか喪失感の世界みたいなもの