さやか「ツンデレで気になるあの子の気を引いちゃえ!!」
まどか「うん!」
まどか「と」
まどか「言うことで」
まどか「ほむらちゃんに対してツンデレで接してみよう!」
さやか「頑張れ―」
まどか「えーと…普段はつんつん態度で接して」
まどか「2人っきりになったらでれでれすればいいんだね」
まどか「ギャップ萌えってやつだね!」
さやか「違う…と思う…いやどうなのかな」
さやか「って言うかそんな言葉どこで覚えたの」
まどか「テレビだよ?」
まどか「あっ、噂をすればほむらちゃん!」
元スレ
まどか「ツン…デレ…?」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1308141401/
ほむら「お、おはようまどか…」
まどか「…あ、ほむらちゃん」つんっ
ほむら(…なんだか今日のまどかは虫の居所が悪いみたい)
ほむら「一緒に学校に行かない?」
まどか「…まーいいよ」
ほむら「ありがとう」
ほむら「どうしたの?なにか嫌なことでも…」
まどか「ほむらちゃんさぁ」
ほむら「なぁに?」
まどか「あんまり勘違いしないでよね」
まどか「誘われたから一緒に歩いてるだけで」
まどか「別にほむらちゃんじゃなくたっていいんだから!」
ほむら「……!!」ズガン
ほむら「まどか…まどかがぁ…!!」ウァァァァ
さやか(マジでへこんでるよ…)
ほむら「死ぬわ」
さやか「待って!!」
ほむら「止めないで…」
さやか(超逆効果だよまどかぁー!!)
さやか「た、たぶん機嫌が悪かったんだよ」
さやか「まどかだって人間だし、そういうこともあるって」
ほむら「そ、そうよね…」
さやか「もうお昼だし、まどかを誘ってみなよ」
さやか(これでまどかと転校生を2人っきりにすれば)
さやか(まどかがデレてハッピーエンド!)
さやか(…はたから見るとめんどくさいなー、ツンデレって)
ほむら(まどかは…)キョロキョロ
まどか「えへへ…」
ほむら(居た!)
マミ「じゃあまた、放課後にね?」
まどか「はいっ」
ほむら「……………っ!?」
ほむら(なに…あの笑顔)
ほむら(朝の態度と全然違うわ…)
ほむら(き、機嫌が直ったのよね!)
ほむら(そうに違いないわ!)
ほむら「ま、まどか…」ドキドキ
まどか「!」
まどか「…あー、ほむらちゃんかぁ」
ほむら「…!」ガーン
ほむら「えと…」
まどか「何か用?」
ほむら「お、お昼、一緒に、どうかと思って…」
まどか「…いいよ」
ほむら「!」ホッ
まどか「か、勘違いしないでよね」
まどか「別にただ、たまたま空いてただけで」
まどか「ほむらちゃんじゃなくてもよかったんだからね!」
ほむら「……ご、ごめんね…まどか」
さやか(なんて空回りなツンデレ…!)
屋上
まどか「……」モグモグ
ほむら「……」ムグムグ
ほむら(…沈黙が気まずい)
ほむら(私、まどかに何かしちゃったのかな…?)
ほむら「まどか?」
まどか「なに?」
ほむら「私…あなたに何かしたかしら」
ほむら「もしそうなら、謝るわ」
ほむら「だから、今までみたいに…」
まどか「…っ」
まどか「ば、馬鹿みたい!」
まどか「急にしおらしくなっちゃってさ!」
まどか「わ、わたしもう行くからっ!!」
ほむら「ま、まどか…?」
ほむら「………」ぽつーん
ほむら「まどかぁ…」グスグス
…
さやか「な、なにしてんのさまどか!?」
さやか「せっかく2人きりだったんだからあそこでデレなきゃ…!」
まどか「…さやかちゃん」
さやか「な、なに?」
まどか「…どうしよう」
まどか「ほむらちゃんといると胸がどきどきして…」
まどか「頭の中、めちゃくちゃになっちゃって…」
まどか「つい逃げ出してきちゃった…」
まどか「す、素直になれないよ…!」
さやか「なん…だと」
さやか「と、言うことでまどかがツンデレになってしまいました」
マミ「…はぁ」
さやか「マミさーん、なんとかなりませんか?」
マミ「何とかって言われても…」
マミ「そもそも前まで普通に話してたんでしょ?」
マミ「その時の通りにすれば…」
まどか「む、無理ですよ!」
まどか「ほむらちゃんの事考えただけで…!」カアァ
さやか「うわ、顔が真っ赤だ」
マミ(瞬間湯沸かし機…)
まどか「どうしてこんなことに…!」
まどか「マミさぁん…」ダキッ
マミ「よしよし」ナデナデ
さやか「でも本当、なんで急に…」
マミ「…たぶんなんだけど」
マミ「ツンデレって好きなんだけど、素直になれなくて素っ気ない態度をとっちゃうのよね?」
さやか「はい」
マミ「…相手のことを考えて、嫌われたくないから、自分の素直な気持ちを隠してしまう」
マミ「好きだからこその、裏返った愛情表現」
マミ「つまり」
マミ「鹿目さんはツンデレを演じたことで自分の本当の気持ちに気づいてしまった!」
マミ「故にこのようになったと考えられるわ!!」
さやか「…マミさん」
マミ「なに?」
さやか「胸の中でまどかが沸騰してます」
まどか「…………!!??」グツグツグツグツ
まどか(そうか)
まどか(わたし、ほむらちゃんの事好きなんだ)
まどか(ずっと、ずっと、仲良くなりたいって思ってたけど)
まどか(もっとほむらちゃんのこと、知りたいって)
まどか(ほむらちゃんの気を惹きたいって思ってたけど)
まどか(好きだから、だったんだ…)
…
まどか「はっ!?」パチン
マミ「起きた!」
さやか「ふぅー…」
まどか「え、あれ?わたし寝てた!?」
さやか「寝てたってーか…」
マミ「気絶してた…?」
次の日
さやか「ほら、転校生だよまどか」
まどか「うん…」
さやか「『昨日はごめんね』って謝ってきな」
まどか「う、うん…!」ドキドキ
まどか(『昨日はごめんね』…『昨日はごめんね』…)スタスタ
まどか(『昨日はごめんね』…!『昨日はごめんね』…!)スタスタスタスタ
まどか「ほ、ほむら、ちゃん!!」
ほむら「ひゃ」ビク
ほむら「ま、まどか…」ドキドキ
ほむら「…おはよう、どうしたの?」
まどか「うぅぅ…!!」ドキドキドキドキ
ぷちーん
まどか「た、たまたま見かけたから声かけただけ!!」
まどか「それじゃ!」スタスタ
さやか「………」
ほむら「………」
さやか「………」
ほむら「…っ」ガシャアアア ガクッ
さやか「転校せえええええええ!!」
ほむら「大丈夫よ…」ゼエゼエ
さやか「ほんとかよ…」
ほむら「…やっぱり、嫌われてるのかしらね」フラフラ
さやか「え」
ほむら「当然よね、ずっと付きまとうような真似してれば嫌われるわ」
さやか「いや、ちが」
さやか「まどかは…!」
ほむら「気遣いは結構よ」
ほむら「先、行くわね」スタスタ
さやか(…すれ違いすぎる)
ほむら(ずっとまどかを見守ってきた)
ほむら(あの子が望んだ未来に、あの子を導くために)
ほむら(でも、今のまどかがそれを知っているわけがない)
ほむら(…私のことなんて、ストーカーとでも思って)
ほむら(嫌われて、当然よね)
ほむら(これからはもう、あの子に迷惑はかけない)
ほむら(影から見守ることに徹しましょう)
ほむら(あの子が魔法少女にならない為なら、それでいい)
ほむら(…それで、いい)
まどか「……っ」ハアハア
まどか「だめだよ…」
まどか「ほむらちゃんの顔なんて見れない」
まどか「声なんて、かけれない…!」
まどか「ごめんね、って言いたいのに…」
まどか「最低だよ…わたし…」
まどか「ごめんね、ほむらちゃん…」
まどか「ごめん…」
マミ「…最近、どう?」
さやか「だめです」
さやか「転校生はまどかから逃げちゃうし」
さやか「まどかがそれを追っかけて捕まえても」
さやか「つんつん態度は変わりません」
マミ「いつデレるのかしらね…」
さやか「これじゃただのツンツンだよー…」
さやか「…」
さやか「あいつ、泣くんですよ」
さやか「地面に涙ぼろぼろこぼして」
さやか「『ごめんね、ほむらちゃん』って」
さやか「ツンデレなんて、余計な事言わなきゃよかった…」
マミ「そんな、美樹さんのせいじゃないわ?」
さやか「…あんなつらそうなまどか、見たこと無いや…」
まどか「………」トボトボ
まどか(わたし、どうしてこうなんだろう)
まどか(ほむらちゃん、ずっとわたしを助けてくれてたのに)
まどか(謝りたいのに…)グス
まどか(ほんとに、嫌になっちゃうよ…)
『だったらいっそ、死んだ方がいいよね?』
『死んだ方がマシだよ…』
まどか「えっ」
うぞぞぞぞぞ
まどか「ま、魔女……!」
まどか「ひぃ…!」ガタガタ
ほむら「まどか!!」ザン
まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「そこにいて、すぐに終わらせるわ」カチリ
ブン カチリ
ドカーーン
…
まどか「……」
ほむら「じゃ、私はこれで…」
ガシ
ほむら「…まどか?」
まどか「い、行かない、で…」
ほむら「どうしたの…?」
ほむら「どこか痛めた?」
まどか「え、えっと…!」
まどか「~~~~っ!」
まどか「べ、べつに!ぜんぜんなんでもっ!」
ほむら「!」ビクッ
まどか「そんな、怖かったとか!」
まどか「助けてくれて、ありがとう、とか…!」グス
まどか「ひどいこと言って、ごめんね、とかぁ…!」ジワジワ
まどか「ぜんぜん思ってないんだから…!」ポロポロ
ほむら「……まどか」
ほむら「も、もう大丈夫よ?」
ほむら「魔女は倒したから…ね?」
まどか「…うん」
ギュ
ほむら「わ」
まどか「怖かったよぉ……」ポロポロ
まどか「…ほむらちゃん、ごめんね」
まどか「ひどいこと言ってごめんね…」
まどか「ごめんなさい…」
ほむら「…うん」
まどか「…わたし、恥ずかしくて…」
まどか「ずっと、素直になれなくてぇ…!」
ほむら「…うん」
まどか「すき」
まどか「ほむらちゃんのこと、すきだよ…!」
次の日
さやか「あれ」
ほむら「…おはよう、美樹さやか」
まどか「おはようさやかちゃん!」
さやか「あー…仲直りしたのね…」
ほむら「ええ、まぁ…」
まどか「ち、違うよ!!」
まどか「たまたま途中で会っただけだもん!」
まどか「行き先も一緒だからここまで来ただけだし…」
まどか「それにわたし、ほむらちゃんのことなんて」
まどか「ぜんぜん、なんとも思ってないんだから!!」
さやか「………」
さやか「はいはい、そういうことにしといてあげるよ」
ほむら「……ふふっ」
おわり