※このまどかは別に男の子ではないです※
先生「転校生を紹介しまーす!」
ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
ほむら「チラッ」
さやか「わ、こっち見たよまどか」
まどか「フッ」
ほむら(……! あのまどかは……何!?)
ほむら(銀ブチメガネでオールバックだわ)
ほむら(あれではまるで…… 頭のいい人だわ!)
元スレ
ほむら「まどかが天才になった」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308740718/
まどか クイッ
ほむら(不敵な笑みで、メガネを指で上げた……)
ほむら(やっぱり頭のいい人だわ!)
まどか「フフ、転校生か。 なんだか面白くなりそうだね」
まどか「よろしく、暁美ほむら君」
ほむら(このまどかは今までにないイレギュラーだわ)
ほむら(いや……イレギュラーで済ませていいのかしら)
~~~~
保健室への途中
ほむら「鹿目まどか、あなたは友人や家族を大切に思ってる?」
まどか「ああ、もちろんだが何か?」
ほむら「では、今とは違う自分になろうだなんて思わないことね」
まどか「フフッ、キミは面白いことを言うね。覚えておくとしよう」メガネ クイッ
ほむら(ていうかすでに違う人になってるけど)
まどか「袖振り合うも多生の縁……か」
ほむら(……ノリがよくわからないけど、やはり頭は良さそうだ)
~~~~
キュゥべえとの出会い
QB『助けて!鹿目まどか』
まどか「ふむ、見知らぬ小動物がケガをしているね。これはテレパシーか?」
ほむら「そいつから離れて!」
まどか「暁美ほむら君……これ、キミがやったのかい?」
ほむら「……」
さやか「しょ、消火器!」
まどか「その必要はないよ、さやか君。 彼女の狙いは私たちではないようだ」クイッ
ほむら(……セリフ取られた)
ほむら(それにしてもまどか、声はそのままなだけに、喋り方の違和感がハンパないわ)
マミ「この子はキュゥべえ」カイフクー
QB「僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ!」
まどか「だが断る」
QB「え? なんで」
まどか「初対面で契約なんてものをもちかけてくる者を」
まどか「いきなり信じる方がどうかしているだろう?」
ほむら「賢明な判断だわ、やはり頭のいい人……!」
QB「初見で怪しまれたのは初めてだよ……」ショボーーン
ほむら(女の子ウケの自信があったのね、白大福ざまあ)
まどか「でもまあ、魔法ってのは信じるよ。実際にこの目で見たからね」
マミ「じゃあ私の魔女退治に付き合ってみない?体験コースよ」
まどか「ああ。ただし、契約の判断は私自身が行う。それでいいかい?」キラーーン
マミ「え、ええ。もとよりそのつもりよ」
マミ(このメガネの光り方……きっと頭のいい人ね)
まどか(なぜ暁美ほむら君がQBを狙ったのか。それを推理する材料も必要だし)
まどか(魔法とやらを分析しておくのも、後々役に立つかもしれないからね。フッ)
~~~~
その後 対シャルロッテ戦の直前
マミ「シュルシュル」
ほむら「縛られた……! 馬鹿、こんなことをしている場合じゃ」
ほむら「今回の魔女は、わけが違うの!」
マミ「そこでおとなしくして…」
まどか「やめたまえ」メガネキラーーン
マミ「!? 鹿目さん」
まどか「マミ君。今すぐ、ほむら君の拘束を解くんだ」
マミ「鹿目さん、この子はグリーフシードを横取りしようと…」
まどか クイッ
まどか「ほむら君にその気はありませんよ。あれば先に奇襲している」
まどか「私の推理では、ほむら君はあなたを出し抜きたいわけではない」
まどか「証拠もお見せしよう。そうしたら彼女の拘束を解いてくれるかな」
マミ「わ、わかりました。 鹿目さんがそこまで言うのでしたら」
ほむら(先輩なのに、巴マミが敬語になっている)
ほむら(あれからどんだけ頭の良さを見せつけられたんだろ)
まどか「ほむら君、キミの持っているグリーフシードを出せるかな」
ほむら「……」ザラザラザラ
マミ「こ、こんなに持っていたの!?」
まどか「思った通り。 ほむら君にはグリーフシードなんて必要なかったんだよ」
まどか「約束だよ、拘束を解いてあげて?」
マミ「と、解きます」シュルシュル
まどか「そしてマミ君、ほむら君の言葉を覚えているかな」
マミ「今回の魔女は、わけが違うと……」
ほむら「そうよ。私はあなたがこれから危機に陥ることを知っているの」
マミ「失礼だわ、そんなの決めつけじゃない!」
まどか「マミ君、何もキミのプライドを傷つけたいわけじゃないんだ」
まどか「こうは考えられないかい? ほむら君は、何かを事前に察知できる魔法を持っていると」
ほむら「……! まどか、あなた一体」
マミ「クールな暁美さんが、この驚きよう……図星ってこと?」
まどか「ま、多少カマはかけたがね。そういうことさ」
まどか「これが、彼女がいつも私たちを先回りできるカラクリってわけだ」
マミ「さすがは鹿目さん……それなら納得いきますわ」
まどか「私から二人にお願いだ。意地を張らず、ここは共同戦線を」
マミ「わ、わかりました。それにもし本当にそんな能力があるのなら」
マミ「こんなに役に立つ子もいないわ」
まどか メガネキラーーン
ほむら(このまどかは、ループの記憶を持ち越しているのかしら?)
ほむら(それとも単に頭が良いだけ?)
~シャルロッテはグエーと言って死んだ。 巴マミ、生存。
まどか「祇園精舎の鐘の声……か」
ほむら(いや、それはちょっと意味がわからないわ)
~その後、美樹さやかが契約。
まどか「私は止めたんだけどね」クイッ
まどか「聞き入れてもらえなかったよ」
ほむら「そうよ、魔法少女になんてなるべきではなかった」
さやか「どうしても恭介の手を……治したかったの」
さやか「ワルプルギスの夜とか言うのが来るっていうし、戦力だって必要……」
??「おい、くだんねーことに願い使ってんじゃねーぞルーキー!」モグモグ
ほむら「佐倉杏子!」
さやか「くだらないとは何よ!」
杏子「魔法ってのはなあ、徹頭徹尾自分だけのために使うもんなんだよ!」モグモグ
杏子「遊びじゃねえんだ! ウゼェ、チョーウゼェ!」
さやか「なんだとぉ!!」
ビシュッ カキンカキン
ほむら「やめなさい。 私は無駄な争いをするバカ
まどか「こうなっては仕方がない、私が一肌脱ぐとしよう」
ほむら(ちょっと、そこで台詞止められたら私がバカみたい……)
QB「僕はいつでもオッケーだよ!」
ほむら「まどか、二人を止めるために契約なんて、その必要は
まどか「ん? 私は契約するなんて一言も言ってないよ」ニヤッ
QB「えー」
ほむら「……決めゼリフを言うスキもない」
カキンカキン! シュバッ
まどか「確認したいことがあるんだ、ほむら君」
まどか「あの赤い子は、食べ物に異様な執着を持っているね?」キラーーン
ほむら「! ええ、でもなぜそれを」
まどか「お菓子を口にしながら、あの激しい戦いの中、一切こぼさずに戦っている」
まどか「ポケットのふくらみもおそらくお菓子と推測できるが」
まどか「腕や足よりも、むしろそこをかばっている動きが見えたのさ」
ほむら(このまどか、観察力もすさまじいわね……)
まどか バッ!!
ほむら「まどかが、カバンの中からありったけのお菓子をバラまいた!?」
杏子「うわーーっ!!もったいねえ!!」ズサーーーー(拾った)
杏子「おいコラ!食い物を粗末にするんじゃねえ!」モグモグ
さやか「ちょ、戦いはどうしたのよ。しかも他人のお菓子食ってるし」
まどか「いいんだ、それをキミに進呈しよう。何ならもっとあげてもいい」
杏子「え!本当か!」キラキラ
まどか「ただし条件として、さやか君との争いをやめてくれないかな」
杏子「うめー!」モグモグ
さやか「もうすでに夢中で食ってますけど」
まどか「天高く馬肥ゆる秋……か」
ほむら(切れ者すぎる……このまどか)
ほむら(この場合、杏子がチョロすぎるとも言うけど)
~そして美樹さやか、失恋
さやか「もう、どうだっていいよ」
さやか「私なんて魔女を倒すだけのゾンビだもん……」
まどか「これを使いなさい。グリーフシードだよ」
さやか「いらないよ、そんなの! どうせ私は」
まどか「バカッ!!」パシーン!
全員「!?」
さやか「痛っ……何すんのよ!?」
まどか「痛い、か。変身中のさやか君は、本来この程度の痛みなんて感じないはず」
さやか「……っ」
まどか「魔力を緩めて、少しは私たちを受け入れてくれている、という証拠だね?」
さやか「……うう、魔法少女じゃないくせに、知ったふうなことを!」
まどか「そう、私は魔法少女じゃない。だからキミの……悲しみの全てはわかってあげられない」
ほむら(メガネが白く曇って、表情が見えなくなった)
まどか「私にできるのは、ただの推理だけさ……」ポロッ
マミ「な……」
ほむら「泣いている……白いメガネの奥で、天才が」
さやか「ま、まどか、泣かないでよ」
まどか「魔法少女じゃない私がなぜ、グリーフシードを持っていると思う?」
さやか「……誰かにもらった?」
まどか「そう。これは杏子君からだよ。これが杏子君の本当の気持ちなんだ」
杏子「カァ////」
まどか「わかってくれ。杏子君も私も、キミを心配してるんだ」
さやか「ま、まどかさんがそう言うなら……でも」
ほむら(美樹さやかまで敬語になってきた)
まどか「杏子君の過去の話は、聞いたんだろう?」
杏子「そうだ。アタシの家族はみんな死んじまった、他人のための願いが原因でな」
まどか「だから杏子君は徹頭徹尾、自分のために魔法を使うと言った」
まどか「だがその厳しい言葉通りなら、他人のために魔法を使おうとするキミが」
まどか「破滅してゆくのを笑って見ているか、何ら関わりを持たぬのが道理!違うかい?」
さやか「ハッ……!」
まどか「『徹頭徹尾』とまでいう信念を、彼女は曲げたんだよ。キミのために……ね」
さやか「それが……このグリーフシード」ポロポロ
さやか「う、うわあああん!! ごめん!ごめんよう杏子!」
杏子「ざやがあああーー!!!」ダキッ
さやか「あたしって本当、バカだったよぅ!」
マミ「グスッ、これで一件落着ね。ありがとう、鹿目さん」
杏子「へへッ、やっぱりまどかさんには叶わねえや」
まどか「雨降って地固まる……か」
ほむら(美樹さやかの魔女化までをも防いだ……)
ほむら(惚れる…このまどかさん、惚れるでぇ……!)
~ほむホーム
ほむら(この時間軸のまどか…あの観察力と推理力、対応力)
ほむら(すでに魔法少女になって、契約で力を手に入れているとしか思えない)
ほむら(でも、まどかから魔力は一切感じない。わけが)
まどか「わけがわからないよ、という顔をしているね」
ほむら「うわあ!」
ほむら(いつの間にか玄関わきに、天才まどかが腕を組んでもたれかかっている!)
まどか「心配ないさ、ほむら君。私は君を悲しませたりしない」
ほむら「それは、QBとは契約しないってこと?」
まどか「フッ……まあね」
ほむら「ねえまどか、一体あなたはどこまで知っているの」
まどか「私は何も知らないよ。君たち魔法少女の様子を見て、推理をしているだけにすぎない」
まどか「君から見れば、私の推理は当たっているのかな?」
まどか「そう、全てを知っている君から……ね」キラーーン
ほむら「わ、私の時間遡行をも、見破っているのね」
まどか「フッ、ごめんね。そこは証拠がないんで、またカマをかけただけなんだ」
まどか「でもなるほど、時間遡行なら全てに説明がつく」
まどか「君からこうして直接聞くことで、私の中で点と点が繋がったよ」
ほむら「まどか、もう今のあなたには全てを話せる気がするわ」
まどか「魔法少女が魔女になることも?」キラーーン
ほむら「なっ!? そんなことまで」
まどか「これは確認はしたかったが、皆がいるときはショックを受けそうだったのでね」
まどか「キュゥべえという名の由来が『インキュベーター=孵化器』では?とひらめいたとき」
まどか「ヤツが発した言葉に違和感を覚えた。 QBは魔法少女ではなく、魔女に対してだけ」
まどか「『孵化』という言葉を使っていたんだ」 クイッ
ほむら「!」
まどか「となると孵化器の仕事というのは、もともと魔女の孵化ではないか?ってね」
ほむら「……」
ほむら「たったそれだけで、真実にたどり着くなんて」
ほむら「すごい!すごいよまどかさん!」
まどか「さて、こんな私にも問題はある」
ほむら「なに?」
まどか「これらの事実を、ワルプルギスの夜までに皆に伝えるか否か」
ほむら「みんなのメンタルを考えると、伏せた方が良いと思うわ」
まどか「うむ。 ならばここは、経験豊富なほむら君に従おう」
まどか「それに対ワルプルギス戦の攻略は、キミ無しには立てられない」
まどか「さすがの私も見たことのないものは、推理できないからね。頼りにしているよ」ポン
ほむら「えへへ、そんな」
ほむら(ハッ!!)
ほむら(私、もう完全に引き立て役キャラと化しているでヤンス!)
QB(僕、出番もないでヤンス)
~対ワルプルギス戦攻略
ほむら「出現はA地点、B地点の2つのルートが考えられる」
ほむら「経験上、A地点を押さえた方が良いと思うわ」
マミ「こちらは4人よ。2人ずつ、二手に分かれるのはどうかしら?」
まどか「いや、兵法としては全員1箇所がいい」クイッ
まどか「相手が単体の大戦力なら、戦力を二分する愚をおかしてはならないよ」
まどか「最悪、こちらの戦力が半減するのはリスクが大きすぎる」
ほむら「そうね、私の魔力計算では2人ずつだと危ういわ」
杏子「おいおい、その計算合ってんだろうな? こっちはベテランなんだぜ?」
さやか「ここは転校生を信用しようよ! まどかさんも太鼓判押してるわけだし!」
杏子「う、そうだな、まどかさんが言うなら」
ほむら(うう、まどかの人望のおかげで、めっさ話がスムーズに進む)
ほむら(複雑でヤンス……)
まどか「敵を知り己を知れば、百戦あやうからず……か」
~攻略ミーティング後、二人きりで
ほむら(ついに全員で、対ワルプルギス戦に持ち込める)
ほむら(しかし実のところは、本当にギリギリだわ)
ほむら(倒せたとして……いや、あとのことは後で考えるしか)
まどか「ほむら君」
ほむら「?」
まどか「チュッ」コツン
ほむら「ま……まっまままどかさん!??////」
まどか「フフッ、ごめんね、メガネが当たってしまったよ。私も初めてで」
まどか「メガネを当てずにキスする方法は知らなかったんだ」
ほむら「ど、どどどうして、わたわた私に」
まどか「ほむら君の気持ち、私の頭脳で気付かないと思ったかい?」
ほむら「……////」
まどか「最初に言ったよね、袖振り合うも多生の縁、と」
ほむら「その意味は……
前世からの繋がり……!」ポロポロ
まどか「私たちの出会いは、本当に時間を越えていたんだね」ダキッ
ほむら「天才まどかさんっ!!」ギュウウ
まどか(天才てれびくんみたいに言わないで欲しいな)
まどか「ほむら君……いや、ほむらちゃん」
まどか「こう呼んでいいかい」
ほむら「はいッ!!////」
ほむら「ねえ、あなたやっぱりループの記憶を引き継いでいるんでしょう?」
まどか「いや、全然。でも推理はできるよ」
まどか「前の時間軸で何があったのか、私はどう行動したのか」
まどか「ほむらちゃん、少し聞いておきたいんだ。前のループの私は」
まどか「魔法少女になったんだね?」
ほむら「……なったわ」
ほむら「私の制止も聞かず……なってしまった。私はその時点で時を戻した」
まどか「そのときの私の願い事は?」
ほむら「知らないわ。私がワルプル戦で、ビルの谷間へ落ちてゆく最中だったから」
ほむら「聞こえなかった。どうしようも、なかった……」
まどか「やはり、知らないか」
ほむら「ごめんなさい」
まどか「いや、もう見当はついているんだ」
ほむら「え!?」
まどか「今の私が天才である理由は、これくらいしか思いつかないのさ」
ほむら「ん? 今の私がって、どうして前の記憶がないのに」
ほむら「他の時間軸では、自分がこれほどの頭脳を持ってないことを知ってるの?」
まどか「私の知力が格段に上昇したのは、ある時期を境にして、だからだよ」
ほむら「まさか、その時期って」
まどか「そう。ほむらちゃんが転校してきたあたりだよ」
まどか「前の時間軸の私もきっと、ほむらちゃんの時間遡行を知っていた」
まどか「そこで一計を案じた私はおそらく
『次のほむループで私を天才にして!』と願った」
ほむら「どうして、その場で天才にならなかったの?」
まどか「その時点で天才になっただけじゃ、死んだ仲間をどうにもできなかったし」
まどか「どのみちほむらちゃんが遡行してしまうから、次のループに賭けたんだと思う」
ほむら「すると、今のまどかが魔法少女になってないのは……」
まどか「あくまで前の私の契約で、『次のほむループでの私』を天才にしただけだから」
まどか「ループ自体はほむらちゃんの能力なので、ほむらちゃん以外の契約状態は元に戻る」
まどか「天才になったおかげで、契約無しの記憶無しで、ここまで自分の計画をトレースできたよ」
ほむら「ちょ、すげええEEEEEE!」
まどか「準備は整った、あとは仕上げだね。 さあ、もうすぐ来るよ」
ほむら「ええ、ワルプルギスの夜が」
まどか(そして、私の最後の伏線もね――)
~対ワルプルギス
5 4 2 1
ワル「アハハハハハ!ウフフ、アハハハ!!!」
全員「来たぞーッ! あれが悪プルか!」
ほむら「今日こそ、決着をつけてやる!」
マミ「一気に決めさせてもらうわよ!」
杏子「こんなヤツ、あたしが許さない!」
さやか「これで、トドメだああああ!!」
全員「うおおおおおおおお!!」
まどか「がんばってね、みんな」キラーーン
~~~~
ワル「アハハハハハ……ハハ!!」ゴゴゴ
ほむら「ううっ……どうして」ボロッ
マミ「か、勝てない」ハァハァ
杏子「つ、強すぎるぜコイツ……」
さやか「ダメージはかなり与えてる!もう少し……なんだ」
全員「でももう……体が」
まどか「ここまでか」ザッ
全員「なッ!? まどかさん、こんなとこに来ちゃダメです!」
まどか「みんな、お疲れ様」
まどか「まあこれも私の計画の、想定のひとつではあったんだけどね」クイッ
ほむら「まどか……な、何を言っているの!?」
杏子「な、何を企んでるんです、まどかさん」
マミ「これが計画って……私たちを戦わせて、疲弊させ……」
さやか「まさか、QBと組んで……!? まどかさんに限って、そんな!」
ほむら「嘘よ!嘘よお!!」ポロポロ
まどか「――大丈夫、そんなことは考えてないさ」
まどか「ほむらちゃん。私を信じて約束してくれるかな?」
まどか「私が望まぬ限り、時間を戻さないって」
ほむら「えっ、まさか」
まどか「出てきたまえ、インキュベーター!」
QB「やっと僕の出番か」ピョコ
ほむら「やめて!やめてえ!!」
まどか「本当はね、4人で倒せれば一番良かったんだ」
ほむら「ほむらちゃんの為にも、私は契約しないつもりだった……」
まどか「そのための準備は、できる範囲で全てやったよ」
まどか「だが思ったよりワルさんが強かった。これ以上は犠牲者が出る」
まどか「やはり私が契約するしかない」クイッ
ほむら「ううっ……やめてよまどかぁ……それじゃあ」
ほむら「あなたがワルプルを倒して、魔女化してしまう」
ほむら「結局、いつもと同じ……」ボロッ
まどか「落ち着いて。 同じじゃないよ、ほむらちゃん」
まどか「私がこの頭脳を手に入れておいたことが、これから真に生かされるんだ」
ほむら「?」
まどか「全員がまだ生きている、そして」
まどか「私が切り札の契約を残している。この時間軸ではたった一度の契約だが」
まどか「前のループからの頭脳、今回の願いでの力、二つの効果を同時に得られるのさ!」キラーーン
ほむら「……二重契約!! これこそが真の目的だったのね!」
まどか「ほむらちゃん、愛してるよ」
まどか「私は二度と、
キミを時間の迷路に閉じ込めたりしない!!」
QB「さあ、君はその魂を代償に、何を願うんだい?」
まどか「私が、いつでも思ったとおりの物理現象を起こせるようにしたまえ」ドーーーン
QB「したまえ!? そんな願い方した人初めてだ!」
QB「そ……それに、君の途方も無い魔力を考えれば、可能だけど」
QB「君は神にでもなるつもりかい?」
マミ「鹿目さん、それがどれほど恐ろしい願いか、わかってるんですか?」
まどか「大丈夫だよ、神になるつもりなんてない。私は魔法少女として生きる」
まどか「ただ、時間干渉レベルまで行かなくても」
まどか「とにかく物理現象を起こせれば良いだけの、簡単なお仕事さ」
まどか「さあ、叶えるがいい! インキュベーターーッ!!」
QB「上から目線で、無理やりエントロピーを凌駕した!?」
ピカアアアアア!
まどか「フッ」キラキラキラ
ほむら「ああ……まどかが銀縁メガネオールバックの、天才魔法少女に!」
さやか「ま、魔法少女服のモチーフも」
杏子「白衣になっていらっしゃる……」
QB「さあ、その力でワルプルギスを倒すんだ!(ククク)」
まどか「あー、別に倒さないよ?」
QB「は?」
全員「え!?」
まどか「まずワルプルギスを、木星までワープさせる!」
ワル「アハハハ……ハ? アヒャーーーーー」
シュンッ
さやか「き、消えた!?」
まどか「ワルさんの移動速度を見ていたんだ。彼女の動きではせいぜい、時速300km程度」
まどか「到底、地球の318倍もの質量を持つ、木星の重力圏を離脱などできない」
QB「木星なんかに放置したところで、ワルさんは死なないよ……あっ!?」
まどか「死なないからいいんじゃあないか! 永久に戻ってこれないのがいいんじゃあないか」
まどか「倒さなければ、私が魔女化することもないだろ?」ニヤッ
ほむら「そ、そんな手が!」
QB「ああああ、盲点だったああ!」
まどか「フッ、残念だったねインキュベーター。災厄は倒さずとも、移動させるだけという手があるのさ」
まどか「さて次は、4人を回復しないとね」
全員「グリーフシードはもうないのに!?」
まどか「んじゃ生成しようか、はい」ポンポコポン
QB「て、手のひらの上に大量のグリーフシードが生まれた!?」
まどか「これで全員、回復だよ」シュウウウ
ほむら「そんなに穢れを吸わせたら、また魔女が生まれるわ」
まどか「大丈夫、コイツがいる」
QB「うわー、背中に無理やり詰め込まないでぇ!」ギュウギュウ
マミ「こんなに色々やって、鹿目さんのソウルジェムは大丈夫なんですか!?」
まどか「あーまあ、ちょっぴり黒いとこあるね。ダンゴ虫くらい」
さやか「ダンゴ虫!?」
ほむら「な、なるほど……そもそもまどかの総魔力は、時間干渉なんてメじゃない」
ほむら「この星を滅ぼすほどの力なんだから、このくらいダンゴ虫程度なんだわ」
QB「うーむ……まあ僕のエネルギー収集も一応できてるし、いいか」
まどか「ジロッ」
QB「ひッ!?」
まどか「さてQB君。キミにもちょっとお仕置きが必要だね」
全員「そうだ、さんざん騙しやがって、この白ハンペン!」
QB「いやいや騙すなんてとんでもない!それに僕を殺したところで」
ほむら「そうよ、コイツはすぐに復活するわ」
まどか「殺すなんて、野蛮だねぇ。そんなことはしないよ」
まどか「――ところで、QB君に質問だが」クイッ
QB「!」
まどか「君たちにも 母星は あるよね?」ニコッ
QB「ヒイィィィ」ガクガクガク
まどか「いやなに、星を砕くなんて、野蛮なことはやらないよ」
QB「……ホッ」
まどか「ただ、君たちの意識に『永 遠 の 絶 望』を流し込む」
まどか「……というのは物理現象の範疇かな?」キラーーン
QB「いーーやああああああ!! やめてええええ!!」ジョバーー
杏子「うわあ、殺すより怖ええええ!」
まどか「いくら体が復活できるとしても、その気力すらなくなれば」
マミ「全滅するしかないじゃない! さすが天才だわ……」
QB「何でも言うこと聞きますゥ! 足でも何でも舐めます!」
QB「だからやめてぇまどか様アアアア!!!」
まどか「では、これからは無闇に魔法少女を勧誘しないこと」
まどか「そして私たちに全面協力することだね。さもなくば……」ニヤリング
QB「そ、そんなことでよろしければ!はいッ!仰せのままにー!」
ほむら(……こうして、ついにQBまでが敬語になった)
~~~~
そして……
まどか「ほーむらちゃん!一緒に帰ろう~」
ほむら「ええ、今日はどこへ行こうかしら、まどか」
さやか「新しいクレープ屋さんができたから、そこどうよ?」
まどか「わーい!賛成~~。マミさんや杏子ちゃんも呼ぼうよ!」
ほむら(ワルプル撃退後、天才まどかが元のまどかに戻ったわ)
ほむら(銀縁メガネでもオールバックでもない、可愛いツインテール……)
まどか「なぜかしら、って顔してるね、ほむらちゃん」
ほむら「え、ええ。 大体の見当はついてるんだけど」
まどか「えー、なになにー?」
ほむら「『次のほむループでの私を天才にして!』という願いだったのなら」
ほむら「私が今回時間を戻さなかったので『ほむループ』ではなくなったから」
ほむら「効果が消えたんじゃないかしら」
まどか「あ、なっるほど~~。さすが、ほむらちゃんって頭いいね!」
ほむら「あなたの方がこの間まで、よっぽど良かったんだけれど」
まどか「はぁ、でもおかげでまたテスト、赤点ギリギリだよ~」
さやか「まぁそれでこそ、まどかだよねー!」
まどか「ううっ、さやかちゃんひっどーい!」
まどか「でもね、まだ魔法は残ってるんだよ」
マミ「物理現象を操る魔法ね。壊された町を直すのに、かなり頑張ってたわよね」
まどか「謎の魔法少女、大活躍!?とかって、シルエットが新聞にも出ちゃった」
まどか「ティヒヒ、人の役に立てるって、とっても嬉しいなって!」ニコニコ
ほむら「結局、魔法少女にはなっちゃったけど……」
ほむら「やっとまどかが帰ってきた気がするわ」ウルッ
さやか「いやーしかし、このクレープ、マジ激ウマっす~」
マミ「ほんと、美味しいわ。それに町が平和で何より」
杏子「魔女退治は続くんだけどな。ま、うめえからいいや!」パクパク
マミ「グリーフシードも、鹿目さんのおかげで困りはしないし」
さやか「こうなると、魔法少女生活も悪くないよね!」
QB「あのー僕にもクレープ……」
全員「だが断る」
QB「ですよねー」
まどか「じゃあまた明日ね~」
全員「じゃーねー」
ほむら「それじゃ」
ガシッ
ほむら「……まどか?」
まどか「あのね、ほむらちゃん」モジモジ
まどか「今日、ほむホームに泊まっていいかな?」
ほむら「えぇっ!? も、ももも、もちろんよ!」
まどか「あーでも、私の推理では」
ほむら「!?」
まどか「泊まったら、ほむらちゃんに」
まどか「い、いろんなこと、されちゃうかな……?」
ほむら「ブゥッ!////」鼻血
まどか「あ、やっぱり、いろんなこと考えてたんだ?」
ほむら「いや、これは違、違うのーッ!////」ボタボタ
まどか「その鼻血と真っ赤な顔が、動かぬ証拠だよ? ティヒヒ」
まどかは無いはずのメガネを、クイッと上げる動作をしたといいます。
そんでまあ、結局まどかはほむホームに泊まったうえで、
二人に「いろんなこと」とやらがあったといいます。
まどか「国破れて山河あり……だね!」
ほむら「全然ちがうわ、まどか」
~おわり~

