知久「百合はいい……僕の心を満たしてくれる」
知久「まどかも、もう年頃の女の子だ。誰か良い相手はいないものか……」
知久「実の娘がかわいい女の子といちゃいちゃらぶらぶする……」
知久「素晴らしいじゃないか!!」
元スレ
まどかパパ「百合少女はいいものだ……」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1304260518/
知久「まどか。学校生活は順調かい」
まどか「うん、毎日楽しいよ! でもね……ううん、やっぱりなんでもない」
知久「どうしたんだい。何か悩み事があるのかい? よければ聞くよ」
まどか「えっと……その、じつはね。うちのクラスに転校生が来たんだけど……」
知久(きた! 謎の美人転校生きたー!!)
まどか「仲良くしたいなあと思ってるんだけど、なかなか難しくて……」
知久「何か理由があるのかい」
まどか「うーん、理由というか、少し近寄りがたい雰囲気があるというか……」
知久「それはまどかだけじゃなくて、みんなが感じてる雰囲気みたいだね」
まどか「うーん、そうかも」
知久「だったらなおさらだよ。まどかが仲良くなってあげるべきだと思う。
転校してきて一人なんて寂しいだろう」
まどか「そうだよね! やっぱり一人は寂しいよね……ありがとうパパ!
わたし、がんばってみるね!」
知久「応援するよ、まどか。なんだったらうちに呼んでもいい。精一杯おもてなしするよ」
まどか「パパ、ありがと!」
知久(さて、どう転がるか……)
QB「知久、君はどうかしてるよ。実の娘を百合少女にしようだなんて」
知久「ははっ、どうかしてるのは君の方だ。まどかを立派な百合少女にするため、
まどかが生まれてからこの十数年心血を注いで、ぷりてぃできゅあきゅあな少女に育て上げた。
それが今、ようやく結ばれようとしている。引けるわけないだろう」
QB「……わけがわからないよ」
知久「わけがわからなくてもいいさ。僕は僕の道を突き進む。ただそれだけさ」
QB「たしかに、僕たちも目的のためには手段を選ばないこともある。そういった点で、僕らは似ているのかもね」
知久「頼りにしてるよ、QB」
QB「・・・///」
QB「それにしても、転校生が男の可能性だって……」
知久「……」
QB「……」
知久「なぁに? きこえんなあ」
QB「」
知久「野郎なんぞ、まどかの世界にはいらねえんだよ。男が百合の世界に介入なんて絶対しちゃいけねえんだ。
わかるだろ? そんなやつがいたら、俺がぶち壊す」
QB「あんた漢だよ」
-学校-
まどか『あ、あの、ほむらちゃん!』
ほむら『なにかしら、鹿目まどか』
まどか『あの、その……今日の放課後、あ、あいてるかな』
ほむら『ごめんなさい、今日は用事があるの』
まどか『そ、そっか。よかったらお茶でもどうかなって思ったんだけど。残念……』
ほむら『ごめんなさいね』
まどか『ううん! また今度誘うね。それじゃ!』タタタッ
知久(なかなか、手強い相手みたいだ)シュコー
QB(そうだね)シュコー
知久(ただ……)シュコー
QB(……?)シュコー
知久(声は100点満点だ)シュコー
QB(……すごい採点基準だね)シュコー
知久(……///)
QB(ほめてないよ)シュコー
-その夜 まどかの家-
まどか「はぁぁぁ……」
知久「どうしたんだい、そんな大きなため息をついて」
まどか「今日、ほむらちゃんをお茶に誘ったんだけど、断られちゃって……」
知久「ほむらちゃんというのは、例の転校生かい」
まどか「あ。そうだよ! すごいなんでわかったの」
知久「まどかの落ち込み具合を見てね。そうだろうと思ったよ」
まどか「やっぱり仲良くなるのは無理なのかな……」
知久「まどか」
まどか「なに? パパ」
知久「諦めたら、そこで試合終了だよ」
まどか「!!」
知久「まどかが諦めたら、その子はこれからずっと一人のままなんじゃないかな」
まどか「……」
知久「それでいいのかい?」
まどか「……」
知久「そういう時はね、無理やりにでも連れていけばいいのさ」
まどか「ええ!? も、もっと嫌がられないかな……」
知久「たしかに最初は嫌がられるかもしれないけど、嫌よ嫌よといううちにね。
あとは、まどかなら大丈夫だと思うよ」
まどか「だ、大丈夫かな……」
知久「それは僕が太鼓判を押すよ。なんたって、生まれてからずっとまどかを見ているからね」
まどか「パパ……」
知久「ただ、大勢で誘うというのはダメかな。逆に怖がらせてしまう。だからまどかが一人で誘うんだ」
まどか「わ、わたし一人?!」
知久「そうだよ、一番重要なことだ。まずは、まどかが仲良くなってそれで徐々にみんなと打ち解けていけば良いと思うよ」
まどか「わたしにできる……かな」
知久「できる。まどかなら必ずね」
まどか「ありがと! パパ。わたしがんばるよ」
知久「応援するよ、まどか。仲良くなったらうちに呼びなさい。精一杯おもてなしするよ」
まどか「うんっ」
知久(……ふぅ、明日は赤飯か)
QB「諦めたら、そこで試合終了だよ」
知久「……」
QB「諦めたら、そこで試合終了だよ」
知久「……」
QB「諦めたら……」
知久「……」ガタッ
QB「……」ビクッ
知久「……」
QB「……///」
-学校-
まどか『ほむらちゃん!』
ほむら『なにかしら、鹿目まどか』
まどか『あのっ! 今日の放課後、お茶行こう!』
ほむら『え、えと……今日も用事があって……』
まどか『す、少しだけだから! ね、お願い!』
ほむら『ええと……』
まどか『ねっ、行こう!』ギュッ
ほむら『ええ、少しだけなら……』
まどか『やった! ありがと、ほむらちゃん!』
知久「やった! ありがと、ほむらちゃん!」ザバァッ
QB(声がでかいよ知久。何人かにバレたよ)シュコー
知久(娘のプロポーズが叶ったんだぞ。じっとしていられるか)シュコー
QB(端折りすぎだよ)シュコー
知久(それほど、大きな一歩だということさ。こっちに引き寄せてしまえば、
あとはまどかの天然ジゴロアタックでいちころだね)シュコー
QB(実の娘にひどい言いようだね)シュコー
知久「おまえも、俺のテクニックにいちころだろ?」
QB(……顔が出てるよ知久///)
-喫茶店-
カランカラン
まどか『ここのケーキおいしいんだよー』
ほむら『……そう』
店員『いらっしゃいませー。何名様でしょうか』
まどか『あ、えと、二人……です』
店員『ええと、今空いてるのは……こちらの席になりますが、よろしかったでしょうか』
まどか『は、はい!』
ほむら『……』
まどか『え、えと……』
ほむら『……』
まどか『……あはは』
ほむら『……』
QB(……天然ジゴロアタックはどうしたのさ)ザザッ
知久(まさかいきなりあんな、カップル席のど真ん中に連れて行かれるとはね)ザザッ
QB(このままじゃ、ほむらが帰ってしまうよ。どうするんだい)ザザッ
知久(ふむ……、ここは娘のために一肌脱ごうか)ザザッ
QB(嫌な予感しかしないよ)ザザッ
知久(隣の客から、粋な贈り物とかどうだろう)ザザッ
QB(普通、引くよね)ザザッ
知久(よし、>>50をもっていこう )ザザッ
QB()
50 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/05/02 00:54:48.01 Is2Ifywe0 17/131コンドーム
店員「お客様、あちらのお客様より贈り物です」
まどか「えっ!? だ、誰だろう……」ペコッ
ほむら「何をもらったの?」
まどか「これ……」
ほむら「!?」ガタッ
まどか「な、なんだろうねこれ……」
ほむら「か、鹿目まどか。そろそろここを出ないかしら。私、行きたいところがあるの」
まどか「えっ!? も、もう?」
ほむら「……あの男、危険だわ」
まどか「危険って、えっ? えっ?」
ほむら「いくわよ」ギュッ
まどか「あっ」タタタッ
QB「さすがにあれはまずかったんじゃないかな」
知久「沈黙は回避し、まどかは手を握ってもらった。僕の思い通りだよ」
QB「まどかが知らなくて本当に良かったね」
知久「まだ教えていないからな」
QB「……」
知久「……」
QB「……まだ?」
知久「……///」
QB「あ、二人が本屋に入ったよ」
知久「よし、覗こう」
QB「もう、隠す気もないね」
ウィーン
店員「いらっしゃいませー」
ほむら(勢いで来てしまったけれど……)
まどか「ほむらちゃんって本結構読むの?」
ほむら「ええ、少しは……」
まどか「なんかほむらちゃん、すごい難しそうな本とか読んでそう」
ほむら「そんなことないわ」
まどか「どんな本読むの?」
ほむら「>>68よ」
68 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/05/02 01:14:08.41 WPeKQKgS0 21/131犬のずかん
ほむら「犬のずかんよ。これかしら」
まどか「わぁ、かわいい! ほむらちゃん、すごくかわいいね!」
ほむら「……えっ、と」
まどか「わたしもワンちゃん大好きだなあ。かわいいよね」
ほむら「そ、そうね」
まどか「ほむらちゃん? どうしたの? 顔赤いよ?」
ほむら「な、なんでもないわ」
知久「ワンワンwwwバゥッwwwwハッハッハッwwwww」
QB「エントロピーを凌駕したよ」
知久「見ただろう。まどかのジゴロアタックを」
QB「確かにあれはすごいね。ここまでくると芸術的だ」
知久「ここまで見てきて思ったが」
QB「なんだい」
知久「ほむらちゃんは、案外いけるかもしれないね」
QB「その根拠は?」
知久「あの表情を見て、根拠がいるかい」
QB「ワンワンwwwバゥッwwwwハッハッハッwwwww」
ほむら「コーギー犬が一番好きかしら」
まどか「コーギーいいよね! あの短い足ともさもさ! たまらないよねー!」
ほむら「ええ、たまらないわ」
まどか「じゃあこれ、コーギーの写真集買おうかな」
ほむら「あっ、かわいい……」
まどか「あ、そうだ!」
ほむら「……?」
まどか「二人で一緒に買わない? 一緒に見ようよ!」
ほむら「一緒に……」
まどか「だめかな?」
ほむら「ええ、いいわ。買いましょう」
まどか「やったあ」
まどか「じゃあさ、早速これ見ない?」
ほむら「ええ、いいわ。どこで見ようかしら」
まどか「うーんと、うちに行かない?」
ほむら「ええと、ご迷惑にならないかしら」
まどか「そんなことないよ! みんな大歓迎だよ!」
ほむら「そう? ならお邪魔しようかしら……」
知久「大歓迎ダヨッ!! キタヨコレッ! キテレツガイジンダヨ!」
QB「古いよ」
まどか「ただいまぁ」
ほむら「お邪魔……します」
知久「おかえり、まどか。それと……お友達かな」
ほむら「あ、はい。鹿目さんのクラスメートの暁美ほむらと申します」
知久「おやおや、ご丁寧にありがとう。ゆっくりしていきなさい」
ほむら「ありがとうございます」ペコッ
まどか「ほむらちゃん、こっちこっち」
ほむら「あ、ええ」
知久「あとで、飲み物とお菓子、持って行くよ」
まどか「ありがとう! パパ~」
QB「」
QB「知久を尊敬するよ」
知久「なんだい急に」
QB「ああやって父親らしいところも見せられるんじゃないか」
知久「当たり前さ、表でそんな粗相はしていられないよ。それに盛って行かないといけないしね」
QB「前言を撤回するよ」
まどか「パパ。飲み物とか取りに来たよ」
知久「ああ、待たせたね。はい、紅茶。まどか用にこっちは甘くしてあるからね。それと、はい、クッキー」
まどか「えへへ、ありがとうパパ」
知久「順調にいっているようだね」
まどか「パパが後押ししてくれたおかげだよ!」
知久「それはよかった」
まどか「それじゃ戻るね」
知久「ああ、がんばってきなさい」グッ
まどか「うんっ」グッ
QB「……」グッ
知久「それは手なのか耳なのか」
QB「……///」
知久「言わなくていい」
QB「それにしても、実の娘に一杯盛るとか、わけがわからないよ」
知久「何を勘違いしてやがるんだ」
QB「ひょ?」
知久「俺が盛ったのは二人ともだぜ」
QB「外道だよ、あんた」
まどか『ほむらちゃん、お待たせ! はい、紅茶』
ほむら『ありがとう、まどか。いただくわ』
まどか『早速だけど……、これ見よう!』
ほむら『ええ』
ジージー
知久「ちょっと、音の調子が悪いな」
QB「もう何も言わないよ」
ほむら『……ふぅ』
まどか『ほむらちゃん? どうしたの』
ほむら『いえ、大丈夫よ、それよりも次のページを……』
まどか『う、うん』
ほむら『ハァ……ハァ……』
知久「どうやら効き始めたようだね」
QB「一体何を混ぜたのさ」
知久「メホホブルササンGだぜ」
QB「好きだね、知久」
まどか『ほむらちゃん……大丈夫? 顔赤いよ?』
ほむら『大丈夫……だから。ちょっとおトイレ借りるわ』クラッ
まどか『ほむらちゃん!』ギュ
ほむら『……あっ』
まどか『えっ』
ほむら『ありがとう、まどか』ニコッ
まどか『う、うん』
バタンッ
まどか『……』ドキドキ
知久「……」ドクドク
QB「あの白い液体はなんだったんだい」
知久「……知りたいかい」
QB「一応、聞いておこうか」
知久「ヒソヒソ」
QB「ドン引きだよ」
QB「トイレに隠しカメラとか仕掛けてないよね」
知久「ははっ、まさか」
QB「さすがの知久も人の子だね」
知久「トイレなんて1人の空間に何の興味もわかないよ」
QB「2人ならわくんだね」
知久「それに……」
QB「?」
(ジャー)
知久「音だけさ」
QB「ド畜生だな、あんた」
バタン
まどか『あ、ほむらちゃん、大丈夫?』
ほむら『ええ、大丈夫だけれど、もう今日は帰るわ』
まどか『そ、そっか……具合悪いならしょうがないよね』
ほむら『ごめんなさいね』
まどか『ううん、そんなことないよ! また今度続き見ようね』
ほむら『ええ』
知久「いかん! これはいかんぜよ!りょうまぁ!」
QB「キャラが安定してないね」
ガチャ
ほむら「それでは失礼するわ」
まどか「ほむらちゃん……」
知久「おや、もう帰ってしまうのかい」
ほむら「あ、はい。お邪魔しました」
知久「しまったな。実は今日、妻が出張なのを忘れていてね。一人分多く晩御飯を作りすぎてしまったんだ。もし良かったらと思ったんだが……」
ほむら「あの……ですが、ご迷惑に……」
まどか「迷惑じゃないよ! ほむらちゃんなら大歓迎だよ」
知久「僕からもお願いするよ。食べていってくれないかな。これでも料理の腕には自信があるんだ」
まどか「パパの料理、すごいおいしいんだよ!」
ほむら「そういうことでしたら……」
まどか「やったあ!」ギュッ
ほむら「……っ」
知久「待っていてね。すぐ準備するから」
ほむら「あ、ありがとうございます」
まどか「ほむらちゃん、部屋に戻ろう?」
ほむら「ええ」
知久「どや」
QB「強い憤りを感じるよ」
まどか『ほむらちゃん、コーギーの続き!』
ほむら『ええ』
ほむら(まどか……近いわ……これじゃあ)
まどか『えへへ、かわいいね。あ、こっちのも!』
ほむら『かわいいわ……』ギュッ
まどか『んぅ? どうしたのほむらちゃん』
ほむら『かわいいわね……』
まどか『??』
知久「これじゃあ……どうなるってばよ」
QB「ついにテレパシーを覚えたよ」
まどか『そういえば、犬はわかったけど、ほむらちゃんは猫はどうなの? 好き?』
ほむら『……』サワサワ
まどか『ほむらちゃん?』
ほむら『えっ……ああ猫ね……猫も悪くないわ』
まどか『だよねー。わたし、どっちもいけちゃうよ』
ほむら『私も、どっちも好きかしら』
知久「さすがまどか。どっちもいけるとは」
QB「知久の超絶フィルターにはいつもびっくりだよ」
まどか『だよねだよねー』
パチッ
まどか『あ、あれ。停電!?』
ほむら『!?』ガタッ
まどか『ちょ、ちょっとパパのところ行ってくるね!』
ほむら『あ! 待ってまどか!』ギュッ
まどか『えっ……ほむらちゃん』
ほむら『あ、えと……一人に……しないで』カァァ
ピリリリリッ
まどか『あれ、電話……あっ、パパからだ』
知久『まどか、大丈夫かい。すまないね、今ブレーカーみてくるから、まどかはそのまま部屋にいなさい』
まどか『うん、わかったよ』
ピッ
まどか『……ほむらちゃん、ごめんね。今、パパがブレーカー見に行ってくれてるから』
ほむら『うん……』ギュッ
まどか『ほむらちゃん、暗いの苦手?』
ほむら『え、えと……少し』
まどか(いつもクールでかっこいいほむらちゃんだけど……)
まどか(こんなほむらちゃんもかわいいな……)
まどか『大丈夫だよ、ほむらちゃん。わたしがそばにいるから』ギュッ
ほむら『まどか……ありがとう』ギュッ
知久「料理も百合もスパイスが重要なのさ」
QB「効きすぎだよ」
パッ
まどか『あ、ついた!』
ほむら『……』ドキドキ
まどか『もう大丈夫だよ、ほむらちゃん』サッ
ほむら『あっ……』シュン
まどか『パパ、こうやってたまに料理張り切りすぎると、ブレーカー落としちゃうことがあるんだよね』
ほむら『そ、そうなの。でも……良いお父さんね』
まどか『うん、自慢のパパだよ!』
知久「……」
QB「さすがの知久もここまで褒められると嬉しいようだね」
知久「だめだな、一回離れてもう一回そばに寄って喜ばせないと」
QB「いつもどおりの知久で安心したよ」
ピリリリリッ
まどか『また、パパから? もしもし』
知久『そろそろごはんができるから降りておいで』
まどか『あ、はーい』
まどか『ほむらちゃん、ごはんできたって、行こう?』
ほむら『ええ』
QB「次は何を盛ったのさ」
知久「盛るだなんて人聞きが悪いね。そうだね、あえて言うなら……
僕はこの夕飯で終わらせるつもりはないってことさ」
QB「お呼ばれ初日で大人の階段登らせる気かい」
-食卓-
まどか「わっ、パパすご~い! ごちそう!」
知久「ははっ、恥ずかしいな。でも腕によりをかけたつもりだよ」
ほむら「あ、ありがとうございます」
タツヤ「あうー、だれー」
まどか「わたしの友達のほむらちゃんだよ、たっくん。ほらご挨拶は?」
タツヤ「こんばんわぁ」
ほむら「こんばんは……えっと……」
知久「タツヤって言うんだ。みんなからはたっくんって呼ばれることが多いかな」
ほむら「じゃあ、改めまして。タツヤくん、こんばんは」
タツヤ「あらめたましてぇ、こんばんわぁ!」
ほむら「かわいいわね、何歳かしら」
まどか「今年で3歳だよ。たっくん、頭撫でてあげるとすっごく喜ぶんだよー」
ほむら「そうなの? よしよし」ナデナデ
タツヤ「えへへー」
知久「あはは、それにしても珍しいね。たっくんは結構人見知りなんだけど、暁美さんは大丈夫みたいだね」
ほむら「そうなんですか」
まどか「そういえば……そうかも?」
知久「たっくんも、大歓迎ってことかな」
ほむら「……///」
まどか「えへへ」
QB(たっくんがほむらと触れているけどいいのかい)
知久(ショタは別人種さ。男としてはカウントしない)
QB(わけがわからないよ)
知久(それに、少女二人の中に入り込むことによって、良い火付け役になるんだよ。>>245も言っているしね)
QB(実の息子を新聞紙扱いとはさすがだね知久)
「「いただきまーす」」
ほむら「お、おいしい……」
まどか「うん、パパすごいおいしいよー」
知久「ははっ、ありがとう」
タツヤ「おいちぃーおいちぃー」
まどか「そういえば、ほむらちゃん。おうちの人には連絡してる?」
ほむら「わたしは一人暮らしだから問題ないわ」
まどか「ええ!? ほむらちゃん一人暮らしなの」
知久「……」
まどか「寮かどこかに入ってるの?」
ほむら「いいえ、一人で住んでいるわ。少し家庭が複雑でね……」
まどか「……じゃ、じゃあごはんとかどうしてるの」
ほむら「大体、買って食べているわ」
まどか「そ、そっか……」
知久「……」パチッ
まどか「……!?」
ほむら「……」
まどか「ほむらちゃん、じゃあさ! これからもうちにごはん食べに来てよ!」
ほむら「え、えと……それは」チラッ
知久「僕は全然構わないよ。むしろ僕からも頼みたいくらいだ。
おいしいって言ってもらえるのは嬉しいからね。それに、まどかも喜ぶ」
ほむら「……まどかが?」
知久「実はね、まどかが暁美さんのこと……」
まどか「わっ! パパ! だ、だめだよ!」
知久「あはは」
まどか「も、もう……」
ほむら(私のこと……なんだったのかしら……)ドキドキ
知久「あと、たっくんも喜ぶしね」
タツヤ「はいー」
ほむら「あ、ありがとうございます……もしよろしければまた」
まどか「やったあ!」
知久「うん、いつでも待っているよ」
タツヤ「まってるぅ!まってるぅ!」
知久「……」ニヤ
ほむら(なにかしら……すごく、頭がくらくらする……)
知久「……」
ほむら(そろそろ帰らないと……)
知久「……」
ほむら「それでは、そろそろ私は……」ガタッ
まどか「ええっ! ほむらちゃん、もう帰っちゃうの!」
ほむら「……ええ」クラッ
まどか「ほ、ほむらちゃん、大丈夫!? わっ、すごい熱!」ダキッ
ほむら「……平気よ」
まどか「こんなの平気じゃないよ!」
知久「まどかの言うとおりだ、暁美さん。君の具合は普通じゃない。
今日は休んでいきなさい」
まどか「パパ!」パァ
知久「暁美さんがうちに帰っても、まどかが心配するからね」
ほむら「……ご、ごめんなさい、ご迷惑をおかけして」
知久「気にすることないよ。まどかの大事なお友達は、僕にとっても大事なお客さんさ」
ほむら「ありがとう、ございます……」
まどか「パパ! ありがとう!」
知久「……」ニコッ
知久「でも、困ったな。空いてる布団は今すべてクリーニングに出しているし……」
まどか「わたしのベッドでいいよ!」
知久「いいのかい、まどか」
まどか「うん! ちょっと恥ずかしいけど、シーツとか取り替えたばっかりだし」
知久「じゃあ、暁美さんを連れて行ってあげなさい」
まどか「はぁい。さ、ほむらちゃん、歩ける?」ギュッ
ほむら「え、ええ」ドキドキ
知久「あとでお薬とか持っていくよ」
まどか「ありがとー、パパー」
知久「さてと、たっくん。僕らは男同士仲良くしようか」
タツヤ「おー! なかよくするよぉー」
知久「じゃあ、本を読んであげよう。何がいいかな」
タツヤ「ゆりひめー、ゆりひめー」
知久「ははっ、たっくんの可能性に今から心がわき踊るよ」
タツヤ「おおうー!」
知久(いつかこの子も……)
タツヤ「すぅ……すぅ……」
QB「ほむらに盛ったんだね、知久」
知久「ああするしかなかった……僕が生き残るためには……」
QB「わけがわからないよ……それで、何を盛ったんだい」
知久「ちょっと、一時的な発熱と弱気になる漢方薬をね」
QB「もう何でもありだね」
知久「さて、お風呂を沸かして"準備"しないと」
QB「その2歩3歩先を行く周到さを見習いたいよ」
まどか『ほら、ほむらちゃん、もう少しだよ』ハァハァ
ほむら『ええ、もう少しね』ハァハァ
まどか『絶対……わたし、ほむらちゃんをっ』ハァハァ
ほむら『ま、まどか』ハァハァ
まどか『も、もう少し、もう少しで』ハァハァ
ほむら『……っ』ハァハァ
まどか『のぼりっ……おわったぁ』
ほむら『ありがとう、まどか……』
まどか『さ、部屋はもうすぐだよ、ほむらちゃん』
QB(声だけってのも案外いいものだね知久)
知久(そうでござろう、QB殿)
-まどかの部屋-
ガチャ
まどか『さ、ほむらちゃん、横になって』
ほむら『ごめんなさい、まどか……』コロンッ
まどか『大丈夫だよ、ほむらちゃん。気にしないで』ギュッ
ほむら『私、初めて訪問でこんなことになっちゃって……だめだめだよね。迷惑かけてるよね……』
まどか『ほむらちゃん……誰にだって具合悪くなることはあるよ』
ほむら『……』
まどか『だからね。……そうだ。もしわたしが具合悪くなるようなことがあったら、その時は……』
ほむら『……まどか』
まどか『ほむらちゃんに看てもらいたいな』
ほむら『……ありがとう、まどか』ギュッ
まどか『お礼を言われることじゃないよ。だって、わたしたち……友達だもんね』
ほむら『……友達』
まどか『あ、ごめん……その、よかったらでいいんだけど……』
ほむら『ええ、いいわ。私からもよろしくね、まどか』
まどか『ほむらちゃん!』パァッ
ほむら『ふふ』
QB「いいのかい、知久。二人は友達って言っているけど」
知久「今はいいさ、それで。焦っても仕方がない。まだあわてる様な時間じゃないしね。
それに……」
QB「それに?」
知久「あの子は、満足していないみたいだ」
QB「おかしいなあ。僕らって声だけしか聞こえてないよね」
ほむら『ごめんなさい、まどか。少しだけ眠ってもいいかしら』
まどか『うん、大丈夫だよ。わたし、部屋から出てた方がいいかな』
ほむら『ここはあなたの部屋よ。気にしないわ。それに……』
まどか『……?』
ほむら『こうやって、手を握ってもらってるの、すごく落ち着くから……』
まどか『ほむらちゃん……。うん、わたしずっとここにいるから。だからゆっくり休んでね』
ほむら『まどか……あなたは優しすぎるわ』ボソッ
まどか『えっ、なにかな?』
ほむら『ふふ、なんでもないわ』
まどか『……??』
ほむら『すぅ……すぅ……』
まどか(ほむらちゃん、さっき何いいかけてたんだろう)
まどか(それにしても、ほむらちゃんの寝顔……)
まどか(かわいいな……)
まどか(いつもの学校での雰囲気と全然違うよね……)
まどか(みんなが見たことないほむらちゃんを、今わたしだけが見ている)
まどか(……そっか、わたしだけなんだ)
まどか(……じゃあ、もう少し近くで見ても……いいよね)
ほむら『すぅ……すぅ……』
まどか(なんだろう、この気持ち。やっとお友達になれたのに。胸が苦しいよ……)
まどか(さやかちゃんや仁美ちゃんには、こんな風に感じないのに)
まどか(わたし、おかしくなっちゃったのかな……)ドキドキ
まどか(ほむらちゃんの唇……)
まどか(やわらかそう……)
まどか(ちょっとなら……ちょっとだけなら、いいよね)
ほむら『……うぅん』
まどか(!!??)ビクゥ
まどか(気づかれた!?)ドキドキ
ほむら『……すぅ……すぅ……』
まどか(び、びっくりしたあ。気づかれてないよね)ドキドキ
まどか(それにしても……)
まどか(わたし、キス……しようとしてた。ほむらちゃんに……)
まどか(どうしちゃったの……わたし。ダメだよそんなの……)
まどか(わたしも一緒に寝よう)ボフッ
ほむら『……』ドキドキ
知久「グゥレイト!!」
QB「数だけは多いね」
QB「さっき言ってた準備は終わったのかい」
知久「ああ、完璧さ。たっくんも寝かしつけてきた。あとは終業時間を待つだけさ」
QB「そんなローカルのCM誰もわからないよ」
知久「着々とまどかの中で何かが芽生え始めているようだね」
QB「たしかに、まどかにはあれも盛ってないからね」
知久「盛ったよ、半分ほど」
QB「外道だよ、知久」
ほむら『……っ』パチッ
ほむら(寝ちゃってた……のね)
ほむら(それにしても、さっきのは……)ドキドキ
ほむら(まどかが……そんな……)
ほむら(私はどうすればいいの……)チラッ
まどか『すぅ……すぅ……』
ほむら(手……握ってくれてる……)
まどか『ん……ふぁあ、寝ちゃってたぁ』
ほむら『おはよう、まどか』
まどか『うん、おはようほむらちゃん。でもまだ夜だけどね』
ほむら『ふふ、そうね』
まどか『なんか、だいぶ顔色よくなったみたい』
ほむら『たしかに、熱は引いたみたい。なんだったのかしら……』
まどか『まあ、元気になってくれてほんとによかった』
ほむら『まどか……』
ピリリリリッ
まどか『あれ、パパからだ。もしもし』
知久『まどか、お風呂沸いたけど、どうする? 暁美さんは、まだ寝てるかい』
まどか『ううん、今起きたところだよ。もうすっかりいいみたい』コソコソ
知久『そうか、それはよかった。初めての訪問で疲れが出ちゃっただけかもしれないね』
まどか『そうなのかなあ』コソコソ
知久『じゃあ、お風呂、暁美さんも入れそうだね。バスタオルとかは準備しておいたから、
あとはまどかが準備してあげなさい』
まどか『はぁい』
知久『それと、まどかが一緒に入ってあげるんだよ』
まどか『はいはいー、ってええ!?』
知久『ええってことはないだろう。病みあがりだし、勝手もわからないだろうからね。
それに女の子同士だし何の問題もないだろう?』
まどか『そ、そうだよね。確かに良く考えたらそうだよね』コソコソ
知久『ははっ、仲良くなれるチャンスだと思うけどね』
まどか『もう、パパ。そこまでいくとお節介だよ……』
知久『ごめんごめん』
まどか『じゃあ、切るね。でもありがと、パパ』
ピッ
QB「まどかってもしかしてアホの子なのかな」
知久「実の親の前で何を言う。純粋なんだよ」
ほむら『おじさまはなんて?』
まどか『あ、えと、お風呂沸いたって連絡。ほむらちゃん、入れそうだよね』
ほむら『えっ……でも体調はよくなったから……これで』
まどか『だめだよ! 病みあがりだし、もうこんな夜遅いんだから……』
ほむら『で、でも……』
まどか『お願い、パパの許可はもう取ってあるから。今日は泊まっていってくれないかな』
ほむら『……』
まどか『……』ドキドキ
ほむら『……わかったわ。お言葉に甘えて』
まどか『やったぁ!』ダキッ
ほむら『まどか、その……今少し汗……かいてるから』
まどか『えへへ、ごめんね。じゃあお風呂はいろっか』
ほむら『ええ。でも、まどかからどうぞ』
まどか『あ、えとね……その……よければなんだけど……』
ほむら『……?』
まどか『い、一緒に入らない!』
ほむら『……へっ』
まどか『その……一緒にお風呂……。あ、あのね!
ほむらちゃんまだ病みあがりだし、うちのお風呂初めてだし!』
ほむら『一緒に……お風呂……』
まどか『だ、だめかな』ギュッ
(知久『仲良くなれるチャンスだと思うけどね』)
まどか(そうだよ、これはチャンスだよ)
ほむら『……ええ、わかったわ。一緒に入りましょう』
まどか『えへへ、ありがとう、ほむらちゃん』
QB「一緒に入ることに決定したみたいだね知久」
知久「……」ブツブツ
QB「知久?」
知久「……やっぱり、ほむらちゃんが上か。上だな。となるとあの身長差だと……」
QB「聞いちゃいないよ」
-お風呂 脱衣所-
まどか『あ、服はこれにかけておいてね』
ほむら『わかったわ、ありがとう、まどか』
まどか『……』ジーッ
ほむら『な、なにかしら』
まどか『ほむらちゃんって、スタイルいいよね』
ほむら『そ、そんなことないわ……』
まどか『脚も長いし綺麗だし、うらやましいなあ』
ほむら『まどかだって……その、かわいいわ、女の子らしくて』ボソッ
まどか『……えっ、なんて言ったの?』
ほむら『ま、まどかだって……かわいいって言ったのよ』
まどか『……』ボンッ
ほむら『……』ドキドキ
まどか『あ、ありがとう……』
QB「胸はわたしが勝ったとか思ってるのかな」
知久「まどかも年頃の娘だ。気にはなっているだろうね。
でも、それを口に出すほど、天然さんじゃないよ」
QB「いい子に育ってよかったね」
知久「わしが育てた」
QB「いい子に育ってほんとよかったね」
知久「わしが育てた」
-お風呂-
ガラガラッ
ほむら『お、お邪魔します』
まどか『あはは、いらっしゃい、ほむらちゃん♪』
ほむら『え、えと……』
まどか『まず、洗っちゃおっか』
ほむら『ええ……』
まどか『じゃあ、わたしこっちのたっくん用の椅子使うね』
ほむら『そ、そんな悪いわ。小さすぎるじゃない。私が使うわ』
まどか『でもでも、ほむらちゃんの方が大きいし……』
ほむら『でも、私は使わせてもらってる身だから……』
まどか『う、うーん。あ! じゃあこうしよう!』
ほむら『……?』
ピタッ
まどか『えへへ……一緒に使ってもなんとかなりそうだね』
ほむら『まどか……そっち狭くない?』
まどか『大丈夫だよ、ほむらちゃんは?』
ほむら『ええ、大丈夫よ』
ほむら(まどかの体……密着してる……)ドキドキ
まどか(ほむらちゃんの肌……すべすべだなあ)ドキドキ
QB「これも準備のうちかい」
知久「さすがにこの発想はなかったよ。さすが僕の娘だ。僕にはないものをもっている」
QB「それは?」
知久「仲間です!」
まどか『これがシャンプーで、これが……』
ほむら(はぁ、まどか……。だめだめ、ちゃんとしないと)
まどか『それで、えっとこれが……ボディソープ?』
ほむら『そ、そうみたいね』
まどか(こんなのうちにあったっけ。新しくしたのかな)
まどか『じゃあ、まず髪からかな。ほむらちゃん、髪長いからいつも大変そう』
ほむら『慣れるとそうでもないけど、それでも大変ね』
まどか『じゃ、じゃあ、手伝ってあげるね』クルッ
ほむら(あ、離れちゃった……)
まどか『こうやって、こうやって……ほんとに綺麗な髪だよね、ほむらちゃん』
ほむら『そんなことはないわ』
まどか『ううん。……綺麗だよ、ほむらちゃん』
ほむら『……っ』
まどか『ほむらちゃん?』
ほむら『な、なんでもないわ』ドキドキ
まどか『えへへ』
ほむら『ほら、まどか座って? 今度は私が』
まどか『ありがとう~♪』
ほむら『ふふっ、お客様、おかゆい所はございませんか』
まどか『あはは~、気持ちいいよ~』
ほむら(かわいいわ……)
QB「今度は停電させないのかい」
知久「停電? お風呂でそんなことになったら危ないだろう。何を言ってるんだ、非常識だな」
QB「遺憾の極みだよ」
まどか『じゃあ、次は体だね。わっ、このボディソープ、すごいぬるぬるしてる! 肌によさそう……』
ほむら『本当ね。じゃあ私も……』
ゴシゴシ
まどか『えと、ほむらちゃん、背中流してあげるね』
ほむら『あ、ありがとう』
まどか『よいしょっと、って、きゃっ!』ズルッ
ほむら『まどか? 大丈夫って、きゃ!』ズルッ
ドッテーン
まどか『いたたた、ほむらちゃん大丈夫?』
ほむら『ええ、私は。まどかは……?』
まどか『大丈夫だけど……』ドキドキ
ほむら『えっ……あ? え?』
まどか『……』カァァァ
ほむら『ご、ごごご、ごめんなさい、まどか。今退くから』
スルッ
ほむら『あ、あれ……』
ヌルッ スルッ
ほむら『た、立ち上がれない……』
まどか『ほ、ほむらちゃん……あの……』ドキドキ
ほむら『まどか……?』
まどか『あまり、動くと……その……』モジモジ
ほむら『えっ』
まどか『ほむらちゃんと……わたしの……その……おっぱい……擦れちゃってるから……』ドキドキ
ほむら『へっ……、あ、あのあのあの、ご、ごめんなさい、まどか!』
ピタッ
まどか『……』ドキドキ
ほむら『滑って立ち上がれなくて……』
まどか『じゃ、じゃあ、ぬるぬる流れるまでこのままで……いよっか』
ほむら『え、ええ……』
トクントクン
ほむら(まどかとこんなに密着して……抱き合ってる……)ドキドキドキ
まどか(ほむらちゃんの胸……トクトクいってる。わたしのも聞かれちゃってるのかな)ドキドキドキ
まどか(それにこの……ボディソープの香り……すごくいい香り……)ハァハァ
ほむら(まどかのぬくもり……)ハァハァ
まどか(わからないけど……わからないけど、ほむらちゃんがすごく……)ギュッ
ほむら『あっ……』
ほむら(まどかに抱き寄せられて……)ドキドキドキ
まどか『ほむら……ちゃ…ん』
ほむら『まどか……』ナデナデ
知久「ありったけのーwwww夢をーwwwwかき集めーwwwwww」
QB「探し物ーwwwww探しにゆくのさーwwwwwwww」
知久QB「「ワンピース!!」」
ほむら『あっ、そろそろ立ち上がれそう』
まどか『そ、そっか……。流して、湯船入ろう?』
ほむら『え、ええ……』
チャポン
ほむら(さっきはあんなに密着していたのに……一つ湯船の中なのになんだかとても……)
まどか(……寂しいな)
まどか『……そろそろあがろっか』
ほむら『……ええ』
QB「結局何に手を加えていたのさ」
知久「ボディソープと入浴剤だよ」
QB「入浴剤? 特に何もなかったように聞こえたけど……」
知久「入浴剤は気分を落ち着かせてアンニュイな気分にさせる漢方を混ぜたのさ」
QB「なんでそんなものを」
知久「緩急をつけたほうが、次のステージが盛り上がるからね」
QB「わーお」
-まどかの部屋-
まどか『じゃあ、ちょっと飲み物とってくるね』
ほむら『ええ』
ほむら(……おかしいわ)
ほむら(2度の急な発熱、そしてあのお風呂での……///)
ほむら(普通なら考えられない……でも、あの時たしか……)
ほむら(……!?)
ほむら(確認してみる必要がありそうね)
ガチャ
まどか『おまたせー、ほむらちゃん。ってあれ、いない? トイレかな』
ほむら「あの……まどかのおじさま?」
知久「おや、暁美さん。どうしたんだい? ああ、まどかはさっき部屋に戻ったと思うけど」
ほむら「いいえ、おじさまに用が……」
知久「えっと、なんだい?」
ほむら「えっと……ここではちょっと……」
知久「じゃあ、庭にでも行こうか。今夜は星が綺麗だしね」
ほむら「ええ」
QB(ここにきて、まさかの別フラグとはね)
知久(ここからが僕の腕の見せ所だよ)
-庭-
知久「暁美さん、それで話っていうのは」
ほむら「おじさま、こんなこと、とても言いづらいのですが」
知久「なんだい」
ほむら「今日の紅茶……それに夕食。とてもおいしかったです」
知久「……」
ほむら「それに……ボディソープもとてもいい香りでした」
知久「……」
知久(あ、あれ……?)
ほむら「何か、秘密があるんですね」
知久「……」
ほむら「沈黙は肯定ととらえます」
知久「……」
ほむら「……あの、今日はありがとうございました。私……帰ります」
知久(あああ、ど、どどどどどうしようQB! ば、ばれちゃったよぅ!)
QB(うろたえるくらいなら、やるなよ)
知久「……待って欲しい」
ほむら「……?」クルッ
知久「君の予想通りだ。僕は取り返しのつかないことをしてしまった」
ほむら「……」
知久「だが、あの子は……まどかは関係ない! 僕が一人でやったことなんだ……
だからあの子を嫌わないでくれ……お願いだっ……」
ほむら「どうして……あんなことを」
知久「口止めされていたけれど……」
ほむら「……?」
知久「……まどかから君について相談されていたんだ」
ほむら「……相談?」
知久「まどかがね。新しく来た転校生と仲良くなりたいって、でもどうしたら仲良くなれるかわからないって」
ほむら「……」
知久「……まどかは親の僕が言うのもなんだけど優しい子だ。
転校してきたばかりの君を放っておけなかったんだろう」
ほむら「……」グッ
知久「でも、まどかはどうしても君と仲良くなりたい、友達になりたいって強く願ってたんだ」
ほむら「まどか……」
知久「そんなまどかの様子を見ていたらね、僕も何かしてあげられないかと思って……
少しでも君がうちにいてくれたらと思って……」
ほむら「……」
知久「そんな僕のわがままさ。結局、僕は……まどかの笑顔が見たかっただけなんだ。笑ってくれて構わないよ」
ほむら「……おじさま」
知久「くだらない話につき合わせてすまなかったね。今、タクシーを呼ぶから、少し待っててほしい」
ほむら「あのっ!」
知久「……?」
ほむら「……勝手なお願いなのはわかってます。ですけど……私を一晩泊めていただけないでしょうか」
知久「えっ」
ほむら「すみません、おじさまのこと誤解してました。そんなにもまどかを大事に思っていたのに私は……」
知久「暁美さん……」
ほむら「だめ……でしょうか」
知久「いや、いやいやいや大歓迎だよ! まどかが本当に喜ぶからね。
それにもうあんなことは絶対しない。約束する」
ほむら「はい……いくらなんでもあれはやりすぎです」
知久「……あはは、本当にすまなかった」
ほむら「いえ、わかっていただければいいんです」
知久「それにしても、暁美さんは……まどかに負けず劣らず優しいね」
ほむら「えっ」
知久「まどかは幸せものだ。こんな素晴らしい子と友達になれて」
ほむら「……あの、えっと///」
知久「まどかのこと、あんな子だけれども仲良くしてやって欲しい」ペコリ
ほむら「お、おじさま!? そんな! 頭を上げてください!」
知久「……」
ほむら「私は……まどかのこと、大切な友達だと思っています」
知久「ありがとう、暁美さん」
ほむら「……///」
知久「いけない、冷えてきたね。まどかのもとへ戻ってあげてくれないかな」
ほむら「……はいっ」タタタッ
知久「……」ニコニコ
知久「……計画通りッ」ニヤリ
QB「……」ドヤッ
知久「学校で会った時に言っただろう、彼女が手強い相手だって」
QB「そういえば、言っていたね」
知久「今回の計画だって、鋭い彼女ならもしかしたら感付くかもしれない、そう思ってたさ」
QB「それなのになぜ?」
知久「ばれたらばれたで、僕の手には負える相手じゃなかったってことで諦めたさ。でも彼女には弱点があった」
QB「弱点……?」
知久「これには僕も驚かされたよ……とんだ食わせものだ」
QB「……」
知久「……まどかを"すでに"好きだったなんてね」
-まどかの部屋-
ガチャ
まどか『あ、ほむらちゃん。おかえり~どこ行ってたの』
ほむら『ちょっと涼みにね』
まどか『そっか……熱かったもんね……///』
ほむら『……///』
まどか『ごめんね、さっきパパも言ってたけど、お布団今空いてるのがないから……
でも、枕は二つあるの! 一緒のベッドでもいいかな?』ドキドキ
ほむら『ええ、まどかがよければ……』ドキドキ
まどか『えへへ、ありがとうね、ほむらちゃん』
まどか『じゃあ、電気消すよー』
ほむら『ええ、いいわ』
カチッ バフッ
まどか『……一緒のお布団だね』
ほむら『……ええ』ドキドキ
ほむら『まどか』
まどか『なぁに、ほむらちゃん』
ほむら『おじさまには口止めされていたけれど……』
まどか『……?』
ほむら『まどか……私のために、がんばってくれていたんだよね』
まどか『えっ……あ、あぁっー! パパなんで言っちゃうの……』
ほむら『その……私と仲良くなりたいから……って』
まどか(うう、こうなったら……)
まどか『そうだよ! ほむらちゃん』ギュッ
ほむら『まどか!?』
まどか『わたし、ほむらちゃんが転校してきてからずっとずっと仲良くなりたいと思ってた。それは今も変わらないよ』
ほむら『……』
まどか『今日一日、ほむらちゃんのいろんな姿が見れて、たくさんほむらちゃんのこと知ってね』
ほむら『……』
まどか『学校でのクールなほむらちゃん以外にも、たくさん……たくさんかわいいほむらちゃんに出会えた』
ほむら『……まどか』
まどか『お友達にもなってくれるって、言ってくれた。ほんとに嬉しかったんだよ?』
ほむら『……っ』
まどか『これでいいんだ。ほんとによかったって。でも、でもね。
ほむらちゃんは他のお友達とは違う……違うって気づいたの』
ほむら『まどか……』
まどか『ほむらちゃん、わたし、この気持ちに嘘つきたくない。これをなかったことになんて絶対できない』
ほむら『……』
まどか『ほむらちゃん、聞いて……欲しいの』
ほむら『……』
まどか『わたしは……鹿目まどかは、暁美ほむらのことが大好き……だよ』
ほむら『まど……か……』
ほむら『……っ』グスッ
まどか『ほ、ほむらちゃん! ごめんね、やっぱり嫌……だよね、女の子同士でこんな……』
ほむら『……嫌なわけない……女の子同士とかも関係ない。私だって……私だってまどかのことっ』
ギュッ
ほむら『……好き……だからっ』
まどか『ほむらちゃん……』
そして、どちらともなく、ゆっくりとお互いの顔を見つめ、徐々に距離が狭まる。
心臓が高鳴り、感じるのは、ふたりの吐息。
視線の先には、お互いのやわらかそうな唇。
瞳を閉じたまどかの唇に吸いこまれるように、ほむらはそっと口づけをした。
「……んっ」
「……っ」
そっと触れ合うだけのキスを終え、唇を離す。
たった数秒間だったが、とても甘くて、ずっと続いてほしいような時間だった。
ほむらは、まどかの様子をうかがう。
そこには、うっとりとした瞳をしてほむらを見つめているまどかがいた。
その表情にたまらず、ほむらがまどかを自分の胸へ引き寄せる。
「まどか……好き……大好きだよ……」
「わたしも……わたしも大好き……」
ほむらを好きと言ったまどか。
まどかを好きと言ったほむら。
これ以上望むものなんて、お互いに何もなかった。
まどか『ほむらちゃん、わたしたち、好き同士になれたんだよね』
ほむら『そうだよ……まどか』
まどか『じゃあ……もっと、もーっとほむらちゃんに甘えてもいいのかな』
ほむら『ええ、まどかが望むなら……』
まどか『……えへへ』スリスリ
ほむら『もう……まどかったら』
まどか『ずっと、ずっと一緒にいようね、ほむらちゃん』
ほむら『うん……ずっと一緒だよ、まどか』
● REC
知久「僕は……それでも、僕はぁぁぁぁ」
QB「やっぱり、いつもの知久で安心したよ」
チュン……チュンチュン…
-リビング-
まどか「おはよう、パパ!」
ほむら「おはよう……ございます、おじさま」
知久「ああ、おはよう、二人とも。暁美さん、昨日は良く眠れたかい」
ほむら「えっ!? あ、は、はい眠れました……」
知久「あはは、それはよかった」
まどか「パパ! 今日はね、ほむらちゃん家にいってくるから」
知久「ああ、わかったよ。そうだ、今朝またクッキーを焼きなおしたんだ。持っていくといい」
まどか「ありがとう! パパ!」
ほむら「ありがとうございます、あ、あの……」コソッ
知久「大丈夫だよ。それに、もうそんな必要はないようだしね」
ほむら「……///」
バタンッ
QB「行ってしまったよ、知久。つけなくていいのかい」
知久「あはは、想い人同士になれた二人にそんな野暮なことはしないよ」
QB「今日の知久はきれいな知久だね」
知久「ちゃんとまどかのかばんに仕込んだからね」
QB「今日も撤回するよ」
-まどかの部屋-
知久「うーん……」
QB「何をしてるんだい知久」
知久「まどかもまだまだ子供だと思ってね」
QB「たしかに、ぬいぐるみもたくさんあるし、年相応の女の子の部屋じゃないかな」
知久「いやいや、こんな後処理じゃばればれだなって思ってね」
QB「思春期の実の娘の部屋でやることじゃないよね」
知久「おっ、あったあった」
QB「何を探してるんだか」
知久「ほら、QB」ホイッ
QB「……よっと、急に投げつけないでくれよ。って、これは!? すごいエネルギーだ!」
知久「それは百合少女がお互いを愛し合ったときに生まれる結晶……」
知久「その名も……ユリーフシードだ」
QB「!!??」
QB「驚いたよ、まさか無からこんな有を作り出せるなんてね」
知久「QB、勘違いしないでくれ。これは無なんかじゃ決してない。
そこには二人の愛があったんだ。それを無かったことになんて僕にはできない」
QB「ニンゲンは本当に興味深いね。君についていけば、こんなにも簡単にエネルギー源を確保できるのかな」
知久「ははっ、簡単とは言ってくれるね。僕も毎回ひやひやしてるんだよ」
QB「でも、素晴らしかったよ」
知久「……///」
QB「……///」
知久(おまえの望んだ世界。僕が必ず……)
知久「さあ、行くぞ、QB。新たな百合少女が僕を待っている」
QB「仕方ないね。知久には僕のつっこみがないと」
-繁華街-
「おい、さやか~、いいだろ~」
「うるさいなあ、なんでついてくるのよ」
知久「お、僕の百合センサーが反応した。行くぞ、QB!」
QB「あいよ!」
「「僕たちの戦いは これからだ!!」」
┼ヽ -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ __ノ
---------------
制作・著作 TMHS
知久「みんな、こんな時間までほんとありがとう」
QB「やっぱりもっと書き溜めるべきだね」
知久「せっかくここまでスレを守ってもらったし、
まどかのかばんにしかけたやつの記録を見てみようか」
QB「まあ小ネタで埋めってやつだね」
「わぁ! すご~い!」
目の前で両手を広げ、くるくるとターンするまどか。
そんなかわいらしい姿に、私も頬がゆるむ。
「まどか。足元は暗いし、あまりはしゃぎすぎると危ないわ」
「はーい」
えへへ、と照れ笑いするまどかが一段とかわいい。
来てよかったなと思う。
ここは、私の家の屋上。
そこから見る星は最高だよと、大家さんに教えてもらい、早速訪れていた。
その言葉通り、頭上に広がるのは、雲ひとつない満天の夜空。
まどかでなくともそんな気持ちにさせる、綺麗で壮大な星空だった。
「あはは、ほむらちゃん、こっちこっち」
隅に設置されていたベンチから、手招きしているまどか。
そこに並んで腰掛け、二人で星々を眺める。
「きれい……だね……」
「うん、すごくきれい……」
空には、散りばめられた無数のきらめき。
隣には、誰よりも愛しい私の大事な人。
これ以上の幸せがあろうか……いや、ないだろう。
一度、天空から目を落とし、まどかの様子をうかがう。
そこには、星々が反射し、きらきら輝いているまどかの瞳。
それがとても綺麗で、思わず、ぼぅっと見惚れてしまった。
まどかが、そんな惚けていた私に気づき、そっとこちらをのぞく。
そして、少し首を傾げたかと思うと、にこっと可愛らしく微笑んだ。
その笑顔に私は、心臓が跳ね上がり、魅了される。
ただただ、目の前の少女が可愛くて可愛くて仕方なかった。
「まどか……ちょっと耳を貸してくれるかしら?」
「……?」
不思議そうにしながらも、顔を近づけてきてくれるまどか。
それに合わせ、こちらもそっと近づき、耳元で囁く。
「……かわいい……まどか」
そのまま、軽く頬にキスをした。
まどかの顔がみるみる紅潮する。
「え、えと……その……ありがとう」
真っ赤な顔で俯くまどかが、またなんとも言えない可愛さだった。
そうやって、星を眺めたり、見つめ合ったり、……キスをしたり。
二人だけの時間が流れていく。
そして、それはそろそろ戻ろうかと話している時に起こった。
一筋の光が、夜天を駆け抜ける。
「あ、流れ星!」
「ほんとだ……すごい……」
「……まどかの隣にずっといられますように」
精一杯の想いを込めて願った。
「嬉しいな……ほむらちゃん。だけど……」
瞳を開け、まどかが悲しそうにこちらを向く。
「願い事って、口に出して誰かに聞かれると、効果がなくなっちゃうって言われてるよね……」
「あっ……」
確かにそうだ。悔やんでも悔やみきれない。
「でも、ね……大丈夫、ほむらちゃんの願いは叶うよ」
「……えっ?」
まどかが優しく微笑む。
「わたしの願いは……絶対に誰にも言わないから」
「そ、それって……」
そして、まどかが私の肩にもたれ掛かってくる。
「うん、そういうこと……」
「……ありがとう……まどか」
それに私は、まどかのやわらかな手を握ることで応えた。
「もうちょっと……こうしていようか」
「うん……」
きゅっと、まどかが私の手を握り返してくる。
「大好き……ほむらちゃん」
「私もだよ……まどか」
そんな私たちを、無窮の輝きが優しく照らしていた。
┼ヽ -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ __ノ
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制作・著作 HMHM
921 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/05/03 04:37:41.31 6Gh0CEQrO 130/131相手の心境までわかるとはなんと高性能な
知久「>>921 会話以外はすべて僕のフィルターさ」
QB「そんなことより、リアルチュンチュンが聞こえてきたよ」