1 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 10:44:49.24 kKEURomIQ 1/102

女友「だ、だよねーwwwwだと思ったwwwwww」

「あいつ私がOK出したら『よっしゃー』って叫んでやんのwwwwきもwwwwww」

女友「…チョーウケるwwwwww」

「早速明日から昼飯奢らせよっとwwwwwwwwww」


「……」

元スレ
女「あんな奴キープに決まってんじゃん」
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1285638289/

10 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 11:33:59.28 kKEURomIQ 2/102

「じゃ、帰ろっかwwwはー……マジウケるww」

女友「あ、あはは……そうだね…」

ヌッ

「…あれ、女さん。まだ残ってたの?」

「!?」

女友「…!」

(まさか、聞かれてた…!?)

「良かったら、一緒に帰らない?」

「え、ええと…」

「どうしたの?女さんらしくないじゃん」ニコッ

(バレてないみたいね…はぁ、良かった……明日のお昼どうしようかと思っちゃった)

「うん、帰ろっか!」ニッコリ

女友「……」

11 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 11:42:24.54 kKEURomIQ 3/102

「ねー、私クレープが食べたいなぁー」

「…わかった、買ってきてあげるよ」

「ホントー!?じゃ、チョコバナナでよろしくね!あ、あと女友の分も!」

女友「えっ!?い、いいよ、あたしは……」

「…いいよ、遠慮しないでさ」

「ほら、こう言ってるしさ!」

女友「……じゃあ、あたしも…」

「わかった」スタスタ

(いやー、やっぱ思った通り!使えるねぇ)

女友「……」

14 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 11:52:54.87 kKEURomIQ 4/102

「じゃ、私こっちだから!女友、男くん、また明日!」ニッコリ

「…また明日」ニコッ

(男なんて、軽く気があるように見せれば良いんだから余裕よね……明日はもっと奢らせよっとwww)タタターッ

「……はぁ」

女友「あ、えっと…」

「!? ……あれ、まだ帰ってなかったんだ」

女友「…」

「そろそろ日が暮れるし、女友さんも帰った方が良いよ」

女友「…うん」

19 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 12:54:23.23 kKEURomIQ 5/102

「ふぅ…」トボトボ

女友「…あの話、聞いてたでしょ」

「!! …な、何のことだか

女友「惚けないでよ」

「……」

女友「…あのさ、

「別れないぞ」

女友「あれh……え?」

「女さんがいつか振り向いてくれるまで、絶対に別れないからな」

女友「え、いや、そうじゃなくて…」

「何て言おうと、俺は絶対別れないからな!」

女友(話を聞いてくれない…)

20 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 13:19:03.63 kKEURomIQ 6/102

女友「……まあ、そういうことなら…手伝ってあげるよ?」

「え?」

女友「あたし、女と付き合い長いからさ。色々サポートしてあげられるし」

「ま、マジで?」

女友「うん。どうする?」

「そりゃ手伝って欲しいけど……昼飯か?」

女友「え?」

「女友さんも、対価で昼飯を奢って欲しいのか?」

女友「いや、そういうわけじゃないけど…」

「えっ…タダ?タダでサポートしてくれるのか!?」ガバッ

女友「あ……う、うん…」

「よっしゃああああああああ!!ありがとう女友さん!!」

女友「……」

24 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 14:49:05.78 kKEURomIQ 7/102

「じゃあ早速作戦会議しようか!そこらのファミレスで!」グイッ

女友「えっ、あっ…」


「女さん、俺のことキープって言ってたけどさ、本当に好きなのは誰なの?」

女友「え、えーとねぇ…友くんだったかな」

「げっ、友って……ランク高すぎるだろ…」

女友「……いよ」

「えっ?何か言った?」

女友「あ、ううん!何でも」

「そ、そっか……で、女さんの好きな食べ物って何?」

女友「えっとね…卵焼きだよ、甘いやつ」

「ほぉー…」

女友(……)

25 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 14:57:46.12 kKEURomIQ 8/102

「今日は色々ありがとな、女友さん」

女友「う、ううん…こっちこそ」

(えっ……俺何かしたっけ?あ、クレープか…)

女友「じ、じゃあ、困ったらいつでもメールしてね!」

「うん、また明日」ニカッ

女友「!! ま、また明日!」タタタッ

(? に、逃げるように帰ってった…)


女友「…はぁーっ、はぁーっ……」ギュッ

45 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 21:04:28.84 kKEURomIQ 9/102

翌日

「女さん、おはよう!あ、女友さんも」

「え?…あぁ、おはよ」

女友「お、おはよう……」

(そういえば、付き合ってあげたんだったっけ…)

「女さん、俺さ、今日弁当作ってきたんだよ!良かったら食べてくれないかな」

女友「…!」

「え、弁当?あんt……お、男くん、料理出来るの?」

「り、料理くらい俺だって出来るさ…」

(男子の弁当か……不安だけど、貰っとけば昼飯代は浮く、か)

「ありがとう、貰っとく」ニッコリ

「!」

(わ、笑った!これって、結構好印象?)

女友「……いいなぁ…」ボソッ

47 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 21:15:03.63 kKEURomIQ 10/102

昼、中庭ベンチ

「…うっわ、何これ…」

女友「どうしたの?」

「見てこの弁当……卵焼きがぎっしり」

女友「……」

「私、こんな弁当いらないから捨てて……って、何指くわえてんの、女友」

女友「えっ?あ、えと……」

「もしかして、食べたいの?」

女友「……うん」コクッ

「じゃあ、女友の弁当と交換ね」

女友「ほっ、ホントっ!?」

「えっ、…うん」

女友「やったーっ!!」

(女友、そんなに卵焼き好きだったっけ…)

49 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 21:22:16.80 kKEURomIQ 11/102

昼、屋上

「あれ、今日は弁当なんだな…珍しい」

「ま、まあな…」カパッ

「……うわっ!キモッ!」

「へ?キモいとか失礼な」

「お前、これ卵焼きしか入ってねーじゃねーか!」

「そうだけど。一口いるか?」

「いるか!誰も食べたがらねーよ、そんな気持ち悪いの」

「!!」ガビーン

50 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/28 21:31:54.61 kKEURomIQ 12/102

その後

「お、女さん!」

「…何?男くん」

「ど、どうだった?俺の弁当……」ダラダラ

(うっ……聞かれるとは思ってたけど、あげたとは流石に言えないわよね…)

「お、美味しかった(って女友が言ってた)わ、容器は洗って返す(って女友が言ってた)から」

「!!」

(よ、良かった……友の奴、人の弁当を気持ち悪いとか言いやがって…)


女友「~♪」

66 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 00:57:48.64 aDVQIRLnQ 13/102

体育の授業

「おおっ!女子が走ってるぞ!」

「やっぱ、女ちゃんは可愛いなぁ……」

「だ、だよな!可愛いよな!」

「「なー!!」」

「いや、委員長の方が可愛くね?」

「はァ?お前、目ぇおかしいんじゃねえの?」

「おい、友!お前はどう思う?」

「え?何がだよ?」

「女子だよ、女子!」

「女子?別にどうでもいい、興味ねーし」

(ふぅ……今のところ、脈なしってところか…)

「そういえば……女ちゃんの影に隠れてるけどさ、女友さんも相当可愛いよな」

「可愛いって言うより、美人って感じだよな」

「わかるわかる」

68 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 01:12:30.80 aDVQIRLnQ 14/102

体育の授業(女子編)

「「「キャー!!友くーん!!」」」

(か、カッコイイ……)

「ホント、友くんはスポーツも出来るし勉強も出来るし、顔も良いし……完璧だよね」

(ホント、友くんは良いよねぇ……)

「友くんのあの顔見てるだけで……って、男、邪魔!友くんの顔が見えないじゃない!!」

女友「…」ピキッ

(あぁ……友くんと付き合えたらどんなに良いことか…)

女友「でも、男くんも悪くないよね!?」

「えっ?」

女友「…あっ……」

(一緒にパフェ食べあったりして……うふふ)

「まさか、女友……男の事が…」

女友「……」カァァ

71 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 01:29:11.79 aDVQIRLnQ 15/102

放課後

(今日は何処に行って奢らせようかなー…)

女友「何もあたしまで行かなくても…」

「ダメよ、私一人じゃ何されるか分からないじゃない」

女友「……くんは……いもん」ボソッ

「お待たせ、女さん……に、女友さん…」

「ううん、全然待ってないよ!」

女友「あ、あはは…」

「じゃあ、行きましょっか!」

「うん…」

女友「……」

72 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 01:39:16.04 aDVQIRLnQ 16/102

「あ、私ここのケーキがずっと気になってたんだー!食べに行かない?」

「うん、いいよ」

「もちろん、男くんの奢りだよね?」

「…うん」

「うふふっ♪」


(ああ、美味しい…)パクパク

「…女友さんは、食べないのか?」

女友「う、うん……」

「遠慮しなくても良いよ?」

女友「……」

73 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 01:46:07.38 aDVQIRLnQ 17/102

「あー、美味しかった!じゃあまた明日ね!」タタタッ

「…また明日」ニコッ

(はぁ、今日で3000円も無くなった……でも、これも女さんと付き合う為だと思えば…)

女友「……お金、やばいんでしょ」

「!?い、いやそんなことは

女友「顔に出てるよ」

「……」

女友「そんな無理しないでもいいのに…」

「…無理なんかしてないさ、女さんと付き合う為ならこのくらいどうってこと無い」

女友「……」

75 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 02:02:14.97 aDVQIRLnQ 18/102

「そんなことよりさ」

女友「…う、うん?」

「何でついてくんの?」

女友「!……女が、どうしてもついて来てって言うから…」

「別に断れば良いだけだろ、俺のことサポートしてくれるんじゃ無かったのか?」

女友「……」

「ぶっちゃけ邪魔なんだよね、俺は女さんと二人で出かけたいのにさ」

女友「……ごめん、なさい」ポロッ

「…!あ、いや……ごめん、俺…」

女友「ううん、あたしが悪かったの……ごめんね、明日からついて行かないから……」

「…女友さん、わ、悪かったよ…」

女友「……じゃあ、帰るね…また、明日…」

「……」

78 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 02:33:23.07 aDVQIRLnQ 19/102

(…何て事を……)

(せっかく、俺なんかの為にサポートしてくれてたのに…)

(きっと、渋々ついて来てたのも……女さんを心配して…)

(明日、謝らないと、な…)

94 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 11:22:42.22 aDVQIRLnQ 20/102

それから数日が経ちました

「おはよう、女さん」

「…あ、おはよ」

(…女友さん、今日も女さんと来てないのか……謝りたいのに、やっぱりあれ以来避けられてるなあ……)

(やっぱり、こいつと二人って言うのは不安で仕方が無いわね……女友、最近用事あるからって口実で避けてない…?)

「…あ、女さん。はい、弁当」

「え?あぁ、ありがと」

(…最近はまあまあ食べられる見た目の弁当になったけど、味付けが私好みじゃないのよね……)

(やっぱり、放課後呼び出して……でも、女さんとの時間がなあ…)

95 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 11:28:00.13 aDVQIRLnQ 21/102

「ねえ、女。最近さぁ、男と良く一緒にいるよね」

「!! そ、そうかしらねー…」

「朝と放課後、いつも一緒に居るじゃない。付き合ってんの?」

「つ、付き合ってるわけ無いじゃない!馬鹿な事言わないで!!」

「え、ごめん……」

(付き合わせてるなんてバレたら、友くんと付き合えなくなるじゃない…!)

女友「……」

99 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 11:37:22.76 aDVQIRLnQ 22/102

「ん゛ん゛ぅ……」ジーッ

「どうした男、そんなに唸って」

「…え?別に……」ジーッ

「……ははぁん、なるほど?」

「あ?」

「お前、女友さんが気になってんだろ?」

「いや、そういうわけじゃ……」

「わかるぜ、その気持ち…。大人な外見なのに、少し子供っぽい性格が良いっていうか…」

「ギャップ萌えってやつか」

「そう、それだ!あの女ちゃんにはない、女友さん独特の魅力ってやつだな!」

「あ?女ちゃんディスってんじゃねえぞ?」

(……気にはなってるけど、そっちじゃねえよ…)

101 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 11:53:07.01 aDVQIRLnQ 23/102



「ねぇ、最近どうしたの?」

女友「…え?な、何が?」

「朝も一人で先に行っちゃうし、放課後も…」

女友「さ、最近…忙しくてさ…」

「朝はともかく、放課後はあいつと一緒だから、いつ何されるか分からないから怖いのよ…」

女友(……)

女友「…でも、何もされてないんでしょ?」

「今のところは、ね」

女友「じゃあ、大丈夫だよ」

「でもさあ…」

女友「大丈夫だよ、女だってもう分かってるでしょ?男くんはそんなことする人じゃないって」

「……まあ、うん」

111 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 14:05:48.28 aDVQIRLnQ 24/102

女友「それで、友くんはどうするの?」

「え!?ど、どうするって…」

女友「好き、なんだよね?告白しないの?」

「好きだし、告りたいけど……で、でも、断られそうで…」

女友「……」

「わ、私が一方的に惚れてるだけで、接点もないs

女友「男くんが居るでしょ」

「…えっ?」

女友「友くんと仲のいい、男くんが」

「!」

女友「男くんに、紹介してもらえば良いんじゃないかな」

「な、なるほど……女友、あんたって頭いいね!」

女友「……ふふっ」

116 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 15:13:44.04 aDVQIRLnQ 25/102

「男く~んっ♪」ギュッ

「……えっ?」

(一瞬寒気がした…)

「ねぇねぇ、男くん?」

「ど、どうしたの?」

「男くんの友達で、友くんって居るじゃない?」

(…!つ、遂に来た…)

「あ、あぁ…友がどうかした?」

「良かったら、私に紹介してよ!」

「…何で?」

「うっ……お、男くんの事がもっと知りたいなぁって…」

(……クソ、友め…絶対に負けないからな…)

「い、いいよ…」

(やったっ!!作戦成功!ありがとう女友!!)

118 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 15:19:44.73 aDVQIRLnQ 26/102

「…なあ、友」

「…あ?何だよ」

「あとで紹介したい人が居るんだけど、放課後暇?」

「あぁ、まあ…今日は部活休みだし暇だけど…誰だよ、そいつ」

「それは会ってからのお楽しみだな」

「はぁ?男子か?女子か?」

「…女子だけど」

「へぇ…」

(興味なさげだな……これは、争うまでもないか)

119 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 15:29:34.46 aDVQIRLnQ 27/102

放課後

(友を紹介する前に女友さんに一言謝りたかったが、目を離した隙に消えていたの巻」

「おい、男!さっさと行こうぜ!」

「あ、あぁ……」


「えーと……じゃあ紹介します」

「ああ、頼む」

「…クラスのマドンナ、ご存知女さんです」

「よろしくね、友くんっ♪」

(……うわー…覚悟はしてたけど、俺と態度が違いすぎる…)

「あぁ、よろしく」

121 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 15:44:54.18 aDVQIRLnQ 28/102

喫茶店にて

「友くんってさ、何部だっけ?」

「サッカー部だけど?」

「ぽ、ポジションは?」

「フォワード」

(わ、わかんない…)

「ひ、一人でいること結構多いよね、何で?」

「一人の方が楽だから」

「そ、そうなんだ…」

「女さんは何部だったんだ?」

「わ、私は…中学はバレーやってたけど、高校入ってからは何もやってないよ」

「へぇ」

(何か何気に会話弾んでね?もしかして俺って……邪魔…?)

124 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 15:51:52.06 aDVQIRLnQ 29/102

「ね、ねぇ!メアド教えてくれない?」

「…別にいいけど」

(あれ?そういえば、俺って女さんのアドレスとか……)

「じ、じゃあ赤外線で送るからさ!」

「分かった」

(…………)

「…ごめん友、俺もう帰る」

「えっ?」

「あとは二人で話しててくれよ。じゃあ、また明日な」

「お、おい!待てよ!」

(やっと帰ったか、お邪魔虫め)

「まあ、ああ言ってるしあとは二人で…」

「……」

126 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 16:06:59.34 aDVQIRLnQ 30/102

「ふぅ……」

(そりゃ、あの話聞いてたし……分かってたけどさぁ…)

(やっぱり俺なんて、所詮は金づるだったんだな…)

(昼の弁当渡したり、放課後デートしたりして、少しは評価上がってたと思ったのになぁ…)

(……諦めるか…)

(…い、いや!まだ何とかなるはずだ…!)

(どっかの誰かも言ってただろ、諦めたらそこで終わりだって)

(絶対友には負けねぇ…女さんを、振り向かせてやる…)

127 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 16:17:43.25 aDVQIRLnQ 31/102

女友「…あ、男くん」

「!!お、女友さん…今帰り?」

女友「うん、奇遇だね」

「そう、だね……あ、あのさ…」

女友「?」

「こないだの事、本当にごめん!」

女友「えっ、い、いいよもう……。あたしこそ、ごめんね?」

(つ、遂に謝れた…!)

女友「じゃあ、ついでだし一緒に帰ろう?」

「う、うん!」

131 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 16:51:54.60 aDVQIRLnQ 32/102

「――ってな事があってさ」

女友「そうなんだ……女、遂に友くんに…」

「でも諦めないよ、俺は!絶対に振り向かせてやるんだ!」

女友(……)

女友「男くん、本気なの?」

「ああ、本気さ!」

女友「…そっか。じゃあ、あたしもこれからは本気でサポートしてあげるよ!」

「ま、マジで?心強いなあ……って、今までは本気じゃなかったのかよ!?」

女友「あっ……てへっ☆」

「可愛くごまかしてもダメ」

女友(そうだね、これからは……本気で)

135 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/29 17:05:31.97 aDVQIRLnQ 33/102


翌日

「女さん、女友さん、おはよう!」

女友「あ、おはよう、男くんっ!」

「!?お、おはよう…無駄に元気ね」

「そうかな?はい、これ昼の弁当!」

「あぁ、ありがと…」

(今回は、女友さんに色々メールしてもらって作ったからな……自信作だぞ)グッ

女友「……うふふっ」グッ

「?」

173 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 01:05:37.91 kc8ZJcKbQ 34/102

「おい、友」

「あ?…お前、昨日どうして先に帰ったんだよ」

「あぁ、実はさ…あの後色々用事あったんだよ、ごめん。それよりも」

「ん?」

「女さん、どう思う?」

「どう思うって何がだ?」

「ほら、色々あるじゃん。気になるとか可愛いとか」

「別に、普通だな」

「……そ、そうか」

(そういえば、友が誰かと付き合ったって話聞いたことないな……どんなのが好みなんだ?)

180 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 01:18:50.69 kc8ZJcKbQ 35/102

カパッ

「あれ?」

女友「ん?どうかした?」

「う、ううん…何でもない」

(いつもと彩りが違う…気がする)

女友「どうしたの?食べようよ」

「あ、うん…」パクッ

「!!お、おいs…っ

女友「えっ?」

「あ、な、何でもない!」

女友「変なの」クスッ

(美味しいけど…何だろ、どっかで食べたことあるような…)

182 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 01:25:12.58 kc8ZJcKbQ 36/102

カパッ

「お?可愛らしい弁当だな」

「そ、そうか?」

「誰かに作って貰ったのか?それ」

「いや、自作」

「…!?」

「…何鳩が豆鉄砲喰らったような顔してんだよ」

「いや、だって昨日までは……あれ?」

(友がこんなリアクションするって事は、女さんも……流石女友さんだぜ)

183 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 01:35:20.91 kc8ZJcKbQ 37/102

「最近思うんだけどよ」

「ん?」

「女友さん、前より綺麗になってねーか?」

(……そうか?)ジーッ

「それは、お前が女友さんを好きすぎて見てる錯覚だ」

「いや、俺も思ってた。綺麗になったよな」

「マジで?」

(そうは見えないけどな…)

「なるほど、恋する女は綺麗になるってやつか」

「恋……だと……?」ゴクリ

(……恋、か…。女友さんは、どんな人が好みなんだろ)

193 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 03:17:09.58 kc8ZJcKbQ 38/102

「…!おい、女ちゃんがこっちに来るぞ!」

「な、何だって!?」

(!こ、こっちに来る…)

「と、友くん!」

「え?」

(……ですよねー)

「何だよ、友かよチクショー!」

「イケメンは違うなぁ、おい」

「た、タオル持ってきたから良かったら使ってよ!」

「いや、自分のあるし」

「せっかくだし、受け取っとけよ」

「……じゃあ、使わせて貰うか」ファサッ

「!!え、えへへへ…」タタタタ…

「うらやま…」

196 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 03:28:49.22 kc8ZJcKbQ 39/102

(くそっ、友ばっか…)

(俺なんてかれこれ数週間女さんと居るのに、何にもされてないぞ……)

(やっぱり、望みは薄いか…)

(いや、俺だっていつかは……女さんがタオルを貸してくれるくらいの男になってやるんだ!)

(……まあ、いつになるか分からないけどさ…着替えよ)ジィー…

「…ん?な、何だこれ!?」

「どうかしたか?」

「い、いや…」

(た、タオル…!?それに書き置きも!まさか、女さんが…)

『頑張って、応援してるよ! 女友』

(…何だ、女友さんか……。でも女子からこういうことされるの初めてだし、ちょっと嬉しいなあ…)

201 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 04:16:25.41 kc8ZJcKbQ 40/102

放課後・玄関

「あ、女友さん!」

女友「男くん!女を待ってるの?」

「うん。あ、タオルありがとね」

女友「い、いえいえ…」

「今日の体育キツくてさ、汗ヤバかったから助かったよ。明日洗って返すからさ」

女友「あ、いいよいいよ!そんな、別にそこまで気を遣わなくても!あたしが洗うからさ!」

「…そうか?なら返すけど…ホント、ありがとね」パサッ

女友「い、いえいえ…」ギュッ…

203 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 04:24:22.94 kc8ZJcKbQ 41/102

女友「と、ところで、今から行く場所は決まってるの?」

「…またあの喫茶店かな」

女友「いつもあそこじゃつまらないでしょ?だから、あたしが良さそうなとこ調べてきたよ!」

「ほ、ホントか!?」

女友「うん、見てこれ!最近出来たばかりでさ、きっと女も喜ぶよ!」ピラッ

「へぇー、こんなとこに…」

女友「どう?」

「…うん、じゃあ今日はここに行こうかな!何から何までありがとう、女友さん!」

女友「…ふふっ、どういたしまして!」

206 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 04:32:31.67 kc8ZJcKbQ 42/102

「お待た…って、あれ?女友」

女友「あっ、女来たからあたしは帰るね!またね!」

「えっ?あ、ホントだ…じゃあ、また明日」

(もっと話したかったけど、また明日でいいか…)


「女友と何話してたのよ?」

「え?ま、まあ色々…」

「あ、そう」

「それよりさ、今日はここに行こうと思うんだけど…」ピラッ

「…ふーん、結構良さそうなお店じゃない」

「だ、だろ!?」

230 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 10:28:22.96 kc8ZJcKbQ 43/102

「おいしーっ!」

「そ、そう?良かった…」

「あんt…男くんも何か食べれば?」

「いや、俺はいいよ…ハハハ……」

(金に余裕無いし、女さんに食べて貰うので精一杯だからな…)

「あっそ」

「は、はは……はぁ」ガックリ

「あーおいし……あぁっ!も、もうこんな時間じゃない!」

「え?」

「私、もう帰らないと!」

「…何か用事でもあるの?」

「ま、まあね……それじゃ!」タタタ…

(……女さんが用事なんて珍しいな…しかもあんなに急いで…)

(ついていってみようか…?)

244 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 10:45:50.52 kc8ZJcKbQ 44/102

(いけない気がするけど、やっぱり気になるよな…)

(……よし、ついて行くか)


「…」スタスタスタ

(何か小走りだな……そこまで急ぐ程の事なのか?)コソコソ

「…」キョロキョロ…スタスタ

(おっと、そっちか……ってあれ?)

「…」スタスタスタ

(この道って、たしか……)


「はぁ、間に合った…」

(……学校、だよな)

246 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 10:53:10.84 kc8ZJcKbQ 45/102

「……」ウロウロ

(誰かを待ってるのか?……でも、女さんが待つような奴って言ったら…)

「あ、友くんっ!」

(……友しか、居ないよな)

「あれ、女さん…だっけ?ここで何してんの?」

「え、えっと…友くんを待ってたの!」

「何で?」

「い、一緒に帰ろうと思ってさ…」

「…あぁ、別にいいけど」

「ホントっ?えへへっ…」

(……そこまで…?)

249 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 10:59:51.41 kc8ZJcKbQ 46/102

「……」

「あ!良かったらさ、途中で喫茶店でも行かない?」

「……少しくらいなら」

「やったっ♪じゃあ行こ行こ!」ギュッ

「……」

(…そこまで、俺とは一緒に居たくないわけ?)

(分かってたけど…分かってたけどさぁ……)

(……もう、いいや…帰るか…)トボトボ

「あれ、男だ」

「哀愁漂う背中だな……どうしたんだろ」

250 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 11:09:40.41 kc8ZJcKbQ 47/102

翌朝

(…いつもの癖で、弁当作っちゃったな……もう作らなくていいのに…)

「はぁ…」

女友「おはよう、男くん!」

「…え?……あぁ、女友さん……に、女さんか…。おはよう…」

「お、おはよ…」

(何か元気無いわね…)

「…あぁ、弁当か……はい」

「…ありがと」

「…はぁ……」

(あんまり顔合わせたく無かったのに、朝から……憂鬱だな…)

「どうしちゃったのかしら?」

女友「……」

253 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 11:21:51.95 kc8ZJcKbQ 48/102

放課後

(今日は、誰とも話す気になれなかった…)

「あ、男くん!待ちくたびれたわよ!」

「!」

「ほら、早く行くわよ!」

(…一瞬でも、喜んだ自分が……ムカつくな)

「あそこ美味しかったし、今日もあそこに行きましょっか!」

「……ん」

(そうだよ……女さんが俺なんかを待っててくれるのは…)

「ほら、早く!」

(……良い金づるだから、だろ…)

254 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 11:30:58.77 kc8ZJcKbQ 49/102

「あー、やっぱり美味しいわ…」

「…良かったね」

「えっ?あ、うん…?」

(……そろそろ時間、だな)

(ホント元気無いわね……ま、明日になったら治ってるでしょ)

「…じゃ、俺もう帰るよ。代金は払っとくから。またね」ガタッ

「えっ?ち、ちょっと…」

(珍しいわね、先に帰っちゃうなんて……って、もうこんな時間!)

(急いで食べて、迎えに行かないと…!)パクパク


「……」トボトボ

女友「…あ、男くん!」

「…!」

257 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 11:35:28.62 kc8ZJcKbQ 50/102

「はぁっ、はぁっ…」

(ま、間に合った…危ない危ない……)

「…」スタスタ

(って、早速来た!!)

「友くーんっ!」ギュッ

「…また女さんか」

「えへへ、今日も一緒に帰ろうかなーって…」

「……別にいいけど」

「やったー♪」

「……」

(順調、よね?)

261 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/09/30 11:44:30.13 kc8ZJcKbQ 51/102

「…今、帰り?」

女友「うん、男くんは……女とのデートの帰り?」

「…デートなんかじゃねぇよ、あんなの」

女友「へっ?お、男くん…?」

「……」

女友「朝から元気無いよ、何があったの?」

「…別に」

女友「…ほ、ほら!元気出してよ!あっ!あそこにカラオケあるから一緒に行こ、ね?」

「……」

女友「歌えばきっと元気出るよ?奢ってあげるからさ、ねっ!?」

「…うん」

795 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/02 22:57:44.63 DlLl5V8sQ 52/102

女友「おーもーいーではー♪いーつーもきーれーいーだーけどー♪」

「……」


女友「男くん、見て見て!88点だって!」

「…そりゃ良かった」

女友「……男くん、今日…ホントにどうしたの?」

「……」

女友「…何かあったんでしょ、女と」

「……別に何も

女友「あったんだね、その様子だと」

「……」

女友「話してよ、何があったの?」

798 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/02 23:09:55.70 DlLl5V8sQ 53/102

(こうやって腕組んでたら、カップルに見えたりして…)

「うふふ…♪」

「……なあ」

「ん?なぁに、友くんっ?」

「…何で腕組んでんの?暑いんだけど」

「……えっ?あ、ご、ごめん…」パッ

「……」プイッ

(…ち、ちょっと大胆に行き過ぎたかな……もう少し慎重に…)

「…じゃ、俺こっちだから」

「あ、う、うん!また明日ね…」

(考え込んでたら喫茶店過ぎちゃってたし……もう最悪…)

801 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/02 23:26:35.67 DlLl5V8sQ 54/102

女友「…そんなことがあったんだ」

「正直さ、今回ばかりは…もう無理だよ、俺…」

女友「……」

「女さんの為にって、ずっと頑張って来たけどさぁ……結局俺なんか見てくれる訳無かったんだ…」ボロボロ

女友「男くん…」

「あーぁ、分かっちゃいたけど……やっぱり辛いな…」ボロボロ

ギュッ

「!」

女友「……大丈夫だよ、男くんなら…」ナデナデ

「……えっ?」

女友「あたしには、何となく分かるの……男くんなら、絶対女を振り向かせられるから…」

「……」

女友「だから、もうちょっとだけ……頑張ろ?」

「……」

803 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/02 23:36:59.21 DlLl5V8sQ 55/102

女友「……」ナデナデ

「……も、もう大丈夫だから…ありがとう、女友さん」バッ

女友「あっ…い、いえいえ…」

「とりあえず……もうちょっとだけ頑張ってみるよ、俺…」

女友「う、うんっ!その意気だよ!」

「よーし、そうと決まったら歌うぞ!」ピピピピッ

女友「おぉ~!」パチパチ

(女友さんの胸、柔らかかったな……って、何考えてんだ俺…)

811 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/02 23:47:48.92 DlLl5V8sQ 56/102

「今日はホントにありがとう、女友さん」

女友「ううん、男くんこそ…元気になって良かったよ」

「じゃ、また明日!」

女友「うん!頑張ってね、男くん!」

「おう!」

女友「……うふふっ…」

822 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 00:00:42.51 mAErEaJuQ 57/102

翌朝

「女さんに女友さん、おはよう!」

「…あー、おはよ」

女友「おはよう!」

(昨日と違って、随分機嫌良いじゃない……逆に五月蝿いくらいね)

「これ、弁当ね!今日は少し量多めにしてみたんだぜ!」

「……あ゛ー、はいはい。ありがとね」

(今はそれどころじゃないのよ…!今日は友くんとどう接しようか考えてるのに…)

女友「…女、今日はちょっと機嫌悪いみたい…」コソコソ

「……みたいだね」

829 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 00:11:20.92 7lvwfZNkQ 58/102

「おはよう、友」

「お、よぉ。今日は元気そうじゃん」

「まあね」

「…それはそうと」

「ん?」

「お前の友達の…女さん、最近ストーカーみたいでうぜぇんだけど」

「…えっ?」

「こっちは部活帰りで疲れてるってのに、校門で待ち伏せてやがるんだよ…」

(この二人、上手く行ってそうな気がしてたけど…そうでもなかったのか?)

「男から何とか言ってやってくれよ」

830 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 00:21:17.34 7lvwfZNkQ 59/102

放課後

(とか言われても、俺からは結局何にも言えない訳で…)

「何してるの?早く行くわよ!」

「あ、あぁ…」

(今でもこんなにイライラしてるのに、さらにそんな事を言っちゃったら…)

「はぁ…」スタスタスタ

(間違いなく、完全に嫌われる…)


「…」バクバクバク

「き、今日は……随分食べるんだね…」

「あぁ?文句あんの?」ダンッ!

「い、いや…別に……」

833 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 00:32:01.27 7lvwfZNkQ 60/102

「…あっ!じゃ、私は帰るから!会計宜しくね!!」ガタッ

「う、うん…」

(これは凄い…今日、いくらかかるかな……)


「はぁ、はぁ、はぁ…」タッタッタッ

(予定の時間には遅れるし、食べすぎてお腹痛いし……あぁもう最悪!)

「はぁ、はぁ、ふぅ……」

(つ、着いた…!30分も遅れたし、友くんはもう帰っちゃったかな…)

「……」スタスタ…キョロキョロ

「い、居た……!友くーんっ!」

「……うわ」

839 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 00:43:36.31 7lvwfZNkQ 61/102

「……」

「えへへ、今日も待っちゃった……一緒に帰

「お前、何で帰ってないの?」

「…え?」

「今日はいつもより遅めに終わって来たのに……何で居るんだよ…」

「え、友くん?」

「気持ち悪いんだよ、お前……何なの?」

(き、もち……わるい…?)

「わ、私は……友くんと…」

「お前さ、いい加減察しろよ……俺、疲れてんの。だから一人で帰りたいの。分かるか?」

「……ぁ…」

「もう二度とこんなことしないでくれ。分かったか?」

「……」

847 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 00:56:14.72 7lvwfZNkQ 62/102

「で、でもっ!私は…」

「あー、うっせーな!!」

「っ……!」ビクッ

「お前、もう近付いて来ないでくれる?あとメールも絶対しないでくれな」

「……え…?」

「はっきり言って迷惑なんだよ……男の友達だから大目に見てやってたけどな…!」

「めい、わく……」


ガー

(今日は5000円か……トホホ…)

女友「あ!男くん!」

「…女友さん」

女友「ま、また元気無いじゃん…どうしたの?」

854 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 01:05:35.65 7lvwfZNkQ 63/102

「えっ?遊園地?」

女友「そう!○○市に新しく出来たんだって!女を連れていってあげなよ!」

「で、でも……金が…」

女友「そんなこともあろうかと、ペア用の一日フリーパスをもらって来たよ!!」ピラッ

「えっ!?」

(そんなものを貰ってくるなんて…何者なんだ、女友さん…)

女友「この券使ってさ、女と遊園地デートしてきなよ!」

「あ、ありがとう…」

857 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 01:09:57.42 7lvwfZNkQ 64/102

「あ、でも…」

女友「うん?」

「どんなアトラクションが見物かとか分からないしなぁ…」

女友「あー……」

「パンフレットとかは持ってないのか?」

女友「ざ、残念ながら…」

「そっか…」

(ネットで調べるか…?でも、ネットの情報とかあまり信じられないしな…)

女友「あ…じ、じゃあさ…」

「ん?」

女友「土曜日、一緒に見て回ろっか」

「……えっ」

859 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 01:15:42.59 7lvwfZNkQ 65/102

女友「…嫌?」

「い、嫌じゃないけど…女友さんこそいいの?」

女友「あたしは構わないよ?」

「じゃあ……お願いしようかな」

女友「よーし!じゃあ、明後日に遊園地で待ち合わせね!」

「わかった!」

(土曜日に女友さんと行って、日曜日に女さんと行けばいいか…)

女友「…………うふふ…」


「……」

(私が、迷惑……私が、気持ち悪い……)

(もしかして…男くんも、実は……)

「……」

863 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 01:22:52.57 7lvwfZNkQ 66/102

翌朝

「おはよう、女さんに女友さん……って、うわぁ!?」

女友「お、おはよう…」

「……おはよ…」

(女さん、髪ボッサボサ……どうしたんだ…?)

「え、えーと……とりあえずこれ、弁当…」

「……」

「…あれ?女さん?」

「……いらない…」

「…えっ?」

「…今日は、購買で買うから……いらない」

「そ、そっ…か……」

(遂に弁当まで……はぁ…)

866 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 01:29:33.17 7lvwfZNkQ 67/102

(い、いや…今回はこんなことでへこたれてる場合じゃない!女さんを遊園地に誘うんだ…!)

「あ、あのさ!」

「……なに?」

「あとで、ちょっと話があるんだけど……ここじゃ話しづらいし、昼休みにちょっと付き合ってくれないか?」

「…いい、けど」

「!」

(よっし!あとは誘うだけだ…!)

「は、ハハハ!じゃあ、昼休みに!」タッタッタッ

「……話、か…」

(『もう付き合っていられません』なんて…言われちゃったり……して…ね)

女友「……」

871 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 01:38:09.09 7lvwfZNkQ 68/102

「友、おはよっす!」

「うぉ!?き、今日はいつも以上にご機嫌だな…」

「まあな!」

「あ、そういえば昨日の話なんだけどな」

「ん?昨日?」

「ほら、例のストーカーだよ」

「え…?あ、あぁ……」

(女さんのことか…)

「お前、何にもしてくれねーからさ…ガツンと言ってやったよ、俺」

「えっ?」

「『迷惑だ、気持ち悪い、うぜぇ』って。そしたら、効いたみたいでさっさと帰っちまった」

「…!!」

(まさか、今朝のは…)

「悪いな、お前の友達だって分かってたけど…我慢出来なくてさ」

875 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 01:43:43.49 7lvwfZNkQ 69/102

「見ろよ、女さん…」

「あぁ、何か……いつもより、暗いっつーか…」

「覇気が無いよな…」

「どうしちまったんだろうな……」

(…女さん……)

「あ、俺気づいちゃった」

「あ?何がだよ」

「ほら、あの日だよあの日!」

「あの日?あの日って……あぁ~!」

876 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 01:48:00.37 7lvwfZNkQ 70/102

昼休み

(よし、遂に…)ガタッ

「女さん、ちょっと良いかな」

「…ぁ………うん」ガタッ

ざわっ

「おい、何だあれ?」

「どういう事だよ!何であいつが女さんと一緒に…」

「五月蝿いわよ男子ぃー」

女友「……」

879 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 01:54:45.35 7lvwfZNkQ 71/102

体育館裏

(この辺なら、誰も来ないだろ…)

(……こんな所まで来て話って…もしかしたら、殴られたりして……)

「あのさ、女さん」

「……はい」

「ほ、ほら…朝、話あるって言ってたじゃん?」

「…うん」

「それ、なんだけど……」

(こ、言葉が詰まる…!言え!言うんだ!)

(まあ、当然だよね……今まで、あんなにこき使ってきて……怒らない訳が無いわよね…)

「っ……うん…」

「おっ、俺と!遊園地に行きませんかッ!!」バッ!

「ひっ…!……え…?」

880 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 02:04:46.62 7lvwfZNkQ 72/102

「ゆう……えん、ち?」

「は、はい!」

「……」

「あ、あれ……やっぱり、ダメ?」

「……どうして?」

「えっ、どうしてって……そりゃ、女さんと行きたいからに…」

「…迷惑じゃないの?私のこと……」

「!」

(あんなに……散々良いようにこき使ったのに…どうして…?)

「……全然、迷惑じゃないよ」

「えっ…?う、嘘でしょ?」

「ホントだよ」

「……」

「むしろ、俺なんかと一緒に居てくれて……嬉しいくらいだ」

882 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 02:09:15.29 7lvwfZNkQ 73/102

「それに、言ったじゃん。俺、女さんの事が好きだって」

「…!」

「好きな人を迷惑だなんて思わないよ、絶対」

「……」

「でさ、遊園地なんだけど…」

「……行く」

「え?」

「行く!」

「ま、マジで!?」

「う、うん…」

「は、ハハハ!ハハハハ!!やったああああああ!!」

「……」

(…男くんも……良いかも)

884 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 02:18:03.35 7lvwfZNkQ 74/102

「~♪」

女友「女、何か嬉しい事でもあった?」

「えっ?べ、別に?」

女友「うふふっ」

「な、何よ…」

女友「すっかり元気になっちゃって…」

「そ、そんなの私の勝手じゃない…!」

女友「…………うふふっ」


「…」バクバクバク

「おい、掻っ込み過ぎだって…落ち着けよ」

(これが落ち着いていられるか!)

890 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 02:29:48.58 7lvwfZNkQ 75/102

放課後

「女さん、お待たせ」

「あ…そ、そんなに待ってないけど」

「え…あ、そう?」

「じ、じゃあ、行きましょ?」

「うん…」

(何か雰囲気変わった?気のせいかな…)


「…」チラチラ

(急に手を繋いだら……変に思われるかしら…?で、でも付き合ってるんだし…)

「女さん?」

「!な、何よ!」

「あ、いや…キョロキョロしてるから何かなって」

「う、五月蝿いわね!私の勝手でしょ!?」

「ご、ごめん…」

(でも良かったな、元気出て)

907 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 03:25:59.69 7lvwfZNkQ 76/102

「……」パクパク…チラッ

「…?」

「……」パクパク…チラッ

「…女さん?」

「!!な、何よ」

「いや、何でこっち見てるのかなって…」

「あ……な、何も食べないのかなって…」

(いつも食べてないけど…それに、女さんの分の代金払うので精一杯だから頼めないしな…)

「…うん、俺はいいよ」

「……店員さん!」

店員「はーい」

「これと同じの一つ下さい」

店員「畏まりましたー」

(ま、まだ食うのか…)

909 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 03:30:04.32 7lvwfZNkQ 77/102

店員「お待たせしましたー」コトッ

「…はい、男くん」

「えっ?」

「い、一緒に食べよ?これ…」

「…えっ」


「はぁ、お腹いっぱい…」

(今日はいくらかかるかな…)
「じゃあ、払って来るから」

「あ、待って!」

「ん?」

「わ、割り勘にしよ?私も払うよ…」

「…」

910 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 03:37:10.97 7lvwfZNkQ 78/102

「――って感じで」

女友『へぇー、いい感じだね!』

「何か、やっとカップルっぽい感じになった気がするな…」

女友『あはは、だから言ったでしょ?男くんなら女を振り向かせられるって』

「ホント、あの時女友さんが居なかったら、こんな雰囲気には絶対なれなかったよ…。ありがとう」

女友『いえいえ!』

「じゃあ、そろそろ切るよ。明日は宜しくね」

女友『はいはい、こちらこそ宜しくね!』

ピッ

「明日は、女友さんとデートの予行演習か……」

「よし、色々乗って日曜日に備えるか!」

911 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 03:45:21.12 7lvwfZNkQ 79/102

そして当日

「奢ってもらっちゃったけど……女友さん、お金大丈夫?」

女友「大丈夫大丈夫、こんなのへっちゃらだよ」

「そ、そっか…」

(それにしても、女友さんの私服……素敵だなあ…)

女友「じゃあ、行こっか!」

「う、うん」


女友「あのジェットコースター面白そうだね、乗ってみよっか」

「……何あれ?めちゃくちゃ早くね?」

女友「何処もあんな感じだよ?」

(嘘だ……)

「お、俺、トイレ

ガシッ

女友「さ、乗ろっか!」

(う、うわああああああ!!)

912 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 03:51:23.92 7lvwfZNkQ 80/102

「……」フラフラ

女友「もう、大袈裟だよ男くん!」

「は、ハハハ…」

(冗談じゃなくマジで酔った…ていうか何で平気なんだよ……)

女友「……じ、じゃあ、次はお化け屋敷なんてどう?」

「ああ、そういうのなら平気だよ」

女友「…じゃあ、行こ?」

「うん」


ギャーン

女友「ひゃっ!?」ギュッ

「!!」

女友「……」ブルブル

(柔らか…)

914 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 04:02:07.49 7lvwfZNkQ 81/102

お昼くらい

女友「はぁー、楽しいね!」

「う、うん」

(でも、今日でそんなに楽しんで……明日大丈夫かな?)

女友「大丈夫だよ」

「そっか、大丈夫か……って、え?」

女友「明日もきっと楽しめるってこと!」

「いや、あれ…今俺口に出したっけ…?」

女友「ううん?あ、やっぱり当たってたんだ!」

「えっ?ど、どういうこと?」

女友「男くんの考えてることは、大抵分かっちゃうってこと!」

「…俺ってもしかして、結構分かりやすい?」

女友「うん!」

「そ、そうだったのか…」

女友「……好きな人が考えてる事くらい、あたしには分かるよ…?」ボソッ

915 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 04:06:21.84 7lvwfZNkQ 82/102

その後も色々楽しみました

女友「あ、そろそろ日が暮れてきたね…」

「ああ、そうだな」

女友「じゃあ、最後に観覧車に乗って帰ろっか!」

「うん、そうしよう」


「うお……近くで見ると凄いデカいな…」

女友「ホントだね…」

「じゃあ、乗ろうか」

女友「うん!」

917 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 04:13:18.90 7lvwfZNkQ 83/102

「観覧車なんて乗るの、小学生の時以来だな…」

女友「あ、あたしもそれくらい」

「遊園地なんて、来る機会無かったからなあ…」

女友「あたしも……」

「……」

女友「……」

「い、一周どれくらいだっけ?」

女友「10分だったかな…」

「…長いな」

女友「……だね」

「……」

女友「…あ、見て!夕焼け!!」スクッ

「お、ホントだ!」

女友「綺麗……」

918 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 04:21:11.32 7lvwfZNkQ 84/102

グラッ

女友「!?きゃ……」

「!!…女友さん!」グイッ

ドサッ

女友「あ、ありがと……男く…」

「あぁ…無事で良かっ…」

女友「……」

「……」

女友「男……くん…」

「女友さん……んっ…」

(あれ…?何やってんだろ、俺…)

女友「ん……ちゅっ…」

(体が、自然に…)

「……」ギュッ

女友「……」ギュッ

920 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 04:29:09.32 7lvwfZNkQ 85/102

キィ

従業員「ありがとうございましたー」

「……」

女友「……」

(どうして…俺は……女友さんは……?)


「……き、今日は、ホントにありがとう…」

女友「う、うん……」

「な、何か最後変な感じになっちゃったけど……ご、ごめんな?」

女友「う、ううん……こちらこそ…」

「じ、じゃあ、また月曜日に…」

女友「う、うん……あ、待って…」

「ん?」

女友「最後に、もう一回だけ…」

「……わ、わかった」

(…どうしてこんな事に……?)

921 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 04:33:41.62 7lvwfZNkQ 86/102

「……」

(何で、俺はあんな事したんだろ……)

(何で、女友さんは……拒まなかったんだろ……)

(……)

(…俺、もしかして……)

(…………まあいいや、明日に備えて寝よう…)

(そんなはず……無いんだから…)

922 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 04:42:29.41 7lvwfZNkQ 87/102

デート当日

「お、おはよう…」

「…あぁ、おはよう」

「さ、さぁ、行きましょ…」

「…うん」


「うわぁ……広い…」

「…そうだな」

「ね、ねぇ!まずあれから乗らない!?」

「うん、乗ろうか」

(……)

923 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 04:46:03.53 7lvwfZNkQ 88/102

「あー、楽しかった!ねぇ、次はあれ!」

「はいはい」

「……」


(……やっぱり俺は…)

「…男くん?」

「…ん?」

「…私と居るの、楽しくない……?」

「!!そ、そんなことないよ!楽しい!」

「ほっ……そっか、良かった…」

(女友さんと居る方が……楽しい)

924 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 04:51:35.35 7lvwfZNkQ 89/102



「楽しかったわねー!」

「そうだな」

「……」

(何か、素っ気ない…?き、気のせいかしら…)

「……」

「ね、ねぇ!お昼食べ終わったら、あれに乗りましょ?」

「うん…」

(ただ元気が無いだけよ、きっと…)

926 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 05:01:59.82 7lvwfZNkQ 90/102

そして

「そ、そろそろ帰る時間だし、観覧車で締めましょっか!」

「あ、うん…」

「……」


「高い…」

「そうだな…」

「……」

「……」

927 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 05:02:40.42 7lvwfZNkQ 91/102

「あ、見て!夕焼け!!」

(…!)

女友『…あ、見て!夕焼け!!』

(……女友さん、今何してんのかな…)

「……男、くん?あの、さ……」

「ん…?」

「…やっぱり、何でもない。手、繋いでも…いい?」

「うん…」ギュッ

「……」ギュッ

(女友さんに、会いたい)

929 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 05:06:45.93 7lvwfZNkQ 92/102

「……じゃあ、今日は…ありがと…」

「…うん」

「また…明日、ね」

「また明日」

「……楽しかった?」

「…楽しかったよ」

「……そっか、良かった」

「……」

930 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 05:13:03.11 7lvwfZNkQ 93/102

ピッピッピッ

女友『…もしもし?』

「女友さん?」

女友『うん、そうだよ!っていうかあたしの携帯なんだから、あたしに決まってるじゃん!』

「あはは…」

女友『うふふっ……で、どうしたの?あ、デートの報告?』

「……うん、そんな感じかな」

女友『そっかそっか!で、どうだった?』

「とりあえず、会って話せないかな?」

女友『あ、うん…何処に行けばいい?』

「いつもの喫茶店で」

女友『わかった、今すぐ行くね!』ピッ

「……」

932 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 05:19:50.51 7lvwfZNkQ 94/102

「……」

『…そうだな』

『…うん』

(そればっかり……やっぱり、楽しくなかったのかな…)

(精一杯おめかししてきたつもりだったのに……)

(何がいけなかったのかな…)

(……分からないよ…)

ピピピッ

(!メール…)カパッ

(女友から…?何だろ、こんな時間に…)

From:女友
『ごめんね、とっちゃった』

(…?どういうことだろ、間違い…?)カチカチカチ

『どういうこと?』

「…送信、と」ピッ

933 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 05:25:40.55 7lvwfZNkQ 95/102

「…ふあぁ……」

(結局、昨日のメールは間違いだったのかな……返事も来てないし)


「行ってきまーす」

女母「気をつけて行ってくるのよー?」

「はーい」

ピピピッ

「あ、メール…」

From:女友
『今日はちょっと遅れるから、先に行ってて』

「女友が遅れる…?珍しい…」カチカチカチ

『わかった』

「送信、っと」ピッ

936 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 05:30:29.35 7lvwfZNkQ 96/102

ガラッ

「おはよ」

「おはよう、女ちゃん!」

「おはよー」

(遅れるって、ホントだったんだ……まだ居ないなんて)


キーンコーンカーンコーン

(HRの鐘鳴っちゃったのに、まだ来ない……しかも男くんも…)

(どうしたんだろ…)

937 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 05:36:45.79 7lvwfZNkQ 97/102

教師「じゃあ、HRを始めるぞ。日直」

「はい、きりt

ガラララッ!

男・女友「お、遅くなりましたっ!」

教師「…何だお前ら、遅刻だぞ」

「すいません…」

女友「ちょっと、寝坊しちゃって…」

「あ、俺も…」

教師「全く……次はちゃんと起きろよ?」

男・女友「はい…」

(……寝坊?そんなはず…)

940 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 05:41:00.67 7lvwfZNkQ 98/102

HR終了後

(えーと、一時間目は…)

「…女さん」

「えっ?あ、男くん。おはよ」

「……あとで大事な話があるから、またあそこに来てくれ」

「あ、うん…分かったわ」

「……」スタスタ

(またデートのお誘いかな…今度は何処かな?)

(そういえば、女友に…あれ、居ない……トイレかな)

941 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 05:48:47.56 7lvwfZNkQ 99/102

昼休み

(女友、休み時間の度にどっか行っちゃうから何にも聞けない…)

「女さん」

「あ、男くん」

「……あそこで、待ってるから」

「うん!」

(何だろうなぁ…)


体育館裏

「…あれ、男くん?何処?」

(どっかに隠れてるのかな…)

女友「女」

「…え、女友?こんなとこでどうs……って、男くんと一緒?」

「…お待たせ、女さん」

(何だろ……嫌な予感がする…)ドキンドキン…

942 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 06:01:47.54 7lvwfZNkQ 100/102

(きっと気のせいだよね…)ドキッドキッドキッ

「……女さん、話っていうのは…」

「う、うん…」

「俺と……別れて欲しいんだ」

「………………え?」

「……実はさ、俺…昨日から女友さんと……いや、女友と…付き合い始めたんだ」

「……」

女友「ごめんね、女…」

「…………」

「だから、別れて欲しい…頼むよ」

「…………いっ……意味、わかんないよ……?何で別れなくちゃ……いけないの……?」ポロポロ

「……二人と付き合うって、良くないことだと思うからさ…」

「……なら、私じゃなくてもいーじゃん……どうして、私なの……?」ポロポロ

「……ごめん」

944 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 06:08:19.26 7lvwfZNkQ 101/102

『ごめんね、とっちゃった』

(……そっか、あのメールは…)ポロポロ

女友「……うふふっ」

「女……友……っ」ポロポロ

タッタッタッ

女友「…行っちゃった」

「これで……別れられたのかな?」

女友「大丈夫だよ、多分。女も分かってくれるよ」

「…だといいな」

女友「さ、教室戻ろ?」ギュッ

「うん…」ギュッ

女友「……男くん、大好きだよ」

「俺もだよ、女友…」

948 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2010/10/03 06:22:20.39 7lvwfZNkQ 102/102

それからしばらく経って

(もう、何もかもどうでも良くなっちゃった…)

(男くんの事を忘れたくて、何人かと付き合ったけど…)

(やっぱり、男くんじゃないとダメだよ…)

(ここに居れば、男くんとずっと一緒に居られる…)

(誰にも邪魔されずに……ずっと一緒に…)


女母「もう二ヶ月も……男の子の写真を抱えて出てこないの…」

女父「…」

女母「どうしてこんな事に……」

「……ね、男くん…?」ボソ


終わり

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