男「都市伝説とたたかう!」
男「あああ、どいつもこいつも人を脅かしやがって!」
男「穴が開いてるなーと思ったら真っ赤な壁紙が隣の住人の目玉だったり!」
男「星を見てたら、マンションの壁を全力疾走で這い上がってきたり!」
男「テレビの音が聞こえないと思ったら神経がはみ出てて切っちゃったり!」
男「そんな生活はこりごりだ!」
男「……こうなったらたたかってやる」
男「俺は都市伝説とたたかってやるぞ!」
元スレ
男「都市伝説とたたかう!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1355929761/
VS 口裂け女
男「……」
女「ねぇ、君」
男「……」
女「ちょっと……」
男(ちっ、早速来やがったか!)
男「なんですか?」
女「……私、キレイ?」
男(こいつ、マスクをつけてやがる、さては口裂女……)
口裂け女「それとも……」すっ
男「ちょっと待った!」
口裂け女「え?」
男「俺は体も含めて、総合的に判断するタイプだ!」
口裂け女「は?」
男「まずはそのコートを脱いで、おっぱいを見せてもらおう」
男「キレイかどうか、話はそれからだ!」
口裂け女「……ふざけてるの?」
男「俺は本気だぁーっ!」ダダダッ むにゅん
口裂け女「キャー!」
男「む、やわらかい、そして弾力がある」
口裂け女「さ、触るなっ!」
男「C……いや、Dかっ」
口裂け女「いいかげんに、しろっ!」スパーンッ
男「うおっ」
口裂け女「あんた、私をバカにしてるのね……?」
男「していない、ただおっぱいがみたいだけだ!」
口裂け女「……」
男「あ、全身も見てみたいです! ほ、ホテルに行きませんか、お姉さん」ハァハァ
口裂け女「ぶっ殺す」
男「ちょっと待った!」
口裂け女「ああん?」
男「体だけと思っちゃ困るな」
男「俺は、下着のセンスも考慮に入れて、総合的に判断するタイプだ!」
口裂け女「……」ギラリ
男「鎌をしまってくれ」
口裂け女「何なの? バカにしないでくれる?」
男「していない! 素直にサケちゃんとセックスしてもいいかなーって思っただけだ!」
口裂け女「誰がサケちゃんだよ!」
男「お、俺は処女厨でもないから、サケちゃんが経験者でも気にしないし」
サケ「はぁ!?」
男「いや、もちろん、もちろんね、全部見てから判断することではあるんだけどさ」
男「おっぱいもやわらけーし、コートからはみ出てる足はキレイだしね!」
サケ「……なんであんたが選ぶ立場みたいな口ぶりなのよ」
男「いやだって、『私、キレイ?』って逆ナンでしょ?」
サケ「……(憤怒)」
男「くそっ、くそっ、散々追いかけ回された挙げ句、やらせてもらえなかった……!」
VS 口裂け女 敗北
VS ベッドの下の斧男
男の自室。
男「おっ……おっ……」シコシコ
男「うっ……ふっ……む!」
男(気配を感じる……!)
男(この感じ、またしても都市伝説かっ!)
男「ちっ、人のオナニー中に……」
男「しかし、この気配は……」
男(下……だと……!?)
男「むう、こちらに武器はないし……」
男「そうだ! サケちゃんを呼ぼう!」 ← メアド交換した
『おっすおっすー(´▽`)丿 今ヒマ? 家来ない?』
ヴーン
『行かねぇよボケ』
男「サケちゃん、そりゃないよ」
『お金出すからさ』
『あんた、私のことデリヘルかなんかと勘違いしてない?』
『(´・ω・`)』
『うぜぇ、ちょっと待ってろ』
男「ちょろい(笑)」
サケ「おいこら、クソガキ」バァン
男「やー、今、ちょっと動けなくってさー」
サケ「はあ?」
男「いいから、ちょっとこっち来てよ」
サケ「訳の分からないこと言ってないで、何の用かいいなさいよ」
男「ん、実はさ……」
男「俺、サケちゃんに会ってから、胸のドキドキが止まらないんだ」
サケ「はぁ?」
男「こう、触れた手のひらからこぼれ落ちるパイをもう一度掴みたく……」
サケ「性欲で人を口説こうとするの、辞めてくれる?」
男「俺は真剣なんだ!」バッ
サケ「真剣に気持ち悪い!」
サケ「あと、腕をつかむな!」
男「ああ、ごめん。でも、俺はサケちゃんに会ってから股間の疼きが止まらなくて」
サケ「あんた、私が男に相手にされないと思って、ものすげー失礼なことしてるわよね」
男「他の女の子にもやったことあるけど」
サケ「真性かよ……」
男(メリーさんとかだけど)
男(ちなみに、その時の決め台詞は「おいおい、後背位でやりたいのは俺の方だぜ?」)
男(せっかく股間を握らせたのに、泣いて帰ってしまった……)
男「でもさ、サケちゃんだって男ひでりだべ、正直」
サケ「だとしても、触んなキモい」
男「ちょっと冷静に考えてみよ? 顔かたちに関係なく、セックスしてくれる男がいるんだよ」
サケ「ま、マスクしてれば顔見られないし……」
男「マスクしたままセックスする気かよ」
男「……プレイ的にはありだけど」
サケ「本気で怖気がしてきたんだけど」
男「まーま! ベッドに座って! 飲み物取ってくるし!」
サケ「なんなの? 本気でセックス目的なの?」
>キッチン。
男(ククク……こないだ通販で買った媚薬をコーヒーに入れて……と)
男(なんだかんだ言ってメアドケー番交換してるし、サケちゃんは押せばヤラせてくれるタイプと見た!)
男(多少強引に押してもべろちゅーくらいは行けるだろ!)
男「ぐふふ」 ← 当初の目的を忘れている
男「サケちゃん、飲み物おまた――」
サケ「……」ゴゴゴゴゴゴ……
斧男「……」ぶらりんこ
――口裂け女は、斧を持った男の首根っこを掴んでいた。
男「な、誰だっ!? そのおっさんは!」
サケ「こっちが聞きたいわー!!!」
サケ「ふざけんなよ、お前!」ポイッ
斧男「ぐがはぁっ」ドサッ
男「はっ、そうだ、そいつがいることを忘れていた!」
サケ「言うに事欠いてそれかっ!? 言い訳は!」
男「え、言い訳……?」
サケ「このおやじと結託して、私を強姦する気だったんだろうが!」
男「何いってんだよ! 俺に3P趣味は一切ないぞ!」
サケ「これとか、これとかは!」ばさーっ
男「いや、それはただのオナニーネタであって……」
男「あ、いや、『輪姦学校』は作家が好きだから買ってるだけだし」
サケ「……」
男(うむ。般若の顔である)
男「くそっ、くそっ、結局、おっさんは撃退できたけど、すごく良いパンチを腹に十発ほどもらっちまった!」
男「今回もサケちゃんとヤレなかったし!」
VS ベッドの下の斧男 勝利(その後、口裂け女に敗北)
∨S こっくりさん
>学校。
男「ちーっす」
友A「おはよー」
友B「おーっす。なんか機嫌がいいな」
男「ん? ふふふ、分かるかね」
男(サケちゃんとデートの約束をこぎつけたからな)
男(あの絶望的な状況から、ここまで取り戻した自分を褒めてやりたい)
男(最近は都市伝説の勝率も多少は良くなっているし)
友A「お前、まさか……!」
友B「お、おい、童貞同盟は絶対だぞ! 抜け駆けなしだぞ!」
友A「捨てる時は一緒だって約束したじゃないか!」
男「三人で童貞捨てるってそれ犯罪っぽいじゃねーか!」
友A「だがな、今日、俺たちは合コンをセットしたのだった!」
友B「彼女持ちは近寄るなよ」
男「お前ら……」
友A「ははっ、で、お前はどんなブスとヤッたんだ?」
男「黒髪ロング」
友B ピクッ
男「美乳」
友A ピクピクッ
男「料理が得意(刃物的な意味で)」
友A「はぁぁぁああ!?」
友B「やっぱりお前はぜってぇ混ぜねぇわ」
男「ひがむなよ!」
>放課後。
友A「ねえ、あのさ……」
女1「なに?」
女2「どうしたの?」
友B「これって、合コン、だよね?」
女1「そうだよ、こっくりさんコンパ」
友A「飲み物すらないんだけどっ!?」
女2「お水ならいっぱい用意してあるけど」
友A「それ、明らかに儀式用のお水だよね!?」
女1「こっくりさん、こっくりさん、おいでください……」
友A「無視して始めんなや!」
友B「こ、こっくりさん」
友A「B!?」
友B「うるせぇー! 俺はこのコンパに命かけとんじゃー!」
女2「本当!? 血の儀式をやると、もっとこっくりさんが来やすくなるのよ!」
友B「やります」
友A「やめろぉ!」
女1「あ、キタァ」
ガタガタ
女2「こっくりさん、こっくりさん、私たちの相性を教えてください」
「さ」「い」「あ」「く」
友B「ガッデーム!」
女1「え……引く……」
女2「もうだめだね、私達」
友B「馬鹿、おい、こっくりさん! 相性を良くしてください!」
友A「お前、目の前にいて頼むものなのか?」
「い」「け」「に」「え」
友A「勘弁してけろーっ!」
友B「うおおおおおっ! 死んでくれや!」
女1「えー!? 本気で友達を生贄にするつもり?」
女2「悪いけど、それは無理だよ。というか、Bくんはむり」
友B「ぐあっばぁ!」
女1「ちょっと早いけど、お帰りの儀式しようか」
女2「そうだね、あ~あ」
女1「こっくりさん、こっくりさん、お帰りください……」
女2「こっくりさん、こっくりさん、お帰りください……」
友A「!? やべぇ、帰らない!」
「い」「け」「に」「え」
女1「ちょっとぉ……勘弁してよぉ……」
女2「そんなの求めてないですってば」
友A「は、早く止めろよ」
友B「い、いや、さすがに止めるつもりというか」
ガタガタガタ!!
女2「きゃーっ!」
女1「なに、なんなの」
友B「こうなったら、誰かを犠牲にするしかないよね! ね!?」
友A「お前だろ!? 一番求められてないお前だろ!?」
友B「うるせぇ、死ぬのはお前だ!」
男「忘れ物しとったわ、コンドーム!」ガラッ!
男「……何やってんの?」
友A「うおおっ、助けてくれ!」
友B「このままだと、呪われる!」
男「えーっと……」
男「……」
男「こっくりさんか!」
女1「見れば分かるでしょ!」
男「ふっ、愚かな……」
男(こっくりさん、だと!?)
男(まずい、呪い系は俺がもっとも苦手とするところ!)
男(……かくなる上は)
男「こっくりさん、こっくりさん、そのロリ巨乳幼女の姿でおいでください!」
全員『!?』
男「こっくりさん、こっくりさん、そのロリ巨乳幼女の姿でおいでください!」
男「こっくりさん、こっくりさん、こっくりさんはロリ巨乳幼女! 狐耳をつけた巫女服のロリ巨乳!」
友B「……うおおお、こっくりさん! ロリ巨乳でかつ幼女!」
友B「しかも巫女さんで狐耳の微弱ケモナー大歓喜の姿で降臨だと!?」
女1「え、なにそれは」
女2「真剣に気持ち悪い。Bくんは顔も心も醜い」
友B「男が言い出しっぺじゃん!?」
友A「……俺も幼女ならなんとかなりそうな気がしてきた」
女2「^^;」
女1「別の意味で帰りたい」
男「幼女! 幼女! ロリ巨乳!」
友B「巫女さん、巫女さん! ノー下着!」
友A「き、狐耳! 尻尾! 縞パンツ!」
三人『こっくりさん! こっくりさん! 一発ヤラせてください!』
ぼうん!
幼女?「ノーパンか、縞パンか、どっちなんじゃ」
男「のじゃロリキター!」
友A「巫女さんキタァ!」
友B「ふぽおおおおおお!? ロリ!? ロリ巨乳!?」
友B「ノーパン! ワキだし!? 胸チラぁああああっ!?」
――友Bは瞬間、絶頂していた。
幼女?「もう帰りたい……」
女2「こっちのセリフなんだけど」
友B「」チーン
男「ふふふっ、どうやらこちらは一人、向こうの世界に旅立ってしまったようだ……」
男「恐るべし、こっくりさん!」
こっくり「いや、勝手にお主らが遊び半分でワラワを呼び出しから……」
友A ガタン、ガタン
こっくり「何をしておる?」
友A 「あ……片手が使えるんで、ちょっとオナニーを」
こっくり「やめんか、貴様ら!」
男「いやあ、エロいなぁ。こっくりさんは本当にエロい」
友A「めっちゃシコれる」
女1「あのー! もう10円玉から手が離れるようにしてもらえませんかね!」
こっくり「呪うぞ」
女1「呪われていいから!」
>女1,2さんが退室しました。
友B「ああ……帰っちゃった」
こっくり「やかましいわ、くだらん理由で妾を呼び出しおって」
こっくり「おふざけも大概にせいよ? 呪うぞ?」
友B「呪ってくれ……取り憑かれたい」
こっくり「」
男「ちょっと待った!」
こっくり「なにを待つんじゃ」
男「三人まとめて呪うってどんだけ淫乱なんすか」
こっくり「あほか! アホかアホか!」
友A「俺、童貞だけど……お願いします!」
こっくり「ぬぐあああああああ!!」
友B「ふぅ……お前ら、こっくりさんに失礼だろ」
こっくり「やれやれ、話の分かるやつが」
友B「血の儀式までやった俺がこっくりさんとハメるのは当然の理」
こっくり「!?」
友A「待った! 今更だとは思うが、俺達は誓ったはずだ!」
男「ああ……抜け駆け禁止の、童貞同盟をな」
友B「おい、男はもう破ってんだろ!」
男「してねーよ! まだだよ!」
男「だがっ! 俺は総合的に判断するタイプ!」
男「まずは全裸になってボリュームを測ってから考える!」
こっくり「するか、阿呆が!」
友A「三人よれば、童貞の知恵! 一致団結してがんばろうぜ!」
友B「待て! まずは平等にお互い裸になってみようぜ!」
こっくり「近寄るなぁあああああ!」
ガラッ
サケ「……」
男「あ、サケちゃん」
サケ「……なに、してんの?」
男「え? いや、それは、ほら、見れば分かるっしょ?」
サケ「男が三人で、小さい女の子をレイプしようとしている」
男「誤解だ、全然誤解」
こっくり「誤解でもなんでもないっ」
男「何言ってるんだ、これはこっくりさん、だろ?」
サケ「あんたの中ではレイプが『こっくりさん』って隠語なわけ?」
サケ「つーか、人の約束をほうっておいて……自分は友達と強姦真っ最中……?」
男「サケちゃん、ちょっと待って。今、片手は10円玉で放せないから」
男「ほら、その鎌をしまってって。いや、マジで。俺、泣いちゃうよ」
男「ちょっと友達に無理やり捕まっただけだし、つーかその、あ、今日は服もメイクも気合はいりまくりじゃ~ん☆」
男「くそっ、くそっ、なんでだし! 俺は友人の危機を救おうとしてただけなのに!」
友A「もう……こっくりさんなんかしない……」
友B「あ~……こっくりちゃんに取り憑かれたかったなぁ……」
VS こっくりさん 引き分け(決着前に口裂け女が乱入)
VS 隙間女
斧男「ヴ」
男「おー、おはよう」
男「……」
男(実はあれ以来、斧男はすっかり俺んちに住み着いているんだよな)
男(まー、作ってくれる料理はうまいし、別にいいんだけど)
斧男「ヴ」
男「えー? 牛乳は嫌いなんだよー」
斧男「ヴ、ヴ」
男「好き嫌いするなって? ったくもう」
男「……うむ、サケちゃんが牛乳好きだったら困るしな」
男「ずず」
斧男「ヴ」
男「ん? ベッドから出てきた? こ、これは、ラブ・レター!?」
男「……じゃなくて、俺の観察日記か」ぽい
男「観察日記!? 俺の!?」
男「……くっ、ストーカーか!」
男「俺の知らない間にアパートに侵入してきたってことかよ」
男「最近はサケちゃんもすっかり怒っちゃって相手にしてくれないし」
男「だからって関わってくる人間がこんな相手とは……!」
男「……」
男「めんどくせ」
男「なぁんて言うと思ったら大間違いだぜ!」
男「おい! 監視カメラ設置するぞ!」
斧男「ヴ」
男「と言っても、狭いアパートだし、三箇所と表のポストにつければオッケだろ」
斧男「ヴーっ」
男「よし、ついでにお前が潜り込めそうな隙間は全部潰しておくからな!」
斧男「……!」
男「なんで衝撃受けてるんだよ」
>学校。
男「てなわけで、監視カメラを仕掛けることにしたんだ」
友A「なにそれこわい」
友B「お前んちって機材豊富だよな」
友A「犯罪に使ってないだろうな?」
男「使ってねーよ! ちょっと好きな女の子の私生活を覗きたいって思った時に、必要になると思ってさ」
友A「堂々と犯罪宣言するな」
友B「これだから変態は……」
男「何いってんだよ!」
友B「まあ、お前らは女っ気ないからそういう犯罪に走りがちだろうけどな」
友A「は?」
男「あ?」
友B「ふっ、こっくりちゃんの神社を見つけてな……毎日境内で感謝の自慰を捧げてるぜ……」
二人『わいせつ物陳列罪だろ』
>自宅。
男「よーし、それじゃ早速再生開始っとな~」
男「……うーむ。表は何も写っとらんな」
男「うーん、早回ししても何も出てこんな……」
男「おっ、室内にめっちゃ人影おる」
斧男「ヴ」
男「お前かよ!」
斧男「ヴ」
男「ま、待てよ、お前がいるなら、誰か見たとかそういう……?」
斧男「ヴ」チョンチョン
男「なにィ、ここでプリン買いに行っただ?」
男「この間抜けめ!」
男「っあ、マジで侵入されてる!」
男「うわー……サケちゃんより髪の毛なげー……」
男「モノホンの異常者ってやつだな」
男「うん? 本棚に向かっていくぞ?」
男「あっ!? 隙間に入った……だと!?」
男「こ、こいつ、都市伝説に聞く、隙間女か!」
斧男「ヴ」
男「親近感が湧く、じゃねーよ!」
男「お、斧男が帰ってきたぞ」
男「……俺が帰ってきたぞ」
男「えーっと……」
男「そこかっ!」バッ
隙間女「ん゛ー!」
男「うおおおおっ! 斧男、武器を構えろ!」
斧男「ヴォオ!」
隙間女「ん゛ー! ん゛ー!」
男「うおおお、くそっ、スレンダーなお姉さんなのに! 話す隙すらないとは!」
隙間女「ん゛?」ピタ
男「え? 美人かどうかって?」
男「ぐははは、それはあれだ!」
男「俺は全部を見て、総合的に判断するタイプだからな!」
男「まずは全裸になってから、いろいろと決めさせてもらわないと!」
隙間女「ん゛」パサッ
男「な、なんだとおおおおおおお!」
男「今時の女性はこんなにあっさり脱いじゃうのか!」
斧男「ヴーっ!」さっ
男「お前にはまだ早いじゃねーよ!」
隙間女「ん゛?」
男「はぁ、はぁ、いいよ~、エロいよ~、個人的にパイパン好きなので、きっちり処理してあるところもグー!」
男「だけど、ほほほほら、あれ、実際に触って確かめるってのも大事だと思うな!」
隙間女「ん゛ー……」
男「は、恥ずかしい、だって!?」
男「イイネ! 見せるのも十分恥ずかしいけど、おさわりだけ拒否!」
男「こういうドキワク感、かつてなかったことだぜ!」
斧男「ヴ」
男「おい、ティッシュ用意しとけ!」
斧男「ヴ」
男「ちょっと俺ら二人でシコシコするから、ポーズ取って!」
隙間女「……ん゛」
男「オッケーい!」
男「お、隙間に入って……か、かかか、片足だけ出して……」
男「あああああ、半分だけ見えそう! あそこが見えそう!」
男「きたあああああ!」
サケ「おい」
男「ちょっ、何度目だよこの展開!」
サケ「あんた、仲直りがしたいっつってメール出したの、忘れてたの……?」
男「あっ」
――――
男「……あのー、ですね」
サケ「何?」
男「そのー……隙間女のすーちゃんも見てらっしゃいますし……」
サケ「そんなに露出が好きなら、露出させてやるよっていう私の親切心なんだけど?」
男「いや、頭部の露出はちょっと……ハゲちゃいますし……」
隙間女「ん゛ー」
斧男「ヴ」
男「おい! なんでお前らが盛ってんだよ!」
サケ「お前、その前に言うことあるだろ?」
男「はい! 一番セックスしたいのはサケちゃんです!」
サケ「ぶっ殺すよ?」
男「本心なのに!」
VS 隙間女 勝利(ストリップを見たので。ただし、頭部敗北)
VS 猿夢
男「……変な夢を見る?」
サケ「うん、なんかさー、周りの人が一人ずつ殺人鬼に殺される夢よ」
男「サケちゃん以上の殺人鬼、だと……」
サケ「いや、夢の中ではさしもの私も無力でさ」
男「マジでっ!? じゃあ夢のなかでならサケちゃんを無理やり!」
サケ「おう、現実世界で粉微塵にしてやろうか」
男「NO THANK YOU」
サケ「その話は、私の友達っていうか、まあ、あまり友達になりたくない人から聞いたんだけど……」
サケ「その子は追いかけられて、電車に固定されて、殺される夢を見たんだってさー」
男「へぇぇ、なんかエロい夢だね」
サケ「……」
男「どうしたの?」
サケ「いや、あんたさ、そこは怖かったの? とか、大丈夫? とかさ」
サケ「大体、何でもかんでもエロい、エロかろう、エロスって、中学生かっ!」
男「学生だけど」
サケ「はぁ、アタマ痛くなる」
男「そんなことよりさ、まさかサケちゃんとこうしてまた食事が出来るなんて夢にも思わなんだよ」
サケ「夢かもしれないわよ」
男「つねるっ」
サケ「ひゃうん!」
男「ちっ、ブラで乳首には到達せずか」
サケ「……」
男「あっ、すみません、ついうっかり!」
サケ「何遍言わせんだよ、てめぇは!」
男「は、はい! サケちゃんのお陰で丸坊主になりました!」
サケ「分かってんだったら、人を不快にさせるんじゃねぇよ!」
男「くひのなかがひまみれ」ボロッ
サケ「うん、どんだけぶん殴っても死なないわよね」
男「……しかし、サケちゃんの見たのは、猿夢かもしれないね」
サケ「猿夢?」
男「何度も同じ夢を見るんだけどさ、だんだん、周りの人が死んでいくんだよね」
サケ「ふーん」
男「多分、最後まで見ていたら、自分が殺さてそのまま二度と、的なやつ」
男「おまけに、これは伝染するような夢だね」
サケ「そう……」
男「……サケちゃん!」
サケ「いや」
男「まだ何も言ってない!」
サケ「あんたがエロい方向に持って行こうとするから」
男「いやそんなまさか」
サケ「じゃあ、どうするつもり?」
男「一緒に同衾して、同じ夢を見るのさっ!」
サケ「ふざけんなよ?」
男「だから、二人一緒に見れたら、生き延びるチャンスが増えるっしょ!」
サケ「私があんたを犠牲にすればいいわけ?」
男「そ、そういう考え方もあるな」
サケ「とにかく、いや。一緒に寝るって事になったら絶対に何かするでしょ?」
男「しない! 夢の中でセックスする!」
サケ「やっぱりするんじゃないの!」
男「え~? 夢ならノーカンでしょ?」
サケ「気持ち悪いのよっ、この、この!」
男「あふん、サケちゃんの微妙に強烈なパンチが痛気持ちいい!」
サケ「と、とにかく、同じ夢を見れるとも限らないんだから、一緒になんか寝ないわよ」
男「お金払うし」
サケ「……」
男「お?」
サケ「あんたさぁ……私が言うのもなんだけど、セックスと暴力とお金ですべてを解決しようとする癖はやめたほうがいいわよ」
男「な、何言ってるんだよ! 大半の物語の主人公はセックスか暴力じゃん!」
男「俺はお金も視野に入れてる!」
サケ「まごうことなきクズってわけね」
>夜。
男「わー、ベッドがふかふかー」
サケ「シャワー浴びろ、先に!」
男「す、すみません」
サケ「……はぁー、ああ、私ってほんっとにダメな女よね」
男「かわいいよ」
サケ「うるさいっ」
男「あ、シャワーは先に入ってきなよ!」
サケ「言われんでも」
男「……っしゃ!」
男「ちょっとこれマジで来たんじゃねぇ?」
男「俺もいよいよ童貞卒とか、勃起が止まらんわ!」
男「思えば都市伝説に怯えていたときは、エイズワールドにビビってたしな……」
男「女の子にも積極的じゃなかった」
男「……」ムラムラ
男「えーっと、ゴム、ゴム」
男「ん……ベッドあったけー」
男「すかー……」
サケ「……寝てんじゃん」
>夢。
男「おっ、電車だ!」
男「そしてサケちゃん!」
サケ「うわっ、やっぱり体が拘束されてる」
男「エロい!」
『次は~、首縛り~』
男「リョナ……だと……?」
サケ「なんでエロいことに変換するんだよ!」
男「ちょっくら車掌さん捕まえてチョメチョメしてくる!」
サケ「何いってんの?」
男「最近、車掌さんも女の人、増えたよね」
サケ「お前は! 大概に! しろ!」がん、がん、がん
男「ああ! ダメ! 俺はMじゃないから!」
サケ「はぁーっ、はあーっ」
男「そうだ、サケちゃん」
サケ「な、なによ」
男「ちょっと待ってもらえばいいんじゃね?」
サケ「は?」
男「だから、なんかこうリョナられる前に、ちょっとセックスで忙しいからってことでさ」
サケ「……」
男「夢の中だし! 夢の中出し!」
サケ「お前、ホント懲りねーよね。ある意味感心するわ」
サケ「大体、今体が固定されているから、手は動かせても足は動かせないでしょ」
男「くっ……」
男(どうする、この状況……)
男(どうすればサケちゃんとセックス出来るんだ……!?)
男「はっ!」
男「あ、頭は動くよね!」
サケ「……だから?」
男「ベロチューいただきじゃー!」
サケ「やめろっ」さっ
男「ぶげぇ!」
男「マスクつけてるのに、避けるとか、ひどいよ!」
サケ「自重しろよお前は」
男「どうせカップルを夢の中でいびるような殺人鬼は、非リア充にきまっているよ」
男「俺達のラブラブっぷりを見せつけてやろうぜ!」
サケ「……」ジトー
男「ああん、なじるような視線も素敵」
サケ「早くこいつだけ首しめられて、私は目覚めないかなー」
『……逃げられると思っているんですか~』
男「聞いたか、サケちゃん」
サケ「何を?」
男「いまのアナウンス、女の子だったぜ」
サケ「もう、いい加減にせぇよ?」
男「いや、俺はあえていう!」
男「この視姦魔め! 正々堂々と全裸で俺に飛び込んできやがれ!」
男「それが嫌だってんなら、催眠オナニー用音声で喘いでください! お願いします!」
『なんなのこいつ……』
サケ「私に聞かないで」
男「はぁはぁ、なんか興奮してきたぞ!」
男「こりゃ夢精したまま死ねるな!」
サケ「!? ぎゃー! 私のベッドを汚す気!?」
男「いや、死んだら多少パンツが汚れたくらい気にならないほどひどくなるよ」
サケ「そういう問題じゃねー!」
サケ「おい糞馬鹿メスガキ!」
『さすがにそこまで罵倒されるとキツいわ~』
サケ「お前、いい加減にしないとこの拘束しているベルトを引きちぎって、全力でそっちへ向かう!」
『……そんな脅しが通じると思っているんですか』
サケ「ふん……っ!」ミチミチ
『……』
サケ「いいか、今すぐ目覚めさせろ。さもなくばお前をひっ捕まえて、毎晩童貞の夢に登場させた挙句、×××に×××を突っ込んだまま、童貞どもの×××を加えさせて、××するまで××を××××せるからな!」
サケ「それだけじゃない、『ごめんなさい』をしながら××できるように、その××みたいな×××を――」
『ひっ、なに!?』
男「ちょっと待った!」
サケ「ああ? なに?」
男「××しながら車内放送っていうのはどうかな」
サケ「さすがの私もそれは引くわ」
男「くそっ、くそっ、結局ベロチューすら出来ずにサケちゃん家を追い出されたっ!」
男「あっちゅー間に目は覚めさせられるし! 猿夢ちゃんには会うことも出来なかったし!」
男「うおおおおおお!」
VS 猿夢 勝利
VS くねくね
男「ふー、田舎に帰省はいいんだけど……」
斧男「ヴ」
男「なんでお前がついてきてんの」
サケ「いや、それよりもなんで私まで一緒に行かされてんの」
男「結婚報告」
サケ「は?」
男「お姉さんしか車を運転できる知り合いがいないからです、はい」
サケ「電車つかえよ……」
男「でも、田舎だと都市伝説なんてなかなか出てこないじゃん?」
男「いちゃラブ出来るよ、いちゃラブ!」
サケ「クソうぜぇ」
男「だって、休日なのにサケちゃんぼっちで遊びに行くトモダチもいないわけで」
サケ「……そりゃ、こんな顔だからしょうがないし」
男「それなら、俺と遊ぶのが一番よくね?」
斧男「ヴ」
サケ「よくねーよ、そしてお前は何同意してんだよ!」
サケ「というか、この道であってるの?」
サケ「田んぼのど真ん中に入ってきているけど」
男「サケちゃん、ここは田んぼの真ん中じゃなくて、農道とかあぜ道という……」
サケ「うるさいな、知ってるよ!」
斧男「ヴ」
男「うん? どうした?」
斧男「ヴ、ヴ」
男「田んぼの真ん中に何かいるって?」
斧男「ヴ」ガチャ
男「よ、様子を見てくる? なんでいきなり?」
サケ「ちょっと勝手に入っちゃまずいでしょ」
男(ん……? この展開……)
斧男「ヴォオオオオ!!」 ザパーン!
サケ「うーわ、案の定!」
男「ま、まさか、あの奥にいる白いものは……!」
サケ「どうでもいいよ! 泥で汚れた体で車を乗せたくないんだけど!」
男「サケちゃんひどいよ」
男「だが、あれは、くねくねに違いないぞ!」
サケ「何それ」
男「最近流行の都市伝説だ!」
男「田んぼの中に生息し、白いかかしのようなものが動いているというアレだ」
男「見ると気が狂うとか、死んでしまうと言われている」
サケ「……あの斧男の正常な状態って何?」
男「さあ……」
男「だが、肝心なのは、これは近づかいて、見てみないと発動しないってことだ!」
男「というわけで」 ぎゅっ
サケ「おい」
男「め、目隠しプレイでくねくねちゃんとくねくねしちゃうぞ~」ハァハァ
サケ「おい」
男「サケちゃん、誘導たのむ!」ザブーン
サケ「するわけねーだろ!」
男「はぁ、はぁ、田んぼの中をうろついている白い女の子~」
男「どこにいるのかなー、くねくねちゃーん」
男「うっ、目隠ししていると恐怖と興奮が高まるぜ……」
男「田んぼの中で泥まみれセックスとか最高だよね!」
ブロローン
男「……ん? 今、エンジン音が……」
男「さ、サケちゃん!? 帰っちゃったの!?」
男「くそっ、こうなったら何がなんでもくねくねちゃんをゲットするぞ!」
男「なんでもすごい高速で踊ったり、人間とは思えない体位をするらしい!」
男「はっ、はっ、ど、どこだ!」
男「うおお! 俺も踊ってれば近寄ってくるか!?」
男「この辺で間違いないと思うんだが!」
?「ここよ」
男「えっ?」 ずる
男「あれれ? サケちゃん?」
サケ「ちょっと長靴と農作業用の服借りてきたんだよ……」
男「くねくねちゃんは?」
サケ「お前が近づいてきた時点で逃げたよ」
男「なん……だと……」
サケ「で、他に言うことはあんのか?」
男「なにが?」
サケ「何がじゃなくて、わざわざ泥まみれになって、正体不明の生き物をレイプしに行って、私に言うことはあるのかって聞いてんだけど」
男「……」
男「田んぼの中でしようぜ!」
男「くそっ、くそっ、完全にやられた!」
男「斧男と一緒に、田んぼのど真ん中で置いてけぼりにされた!」
男「うおおおおっ、くねるしかない!」
VS くねくね 勝利
VS 偽婦警
男「んー……」
男「これでサケちゃん喜んでくれるかな」
男「この間、セックスの話ばっかりできっと飽きてると思うんだ」
男「多分、おしゃれなのが好きだから、髪長いし、リボンちゃんとアクセ買ってきたぞ!」
男「……」
男(む、なんだ、あの女……)
男(股間にぐっとこねぇ……)
男(だが、嫌な予感がする)
『サケちゃん、変な痴女がうろついてる(>_<)』
『死にくされ』
『(´・ω・`)』
『今日は無理だから』
『(*゚∀゚)』
男「っし! っし! っし!」(三度ガッツポーズ)
>翌日。
斧男「ヴ」
男「なんだ、昨日、このアパートで殺人事件がっ!?」
男「お前ら、怪しい人間を見ていないのか?」
斧男「ヴ」フルフル
隙間女「ん゛」フルフル
男「は? 潜れそうな場所を二人で探していた?」
男「アホかっちゅーねん!」
男「待てよ……二人一緒に潜っていたってことは……」
隙間女「ん゛」ポ
斧男「ヴー」テレテレ
男「むがああああ!」
ピンポーン
男「おっ、客か」
斧男「ヴ」
男「やめろ、俺が出る!」
男「はいはーい」
女「……こんにちは」
男「なっ、綺麗!」
女「は?」
男「どうしました、お姉さん。俺に何か?」
女「昨日、殺人事件があったことは知ってますよね」
男「ああはいはい」
女「警察ですが、昨日の殺人事件について調べているんです」
男「そうですか、婦警さんですか」
男(警察なのにいい匂いがするのう)
婦警「それで、昨日の夜、怪しい人物を目撃しませんでしたか?」
男(うーん、怪しい人物ねぇ……)
男(都市伝説の感覚ならあったんだが)
男「いやあ特には見てないですね」
婦警「そうですか……」
男「……このへんにいるんですか? 犯人」
婦警「いえ、同じアパートですから。失礼ですが、お部屋を伺わせていただいても?」
男「え!?」
男(まずい! キモイのが二人ほど!)
男「えーとぉ……それはぁ~……」
婦警「……怪しいですね」
男「!?」
男「ああ~、ええと~」
婦警「すみませんが、中を……」
サケ「ちょっと」
男「さ、サケちゃん!?」
サケ「何? この女」
男「警察だよ、警察」
サケ「とうとう性犯罪をやらかしたの?」
男「やめて! 本気で捕まっちゃうからやめて!」
婦警「……」
婦警「あの、お部屋を……」
サケ「入れてあげれば?」
男「わ、分かったよ!」
男「はい、どーぞ」
婦警「……まあ、簡単な調査ですので」
男(あいつら、どこかに隠れやがった)
男(見つけられたらただじゃおかねぇ……)
婦警「……あ」
サケ「何?」
婦警「いえ、その、エロゲとエロ漫画がこんなに……」
サケ「捨てます」
男「えええ!?」
婦警「AVも……」
サケ「捨てろ」
男「うぇぇ!?」
婦警「うーん、怪しいものはないようですね」
男「はぁ……」
男(さすがに婦警さんに手出しは出来ねぇぜ)
サケ「どうもありがとうございます」
男(だが、一言は言ってやらねばなるまい!)
男「婦警さん、エロゲに手を出すのはひどいんじゃないですかね!」
婦警「捨てるって言ったのは彼女さんですが」
男「彼女!?」
サケ「違うよ」
男「傍から見たら彼女だって!」
サケ「あ?」ギヌロ
婦警「えーと、ケンカされても困りますよ」
男「なはは、ケンカするほど仲がいいと言いますからのう」
サケ「……呼ばれたから来ただけだっての!」
婦警「とにかく、何も見てないんですね」
男「ええまあ」
婦警「それなら、良かったです。それでは」
男「さようなら~」
カンカンカン(階段を降りる音)
サケ「……」
男「どうしたの?」
サケ「おかしい」
男「何が?」
サケ「あんたが女を見て襲いかからないなんて」
男「ちょっと待ってよ!」
サケ「どういうこと?」
男「いくら俺でも国家権力には逆らわないよ!?」
サケ「やりそうだから言ってるのよ」
男「いや、あのね……」
サケ「それで、何なのよ。また何度も何度も呼びつけて」
男「あ、いや……」
男「ふっ、こいつさ!」
サケ「……なに?」
男「サケちゃんには迷惑かけっぱなしだからね! バイトして買ってきちゃった」
サケ「はぁ?」
男「リボンとー、アクセ、胸につけるやつ」
サケ「ええ?」
サケ「……何の罠?」
男「いやいや、俺もね。性欲だけで女の子と付き合ったりしませんよ」
サケ「あ、そ」
男(ううん、やっぱりダメかな……)
サケ「……」いそいそ
男「お、お?」
サケ「……」マスク外し
男「おおお~?」
サケ「……どうなの? キレイ?」
男「可愛い! キャワイイよう!」
男「あ、でも、全身も見たいです!」
サケ「やっぱり性欲じゃねーか!」 げしっ
男「あうっ!」
男「まあまあ、やっぱりオシャレさんな女の子はいいよね!」
サケ「はあ……」
男「ふひひ」 むぎゅー
サケ「……」
サケ「ま、その、無理やりじゃなければ、私だって……」
男「え?」
斧男「ヴ」
隙間女「ん゛」
サケ「お前らは出てくるんじゃねぇ!」
>数日後。
男「はよー、サケちゃん」
サケ「……おい、これ」
男「え?」
サケ「これさ、あの婦警の顔じゃないの?」
男「……ああああああっ!」
サケ「なるほど、警察のフリをして、次の獲物だか、目撃者だかを探していたわけね」
男「!」
男(聞いたことがあるぞ……都市伝説で……)
男「くそーっ!」
サケ「何よ」
男「偽物だったらパイタッチくらいするべきだった!」
男「ちきしょー! 正直は敵だー!! 放り出されたー!!!」
男「ただ、ちょっと本音を言っただけじゃないのかっ!」
男「一番、一番好きなのはサケちゃんなのにーっ!」
VS 偽婦警 引き分け(勝負せず)
VS 並行世界
男「ん……?」
男「おっ、ふあぁ~」
男「通学路……」
男「カバン……」
男「斧男が作った弁当は、空っぽだ」
男「なんだ、起きたら下校途中だったってのも妙な話だな」
男「夢遊病かっ!」
男「い、いや、これは、スタンド攻撃!」
男「じゃなくて都市伝説!?」
男「何の都市伝説かねぇ」
男「……んー」
男「おっ」
サケ?「……」
男「おーい、サケちゃーん!」
サケ?「はあ?」
男「うふふー、一緒に帰ろうぜー」
サケ?「はあ? なに?」
男「なにって、サケちゃん……じゃない……?」
男「サケちゃんがマスクしてない! 制服着てる!」
サケ?「知らねぇよ! 誰だよお前!」
男「うわぁ、叫ぶ声は同じなのにっ!」
サケ?「大体酒酒って、私はサキだっての」
男「はぁあ?」
こっくりさん?「どうしたの、サキ。新手のナンパ?」
サキ「こころ。何でもないから」
男「あれぇ?」
男(こっくりさん、だよな。おっぱいでかいし、背は小さいし)
男「……」
こころ「……あ! こいつさ、学校来てないって噂の……」
サキ「あー……」
男「おいおい、俺が不登校だって? この無遅刻無欠席の!」
サキ「……何いってんのかしら」
こころ「さあ……」
男「お、おい……」
男(なんだ? 都市伝説の感じもしないし……)
男「あんた、サケちゃんっていうお姉さんいないの!?」
サキ「私は一人っ子よ!」
こころ「サキ、行こ? こいつヤバイんじゃないかの……」
サキ「う、うん」タタタッ
男「あ、待って!」
男「あ、あの……」
男「……」
男「どういうこと?」
男(その後、家に帰ってみたら、えらいことになってた)
男(俺は、引きこもりで数年ぶりに部屋からいなくなって、大騒ぎになってたらしい)
男(大泣きした両親に迎えられて、マジで困惑した)
男(親父に当たる奴は斧男で、母親は隙間女だったんだ)
男(それだけじゃない、翌日、学校に行って友達に声をかけようとしたら、もう怪訝な顔だ)
男(先生に呼び出されて……こっちが聞きてーよ!)
男(どうなってんだよ!)
男(……)
男(都市伝説の感覚もない)
男「……それどころか、だ」
男「この世界じゃあ、都市伝説ってのは、真実がちょっと含まれている程度の代物で」
男「口裂け女を彼女にしていたんだけどっつったら、大笑いとドン引きの嵐ですよ!」
男「もっと悪いことはな? Bがこころちゃんと付き合っているって事実だよ!」
男「わかります?」
サキ「……知らないわよ」
男「あー、ごめんね、付きあわせちゃって」
サキ「まあ、しょうがないわよ、委員長だし……」
男「うーん、なんでかなぁー」
サキ「……よく知らないけどさぁ」
サキ「あんた、引きこもってて、夢でも見てたんじゃないの?」
男「夢!?」
サキ「いや、並行世界に来たなんて冗談を言うつもりじゃないでしょ」
サキ「だったら、言い方は悪いけど、そういう設定の妄想を見てたとかさ……」
男「つまり……俺はサキちゃんを好き好きで、妄想の中で彼女にしてしまったと」
サキ「……怖気がするからやめてもらえる?」
男「ひどい!」
サキ「私はあんたのことなんか良く知らないんだからさ」
男「そうだね……」
サキ「……」
男「ま、俺も顔と声が同じでもさ、別人だったらそりゃ失礼だと思うし」
サキ「いやその、なんていうか、本気でそういうこと言われると反応に困るんだけど」
男「だよねー」
男「でもさ、俺は自分ではまじめに学校通ってたし、その、補習をやるのもなんか納得行かないけど」
男「引きこもってたこっちの俺はどうなっちゃったのかねぇ?」
サキ「知らないわよ」
男「なんていうかさ、かわいそうだと思うんだよね」
男「……あー、サキちゃんに言ってもしょうがないか」
サキ「いやあ、馴れ馴れしく名前を呼ばれても」
男「え、ごめんね! 元からこういう性格なもんで!」
サキ「あ、そ、そう」
男「……はあ」
>夕方。
男「ごめんね! こんな時間まで」
サキ「いいって。とにかく、混乱しているなら、無理せずにね」
男「ありがとー、優しいんだねー」
サキ「な、何言ってるのよ」
男「なんでもさ、じゃあねー」
男(……都市伝説じゃないなら、セクハラするわけにもいかないしなぁ)
男(……)
男(なんだろうなー、あれから、さっぱり都市伝説に遭わないぞ)
男(こっちの世界じゃ、都市伝説なんて嘘っぱちで)
男(そりゃあ、そういう世界じゃ、妄想みたいなもんなんだな)
男「……」
男「俺、この世界の住人じゃないんだよな……きっと」
男「俺、ここにいていいのかなぁ」
男「なんか、普段通りのテンションで接しても、誰も反応してくれないし」
男「苦笑いばっかりだ……」
男「……」
男「やだなぁ……」
男「……」
男「そういや、俺、都市伝説に脅かされる生活なんてまっぴらだって思ってたんだっけ」
男「はは、ちゃんと叶ってる」
男「……」
男「……」
女「ねえ、君」ザッ
男「……」
女「ちょっと!」
男「なんですか?」
女「……私、キレイ?」
男(マスク、つけてるってまさか!?)
男(……そんなわけないか)
男(サキちゃん、かなぁ? コートからはみ出てるの、制服のスカートだし)
サキ?「どっちなの?」
男(そっか……)
男(気を使ってくれてるのかな)
男「……へへへ」ニヤッ
サキ?「ほら、答えなさいよ」
男「ふっ、ちょっと待った!」
サキ?「え?」
男「俺は体も含めて、総合的に判断するタイプだ!」
サキ?「……は?」
男「まずはそのコートを脱いで、おっぱいを見せてもらおう!」
男「キレイかどうかの判断は、それからだ!」
サキ?「……ふざけてるの?」
男(あ、やばい、これはガチでキレてる目ですよっと)
男「くそっ、くそっ、くそーっ! おっぱいすら揉めないとか!」
男「俺を恨んでやりたい! この世界の俺を!」
男「都市伝説め! 許せん!」
男「俺はたたかってやるぞ! この世界で、自由におっぱいを揉める日のために!」
VS 並行世界 敗北
余白。
サキ「はぁ……」
サキ「うーん……」
サキ「並行世界ねぇ……」
サキ「私があいつの彼女ねぇ……」
サキ「……」 キラッ
サキ(このアクセ、『SAKE』って彫ってあんのよね)
サキ(買った覚えも、もらった覚えもないのよね……)
サキ「……まあ、ごっこ遊びくらい、付き合ってやってもいいか」
サキ「ふふふ、ばーか」
終わり。