560 : さいかいー[] - 2012/05/05 23:22:02.11 7/E5Vb/V0 140/255


戦士「全く 早く昔の勘を取り戻したいからって無茶をしたら駄目だぞ」

白騎士「わかってるよ」ムシャムシャ

戦士「本当にお前は昔から世話がかかるな 全くアタシがいないと何も出来ない」

白騎士「そうだねー」ムシャムシャ

戦士「聞いてないだろ」ズイッ

白騎士「聞いてるし戦士さんには感謝してるよ」

戦士「そうだな 5年前 この国の近くでお前を拾って以来 アンタにとってみればアタシは恩人みたいなもんか」

戦士「早く記憶を取り戻せよ ”勇者”」

白騎士「うん とりあえず頑張る」

564 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/05 23:27:39.31 7/E5Vb/V0 141/255


戦士「それで その鎧はまだ脱げないのか?」

白騎士「なんかボク 追われてた記憶があるんだよね」モシャモシャ

戦士「確かに拾った時にはボロボロだったもんな 一応応急処置はされてたけど」

戦士「それからアタシの元で兵士として働き出して 今では白騎士団の団長までやってるもんな」

白騎士「ボクにしてみればそんな大したことじゃないんだけどね」モシャモシャ

白騎士「それで恩人である戦士さんにお話があるんですが」

戦士「……ん? なんだよ」

白騎士「勇者国で勇者が旅立つって噂知ってる?」

戦士「あぁ 魔剣士と賢者の子供だからな 生まれた時もお祝いに行ったし」

白騎士「それで勇者のお供に王様がボクを推薦しちゃったんだけど」

戦士「駄目だ」

白騎士「どうしても?」

戦士「白騎士は行きたいのか?」

白騎士「まあ外で検分を広げれば記憶が戻るかもしれないし」

569 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/05 23:39:52.19 7/E5Vb/V0 142/255


戦士「どうしても行きたいんならアタシは止めないけどさ」プイッ

白騎士「大丈夫 ボクが帰って来る場所はここだから」ギュッ

戦士「そ そんなの当たり前だろ!!」

白騎士「でも今思ったんだけど 勇者様が15歳でボクは30手前なんだよね……」ガクガク

戦士「それなら余計に鎧は外さないようにしないとな」


白騎士「待ち合わせ場所はこの噴水前でいいんだよね」

戦士「わざわざこっちに来てくれるなんて優しい勇者様だな」

白騎士「なんでも魔法国での推薦の子を拾ってから来るらしいよ」

???「おっ!! アンタが白騎士か!!」タッタッタ

白騎士「君が勇者様?」

勇者「そうそう 私が勇者国の勇者だ よろしく」

白騎士「こっちこそよろしく」

勇者「馬鹿! これから私たちは仲間なんだから他人行儀は止めろよ~」バンバン

白騎士「あぁ……うん」

573 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/05 23:49:48.87 7/E5Vb/V0 143/255


剣士「おい! 勇者!! 勝手に行くなよ!!」ハァハァ

勇者「ごめんごめん 白騎士 こっちが剣士だ」

剣士「あぁ 勇者国の剣士だ よろしくな」

白騎士「こっちこそよろしく」

魔女「……魔女」

勇者「こっちは魔女 あんまり喋らないけど根は良い奴だから!!」

白騎士「よろしく」

魔女「よろしく」

白騎士「戦士さん 個性的なメンバーとの出会いに既に心折れそうです」

戦士「まあなんだ……頑張れ」

574 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/05 23:54:15.03 7/E5Vb/V0 144/255


勇者「とりあえず目的地は廃墟になってる王国だな」

白騎士「そこでなにをするんですか?」

剣士「最近 賊が根城にしてるらしいからな 俺たちで退治するんだよ」

白騎士「なるほど」

魔女「……皆殺し」ボソッ

白騎士「王国までは歩いて1週間ぐらいだね」

勇者「この辺りはあまり魔物もいないしゆっくり行こうぜ!!」


剣士「ところで 白騎士さんは飯を食うときもその兜を外さないけど どうしてだ?」

白騎士「これがボクのポリシーなので」キリッ

剣士「ポリシーってなんだよ 色々不憫だろ」

勇者「止めろよ 顔に火傷の痕があったりしたらどうするんだ 気を遣えって」

白騎士「せめて俺がいない所で言おうよ」

576 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/05 23:59:03.58 7/E5Vb/V0 145/255

勇者「王国に着いたけど……」

剣士「取り合えず中に入ろうぜ」ブンブン

白騎士「いやいや 正面から入るんじゃなくてもうちょっと警戒しようよ」

剣士「所詮賊だろ なんで俺たちがコソコソしなくちゃいけないんだよ」

勇者「その通り 私たち勇者一行に退くの文字はなし!!」

魔女「……馬鹿ばかり」

白騎士「確かに」


勇者「賊! いるんなら出て来い!!」

剣士「誰もいないみたいだな……」スタスタ

魔女「……上」

???「げっ! バレてら」ヒョイ

勇者「お前が賊か!!」

盗賊「いかにもオイラが盗賊だ お前たちは?」

勇者「勇者とその仲間だ!!」

盗賊「面白い オイラが相手になってやるよ!!」

578 : >>575 俺を使うので既に癖に... - 2012/05/06 00:05:47.32 bu6/IkJL0 146/255


剣士「なんだこいつ!? 本当に賊かよ!!」キンッ

勇者「強い!!」ガキンッ

盗賊「いやいや オイラから言わせりゃアンタらが弱いんさ!!」ヒュッ

白騎士「だって2人とも実践剣術じゃないし あまり対人戦はやってないみたいだね」

白騎士「ところで魔女ちゃんは戦わないの?」

魔女「……危ない」

白騎士「確かにね あんな密集してるところに呪文を撃ったら仲間にも当たるか」

剣士「そこで喋ってねえでお前らも手伝えよ!!」

白騎士「ボクは男の子の日だからパス」

魔女「……女の子の日」

剣士「くそっ!!」

585 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 00:15:38.49 bu6/IkJL0 147/255


盗賊「いやね 実はオイラ 勇者の親父から敵として戦ってくれって頼まれてたんだよ」

勇者「親父から!?」

盗賊「でもてんで見込み違いだね オイラを盗賊とみて油断したのが減点 自分たちの実力をちゃんと知らないので減点」

剣士「……チッ」

盗賊「ちなみにオイラは15年前にアンタの親父たちと一緒に魔王と戦った盗賊ってもんだ 少なくともオイラより強くなくちゃな」


勇者「そういうわけで盗賊に勝つために特訓だ!!」

剣士「ちょっと待ってくれ おい白騎士に魔女 なんであの時俺たちと一緒に戦わなかった」

白騎士「面倒だから」

剣士「舐めてんのか!!」グイッ

勇者「止めなって! 白騎士にも事情があるんだろ ね?」

白騎士「……かもね」

勇者「じゃあ私たちは特訓しよう」

剣士「あぁ」

590 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 00:29:29.35 bu6/IkJL0 148/255


盗賊「そんで 3日も特訓してなにか変わったのかよ 随分ボロボロになってるようだけどよ」

勇者「この3日 剣士と一緒に殺し合いをしてたんだ 舐めてると負けるぞ」

剣士「だな 俺たちはアンタに勝って先に進むぜ」

盗賊「じゃあ来いよ! オイラに勝ってみせな!!」ダッ

白騎士「今日は勝てるかな?」

魔女「……多分」

白騎士「ボクも勝てると思うよ 盗賊さんはある程度手加減してるみたいだしね」


???「くっくっく その勝負待った」

勇者「……ん? 誰だよ 私たちの勝負を邪魔するのは」

盗賊「嬢ちゃん離れろ! そいつは魔族だ!!」

陸戦騎「俺が竜族三騎衆が1人 陸戦騎だ!! こんな所に勇者がいるとは……」

剣士「陸戦騎だかなんだか知らないけどな 今の俺たちは強いぜ」チャキ

陸戦騎「いやいや 戦うのは俺じゃない 来いヒドラ!!」

ヒドラ「ギャオオオオオオ」

594 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 00:34:36.30 bu6/IkJL0 149/255


剣士「でけぇ……」

盗賊「八つの頭の竜 なんつーもんを連れて来たんだ お前たち逃げるぞ!!」

勇者「どうして!?」

盗賊「ありゃレベルが違いすぎる! 生憎オイラも純粋な戦闘要因じゃねえしな!!」

剣士「はっ! 関係ないね 今の俺の力なら勝てる!!」ダッ

陸戦騎「1人で来るとか馬鹿かよ」

剣士「はぁっ!! 首1つ貰い!!」ズバッ

剣士「どうだ!?」

陸戦騎「惜しい惜しい でもヒドラはそう簡単には倒れないよ」

ヒドラ「」ニョキニョキ

勇者「頭が生えてきた!?」ガビーン

陸戦騎「ヒドラは8つの頭を同時に破壊しないと死なないのだ!! やれヒドラ!!」

ヒドラ「ギャオオオオオオオ」

596 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 00:38:11.72 bu6/IkJL0 150/255


盗賊「八つの頭から繰り出されるブレスを避けるのは相当困難だぜ」

魔女「上級冷却呪文」ポゥ

ドゴォオオオオオオオオ

剣士「すげぇ……」

勇者「やったか!?」

陸戦騎「ヒドラはその程度の冷気じゃ死なねえよ!!」

ヒドラ「」ボォオオオオオオオ

魔女「……たいきゃくー」スタスタ

勇者「きゃっ!?」ズテン

剣士「勇者危ない!?」

白騎士「ヘッドスライディングぅうううううううう!!」ズザザー

勇者「げほっごほっ!!」

白騎士「勇者ちゃん大丈夫!?」

勇者「助けてくれてありがとう」

601 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 00:46:41.39 bu6/IkJL0 151/255


陸戦騎「もう直ぐで勇者を殺せる所だったのに邪魔しやがって ヒドラ! あの白いのからやっちまえ!!」

ヒドラ「グルゥウウウウウウ」ビクビク

陸戦騎「どうしたんだよ!!」

白騎士「じゃあとっとと片付けるかな」チャキ

陸戦騎「あぁ!? だから首を一気にすべて刈り取らないと――」

白騎士「」チャキン


勇者「親父から聞いたことがある 武の国には白騎士って騎士がいるって」

勇者「話では戦場でただの1つの返り血も浴びたことがない神速剣の使い手」

ヒドラ「グェ」ビシャ

陸戦騎「ヒドラ!?」

白騎士「ボクと戦うには首が後 3倍は必要だったね」

陸戦騎「かくなる上はこのお――ベギャ」ビシャ

白騎士「ついでに君も斬っておいたよ」

605 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 00:53:17.91 bu6/IkJL0 152/255


勇者「白騎士凄かったなぁ」

剣士「盗賊も言ってただろ 白騎士は強さのレベルが違うって」

勇者「だったら剣の使い方教わりたいよ!!」

魔女「……夕飯」

剣士「待ってろよ 今作ってるからさ!!」

勇者「ところで白騎士はどこ行ったの?」

剣士「知らない どこかそこらにいるだろ」

勇者「じゃあ私探しに行って来るね!!」ダッ


勇者「白騎士白騎士と……こんな所に鎧発見」

勇者「ってことはこっちにいるんだな 白騎士!!」ガサッ

白騎士「きゃっ!? エッチ!!」ゼンラー

勇者「ご! ごめん!!」バッ

白騎士「冗談はこれぐらいにして 何か用事?」

勇者「ご飯が出来たから呼びに来ただけです」

673 : 寝オチして起きたらスマプリやって... - 2012/05/06 08:54:06.70 bu6/IkJL0 153/255


白騎士「来ただけですって どうして敬語なんて使ってるのさ」

勇者「だって白騎士さんは偉い人だし……」

白騎士「別に今まで通りでいいよ」

勇者「……うん ところで白騎士ってなんでそんなに綺麗な顔してるのにいつも隠してるんだよ」

白騎士「なんでだろう って聞かれると困るけど なんとなくかな」

勇者「そうなんだ……」

白騎士「あのさ 着替えられないから早くあっちに行ってくれないかな」

勇者「ご ごめん!!」ダダッ

白騎士「まあおっさんの裸なんて見ても萎えるだけだけど」ズーン

678 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 09:01:01.92 bu6/IkJL0 154/255


白騎士「それで王国での用事は終わったけど 次はどこに行くの?」

勇者「なんでも親父が武の国にある勇者の装備を取りに来いって」

剣士「また戻るのかよ……」ハァ

魔女「……無駄足」

勇者「でも私たちも強くなったから良かったじゃん!!」

剣士「誰かさんは実力を隠してたけどな」ムスッ

白騎士「エヘヘ……」

勇者「それで白騎士にお願いがあるんだけど」

白騎士「どうしたの改まって……」

勇者「私に剣を教えてください!!」ドゲザァッ

白騎士「頭上げてよ!!」アタフタ

680 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 09:10:30.93 bu6/IkJL0 155/255


勇者「私たちは今回のことで痛感したんだ! 私は弱い!!」

剣士「だからってこんな奴に教わらなくても……」

勇者「白騎士が剣の実力でも遥か高みにいるのがわかる だから頼んでるんだ!!」

白騎士「ボクは別にいいけど……でも勇者国で習ってるような剣術とは全然違うよ」

勇者「それでも構わない!!」

白騎士「そうか じゃあ帰りがてらやってこうか」

勇者「わかった!!」


白騎士「はい 足元が留守だよ」ブンッ

勇者「きゃっ!?」ドシン

白騎士「1対多数じゃなくて1対1なんだからしっかり相手を見なきゃ」

魔女「……スパルタン」

白騎士「ボクそんなに厳しいかな?」

682 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 09:20:27.75 bu6/IkJL0 156/255


勇者「もう一回頼む!!」

白騎士「根性あるね 誰かさんとは大違いだ」ボソリ

勇者「来い!!」

白騎士「いくぞ!!」チャキ


白騎士「じゃあ今日の訓練はこれで終わりにしようか」

勇者「あ ありがとう」ゼーゼー

剣士「歩きながらの打ち合いなんて意味あるのかよ」

白騎士「一箇所に留まりながら修行したら帰るのが遅くなりそうだし」

白騎士「それに歩くことによって相手に集中出来るしね」

剣士「まず帰る前に勇者の奴が駄目になりそうだけどな」

勇者「」グッタリ

魔女「……満身創痍」

685 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 09:28:30.24 bu6/IkJL0 157/255

白騎士「あまりに疲れるようなら止めるけど……」

勇者「いや! これからも頼む!!」

白騎士「そ そう……」

剣士「……」


剣士「おい白騎士 ちょっと面を貸せ」

白騎士「どうかしたの?」

剣士「お前 勇者のことどう思ってる?」

白騎士「どうって 大切な仲間だけど」

剣士「勇者がお前のことを好きだって言ったらどうする?」

白騎士「どうするもなにもありえないでしょ」

剣士「確かに今は憧れかもしれないが 確実に惹かれていっている」

白騎士「……どうしてわかるのさ」

剣士「俺があいつの幼馴染だからだよ」

白騎士「わかったよ 勇者ちゃんが告白してきたら真剣に返事をする」

剣士「それでいいんだ」

687 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 09:38:30.03 bu6/IkJL0 158/255


戦士「白騎士お帰り」フリフリ

白騎士「ただいま なんか直ぐに帰ってきちゃったけど」

戦士「お前が無事ならそれでいいんだ」

勇者「それで勇者の武具なんだけど……」

戦士「あぁ 王様に会いに行こう」スタスタ


武王「白騎士 良くぞ戻った」

白騎士「武王様も元気そうでなによりです」

武王「それで今回は勇者の装備を見に来たのだな」

勇者「はい!」

武王「あの武具は今は行方知らずの先代勇者が魔王を倒した際にこの国に置いていったものだ」

戦士「アタシと武王で管理してるんだけどよ これだ」ガチャ

勇者「美しい……」

武王「精霊が作り出した神聖な武具だからな」

白騎士「」

689 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 09:43:15.05 bu6/IkJL0 159/255


白騎士「戦士さん」

戦士「どうしたんだ白騎士」

白騎士「いや 今までありがとうってね」

戦士「なんだよ まるで別れの言葉みたいじゃないか!!」

白騎士「……うん ありがとうさよなら」ブスッ

武王「戦士!? 白騎士! キサマなにをしておる!!」

白騎士「武王様 あなたも死んでください」ズバッ

武王「ギョペッ」ベシャ


勇者「白騎士……」ペタン

白騎士「腰を抜かすか それでいいんだよ」

白騎士「黒槍!!」

黒槍「」スタッ

白騎士「他の2人と一緒に武の国を滅ぼして来い」

黒槍「」バッ

693 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 09:50:31.70 bu6/IkJL0 160/255


勇者「白騎士! なにしてるんだよ!!」

白騎士「なにをしてるって 武の国を滅ぼそうとしてるんだよ」

剣士「おまえ! 魔族だったのか!?」バッ

白騎士「魔族? 違うね 俺は純度100%の人間だ」

勇者「ならなんで人間たちを!?」

白騎士「……いや今は語ることがないな 俺のことが理解したいならもっと強くなって 俺とマトモに戦えるようになるんだな」スタスタ

魔女「……」

白騎士「すまんね 俺はこれから行くところがあるんだ」スタスタ


黒槍「」スタッ

白騎士「終わったか じゃあ我が家に凱旋というこうか」

699 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 10:04:21.70 bu6/IkJL0 161/255


魔界

狼娘「陣形崩すな!! ここを落とされたら城も落とされるぞ!!」

兵士「はい!!」

狼娘「全く!! 竜族の連中め 連日連夜侵攻して来やがって……」

兵士「狼娘様報告です!!」

狼娘「なんだ!?」

兵士「竜族の側面から謎の魔族が攻撃を加えています!!」

狼娘「まさか!? 黒騎士か!!」

兵士「いえ その内の1人はどうやら人間らしく……」

狼娘「人間がアタシたちの戦争に介入だって!?」


白騎士「やっぱり竜族はかてぇや ここ削ったら黒杖はあっちの回復やってやれ」

黒杖「」コクリ

702 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 10:15:21.61 bu6/IkJL0 162/255


狼娘「そこの男! なにをしに来た!!」

白騎士「援軍だよ! 手伝ってやろうっていうんだ黙ってろ!!」ズバッ

黒槍「■■■■■――――っ!!」ブンッ

兵士「狼娘様 どうなさいますか?」

狼娘「とりあえず一緒に竜族を倒すぞ!!」

オォオオオオオオオオオオ!!

白騎士「なんだ もう撤退か 拍子抜けだぞ」

狼娘「援軍感謝する それでアンタは誰だ? 黒槍たちを連れてるし……」

白騎士「なんだ俺のこと……って今は白いのか でもまあ……」

白騎士「予想以上に良い女になってるじゃねえか」ワシワシ

狼娘「頭を弄るのは止めろ……ってそのセリフ まさか……」

703 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 10:20:54.24 bu6/IkJL0 163/255


魔王城

魔族1「知ってるかよ 黒騎士様が帰って来たんだって」

魔族2「でも黒騎士様って人間だったらしいぜ」

魔族1「なんか裏切られた気分だよな」


メイド「全く 突然帰って来たと思ったら人間の格好をして なにを考えてるんですか」ハァ

白騎士「さあな」

狼娘「メイドさん そいつの処遇どうするんだよ」

メイド「狼娘さん……」

狼娘「言っておくけど!! アタシは認めねえからな!! 一番アタシたちが大変な時期にいなかった奴のことなんて認められるか!!」プイッ

白騎士「ところで戦況はどうなってる?」

狼娘「聞けよ!!」ガーッ

メイド「こちらがかなり押されています 兵も残り僅かです」

白騎士「ふぅん」

705 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 10:24:49.63 bu6/IkJL0 164/255


白騎士「魔子はどうな――げほっ!?」

魔子「パパ!!」ギュー

白騎士「なんだ魔子か 大きくなったな」ナデナデ

魔子「パパもお帰り!!」

メイド「魔子様には現在魔王代理としてやってもらっています」

白騎士「……そうか 良い子で待ってたか?」

魔子「うん! メイドさんがパパは絶対に帰って来るからって!!」

白騎士「いや本当に良い子だな」

魔子「エヘヘ……」テレテレ


白騎士「メイド 広間に生き残ってる兵士を全員集めてくれ」

メイド「……了解しました」ダッ

708 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 10:31:53.84 bu6/IkJL0 165/255


ザワザワ

白騎士「なんだ本当に減っちまったな魔王軍も」

メイド「どうなさるんですか?」

白騎士「みんな聞いてくれ! 俺は5年前の大戦で四天王をやっていた黒騎士だ!! 今は白騎士って名乗ってる!!」

魔族1「どうして人間が魔族の味方なんてしてるんだよ!!」

白騎士「そりゃ人間が憎いからだ!! 今だって魔王を殺した人間が憎い!!」

魔族2「そうだそうだ!!」

白騎士「だけどよ! 帰ってきたらお前たち人間じゃなくて同じ魔族同士と戦ってるじぇねえか!!」

魔族3「それは竜族が逆臣だからで……」

白騎士「あぁそうだ! だが俺はそれでもこの内乱は馬鹿らしいものだと思ってる!!」

魔族4「馬鹿とはなんだ馬鹿とは!!」

白騎士「馬鹿も馬鹿だ!! だから俺が行って今すぐ内乱を収めてくる! 付いて来たい奴は勝手について来い!!」バッ



709 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 10:39:56.22 bu6/IkJL0 166/255


メイド「あんな売り言葉に買い言葉では誰も付いてきませんよ」

白騎士「なんだ メイド怒ってるのか?」

メイド「怒ってません」ブスッ

魔子「アタシも行く!!」ブンブン

狼娘「危険だって魔子!!」

メイド「そうです 魔子様には城を守ってもらう役目がありますから」

メイド「代わりに私が行きます」ザッ

狼娘「メイドさん!?」

メイド「木偶 あなたを殺すのは私なので忘れないように」ボソッ

白騎士「やっぱり怒ってるじゃん」

メイド「それで行くのは私と木偶 それに黒三兄弟だけですか……」チラリ

狼娘「わかったよ! アタシも行けばいいんだろ!!」

710 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 10:44:31.57 bu6/IkJL0 167/255


メイド「ところで木偶 その右目はどうしたんですか? 生えてきたんですか?」

白騎士「あぁ これは魔王がくれたんだよ」

メイド「魔王様が……」

白騎士「俺と一緒に色々な景色を見たいんだとさ」

メイド「……そうですか この戦いが終わったらその辺りの話も聞かせてもらいます」スタスタ

白騎士「全くつれないな」


白騎士「それでこっちは狼娘か」

狼娘「狼娘様だ! アンタの後釜で魔王四天王になったんだから」

白騎士「へぇ 大出世じゃん ところで他の四天王は?」

狼娘「今は私1人だけど……」

白騎士「ドンマイ」ポンポン

狼娘「優しくアタシの肩を叩くな!!」

765 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 13:52:46.28 bu6/IkJL0 168/255


白騎士「さてさて まさか俺の魔王軍復帰戦第一戦がアンタとはな」

陸戦騎「…………」

白騎士「今度は俺を誘わないのか?」

陸戦騎「お前さん 先日王国近くで陸戦騎を名乗る魔族を斬ったか?」

白騎士「斬ったよ」

陸戦騎「あれはワシの息子だった このご時世だ 死んだとて不思議ではないが!! それでもワシはお前が許せん!!」ジャキ

白騎士「いいね 復讐で人を斬るなんてわかりやすい!!」

狼娘「」チャキ

白騎士「手を出すなよ これは男同士の一騎打ちだ!!」ブンッ

ガキンッ

773 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 14:00:57.93 bu6/IkJL0 169/255


陸戦騎「お主が人間だったのは驚いた!! 人の身でそこまで強いとはな!!」

白騎士「そりゃどうも!!」

陸戦騎「ワシの息子はドラ息子でな! ワシの名を騙り軍規は乱すわ犯罪を犯すわで最低の男だった!!」

白騎士「……」

陸戦騎「それでもあやつはワシの息子だったんじゃ!!」

白騎士「……そうか」ガキンッ

陸戦騎「お前さんと戦ったのは2度 本当に強いな ワシの負けだ」

白騎士「あぁ 俺の勝ちだな」スッ

陸戦騎「ワシを殺せ 殺したとしてもワシの部隊には手を出させんように言い含めてある」

白騎士「俺はお前を殺さない」

陸戦騎「なにを甘いことを言っておる! これは戦争だぞ!!」ドンッ

白騎士「戦争以前にアンタは俺の家族だ!!」

777 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 14:09:16.84 bu6/IkJL0 170/255


白騎士「よく聞け竜族共!! 俺は魔族全員を家族みたいに思っている! お前らは全員俺の家族だ!!」

白騎士「家族が喧嘩して殴りあうのはわかる! だが家族同士で殺し合うのはおかしいだろう!!」

白騎士「俺はお前らの主も殺さない だから頼む! 俺を竜王の元まで連れて行ってくれ!!」ガバッ

陸戦騎「お前……」

メイド(なんなのだあれは? 極端に偏った理想論で他者を虜にする あれではまるで……)

陸戦騎「わかった お前さんを竜王様の下まで連れて行こう」

竜族1「俺も白騎士さんに付いて行くことにしたぞ! もう同族同士で争うのは嫌だ!!」

竜族2「白騎士さんについて行けば俺たちの家族にも手を出さないんだろ!!」

白騎士「当たり前だろ!! それも含めて全員家族だ!!」

メイド「あれではまるで勇者みたいではありませんか」

910 : ただいまー[] - 2012/05/06 16:23:57.05 bu6/IkJL0 171/255


陸戦騎「だがワシらはともかく 竜族にはまだ空戦騎と海戦騎がおるぞ」

白騎士「まあなんとななる!!」


空戦騎「なんだ陸戦騎の野郎 魔王軍に降ったのか情けねぇ ここは三騎衆最強の我が空戦騎の部隊――ぎゃっ!?」

???「」ヒュッ

空戦騎「俺に矢を射るとはなに奴だ!!」

エルフ王「エルフの一族 盟約によって参上仕った 生憎私の弓はそれほどの高さの獲物なら軽く落とすぞ」


海戦騎「なんだ陸戦気も空戦騎も情けない ここは我らが海戦――」バタリ

淫王「ここは私たち淫魔の一族が引き受けたよ~~」フリフリ

938 : もう直ぐ終わるけど 今日中に終わ... - 2012/05/06 16:42:26.45 bu6/IkJL0 172/255


白騎士「嬉しいな 俺たちの家族はみんな死にたがりばかりだ……よし! このまま竜王の元まで一直線に行こうぜ!!」

オォオオオオオオオオオ!!


竜王「ありえん 一体どういう戦をすれば敵まで吸い込み この5年間離れていた他の四天王をも飲み込み大部隊を作り出せるのだ」

竜王「いや これは奴の底力を見切れなかった余の敗因か……」

白騎士「竜王! 会いに来たぞ!!」バタン

竜王「久しぶりだな 黒騎士……今は白騎士と名乗っているとか」

白騎士「あぁそうだ」

竜王「正直 初めて見たときは眼中にも入らなかった男がここまでになるとは思わなかった」

竜王「いや 変わったのは魔王の意思を継いでいるからか」

白騎士「おい竜王 なにをしようとしている!?」

竜王「大人としての責任の取り方だ この戦は余の負けだ ならば余が責任を取らねばならぬ」チャキ

白騎士「自殺なんて考えるんじゃねぇ!! アンタも俺の兄弟だ!!」

竜王「兄弟か そんな言葉が今となって後ろ髪引かれるとはな」

ザシュッ

962 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 16:50:57.31 bu6/IkJL0 173/255


竜王「……陸戦騎」

陸戦騎「竜王様 もう辞めにしましょう」ポタポタ

竜王「なぜだ 余は自分なりの責任のとりかたを……」

陸戦騎「魔族とて誰でも間違うことはあります ようはそれを次に生かせるかどうかが大事なのです」

陸戦騎「それにワシももう同胞が死ぬのは見たくないのでな」

竜王「陸戦騎……白騎士様」

白騎士「なんだ?」

竜王「すまなかった 許してくれ」

白騎士「……いいよ これからも魔王軍の仲間として頑張ってくれるなら許すさ」

竜王「ありがとう……」

982 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 17:04:51.00 bu6/IkJL0 174/255

白騎士「ただいま魔子!!」

魔子「お帰りなさいパパ!!」ダキッ

狼娘「まさか内乱を殆ど血を流さずに終わらせてしまうなんて……」

淫王「それほどの才能が眠ってたってことだよ~ 私の目に狂いはなかった」キリッ

白騎士「ビッチが近くにいると魔子の教育に悪いからとっとと国に帰れ」シッシッ

淫王「魔子ちゃん~ 新しいお母さんだよ~~」ナデナデ

白騎士「触れるな帰れ 歩く猥褻物陳列罪」

魔子「お姉ちゃん!!」

淫王「お姉ちゃんじゃなくてママだよ~」

メイド「…………」


白騎士「」zzzzz

魔子「」zzzzz

???「」チャキ

白騎士「夜這いは二度目だったか メイド」

メイド「……」

991 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/05/06 17:14:14.35 bu6/IkJL0 175/255


メイド「5年前なにがあったのか? なぜあなたが人間たちといたのかを問い質しに来ました」

白騎士「そうか とりあえず外に出ないか? 魔子が寝たばかりなんだ」バタン


白騎士「そういえば メイドと一緒に酒を飲むのは初めてか」

メイド「私はメイドですので」

白騎士「それ以前に魔王軍の仲間だ もうちょっと砕けていいと思うがな」

メイド「それで話を」

白騎士「あぁ お前たちを逃がした後俺は長い時間足止めをしていたはずだ」

メイド「”はず”とは?」

白騎士「俺もぶっちゃけ途中までしか覚えてない 気付いたら森の中で寝てたからな」


18 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 17:25:59.26 AL1dhWaH0 176/255


白騎士「気付いた時点で既にかなりの深手を負っていたんだが そこで俺を助けて治療をしてくれた奴がいた」

メイド「誰ですか?」

白騎士「元勇者パーティの1人 盗賊だよ」


5年前

黒騎士「うぅ……」ガバッ

盗賊「おいおい勇者 無理しちゃいけねえよ」

黒騎士「お前は……盗賊か」

盗賊「驚いたぜ 戦争やってるからなにか武具でもかっぱらおうと思ったら傷だらけのお前さんが倒れてるんだからよ」

黒騎士「なんだ まだそんな泥棒紛いのことをしてるのか」

盗賊「オイラ盗賊だからよ 勇者たちと一緒に魔王倒したのだって報酬が良かったからだしな」

黒騎士「お前に1つ相談があるんだが……」

盗賊「なんだい?」

黒騎士「武の国に補完されてる勇者の武具を盗めないか?」

22 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 17:35:24.24 AL1dhWaH0 177/255


盗賊「そりゃ幾らオイラだって難しいぜ なんせ次の勇者が出てくるまで戦士と武王2人じゃないと開けられない鍵 そんでもって金庫は武の国が滅んでも残るんだからよ」

黒騎士「だよな だったら俺が直接盗むしかないか」

盗賊「聞くけどよ あの武具持ってなにするつもりだい?」

黒騎士「少し確かめたいことがあってな」

盗賊「まあオイラにゃ関係ないけどな あんまり無茶すんなよ」

黒騎士「あぁ」


白騎士「こうして俺は記憶喪失のフリをして戦士に取り入り勇者に取り入り こうして勇者の兜を手に入れたんだ」フリフリ

メイド「しかしどうしてそんなものを……」

白騎士「それは言えないや いくら家族でもな」

メイド「白騎士様 お願いがあります」

白騎士「なんだよ改まって」

メイド「私が生涯あなたの側に仕えることをお許しください」

白騎士「」

24 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 17:44:05.21 AL1dhWaH0 178/255


メイド「あなたこそが私が仕えるべく王の器を持つお方です」

白騎士「俺はそんな柄じゃないんだけど」

メイド「あなたがどう思おうとも 今魔界は白騎士様を中心に纏まっています」

メイド「だからこそ 私はあなた様に仕えたい」

白騎士「……どちらかというと魔子に仕えてもらいたいんだけど それじゃあ納得しないんだろ?」

メイド「はい」

白騎士「だったら勝手にしなよ」

メイド「はい!!」


メイド「白騎士様 なんなりと私に御用をお申し付けください」ニコニコ

狼娘「ねぇ なんだか最近 メイドがやたら白騎士に近づいてるんだけど」

白騎士「俺は知らん」ハァ

30 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 17:56:46.22 AL1dhWaH0 179/255


白騎士「メイド 魔王軍の再編をして残りの3国……実質武の国は動かないだろうから2国を攻めるのにどれだけの時間がかかる?」

メイド「再編は恐らく半年ほど時間がかかるかと」

白騎士「そうか その間まで暇だなー」

狼娘「自分とこの部隊鍛えろよ」

白騎士「いや そういうのは黒刀辺りが嬉々としてやってくれるから俺はすることがない ってか人に教えるの苦手なんだ俺」

白騎士「ということはこれはもう魔子と遊ぶしかないということか!!」キリッ

魔子「わーい♪」

メイド「白騎士様 竜王様が謁見を求めていますが」

白騎士「竜王が? 何の用だろ」

メイド「殺りますか?」チャキ

白騎士「やらんでいい 通していいぞ」

メイド「はい」スッ

32 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 18:03:56.51 AL1dhWaH0 180/255


竜王「お久しぶりです 白騎士殿」

白騎士「竜王もな それに陸戦騎も」

陸戦騎「はっはっは! 今回は竜王様の付き添いだ!!」

白騎士「それで俺に用事ってなんだよ」

竜王「あのだな……」モジモジ

白騎士「モジモジするなよ 気持ち悪いな」

竜王「白騎士殿 あなたは結婚に興味はないか?」

白騎士「俺男色の趣味とかないから」ヒキッ

竜王「余ではなく余の妹とだ!!」

メイド「」ヒュッ

陸戦騎「キサマ! なにをする!?」

メイド「明らかな政略結婚の話 そのようなご機嫌伺いに我が主が乗るとでも?」

白騎士「止めろ止めろ そこのところは竜王だってわかって言ってるんだろ」

竜王「うむ 実はだな」

38 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 18:40:32.34 AL1dhWaH0 181/255


竜王「どうやら余の妹が黒騎士時代からお主のことが気になってたらしくてな」

白騎士「俺ってそんなに有名だったの?」

メイド「竜族の軍団をたった一騎で足止めしたお方なので」

竜王「それで今回の武名を聞いて妹がな 我が城で会わせろと暴れ周り……」

白騎士「すまん そんなに恐ろしい人なのか?」

陸戦騎「竜王様の妹君でなければ空戦騎に抜擢されていたぐらいだ!!」ガッハッハ

白騎士「今回の話はなかったことに……」

竜王「頼む! このままだと余が妹に半殺しにされてしまう!!」

白騎士「俺だって嫌だよ!!」

陸戦騎「白騎士 ワシからも頼む」ペコリ

白騎士「うぅ……」

44 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 19:00:13.40 AL1dhWaH0 182/255


メイド「白騎士様 今回のお話受けてよろしかったのですか?」スタッ

白騎士「魔王に一途じゃない俺に軽蔑でもしたか?」

メイド「いえ 私が主の決定に異を唱えることはありませんから」ブスゥ

白騎士「俺は今でも魔王を愛してるよ でも色々考えることがあってさ」

メイド「魔子様のことですか?」

白騎士「違うよ 確かに魔子にも母親が必要な歳だけど だけど結婚なんて本人の意思で行わなきゃ長くは続かないだろ」

メイド「…………」

白騎士「会って気に入らなかったら断るつもりだよ」

メイド「そうですか」

白騎士「魔王との約束もあるしな」ボソッ

メイド「なにかおっしゃいましたか?」

白騎士「いいや」

54 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 20:18:45.82 AL1dhWaH0 183/255


竜妹「初めまして 私が竜王の妹の竜妹です」

メイド(清楚そうで案外普通ですね)ボソボソ

白騎士(どこが凶暴なんだ?)ボソボソ

竜妹「白騎士様 お兄様がなにか私のことについて喋りませんでした?」

白騎士「凶暴だとか?」

竜王「白騎士殿!?」ガタッ

竜妹「お兄様 後で話があるので逃げないでくださいね」ガリッ

白騎士「大理石の机が握力だけで粉々になった」

竜妹「あらお恥ずかしい」イヤンイヤン

竜妹「それとお兄様 そろそろ気を遣ってほしいんですけど」ギリギリ

白騎士「なんで大理石粉々になっとるん?」

竜王「そ それでは後はお若い2人に任せて……」ササッ

メイド「では……」ササッ

72 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 21:07:04.66 AL1dhWaH0 184/255


白騎士「竜王に聞いたんだけど 竜妹は俺のことが気に入ってたとか」

竜妹「はい 兄の軍をたった1人で足止めするなんて凄いと思いまして」

竜妹「強い男の人に女は憧れるんですよ」ニコリ

白騎士「実際俺なんてそんなに大したものじゃないんだけどな」ポリポリ

竜妹「そんなことありません 実際に会ってみてわかりました あなたは私の理想どおりの人です」

白騎士「理想通りって 竜妹の理想ってどんななのさ」

竜妹「世界の王になれる器を持っている人」

白騎士「」

竜妹「お兄様は少しその辺りの力が足りなかったようですけど」ハァ

白騎士「ここまで素直な女は初めて……いや前にも1人いたか」

竜妹「それでどうでしょうか?」

白騎士「仮に俺が世界を支配出来るとしても 自分の目的の為に全部台無しにしてしまう男だ」

白騎士「一緒になってもがっかりするだけだぞ」ガタン

竜妹「」ニコニコ

79 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 21:39:41.90 AL1dhWaH0 185/255


メイド「それでどうなりました?」

白騎士「断られるだろ」

メイド「もし良いお返事をもらえたら?」

白騎士「それは……」

兵士1「報告します! 竜妹様が来ております!!」

メイド「」ジトッ

白騎士「行って来るよ」


白騎士「それで今日はなんの用だよ」

竜妹「嫁ぎに来ました」ニコニコ

白騎士「あのな 俺はまだ返事をしてないんだが」

竜妹「でも良い返事をするつもりだったんでしょう?」

白騎士「……まあな」

竜妹「荷物はこれだけで大丈夫ですので 良束者ですがよろしくお願いします」

84 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/06 22:06:19.66 AL1dhWaH0 186/255


竜妹「魔子ちゃん 一緒に遊びましょ」

魔子「なにするのー?」

メイド「なんだかんだで馴染んでますね」

白騎士「嬉しいのやらなんのやら複雑な気持ちだな」

淫王「なんで白騎士くんは私じゃなくて竜妹ちゃんを選んじゃったんだろうね~空気ちゃん」

狼娘「アタシは空気じゃない!! 初期キャラなのに……」ウッ

白騎士「…………」

メイド「どうかされましたか?」

白騎士「いや なんでもない」

竜妹「……」

168 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/08 05:40:03.93 L59BNmW+0 187/255


竜妹「失礼します白騎士様 少しお話が……」ガチャ

白騎士「なんだどうした?」

竜妹「白騎士様はなにか重要ななにかをしようとしてらっしゃいますね」

白騎士「……いきなりどうした?」

竜妹「なにやら決心がついた顔をしていましたので」

白騎士「まあそうだな いきなり俺と一緒になったことを後悔すると思うぞ」ニヤニヤ

竜妹「いえ 私の旦那様はそんないい加減な人じゃないんと信じてるので」

白騎士「買い被りすぎだ 俺が魔界に帰って来たのだってボロボロの魔王軍を建て直したかっただけだしな」

白騎士「それで俺がいる必要がなくなったらこうやったまた抜けようとしてるんだ」

竜妹「白騎士様こそご自身のことを過小評価しすぎています」

竜妹「魔族全体が家族ならあなたは父親 既に魔族にはなくてはならない存在なのですよ」

白騎士「……」

竜妹「ですのでなにがあってもここに戻ってきてください 戻らなければ魔族は近い内に崩壊しますよ」

169 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/08 05:43:59.97 L59BNmW+0 188/255


白騎士「酷いいいようだな」

竜妹「事実ですから」

白騎士「あぁーなんだ? お前案外良い女だな」

竜妹「今頃お気づきになったんですか?」フフッ

白騎士「魔子のこと頼んだ」

竜妹「いってらっしゃいませ」


白騎士「……」スタスタ

狼娘「どこに行くつもりだよ」スッ

白騎士「ん? ちょっとそこまでな」

狼娘「また前みたいに戻って来ないつもりだろ」

白騎士「戻って来るだろ 生きてりゃ」

狼娘「つまり死ぬ可能性もあるってことだろ」

白騎士「幾分かは」

171 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/08 05:58:33.71 L59BNmW+0 189/255


狼娘「アンタがなに考えてるかなんて昔からわかんなかったけどさ」

狼娘「ここでアタシたちと馬鹿やって暮らすだけじゃ駄目なのかよ……」

白騎士「駄目だな」

狼娘「だったらアタシと戦え! アンタが負けたら行くなよ!!」チャキ

白騎士「もっと夢がある願いにしろよ アタシと結婚してとか」チャキ

狼娘「生憎だけど アタシたち狼人族の女は自分より弱い男とは子作りしないんだ!!」ビュンッ

白騎士「納得した」ガキンッ


白騎士「それであんな啖呵きって戦ったのに負けたと……まあ昔よりは強かったけどよ」

狼娘「……アタシも連れてってくれよ 昔みたいにさ」

白騎士「えっ? 奴隷としての身分を出してくるとかお前マゾなの?」ヒキッ

狼娘「違う! アタシは四天王にもなったし実力だってそれなりにある!! もうアンタたちの足手纏いにはならないだろ!!」

狼娘「もうなにもせずに後悔するのは嫌なんだよ……」ポロポロ

白騎士「……」


仕事行って来る

191 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/08 21:40:46.21 L59BNmW+0 190/255


白騎士「……はぁ 言っておくが俺たちはお前のことを足手纏いなんて思ったことは一度もねーよ」ナデナデ

狼娘「だって……」グスッ

白騎士「そもそも連れて来たのだってお前に才能があると思ったからで そういや言ってなかったな」

白騎士「この5年間 本当に頑張ったな ありがとよ」ナデナデ

狼娘「うぅ……ばかぁ……」グスグス


白騎士「それで今度はお前か 見送りに来てくれたの?」

メイド「……魔子様に挨拶はされていかないのですか?」

白騎士「直ぐに帰って来るんだ 下手なことを言って愚図られても困るしな」

メイド「あの子は白騎士様と魔王様の子ですよ 見た目よりずっと大人です」

メイド「それに 魔王様を失った悲しみを知っているあなたが魔子様に同じ悲しみを与えるつもりで?」

白騎士「――っ!? お前は本当に人が嫌なところ突いてくるな」

メイド「申し訳ありません それが私の生き甲斐ですので」

192 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/08 21:55:07.27 L59BNmW+0 191/255


メイド「出過ぎた真似を致しました 処罰は如何様にも受けるつもりでいるので」

白騎士「やらねーって 狼娘に続いてマゾ2号かよ」

メイド「それがご命令なら」

白騎士「冗談を本気で返さないでくれ」

メイド「……もう1つ出来すぎたことを言うならば あなたの帰りを待っているのは私も同じということです」

メイド「申し訳ありません 主を信じない私は死んだ方がいいですねはい」チャキ

白騎士「頼むから自分を追い込むのは止めろ 笑えない」

メイド「わかりました」

白騎士「ただまぁ お前は魔王に次いで長い付き合いなんだからよ 帰って来たらまた酒に付き合えよ」

メイド「かしこまりました」

白騎士「じゃあ頼むぞ」スタスタ

メイド「いってらっしゃいませご主人様」ペコリ

195 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/08 22:19:48.20 L59BNmW+0 192/255


勇者国

白騎士「拍子抜けするほど簡単に侵入出来たな」

白騎士「夜中だからってこともあるが あの秘密をそれほど漏らしたくないのか」

白騎士「それともどこかの勇者さんが権限使って城の兵士と夜勤を交代してもらったか」

勇者「……」

剣士「」

魔女「」

白騎士「なんだ 知った顔が雁首揃えて 同窓会でもするつもりか?」

勇者「武の国のことはこの際置いておくけど ここから先に行ってなにをするつもりだ?」

白騎士「この国のお妃様が超綺麗なので夜這いを仕掛けに行きます とでも言えば満足か?」

魔女「……23点」

白騎士「地味に低い点数だな」

勇者「真面目に答えろよ!!」ドンッ

199 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/08 22:45:46.96 L59BNmW+0 193/255


白騎士「殺す」

勇者「――っ!?」ビクッ

白騎士「魔剣士の親族を持ち物を兵士を国民を名誉を文献を……奴の生きた証をすべて殺す」

剣士「ふざけてんのか!?」

白騎士「ふざけてないさ これが俺がやらなくちゃいけないことだからだ」

勇者「どうして私の両親をそんなに恨んでるんだ!! なにか理由があるんだろ!!」

白騎士「調子に乗るなよ ちょっとの間一緒にいたから俺のことがわかった気でいたのか?」

勇者「そうだ! アンタは悪い奴じゃない! ヒドラに襲われた時だって助けてくれたじゃないか!!」

白騎士「これから俺がなにを言っても否定で返されるだろうから これからは剣で語れ 初めから話し合いで解決出来るなんて思ってないだろ」チャキ

剣士「上等だ!!」ガキンッ

白騎士「お前はなんつーかなぁ 剣の才能がないとか散々言われた口だろ」

剣士「うるさい!!」ビュンッビュン

白騎士「いや 案外そういったタイプが伸びると俺は思うぞ 近場にそんな奴がいたしなっと」ヒュッ

剣士「がっ!?」ドシン

白騎士「才能は実力が先についてくるが 努力は実力が後にしかついてこない 今はお前の方が弱いな」

魔女「……氷結下級呪文」ヒュッ

200 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/08 23:02:53.75 L59BNmW+0 194/255


白騎士「おっと 相変わらず絶妙なタイミングで撃ってくるな」

魔女「……氷結中級呪文」ヒュン

白騎士「さっき 上級呪文を撃ってれば俺と剣士両方仕留められたのにな」

魔女「……私にそんなことは出来ない」

白騎士「いや 責めてるわけじゃない 責めるべきは……」

魔女「……氷結上級――」

白騎士「氷結上級呪文」ビュンッ

魔女「きゃっ!?」

白騎士「魔法使いでもない男に魔力負けする弱さだな」

勇者「タァアアアアアアアアア!!」ビュンッ

白騎士「そんでもって今までのが陽動で本命がこっちね 連携もとれるなんて成長したじゃないか」ガキンッ

勇者「あれからみんなで特訓したからな!!」

204 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/08 23:16:43.91 L59BNmW+0 195/255


白騎士「だが悲しいかな 連携が幾らとれていようが個々の実力が低すぎる」ビュンッ

勇者「くっ……」ドシン

白騎士「……」

勇者「殺せ!!」

白騎士「命令すんな さっきも言った通り奴に関係あるものすべて殺す」チャキ

勇者「」グッ

白騎士「……いややっぱり止めだ」スッ

勇者「なっ!? なんで殺さない!!」

白騎士「死にたがりのドマゾ3号かよ いい加減に勘弁してくれ」

勇者「だから真面目に!!」

白騎士「おっさんの気持ちがわかったって所かな」

勇者「……?」

白騎士「しばらくここで寝てろ 死んだっていいことないんだしな」ガンッ

勇者「きゅう~」バタリ

205 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/08 23:27:29.21 L59BNmW+0 196/255


白騎士「……久しぶりだな兄弟」ニヤリ

魔剣士「出来れば会いたくなかったがな」ニヤリ

賢者「勇者さん もうこんなこと止めにしませんか?」

白騎士「なにも知らない人間のセリフだな」

魔剣士「そういうことだ賢者 争いはもう避けられない」パチンッ

魔兵1「」ジャキ

魔兵2「」

魔兵3「」

白騎士「なんだこの鎧人形」

魔剣士「魔法国で作られた魔道兵士だ 武の国の王が暗殺されたってことで魔法国の王が送ってくれてな」

白騎士「人形じゃ俺は倒せないぜ」ヒュンッ

魔兵1「」ガキンッ

白騎士「……ん?」

魔剣士「そいつは剣も通さない魔法も効かない特別製だ これが量産された暁には魔族は1匹残らず殲滅出来る!!」

白騎士「なんだこれ欲しい 後でくれ」

230 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 20:29:24.43 bsRIBNO40 197/255


白騎士「……なるほど 魔法国製は伊達じゃないってことか 中々に隙がない」

魔剣士「そろそろ諦めたらどうだ?」

白騎士「はっ! 俺は生まれてこの方 諦め方なんて教わったことないんでな」チャキ

黒槍「」ポンポン

白騎士「ってお前らなんでここにいるの?」

黒杖「」ジーッ

白騎士「お前らがやるって?」

黒刀「」コクコク

白騎士「……早く終わらせてくれよ」

黒槍「■■■■――――っ!!」

魔兵1「」ジャキ

234 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 20:44:27.11 bsRIBNO40 198/255


魔剣士「あっはっはっは!! 本当に早く終わったな」

黒槍「」ボロボロ

黒杖「」ボロボロ

黒刀「」ボロボロ

魔剣士「これでお前は1人だ」

白騎士「……」

魔剣士「やれ! 魔兵共!!」

魔兵1「」ダッ

白騎士「全く」スッ

スパッ

魔兵たち「「」」バラバラ

魔剣士「なっ!? 魔兵が……」

白騎士「俺の仲間は揃いも揃ってお節介が好きらしい」ジャキ

235 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 20:56:51.74 bsRIBNO40 199/255


魔剣士「なぜ魔兵が!?」

白騎士「俺の右目は魔王の目が入ってる あいつが使ったら結界の綻びを見つけるぐらいしか用途はなかったみたいだが 俺が使えば物の綻びも見えて戦闘にも応用出来る」

魔剣士「だがさっきは攻撃が通じなかったはずだ!!」

白騎士「確かに さっきまで綻びの1つも見つけられなかったけどな そこは黒槍たちが死ぬ気で綻びを作ってくれた」

魔剣士「たかだが人形如きに……っ!!」

白騎士「人形でも俺の仲間なんでな 気を遣ってくれたんだろ」

賢者「気を遣った?」

白騎士「そうだ この舞台に観客はいらない いるのは3人の道化だけだ そうだろ兄弟」

賢者「あなた……」

魔剣士「…………」

白騎士「さて この兜に見覚えがあるだろ」

賢者「勇者様の……」

白騎士「そうだ 勇者にしか装備できない兜だ」

238 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 21:08:24.45 bsRIBNO40 200/255


白騎士「ちなみに俺はこれを装備しようと思っても出来なかった」

白騎士「まあ子供しか勇者になれないなんてロマンチックな迷信でもなければ装備出来ないはずがないんだけどな」

賢者「私たちの娘が勇者になったからじゃないんですか?」

白騎士「そうだな 勇者の血筋を持った人間の子供が勇者になる 新しい勇者が出来て俺が魔族に降ったから勇者の力がなくなった」

白騎士「だがもし 俺が最初から勇者じゃなかったらどうだ?」

賢者「あなたは誰がどう見ても勇者さんじゃ……」

白騎士「入れ替わったとしたら? 普通なら勇者が入れ替わるなんてありえない だが勇者には自分に良く似た兄弟がいた」

魔剣士「…………」

白騎士「口調を直して性格を変えて もう1人を抹殺すればそれで自分が入れ替われる」

賢者「まさか……」

白騎士「物語りも終盤 そろそろ語られなかったプロローグでも語ってみるか」

243 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 21:45:18.41 bsRIBNO40 201/255


10数年前 魔王討伐を終えた勇者とそのパーティのメンバーがそれぞれの道を歩んでいた時 ただ1人だけ勇者の弟である魔剣士は
色々な国から好条件で誘われていたのにも関わらず 1人また旅に出てしまいました


彼はまだ各地に魔物がいるのを知っていて それに困っている村の人々を救いたいと思っていたからです


村人1「魔剣士様 これは少ないですが……」

魔剣士「それは村を立て直すために必要なお金でしょ ボクは少しの食料を分けてもらうだけでいいですから」


報酬などは殆ど受け取らず 告げたら間違いなくお節介な仲間は付いてくるだろうと仲間にもこのことは告げず 彼がすべての村に巣食う魔物を
討伐し切るまでに 10年近くかかりました


魔剣士「これで本当の平和がやってきたのか これからは勇者国でゆっくり過ごそう」


そんな風に思っていた彼を待っていたのは非情なる通知でした


門番「キサマ! 何者だ!!」

魔剣士「ボクは魔剣士といいます 勇者の弟の」

門番「魔剣士? そうかキサマが王の名を語る偽者か ひっ捕らえろ!!」ジャキッ


彼にはなにがなんだかわかりません 気付けば夢中で逃げていました

244 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 21:52:49.31 bsRIBNO40 202/255


かつては勇者の弟として華々しく世界を救った彼は ボロを纏い勇者国に潜入して情報を集めました
そこでわかったのは魔剣士を名乗る男が勇者国の玉座に座っていること そして勇者は数年前に行方知れずになっていること


王が国民の前に出る際に魔剣士は王の顔を見て それが自分の兄である勇者だと確信しました 

そして密かに王である彼に会いたいという手紙を送り 約10年振りに2人が再開したのです


魔剣士「久しぶりだね兄さん」

勇者「そうだな」

魔剣士「なんでボクの名前を騙って王様をしてるのかわからないけど ボクは……ぐっ!?」バシャ

勇者「」チャキッ

魔剣士「なぜ……なぜだ! なぜボクにこんな仕打ちをするんだ!!」ダラダラ

勇者「…………」スッ

魔剣士「僕たちはたった2人の兄弟だろう!?」

勇者「」ズバッ

魔剣士「答えろ勇者ァッ!!」

勇者「…………」スッ

245 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 22:01:34.15 bsRIBNO40 203/255


背中から斬られ 右目を抉られた魔剣士は命からがら逃げ出しました 勇者国から追っ手がやって来てそれを殺し 殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

それは間違いだと叫んでも兵士は聞かず魔剣士の命を狙い その命を魔剣士が摘み取り

何度も死にそうになりながらも それでも立ち上がり殺した数が両の手で数え切れない程になった頃 彼は疑問に思ったのです

救うべき人に死ねと叫ばれながらもなぜ自分は生きているのかと 彼らが死ねというのなら自分は死ぬべきではないのかと

彼はそんな時に泉に映る自分の姿を見て気付いたのです 自分を動かしているのはただただ信じていた兄を殺したいという復讐心で

そしてそんな自分の姿があんなに忌み嫌っていた魔族に見えたことに


そうして彼は自分のことを勇者と名乗り 魔界を練り歩き そして……


魔王「魔王軍再興をしないか?」

勇者「なにそれこわい」


魔王に出会ったのでした

247 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 22:16:06.55 bsRIBNO40 204/255


白騎士「俺はずっと聞きたかった どうして俺に成りすましていたのか」

魔剣士「……だょ」ボソッ

白騎士「ん?」

魔剣士「お前が羨ましかったからだよ!!」

白騎士「」

魔剣士「俺が勇者なのに俺より才能があって! あの頃の仲間だってお前がいたから付いてきたようなもんだ!!」

魔剣士「極め付けには賢者だって……」プルプル

賢者「あなた……」

白騎士「くっくっくっ……」プルプル

魔剣士「なにがおかしい!?」ドンッ

白騎士「かっはっはっは!! そんな下らない理由で俺はこの数十年の人生を面白楽しく生きれたんだ! これがプッ……面白くないわけないだろう クックック」

白騎士「実はな あの時 俺は10数年振りに出会ったお前を恨んだりしてなかったんだよ」

249 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 22:26:16.42 bsRIBNO40 205/255


白騎士「なにか理由があるだろうって 俺は山に篭って人知れず暮らそうとしてたんだぜ」

魔剣士「そんなの……っ!!」

白騎士「信じられるわけないよな 今の俺だって間違いなく信じられん思考回路をしてたと思う」

魔剣士「俺をどうするつもりだ?」

白騎士「殺す だが糞でもお前は兄弟だ 剣をとれよ 昔みたいに打ち合おうぜ」チャキ

魔剣士「あの頃 剣で打ち合った俺たちの勝敗を知ってるだろ」チャキ

白騎士「兄さん 一度も勝てたことなかったよな その癖プライドだけは一人前で手加減するなって言うし」クックック

魔剣士「弟に負ける兄なんて恥ずかしいだけだったからな」

白騎士「じゃあ最後にもう一度負けて死んでくれ」

魔剣士「断る 王として俺が背負ってる物のためにも魔族に屈するわけにはいかんからな」

白騎士「良く言った! 魔王四天王が1人 白騎士が参る!!」

魔剣士「勇者国国王 魔剣士が受けて立つ!!」

ガキンッ

251 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 22:32:51.97 bsRIBNO40 206/255


白騎士「幾ら気迫を込めて叫ぼうが お前は15年王様をやっていて 俺は15年戦場にいた 勝つのは当たり前とはいえな……」

魔剣士「くっ……」

賢者「白騎士さん! もう――」

勇者「お父さん!!」ズルズル

魔剣士「ゆう――「ここが男の見せ所だぜ」――っ!?」

白騎士「俺の前ではいくら醜くなってもいいがな 子供の前では最後まで綺麗でいろよ」

魔剣士「……すまない」

白騎士「騎士の情けってやつだ じゃあな」スパッ

魔剣士「」ボトッ

勇者「きゃぁああああああああああ!? お父さん! お父さん!?」

白騎士「賢者 最後になにか言い残すことは?」

賢者「あなた 私はあなたを愛せて本当に良かった」

白騎士「」スパッ

賢者「」ボトッ

252 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 22:42:48.63 bsRIBNO40 207/255


勇者「父さん……母さん……グスッ」ポロポロ

白騎士「」

勇者「……やる」ボソッ

白騎士「なんだ?」

勇者「殺してやる! どこに隠れようがどんなに強かろうが いずれお前を殺してやる!!」

白騎士「あぁ……うん そうだな 俺の復讐は終わった 次はお前の番だ」スタスタ

勇者「待っていろ白騎士ぃいいいいいいいいいい!!」

白騎士「そんなに叫けばなくても いつまでも待ってるよ」


そして時は流れ 魔法国と勇者国が魔王軍に滅ぼされ完全に魔族が跋扈する世の中になって

255 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 23:05:34.04 bsRIBNO40 208/255


メイド「魔王様 お客様がお見えです」

魔王「そうか 随分と長いこと待ったな」スッ

狼娘「相手は小娘1人 アタシがぶっ倒してきてもいいんだぜ」パンッ

魔王「はいはい お前は俺の腹心だが気が利きすぎるのもよくない それとメイドは武器を仕舞え」

メイド「……チッ」チャキ

魔子「パパ……」ダキッ

魔王「はいはい 魔子は何歳になっても甘えん坊だな ちゃんと帰って来るって お前のお父さんは強いんだぞ」

竜妹「はぁ……私はこの歳で未亡人になってしまうんですね」ハァ

魔王「お前は不安を煽るな」

魔子「いってらっしゃい」

魔王「じゃあちょっくら勇者退治に行って来る」スタスタ


魔王「よお 今日は1人なのか?」

勇者「」

256 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 23:17:55.61 bsRIBNO40 209/255


勇者「私はいつも1人だ あの日からな」

魔王「ふむ 刺し違える気か?」フム

勇者「私も強くなったが それでもアンタの方が上だからな」

魔王「なんだかな 俺はお前の気持ちが理解できるぜ 俺が憎くて堪らないんだろう 勇者の武具を黒く染めて まるで黒騎士じゃないか」

勇者「それがどうした アンタを倒せれば私はもうなにもいらない」

魔王「そうだ!! だからこそお前は俺を理解することが出来ない!!」

勇者「理解するつもりもない 私の両親を殺した男のことなんて……」

魔王「昔 黒騎士って呼ばれた男がいた その男も復讐の為にはすべてを利用して利用し尽くすつもりだったんだ」

勇者「……」

魔王「実際かつての仲間を殺し 1人ですべてを成し遂げようと ただひたすらに前に進んでいた」

勇者「……」

257 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 23:28:21.26 bsRIBNO40 210/255


魔王「ただな 捨てても捨ててもそいつには新しい仲間が増えていって 自分にはまだ大切なものがあると大切な人が死んでから気付いて」

魔王「そしてかつての自分の想いを取り戻したと同時にその黒い鎧は白に染まっていった」

勇者「その話が私となんの関係がある?」

魔王「そいつは復讐するときも自分が死ぬ気なんてさらさらなかったんだよ 自分には居場所があったんだからな」

勇者「そんなのは甘えだ 復讐者に居場所なんて必要ない」チャキ

魔王「そう言ってる内はお前は俺に一生かかっても勝てないぞ」

勇者「言ってろ!!」ブンッ

魔王「そうだな この戦いが終わったら酒でも飲んで教えてやるよ」ガキンッ

魔王「それでお前が俺の理解者になれるなら その時はこの命をお前にくれてやる」

勇者「舐めるな!!」ブンッ

魔王「舐められたいなら美味そうに見えるぐらい良い女になってみせろよ!!」ブンッ


魔王……ようやくおまえとの約束を果たせそうだ

258 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/10 23:29:46.49 bsRIBNO40 211/255








                        魔王「魔王軍再興をしないか?」勇者「なにそれこわい」






                                                          終わり




.

298 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/12 20:41:54.96 l9dm1sEr0 212/255


白騎士「それでは これから魔法国を攻めるための作戦会議を始めまーす」

魔子「はーい!!」

エルフ王「早く始めろ」フンッ

竜妹「お兄様 下手な発言をして私に恥を欠かさないでくださいね」ニコリ

竜王「……はい」

白騎士「魔法国の特徴としては他の国と一線違う程の魔法道具を所有していることだな」トントン

白騎士「魔導砲や魔導兵士が代表的だな というより侍国もそうだが色々と常識を逸している国だな」

メイド「兵は強いのですか?」

白騎士「国民総じて魔法使いかそれに通じる人間ばかりだが 最近は王国や勇者国の兵士を吸収して更に強くなってるな」

白騎士「特に今回は俺の潜入とか絶対に出来そうにないからなぁ 必然的に正面突破になる」

竜王「ならば先陣の役 余たち竜族が承ろう」

299 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/12 21:22:58.68 l9dm1sEr0 213/255


白騎士「竜王 言っておくが今回の戦いは今まで以上に厳しい戦いになる」

白騎士「反乱を起こした罪滅ぼしだとか そんな考えでやるんだったら――」

竜王「そんなものではない ただ余の妹と新しい義弟に婚約祝いを贈りたくてな」

竜妹「お兄様……」

白騎士「竜王 死ぬなよ」

竜王「誰に言っている 我らこそが魔族最強竜族である」スタスタ


白騎士「それでこっちはなにしてんだよ」

淫王「だって白騎士くん 私にはなにも言ってくれないから」シクシク

白騎士「なんだ 俺だっておまえたちには死んでほしくないさ糞ビッチ」

白騎士「まあ兄弟みたいなもんだからな糞ビッチ」

白騎士「糞ビッチも頑張れよ糞ビッチ」ポンポン

淫王「せめて名前で呼んでよぉーーーー!!」ダダッ

300 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/12 21:32:58.60 l9dm1sEr0 214/255


白騎士「うぅ……ぐぅ……ガハっ……」モゾモゾ

竜妹「」バタン

メイド「奥方様 今夜もですか?」

竜妹「えぇ 白騎士様が帰って来てからずっと 寝るとうなされてるの」

メイド「帰って来た際にはどこか憑き物が落ちたようなお顔をされていましたが」

竜妹「やはりなにか溜め込んでいるのかしら あの人はなんでも1人でやっちゃうから」

メイド「それは前からです もっと我々を頼ってくれればいいんですが」

竜妹「……」ジーッ

メイド「奥方様 私の顔を見つめてどうかされましたか?」

竜妹「いえ メイドちゃんもあの人のことが好きなんだなって」フフッ

メイド「お戯れは止めてください」プイッ

竜妹「本当にあの人のことを想ってくれているのなら私はいいんだけど」

メイド「私はただあのお方の側にいられるだけでいいので」

301 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/12 21:50:05.61 l9dm1sEr0 215/255


白騎士「魔法国に近い王国に陣を張ったはいいが……」

メイド「どうなさいましたか?」

白騎士「まさか俺が本陣で座ってるだけの役なんてな」ハァ

メイド「今回は白騎士様が総大将を任せられたのです 大将は本陣に座しているのが相応しいかと」

白騎士「じっとしてるのは性に合わないんだよなー!!」ガシガシ

メイド(そもそも今の白騎士様を前線に出すわけにはいかないですし)

白騎士「魔導兵の対策は一応教えたから大丈夫だろうけど」


竜王「聞け! 我らが先陣の任を受けたからには敵を滅ぼすまで退却など許されぬ!!」

竜王「我らが姫である竜妹の義弟である白騎士は既に我らが同胞が同じ!!」

竜王「余たちの行いを許し家族と言ってくれたあの義弟に恩を返したいと思う余の気持ちをそなたらも汲み取ってほしい!!」

兵士たち「「竜王様!! 竜王様!! 竜王様!!」」

竜王「陸戦騎 一番槍はおぬしだ」

陸戦騎「御意に 必ずや王のご期待に沿えるゆえ」

304 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/13 13:32:45.62 VTwBzvnL0 216/255


陸戦騎「お主たち突撃だぁああああああああ!!」

竜族‘s「「うぉおおおおおおおおおおおお!!」」

魔法「皆さん士気が高いですね 確かに魔導砲などはあまり命中精度がよくありませんが」

魔法「ならば次の手です」スッ


魔兵’s「「」」ゾロゾロ

竜族1「なんだありゃ」

竜族2「あれが噂の魔導兵じゃないのか?」

陸戦騎「皆のもの! 武器を切り替えろ!!」ガチャ

竜族1「おぅ!!」ガチャ

竜族2「いっくぞーーー!!」ブォン

ガチャン

305 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/13 13:58:26.93 VTwBzvnL0 217/255


魔兵「」ボロボロ

竜族2「よっし! 壊れるぞー!!」

竜族1「俺たちも続けーーー!!」ブンブン

陸戦騎「白騎士の言うとおりだったな 魔導兵は魔法も剣も効かないが 打撃には弱い」

陸戦騎「人間には壊せんかもしれんが ワシらの力なら粉砕出来る!! 行くぞお主ら!!」ブォン

竜族’s「「うおぉおおおおおおおおお!!」」


魔法「まずいですね こうも早く弱点が露見してしまうとは……」

???「」ガチャ

魔法「おや 行くんですか?」

???「」スタスタ

魔法「あなたが行くのなら大丈夫でしょう 頑張って奴らを殺してきてください」

307 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/13 14:57:13.48 VTwBzvnL0 218/255


陸戦騎「」ズバッ

竜族1「どうしたんですか陸戦騎様 なんだか楽しそうですね」

陸戦騎「なぁ 我らが主があそこまで誰かの為に戦うことが今まであっただろうか 我ら一族のためにと戦ってきたが その主が一族以外の者のことをあれほどまでに想っておるのだ 嬉しくないわけあるまい」

陸戦騎(それに白騎士も初めは純粋に戦士としての才しかないと思ったが)

陸戦騎(我ら魔族全部を家族と申すか 王の気質があるではないか)

陸戦騎「奴の下で戦うのも悪くないのぅ ところでお主は誰だ?」

黒騎士「」ガチャガチャ

陸戦騎「黒騎士……いや 魔導兵の大将か」

陸戦騎(だが雰囲気が昔の黒騎士に似すぎている 何者だこやつ)

308 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/13 15:53:27.82 VTwBzvnL0 219/255


黒騎士「」ガチャ

陸戦騎「なるほど 言葉などより剣で語るか 分かりやすいのはワシも好きだぞ」チャキ

黒騎士「」ブォン

陸戦騎(のぅ白騎士よ この戦いが終わったらまた一緒に酒でも飲まんか)ガキィイイイン

陸戦騎(きっとお主は文句を言いながらもきっと一緒に呑んでくれるんだろうな)

陸戦騎(竜妹様を連れて行ったことに対して恨み言を言いたい兵など山ほどおるのだぞ)メキメキ

陸戦騎(だから……)バキッ

黒騎士「」ズバッ

陸戦騎「」ボトリ

竜族1「まさか陸戦騎様が一合と打ち合わずやられるなんて……」ガクガク

竜族2「まずい! 逃げろ!!」ダダッ

309 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/13 16:34:56.69 VTwBzvnL0 220/255


兵士「報告! 竜軍陸戦騎将軍討ち死にです!!」ザッ

白騎士「」バッ

メイド「それは本当ですか!?」

兵士「はい 将軍を打ち倒した軍はそのまま竜王様の拠点に向かっている模様です!!」

白騎士「」


竜兵「竜王様! ここも直ぐに囲まれます! 早く退却を!!」

竜王「」ガチャガチャ

竜兵「竜王様!!」

竜王「ここで敵を止めねば次は本陣が狙われる」

竜兵「竜王様が死なれたら我らが路頭に迷います!!」

竜王「そうだな 確かにそうだ」

311 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/13 16:54:03.02 VTwBzvnL0 221/255


竜王「他の部族に保護してもらうには 余たちは少し傲慢が過ぎた」

竜兵「ならば……っ!!」

竜王「だがしかし 義弟がいる今ならばどうだ? 本当に竜族を蔑ろにすると思うか?」

竜兵「それは……」

竜王「あやつが我らを大切にするように 余も他の魔族を家族と思っても不思議ではあるまい」

竜王「それにだ 王である余が逃げ出して我らが竜族の誰が戦う?」

竜兵「……」

竜王「聞け戦士たちよ!! これはただの戦争ではない!! 家族を守るための戦である!! 余はお主たちに戦いを強制しない!!」

竜族3「竜王様! 家族を守る戦いを誰が断りましょうか!!」

竜族4「我らはただの1人になろうとも戦い続けますよ!!」

竜王「そうか ならば家族のために生きろ! 余からの願いはそれだけである!!」

竜族’s「「うおぉおおおおおおおおお!!」」

313 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/13 17:08:15.96 VTwBzvnL0 222/255


白騎士「」スタスタ

メイド「お待ちください白騎士様!! ここであなたが出陣なさるのは迂闊すぎます!!」

白騎士「」スタスタ

メイド「ここで迎え撃つのが得策かと思われます!!」

白騎士「なあメイド……」ピタリ

メイド「はい」ビクッ

白騎士「このまま放っておいたら敵は竜族を越えて第二陣の淫魔軍のところにまで来るだろう」

白騎士「お前の主は家族の危機に動かないような奴か?」

メイド「いえ 出過ぎた真似をして申し訳ありませんでした」

白騎士「いや 俺みたいな直情的な奴にはお前みたいな止めてくれる奴が必要だよ ってこれは魔王にも言われたな」

メイド(ですが 今の白騎士様が冷静に戦えるんでしょうか?)

314 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/13 17:21:53.04 VTwBzvnL0 223/255


魔法「我が軍は圧倒的ですね 魔力で動く魔兵もさることながら……」

黒騎士「」

魔法「やはりあなたの功績が大きいんでしょうか?」

黒騎士「」ジーッ

魔法「このまま竜族の長も倒して欲しいものですね」

黒騎士「」

魔法「だんまりですか全く 私はあなたのふく――」

黒騎士「」チャキ

魔法「あなた今にゃにうぉすぃ」ボトボト

魔法「」ドサリ

黒騎士「我が目的をそのようなものと一緒にするな 我が戦う理由はただ1つ」

淫王『淫魔族! 竜族の援軍に来たよ!!』

黒騎士「奴らを1人残らず根絶やしにすることだ」バッ

315 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/13 17:30:31.64 VTwBzvnL0 224/255


竜王「まさか余が淫魔に背を預けて戦うことになろうとはな」

淫王「こっちも竜族と一緒に戦うことになるなんてね」

竜王「これも義弟の影響か……」

淫王「本当に良い男だよねー 私が今後の淫魔人生をすべて投げ打ってもいいぐらい」

竜王「だが まずは奴を倒さねばならぬようだ」

黒騎士「」ガチャガチャ

淫王「強いねー 勝てる?」

竜王「当然だ 余たちは魔族最強である竜族だぞ」

淫王「じゃあ私たちはベッドの上なら最強かなー」エヘヘ

竜王「行くぞ!!」バッ

淫王「うん!!」バッ

黒騎士「」ジャキ

320 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/15 22:16:17.20 Ctthtu/w0 225/255


メイド(一体なんなのだこれは……)

白騎士「邪魔だどけえっ!!」ブンッブンッ

魔兵「」ボロボロ

メイド(確かに白騎士様の強さは元から常軌を逸していたとしか思えないが)

メイド(今のこの人の強さはそれを更に超えていないか)

白騎士「こっちかぁ!!」ダッ

メイド(人間でもなく魔族でもなく 今のこの人は一体なんなのだ……)

白騎士「メイド 俺の右目は前に話した通り魔王の形見なんだが」

白騎士「実際 魔王の目が人間の俺の目として適合出来てることが奇跡に近いってことはわかるか?」

メイド「まあなんとなくは」

白騎士「そんな体になってんだ 俺の体にどんな異変が起こってもおかしくないだろう 最近はやたら強くなってる気がするしな」

メイド「怖いんですか?」

白騎士「怖いよ 人間を少し弄れば黒槍たちみたいな体になるかもしれないんだからな」

322 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/15 22:39:18.96 Ctthtu/w0 226/255


白騎士「意外か? 俺がこんな話をするのは」

メイド「毎回考えなしに突っ込んでいくので 怖いものなどないのかと」

白騎士「なんだろうな 前まではそんなに感じなかったはずなんだが」

メイド「……白騎士様 あなたの従者は姿形で主を決めるような従者でしょうか?」

白騎士「意趣返しかよ」

メイド「いえ 事実を述べたまでです」シレッ

白騎士「全く 俺も大変なメイドをもったもんだな」


竜王「……くっ! なんという強さだ」

淫王「私たち2人で足止めが精一杯なんて」ハァハァ

黒騎士「これで終わりだ……」ブンッ

白騎士「おい 勝手に終わりにすんな」

竜王「白騎士!!」

淫王「白騎士くん!!」

黒騎士「……」

323 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/15 22:49:58.24 Ctthtu/w0 227/255


白騎士「色々と言いたい事もあるが 後は俺に任せとけ」

竜王「あれは強い 気をつけろ」

淫王「」ソワソワ

白騎士「淫王 お前もどっか行ってろ」

淫王「やっぱり格好良いよ~~ 愛人でもいいから付き合って~~」ダキッ

白騎士「離れろ糞ビッチ!!」ゲシゲシ


黒騎士「」ゴゴゴゴゴゴ

竜王(なんだこやつ 急に雰囲気が変わった?)

白騎士「なんだそこの黒いの 俺のリスペクトか? 黒い鎧使うときは俺の許可を得ろ」

メイド「相変わらず変なところが飛んでますね」

黒騎士「クケケケクククケクケクェ」

白騎士「キモイな」

黒騎士「……魔剣士」ボソッ

白騎士「あん?」

325 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/15 23:08:51.60 Ctthtu/w0 228/255


白騎士「お前がなにを言ってるのかわからんが 三下はとっとと死ね」ブォン

ガキィイイイイイイイイン

白騎士「……ほぅ」

メイド「白騎士様の一撃を……」

竜王「受け止めだと」

黒騎士「」ブンブン

白騎士「なるほど 単純な実力ならそこらの魔導兵より遥かに上か」

メイド「そりゃあ 剣を叩き下ろした力任せの一撃で魔導兵を破壊出来てましたから」

黒騎士「アタシは強い」ゴゴゴゴゴゴ

白騎士「勝手に滾るな 糞ビッチが興奮して面倒臭くなるだろ」

淫王「別に興奮しないから~ するならしろき――」

白騎士「それで 一応名前だけは聞いておいてやるよ お前誰だ?」

黒騎士「……忘れたのか?」

335 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/18 21:11:12.80 EMzA74z80 229/255


白騎士「俺の記憶の中でそんな愉快な格好をしてるのは後にも先にも俺しか知らねーよ」

白騎士「そりゃまあデザインはかなりシンプルになってるけど」

竜王(白騎士はあれが奇抜なデザインだと自覚しておったのか?)ボソボソ

淫王(てっきり面白半分で装備してるんだと思ってたけど)ボソボソ

黒騎士「そうだな こんな体をしていたらアタシが誰かわからないだろう」ガチャン


戦士「久しぶりだね 白騎士……いや 魔剣士って呼んだ方がいいのか?」

白騎士「なんだ 最近の人間は心臓を一刺ししても生きてるのか?」

戦士「まさか アタシは武の国で白騎士に後ろから刺された時に死んださ」

白騎士「……じゃあどうして生きてるんだ?」

戦士「日進月歩 魔法の奴はウザかったけど技術だけは一流だったみたいでね」

白騎士「あぁ もう最後まで言わなくていい 道理で王国と武の国の兵士を吸収したのに魔導兵ばかりしか見かけないと思った」

淫王「つまりどういうこと~?」

白騎士「魔導兵の材料は人間ってことだろ」

337 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/18 21:25:35.14 EMzA74z80 230/255


戦士「よくわかったね」

白騎士「知り合いに似たようなことをしてる奴がいたからな」

淫王「ってことはあなたも……」

戦士「そう 魔導兵は死体からでも作れるし その点アタシは素材として優秀だったからね」

白騎士「だがよ 他の魔導兵は意思とか理性がないのになんでお前は普通に喋れてんだよ」

戦士「簡単な問いだな それはアタシに愛があるからだ!!」

白騎士「」

竜王「」

淫王「」

竜王「白騎士 ここは笑うところなのか?」

白騎士「真面目に返すなよ 俺はこれがどれほど高度なギャグなのかを必死に考えてるんだから」

戦士「」ニコニコ

338 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/18 21:34:13.47 EMzA74z80 231/255


戦士「アタシはな魔剣士 気付いてると思うけど魔王討伐の頃からアンタのことが好きだったんだ」

白騎士「気付いてるもなにも今しっ――」

戦士「本当は5年前に魔剣士が武の国で倒れている時から魔剣士だって気付いてたんだ」

戦士「でもなにか分けありみたいだったし 名前は勇者でも中身は魔剣士だし」

戦士「あの頃は夫婦みたいでずっと楽しかっただろ」

白騎士「あのな 俺は最初からお前の立場を利用するつもりだったし愛なんて――」ガシガシ

戦士「愛 愛ってなんだと思う?」

白騎士「糞ビッチ 答えてやれ」

淫王「なんでここで私に振るの~~? でも教えてあげるよ 愛ってい――」

白騎士「糞ビッチにはわからんな 聞いて悪かった」

淫王「」

戦士「私は愛っていうのは字の通り心を受け止めるってことだと思う」

340 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/18 22:12:53.45 EMzA74z80 232/255


戦士「夫婦でも所詮は血の繋がらない他人だから真に分かり合えないっていうけどさ」

戦士「アタシはそうは思わない」

白騎士「その根拠は?」

戦士「努力をすればいい 互いを知る努力をする 2人が本当にお互いを分かり合おうとすれば それが愛だろ?」

白騎士「ツッコミたいことは色々あるが それは前提が駄目だ」

戦士「……?」

白騎士「まず俺はお前のことなんて微塵も愛しちゃいないし もちろん分かり合おうなんて欠片も思ってない」

淫王「そうだ――」

白騎士「もちろん 糞ビッチのこともだ」

淫王「」

白騎士「まあ糞ビッチの件は冗談だとしても お前の言い分じゃ一方通行なのは愛じゃないんだろ」

戦士「そうだな アンタは昔から自分の正義だけを信じて それの為なら自分の幸せだって犠牲にするような奴だった」

戦士「だからアタシは例え復讐だったとしても アンタが自分の為になにかをする姿に惚れ直したんだ」

白騎士「だからそれは……」

戦士「だから今のままの魔剣士を食べる」

341 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/18 22:34:28.06 EMzA74z80 233/255


白騎士「食べるって 糞ビッチ的な意味で?」

淫王「白騎士くんの目には私のことが一体どういう風に見えてるの?」

戦士「まずは指を斬る そこから滴り落ちる血をゆっくりと舐めとるんだ 痛いだろうからアタシの唾液をつけてね」

竜王「」

戦士「次は耳だ アタシが抑え切れない程の愛を呟きながら耳を食べる コリコリして美味しいんだろうなぁ」ダラァ

淫王「」

戦士「そして次は舌を食べる 痛くて泣いて叫ぶだろうけどそれもまたアタシは受け入れてあげる」

白騎士「」

戦士「こうしてアタシがアンタの肉を血を すべて体に受け入れれば心も繋がる それがアタシなりの愛なんだって気付いたんだ」


竜王「……どう思う?」

淫王「私たちも人のことあまり言えないけど~~ ここまできてると……」

白騎士「まるで人間じゃないな」ニヤニヤ

343 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/18 22:48:54.33 EMzA74z80 234/255


白騎士「俺はかつて追っ手を殺している俺を見て人間じゃないと思ったが」

白騎士「今の戦士はかつての俺を見ているみたいで実に愉快だ」

戦士「一度死んでよくわかった アタシと魔剣士は今! たった2人きりの同類になっている!!」

白騎士「そうだな だからこそ言いたいことは1つだけだ」ジャキ

戦士・白騎士「「死ね!!」」ガキンッ


竜王「強いな」

淫王「うん 白騎士くんが強いのは元からだけど~ それと互角に戦う戦士って人も~~」

白騎士「相変わらずの馬鹿力は健在だな!!」ブォン!!

戦士「剣の腕は互角 アタシに魔法は通じない!!」ガキィン

白騎士「ならこのまま決着はつかないのか!?」

戦士「まさか! アタシと魔剣士には超えようと思っても超えられない壁がある!!」

345 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/18 23:25:40.61 EMzA74z80 235/255


白騎士「超えられない壁? なんだそりゃ」ガキンッ

戦士「アンタはなんで戦ってるんだ?」

白騎士「……は?」

戦士「だってそうだろ アンタが魔王軍に入ったのは復讐の為じゃないのか? 恐らく復讐の相手は勇者 違うか?」

白騎士「違わないが……」

戦士「復讐を果たしたんだ もうアンタが無理して戦う必要なんてないだろ」

白騎士「…………」

戦士「アタシには愛がある でもアンタにはなにもない だからアンタはアタシには勝てない」

白騎士「」

竜王「白騎士!?」

戦士「戦う理由もわからない奴の末路なんてこんなもんでしょ」カパッ

ガブリッ

352 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/20 19:17:34.72 2OsqOr3A0 236/255


竜王「白騎士! お前指が!?」

淫王「止血しないと~」グルグル

白騎士「あぁ……うん」ビチャビチャ

戦士「指しかとれなかったけど 美味しいな」グチャグチャ

竜王「しっかりしろ! お前がしっかりしなくてどうするんだ!!」

白騎士「……いやな 少し考え事をしてた」

戦士「諦めるための?」

白騎士「戦士 お前に2つほど言いたいことがある」

戦士「……」

白騎士「お前は本当に強いな まあ俺と同じでこの歳になってまで現役で戦い続けてるから当然かもしれないが」

戦士「だからそれは愛で……」

白騎士「だから指1本でそれだけしか持っていけなかった」スッ

戦士「鎧に傷が……」

353 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/20 19:30:53.25 2OsqOr3A0 237/255


白騎士「それともう1つ 俺に戦う理由がないとか散々言ってくれたがな」ブォン

戦士「……くっ!?」ガキィン

白騎士「戦う理由ならある! メイドは俺みたいな奴に酔狂ながらも付いて来てくれている!!」

白騎士「狼娘は馬鹿だが俺を慕ってくれてるし 竜妹はこんな俺を支えてくれている!!」

白騎士「エルフ王は文句を言いながらも手伝ってくれるし 竜王はなんだかんだいって俺のことを心配してくれている!!」

竜王「白騎士……」

白騎士「それに……こんな俺に居場所があると教えてくれた奴がいる!! そんな奴らを 居場所を守るために戦うことに俺はなんの疑問ももたない!!」

淫王「白騎士くん……私は?」

戦士「そんなものがアタシの愛を超えられるわけが……」

白騎士「超えられるじゃねえ!! もう超えてるんだ!!」ブォン

戦士「ぐぅっ!? 魔剣士 そこに……」ググッ

ズバッ

362 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/23 20:29:03.52 zrTRO/hV0 238/255


数十年前


戦士「賢者ちょっといいかな?」

賢者「どうしたの戦士ちゃん」

戦士「あのさ……魔剣士って好きな奴いるのかな? いや! 別にアタシが好きってわけじゃないけどさ!!」ブンブン

賢者「そうね あの人はそういう人はいないんじゃないかしら」

戦士「そっか」

賢者「でも好きなら早く気持ちを伝えた方がいいわよ あの人は結構フラフラしてる人だから」

戦士「うん この戦いが終わったらきっと……」


伝えようと思ってたのに 戦いが終わったらいつの間にか魔剣士はいなくなっていて 

風の噂で小さな村を救っている勇者がいたって聞いたんだ それを探したりもしたけど見つけられなくて

なぁ魔剣士 アンタの隣にアタシの居場所はなかったのかよ……

363 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/23 20:36:33.96 zrTRO/hV0 239/255


戦士「」バラバラ

白騎士「残念ながら俺の命は予約で一杯でな お前には指1本ぐらいしかくれてやることが出来なかった」

淫王「流石白騎士くんだよ~」ダッ

白騎士「近づくな 鬱陶しい」

竜王「それで白騎士 これからどうする?」

白騎士「これから城攻めしようって雰囲気じゃないよな」

竜王「我が軍も疲弊している」

淫王「私のところもちょっとね」

白騎士「俺の指もあるし ここは一旦撤退して態勢を立て直すかね」

メイド「ただいま帰りました」スタッ

白騎士「メイド 指が4本になったんだけど どう思う?」チラ

メイド「……まあ指はまた生えるのでいいとして」

白騎士「生えねーよ」

365 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/23 21:00:54.30 zrTRO/hV0 240/255


白騎士「まあそれで一旦撤退することにしたから」

メイド「……撤退ですか?」クビカシゲ

白騎士「そうだよ ってかなんでそんな首傾げてるんだよ」

メイド「あの 私は白騎士様の命で別の戦場を見に行っていたのですよ」

メイド「魔法国は先程 狼娘の軍が落としましたけど」

白騎士「」

竜王「」

淫王「」

白騎士「えっ!? 狼娘いたの?」


魔王城

狼娘「いたよ!! 軍議にも参加してたし竜族たちとは別の方向から攻めてたから!!」

狼娘「七賢人とかいう強い魔法使い連中とか倒して大活躍だったのに!!」バンバン

メイド「酒癖悪いですね」

369 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/26 14:19:17.27 vIb2KuV80 241/255


狼娘「そもそも今回の番外だってアタシここしか出番ないじゃん! おかしくない!?」

メイド「エルフ王様も喋ってないような……」

狼娘「あの人はいいんだよ!!」バンバン

メイド「エルフ王様はともかく あちらも重症ですし」チラリ

淫王「……狼娘ちゃんなんてマシだよ 私なんてずっとビッチ扱いだよ~」シクシク

狼娘「出番があるだけいいじゃんか アタシなんて……」ブツブツ

メイド(淫王さんは単純に白騎士様が好意を向けられるのに慣れてないからああいう態度をするのでは?)

メイド(狼娘さんの影の薄さに関してはなんともいえませんけど)

狼娘「それで噂の白騎士様はどこ行ったんだよぉ!! 酒飲もうって誘ったのによぉ!!」

メイド「あのお方なら……」

370 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/26 15:59:30.72 vIb2KuV80 242/255


白騎士「えーお前ら! 先日陸戦騎が戦死した それに竜族にはかなりの戦死者が出ている」

竜妹「……」

竜王「……」

白騎士「そいつらを弔う意味で……というか暗い顔してるより戦勝の宴でもやった方が浮かばれるだろうから 騒げ飲め!! 今日は無礼講だ!!」

竜族「「うぉおおおおおおおおおお!!」」ダダッ

白騎士「えっ!? ちょっとなんで俺のところに――痛い痛い!? やめろお前ら!!」

竜族1「俺たちのアイドル 竜妹さんを連れて行きやがって!!」ドガドガ

竜族2「いい加減にしやがれこの糞野郎!!」ゲシゲシ

白騎士「お・ま・え・ら!! 怒るぞ俺も!!」ブンッ

ブレイコウジャナイノカヨー ギャーギャーワーワー


竜王「いい旦那に嫁いだな」

竜妹「今頃気付いたんですか? それと 私に白騎士様との結婚を勧めてくれたのは陸戦騎のおじさまだったんですよ」

竜王「」

371 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/26 18:40:30.65 vIb2KuV80 243/255


竜妹「仏頂面をしているけど人としても魔族としても あれだけ出来た人はいないって」

竜王「そうか……」

竜妹「まあ勧めてくれたのはおじさまだけど 最終的に選んだのは私ですが」

竜王「……そうか」

竜族1「竜妹さんも一緒に飲みましょう!!」

竜妹「はいはい 誰か私と一緒に飲み比べしましょうか」

白騎士「よし! 俺が飲むぞ!!」

竜王「変わったな我が竜族も それもあの男のお陰か……」

白騎士「アンタも飲めよ 兄さん~~」ヒック

竜王「酒癖が悪いな まあだが 私は飲むぞ」

リュウオウサマガハイタゾー

リュウイモサンヲダレカトメロー

ワーワーギャーギャー

372 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/26 18:53:30.59 vIb2KuV80 244/255


戦場跡

戦士「……くっ! ハァハァ……胴から下がねぇや 魔導兵じゃなかったら死んでたな」

戦士「愛の力は偉大なり これでまた魔剣士と戦える……」ニヤァ

???「……」ガチャガチャ

戦士「なんだお前 手があるならアタシを助けろよ」

???「愛は復讐より強いか否や?」

戦士「そんなの決まりきってるだろ 愛は何者にも勝る」

???「そうか ならば死ね」ブンッ

戦士「」

黒騎士「あれは私の獲物だ だがまだ勝てない もっと強くならなければ……」ガチャガチャ

戦士「どうしてこうなったんだろう 私はあの……人……わらって……」バタリ



番外編 おわり

374 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/26 19:31:21.26 vIb2KuV80 245/255


狼娘「影が薄いのをなんとかしたい!!」

淫王「マトモな扱いを受けたい!!」

メイド「なに言ってるんですかこいつら」ヒキッ

竜妹「どうやら二人とも 白騎士様に不満があるみたいね」アラアラ

狼娘「だっておかしいだろ!! アタシ本来ヒロイン格なのにさ!!」

淫王「私なんて最初に白騎士くん好きって言ってたのに~~」シクシク

メイド「それで二人とも なにか考えでもあるんですか?」

淫王「私は淫魔の王だよ~ ちょっと色仕掛けをすれば一発だよ~~」

狼娘「よし! 頑張れ淫王!!」ブンブン


メイド「人は過去からなにも学ばないのでしょうか?」

竜妹「面白そうだから静観で」

375 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/26 19:38:42.85 vIb2KuV80 246/255


白騎士「魔王不在で雑務が俺に全部降りかかるのはなんとかしてくれないか……はぁ」ガチャリ

淫王「うっふ~~ん」クネクネ

白騎士「」スタスタ

淫王「白騎士くん……」

白騎士「お前がビッチだってことは忘れてないから そんなにアピールしなくても大丈夫だって」ポンポン


淫王「――っ!! ――っ!!」シクシク

竜妹「はいはい あの人が悪いわよねー」ヨシヨシ

狼娘「次はアタシだな」

メイド「なにか策はあるんですか?」

狼娘「流石の白騎士でもアタシが倒れてりゃ 看病してくれるだろ」フッフッフ

377 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/27 02:57:46.92 8Su9RDCl0 247/255


白騎士「メイドはどこに行ったんだよ あいつがいないと仕事が進まないんだが」

狼娘「うぅ……たすけ――ぐぺっ!?」ゴロゴロ

白騎士「……あん?」

狼娘「あん? じゃねーよ!! 道で苦しがってる乙女を蹴り抜いといて謝罪もなしかよ!!」ガーッ

白騎士「ってかさ」

狼娘「なんだよ」

白騎士「狼娘いたの?」


狼娘「いたよ!! 目の前にいたじゃん!! ってかセリフまで使いまわしなの!?」

メイド「影が薄いのは暗殺などで役に立つ特性だと考えればむしろ+に……」

狼娘「せめて日常生活では普通でいたいの!!」

378 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/27 03:13:45.30 8Su9RDCl0 248/255


淫王「次は私 策がありってところだよ」

メイド「どうせまた失敗するんじゃないですか?」

淫王「そんなことないよ~」

メイド「どうだか」

淫王「白騎士くんって魔子ちゃんには凄い甘いでしょ~~」

竜妹「確かに あの人も人の親なりに甘いのよね」

淫王「だからまずは外堀を埋めてくるよ~」スタスタ


メイド「外堀を埋めるのはいいんですが 下手なことをすると即バッドエンドですけど」

竜妹「それもそれで楽しそうじゃない」ニコニコ

379 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/27 03:21:59.75 8Su9RDCl0 249/255


白騎士「なんか今日はいつも以上に疲れるな こんな時は魔子と遊んで癒されよう」ガチャリ

魔子「パパお帰りー!!」ダキッ

淫王「パパお帰りー!!」

白騎士「なんだ 糞ビッチと一緒に遊んでたのか」

魔子「うん! ビッチちゃんと色々話してたんだよ!!」

白騎士「そうかそうか じゃあ糞ビッチは放っておいて一緒に遊ぼうか」ナデナデ

魔子「だったら私! セ○クスがしたい!!」

白騎士「」

魔子「ビッチちゃんが仲良くなりたいならセ○クスした方がいいって!!」

白騎士「」

魔子「セ○クス!! セ○クス!!」

白騎士「魔子 お父さんちょっと糞ビッチと話があるから外に出ててね」

魔子「セ○クスするの!? ズルイよパパだ――」バタン


白騎士「」

淫王「……セ○クスするの?」

白騎士「」

380 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/27 03:29:14.97 8Su9RDCl0 250/255


淫王「酷いよ~ 私を本気で殴ってくるんだよ~~ DVで訴えてやる~!!」シクシク

メイド「むしろ白騎士様が殴らなかったら私が殴ってます ってか子供になに教えてるんですか」

淫王「私はお母様から男の人と仲良くするにはセ○クスが一番だって教えてもらったのに~~」

メイド「ビッチ族と普通の魔族を一緒にしないでください 馬鹿ですか?」

竜妹「メイドちゃんいいのよ」

メイド「奥方様……」

竜妹「ビッチちゃんにはちょっとお話があるけどね」

淫王「はい~?」


狼娘「よく考えたんだけどさ 白騎士って魔子のこと好きじゃん?」

メイド「まあ亡き魔王様の一人娘ですし」

狼娘「もしかしてあいつロリコンじゃねーのかな」

メイド「」

狼娘「よし! そうとわかれば行ってくるぜ!!」ダッ

メイド「下手したら半殺しになりそうなことを」

竜妹「面白そうね」

淫王「キヨキツキアイ タイセツ」カクカク

381 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/27 08:43:48.77 8Su9RDCl0 251/255


狼娘「白騎士ーーー!!」

白騎士「なんだよ 俺は今忙しいんだから後に……」

狼娘「アタシと子作りしようぜ!!」

白騎士「」

狼娘(ロリコンのこいつのことだ 子供が作れるって知ったら尻尾を振って近づいて――)

白騎士「なるほど 話は読めた」


淫王「私なにもしてないのになんで殴られたのさ~~~!!」シクシク

メイド「普段の行いの問題なのでは?」

竜妹「白騎士様があなたたちをどう思ってるのか それを知りたいんじゃないのかしら」

メイド「なるほど 問題はどうやってそれを聞きだすか ですね」

狼娘「」チラリ

淫王「」チラリ

竜妹「」チラリ

メイド「……なんですか?」

382 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/27 08:57:08.51 8Su9RDCl0 252/255


メイド「そういうわけで 狼娘さんと淫王さんの扱いが悪いのではないかと」

白騎士「なにがそういうわけでなんだよ 仕事放ったらかしにして」

メイド「聞かないと後で恨まれそうなので……」

白騎士「まあいいけどさ 狼娘か……なんだかんだであいつとも付き合い長いからな」

メイド「私と同じぐらいですか」

白騎士「最初に出会った頃はまだ餓鬼だったからなぁ 妹とかそんな感じより娘って方がしっくりくるよな」

メイド「あぁ なんだかんだで放っておけない所とかありますからね」

狼娘『白騎士……』

白騎士「後はもう少し存在感があればいいんだけどな」アハハ

狼娘『んーーーっ!!』ジタバタ

淫王『落ち着いて! バレちゃうから~~』

383 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/27 19:06:16.60 8Su9RDCl0 253/255


メイド「次は淫王さんですが……」

白騎士「淫王って誰だ?」

メイド「……糞ビッチさんのことです」

白騎士「なんだ糞ビッチのことか 本名で言わないとわからないだろ」アハハ

淫王『ん――っ!! ん――っ!!』ジタバタ

狼娘『落ち着けって!!』

白騎士「でもな なんだかんだで頼りになる奴だって思ってるよ」

メイド「そうなんですか?」

白騎士「一応四天王の一人だし 強いからな」

メイド「普段はあんな態度をとってるのに 意外です」

白騎士「それをすべて帳消しにするぐらいビッチじゃなけりゃなぁ」アハハ

淫王『私そんなにビッチじゃないのに』シクシク

385 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/27 22:10:22.70 8Su9RDCl0 254/255


狼娘『落ち込むなよ』スタスタ

淫王『うぅ……』スタスタ


白騎士「……ようやく行ったな」

メイド「気付いてらしたんですか?」

白騎士「あんな下手な隠れ方で隠れてるなんて言わないだろう」

メイド「まあそうですけど それならば先程の話は……」

白騎士「狼娘はともかく 淫王に関してはな」

メイド「どう思っているんですか?」

白騎士「あいつが本当に俺のことが好きなら その気持ちに応えてやりたいと思ってる」

メイド「……本気ですか?」

白騎士「あいつ 俺と初めて会った日からマトモに人間の男を抱いてないらしい 淫魔の癖にだ」

メイド「それは……」

白騎士「こんな性格悪い男を好いてくれてるんなら気持ちに応えるのも本望だろう?」

386 : オクラトウフ復興委員会 ◆fSf... - 2012/05/27 22:19:57.25 8Su9RDCl0 255/255


メイド「それでは普段のあの態度は愛情の裏返しと?」

白騎士「いや あれはただの趣味だが」

メイド「……そうですか」

白騎士「まあ今度機会があった時にでも正式に話してみるよ」

メイド「わかりました」



おわり

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