混浴温泉
男「何してるんだよこんな所で」
幼馴染「あなたこそいつ帰ってきたのよ」
男「昨日帰ったばっかだけど」
幼馴染「連絡くらいくれればいいのに」
男「そこまで気が回らなかったんだよ」
幼馴染「ふーん、どうだか」
男「何だよ」
幼馴染「案外どうでもいいとか思っていたんじゃないの?」
男「べ、別に……」
幼馴染「それより」
男「ん?」
幼馴染「前、隠したら?」
男「」
元スレ
男「あ」 幼馴染「あら」
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幼馴染「男」
男「なんだよ」
幼馴染「変態」
男「うるせえぞ」
幼馴染「びくびく動いてた」
男「生理現象だ」
幼馴染「嘘ばっかり」
男「………」
幼馴染「都合が悪くなるとすぐそっぽ向くのも相変わらずね」
男「……うるせ」
幼馴染「……ふふっ」
男「で、なんでお前がこんな所に通ってるんだよ」
幼馴染「いけない?」
男「誰が来るかもわからないのに」
幼馴染「まあ、ね」
男「お前の方が変態なんじゃないの?」
幼馴染「言ったわね」パシャ
男「子供じゃないんだから顔に水かけるのやめろよ」
幼馴染「あっ」ポロリ
男「ぶっ」
幼馴染「見たでしょ」
男「………」
幼馴染「おっぱい見たでしょ」
男「…………見てない」
幼馴染「また嘘ついた」
男「………」ブクブク
幼馴染「……変なの見えなかった?」
男「いや、そこまでは……」
幼馴染「やっぱり見たんだ」
男「」
男「そ、そうだ!今度飲みに行かないか?二人とも晴れて成人したわけだしさ」
幼馴染「お酒?」
男「当たり前だろ」
幼馴染「……私、お酒はすごく弱くて」
幼馴染「飲むと何がなんだかわからなくなるくらいフラフラになっちゃうの」
男「そんなに?」
幼馴染「ええ」
男「大丈夫なのか?」
幼馴染「何が?」
男「だから、酒に飲まれて厄介事とかに巻き込まれてないか?」
幼馴染「……まあ、ね」
男「なんだよその反応」
幼馴染「別に、なんでもないわよ」
男「……?」
幼馴染「…………」
幼馴染「どうして去年は帰ってこなかったの?」
男「別に大した理由はないけど」
幼馴染「もしかして、向こうで彼女できたとか?」
男「なわけないだろ」
幼馴染「あら、残念ね」
男「そのわりにはお前なんだか嬉しそうだな」
幼馴染「別にー?」
男「性格悪いな相変わらず」
幼馴染「なんとでも言いなさい」
男「ふん……」
男「お前は」
幼馴染「え?」
男「その…えっと……」
幼馴染「なによ」
男「か、彼氏とか……」
幼馴染「ま、大学生だしね」
男「………!」
幼馴染「彼氏の一人や二人くらい、ね」
男「………」
幼馴染「……なんて」
男「え?」
幼馴染「う、そ」
男「………」
幼馴染「びっくりした?ホッとした?」
男「……うるせ」
幼馴染「へー、私に彼氏がいないとホッとするんだ?」
男「くっつくな」
幼馴染「嬉しいくせに」
男「鬱陶しい」
幼馴染「もう、素直じゃないんだから」
幼馴染「男」
男「なんだ」
幼馴染「ムラムラしてる?」
男「………」
幼馴染「してるんだ。かわいーっ」
男「うるせえ」
幼馴染「恥ずかしがっちゃって」
男「そういうこと大学の男にも言ってるのか」
幼馴染「嫉妬?」
男「……別に」
幼馴染「ふーん」
男「なんだよ、ニヤニヤすんなよ」
幼馴染「べーつにー?」
幼馴染「こっちにはさ」
男「ああ」
幼馴染「いつまでいるの?」
男「別にいつまでって決めてないけど」
幼馴染「ふーん」
男「なんだよ」
幼馴染「あんまり早く帰らないでよね」
男「急にどうしたんだよ」
幼馴染「別に」
男「………」
男「さっきも聞いたけど」
幼馴染「うん」
男「いつもここに通ってたりするのか?」
幼馴染「いつもじゃないわよ。期間限定」
男「期間?」
幼馴染「そう。夏休みとか冬休みとか、そういう大きなお休みの間だけ」
男「ふーん」
幼馴染「理由とか聞かないの?」
男「どうせ大した理由じゃないんだろ」
幼馴染「…つまんないの」
幼馴染「あなたこそ、今日はどうして?」
男「別に、特に理由なんて……ただの気まぐれ」
幼馴染「でしょうね」
男「なんだよ、悪いか?」
幼馴染「ええ、とっても」
男「わけわからん」
幼馴染「バカ。」
男「なんでそこまで言われなくちゃならないんだ」
幼馴染「ふんっ」
男「なあ、いつまでもくっついてないで離れてくれよ」
幼馴染「どうして?」
男「言わなきゃ分かんないか」
幼馴染「そうね。しみったれた大学生活を送っているようなあなたには毒だったかもね」
男「一言余計だ」
幼馴染「ふふっ、みじめな男」
男「いいから離せって」
幼馴染「嫌」
男「何でだよ」
幼馴染「一度離したら、また連絡もよこさずに帰ってこないじゃない」
男「……」
男「その…悪かったって」
幼馴染「……」ギュッ
男「今度からちゃんと連絡するって」
幼馴染「本当?」
男「ああ」
幼馴染「……ふんっ」
男(…ちょっとは機嫌なおしてくれたか)ホッ
幼馴染「何よその目」
男「べ、別に何でもないけど」
幼馴染「どうせ私のことを寂しがりやさんだとか蔑んでるんでしょう?」
男「誰もそんなこと思ってないから」
幼馴染「ふう、何だか熱くなってきちゃった」
男「もう上がるか?」
幼馴染「いえ、そうじゃないわ」
男「……何言ってるんだよ」
幼馴染「別に」
男「………」
幼馴染「ちょっとあなたに抱き着きすぎたわね」
男「…そうだな」
幼馴染「ええ」クスッ
幼馴染「ふふっ」ナデナデ
男「………っ」
幼馴染「太股撫でられても、何も言わないんだ」
男「………」
幼馴染「さっきはあんなに抵抗してたのに」
男「……人来るぞ」
幼馴染「滅多に来ないことくらい、あなただって知ってるでしょう」
男「……幼馴染」
幼馴染「……んっ、はぁッ…」
男「ハァ、ハァ……」
幼馴染「…もう少しやさしくキスしなさいよ。息ができないじゃない」
男「離してくれなかったのはお前だろ」
幼馴染「言い訳はやめて」
男「全く……ん?」
幼馴染「何よ……あっ」
幼馴染「…いつの間にか胸がはだけてたようね」
男「………」
幼馴染「……何よ、急に黙り込んで」
男「幼馴染、今のは……」
幼馴染「……嫌」
男「胸についてた赤い痕は……」
幼馴染「聞かないで」
男「………」
幼馴染「…………」
男「ご、ごめんな」
幼馴染「何で謝るのよ」
男「そりゃそうだよな。大学生になったら彼氏の一人や二人くらい…」
幼馴染「それは嘘って言ったじゃない」
男「じゃあ一体誰に」
幼馴染「………」
男「あ、いや、言わなくていい……」
幼馴染「ええ、そうさせて頂戴」
男「………」
幼馴染「あれは……何かの間違えだもの」
男「……そうか」
幼馴染「これ、あなたが下宿に戻るまでには治りそうにないわよね」
男「……どうだろう」
幼馴染「あなただけにはどうにか隠そうと思ってたけど、駄目だったみたいね」
男「……別に、そんなの隠さなくても」
幼馴染「私が嫌なの。あなたに見られてしまうことが」
男「………」
幼馴染「ごめんなさい」
男「そんな、謝らなくても」
幼馴染「ええ、でも」
幼馴染「お酒はもうこりごりだわ」
幼馴染「誰も来なかったわね」
男「そうだったな」
幼馴染「夏休みが始まってから毎日通っているけど、本当に一人も来ないのよ」
男「それは、吃驚だな」
幼馴染「ええ。それに、この前の春休みも、冬休みも…去年の夏休みも、私ひとり」
男「……」
幼馴染「…ずっと待ってたのに。あなたとの昔からの思い出の場所で」
男「………」
幼馴染「……さ、上がりましょうか」
男「…ああ」
終