魔王「久しぶりだなあこんなにワクワクするの」
武器屋「魔王さんこんにちはーっ、今日もいい天気っすね!」
魔王「ああ武器屋、おはよー」
武器屋「今日も町まで散歩っすか?」
元スレ
魔王「そろそろ勇者が来る頃かな」イソイソ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1347453993/
魔王「ううん違うよー、ほら、そろそろ勇者が来るから」
武器屋「あー、罠とか仕掛けるんすね!流石魔王さん仕事が早」
魔王「このオリハルコンの剣、勇者に売ってあげて」スッ
武器屋「えっ」
魔王「あとこの賢者の杖は魔法使いに」サッ
武器屋「えっ」
魔王「えっ」
~魔王城城下町の近くの街~
魔法使い「…とうとうここまで来ちゃいましたね」
勇者「なんだよ今更」
魔法使い「…この魔王討伐、何かおかしくありませんか?勇者様」
勇者「こんな大冒険初めてだからな。俺には何がおかしいかさっぱりわからん」
魔法使い「でも…」モジモジ
勇者「なんだ」
魔法使い「色々と都合良すぎません?私達の出立した国の周りはモンスターが弱くて」
魔法使い「この国のモンスターはものすごく強いですよ」
勇者「魔王の支配が強くなってるんだからモンスターも強くなるだろ」
魔法使い「でも、宝箱に入ってるアイテムまで強くなるのはおかしいと思いますけど」
勇者「強いモンスターに対抗して武器も強い物を宝箱に入れるだろ」
魔法使い「誰が入れるんでしょうか?あんな荒野に」
勇者「そりゃお前…誰だろうな」
魔法使い「ほら」
~魔王城~
ワイバーン「密偵より報告!勇者が魔王城国都心へ入りました!」
魔王「来たか!」ガタッ
魔王「魔王城内の準備を急げ!密偵は魔王城城下町道中の宝箱に宝を補充!」
ワイバーン「はっ!」バサバサァ
魔王「よーし色々仕込むぞ~」ウキウキ
魔王「この宝箱は隠し武器の聖剣入れようっと…」ゴソゴソ
魔王「隠し武器だから隠しボスもいるよね。おーい竜王ー」
竜王「お呼びですか」
魔王「ちょっとここでこの武器守っててよ」
竜王「構いませんが、勇者が来たら全力で討ちますよ」
魔王「どうぞどうぞ」
竜王「」
魔王「竜王俺より強いからな~勇者負けちゃうかもな~…」
魔王「…隠し部屋の前にセーブポイント作っとこっと」ゴソゴソ
魔王「あとは回復草を隣に…っと」ガサガサ
魔王「勇者早く来ないかな~…」
魔王「…セリフの練習しようっと」
魔王「勇者よ、よくぞここまで辿り着いひゃ…」
魔王「…噛んだ…」グスン
~魔王城城下町~
魔法使い「…勇者様」
勇者「まだあの話か」
魔法使い「私は納得するまで議論するタイプです」
勇者「そのせいで俺はどれだけ寝不足か」
魔法使い「また道中に武器防具や薬草がありました」
勇者「ミミックもいたけどな」
魔法使い「道中で倒したワイバーンですけど」
勇者「あいつだけ手強かったな」
魔法使い「妙にドロップする宝の数が多かったように思いませんでした?」
勇者「それだけ強かったんだからいい見返りじゃないか」
魔法使い「しかもその後の宝箱は空っぽでしたよ」
勇者「ワイバーンが俺たちの邪魔しようとして宝盗ってたんだろ」
魔法使い「そうでしょうか…?」
勇者「もういいよ。ちょっと装備整えに行こう」
武器屋「ラッシャーセー!」
勇者「おっ、いいの揃ってるね。このオリハルコンの剣ください」
武器屋「アイ!アーシャース!」
勇者「あ、あと賢者の杖ね」
武器屋「…アイヨッ!マイドアリッ!」
魔法使い「…」
勇者「明日はいよいよ魔王城か…」
~翌朝~
魔王「とうとうこの日が来たか…」
魔王「城内の配置は完璧だ」
魔王「しかし、ワイバーンが倒されてしまうとは思わなかった」
魔王「あいつは昔から俺についてきてくれたのになあ」
魔王「…最終決戦で一緒に闘いたかったな」
勇者「とうとうこの日が来たか…」
勇者「国王に魔王討伐を以来されてからもう3年も経つ」
勇者「長かった旅もとうとう終わりだ」
勇者「…民を苦しめる奴は俺が必ず倒す!」
魔法使い「…」
勇者「さあ魔法使い、魔王城に入るぞ」
魔法使い「…はい」
勇者「元気ないな、怖いのか?」
魔法使い「納得のいかない点がたくさんあります」
勇者「まだ言うか」
魔法使い「でも、ここまで来たらそうも言っていられないので諦めます」
勇者「よし、それじゃあ行くぞ!」ギギィ…
魔法使い「炎よ!」ゴオオ
勇者「ハンマーソード!!」バキィ
ドラゴン「ウガアアアアアア」ドォン
勇者「流石に魔王城、雑魚が雑魚じゃない」ハァハァ
魔法使い「意味不明です」
勇者「お前の言語理解能力が足らないだけだろ」
魔法使い「ちょっと疲れました、壁にもたれさせてください」ギィッ…
勇者「ちょ、おま、そこ何か変だぞ」
魔法使い「キャアアアアア!?」バタン!
勇者「魔法使い!大丈夫か!」
魔法使い「ここは…隠し部屋?」
勇者「何!?よくやった!」
魔法使い「…もうちょっと心配してください」
勇者「隠し部屋には回復草とセーブポイントか」
勇者「奥の部屋に何かあるな…セーブしとくか」
魔法使い「奥からドラゴンの唸り声が聞こえますよ勇者様」
魔法使い「私達を倒すには絶好のチャンスなのに」
魔法使い「何故こんな所にセーブポイントがあるのでしょう?」
勇者「考えないんじゃなかったのか?」
魔法使い「…ごめんなさい」
竜王「まさかこの部屋を見つけるとはな。だが魔王から命ぜられた宝は守り通す!」
勇者「望む所だ!」
魔法使い「物理防御魔法!」パァァ
竜王「甘い、龍の息吹!」ゴォォォ
勇者「ぐうっ!」
~数時間後~
勇者「やっと…倒したぞ…」ゼェゼェ
魔法使い「やりましたね勇者様!」ハァハァ
竜王「こやつら…幾度倒せど手前の部屋からやって来おる…!なぜだ…!」ドサァ
魔法使い「…」
勇者「さて、宝は…おお!伝説の聖剣!こんなところにあったのか!」
魔法使い「魔王の弱点がなぜ魔王城にあるのかしら」
勇者「魔法使い」
魔法使い「ごめんなさい」
勇者「よし、次は魔王の部屋を探すぞ」
魔王「…来たか…」
ギィィィィィ
勇者「魔王!」
魔王「勇者よ!よくぞここまで辿り着いた!」
魔王「(言えたああああああ!)」
魔王「ほう…その聖剣…竜王まで倒したとは見事なり」
勇者「これで民の苦しみを終わりにする!」
魔法使い「…あの容姿、どこかで見たような気がする」
魔王「…いくぞ!勇者よ!」
勇者「これで最後だ…!究極剣!」ズシャア
魔王「ぐあああああ!」
魔法使い「倒れる気配がありませんね…?」
魔王「ふはははは!これほどまでに楽しい闘い、そう簡単に終わらせん!」
魔王「遥か昔に封印した第二の姿、とくと味わうがよい!」ゴゴゴ
勇者「な、なんだって…!」
魔法使い「か、回復魔法!」パァァ
勇者「こんどこそ最後だ!」ズシャア
魔王「そうはいくか!第三の姿!さあこれが最後だ!」ズゴゴゴ
勇者「魔法使い、危ない!」
魔法使い「…き、きゃあっ!」
魔王「娘、防御ががら空きだぞ!」
勇者「貴様!」
勇者「これで終わりだ!最終剣!」ズガァァン
魔王「ウボアアアアアアアアア」ドサァ
魔王「ふ、ふふ…こんなに楽しい時間は久しぶりだった…」
魔王「ワイバーン、竜王…すまない…」
魔法使い「やはり、あなたは…」
勇者「なんだよ魔法使い」
魔法使い「…あなたは、伝説の勇者様…」
勇者「えっ」
魔法使い「いえ、勇者様のことじゃないです」
魔王「…」
魔法使い「確か…どこかにあった、ボロボロの本で見ました」
魔法使い「伝説の勇者、遠い地で魔王を討ち、世に平和をもたらす と」
魔法使い「そして、確かこうも書いてありました」
魔法使い「彼の者は人にあらず」
勇者「勇者なのに、モンスターなのか?」
魔王「やれやれ、勉強熱心なお嬢さんだなあ…ゴホッ」
魔法使い「!今手当てを!」
勇者「あれ、魔王のキャラ変わった?」
魔王「いや、いいよ。ここで俺が生き残ったら、お前たちがどうなるか分かんないし」
勇者「ねえ、キャラ変わっt」
魔法使い「勇者様はちょっと黙ってください」
魔王「…俺が勇者と呼ばれた頃のモンスターは、そりゃもう悪い奴らだった」
魔王「色々な街を荒らしまくっててさ」
魔王「そんな街を助けようと、俺は旅に出た。ワイバーンと竜王と3人で」
魔法使い「!!」
魔王「当時は竜王は竜王じゃなかったけどね」
勇者「魔王も魔王じゃなかっただろ」
魔王「そしてここで当時の魔王を討った」
魔王「あの頃は充実していた。戦いってスリルがあって楽しいんだって知ったよ」
魔法使い「だから今回の戦闘も楽しいと…」
魔王「だが魔王討伐後、俺達はこの魔王城に篭らされた」
勇者「なぜ?」
魔法使い「…国王にとって、英雄という存在は邪魔者でしかなかったのでしょう」
魔王「さすが賢いねお嬢さん」
勇者「魔王城の監視と警護のためとか適当なこと言われて、って所か」
魔王「やっと分かってきたようだな」
勇者「でもなぜ今更、お前を倒せと俺は命ぜられたんだ?」
魔王「…魔族はこの数百年間で激減した」
魔王「魔族の生態を知る者なんてもうほとんどいない」
魔王「伝説の勇者の記録だって、知ってる奴なんて普通はいない」
魔王「この現代では、魔族の王=魔王=悪者、とか思われたんだろ、どうせ」
勇者「…そんないい加減なな理由で魔王は納得してるのか?」
魔王「そりゃあ最初は腹も立った」
魔王「本気でお前を消してやろうとも思ったさ」
勇者「」
魔王「でも、気づいちゃったんだよ」
魔王「どうやっても俺たちにもう救いはなくて、事実を受け入れるしかないってさ」
魔王「抵抗したってどうせ軍が押し寄せてくる」
魔王「そうなればお前たちだって、俺たちと一緒に存在自体を揉み消されるかもしれない」
魔王「だったら、久しぶりの熱い戦いを楽しんで潔く死のうと思ったんだよ」
魔王「…本当はすぱーっと死んで気持ちよく帰ってもらうはずだったんだけどなあ」
魔法使い「…すみません…」
魔王「さあ、俺の体力ももう限界だ」
魔王「さっさととどめを刺して、凱旋しろ…」
勇者「…すまない…」
魔王「…お前は人間なんだし、俺達のようにはならないだろ」
勇者「…」
魔王「じゃあな」
~魔王城城下町~
武器屋「ゆ、勇者…様…」
勇者「魔王は、倒したよ…」
武器屋「そ、そうですか」
勇者「恨まないのか?俺たちを」
武器屋「…いえ、魔王さんがそれを望んでいましたから」
武器屋「オリハルコンの剣と賢者の杖は、魔王さんがくれたものなんです」
武器屋「あんなに嬉しそうな魔王さん、生まれて初めてみましたから…」
魔法使い「やはり、私達の補助をしていたのは魔王だったのね…」
勇者「徐々に敵が強くなってたのも、俺達を鍛えて闘いを楽しむためってところか」
~勇者たちの出身国・都心~
国民A「勇者様が帰ってきたぞー!」
国民B「ユウシャサマ!ユウシャサマー!」ワーワー
勇者「…」
魔法使い「…」
国王「よく戻ってきてくれた、勇者よ」
国王「早速凱旋パーティーをしようではないか」
国王「その後のそなたらの行く先についてはワシが世話してやろう」
勇者「ありがたき幸せ」
~凱旋パーティー後~
国王「では、お前たちの行先を申し渡す」
国王「魔法使い、そなたは我が傍らでその知恵を用いて国を導け」
魔法使い「はいっ」
国王「勇者、そなたは魔王城の地を任せる」
魔法使い「えっ」
勇者「…」
国王「魔王城国との交渉により決定した、名誉ある仕事だ」
国王「魔王城国に仕え、しっかりと役割を果たせ」
魔法使い「…勇者様…」
勇者「…はい」
~魔王城~
勇者「…魔法使いとも離されてしまった」
勇者「…一人は、寂しいな」
勇者「結局、俺もここで過ごすことになっちゃったよ、魔王」
勇者「どうせならお前を倒さず、仲良く過ごしたほうが良かったなあ」
勇者「結局、いつの時代も人間ってのは勝手なんだな」
勇者「そんな世の中なら、いっそ…」
おわり
64 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/09/13 00:08:43.80 YnWXbxA60 38/41本当に何番煎じのオンパレードで正直すまなかった
そして支援してくれた人マジでありがとう
初SSだったからgkbrしてた
前に『ラスボス「この宝箱には全回復アイテム入れとこう」イソイソ』のスレ見て
自分なりに妄想ふくらませて書いてみた感じだた
ではではノシ
65 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/09/13 00:10:17.06 DFlqlTiG0 39/41おつノシ
68 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】(... - 2012/09/13 00:17:29.91 J9gHjzeB0 40/41乙
また次回いいもの書けば良いさ
69 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/09/13 00:30:44.12 ryZyXnKh0 41/41乙
だんだんうまくなっていくよ


面白い。