18 : 以下、名無し... - 2011/12/22 10:26:06 DNvNhPIP0


「え……い、いいよ」

幼馴染「……何その顔」

「いや……」

「バカにしてるの? ん?」ジリジリ

「そ、そんなんじゃないよ……」

「そう……」

「…………」

「…………」ジトッ

「……じゃ、じゃあ……ちょっと触るね……」フニッ

「……どう?」

「……………」

「……そんな」ジワッ

「いいいいいやいやいや!あるよ!? やわらかいよちゃんと!」


男である必要は無いはずだ、うん

元スレ
幼馴染「貧乳って言うけどさ、ちゃんとあるよ?触ってみる?」
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1324515982/

23 : 以下、名無し... - 2011/12/22 10:43:24 DNvNhPIP0


「……本当?」

「本当だよ! それくらいのほうが受けるって!」アタフタ

「そう、かな……?」テレッ

「そ、それにほらっ! 幼って童顔だし、ちっちゃくて小動物みたいだし!?」

「あ、ああ……そう」

「すっごく可愛いよ! うん!」

「うん……」

「……はっ! ご、ごめん……」

(あ、あわてちゃってつい本音が……身長のこと気にしてたのに……!)

「い、いや、大丈夫……うん、貧乳も低身長も、ステータスになるよね……」

「あ……あう……じゃ、じゃあ……この辺で……」

「うん、また明日」


「私のバカ……で、でもいきなり胸触らせるなんて、向こうもずるいよ……」ションボリ


みたいな感じのを想像したんだ

28 : 以下、名無し... - 2011/12/22 10:54:20 DNvNhPIP0


自宅 自室


「…………」ポヤー

「……ふう」

「やわらかかったなー……」ワキワキ

(……エロくはないかもしれないけど)

(あの、赤ちゃんみたいな感触……)

(幼は、全身あんな感じなのかな……)

「……駄目だ、全然勉強にならない」ボフッ

「うう……」ダキマクラッ

「…………」ゴロゴロ

(私が男だったら……)

「……はあ」

「考えてもムダか……」

「……寝よ」

32 : 以下、名無し... - 2011/12/22 11:01:57 DNvNhPIP0


翌日 学校


「…………」トボトボ

「あ、女! おっはよー」ポンッ

「ひっ……あ、お、おはよ」ホッ

「何ビクビクしてんのよ……しゃきっとしなさい、しゃきっと」

「うん……ごめん」

「ほーら猫背っ! 治す!」ビシッ

「ふはっ!……お、幼は今日も元気だね……」

「……何よ、悪い?」

「い、いや嬉しいけど……昨日、ほら、さ」

「ちょっと、落ち込んでたみたいだから……」

「……あー、そんなこともあったね」

35 : 以下、名無し... - 2011/12/22 11:12:33 DNvNhPIP0


「そんなことって……」

「大したことじゃないよ、もう忘れちゃったー」

「……相変わらずポジティブだね」

「女がネガティブなのよ……」

「そ、そう?」

「うん、もう見た目からして」

「そうかな……そんなに地味?」

「女子高生の格好とは思えないわね」

「そっか……まあ気にしたこと無かったからなー」

「全く情けない……気になる男とか居ないわけ?」

37 : 以下、名無し... - 2011/12/22 11:19:55 DNvNhPIP0


「居ないけど……」

「結構美人で『スタイルも』いいのに、勿体無いね……」ジトッ

「えっ? や、やややめてよ……そ、そうだ、幼はどうなの?」

「へ……わ、私も……居ないよ」フイッ

(嘘が下手……)

(……ん? この足音……あーあ)

「? どうしたの暗い顔して」


「……よっ!」ポンッ


「ひっ!?」

42 : 以下、名無し... - 2011/12/22 11:35:34 DNvNhPIP0


「何びくついてんだよ、らしくねーな」

「へっ……うあ……う……」パクパク

「…………」

「あ……女さん、おはよう」

「……おはよう」

「……はああっ? なんでこっちは後ろからどついて、女には普通に挨拶なの!?」

「……はあ」

「……なんでため息ついてんの?」

「いやあ……お前と女さんじゃ、なあ?」

「……っ!」ブチッ

「おっと……逃げるか」ダダダッ

「女、先行ってるから!」ダダダッ

「……うん」


「……はあ」

43 : 以下、名無し... - 2011/12/22 11:40:36 DNvNhPIP0


「…………」トボトボ

(私も陸上部入れば良かったかなあ……)

(でも、習い事があるしなあ……)

「…………」

(……でもなあ)

(女ってわかりやすいもんなあ……)

(どう見たって……)

「…………」

「ギギギ……」ギリギリ

通行人「!?」ビクッ

46 : 以下、名無し... - 2011/12/22 11:51:09 DNvNhPIP0


放課後


「…………」ボー

「……ど、どうかした?」

「……スタイル悪いって言うけどさ」

(……あの野郎またいらん事言いやがって……)イラッ

「私って運動部じゃん?……腹筋には自信あるんだよね」

「そ、そう……」

「……触ってみる? ていうか触ってみ?」

「ふえっ!?」

49 : 以下、名無し... - 2011/12/22 12:01:31 DNvNhPIP0


(お、お腹なら大したことない……はず……)

「……は、はい」ポンッ

「……違うよ、直にじゃないと意味ないじゃん」ピラッ

「!!!」

(ああ……綺麗な肌……)

(確かに腹筋はある、けどうっすら浮かび上がってるだけで……やわらかそう)

(お臍もきれいだし、まるで二次元みたいな完璧なお腹……!)

(それになにより、シャツの下からチラチラ見える肌着がああああ)

(どこに文句があるっていうんだ、もう!)

「お、女……?」

53 : 以下、名無し... - 2011/12/22 12:09:40 DNvNhPIP0


「はっ! な、何?」

「……泣くほどヤバい?」

「え……」

「で、出てるかな……」ジワッ

「無い! そんなこと無いって!」アセッ

「……でも」

「……ちょ、ちょっとごめん!」ササッ

「っ!? ……いつのまに背後を!?」

「ご、ごめん……触るの、後ろからでいい?」

(か、顔がすっごい熱い……正面からは無理、絶対無理!)

「う、うん……いいけど……」

(ま、全く動きが見えなかった……)

「ありがとう……じゃ、じゃあ……触るね?」ソーッ

55 : 以下、名無し... - 2011/12/22 12:21:40 DNvNhPIP0


サワッ

「っ……」

(……見えないと変な感じだな……)

(……幼のお腹……)サワサワ

(ああ……至福)サワサワ

(か、考えてみたら恥ずかしい状況だな……)

「も、もういいよ……」

「へっ? あ、ああごめん……」ソッ

59 : 以下、名無し... - 2011/12/22 12:32:14 DNvNhPIP0


「ど、どう……?」

「やわ……引き締まってると思うよ!」

「…………」

(でも、男は……)

「……そ、そうかな?」クルッ

「…………」ササッ

「……?」クルッ

「…………」ササッ

「……女? 何で背後を取り続けてるの?」

「い……今の顔、すごく不細工だから……」

「……見られたくないの」


61 : 以下、名無し... - 2011/12/22 12:46:26 DNvNhPIP0


「…………」

「い、いや、その……幼があんまりスタイル良いから、嫉妬しちゃってさ!」

「女……」

「……なんかあった?」

「えっ……」

「最近ちょっとおかしいよ? ……もしかしてまたいじめられてるの?」

「そ、そんなんじゃないよ……」

「そう……? 辛いことが有ったら、何でも相談してね」

「友達なんだから……」

「っ……」

「さっ、先帰ってるね!」シュタタタタタ

「わっ……ばいばい」

(相変わらずすごい身体能力だ……)

63 : 以下、名無し... - 2011/12/22 12:59:39 DNvNhPIP0


自宅


「はあ……はあ……」

「……ただいま」

家政婦「お帰りなさいませ」

「お父さんは?」

家政婦「今日は遅くなるそうです」

「そう……」

家政婦「午後の予定ですが……」

「……すみません、後にしてください」

家政婦「……かしこまりました」

「…………」テクテク


バタン

69 : 以下、名無し... - 2011/12/22 13:18:42 DNvNhPIP0


「…………」

「…………」フニフニ

「…………」ペタペタ

「……はあ」ゴロン

(……私は胸も大きいし、腹筋も結構鍛えてるよ)

(お母さんが死んでから、色んな武道をやらされたし……)

(楽器も大抵はできるし、成績も悪くない)

(……でも、そんなの何の役にも立たないじゃない)


(幼が好きになってくれないんだもん……)


「…………」

「……最低」

「応援してあげなきゃいけないのに……」

「……もうやだ」

76 : 以下、名無し... - 2011/12/22 13:49:23 DNvNhPIP0


数日後 放課後


「…………」

(ど、どうしたんだろう……完全に落ち込んでる)

「ね、ねえ……」

「私ってさ」

「えっ? あ……何?」

「……可愛く無いかな?」

「え……」

「人の気持ちも考えられない、無神経な奴なのかな……」

「そ、そんなことないよ……」

「……あるよ」

「……どうしたの? なんか、幼らしくないよ」

「何かあったの?」

81 : 以下、名無し... - 2011/12/22 14:20:26 DNvNhPIP0


「……何でもない」

「何でもなくないよ……」

「何でもないのっ!」

「…………」

(……男だな)

「…………」

「…………」

「……で、でも……違うよ」

「……何が?」

「お……幼は、可愛い……よ」

84 : 以下、名無し... - 2011/12/22 14:45:59 DNvNhPIP0


「…………」

「ずっと見てたから、わかるもん……それに」

「昔から、いじめられてた私を……かばってくれて」

「この前だって、私のこと心配してくれて……」

「……無神経なんかじゃないよ」


「私は……幼が好きだよ」


「…………」

「……わかんないよ」

「……え?」

「顔もスタイルも良くて、勉強もできて運動もできて……」

「私の気持ちなんて、女にはわかんないよ!」

「………!」

87 : 以下、名無し... - 2011/12/22 14:55:09 DNvNhPIP0


「それに……意味ないもん」

「……な」



「女に好きになって貰っても意味ないもん!」



「あ……」

「……先帰ってるから」ダッ

「…………」

95 : 以下、名無し... - 2011/12/22 15:11:21 DNvNhPIP0

………………………………………

「…………」

「…………」

「……え?」

「ああ……そうだよね」

「違うよね……」

「幼は無神経じゃないもんね」

「いつも優しくて、元気で……甘えさせてくれて」

「私の一番大切な人だもんね」

「ちょっと疲れてるんだよね」

「ごめんね甘えてばっかりで……友達失格だよね」

「私も……幼が辛い時には守ってあげなくちゃ」


バキッ


「えへへ……褒めてくれる?」

99 : 以下、名無し... - 2011/12/22 15:19:20 DNvNhPIP0


翌日 学校


キーン コーン カーン コーン


(……女、今日は休みか)

「…………」

(昨日はひどい事言っちゃったな……)

「……大丈夫かな」


教師「席につけー」


ワイワイ ガヤガヤ


教師「はーい静かに―、ちょっと連絡事項があるぞー」

103 : 以下、名無し... - 2011/12/22 15:31:24 DNvNhPIP0


ガヤガヤ ナンダヨー チッ メンドクセーナー

「………?」

教師「はいはい、結構大事だから心して聞くように」


教師「……昨日の晩、隣のクラスの男が通り魔に襲われた」


エッ… シーン

「……は?」

教師「命に別状はないとのことだが……」

教師「両足が執拗に折られていて、もう二度と歩くことができないそうだ」

「そんな……嘘」

教師「皆……出来ればお見舞いに行ってやれ」

教師「嫌がられるかもしれないし、無神経な行動かもしれないが……」

教師「辛い時には、そばに居るだけでもプラスになるもんだ」

シーン…

教師「……じゃあ、授業を始めるぞ」

107 : 以下、名無し... - 2011/12/22 15:45:34 DNvNhPIP0


放課後


「…………」ボー

教師「……お、なんだまだ残ってたのか」

「…………」

教師「……男のことがそんなにショックか?」

「…………」

教師「一応言っておくが、足だけですんだのは奇跡らしいぞ……他も傷めつけられてたそうだ」

「そんな言い方……! あいつは陸上部だったんですよ!?」

教師「そうカッカするな……誰にとって、何が大事かなんてわからないもんだ」

教師「知らない間にそれを傷つけて、取り返しがつかなくなることだってある」

「え……?」


108 : 以下、名無し... - 2011/12/22 15:50:26 DNvNhPIP0


教師「まだ犯人が彷徨いてるかもしれないんだぞ?」

「でも……」

教師「……お前にとってはどうでもいいかもしれんが、親御さんや俺にとっては大事な体だ」

「……!」

教師「わかったら、暗くなる前にさっさと帰れ」

教師「いいな?」

「……はい」ガタッ

「さようなら……」ペコッ

教師「おう、気を付けろよ」



(何が大事かなんてわからない、か……)テクテク

(……女は、何が大事だったんだろ?)


テクテク…

110 : 以下、名無し... - 2011/12/22 15:56:11 DNvNhPIP0


テクテク


「…………」テクテク


テクテク


「……?」テクテク


テクテクテッ テッ テッ


「………!?」ダッ


タッ タッ タッ タッ タッ タッ タッ タッ


ガシッ



「えへへへへへへへへへ」


………………………………

113 : 以下、名無し... - 2011/12/22 16:09:49 DNvNhPIP0


…………………………


「……うう」

「……あれ……ここは?」

「あ、起きた」

「女……? これどういう……うわっ!」

「ぎゅーっ」ギュッ

「……な、何? いきなり……」

「大丈夫だよ」フニッ

「ひゃっ……え? 何が?」

「私は幼の胸、好きだよ」フニフニ

「やっ……やめてよ……」ググッ

(すごい力……全然動かない)

118 : 以下、名無し... - 2011/12/22 16:21:11 DNvNhPIP0


「お腹も、背中も、足も、手も、顔も、髪も」

「やだ……どうしたの? ねえ、女……」

「大好きだよ……全部」

「だから気にすることなんてないんだよ」ペロッ

「……っ! ……そんな風に思ってたの?」ゾクッ

「知ってるくせに」チュッチュ

「ううっ……」ゾワ

(……あ)

(今日……女は休んでて)

(昨日、喧嘩別れして)

(男が襲われたのが……昨晩)

(……まさか)

「ねえ……あんた、昨日何してたの……?」


「……? 男くんを折ってたよ?」

123 : 以下、名無し... - 2011/12/22 16:33:36 DNvNhPIP0


「なっ……」

「いいじゃないそんなこと、ね?」

「……そんなことって……んむっ!」

「……♪」モッ モッ

「んー……! んー……!」ジタバタ

ガリッ

「……!? ぷはっ……」バッ

「……嫌っ!」ドンッ!

(……抜けられた!)ダッ


タッ タッ タッ タッ タッ タッ…


「…………」キョトン

「……血?」ダラー

「どうして噛むの……?」ポタッ ポタッ

124 : 以下、名無し... - 2011/12/22 16:38:50 DNvNhPIP0


「はっ……はっ……」タッタッタッタッ

(ここ……女の家だよね?)

(相変わらず広い……!)

タッ タッ タッ タッ タッ タッ

タッ

「……嘘、鍵?」ガチャガチャ

「……あっ」

家政婦「…………」

「助けてください!……ねえ、聞こてるんでしょ!?」ダンダンダン

家政婦「…………」チラッ


家政婦「…………」フイッ


「………え?」


ポタッ… ポタッ…

125 : 以下、名無し... - 2011/12/22 16:43:54 DNvNhPIP0


「幼……どこ行ったの……?」

ポタッ… ポタッ…

「……・っ! 開けてください……!」ガチャガチャ

家政婦「…………」スタスタ

「……! ありがとうございます!」

家政婦「……すみませんね」


家政婦「お嬢様の為ですから……」フラッ


「………っ」

家政婦「…………」スタスタ…

(そうだ……向こう側に、鍵なんて付いてるわけない)

(向こうから……何かかけてあるんだ)

128 : 以下、名無し... - 2011/12/22 16:52:04 DNvNhPIP0


「…………」


ポタッ… ポタッ…


――誰にとって、何が大事かなんてわからないもんだ



ポタッ



「えへへ……幼馴染、こんなとこにいたんだ」

「あ……」

「……大好きだよ」

「だから、ずーっと一緒に居ようね」スッ


「……うん」





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