姫「聞いているのですか。お腹が減りました」
魔王「ああ」
姫「何か食べ物をここに」
魔王「……」
姫「そっぽを向いた所で聞こえているはずですよ」
元スレ
姫「お腹が減りました」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1252082079/
魔王「食事なら先ほど出したはずだが」
姫「あんなものでは足りません」
魔王「人間の雌ならばあの程度で十分と聞いていた」
姫「誰ですかそのような誤った知識を与えたのは」
魔王「『完全飼育マニュアル人間編』」
姫「そんな胡散臭い書物はこうです。びりびり」
魔王「高かったのだが……」
姫「食べ物を!ハリー!ハリー!」
魔王「仕方ない。おい、もっと食物を持って来い」
姫「分かればいいのです」
魔王「腑に落ちん」
姫「気のせいです」
魔王「お前は攫われたのだぞ」
姫「そのようですね」
魔王「魔物が蔓延るこの城に、幽閉されているのだぞ」
姫「変わった声があちこちからします。そうなのでしょうね」
魔王「そして、私は魔王だぞ」
姫「それはどうだか分かりませんね」
魔王「何故そこを譲らぬか」
姫「周りの魔物が貴方のことを『魔王様』と呼ぶのを聞きました」
魔王「ああ」
姫「そして、貴方は私に『魔王』だと名乗りました」
魔王「ああ。十分だろう」
姫「それが貴方の自称で、周囲が合わせてあげているだけという可能性も捨てきれません」
魔王「お前の目に、私はそんなに可哀想な奴に映っているのか」
姫「だから信じません」
魔王「信じろ」
姫「嫌です」
魔王「……」
姫「ふふん」
魔王「ならば仕方がないな」
姫「はい?」
魔王「力ずくで……体に教えてやろう」
姫「な、何を」
魔王「叫んでも無駄だ。助けなど来ぬ」
姫「やめ……あ、ん」
魔王「ふっ、私は魔王だぞ。止めてやるものか」
姫「やだぁっ……ん、ふぁ…………ぁ」
姫「と。貴方が魔王であるならば、こんな風にして私を襲うはずです!」
魔王「強姦されたいのか、お前は」
姫「ふふん。女性に強姦願望があるなどと思い込むのは経験の薄い証拠」
魔王「……」
姫「図星ですか?」
魔王「黙れ」
魔王「お前は一体何なのだ」
姫「ただの箱入り姫。深窓の姫君ですよ」
魔王「普通の姫ならば、攫われて泣き叫んでいるはずだろう」
姫「それこそ貴方のような童貞どもの理想に過ぎません」
魔王「せめて言葉を選んで喋れ」
姫「女性が弱く儚く涙しか武器のない生き物であったのは昔の話」
魔王「今はお前みたいな女ばかりだとでも言いたいのか」
姫「ええ。今や女性は強く気高く知性を武器に、馬鹿な男を従えるこの世の王となったのです」
魔王「頭が痛い」
姫「すみません。私の言葉を理解しようと慣れぬ頭を使ったからですよね」
魔王「ああもうそれでいい」
魔王「ほら追加の飯が来たぞ」
姫「ぱくぱくうまうまごくごく」
魔王「清々しいほどの食いっぷりだな」
姫「ふぁへあえん(あげません)」
魔王「願い下げだ」
姫「む、魔王を名乗るのならば強奪くらいしては如何ですか」
魔王「お前の食いかけなどいらぬ」
姫「今なら私がたあっぷりと唾液をかけてあげましょう」
魔王「それがサービスになると思うのか」
姫「美少女の唾液をジョッキで所望する男も多いと聞きますが」
魔王「明らかに、お前の偏見だ」
姫「ああ」
魔王「何だ」
姫「不能なのですね」
魔王「……」
姫「何をするのですか?!私の肉を返しなさい!!今すぐに!!」
魔王「ぱくぱくごくり」
姫「あーーーーーーっ!!」
姫「ああ……私の厚切りステーキが……」
魔王「ここに来て初めて流した涙が肉の追悼とは」
姫「許しません!損害と賠償と土下座と地位と名声と富を要求します!」
魔王「勝手に言っていろ」
姫「もしくは食後のデザートとしてケーキアイスクリームハニートーストシャンパンクッキータルトポテチうまい棒ぽたぽた焼きなどを要求します!!」
魔王「まだ食うのか」
姫「やはりポテチは関西だし醤油に限ります」
魔王「私はのり塩だな」
姫「のり塩を選ぶのは童貞の証拠です」
魔王「どういう根拠だ」
姫「童貞のほぼ100%がのり塩味を食べたことがあります」
魔王「お前は食ったことがないのか」
姫「私は童貞ではありませんからね」
魔王「童貞でも困るがな」
姫「ああ、すみません」
魔王「何だ唐突に」
姫「私の下半身には棒がついてはおりませんので、ご期待に沿えず申し訳ないかなと思い形のみの謝罪をしました」
魔王「よし聞こう。私は何を期待していたと言うのだ」
姫「私が所謂『男の娘』で前の童貞かつ後ろの処女という一粒で二度おいしい」
魔王「よし黙れ」
姫「もがもが」
姫「ぷは」
魔王「いいか、私に男色の趣味はない」
姫「あまりに女性に相手にされないと、幼い少女や男に走ると聞き及びますが」
魔王「誤った情報だ。どこで仕入れた」
姫「こっそりメイドに買いに行かせたゴシップ女性誌です」
魔王「現物がここにあれば、今度は私が破いてやったものを」
魔王「全く。お前は帰りたいとも言わないのか」
姫「城よりこちらの方が楽しそうですからね」
魔王「気楽なものだな」
姫「どうせ私が帰ったところで喜ぶ者などいませんから」
魔王「どういう意味だ」
姫「私は下賎な妾腹の子。皆に疎まれ蔑まれる、望まれずして生を受けた姫君なのです」
魔王「……そうか」
姫「ふふん。どうです、魔王を自称する貴方でも同情を寄せざるを得ないでしょう」
魔王「失敗だ」
姫「はい?」
魔王「そのようなどうでもいい者を攫ってしまったなどと……魔王失格だ……」
姫「おやおや」
姫「童貞はこれだから。生い立ちを告白した傷心の女性を慰める言葉一つ操れないとは」
魔王「傷心の男を慰めるのも、女の仕事ではないのか」
姫「そうかもしれません。ただしイケメンに限る」
魔王「……」
姫「自称魔王様は硝子の心をお持ちのようで」
姫「鬱陶しいので、塞ぎ込むなら出て行ってくれませんか」
魔王「嫌だ」
姫「何故ですか」
魔王「ここで出て行くと、負けだ」
姫「見えない敵と戦わないでください」
魔王「私の敵はお前だ。間違いなく」
姫「全く。ケーキを分けてあげますから、今すぐ立ち直りなさい」
魔王「何故命令形。それより、突然優しさを見せるな」
姫「飴と鞭という奴ですよ」
魔王「本来ならば、それは私が使う物だ」
姫「童貞のくせに鞭などともがもが」
魔王「お前は本当に変わっているな」
姫「初めて言われました」
魔王「嘘をつけ」
姫「そう言うならば、貴方こそ変わっています」
魔王「初めて言われた」
姫「嘘をつきなさい」
姫「ところでケーキアイスクリームハニートーストシャンパンクッキータルトポテチうまい棒ぽたぽた焼きはまだですか」
魔王「本気だったのか」
姫「この美貌とスタイルを保つには栄養が必要なんですよ」
魔王「ふむ…そのドラム缶のような寸胴体形にそのような努力が」
姫「分かりました。貴方から頂きます」
魔王「頂く…頂くって」
姫「はいそこのCHERRY BOY。そういう意味ではありません」
魔王「わかっておるわ。だいたいお前みたいな小娘に押し倒されてたまるか」
姫「あら?うふふ…押し倒してあげましょうか?」
魔王「え?えっと、その、あのな、」
姫「冗談ですよ。襲うのは貴方の方、なんでしょ?女の子に恥かかせないでくださいね?
これだから童貞は」
姫「退屈です。どこかへ連れて行ってください」
魔王「お前は一度自分の状況を確認し直すべきだ」
姫「うっ……」グスッ
魔王「…そんな顔をしてくれるな。出してはやれないが、食い物ならあるぞ
な、何が良い?アイスか?ケーキか?」
姫「……クスッ」
魔王「ッ!?貴様…」
姫「前言撤回します。今も涙は効果抜群ですね」
姫「……」グスッ
魔王「もうその手にはかからんぞ」
姫「……」グスッ
魔王「………」
姫「……うっ」グスッ
魔王「本当に泣いているのか?どうしたんだ」
姫「これです…」
姫つ【本】
魔王「これは…そうか。確か自分の犬と一緒に最後に死んでしまうんだったか。お前にもなかなか優しい所が…」
姫「いえ、大笑いしすぎて腹筋が…」
魔王「俺が言うのもなんだが悪魔かお前は」
部下1「……」
部下2「……」
姫「よろしいざんすか?」
部下1「……」コクッ
姫「よろしいざんすね?」
部下2「……」コクッ
姫「入りますっ」
魔王「何をやっとるんだお前ら」
魔王「ところで、何故お前の国の者が来んのだ。腐っても姫だろう」
姫「私は腐ってなんかいません。新鮮です。ぴちぴちです。」
魔王「ほう…では食べてしまおうか」
姫「あぁ…とうとう食べられてしまうんですね。服なんか邪魔ですよね。気に入ってるますので破られたら困りますから自分で脱ぎます。あぁっ人でなし」ヌギヌギ
魔王「いや、人ではないが…。ちょっとまて脱がなくても」
姫「ほら下着見えちゃいますよ?食べるんですか?襲うんですか?18禁ですか?」
魔王「…悪かったよ。もう言わないから許せ」
姫「罰としてハーゲンダッツを各味用意してくださいね」
部下1「なんだかんだと聞かれたら」
部下2「答えてあげるが世の情け」
部下1「世界の破壊を防ぐため」
部下2「世界の平和を守るため」
部下1「愛と真実と悪を貫く」
部下2「ラブリーチャーミーな仇役」
部下1「部下1」
部下2「部下2」
部下1「魔界を占める魔王軍の2人には」
部下2「ブラックホール。黒い明日が待ってるぜ」
姫「なーんてねっ☆」
魔王「何してる」
姫「斬・鉄・剣!!」
部下1「甘いっ、斬・鉄・剣・返しっ!!」
姫「なにぃぃ!?ぐはっ…」
魔王「駄目だこいつら」
魔王「幽閉しておいて何だが現状ではお前はニートと変わらん。よって勉強を教えてやるから勉強しろ」
姫「丁重にお断りさせて頂きます」
魔王「はぁ…とりあえずやるぞ。まずは外来語からだ」
姫「There is nothing that can be gained from as you」
魔王「?」
姫「自分より馬鹿な人から教わる事はありません って事です」ニコッ
姫「あ。えっちぃ本発見を見つけてしまいました」
魔王「こら!?」
姫「なになに…『巨乳のお姉さんの練乳盛り』?」
姫「……」
魔王「……」
姫「なんであたしを攫ったんですかっ!!」
魔王「少なくともそういう目的では無い事は確かだ」
姫「まだですか?」
姫「溜めれば溜めるほど余計に恥ずかしいですよ?」
姫「早くっ」
魔王「よ…」
姫「よ?」
魔王「…呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!!」
姫「うわぁ…」
魔王「ですよね」
姫「お菓子を食べたら眠くなってきました」
魔王「そうか」
姫「しばし仮眠を取ります。出て行ってください」
魔王「寝かさぬ、と言ったらどうする?」
姫「はっ」
魔王「鼻で笑うな。無視して寝床に入るな」
姫「はいはい童貞の割りに思い切った発言をしましたね。褒めてやりま……」
魔王「手が届かぬか」
姫「べっ、別に頭を撫でてやろうなどとは思っておりません!」
魔王「私がしゃがんでやったら、殴るつもりだな」
姫「何故分かったのです」
魔王「分からいでか」
魔王「お前などに殴られようが、痛くも痒くもないが、何か嫌だ」
姫「しかし美少女にビンタされるというのは男の夢ではないのですか」
魔王「それはない」
姫「ああ、土下座して頭を踏んでもらうのがいいと」
魔王「それもない」
姫「もういいから寝かせなさい。私は眠いのです」
魔王「却下だ。許可しない」
姫「全く。童貞のくせに女性を思うがままに出来るとほざくつもりですか」
魔王「お前、そろそろ自分の立場を思い出したらどうだ」
姫「賓客でしょう」
魔王「虜囚だ」
魔王「そして私はお前を攫った主犯だ」
姫「そのようで」
魔王「だから、勝手に睡眠を取るなど許さんぞ」
姫「いい加減うるさいですね。私が眠っていた方が都合がいいだろうに」
魔王「手を出す気はさらさらないと言っておく」
姫「やはり不もがもが」
魔王「言わせるものか」
姫「ぷは」
魔王「お前のような小娘に勃つわけがないだろう」
姫「そんなことを言っているときっと本番でも萎えたままですよ」
魔王「……」
姫「まあ、どうせ本番など来ないのですから安心してくださいね」
魔王「慈悲の笑顔が憎い」
魔王「お前が眠ると私が暇になる」
姫「知りません。何なら一人でお励みになっては如何ですか」
魔王「断る」
姫「目の前には最高のオカズがあると言うのに」
魔王「お前でするくらいなら、舌を噛む」
姫「ほうほう所謂セルフもがもが」
魔王「下ではない。舌だ」
姫「ああもう下ネタを言うのも疲れてきました」
魔王「下ネタだという自覚はあったのか」
姫「お休みなさい自称魔王さん。起きたら遊んであげましょう」
魔王「待てこら寝るな」
姫「すうすう」
魔王「おい」
姫「すうすう」
魔王「……本当に眠っているのか。しかしわざとらしいな」
魔王「くそ。暇だ」
魔王「残ったケーキでも食うか」
魔王「むしゃむしゃ」
魔王「うまいな。人間の料理人を攫ってきたのは正解だった」
魔王「うまいうまい」
姫「そこの童貞」
魔王「起きたか。よく眠っていたな。暇だったぞ」
姫「本当に全く手を出そうとしないとは呆れたものです」
魔王「お前にそういう興味は持てん。持ったら負けだ」
姫「童貞は何か仮想の敵を作らねば死んでしまう生き物なのですか」
姫「しかし悪戯しようとすらしないとは」
魔王「お前のような子供に何をしろと」
姫「触ったり弄ったりぶっかけたり色々と出来ることはあると思いますよ」
魔王「するか」
姫「全く。いつ貴方が牙を剥くかという恐怖でろくに眠れませんでしたのに」
魔王「真顔で嘘をつけるお前が恐ろしい」
>>94
姫「童貞もがもが」
姫「まあいいでしょう。私にもケーキを寄越しなさい」
魔王「ほら」
姫「ぱくぱく」
魔王「起きてすぐでこの食欲」
姫「お代わりです」
魔王「折角だし、後で胃薬を与えてみよう」
姫「しかし悉く与えられるケーキが生クリーム系」
魔王「それだけ食べておいて今更ケチをつける気か」
姫「いえ、これはセクハラの一種なのかと思いを巡らせてみた次第です」
魔王「安心しろ。それはない」
姫「ではいやらしくクリームを舐めてみましょう。ぺろぺろ。興奮します?」
魔王「どちらがセクハラしているのだか」
姫「美少女が官能的にべたべたした白い何かを舐めているのですよ」
魔王「私の目には、生意気な小娘がケーキを貪り食っているようにしか写らん」
姫「想像力の乏しい男ですね。おかわり」
魔王「もうないぞ」
姫「はあ?」
姫「私が眠りに落ちる前、まだ山とあったはずでしょう?!」
魔王「あまりに暇だったので食ってしまった」
姫「この蛆虫にも劣るグズがっ!さっさとケーキを補充しなさい!!」
魔王「お前は食い物が絡んだ時のみ、感嘆符がつくのだな」
姫「無駄口を叩く暇があったら言葉の最初と最後に『サー』をつけなさい!!」
魔王「何故そんなに上から目線」
「サー 女性」でぐぐったらアラサーが大量に…
一つ賢くなった!
姫「うまうま」
魔王「口に何かを入れている時は静かで良い」
姫「セクハラと取っても構いませんね」
魔王「その発想はどうかと思うぞ」
姫「おや、どんな発想だと思ったのですか」
魔王「……」
姫「万年思春期なのですよね。何でも性的な方向にしか取れないという」
魔王「誘導尋問だ」
姫「全く、これだから性欲を持て余した童貞は困ります」
魔王「どちらかと言えば、お前の方が持て余しているような」
姫「何を言うかと思えば」
姫「当然、興味津々な年頃です」
魔王「胸を張って言うな」
姫「しかしその結果が耳年増」
魔王「肩を落とすな」
魔王「しかしお前の情報源は何なのだ。仮にも姫だろう」
姫「最近では少女向け雑誌にも性情報が蔓延しておりますので」
魔王「世も末だな」
姫「しかしビッチ少女萌えというジャンルもありますよ。どうです、萌えますか?」
魔王「お前はただの下ネタ小娘だ。そして萌えん」
姫「では、貴方のタイプとはどのような女性ですか?」
魔王「な」
姫「ここにいるのは私のみ。せいぜい心に秘めし歪んだ性癖をぶちまけて下さい」
魔王「何故まっとうな趣味だという可能性を捨ててかかる」
姫「だって……ねえ」
魔王「含み笑いをするな」
姫「私のような完璧な美少女が守備範囲外。その時点で歪んでいます」
魔王「少女が好きだというのは、歪んでいないのか」
姫「美少女は神にも等しい存在。つまり美少女を信仰するのは生きとし生ける者の本能です」
魔王「美少女の定義が分からなくなってきた」
姫「何を言うかと思えば。目の前にその見本がいるではないですか」
魔王「自称ほど怪しいものはないな」
姫「貴方も自称魔王でしたよね」
魔王「ぐ」
姫「ほらほらいいから喋りなさい。貴方のタイプは?」
魔王「……」
姫「わくわく」
魔王「気立てが良くて」
姫「ほうほう」
魔王「大人しく、私に優しくて、あまり文句も言わず従ってくれて、出来れば黒髪で清楚な女性が……」
姫「なんというテンプレ」
姫「すみません。あまりに型通り過ぎていて笑えません」
魔王「お前が喋れと言うから喋ったのだろうが」
姫「で、そのような型の女性と出会えた試しは?」
魔王「まだ出会えていない」
姫「現実と闘うことを拒みますか」
わーい落ちが見えない。
魔王「私は喋ったぞ」
姫「褒めて遣わしましょう」
魔王「今度はお前の番だ」
姫「おやおやいつの間にか乗り気ですね」
魔王「良い暇つぶしだからな」
そして保守ありがとう!
魔王「しかし予想はつくな」
姫「では聞いてやりましょう」
魔王「顔が良く金がある男だろう」
姫「ぶぶー」
魔王「では、追加で家柄か」
姫「何故世俗的なイメージしか持てないのですかね」
>>158
それはなんとも楽しいな
魔王「女など皆そんなものなのだろう」
姫「なんという穿った伝聞情報。貴方は女性に希望と絶望を抱いているのですね」
魔王「ならば、どのような男がいい」
姫「実直な男性がいいです」
魔王「それだけか?」
姫「それだけです」
魔王「意外だな」
姫「しいて言うなら私と釣り合い、命令に唯々諾々と従ってくれるような犬のように実直な男性が」
魔王「ああ、それでこそお前だ」
姫「ふふん。そうでしょうとも」
姫「貴方も私を見習って謙虚に生きなさい」
魔王「謙虚か。私の知っている単語とは、どうも意味が異なるようだ」
姫「貴方の理想など夢のまた夢です。たとえそんな女性がいたとしても、どんな裏があるやら分かりませんよ」
魔王「私の未来の嫁を悪く言うな」
姫「誠心誠意謝りましょう」
姫「しかし条件通りの異性というものは中々レアですね」
魔王「それはそうだろうな」
姫「私はこんなに謙虚なのに」
魔王「私こそ謙虚な理想家だというのに」
姫「世知辛い世の中ですね」
魔王「全くだ」
姫「しんみりした所でまたお腹が減ってきました」
魔王「そろそろ夕餉か」
姫「夕餉と言わず宴と洒落込みましょう」
魔王「飲む気か」
姫「勿論です」
姫「ふう。もう一本付き合いなさい」
魔王「勘弁してくれ」
姫「おやおや自称魔王ともあろうお方が下戸とは情けない」
魔王「飲めるとは一言も言っていない」
姫「ワイン一杯で限界とは少々桁違いかと」
姫「魔王とは意味もなく王座でワインを傾け続ける種族かと思っていましたのに」
魔王「偏見だ」
姫「口数が少なくなってきました。そして動きが最小限に」
魔王「……寝る」
姫「ちょっと待ちなさいそこは私のベッドです」
魔王「ここは私の城だ。どこで寝ようと私の勝手だ」
姫「貴方の部屋があるはずでしょう。帰りなさい」
魔王「これ以上動くと、悲惨なことになる」
姫「これだから童貞は面倒です。ああ、もう」
魔王「ぐう」
姫「ちっ」
姫「暇です」
姫「まだ宵の口だと言うのに」
姫「それもこれもこの童貞が悪いのです」
姫「いっそ悪戯してやりましょうか」
姫「ひん剥いて縛り付けてひいひい言わせてみましょうか」
姫「全く興奮しない不思議」
姫「ふむ」
姫「こうして見ると、案外まともなのですね」
姫「良い体つきです」
姫「魔王を自称する電波さんですが」
姫「良い機会ですし脱がしてやりましょう」
姫「えい」
姫「おお」
姫「ヒキニート童貞と思いきや程よく引き締まった筋肉」
姫「いいですね」
姫「……」
姫「何でしょうこの気持ちは……」
姫「何だか」
姫「体の奥が熱い……」
姫「一体……」
姫「寝ていますよね」
姫「寝ていますね」
姫「何をしてもばれませんよね……」
姫「これはあれです。そう」
姫「後学のためです」
姫「では……」
姫「……」
姫「……これが」
姫「初めてです」
姫「現物は」
姫「……どうしましょう」
姫「べ、別に何をすればいいかなど分かっています」
姫「ナニをああしてそうするだけです」
姫「分かっていますってば」
姫「あ、ああ」
姫「変な気分です」
姫「……変です」
姫「ですが何事も経験あるのみ」
姫「突き進むのみです」
姫「まずは……」
姫「こ、これを口に」
姫「こんな薄汚い棒を……」
姫「い、いえダメです」
姫「いくらなんでも無理です」
姫「……」
姫「でも」
姫「少しくらいなら……」
姫「ん」
姫「……ん、む」
姫「ひゃ?!」
姫「……すごい」
姫「何で……こんなに大量に」
姫「釣れるんですかね」
魔王「……何の話だ」
姫「こちらの話です。起きましたか童貞。下の棒も起きていますか?」
魔王「うるさい。ああ、頭が痛い……」
姫「お気になさらずどうぞ一発。何なら見ていてあげましょうか」
魔王「人の話を聞け。お前は何だ。痴女という奴なのか」
姫「貴方の下半身に興味はありません。間抜け面を眺めたいだけです」
姫「>>179以降が釣りでした。いい加減学習下さい」
魔王「だから、先ほどから何の話だ」
姫「人間の欲望とはかくも儚く、燃え上がる刹那こそが美しいのだなあと」
魔王「良いことを言っている気がしない」
姫「貴方が眠っている間、暇だったのですよ」
姫「さあ、朝食を運ばせなさい」
魔王「私はいらん」
姫「ならば私の分の朝食をとっととオーダーなさい」
魔王「知らん。頭が痛い」
姫「ここまで使えないとは。ただの棒きれ以下ですね」
魔王「何とでも言え」
姫「全く。では少し出てきます」
魔王「何をする気だ」
姫「外をうろうろしている魔物を捕まえ、オーダーしてきます」
魔王「勝手にしろ」
姫「では」
魔王「……む」
魔王「幽閉してるはずだったな」
魔王「まあいいか」
魔王「あ」
魔王「水を頼むんだった……」
姫「戻りました」
魔王「おう」
姫「さてフルコースまで飲み直しますか」
魔王「朝から元気だな。睡眠は取ったのか?」
姫「昨日のお昼寝で元気いっぱいです」
魔王「昼夜逆転生活の始まりか」
魔王「それより、よく無事だったな」
姫「何がです」
魔王「魔物に襲われなかったのか」
姫「いいえ」
魔王「つまらない」
姫「女性に対し何たる物言い」
姫「出会う魔物は皆大人しく、私の言葉に笑顔で従ってくれました」
魔王「気性の荒い奴らばかりだと言うのに」
姫「どうも勘違いをなさっている様子」
魔王「何だ」
姫「ある魔物に言われました」
魔王「何と」
姫「『昨日はお楽しみでしたね』」
魔王「待て」
姫「私が言ったのではありませんよ」
魔王「では、お前はなんと答えた」
姫「『残念ながら、あれは私を楽しませることは出来ませんでしたよ』と」
魔王「勿論酒の話だと前置きして、だな」
姫「いいえ?」
魔王「終わった」
姫「『私を放置して先に寝てしまった』とか」
魔王「やめろ」
姫「『それでも朝から愚息は元気なようでした』とか」
魔王「……」
姫「私の枕で涙を拭わないでください」
姫「『魔王様をよろしくお願いします』と暖かい笑みで頼まれました」
魔王「うるさい」
姫「まあまあ。いざとなったら婿に貰ってやらなくもありません」
魔王「勘弁してくれ」
姫「城と名誉と気ままな暮らし。貴方というマイナスがあっても良い買い物です」
魔王「後で弁明に回ろう……」
姫「難儀なことですね」
魔王「黙れ元凶。……頭が」
姫「全く。ほら」
魔王「……水」
姫「貴方がそのままだと、暇で暇で摂取カロリーが増すばかり。早く復活しなさい」
魔王「……感謝してやる」
姫「正直者は救ってやらなくもありません」
魔王「お前も後で弁明について来い」
姫「ないことないこと喋ってやりましょうか」
魔王「あることのみ喋れ」
初めてさるくらった
魔王「……」
姫「ぱくぱくもりもり」
魔王「……」
姫「ごくごくがつがつ」
魔王「見ているだけで胃がもたれる」
姫「ふう」
魔王「朝からよく飲み食い出来るな」
姫「これでも腹八分目で勘弁してやったのですよ」
魔王「食料備蓄が不安になってきた」
姫「美少女一人の食い扶持くらい賄えなくてどうするのです」
姫「甲斐性のなさが浮き彫りですね。こんなことだから童貞なのですよ」
魔王「暴論だ。あと、お前の食欲は許容範囲を超えている」
姫「育ち盛りなのです」
魔王「どこが育ってい……何をする」
姫「失礼。手が滑りました」
魔王「酒まみれだ……」
姫「貴方が私のベッドを占領している時でなくて、心底良かったと思います」
魔王「……風呂に入ってくる」
姫「ご一緒しましょうか?」
魔王「これ以上波風立てる気か。大人しくしていろ」
姫「はいはいご自由に」
ありがとう。ゆっくり書き溜めながらやるわ
魔王「……」
姫「さっぱりしてきたはずなのに、浮かない顔ですね」
魔王「お前のせいだ」
姫「私は食後のデザートを大人しく楽しんでいましたよ。濡れ衣もいいところです」
魔王「いいや。間違いなく、お前の発言のせいだ」
魔王「出会う魔物皆、『式はいつだ』だの『次の機会に挽回すればいいんですよ』だの口々に好き勝手……」
姫「案外慕われているのですね」
魔王「着眼点がずれているぞ」
姫「気のせいですよ」
魔王「もう終わりだ。城中に広まってしまったらしい」
姫「おやおや」
姫「ここまで来れば、もう本当に結納を済ますしかありませんね」
魔王「やめろ迫るな思わず自害してしまいたくなるだろうが」
姫「死ぬのであれば、城と土地と兵と財は全てこの私に譲ると念書を記してからにして下さい」
魔王「いっそもう楽になりたい」
姫「童貞とはいえ、大の男がぐちぐちと泣き言を零さないでください。見苦しい」
魔王「慰めてくれる嫁が欲しい。どこにいるんだ私の嫁」
姫「それより何ですか、その紙袋は」
魔王「とある魔物に手渡された」
姫「袖の下ですか?けしからんですね、寄越しなさい」
魔王「やるものか。とはいえ私もまだ中身を確認して……何だこれは」
姫「錠剤ですね」
魔王「疲労回復薬だろうか?部下の優しさが身に沁みるな」
姫「違うみたいですよ」
魔王「何故分かる」
姫「袋の中に説明書が。ほら」
魔王「どれどれ…………『超強力精力剤』」
姫「実に良い手下をお持ちのようで」
魔王「涙が止まらない」
姫「ふむふむ、『効能:精力増強、早漏防止、持続時間倍増、副作用無し』。良い物を貰いましたね」
魔王「うるさい。こんなものに頼らずとも」
姫「まあ頼る機会もなく、机の中で埃を被ってしまうのがオチでしょうね」
魔王「……」
姫「何ですかその沈黙は。心当たりでもあるのですか」
ご飯済ませてきた。再開します
姫「今度貴方の部屋を抜き打ちで漁ってやりましょう」
魔王「断固として拒否する」
姫「おやおや、婚約者を部屋に招くくらい何でもないでしょうに」
魔王「いつ、お前がそうなった」
姫「周囲はそう思っているようですよ」
魔王「ぐぬぬ」
姫「しかし、どうするのですか。その薬」
魔王「いらん。捨てる」
姫「手下の好意を無碍にするおつもりですか」
魔王「ありがた迷惑というものがあってだな」
姫「では、捨てるくらいなら私に寄越しなさい」
魔王「何故お前が欲しがる」
魔王「女にも効くのか、こういうものは」
姫「誰が自分で使うと言いました」
魔王「ならば、どうするつもりだ」
姫「こっそり盛らせて頂きます」
魔王「破棄決定」
姫「いえいえ、別に貴方に盛って私を襲わせるだなんて考えていませんよ」
魔王「良かったのか良くなかったのか」
姫「貴方ではなく、イイ男な魔物を探し、一服盛ります」
魔王「ほうほう」
姫「そして貴方とその魔物をどこかの部屋に閉じ込めます」
魔王「待て」
魔王「何故そうなる」
姫「いいじゃないですか減るもんじゃなし」
魔王「何か大切なものを失う気がする。と言うか、お前に何の得がある」
姫「私がちょっとだけ愉快な気持ちになれます」
魔王「それだけか」
姫「十分でしょう」
魔王「何故こんなものを攫ってしまったのだろう」
姫「そういえば動機を聞いていませんでしたね。何故ですか?性欲処理ですか?」
魔王「単なる暇つぶしだ」
姫「ある意味なんと不健全な」
姫「しかし私が攫われてから幾日が経過しましたか?」
魔王「一月を超えたのではなかろうか」
姫「それなのに私を救うため、勇者も戦士も来ないときました。ちょっぴりぐれてしまいそうです」
魔王「何を言う。一応何度か来たぞ」
姫「おっとそれは初耳です」
魔王「しかしあまりに弱いため、全て返り討ちにしてやった」
姫「自称魔王も中々やるものですね」
魔王「食っちゃ寝食っちゃ寝のお前とは違い、私は仕事をしているのだ」
姫「四六時中私の部屋にいる気がしますが」
魔王「何を言う。たまに仕事だと出て行っているだろう」
姫「ああ、あれは口実かと」
姫「てっきり自家発もがもが」
魔王「言わせるものか」
姫「ぷは。ならば貴方はいつ自分を慰めているというのですか」
魔王「うるさい黙れ」
姫「やはり私が寝ている隙に私の麗しい寝顔をオカズに」
魔王「蒸し返すな。人の性生活に触れるな」
姫「パートナーのいない性生活など」
魔王「……うるさい」
姫「でもなんだかんだと文句を言いながらも、私の救出を阻止するのですね」
魔王「正直早く放り出したいが、人間などに後れを取るのは腹が立つ」
姫「惚れましたね」
魔王「そんな寝言は寝ていても言うな」
姫「何だつまらない」
魔王「私がお前に惚れるとしたら、他の女が全て死滅した時だけだ」
姫「童貞の癖にえり好みするなど生意気です」
魔王「なんとでも言うがいい」
姫「拗ねないでくださいよ。鬱陶しい」
魔王「ふん」
魔王「お前など嫌いだ」
姫「私は結構好きですよ」
魔王「玩具としてか」
姫「当然でしょう。ああ、玩具と言ってもいやらしい意味ではありませんよ」
魔王「そのような類のことを外で言ってみろ。ただでは済まさんぞ」
姫「ふふん。貴方など怖くありませんからね」
魔王「今夜の飯を抜きにしてやろうか」
姫「やって御覧なさい。貴方の性癖を魔物達にぶちまけてやりますよ」
魔王「謝罪する。このとおりだ」
ちょっと344訂正
姫「やって御覧なさい。貴方のえげつない性癖を捏造して、魔物達にぶちまけてやりますよ」
姫「本当に気分がいいですね。ずっとここで自堕落に暮らしていきたいものです」
魔王「自堕落な自覚はあったのか」
姫「稀代の美少女の趣味が、カロリー摂取と童貞虐めなのは流石にどうかと思えてきた今日この頃」
魔王「美少女かどうかはさて置き、人として残念だな」
姫「残念な人に残念と言われてしまいました」
姫「こうしてはおれません。早急に健康的な趣味を持たねばなりません」
魔王「趣味とは必要に迫られて持つものなのだろうか」
姫「出来れば男受けのする趣味がいいです」
魔王「その意図を包み隠さぬ限り、受けるものも受けぬと思うぞ」
姫「童貞に何を言われようと痛くも痒くもありません」
姫「参考までに聞いておきましょうか。グッとくる女性の趣味とはどのようなものでしょうか?」
魔王「何だまたこの空気か」
姫「いいからとっとと吐きなさい」
魔王「分かったからワイングラスを構えるな。もう風呂はいい」
魔王「そうだな……料理とか」
姫「ふむふむ『裸エプロン』と」
魔王「読書とか」
姫「『官能小説』と」
魔王「爽やかにスポーツなども捨てがたい」
姫「『青」
魔王「びりびり」
姫「何をするのですか。人が折角メモっていたのに」
魔王「これ以上道を踏み外されると面倒見きれん」
姫「ありだと思ったのですが」
魔王「何がだ痴女」
姫「痴女ではありません。興味が人一倍強いだけです」
魔王「それを痴女と言うのでは」
姫「ちょっとエッチな美少女と言いなさい」
姫「いいかもしれません。ちょっとエッチな美少女。たくさん釣れそうです」
魔王「何が釣れると言うのだか」
姫「勿論、貴方のような童貞が」
魔王「童貞を代表して言おう。釣られてなるものか」
姫「最早童貞を自称することに抵抗が無くなってきましたね」
姫「これも私の調教の成果ですね」
魔王「そろそろ童貞がゲシュタルト崩壊。と言うか、釣ってどうすると言うのだ」
姫「楽しいです」
魔王「それだけか」
姫「十分です」
姫「手始めに、童貞の中の童貞たる貴方から落としに掛かりましょうかね」
魔王「再び断言しておこう。お前だけは絶対に嫌だ」
姫「おやおや心にもないことを」
魔王「対話とはこのように難しいものだったのだな。学んだ」
姫「賢くなりましたね。私のお陰です」
魔王「無い胸を張るな」
魔王「む」
姫「どうしました」
魔王「少し出てくる」
姫「ほうほう私を見てムラムラしたのですね」
魔王「仕事だ」
姫「自家発電を仕事と言い切りますか。見上げた精神感服します」
魔王「もういい黙れ。大人しく幽閉されていろ」
姫「はいはい自称魔王さん」
姫「ふむふむ」
姫「中々楽しいではないですか」
姫「いいですね。こういう毎日も」
魔王「くそ」
魔王「何で私がこんな目に」
魔王「毎日が辛い……」
──……
戦士「お前が魔王か」
魔王「そうだと言えば、どうする」
戦士「決まっている。お前を倒し……囚われの姫を救う!!」
魔王「ふっ」
戦士「何がおかしい……?!」
魔王「幾つか聞こう」
戦士「何だ」
魔王「お前は、男に性的嫌がらせをすることが趣味の女を許せるか?」
戦士「……は?」
魔王「あらぬ噂を流され、虐げられ、文句一つ言わず耐える気力があるか?」
戦士「な、何の話だ」
魔王「答えろ」
戦士「そりゃあ……」
魔王「……」
戦士「ちょっと願い下げかも」
魔王「そうだろう。ならば」
戦士「?!」
魔王「貴様に引き取らせるわけにはいかんのだ」
──……
姫「おや、お帰りなさい」
魔王「うむ」
姫「貴方がいなくて退屈でした。罰として足を舐めなさい」
魔王「一仕事終えた男に対し、労いの言葉はないのか」
姫「偉い人は言いました。童貞は男にあらず」
魔王「……」
姫「仕方がありませんね。では温い罰にしましょう」
魔王「どの道罰は確定なのか」
姫「私が所望する品を用意なさい」
魔王「食物ではないのか? 珍しいな」
姫「ええ」
魔王「何だ、現金か?」
姫「この城のどこで使えと言うのやら」
魔王「では宝石か?」
姫「そんな物もう見飽きました」
魔王「では何だ。何が望みだ」
姫「女性の心も分からないのですね。これだから童貞は」
魔王「うるさい早く言え。イライラする」
姫「髪染めを希望します。勿論、黒のね」
魔王「なん……だと」
【終】



構成を弄れば終りも決まるだろうに。
我侭な姫・へなちょこ魔王、ありふれた題材です。
そういう設定が頻繁に登場する漫画でも、裏設定等によって物語に厚みをつけている。
起こり得ない話を、それなりのリアリティで飾りつけ出来なければ…駄文に成り下がってしまうと思います。