1 : 以下、名無し... - 2011/12/25 00:35:05 myUEOrwl0

「ここどこ?」

気がつくと私は真っ白な空間に一人でいた

「家にいたはずなのに」

「一体なんなんだ?」

「・・・」

「怖くなってきた」

「うう・・・」

「・・・あれ?こんなところに扉が」

「さっきまで無かったのに・・・」

元スレ
唯「究極の選択!!」
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1324740905/

5 : 以下、名無し... - 2011/12/25 00:39:09 myUEOrwl0

「なんだ?この扉」

「何か書いてある」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

「どういう事だ?」

「あ、また扉に文字が」

『明日は晴れ』

『明日は雨』

「なんだ?これ」

「う~ん、とりあえず晴れの扉を開けてみよう」

「えい」ギィィ

・・・・・・・・・


7 : 以下、名無し... - 2011/12/25 00:43:06 myUEOrwl0

「ん」

「私の部屋・・・」

「変な夢だったな」

「今日の天気は、っと」

「晴れ・・・か」

「・・・」

(なんだったんだろう、あの夢)

澪母「ごはんよー」

「あ、今行くよママー」

(まあ気にしても仕方ないか)

8 : 以下、名無し... - 2011/12/25 00:47:06 myUEOrwl0

学校

「おはよう」

「おーっす」

「おはよ~」

「もうすぐクリスマスだなー」

「今年は浮かれてる余裕ないぞ、受験なんだから」

「分かってるって」

さわ子「はいみんな席についてー」

「起立、礼、着席」

ガタガタ

10 : 以下、名無し... - 2011/12/25 00:51:14 myUEOrwl0

「おはよう、今日も寒いね」

「うん・・・」

「梓ちゃんどうしたの?」

「先輩たちの受験が心配で夜も眠れないんだってさ」

「そ、そんなことないもん!」

「・・・ちょっと寝不足なだけで」

「そっか、けいおん部の皆さんは受験なんだよね」

「律先輩が特に心配だよ・・・」

「大丈夫だよ、きっと」

12 : 以下、名無し... - 2011/12/25 00:55:07 myUEOrwl0

澪の自宅

「ふう、今日はここまでにしようかな」

「ちょっとだけエリザベスを・・・いやいや駄目だ」

「受験が終わるまで我慢!」

「さて、じゃあそろそろ寝ようかな」

「・・・」

「・・・」スヤスヤ

「・・・」

「あれ?」

「またこの夢?」

私はまた、真っ白な空間にいた

15 : 以下、名無し... - 2011/12/25 00:59:08 myUEOrwl0

「怖い・・・なんなんだよ~・・・」

「あ、また」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

「早く目を覚ましてよ私・・・」

『明日のティータイムは紅茶』

『明日のティータイムは白湯』

「白湯って」

「・・・なんか気が抜けたな」

「ほんとに白湯が出たら面白いかも」

「という事で白湯の扉を」ギィィ

・・・・・・・・・


16 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:03:08 myUEOrwl0

「・・・起きたのか」

(それにしても二日連続で同じ夢を見るなんてどうなってるんだ?)

(もしかしてお化けの仕業なのかな・・・)

(お化けが私にとり憑いて・・・)

「ひいっ!」

「・・・」

(とりあえず気にしないでおこう)

(・・・ほんとに白湯が出たらどうしよう)

17 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:07:09 myUEOrwl0

放課後、部室

「それじゃお茶入れるわね」

「ありがとムギ」

(なんだ、ちゃんとお茶じゃないか)

(心配しすぎだったみたいだ、同じ夢を二日連続で見るくらいよくある事で・・・)

「あっ」

「どうしたムギー?」

「えっと・・・」

(え?)

「お茶切らしてたみたい・・・」

「・・・」

22 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:11:36 myUEOrwl0

「お湯を沸かした後で気づいて・・・」

「ムギが悪いんじゃないんだから気にする事ないって」

「そうですよ!白湯でも寒い日にはごちそうですよ」

「なんかおばあちゃんみたいな事言うんだな梓」

「べ、別にいいじゃないですか」

「・・・」

「ごめんね澪ちゃん、今すぐ取ってくるから・・・」

「あ、いやそんなんじゃないんだよ」

「私白湯大好きなんだ!」

「ごめんねみんな・・・」

「だから気にするなってば」

「毎日ありがとうございますムギ先輩」

「・・・うふふ、こちらこそありがとう」

(まさかほんとに白湯が出るとは・・・)

28 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:15:34 myUEOrwl0

自宅

(3年間で白湯が出た事は今日が初めてだった)

(まさかあの夢は本当にお化けの仕業?)

(うう・・・いやだよ怖いよお・・・)

(寝るのが怖い・・・)

「・・・」

「・・・」スヤスヤ

「・・・」

「また・・・怖いよ助けてよお・・・」

32 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:19:07 myUEOrwl0

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

「でもこの選択肢自体はあんまり現実世界に影響がないから・・・」

「それだけがせめてもの救い・・・」

『秋山澪の父親が風邪をひく』

『秋山澪の母親が風邪をひく』

「・・・」

「なんだよこれ・・・」

35 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:23:11 myUEOrwl0

「パパとママのどっちかが風邪・・・?」

「この扉を開けたら本当になっちゃうの?」

「・・・」

「私の選択次第で」

「パパとママが・・・」

「パパ・・・」ギ・・・

「ママ・・・」ギ・・・

「こんなの選べるはずないよ・・・」

「私には」

「選べない!」

「どっちかなんて選べない!」バン!バン!

・・・・・・・・・


37 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:27:08 myUEOrwl0

「あっ」

「私、両方の扉開いちゃったかも・・・」

「どうなるんだ・・・?」

「とりあえずリビングに行ってみよう」トタトタ

「おはようパパ、ママ・・・」

澪母「おはよう澪ちゃん・・・」

澪父「おお、澪は無事か・・・良かった」

「どうしたの二人とも!?」

澪母「二人仲良く風邪ひいちゃって・・・」

澪父「まいったな・・・」

「わ、私看病するよ!」

澪母「いいのよ、私たちでなんとかするから」

澪母「澪ちゃんは心配しないで学校行ってらっしゃい」

42 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:31:13 myUEOrwl0

「でも・・・」

(やっぱりあの夢は本当だったんだ)

(私のせいで二人とも風邪ひいて)

(のんきに学校なんて・・・)

澪母「大丈夫だから、ね?」

「う、うん」

(あの夢で選んだ選択は現実になる)

(しかも今日の夢は直接人に危害を加える選択だった)

(じゃあ明日は?明日はもっと・・・)

「・・・」

45 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:35:14 myUEOrwl0

「ただいま」

澪母「おかえり澪ちゃん」

「風邪良くなったみたいだね」

澪母「うん、もう大丈夫よ」

「良かった・・・ほんとに良かったよママ」

澪母「ふふ、大げさね」

(私のせいだからな・・・)

(今日は学校に居てもずっと上の空だったし)

(部室にも寄らないで帰ってきちゃった)

(寝るのが怖い・・・)

46 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:38:10 myUEOrwl0

「どうしよう」

「もう寝ない方がいいのかも」

「でも寝ないと集中力がなー」

「・・・」

「・・・」スヤスヤ

「・・・」

「寝ちゃったのか・・・」

47 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:41:09 myUEOrwl0

「これ以上酷い選択は止めて・・・」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

「・・・」

『岡田春菜がケガをする』

『佐々木曜子がケガをする』

「佐々木さんに岡田さん・・・」

「どっちかがケガってそんな・・・」

「ん?」

「扉の文字が消えていく・・・?」

『岡田春菜が』

『岡田』

『』

『平沢唯をこの世界に連れ戻す』

51 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:44:10 myUEOrwl0

「なんだこれ?」

『平沢唯をこの世界に連れ戻す』

『佐々木曜子がケガをする』

「選択肢が・・・変わった?」

「この世界に連れ戻すってどういう・・・」

「お化けが出てくる・・・ってわけじゃなさそうだけど」

「なんで急に選択肢が変わったんだ?」

「いや」

「そもそも平沢唯って一体誰なんだ・・・?」

54 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:47:10 myUEOrwl0

「知り合いに平沢唯って子はいないし・・・」

「誰かの知り合い?」

「あ、梓の友達に平沢さんっていたような」

「いや、まず『この世界に連れ戻す』って意味が分からない」

「・・・」

「でも片方が佐々木さんにケガをさせてしまう扉なら」

「こっちの平沢唯の扉を開けたほうがいいんじゃないかな」

「実害は・・・無さそうだし」

「よく分からないけどこっちなら多分誰も困らない・・・はず」

「ちょっと不気味だけど」

「平沢唯を・・・」

「この世界に・・・」

「連れ戻す・・・」ギィィ

・・・・・・・・・


56 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:50:33 myUEOrwl0

「・・・え?」

私の名前は平沢唯です

「なんで私まだ夢の世界にいるの?」

私はこの夢の世界から・・・ううん、全部の世界から消えた・・・はずなのに

なんでここにいるの・・・?

「どうなってるの?」

私は夢を見ていました

私はその夢の中の選択で大事な人たちを・・・消していきました

消えた人たちは最初から世界に存在しなくなってしまいます

何人も、何人も消えていきました

そして最後の選択で私は私を消したのです

私が消える代わりに今まで消えた人が元に戻る

最後にその扉を開けた・・・はずでした

「消えてない・・・?」

59 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:53:09 myUEOrwl0

「どうして消えてないの?」

「あの時・・・」

―――唯(じゃあね、みんな)―――

―――唯(じゃあね、憂)―――

「確かに私は消えたはずなのに・・・」

「一体どうなってるの?」

「消えたみんなは元に戻ったの?」

「わかんない・・・」

「それに、なんで扉が無いの?」

「この世界に来ると必ず扉が出てきたのに」

「全然出てこない」

「もうなんにも分かんないよ~・・・」

63 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:56:14 myUEOrwl0

「ただこの夢が終わってないって事は」

「消えた皆は元に戻ったって事でいいのかな?」

「でも私は消えてないし・・・」

「う~ん」

いくら考えても答えは出ません

それに選択の扉も出てこないので、私はただこの夢の世界で立ち尽くす事しか出来ませんでした

「はあ・・・」

「うう・・・また来ちゃった」

「ん?」

「え?」

「あ・・・」

「ひっ・・・だ、誰?」

「澪ちゃん!」

68 : 以下、名無し... - 2011/12/25 01:59:06 myUEOrwl0

「澪ちゃん!どうしてここに?」

「えっどうして私の名前を・・・」

「え?澪ちゃん何言って・・・」

「そもそもこの世界になんで人が・・・あ」

「もしかしてあなた・・・」

「平沢唯さん?」

「・・・」

澪ちゃんは私の事を覚えていない・・・?

どうして?

・・・なるほど、なんとなくだけど分かってきた

やっぱり私は消えたんだ

現実の世界から

70 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:02:07 myUEOrwl0

「あの~」

「ひっ!」

「・・・平沢唯さんですか?お、お化けですか?」

「・・・ぷっ」

「あははは、お化けって澪ちゃん」

「うう・・・」

「私は平沢唯だよ、お化けじゃないから安心して」

「良かった・・・でもあなたは一体誰なんですか?なんでここに?」

「それは・・・」

それは私にも分からない

ただ分かる事は、私は現実世界からは消えてしまった

でも夢の世界からは消えなかった

それしか分からない

一体どうなってるの・・・?

72 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:05:12 myUEOrwl0

「えっと・・・」

「あ、扉が」

「えっ?ほ、ほんとだ!扉が出た!」

(でもどうして急に扉が?さっきまで全然出なかったのに)

「今度は何だ?」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

(どんな選択が・・・)

『平沢憂が消える』

『鈴木純が消える』

「!!」

「消える・・・?」

78 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:08:10 myUEOrwl0

「消えるってなんだ?」

「澪ちゃん」

「あ、えっとえっと」

(もうなんなんだよ~・・・頭がこんがらがってきた)

(今度の選択は『消える』?『消える』ってなんだ?)

(あとこの平沢唯さん。一体誰?なんでここに?私が連れ戻したのか?)

(連れ戻したってどこから?ああもう何が何やら)

(澪ちゃんも相当困惑してる)

(でも私も何が何やら)

「お、落ち着いて状況を整理しよう」

「は、はい」

83 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:11:08 myUEOrwl0

「・・・というわけで・・・」

「・・・ふむふむ・・・」

(なるほど、今は澪ちゃんが夢を見てる張本人なのか)

(それで『私をこの世界に連れ戻す』って扉を開けたから)

(私は帰ってこれた・・・この世界にだけ)

(まあ現実世界では消えたままみたいだけど)

(扉が出なかったのも夢を見てるのが澪ちゃんだから)

(澪ちゃんが来ないと扉は現れない・・・)

(そして澪ちゃんは今回初めて『消える』扉を開ける)

「なんとなく分かったよ」

「私は全く分かりません・・・そもそも平沢さんは一体何者なんですか?」

「う~ん、なんて言ったらいいのか」

84 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:14:25 myUEOrwl0

(澪ちゃんは私が消えてる世界にいるから)

(私の事はまったく知らないんだよね)

(『消える』扉もまだ開けた事がないからそんな事態信じられない・・・当然だよ)

「平沢さんの事を信じてないわけじゃないんですけど、やっぱり・・・」

「うん、信じられないのは分かるから気にしないで」

「でもこの選択肢を見て」

『平沢憂が消える』

『鈴木純が消える』

「消える、っていうのはほんとに消えちゃうの」

「世界に最初から存在しない事になっちゃうの」

「そんなバカな事が・・・」

(ほんとはこんな事したくないんだけど・・・)

「・・・試しに扉を開いて現実世界に戻ってみて」

「口で説明するのは限界があるから・・・」

(私最低だ・・・)

86 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:17:27 myUEOrwl0

「この扉を開いたら、どちらかが消えるんですか?」

「・・・うん、最初から居なかった事になるんだよ」

「二人とも梓の友達で・・・あ、でも平沢憂ちゃんって」

「私の・・・」

(妹だ、って言っても今は信じてもらえないよね)

「ううん、なんでもない」

(何かあるのかな?どっちも平沢って名字だし)

「じゃあ、鈴木さんの扉を・・・」

「・・・」

(今嬉しいって思っちゃった・・・私ってほんとに最低・・・)

「開けますね・・・」ギィィ

・・・・・・・・・


90 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:20:14 myUEOrwl0

「行っちゃった」

「澪ちゃんに信じてもらえないと話が始まらないとはいえ」

「試しに開けてみて、なんて・・・」

「人の命を・・・ううん、人の存在を何だと思ってるの?私は・・・」

「酷すぎるよ・・・」

「せっかく世界が元に戻ったのに」

「また消えていくなんて」

「一体なんなの?この夢は」

「はあ・・・どうしたらいいんだろう」

「そもそもどうして選択肢が変わって『私を連れ戻す』なんて扉が・・・」

「考えても分かるわけないか・・・」

「こんな夢の事なんて・・・」

95 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:23:25 myUEOrwl0

「まだかな澪ちゃん」

「・・・」

「あ、澪ちゃん」

「・・・」

「・・・消えたんだね、鈴木さんが」

「・・・」コクン

「これで・・・私の言う事信じてもらえたかな?」

「・・・」コクン

「じゃあもう一度話そう、今度は全部理解してもらえるまで話すよ」

「・・・」

101 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:26:10 myUEOrwl0

「・・・というわけなんだよ」

「じゃあ平沢さんも私と同じ夢を見てて、最後は自分を消して・・・」

「消えたみんなを元に戻した・・・」

「うん」

「それを私が・・・連れ戻した」

「うん」

「信じられないような話だけど、今日鈴木さんが消えて・・・」

「信じるしかないみたいですね」

「うん」

「・・・」

(つらいよね、やっぱり・・・)

105 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:29:12 myUEOrwl0

(なんとかしてちょっとでも元気づけなきゃ)

「ねえ澪ちゃん」

「はい」

「私いくつに見える?」

「・・・はい?」

「ねえねえいくつに見えるかな?」

「えっと・・・」

「同い年くらいですか?」

「うん正解!同い年だよ!だから敬語はやめよう!」

「え、でも・・・」

「いいからいいから」

「わ、わかった」

「えへへ」

108 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:32:28 myUEOrwl0

「私けいおん部だったんだよ」

「えっ!?」

「信じられないのは分かるよ、覚えてないんだもんね」

「そう、だったのか・・・」

「ごめん、思いだせなくて・・・」

「仕方ないよ、私は消えてるんだから」

「そっか、私たち一緒にバンド組んでたんだ」

「うん、とっても楽しかった!」

「そう言われると照れるな」

「澪ちゃんは恥ずかしがり屋さんだもんね」

「・・・ほんとに、どうして思い出せないんだろう」

「きっと平沢さんとは仲が良かった・・・んだよね?」

「うん!とっても!」

「覚えてる平沢さんが羨ましいな」

109 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:35:10 myUEOrwl0

「私と澪ちゃんとりっちゃんとあずにゃんの4人で、いろんな事したんだよ」

「・・・え?」

「・・・そうだよね、澪ちゃんにとってはけいおん部は3人で・・・」

「い、いやそうじゃなくて」

「ムギは・・・?」

「?」

115 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:38:50 myUEOrwl0

「ムギ・・・ってなんの事?」

「いやムギだよ琴吹紬、キーボードで作曲担当で」

「いつもお茶を入れてくれる優しい・・・」

「な」

「何言ってるの澪ちゃん・・・」

「琴吹紬?キーボード?っていうかお茶?なんでお茶?」

「何の事・・・?」

「なっ・・・え?なんで?」

「誰?琴吹紬・・・ちゃん?」

「・・・」

「そっか・・・」

「・・・」

118 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:41:23 myUEOrwl0

「平沢さんがいた世界では、ムギが消えてたんだ・・・」

「!・・・そんな事って・・・」

「私が知ってる放課後ティータイムは私、律、ムギ、梓」

「放課後ティータイムって何?」

「私たちのバンド名だよ」

「私の知ってるバンドは・・・名前なんてなかったよ」

「私、澪ちゃん、りっちゃん、あずにゃんの4人」

「あずにゃんってのは梓?」

「あ、うん」

(あずにゃんって何だ)

(あずにゃんって誰も呼ばないんだ、私がいないと)

(琴吹紬をムギってのもどうかと思うけど)

120 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:44:34 myUEOrwl0

「つまり平沢さんの前には、ムギが夢を見ていた」

「ムギも自分を消して世界を元に戻した・・・」

「その・・・『ムギちゃん』がいない世界で今度は私が夢を見て」

「次は私が消えた世界で澪ちゃんが夢を見る」

「なんなんだ一体・・・」

「終わりが来ないって事・・・?」

「この夢は誰かから誰かに移って」

「永遠に誰かを苦しめ続けるの・・・?」

「悪夢だな・・・本当の」

「そんな・・・この夢からは永遠に解放されないの?」

「・・・」

123 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:47:10 myUEOrwl0

「・・・」

「とりあえず今回の選択肢を見てみよう」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

「・・・」

『琴吹紬が消える』

『中野梓が消える』

「『ムギちゃん』かあずにゃんのどっちかが消える・・・」

「一体どうすればいい・・・?」

「・・・」

126 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:50:08 myUEOrwl0

「澪ちゃん」

「なに?」

「『私を連れ戻す』選択肢が出た時、何故か扉の文字が変わったって言ったよね」

「うん」

「なんでかな?」

「えっ?」

「なんでそんな事が起こったんだろう」

「それは・・・分からないよ」

「澪ちゃん、この夢の世界で何か変わった事とかしなかった?」

「変わった事?」

「扉を開ける以外に・・・なんでもいいから」

「扉を開ける以外には何も・・・」

「・・・あっ!」

130 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:53:07 myUEOrwl0

「私、その選択の一日前の夢で」

「両方の扉を開けた!」

「!」

「起きたら両方の選択肢が反映されてて」

「そしたら次の日の夢で扉の文字が変わって・・・」

「それだよ!」

「えっ?」

「私は今まで『二つの選択』の意味を取り違えてた」

「今までは『Aの扉を開ける』か『Bの扉を開ける』かが二つの選択だと思ってた」

「でも違うんだよ」

「澪ちゃんが両方の扉を開けて、さらにどっちも現実に反映されたって事は」

「『二つの選択』の本当の意味は違う・・・!」

131 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:56:12 myUEOrwl0

「それがまだ何か分からないけど」

「本当の意味にたどり着けたらもしかして・・・」

「すべて元通りに?」

「うん!もしかしたらだけど・・・」

「じゃあ考えないと!本当の『二つの選択』の意味を!」

「両方の扉を開ける事が出来たなら」

「『扉を一つ開ける』か『扉を二つ開ける』かが本当の選択?」

「でもそれじゃ何も変わらなかったし・・・」

「でもこの選択をしたら次また扉の文字が変わるかも」

「やってみる価値はあるよ・・・けど」

「・・・」

「これを試したら二人一気に消える・・・」

135 : 以下、名無し... - 2011/12/25 02:59:15 myUEOrwl0

(本当の『二つの選択』の意味を探すには)

(試すしかない・・・けど)

「・・・やるよ、私」

「澪ちゃん」

「平沢さんの話じゃこのまま誰かが消え続けるだけ」

「なんとかしないと結局皆消えちゃう・・・だから」

「ここはやるしかない」

「私が・・・この夢からみんなを救うんだ」

「平沢さんの事も救う・・・!」

「澪ちゃん・・・」

「心配しないで、私・・・大丈夫」

「ちゃんと皆を消した罪は背負っていくから」

「・・・ごめんね、ありがとう」

138 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:02:07 myUEOrwl0

「それじゃあ行くよ」

「うん」

「待ってる」

「ああ、また戻ってくるから」

「・・・」

「・・・んっ」バン!バン!

・・・・・・・・・


139 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:05:06 myUEOrwl0

「・・・」

「どうなるのかな」

「あんなこと言ったけど」

「この夢からほんとに解放されるの?」

「『二つの選択』の本当の意味なんてあるの・・・?」

「澪ちゃん・・・」

「ごめんね、つらい思いさせて・・・」

141 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:08:30 myUEOrwl0

「・・・」

「・・・」

「あ、澪ちゃん、どうだった?」

「両方消えてたよ・・・」

「そっか・・・」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

「・・・」

『田井中律が消える』

『真鍋和が消える』

「ここで選択肢が変わったんだけど・・・」

「・・・」

「・・・変わらない」

「そうだね・・・」

143 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:11:14 myUEOrwl0

「くそ・・・!」

「澪ちゃん・・・」

「大丈夫、大丈夫だから探そう」

「『二つの選択』の本当の意味を」

「・・・うん」

「じゃあ今度は私が扉を開けるよ」

「平沢さんが?」

「『澪ちゃんが扉を開ける』か『私が扉を開ける』かでまた扉の文字が変わるかも」

「・・・やってみるしかないんだよな」

「うん・・・正解なんて見当もつかないから・・・」

「思いつく限りの事は試してみよう」

「出来る事は全部やるんだ・・・!」

149 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:14:35 myUEOrwl0

それから私たちは思いつく限りの方法で扉を開けた

『秋山澪が扉を開ける』か『平沢唯が扉を開ける』かでは和ちゃんが

一つの扉を『一人で開ける』か『二人で開ける』かではさわちゃんが

扉を『表から開ける』か『裏から開ける』かでは憂が

扉を裏から『一つ開ける』か『二つ開ける』かでは澪ちゃんのお父さんとお母さんが

それぞれ消えてしまった

私たちはあるかどうかも分からない正解を信じて扉を開け続けた

しかしどんな選択をしても扉の文字は変わらなかった

そうして状況は何も変わらないまま、澪ちゃんの大切な人たちが全員消えた

でも・・・

152 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:17:45 myUEOrwl0

「・・・」

「学校行こ・・・」

「お父さん、お母さん」

「ごめんなさい」

「・・・行ってきます」

「行って・・・きます」

「・・・」

―――行ってらっしゃい、澪ちゃん―――

「!」バッ

「・・・」

「行ってきます」

154 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:20:10 myUEOrwl0

学校

「おーす澪」

「おはよ・・・律」

「どうしたんだよ澪、最近おかしいぞ?」

「いや、なんでもないんだよ」

「なんでも・・・」

「ったく、なんでもない訳ないだろ。なんて顔してんだ」

「はは・・・」

(なんだってんだ澪のやつ)

(こいつのこんな顔、初めて見たぜ)

159 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:23:15 myUEOrwl0

放課後

「しかし私たちのけいおん部ももう終わりか~」

「・・・」

「結局二人しかいないまま3年間過ぎちゃったんだな」

「ま、あたしは澪と二人でも楽しかったけど・・・」

「・・・」

「・・・ごめん、やっぱ楽しくなんてなかったよな」

「え?」

「二人きりなんて、ろくに演奏も出来ないし・・・ごめんな澪」

「あたしのわがままでけいおん部に誘っちゃって・・・」

「そんなことない!」

160 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:26:21 myUEOrwl0

「私は・・・楽しかったよ!」

「律と・・・」

(ムギと梓とさわ子先生と・・・)

(それに平沢さん・・・も)

(私は・・・)

「律と二人きりだったけど・・・楽しかった」

「最高の思い出だよ・・・」ポロポロ

「え!?泣いてるのか!?」

「ちがっ・・・」ポロポロ

「ごめんごめん、ちょっと意地悪しすぎたって!」

「そんなんじゃないんだ・・・こっちこそごめん」

「う、うん」

164 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:29:12 myUEOrwl0

「なあ律」

「ん?」

「私、律と一緒にけいおん部やれて良かった」

「え?いきなりなんだよ」

「律と出会えて・・・良かった」

「な、なんだよそれ・・・急に真剣な顔して」

「律」

「ん?」

166 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:32:06 myUEOrwl0

「もし私がいなくなったら・・・どう思う?」

「はあ?何言い出すんだよ」

「あ・・・そうだよな、ごめん」

「・・・」

「・・・」

「澪が何悩んでんのか知らないけど、きっとそれはあたしにも相談出来ないような悩みなんだろ」

「無理に聞こうとは思わないけどさ、もし話せるときが来たら話してくれよ」

「・・・」

「あたしたち・・・その・・・なんて言うかさ、一番仲良いっていうか」

「・・・親友・・・ってやつだろ?」

「律・・・」

168 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:35:24 myUEOrwl0

「ちょっとくらい頼ってくれてもいいんだぞ・・・」

「・・・うん」

「ありがとう、律」

「・・・へへっ、やっと笑ったな」

「えっ」

「久々に見たぜ、澪の笑ってる顔」

「律・・・」

「さ、そろそろ帰るか」

「うん」

172 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:38:13 myUEOrwl0

「それじゃあな」

「あ、あのさ」

「ん?」

「手、繋いでいいかな?」

「な、なんだよどうしたんだよ今日の澪」

「駄目・・・?」

「・・・駄目な訳ないだろ、ほら」

「・・・」ギュッ

「・・・」ギュュ

「・・・りっちゃん」

「え!?な、なんだよその呼び方」

「昔はそう呼んでただろ」

「・・・そうだけどさ」

174 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:41:11 myUEOrwl0

「りっちゃん」

「なんだ澪」

「りっちゃんも昔みたく呼んでよ」

「ええ~」

「お願い」

「・・・」

「・・・澪ちゃん」

「うん」

「りっちゃん!」

「わっ、元気になった」

「また明日!」

「・・・ああ!また明日!」

また、明日―――


180 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:48:45 myUEOrwl0

「・・・」

「澪ちゃん・・・」

「・・・」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

「・・・」

『消えた人間全員が戻ってくるが、秋山澪が消える』

『この夢を終わりにする』

「そんな・・・」

「最後の選択・・・か」

185 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:51:32 myUEOrwl0

「なんで・・・?」

「やっぱり正解なんてないの?」

「私たちのやってきた事は無駄だったの?」

「そんなのってないよ・・・」

「平沢さん」

「え?」

「私はみんなを戻すよ」

「えっ・・・」

「決めてたんだ、最初から」

187 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:54:18 myUEOrwl0

「ほんとは律とずっと一緒にいたい」

「ずっとずっと・・・死ぬまで一緒にいたかった」

「でもそれは律だけじゃない」

「私は私の身勝手で消した人たち皆と一緒にいたかったんだ」

「でも私はそんな世界をみんなから奪った」

「私に出来る事は、その世界をまたみんなの元へ返す事だけ」

「平沢さんに最後の選択の話を聞いた時から」

「最後になったらこうするって決めてた」

「そんな・・・」

「平沢さんの事は思いだせないけど、私のいない世界では皆と仲良くな」

「澪ちゃん・・・」ポロポロ

「・・・」

191 : 以下、名無し... - 2011/12/25 03:57:06 myUEOrwl0

「この夢は」

「最後に自分が消える扉を選ぶ人のところにしか来ないんだよ」

「ムギや平沢さんみたいな優しい人のところにしか」

「私も、そんな人になりたい」

「きっと今までもそうして世界は続いてきた」

「誰かが一人、いない世界」

「そんな世界で私たちは生きていくのかも知れないな」

「澪ちゃん・・・」ポロポロ

「これが世界の正しい姿なんだよ、きっと」

「そんな・・・」ポロポロ

194 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:00:07 myUEOrwl0

「やだよ・・・」ポロポロ

「泣いてくれるんだね、平沢さん」

「平沢さんの事、思いだしたかったな」

「きっととっても大切な友達だったんだろうって思う」

「記憶にはないけど・・・」

「5人の放課後ティータイムか・・・」

「きっと今よりもっと楽しくて、演奏もすごくて・・・」

「5人で笑ってみたかったよ・・・」

「うっ・・・うう・・・」グスグス

「じゃあ、さようなら平沢さん」

―――また明日!―――

―――ああ!また明日!―――

(ごめんね、りっちゃん)

(明日は)

(会えない)

197 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:03:21 myUEOrwl0

「私の選択は―――」

「待って!」ガシッ

「!?」

「待って澪ちゃん!」

「平沢さん、離して・・・!」

「きっとあるはずだよ!何か方法が!」

「・・・もう無理だよ!」

「こうするしかないんだ!」

「やだ!」

「私も夢を見てた時、すごくつらくて!すごく怖くて!」

「誰にも相談できなくて!一人で悩んで!」

「・・・」

「・・・寂しくて、悲しくて」

「でも・・・消える扉を選ぶしかなかった・・・」

200 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:06:08 myUEOrwl0

「でも今は違う」

「一人じゃない」

「どんなに怖くても、一人じゃないから」

「なんとかなるって思える」

「澪ちゃんも私を信じて」

「きっと正解はあるよ」

「・・・」

「私だって・・・」

「ほんとは皆と一緒にいたい・・・」

「消えたくない・・・」

「でもこうするしか・・・」

「こうするしかないだろ・・・」

「・・・うわぁ~・・・わぁ~ん」ボロボロ

206 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:09:06 myUEOrwl0

「うわぁ~・・・あ~ん」ボロボロ

「澪ちゃん・・・」

(一番つらいのは澪ちゃんなんだよね・・・)

「・・・」

「・・・?」

「・・・!」

「澪ちゃん!」

「えっ・・・?」グスグス

「ちょっと静かにしてて」

「えっ・・・何?」

「・・・っ!」

「わーーーーーーー!!!!」

「うわっ!」

210 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:12:33 myUEOrwl0

「・・・」ワー

「・・・」

「・・・」ワー

「・・・やっぱり」

「ど、どうしたんだ?」

「この空間に」

「あるんだよ」

「扉がもうひとつ」

「!!」

218 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:15:28 myUEOrwl0

「でもなんでそんな事が・・・」

「私耳だけは良くてね」

「さっきの叫び声が、この部屋のどこかで反射して返ってきたんだ」

「やまびことか、こだまみたいな感じか・・・」

「それはもちろんこの二つの扉からじゃない、もっと遠くから返ってきた」

「でもこの空間は360度真っ白でこの二つの扉以外何もないし・・・」

「でもあるんだよ、もうひとつ」

「まさかそんな・・・」

「こっちだよ!」

「う、うん」

「わーーーーー!!」

「・・・」

「こっち!」

225 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:18:07 myUEOrwl0

「・・・」

(あるんだ、もう一つ)

(もうすぐそこに)

「いてっ」ゴチン

「え?何もないのにぶつかった・・・」

「あ・・・」

「これは・・・」

「扉だ・・・」

「裏から見ると透明だけど」

「こっちからは見える・・・!」

「この角度からしか見えないようになってたのか・・・!」

「そっか・・・」

「『目の前の扉を開ける』か『隠し扉を開ける』・・・」

「これが本当の『二つの選択』・・・!」

229 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:21:10 myUEOrwl0

「でもこの扉」

「何も書いてない・・・」

「そんな・・・」

「それじゃこの扉を開けたらどうなるか分からないって事?」

「ひどい・・・せっかくここまで来たのに」

「これじゃ開けたくても開けられない・・・!」

「どうして・・・最後の最後で・・・」

「うう・・・」

「・・・」

235 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:24:08 myUEOrwl0

「どうすれば・・・」

「でも」

「もうこの扉に賭けるしかないよ」

「私たちはもうこの扉を信じるしかないんだよ」

「・・・」

「確かに不安だけど」

「きっと大丈夫」

「・・・行こう」

239 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:27:22 myUEOrwl0

(この扉がほんとに正解なのか?)

(この扉を開けたら)

(消えた人も元に戻らないで、私も平沢さんも消えちゃう・・・)

(そんな最悪の結末だってあるんじゃないのか?)

(怖い・・・怖いよ)

(せっかく平沢さんと友達になれたのに)

(ここでお別れになっちゃうかも知れない)

(それに・・・)

(またりっちゃんに会えるかも、って思ったら)

(消えたくないって気持ちがこんなに強くなるなんて)

(いやだ・・・)

(平沢さん・・・怖くないの?)

244 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:30:34 myUEOrwl0

「平沢さん・・・」

「・・・唯でいいよ!」

「私、すでに澪ちゃんの事澪ちゃんって呼んでるし!」

(・・・)

(なんだろう・・・)

(記憶にないはずの、思い出せないはずの言葉が)

(なんでか分からないけどとっても懐かしい気がする)

(もう・・・)

(・・・大丈夫)

「・・・ゆ、唯」

「うん!」

248 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:32:37 myUEOrwl0

「・・・私、唯と出会えて良かった」

「ちょっとの間だったけど、友達になれて・・・心強かった」

「私も澪ちゃんに出会えて良かったよ!」

「現実世界でも、夢の世界でも出会えて良かった!」

「この先に何があっても、ずっと友達でいてくれる?」

「うん!ずっと友達だよ!」

「・・・ありがとう」

「こちらこそ!」

「・・・それじゃいい?」

「・・・うん!」

唯澪「・・・」

唯澪「私たちの選択は―――」

ギィィィィィ・・・


249 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:35:29 myUEOrwl0

いつもと変わらない朝

でも今日はちょっと特別な日

12月25日、今日はクリスマスだ

「ふわぁ・・・ご飯作らなきゃ」

「クリスマス・・・か」

(小学校3年生の時だっけ)

(お母さんが、ほんとはサンタさんはいないって教えてくれたの)

(あの時は泣いちゃったんだよね)

(サンタさんか・・・)

(でもサンタさんがいない、なんてほんとは誰にも分からないよね)

(いない、って勝手に思ってるだけで)

251 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:38:15 myUEOrwl0

(ほんとはちゃんといて)

(私たちの知らない間にプレゼントをくれてるのかも)

(誰も気づかない、誰にも気づかれないけど)

(誰も知らないところで素敵なプレゼントを―――)

(ってちょっとメルヘンだったかな)

(それに)

(私の、私にとってのサンタさんは)

(今までいろんなプレゼントをくれたもん!)

「ふふ・・・」

254 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:40:42 myUEOrwl0

学校

「おはよう、今日も寒いね」

「うん・・・」

「梓ちゃんどうしたの?」

「先輩たちの受験が心配で眠れない夜が続いてるんだってさ」

「そ、そんなことないもん!」

「・・・ちょっと寝不足なだけで」

「そっか、実は私もちょっと・・・」

「梓も憂も心配性なんだから」

「中でも特に心配な先輩が・・・」

「え、誰の事?」

「え?いやいや別に・・・」

「あはは」

257 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:42:43 myUEOrwl0

「おーっす」

「おはよ~」

「今日はクリスマスだなー」

「受験なんだから今年くらいは勉強しなさいよ」

「分かってるって」

さわ子「はいみんな席についてー」

ガタガタ

タッタッタッタ・・・

ガラッ

「すみません、遅れました」

260 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:44:38 myUEOrwl0

「お、澪が遅刻か」

「間に合っただろ!」

「澪ちゃんおはよ~」

「あ、おはよう」

「ほら早く席に・・・」

さわ子「まったく」

「す、すいませ」

タッタッタッタ・・・

「・・・」

265 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:46:38 myUEOrwl0

さわ子「やれやれ、やっと来たわね最後の一人が」

「ったく」

「うふふ」

「いつまでたっても・・・」

ガラッ

「はあ・・・はあ・・・」

「・・・」

「唯」

「あ、澪ちゃん!」

「・・・おはよう!」

「うん!」

「おはよう!」

何一つ欠けていない世界

今度こそ本当に

いつもと変わらない朝が来た

267 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:47:04 myUEOrwl0

「究極の選択!!」
おしまい


275 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:49:17 myUEOrwl0

こんな時間まで見てくれて本当にありがとうございました
「究極の選択!」
「究極の選択!!」
おしまいです

282 : 以下、名無し... - 2011/12/25 04:53:44 myUEOrwl0

>>174は名前間違ってましたごめんなさい

「究極の選択!」で完結で良かったんですけど
唯が消えた世界のまま終わるのが悲しくてハッピーエンドが書きたかったんです

こんな時間までほんとすみません
おやすみなさい

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