まどか「ほむらちゃんを十分に表現できてないかなぁ……」
天井裏ほむら(そんなことないわまどか、そのぬいぐるみと変わりたいぐらいよ)
まどか「ほむらちゃんともっと仲良くなりたいな……」
天井裏ほむら(あなたとならどの線だって超えてもいいわ!)
裏声まどか「鹿目まどか、あなたのことが好きなの」
まどか「ほ、ほむらちゃん///」
裏声まどか「まどかって呼んでもいいかしら?」
まどか「うん!……なんちゃって……」
天井裏ほむら(抱きしめたいまどかを抱きしめたい!)
まどか「ほむらちゃんみたいにかっこ良くなりたいな……」
まどか「少しでも近づけるようにほむらちゃんぬいぐるみ抱いて寝ようっと」
天井裏ほむら(まどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどか)
元スレ
まどか「ほむらちゃんのぬいぐるみつくっちゃった」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1312855718/
―翌日 屋上―
まどか「どうしたのほむらちゃん」
ほむら「その……ま、まどかって呼んでもいいかしら?」
まどか「え?」
ほむら「い、いや……かしら……」
まどか「ううん、ほむらちゃんにそんな事言ってもらえるなんてとっても嬉しいよ!」
ほむら「そ、そう……ありがとうまどか」
まどか「う、うん///」
ほむら(残念だけど……告白する勇気はないのよね……)
―まどホーム―
まどか「えへへ、ほむらちゃんにまどかってよばれちゃた///」
裏声まどか「まどかって呼んでいいかしら?」
まどか「顔がにやけちゃうよ」
天井裏ほむら(ああまどかかわいいまどかかわいいまどかかわいいまどかかわいい)
まどか「でも……どうして突然そんな事を?」
天井裏ほむら(ここにいるからなんて言えない……)
裏声まどか「あなたのことが好きだからよ!」
まどか「なんて言ってくれたらなぁ……同性だからやっぱりおかしいよね……はぁ……」
天井裏ほむら(いますぐ抱きしめてそんな事ないって言いたい……)
まどか「おっきなほむらちゃんぬいぐるみ作って抱き枕にしちゃおっかな……」
まどか「でももしもほむらちゃんが家にきたときに見られたら引かれるよね……」
天井裏ほむら(そんな事ないわ、私の家にまどかの抱きまくらやぬいぐるみ以下略は完備よ!)
まどか「ほむらちゃんとどこか出かけたりしてみたいなぁ……魔女退治忙しいのかなぁ……」
天井裏ほむら(明日誘うわ!任せてまどか!)
―翌日―
ほむら「あ、明日は休日ね」
まどか「?そうだね、ゆっくりできるね」
ほむら「よ、予定がなければ……一緒にどこかに出かけない?」
まどか「え?」
ほむら「あ、その……無理にとは言わないわ……」
ほむら「まだこっちに来てまもないからいろいろとおすすめの場所とか教えてほしいって思って……」
ほむら(おおよそ場所は掴んでいるけど……ばれなければ問題ないわ)
まどか「い、いくよ!ま、待ち合わせとかどうしよっか!」
ほむら「え、じゃ、じゃあ午前10時にあなたの家に迎えに行ってもいいかしら?」
まどか「じゃあ帰りに私の家の場所教えるから一緒に帰ろ!」
ほむら「えぇ、是非お願いするわ」
―まどホーム―
まどか「このほむらちゃんぬいぐるみに言った事が本当になってる気がする……」
天井裏ほむら(そりゃあまぁ、話を聞いてるもの……)
まどか「幸せのほむらちゃん人形?」
天井裏ほむら(まどかかわいい……)
まどか「えへへ、ほむらちゃんとおでかけ楽しみだなぁ」
天井裏ほむら(私も楽しみよまどか……)
まどか「この子に言ったことが本当になってるなら……」
天井裏ほむら(?)
裏声まどか「まどか、その、明日も休みだし、私の家かあなたの家でお泊り会とかしてみない?」
裏声まどか「まどか、クリームがついているわよ、チュゥ」
まどか「なんて起こるわけないよね……たまたまだもん……でも楽しみだなぁ」
天井裏ほむら(必ず成し遂げてみせるわ!)
―まどホーム―
まどか「えっと……や、やっぱりこっちの服のほうがいいかな?」
まどか「でも昨日あれだけ迷ってこっちにするって決めたし……」
まどか「で、でも……あーもうすぐ10時になっちゃうよぉ」
天井裏ほむら(どっちも最高よまどか、まどかの準備ができたらすぐにインターホンを鳴らすから焦らなくていいのよ)
まどか「うーん……こっちにしよ!」
天井裏ほむら(決まったみたいね、インターホンを……)
まどか「あ!そ、そういえばほむらちゃんをどこに案内するか順番とか考えてなかったよ!」
天井裏ほむら(遅れるとでも連絡をしたほうがいいかしら……でも早くまどかと会話したいし)
まどか「もう5分もないよー、えっとええっと……」
天井裏ほむら(あなたと一緒なら下水道でもパラダイスよ)
まどか「あそこの喫茶店でお昼を食べるとして……」
天井裏ほむら(10時ちょうどにインターホンを鳴らしましょう……)
―喫茶店―
まどか「ごめんねほむらちゃん……どたばたしちゃって……」
ほむら「私にいろんないい場所を教えてくれようとしてくれたあなたが謝ることなんて何も無いわ」
まどか「ほむらちゃんはやさしいね」
ほむら「それで、このお店は何がオススメなのかしら?」
まどか「えっとね!ここはいちごパフェとバナナパフェがとっても美味しいんだよ!」
ほむら「そう、じゃあ頼みましょう」
まどか「うん!」
ほむら「まどかはいちごとバナナ、どっちを食べるの?」
まどか「うーん……じゃあ今日はいちごかな?」
ほむら「そう、じゃあ私はバナナにするから交換しましょう?」
まどか「あ、う、うん///」
ほむら(まどかがほっぺにクリームをつけてくれれば……)
ほむら「とても美味しいわ」
まどか「よかったー」
ほむら「じゃあいちごパフェもすこしもらってもいいかしら?」
まどか「うん!はい、ほむらちゃん!あーん」
ほむら「……あ、あーん///」
まどか「美味しい?」
ほむら「ええ、こっちも美味しいわ」
ほむら「ま、まどか……あ、あーん」
まどか「あーん……美味しいねほむらちゃん」
ほむら「ふふっ食べさせあったり恋人みたいね」
まどか「え、ほ、ほむらちゃん何を言ってるの///」
ほむら(チャンス!まどかが焦ってほっぺにクリームが!)
ほむら「ま、ままどか、ほ、ほっぺにクリームがつ、ついてるわよ」
ペロ
まどか「!!!!!」ガタン
ほむら「ご、ごめんなさい、そんなに驚くなんて思わなくて」
ほむら(もしかして駄目だったの?やるべきじゃなかったの?)
まどか「え、あ、う、ううん、あ、ありがとうほむらひゃん」
ほむら(ど、どうしよう、まどかの中でクールで通ってる私がやるような行為じゃなかったってこと?)
ほむら(あれはまどかの願望であって本当にやるべきじゃなかったの?)
まどか「あ、あははは」
まどか(顔真っ赤になってないかな?変な子って思われてないかな?どうしよう、どうしようどうしよう)
ほむら「気を悪くさせてしまったわね……ごめんなさい……」
まどか「ち、ちがうよそんな事ないよ!」
ほむら(少しでもフォローを……)
ほむら「その……あまり人と遊びに行ったりする事がなかったから、どうするのが普通なのかわからないの……」
ほむら(嘘は言ってないわ、嘘は……)
ほむら「本当にごめんなさいまどか……」
まどか「そ、そうなんだ……」
まどか(そうだよね、ほむらちゃんがそんな事考えてるわけないよね……ちょっと期待しちゃったな……)
―夕方―
ほむら(あとはお泊りだけど……私の方を見ようとしないし……)
ほむら(あれからずっと気まずい空気が……この状況で切り出す勇気はないわ……)
ほむら「……今日は色々とありがとう、まどか」
まどか「う、うん、ほむらちゃんの気に入る場所があったらとっても嬉しいなって」
ほむら「どこもとってもよかったわ」
まどか「そ、そっかよかったよ」
ほむら「じゃ、じゃあそろそろいい時間だしあなたの家まで送って行くわね」
まどか「あ、うん……」
まどか(昼以降ほむらちゃんの顔をまともに見れてないよ……)
―まどホーム前―
ほむら「今日は変なことをして本当にごめんなさい……じゃあね、まどか」
まどか「あ、うん……ばいばいほむらちゃん」
まどか(ほむらちゃんに気を使わせちゃった……)
―まどホーム―
まどか「うーどうしてあんな態度とっちゃたんだろう……」
まどか「絶対ほむらちゃんに気を使われちゃったよ……」
まどか「……ほむらちゃんのばーか……」
裏声まどか「馬鹿はあなたよまどか」
まどか「はぁ……」
天井裏ほむら(怒ってなかった……よかった……)
まどか「ちゃんとほむらちゃんを案内できなかったし……」
まどか「あーもうやり直したいよ……」
裏声まどか「そんな事言う前に私に言うべきことがあるでしょう」
まどか「……ほむらちゃん……許してくれるかな……電話しても大丈夫かな……」
天井裏ほむら(怒ってないとわかれば……)
ピンポーン
まどか「あれ?誰かきた……私が出るよー」
ガチャ
まどか「あれ、ほむらちゃん……」
ほむら「その……家の鍵をなくしてしまったみたいで……よかったら泊めてもらえないかしら……」
ほむら(本当はなくしてないけど……)
まどか「え?」
ほむら「他に頼る人もいないし……無理にとは言わないんだけど……」
まどか「も、もしかして……ほむらちゃん、あれからずっと外にいたの?」
ほむら(鍵を探していたことにしたほうが自然ね)
ほむら「えぇ、どこでなくしたのかわからないから今日の道を回っていたのだけど見つからなかったのよ」
まどか「ほむらちゃん……あがって!疲れてるでしょ、パパとママには言っておくから!」
ほむら「いえ、いきなり押しかける以上挨拶はさせてもらわないと……」
まどか「えっと、私の部屋がここだから入って入って」
ほむら「えぇ」
ガチャ
まどか「」
ほむら(人形を隠し忘れてたのね、まどかったら、でも気がつかないふりができる位置ってこともないし……)
ほむら「あら、この人形……私かしら?」
まどか「あ、あのね、えっと……うん……」
ほむら「ふふっかわいいわね」
まどか「あ、あのね……」
まどか(どうしよう、絶対変な子っておもわれちゃったよ……)
ほむら「……よかったら今度ぬいぐるみの作り方を教えてもらえないかしら?」
まどか「え?」
ほむら「私もまどかのぬいぐるみを作って部屋に飾りたいって思ったのだけど……駄目だったかしら?」
まどか「あ///えっと///す、すぐに用意するね!」
ほむら(今度っていったのだけど……布とか残ってるのかしら?)
まどか「……ごめんねほむらちゃん」
ほむら「そんな、今度でいいわよ」
まどか「今日はほむらちゃんの案内もちゃんとできないし……」
ほむら「そんな事ないわまどかはちゃんと案内してくれたもの」
ほむら「まどかが教えてくれた場所を順番に言えるわよ?」
まどか「でも……」
ほむら「……まどかは明日は予定があるかしら?」
まどか「え?」
ほむら「もしよかったら、まどかが納得の行く案内をしてもらってもいいかしら?」
まどか「う、うん!」
ほむら(この笑顔を眼に焼き付けたい)
まどか(色々考えとかないと!)
ほむら(それにしても、まどかが好意をよせてくれてるのはクールで少し世間知らずな私なのよね……はぁ……)
まどか「ほむらちゃんはお風呂……」
まどか「結局私が願ったこと本当に起こっちゃった……」
まどか「……」
裏声まどか「まどか、実は私、あなたのことが……」
まどか「あはは、ないない……」
裏声まどか「まどかは私の一番の友だちよ」
まどか「えへへー」
ガチャ
ほむら「お風呂までいただいてしまって……色々とお世話になってしまったわ……」
まどか「わわ!ほむらちゃん!」
ほむら「あ、ノックをすべきだったわね、ごめんなさい」
まどか「え?あ、ううん、いいよ気にしないで」
ほむら「何かしていたの?」
まどか「う、ううん何もしてないよ」
ほむら(多分いつものように人形で遊んでいたんでしょうけど……お風呂にいたから何をいったかわからないわ……)
まどか「えっと……大丈夫ほむらちゃん、ベッド狭くない?」
ほむら「……そんなベッドの端っこによったらまどかが落ちるわよ?」
まどか「あ、えっと……」
ほむら「……まどかは私が嫌い?」
まどか「え?そ、そんなわけないよ!」
ほむら「じゃあ近づいても平気よね、真ん中でひっつきましょう」
まどか「……うん///」
ほむら「ふふっいつも一人で寝ているのがあたりまえだからかしら、人肌って温かいのね」
まどか(お、お風呂入ったから変な匂いしてないよね?大丈夫だよね?)
ほむら「まどかを抱きまくらにしてしまいたいわ……」ギュウ
まどか「え、あ///」
ほむら「あ、ごめんなさい……寝苦しいわよね」パッ
まどか(あ……)
ほむら「おやすみなさい、まどか」
まどか「うん、おやすみほむらちゃん」
ほむら(もっとまどかと触れ合いたい……抱きしめたい)
ほむら(でも告白する勇気はないし、告白したとしてもまどかが好きなのは変態の私じゃない……)
ほむら(演技して勇気を出して告白すれば付き合ってラブラブできるかもしれない、でもまどかを騙したりしたくない……)
ほむら「……はぁ……」
まどか「ほむらちゃん、何か悩み?」
ほむら「え?あ、えっと……寝てなかったのね」
まどか「えへへ、なんだか目が冴えちゃって……私で力になれるなら力になるよ」
ほむら「……ある少女がMさんを好きになったらしいんだけど、その少女は普段ネコをかぶっているの」
まどか「え?」
ほむら「その後、少女は好きになったMさんが自分に好意を寄せてくれてることを知るんだけど」
ほむら「Mさんの前でもネコをかぶっていた少女は、Mさんは本当の自分が好きなわけじゃないって考えちゃったのよ……この時のある少女はどうしたらいいと思う?」
まどか「えっと……やっぱりそのMさんに話をしてあげるのがいいんじゃないかな?」
ほむら「少女の本当の性格は、とんでもない変態だったとしたらどう思う?」
まどか「そうだとしても、やっぱり自分を偽って付き合っても後悔するだけじゃないかな……」
ほむら「……そうね、そう伝えておくわ」
ほむら「おはようまどか」
まどか「おはようほむらちゃん」
ほむら「起きるのが早いのね、それとも私がいたからよく眠れなかったかしら?」
まどか「ち、違うよ!今度こそちゃんとほむらちゃんをちゃんと案内できるように計画を立ててたの」
ほむら「まどか……」
まどか(本当は服選びの方が時間長かったけど……)
まどか「あとね、帰りにほむらちゃんの家によってもいいかな?」
ほむら(まぁ、家に入れる前にまどかのグッズは時を止めて片付ければいいわね)
ほむら「えぇ、かまわないわ」
まどか「……」
ほむら「どうしたのまどか?」
まどか「ううん、なんでもないよほむらちゃん、パパが朝ごはんもうできるから降りておいでって」
ほむら「そう」
まどか「朝ごはん食べて準備できたらすぐ出発しよ!」
ほむら「えぇ、楽しみにしているわ」
まどか「あ、あとパパに頼んで二人分のお昼ごはんも用意してもらったからお昼はどこかで一緒に食べよ!」
ほむら「昨日も食事をいただいて思ったけど、まどかのお父さんは料理上手ね」
まどか「優しくて自慢のパパだよ!」
―ほむホーム前―
ほむら「楽しかったわ、ところで私の家で何かするの?」
まどか「ちょっとね……」
ほむら「?まぁいいわ」
ガチャ
ほむら(今だ!時を止めて!)
まどか「ほむらちゃん」ギュ
ほむら「え?ど、どうしたのまどか」
まどか「ほむらちゃんの部屋まで手を繋ぎたいなって」
ほむら「あ、あの……」
まどか「ほら、はいろ?」
ほむら「……」
―ほむホーム―
ほむら(終わった……まどか抱きまくら、まどかぬいぐるみ、まどかクッション、まどか盗撮アルバム以下略が……)
まどか「……ほむらちゃん」
ほむら「……」
まどか「昨日の話を聞いて、もしかしたらって思ってたけど……」
まどか「本当は鍵をなくしてないから、ぱっと言われて気がつかなかったんだねほむらちゃん……」
ほむら「……」
まどか「それにしても本当に私ばっかり……どうして?」
ほむら「それは……その……」
まどか「私はほむらちゃんに好きになってもらえるような事した記憶はないんだ……」
まどか「どうしてほむらちゃんは私が好きなの?」
ほむら「……」
まどか「……全部話してほしいな」
まどか「そっか……」
ほむら「これが私があなたを好きな理由……」
まどか「そして契約をさせないためって言い訳を作って私の部屋を覗いてたんだね」
ほむら「……えぇ……」
まどか「がっかりだなぁ……」
ほむら「幻滅するのは当然よ……でも契約だけは……」
まどか「ほむらちゃんが好きなのは私じゃなくてほむらちゃんが今まで出会った私なんだね……」
ほむら「……」
まどか「私はほむらちゃんの猫を被った性格を、ほむらちゃんは違う世界の私を好きになってる……」
まどか「私達って似てるねほむらちゃん」
ほむら「何を言って……」
まどか「だからさ、これからお互いにお互いを知っていこうよ」
まどか「私はほむらちゃんが好き、でもほむらちゃんは本当は変態さんだった」
まどか「ほむらちゃんは私が好き、でも私は今までの世界の私とは何か違うかもしれない」
まどか「付き合うかどうかとか、嫌いになるかどうかなんて、ちゃんとお互いを知ってからでも遅くないよ」
ほむら「まどか……」
まどか「……私の気持ちは変わらないと思うけど……」ボソ
ほむら「え?」
まどか「そうだ、私のぬいぐるみとかってあるかな?」
ほむら「えぇ……そこに……」
まどか「あ、本当だ、うーんと……この大きさがいいや」
ほむら「何をするつもりなの?」
まどか「実は私のほむらちゃんのぬいぐるみ持ってきたんだ」
ほむら「?」
まどか「すぐ終わるよ、ちょっとまってね」
まどか「ふたつのぬいぐるみの手を縫い合わせて……できた!」
ほむら「それは……」
まどか「ほむらちゃんと私のぬいぐるみが手をつないでるの、かわいいでしょ?」
ほむら「そうね……」
まどか「ね、ほむらちゃん、このぬいぐるみのほむらちゃんと私みたいに手をつなご?」
ほむら「えぇ」ギュ
まどか「ほむらちゃんの手、温かい……」
ほむら「……まどかは……こんな私を軽蔑しないの?」
まどか「好きな人の事を想う気持ちはわかるもん」
まどか「ほむらちゃんにとって、どの世界の私よりもこの世界の私が一番好きって思えるようになっちゃうから……」ボソ
ほむら「まどか?」
まどか「なんでもないよーだ」
まどか「結局ほむらちゃんの家の鍵が見つからなかったからほむらちゃんは今日も私の家にお泊り!」
ほむら「え?え?」
まどか「鍵が見つかるまでずーっとお泊りだよ!」
ほむら「え?そんなのあなたの家に迷惑が、ちょっとまどか、引っ張らないで」
まどか「行くよ、ほむらちゃん!」ニコ
ほむら「もう……わかったわ」ニコ
オワレ
293 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/08/09 23:51:11.20 6qs6aj2k0 25/149鍵をなくしたふりしてのお泊りだから鍵なんて忘れてるよねって思ったら皆覚えててワロタ
無理やりな感じなのはちょっとねむかったのごめんなさいおやすみなさい
暇つぶしに付き合ってくれた人ありがとう保守なんかさせてごめんなさい
まどか「ほむらちゃんのぬいぐるみつくっちゃった」
まどか「……」
まどか「…だめだめ、こんなんじゃだめ…」ポイッ
まどか「これじゃあほむらちゃんじゃなくて日本人形だよ…」
まどか「はぁ、ほむらちゃんぬいぐるみ作り始めたはいいけど」
まどか「全部失敗してるからもう30体目」
まどか「…でも…あきらめちゃだめ」
まどか「もっとほむらちゃんに忠実なぬいぐるみを作らないと…」
―――
ほむら「…まどかのぬいぐるみを作ってしまったわ」
ほむら「……」
ほむら「…だめね、こんなのまどかじゃないわ…」バシッ
ほむら「これじゃあまどかじゃなくて化け物よ…」
ほむら「はぁ、まどかぬいぐるみ作り始めたはいいけど」
ほむら「ことごとく失敗してもう30000体目」
ほむら「…なんで数えてるのかしら」
ほむら「…ともかく、もっとまどかに忠実なぬいぐるみを…」
―――
まどか「…いたっ!」プスッ
まどか「…また間違えて縫い針指にさしちゃった…」チュゥーーッ
まどか「指が傷だらけ…でもあきらめない」
まどか「今日は徹夜で作るって決めたんだから!」
まどか「……えっと、ここをこうやって…」
まどか「ここに糸を通せば…」
まどか「…あっ…間違えた」
まどか「うー…」
―――
ほむら「……」
ほむら「…部屋がまどかだらけ…になるはずが」
ほむら「部屋が化け物だらけだわ…一回捨ててきましょう」ドシャッ
ほむら「…これでいいわ」
ほむら「…まどかを作ろうとしても化け物しか生み出せない…」
ほむら「これじゃストレスがたまる一方ね」
ほむら「少し気分転換でもして」ゴソゴソ
ほむら「昔の気分に戻ってみるのもいいかもしれないわね…」スチャッ
―――
まどか「……」ウトウト
まどか「…はっ、あやうく寝るところだった…」
まどか「コーヒーでも飲もうかな…甘めにして」ガチャッ
まどか「…えっと、こうしてこうやって淹れれば…」ジャーッ
まどか「よし、できた」
まどか「…まだ砂糖入れてないけど…ちょっと飲んでみようかな…」ズズッ
まどか「…にがっ…」
―――
ほむら「…三つ編みにして…」
ほむら「……」
ほむら「…あ、あの…あ、暁美…ほ、ほむらです…」
ほむら「その、ええと…どうか、よろしく、お願いします…」
ほむら「…一番最初のループで転校してきたときはこんな感じだったわね」
ほむら「思い出しただけでも恥ずかしい…」
ほむら「…っていうかなにをやってるのかしらわたしは…」
ほむら「…こほん…気を取り直してまどか作りを再開しましょう…」
―――
まどか「やっぱりまだ苦くて飲めないや…」
まどか「これじゃまたさやかちゃんにからかわれちゃうよ」
まどか「…しかたない、砂糖入れて飲もう…」ザーッ
まどか「…って、入れ過ぎちゃった…」ズズーッ
まどか「…あまっ…」
―――
ほむら「眼鏡と三つ編みは…」
ほむら「…このままでもいっか」
ほむら「さて…まどかぬいぐるみを…っと」
ほむら「~♪」ブスッザクッザクッ
ほむら「…できたわ…」
ほむら「……」
ほむら「…仮面ライダー真が」
―――
まどか「…一応目は覚めた」
まどか「頑張らなきゃ…」チクチク
まどか「……」チクチク
まどか「……」チクチク
まどか「……」チクチク
まどか「……」チクチク
まどか「…ふわぁ~…」
まどか「…トイレ行ってこよう…」ガチャッ
―――
ほむら「…どうしてここまでひどいものばかり出来上がるのかしら…」
ほむら「仮面もベルトもバイクも序章の次もないライダーを作った覚えはないわ」
ほむら「…あっ、そうだ」
ほむら「わたしのこのひどすぎる才能を逆にいかせばいいんだわ…」
ほむら「美樹さやかを作りましょう」
―――
まどか「すっきりしたー…それじゃあ続きを…」
まどか「……」チクチク
まどか「…いたっ」プスッ
まどか「…うぅー…」チュゥーッ
まどか「…もう手刺すとこ無いよぉ…」ヒリヒリ
まどか「…もしかして気を張りすぎてるのかも」
まどか「音楽でも聞きながらやろう」
―――
ほむら「…できたわ、美樹さやか」
ほむら「…うん、すごくそっくり…」
ほむら「…なんてね、本物の美樹さやかより憎らしいわ…」
ほむら「…どうしてできないのかしら…」
ほむら「向いてないのかな、わたしには…」
―――
まどか「~♪」チクチク
まどか「…ふぅ、思ったよりはかどるなぁ」
まどか「針を指に刺すこともなくなったし」
まどか「やってるうちに上達もしてきたし」
まどか「この調子でいけば納得のいくほむらちゃんぬいぐるみができそう!」
まどか「…よーし、もう少し頑張ろうっと!」
―――
ほむら「…はぁ…そうよね、やっぱりわたしには向いてないのよね…」
ほむら「そもそも30000体も作ったのになんで気付かなかったのか不思議なくらいだわ…」
ほむら「まどかに喜んでほしくて作っていたのに…」
ほむら「…やっぱり無理なのかな…」
ほむら「……」
―――
まどか「……」チクチク
まどか「……」チクチク
まどか「……」チクチク
まどか「……」チクチク
まどか「…よしっ、できた!」
まどか「最初よりずいぶんマシになった…けど」
まどか「もう少し…もう少し上手に…!」
―――
ほむら「…はぁ」
ほむら「…あら…?気が付いたら外が明るく…」
ほむら「…わたし、知らないうちに徹夜してたのね…」
ほむら「…今日は学校に行きたくないわ」
ほむら「まどかの顔は見たいけれど…」
ほむら「…今になって眠気が…」
―――
まどか「…よし、できた」
まどか「うーん…すっごく惜しいけど…」
まどか「まだダメ、あとほんの少しでできそうなんだけど…」
まどか「…どこがダメなんだろう…?」
まどか「…あ…外が明るい…本当に徹夜しちゃった…」
まどか「…学校どうしよ」
―――
ほむら「…はい、すみません…今日は学校お休みします…はい、それでは…失礼します」ブツッ
ほむら「……」
ほむら「なんだかもう何もする気が起きないわ…」
ほむら「今日は一日中寝ていましょう…」
―――
まどか「…具合悪いことにして休んじゃった」
まどか「まあ…徹夜明けで眠くてつらいのは本当だし」
まどか「…でも…ほむらちゃんには会いたいなぁ…」
まどか「そうだ、こっそり電話しちゃおう」ピポパ
まどか「…もし学校にいたら迷惑かなぁ…」プルルルル
―――
「…ほむらちゃん…ねぇ…」
「なにこれ…ひどいよ…こんなのってないよ…」
「これがわたしだっていうの…?こんな見るに耐えない化け物が…?」
「魔女でももうちょっとマシだよ…」
「…もういい、ほむらちゃんなんか嫌い!」
「…ほむらちゃんだって…わたしが嫌いだから…こんなの作ったんでしょ…?」
「絶交しよ、ほむらちゃん…さよなら」
ほむら「…うーん…」
ほむら「だめ…まどかぁ…!」
ほむら「まどかあああああああああ!!!!!!」ガバッ
ほむら「…夢…?」
―――
まどか「……」プルルル
まどか「…出ないなぁほむらちゃん…」プルルル
まどか「……」プルルル
まどか「…やっぱり学校にいるのかなぁ」プルルル
まどか「…仕方ない、あとでかけ直してみよう」ブツッ
まどか「…眠い…寝よう…」ドサッ
―――
ほむら「…ひどい寝汗…」
ほむら「…っていうか寝てからまだ三十分も経ってないのに…」
ほむら「…うぅ…瞼が重くて起きてられない…」
ほむら「でも寝ようとすると悪夢にうなされる…」
ほむら「どうすればいいのよ…」
ほむら「…もうやだ…」
―――
「まどか…」
「すごいわまどか…」
「これ…わたし…?すごい再現度よ…」
「すごく素敵だわ…」
「まどか…ありがとう」
「大好きよ、まどか」
「今度からは一緒に作りましょう?」
まどか「えへへ…」
まどか「ほむらちゃん…わたしも大好きだよぉ…?」
まどか「ほむらちゃん…」パチッ
まどか「…あれ…なんだ…夢かぁ…」
―――
ほむら「…つらい…」
ほむら「…眠い…」
ほむら「…寝たい…」
ほむら「…頭痛い…」
ほむら「でも悪夢怖い…」
ほむら「うう…気持ち悪い…」
ほむら「…あら…ソウルジェムに…」
ほむら「魔女の反応が…?」
―――
まどか「…夢だけどほむらちゃんに褒められちゃったなぁ…」
まどか「…あれ、もうお昼…?早いなぁ」
まどか「…そういえばほむらちゃん、夢の中で」
「今度からは一緒に作りましょう?」
まどか「って言ってくれてたなぁ…」
まどか「もしかしてほむらちゃんもぬいぐるみとか作ってるのかな…?」
まどか「夢の事だから信じるのもあれだけど…」
まどか「…ダメもとでほむらちゃんの家行ってみようかな…」
―――
ほむら「うぅ…どうしてこんな時に…」
ほむら「巴マミと美樹さやかは普通に考えれば学校にいるでしょうし」
ほむら「佐倉杏子は居場所が不特定だから任せておけないし…」
ほむら「今から連絡しようにもあまり時間がない…」
ほむら「うっ…気分はすぐれないけどわたしが行くしかないわね…」
ほむら「…ソウルジェムが濁ってる…」
―――
まどか「…ほむらちゃんの家…ここだ」
まどか「ほむらちゃーん?」ピンポーン
まどか「…いないのかなぁ…?もう一回」
まどか「ほむらちゃーん、わたしだよー?まどかだよっ」ピンポーン
まどか「…やっぱり学校かなぁ…」ガチャガチャ
まどか「開いてない…普通はそうだよね、何考えてんだろわたし」
まどか「こっそり抜けてきたから早く戻らないとママたちに怒られちゃう…」
まどか「…ほむらちゃんと一緒にぬいぐるみ作りたかったんだけどなぁ…」
―――
ほむら「はあ…はぁ…頭痛い…」
ほむら「…着いたわね…魔女の結界に…」
ほむら「こいつを倒さないとわたしのジェムもまずいわね…」
ほむら「手早く倒して家に帰りましょう」
ほむら「…それまで…持てばいいけど…」
―――
まどか「…もうそろそろ夕方かぁ…」
まどか「もうすぐ学校も終わる時間だよね」
まどか「それまでほむらちゃんぬいぐるみに挑んでよう…」
まどか「あと少しでほむらちゃんに…ふふ、がんばろっ!!」チクチク
―――
ほむら「…今回は時間停止は乱発できないわね…武器のみで戦うしか…」ドドドドド
ほむら「…くっ、かわされた…!」
ほむら「なら爆弾で…!」ポイッ ドカーン
ほむら「…当たっていない…?…どうして…」
ドドドドドド
ほむら(…反撃が…!これじゃあかわしきれない…)
ほむら「うああっ!!」ドガッ
ほむら「…この魔女、強い部類ではないはずなのに…」
ほむら「どうして…?」
―――
まどか「……」チクチク
まどか「……」チクチク
まどか「……」チクチク
まどか「……」チクチク
まどか「…よし、完成」
まどか「…今まで一番よくできた気がする…」
まどか「うん、他のと見比べてみても断然いい!」
まどか「…ほむらちゃん、もう帰ってきてる時間だよね」
まどか「これ見たら喜んでくれるかなぁ…?」
―――
ほむら「…もしかして…」
ほむら「自分で自分を追いつめてソウルジェムを濁らせたせいかしら…」
ほむら「…なんにしてももう…わたしではこの魔女に勝ち目は…」
ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ほむら「うぐっ…!」ドサッ
ほむら「…このままでは…やられて…!」
ほむら「…ごめんね…まどか…貴女を、守れなくて…」
ほむら「どうか…貴女は魔法少女にならずに――」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
―――
まどか「ほむらちゃーん」ピンポーン
まどか「…あれ?まだ帰ってないのかなぁ…」
まどか「もう一回!」ピンポーン
まどか「…鍵は…」ガチャガチャ
まどか「…開いてない…」
まどか「念のためほむらちゃんに連絡入れてみよう…」ピポパ
まどか「……」プルルルル
まどか「…ほむらちゃん…」プルルルル
まどか「…出ない…」プルルル
まどか「……」ブツッ
まどか「…もしかしてほむらちゃんに何かあったんじゃ…!?」
まどか「マミさんたちなら何か知ってるかも…」
まどか「聞きに行ってみよう」
まどか「…はい、有難う御座いました…」
まどか「今日学校休んでたんだ…ほむらちゃん…」
まどか「一日中家に居たんだ…だったら…なんで」
まどか「なんで朝…電話に出てくれなかったんだろう…」
まどか「家にも行ったのに…どうして出てくれなかったの…?」
まどか「…ほむらちゃん…わたし避けられてるのかな…」
まどか「…今どこにいるの?…ほむらちゃん」
まどか「わたし…どうしたらいいんだろ…」
まどか「……」
まどか「…探しに行こう」
まどか「なんで電話出てくれなかったのか」
まどか「なんで家にいても反応してくれなかったのか」
まどか「理由を聞かなきゃ」
まどか「…そうじゃなきゃ…わたしの気が済まないよ」
まどか「ほむらちゃん…待ってて」
まどか「このぬいぐるみを見てもらうまで…」
まどか「諦めないから!」
まどか「ほむらちゃーん!!」
まどか「ほむらちゃん、どこにいるの?」
まどか「ほむらちゃん!ほむらちゃーん!!」
まどか「いるなら返事してよー!」
まどか「いなくても返事して!」
まどか「ほーむーらーちゃーんー!!!」
まどか「どこー!!」
まどか「…はぁっ…はぁ…」
まどか「…まだまだ、声が出なくなるまでいろんなところで呼び続けなきゃ!」
まどか「ほむらちゃーん!!!」
―――
まどか「…はぁ、はぁ…もう夜だ…」
まどか「手当たり次第探し回ったのにどこにもいないなんて…」
まどか「こんなの絶対おかしいよ…」ギュッ
まどか「…このほむらちゃんぬいぐるみ…」
まどか「一生懸命作ったから…ほむらちゃんに見せたかったのに…」
まどか「何も言わずにどこかに行っちゃうなんて…」
まどか「ひどいよ…こんなのってないよ…」ポロポロ
まどか「ほむらちゃんの…ばか…!」ポロポロ
まどか「ぐすっ…ひっく…」
まどか「どこにいるの…ほむらちゃん…」
ほむら「…まどか?」
まどか「…ほ…ほむら…ちゃん…?」
ほむら「…こんなところで…どうかしたの?」
まどか「どうかしたの…って…」
まどか「そんな他人事みたいに…!」
まどか「どこ行ってたのほむらちゃん…わたし…ずっとずーっと探してたのに…」
まどか「ううっ…ぐすっ…!」
ほむら「…よくわからないけど…心配かけてしまったみたいね…」
ほむら「ごめんなさい…まどか…」
―――
ほむら「強引にまどかの家に連れてこられてしまったわ」
まどか「…ねえほむらちゃん、聞きたいことがあるんだけど」
ほむら「なにかしら」
まどか「朝電話かけたのに出てくれなかったのはなんで?」
ほむら「…ごめんなさい、その時間は寝ていたわ…」
まどか「…じゃあ、お昼頃ほむらちゃんのうちに行ったのに出てくれなかったのはどうして?」
ほむら「そのころは魔女退治に……時間が重なってしまったようね…」
まどか「…それじゃあ最後!わたしがどれだけ呼んでも返事してくれなかったのはなんで?」
ほむら「魔女にてこずっていたのよ…」
まどか「ほむらちゃん強いのに?」
ほむら「ええ…ちょっと事情があってね…」
まどか「事情ってどんな?」
ほむら「っ!」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「あっ…あなたには…かか関係ないわ…」
まどか「えー?知りたいのにー」
ほむら「いいの!知ったほうがいいことと知らないほうがいいことが世の中にはあるのよ」
まどか「うーん…そんなに言うなら仕方ないね…」
ほむら「…ごめんなさいね…」
ほむら(自分で作った人形がクリーチャーすぎて凹んでジェムが濁ったからピンチになったなんて言えるわけないじゃない…)
まどか「でもほむらちゃんが手こずったって言うくらいなら相当危なかったんだろうなぁ…」
まどか「どうやってその魔女やっつけたの?」
ほむら「…さっき言ったとおり事情があってね…ジェムが濁っていたのよ」
ほむら「だから時間停止は使わずに武器だけで戦っていたの」
ほむら「でも…今朝からの体調不良と相まってこちらがピンチになってしまったわ」
ほむら「そこで魔女化覚悟で一度時間停止をして」
ほむら「ありったけの武器を使って魔女を攻撃して難をしのいだのよ」
まどか「……」
ほむら「…あれは危なかったわ…巴マミが発狂したときとおなじくらい…」
まどか「…それって」
ほむら「?」
まどか「それってさ…もう少しでほむらちゃんは…ほむらちゃんじゃなくなってた…ってこと?」
ほむら「……そうね…」
まどか「…ばか…ほむらちゃんのばか!!」
ほむら「まどか…」
まどか「うう…わたしにはほむらちゃんに向かって怒る資格なんてないけどさ…」
まどか「それでも…勝手に危ないことしちゃダメ」
まどか「ほむらちゃんがいなくなったら…わたし…悲しいよ…すっごく」
ほむら「まどか…」
ほむら「…そうね…ごめんなさい、まどか」
まどか「…ううん、わたしこそ勝手なこと言ってごめんね…」
ほむら「…ねぇ、まどか」
まどか「?」
ほむら「さっきから手に持っているそれは…」
まどか「あっ…これ…」
ほむら「それって…わたし…?」
まどか「うっ…うん…」
ほむら「……」
まどか「に…似てない…よね…ごめんね…」
ほむら「そんなこと言うはずないじゃない…もっとよく見せてくれる?」
まどか「えっ…うん」
まどか「えへへ…ほむらちゃんに見せるつもりで作ってたんだけど…」
ほむら「…すっごく素敵よ…わたしの30000倍は上手いわ」
まどか「そ…そうなの…?」
ほむら「まさかまどかがわたしと同じことをしていたなんて…」
まどか「えっ…?っていうことは…」
まどか「ほむらちゃんも…わたしのぬいぐるみを…?」
ほむら「……」
ほむら「ええ…まぁね…」
まどか「ねぇ、それって今ある?」
ほむら「い、いえ、残念だけど…」
まどか「じゃあ今度見せてもらってもいい?」
ほむら「い、いやよ…へたくそだもの…」
まどか「へたでもいいよ、わたしだって最初から上手じゃなかったんだし」
ほむら「あのね…何度も挑戦したから言えるのよ、これは…」
ほむら「貴女に見せられるような出来じゃないもの…」
まどか「…そ…そんなに…?」
ほむら「そうよ!たぶんあなたの想像を絶するほどひどいわ!だから見せられないの…」
まどか「…じゃあさ」
ほむら「?」
まどか「ここで作ってみてよ、材料ならあるから」
ほむら「」
ほむら「さ…さっきまでの話聞いてなかったの…?」
まどか「う、ううん、そうじゃなくて!」
まどか「たとえどんなぬいぐるみができたとしても…ほむらちゃんが作ってくれたものならわたしは嬉しいし」
まどか「それに何度も挑戦すれば絶対上手になるよ!」
ほむら「…もう30000回は挑戦したのよ…?それでも上達しなかったのに…」
まどか「これからのほむらちゃんは一人じゃないよ」
ほむら「…!」
まどか「わたしと一緒に作ろうよ、ほむらちゃん」
まどか「わからないところがあったらわたしが教えてあげるから」
まどか「ね?」
ほむら「まどか…」
ほむら「……」ブスッ ザクッザクッ
まどか(それは物を縫う時の音じゃないよほむらちゃん…)
ほむら「……」ドスドス ザシュッ
ほむら「……」ザシザシ ガスッ
まどか(あーあー…)
ほむら「……」ブスッ ベスッ ビシバシ
ほむら「…できたわ…」
まどか「…これで?」
ほむら「……」
まどか「……」
ほむら「だから言ったでしょう…」
まどか「…これ…わたし?」
ほむら「……」
まどか「……」
ほむら「……」
まどか「…魔女のほうがもうちょっとかわいいと思うんだけど…」
ほむら「まどか…その先は言わないで…お願い…」
まどか「……」
ほむら「……」
まどか「…でも」
ほむら「まど――」
まどか「ほむらちゃんが頑張ってくれたのは確かだもんね」
ほむら「――か…?」
まどか「とりあえずほむらちゃんは基礎がダメダメだから…玉結びの練習から始めよっか」
ほむら「…絶交…しないの…?」
まどか「…どうして?」
ほむら「…いえ…なんでもないわ…」
―――
ほむら「……」チクチク
ほむら「……」チクチク
ほむら「…あっ」チクチク
まどか「もうほむらちゃんってば、また間違えちゃったの?」
ほむら「ご…ごめんなさい」
まどか「別に怒ってるわけじゃないよ、それに…最初よりだいぶ見られる形になったもん」
ほむら「そうかしら…」
まどか「そうだよ!それに段々人の形に近づいてきてるし」
ほむら「…褒められた気にならないわ…」
まどか「大丈夫だって!まだまだ時間はあるんだから」
まどか「一緒に上達していこうよ、ね?」
ほむら「…ふふっ」
ほむら「…ええ、そうね…」
ほむら「ありがとう、まどか」
―終―
575 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/08/10 17:40:38.97 Bd378oj30 78/149不完全燃焼
これ以上書くつもりはないんだけどすごく不完全燃焼
まどか「やったー、ほむらちゃんぬいぐるみができた・・・!」
まどか「ティヒ、かわいいなぁ・・・///」スリスリ
まどか「・・・ほ、ほむらちゃんにも見てもらおうかな・・・」
まどか「だ、大丈夫だよね・・・恋愛感情とかは表に出さなきゃばれないし・・・」
ピンポーン
まどか(きちゃった・・・)
ほむら「はーい・・・ってまどか・・・!」
まどか「テ、ティヒッ、ほむらちゃんごきげんよう!今日もかわいいなぁ!」
ほむら「あ、ありがとう・・・ごきげんよう、まどか・・・」
まどか「かわいいなぁ!かわいいなぁ!」
まどか「あ、今日はね、ほむらちゃんに見てもらいたいものがあるんだ!」
まどか「じゃーん!特製手作りほむらちゃんぬいぐるみ!」
まどか「ほむらちゃんのことを思うあまり我慢しきれない私が作った私のほむらちゃんへの愛そのものだよ!」
ほむら「素敵ね」
まどか「ティヒヒ!ありがとうほむらちゃん!大好き!」
まどか「結婚を前提にお付き合いして!」
ほむら「お茶を煎れたの。上がっていく?」
まどか「ティッヒー!もちろんだよおおおおお!」
まどか「こ、これは・・・」
まどかが見たものは、部屋中に置かれた幾つもの仏像たち
その姿からは、慈愛と、哀しみと、喜びと・・・
あらゆる感情が内在しているように感じられた
まどか「凄いね、この仏像」
ほむら「これはまどかよ」
まどか「!?」
ほむらが度重なるループの末たどり着いた答えは・・・
感謝であった
一日一体、まどか菩薩を彫ること・・・
それが、ほむらの感謝、まどかへの、愛
まどか(ほむらちゃんが私の菩薩を使ってオナニーするとこ見たいなあ)
ほむら「まどかと出会えたことに、感謝・・・」スッ
まどか(ほむらちゃんが手を合わせて祈りだした・・・)
まどか(かわいいなぁ)
まどか「うぉぉ、ほむらちゃん!!!」
まどか「・・・ッッッ~!!!」
まどか「ほむらちゃん!そのまま動かないでね!」
ほむら「わかったわ」
まどか(ほむらちゃんはひざをつき祈っている!)
まどか(つまり・・・!)スッ
まどかがほむらの合わせた手の上にまたがる
ちょうど陰部にほむらの指先が触れるように
まどか「ふぁぁあ///」
ほむらの指先で腰をくねらせるまどか
まどか「ティヒ、濡れてきた・・・そろそろかな」
パンツをずらし、ほむらの指先を挿入する
まどか「くひいいいいいい!!!」
まどか「これが・・・祈祷セックス!!!」
まどか「はあっ、はあ、ほむらちゃんッッッ!!!」
ほむら「諸行無常無病息災一意専心性欲発散・・・」ブツブツ
まどか「はあっ、念仏まで・・・私のために・・・くぁっ!」ウルッ
まどかの腰が速度を増す
と、比例して、ほむらの念仏も神々しさを増す
ほむら「セックスセックスセックスセックスセックスセックスセックス・・・」
まどか「ふぁっ、いく、いくよほむらちゃんッッッッッッ!!!!!!」
ドドドドドドドドドドドド!!!
まどかが絶頂に達しようとしたその瞬間
フッ・・・
まどか「エっ・・・」
ほむらが、祈りを止めた
まどか「ほ、ほむらちゃん・・・」
ほむら「まどか、お茶が沸いたわ」
まどか「そ、そんな・・・」
まどか「茶々をいれないでよ・・・お茶だけに・・・」
ほむら「続きはベッドで・・・ね」
まどか「ほむらちゃん///」
―――ベッド
ほむら「脱がすわよ・・・」
まどか「ほむらちゃん///」
あらわになったまどかの肌
ほむらはそれを愛おしそうに見つめる
ほむら「見せてあげるわ・・・感謝のセックスを・・・!」
まどか(!!・・・一瞬ほむらちゃんの後ろに仏影が・・・!)
ほむら「・・・ふっ!」
時を止める
と、同時に祈る
それはほむらの・・・感謝の祈り
まどかと共に時間を、尊い時間を過ごせることへの・・・感謝
と、一瞬時を動かす
同時にまどかの乳首を刺激する
それはわずか百分の一秒に満たない時間であったが
ほむら(幾重にも及ぶループでまどかの性感帯を把握している私には、十分)
その一連の所作を、まどかの体の至る所に、指や口を使い繰り返すほむら
時の止まらないまどかから見ると、それはまるで・・・
まどか(阿修羅・・・!!!)
そう、それは八本もの腕、三つか四つの顔を持つ阿修羅そのものであった
まどかを知り尽くした、ほむらの完璧な性感帯への刺激・・・
それを一度に受けたまどかは
まどか「いくぅぅうええええええええええいいいいい!!!来迎!!!来迎!!!」
仏の降臨を、確信していた
ほむら「まどかと出会えた、この宇宙に・・・感謝」
―――数日後
さやか「まどか、あんたたち有名になったね」
まどか「?」
さやか「見滝原一のレズカップル、まどかとほむら!」
さやか「祈祷セックス、阿修羅プレイという圧倒的パワーで、他のレズカップルを蹴散らした・・・!」
まどか「私達の愛・・・それだけだよ」
さやか「だけど・・・あたし達も負けない・・・!」
さやか「まどか!決闘よ!あたしと杏子のレズカップル魂をかけて!」
まどか「決闘法ってしってる?」
まどか「ってことがあってね・・・」
ほむら「私達のセックスは見世物ではないのだけれどね・・・」
まどか「でも、たまにはいいじゃん、見られながらっていうのも」
ほむら「そうね・・・まどかが言うなら」
まどか「ありがとう!ほむらちゃん!お尻にホイップクリームを塗った後ほむらちゃんの指を乳首にこすりつけつつ舐めていい?」
ほむら「それで、いつ頃勝負はするの?」
まどか「明後日だよ!ほむらちゃん!あああああ!かわいいううううう!」
ほむら「ふふっ、楽しみね」
明後日
さやか「来たわね・・・この日が・・・」
まどか「負けないよ!」
あんこ「さやかのパンツは臭い方が好きだ」
ほむら「・・・祈りを」
QB「審判はこの僕、QBだよ」
QB「よろしくね」
QB「実はレズセックスって興味深いと前々から思ってたんだ」
QB「ちんこのない僕でも交尾できそうだし」
さやか「先攻は貰うわよ」
ほむら「構わないわ」
さやか「・・・杏子!いくよ!」
あんこ「おう!」
と、さやかが取り出したのは・・・
まどか「十字架・・・!?」
と、その十字架にあんこをかける
まどか「こ、これは・・・」
ほむら「聖女・・・!」
さやか「そう、杏子の家は教会・・・」
さやか「杏子にとってキリストとはオナニーと同義・・・!」
さやか「やらせてもらうわよ・・・!」
あんこ「さやかあ///はやくう///」
さやか「いくわよ・・・!」
まどか「一体何が始まるというの・・・!!」
さやかが、突然石を拾い、あんこに投げつけた
ほむら「なっ・・・!」
しかし、石を受けたあんこは・・・
あんこ「ひゃううぅっ!」
まどか「ま、まるでほむらちゃんに神仏習合プレイをされたときの私のような声を・・・!?」
さやか「そう・・・これこそ私達が生み出した、茨のセックス・・・」
ほむら(一見ハードSMにしか見えないこのプレイ・・・だけど!)
さやか「私の投げた石は・・・的確に性感帯を刺激し・・・杏子に痛みを与えることなく・・・快感のみを与える・・・!」
まどか「こ、これが性女・・・キリストだけに・・・」
ほむら「確かに・・・これはお互いの信頼、愛が産んだまさに絆の上位セックス・・・!」
あんこ「いく、いくううううう!!!」
ガガガガガガガガガガガガ!!!
あんこ「あっ、あぁ゛ああ、さやがあぁ゛・・・」ビクンビクン
ほむら「果てたようね・・・」
さやか「あんこ・・・」ジワッ
まどか「さやかちゃんが・・・濡れてる・・・!」
ほむら「パートナーのいく姿に興奮する・・・」
ほむら「やはりかなりの良レズカップルね・・・!」
さやか「さ、次はあんたらよ・・・!」
ほむら「いくわよ、まど・・・」
バキュン
ほむら「ぐぁっ!」
まどか「!?」
まどか「ほむらちゃんっ!」
あんこ「ほむらの両手両足が打たれた!?」
ほむら「ぐうっ!」
さやか「さすがマミさん!」
まどか「まさかさやかちゃんが・・・!」
さやか「・・・そうよ、私がマミさんに依頼した」
さやか「悪いとは思ってる・・・だけどあんこへの愛を、証明したい・・・!」
さやか「そのためには、私は鬼になる・・・!」
ほむら(魔力の弱い私は回復に5分はかかる・・・!)
ほむら(このままじゃ不戦敗に・・・!)
まどか「ひどいよ・・・こんなのってないよ!」
まどか「QBも何か言ってよ!反則だよね!」
QB「セックスに反則とかないよ」
まどか「ひどいよ、さやかちゃん・・・!」ギュッ
ほむらを抱きしめながら、まどかは目に涙を浮かべる
ほむら「いえ、それも彼女の感謝・・・愛だもの」
まどか「ほむらちゃん・・・」
さやか「悪いわね、ほむら・・・」
ほむら「この出血、加えて手足がなくてはセックスができない・・・今回は、私達の負・・・」
まどか「・・・いや、負けないよ!!!」
まどかは、鞄からほむらのぬいぐるみを取り出した
さやか「・・・は?」
あんこ「はぁっ、なんだ、それぇっ・・・」ビクンビクン
まどか「いくよ、ほむらちゃん・・・っ!」
そう言うと、まどかはほむらのぬいぐるみに愛撫を始めた
さやか「まさか・・・!」
QB「ぬいぐるみとセックスを・・・!」
ほむら「まどか・・・!」
まどかは裸になり、横になる
そして、ぬいぐるみをお腹の上に置いた
ただ、それだけ
それだけのはず
なのに
さやか「なのに・・・なぜ阿修羅が・・・!」
まどかの腹上には、阿修羅が姿を顕していた
QB「馬鹿な・・・!」
それは、まどかの身体に刻まれたほむらの愛
もはや、二人のセックスに物理的要素などは必要なくなったのだ
710 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/08/10 22:54:02.58 nvN8DLob0 102/149新しすぎだろ
さやか「これは・・・私達の負け、ね・・・」
QB「こんな、ことが・・・」
感情の無いはずのQBの目には、涙が溢れていた・・・
それは、紛れも無い、感謝の証
この世の全てへの愛
ほむら「すごいわ・・・まどか・・・」
まどか「ううん、これは私達の愛・・・」
まどか「ほむらちゃんが、この身体に愛を刻み付けてくれたから・・・」
ほむら「ふふっ、うれしいわ、まどか」
まどか「ほむらちゃん・・・///」クチュクチュ
まどか「これからも私達のセックスハイウェイは続く!!!」
完
723 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/08/10 23:11:04.75 Lgm3FkeD0 105/149俺はほむまど純愛が書きたかったんだよ
なんだこれ
724 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/08/10 23:11:47.71 Lgm3FkeD0 106/149間違えたまどほむな
まどか「今頃皆力を合わせて戦ってるんだろうな……」
まどか「……でも私は力になれないんだよね……ほむらちゃんにいつも守ってもらってるのに……」
まどか「ティヒヒ、皆のぬいぐるみできた!」
まどか「……ほむらちゃん……」チュッ
ほむら「!!」
さやか「なにやってんのほむら?」
ほむら「今キスされたような感触が……」
マミ「大丈夫?」
ほむら「?」
まどか「今頃マミさんや杏子ちゃんと手をつないでたり……」ギュ
ほむら「あら?」
マミ「どうしたの暁美さん、手なんてつないできて……あなたは鹿目さん一筋じゃ……」
杏子「なんかお前疲れてんのか?肩貸してほしいなら言えばいいのに」
ほむら「??」
まどか「うー……私ももっとほむらちゃんと仲良くなりたいのにー」
まどか「ほむらちゃんのばーか……えい!」ピン
ほむら「え?」
さやか「ちょ、ちょっとほむら!」
杏子「な、なんだ!いきなり後ろに吹っ飛んだけど敵でもいるのか!」
マミ「だ、大丈夫なの暁美さん!」
ほむら「吹っ飛んだけど……そこまで痛くないわ……なんていうかデコピンされたような……」
杏子「本当に大丈夫かお前……」
さやか「怪我とかしてないし魔女の呪いとかもないとおもうけど……」
マミ「人間を吹っ飛ばすデコピンなんてされるわけないじゃない……」
ほむら「??」
まどか「そんなほむらちゃんのぬいぐるみには私のぬいぐるみと抱き合わせちゃうもん」
まどか「ついでに杏子ちゃんにさやかちゃんも押し倒させちゃえ……」
まどか「……はぁ……寝ちゃお……」
杏子「あ、あれ?なんだこれ」
さやか「ちょ、ちょっと杏子///」
杏子「わ、悪い悪い、私もほむらみたいになんかなっちゃったのかな……」
マミ「本当に何かの呪いなのかしら……ねぇ暁美さ……あれ?」
ほむら「急いでまどかの家にいかないといけない気がする……」
ほむら「そしてまどかを抱きしめないと……」
ほむら「……あれ?どうしてそんな事を考えて……でもいかないといけない気がする……」
ほむら「あそこがまどかの部屋だから、窓があいてるわ、無用心ね」
ガラガラガラ
まどか「すぅ……すぅ……」
ほむら「靴は屋根においておきましょう……」
ほむら「あら、私達のぬいぐるみ……まどかと私のぬいぐるみが抱きあって……」
ほむら「まぁいいわ、とにかく、まどかと抱きあわないと」
ほむら「起こさないようにベッドに入って……これで……」ギュウ
まどか「ん……ほむらちゃん……暖かい……」ギュウ
ほむら「これで……良しって思ったけど……どうしてこんな状況に……まどかが起きたら問答無用で犯罪者じゃない……」
ほむら「もう抱きつかれたから離れることもできないし……」
まどか「ほむらちゃん……もっと一緒に……」
ほむら「襲いたくなるような可愛い寝顔ね……正直に話せばわかってくれるわよね……私も寝てしまいましょう……」
797 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/08/11 03:15:49.86 MKiZk8U+0 111/149というわけでおやすみなさい
さやか「杏子ってさあ、不器用そうだよね」ケラケラ
杏子「な、何言ってやがる!少なくとも、お前よりは上手い自信はあるぜ?」
さやか「言ったな~。いま言っちゃいけないこと言ったな~?そういうならさ、勝負しようよ。あたしと」
杏子「おもしれー。じゃあどうやって勝負する?」
さやか「3日後までに互いのぬいぐるみを作るってのは?」
杏子「な、ぬいぐるみだと!?」
さやか(ククク、こんな勝負、対人関係が少ない杏子が受けるはずが)
杏子「い、いいぜ。受けてやる!格の違いを見せてやんよ!」グッ
さやか(おいいいい!おまえはそんなキャラじゃないだろ!?何だよ『格の違い』って!自信満々じゃないの。自分で吹っかけておいて今更引けないし)
さやか「や、やれるもんならやってみなさいよ!こっちは既に小さいころからぬいぐるみ制作経験があるんだからな!」
杏子(ヘタレなさやかなら、絶対逃げると思ったけどなあああああ。予想以上に経験豊富だし!あんだけ言って、いまさら逃げられるもんじゃないしなあ。)
杏子「じ、じゃあ3日後。みんなの前でどっちがいいか決めてもらうからな!首を洗って待ってろよ!」
さやか「ああ、せいぜい頑張って、みじめにあがくがいいさ!」
さや・杏「アハハハハハハハ」
さや・杏(yabeeeeeeeeeeeeeeeeeee)
…一日目・さやかサイド
さやか(はあ…。どうすんのよアタシ。料理とかなら家族の手伝い程度でやったことあるけど、手芸なんて授業でしかやったことないわよ。)
さやか(まどかのお株奪っちゃいけないって遠慮してたのが…そうだ、まどかに相談してみよう。手芸部だし、そういったのに詳しいはず!)
テルテル、プルプル、ガチャ
まどか「もしもし、鹿目です。さやかちゃん?」
さやか「うん、そうだよ。今からそっち行ってもいい?相談したいことがあるんだけど?」
まどか「うん、いいよ♪特に用事もないし。お茶でも用意して待ってるよ。」
さやか「わかった。今すぐそっちに行くから。じゃあまた後で」
…一日目・杏子サイド
杏子(困ったなあ。ぬいぐるみなんて、教会に来ている子供たちと一緒に作って以来だぜ。何個か作ったことあるけど、数年前だし。だいぶ勝手が違うからなあ。)
杏子(こういう時に頼れるお姉さんがいればなあ…そういやいるじゃねーか。そういう『頼れるお姉さん』が!)
テルテル、プルプル、ガチャ
マミ「もしもし…どちら様ですか?」
杏子「杏子だ。突然だけど、そっちにお邪魔していいか?」
マミ「ええ、別にかまわないわ。出来れば、一緒に魔女退治を手伝ってくれると嬉しいわ。」
杏子「ああ、いいぜ。こっちの相談を受けてからの話だけどな。じゃ、待ってろよ~。」
さやかサイドinまどホーム
さやか「…というわけで、杏子とぬいぐるみ対決することになったのよ。んで力を貸してほしいなって。」
まどか「…それ、私に相談してもいいの?私たち審査員なんj」
さやか「コマケーコトハイインダヨ!私は杏子に勝ちたいの!それに向こうのほうが自信ありげだったし。これくらいハンデよハンデ!」
まどか「まあいいや。それで、さやかちゃんはどこまで作り方知ってるの?」
さやか「布の中に綿を入れる!以上!」キリッ
まどか「ティヒヒ。要するに何も知らないんだね。なら手取り足取り教える必要がありそうだね。…ちょっと待っててね。ちょっと道具持ってくる。」
トテトテ
さやか「…にしてもいっぱいあるな。流石ね。棚の上のこれなんて…あれ?」
ゴソゴソ
さやか「棚の奥のほうに、いっぱい失敗作があるなあ。成功の裏に多くの努力と犠牲がある…か…。でもそれらを捨てずに残すところが、まどかの優しさかもしれないね。」
まどか「あ!ちょっと…奥にあるのは、その…恥ずかしいかなって。あんまりうまくないし。」///
さやか「またまた~。謙遜しちゃって~♪」
まどか「ベ、別に謙遜なんて…もう。さやかちゃんたら~ティヒヒ。あ、お茶あるから飲んでいいよ。」
さやか「お、さんきゅ~。」グイッ
まどか「じゃあ、早速、お手本を見せるから、良く見ててね?まず…」
(作り方分からないので描写は省略)プス、ピタ、チョキン、デデーン!
まどか「かんせ~。即興ほむらちゃんにんぎょ~」
さやか「おおおお!すげえええ!さすが手芸部。しびれるねええ。よっ、日本一!」
まどか「褒めすぎだよ~。それに、時間があればもっとうまいのが出来るよ。さ、さやかちゃんも今の手順通りにやってみて?」
さやか「まどかほどうまくできるか分かんないけど、天才さやかちゃんに不可能は無い!!」
まどか「頑張れ~」
(作り方分からないのでry)ヴス、バチン、ジャキン、ドカーン
まどか「出来たね…。」
さやか「…出来たわ。」
まど・さや「…仮面ライダー真が・・・ハァ」
まどか「ま、まあ、初めはみんなそうなるよ…きっと。」
さやか「そんな訳ないでしょ…何がどうなったらまどかのぬいぐるみが脊髄ぶっこ抜きそうな怪物に変異するのよ…」
まどか「そんなことないよ!30000体も作ってああちゃうほど不器用な子だって、身近にいるんだよ!」
さやか「そんな奇人、身近にいてたまるか!」
天井裏(のほむら)<ガタッ
さやか「…気にしないほうがいいわね。とにかく、ここで何個か作ってから、家に帰ってじっくり作るよ。それまでに上達すればいいけど。」
まどか「大丈夫。何事も経験だよ。『失敗は成功の始まり』ってね♪」
さやか「うん、分かった!あたし頑張ってみる!」
…杏子サイドinマミハウス
杏子「…というわけで、さやかとぬいぐるみ対決することになったのよ!お願いだ、力を貸してくれ!」
マミ「えっと…これって、私が手伝ってもいいのかしら?向こうは自力でつくるもんだt」
杏子「カテーコトイウナヨ!そもそもこの勝負ふっかけててきたのがさやかだし、経験も豊富だし、ただでさえ向こうが有利なんだ!これくらいは許容範囲だ!」
マミ「まあいいわ。それで、作り方はどれくらい覚えてるの?」
杏子「えっと~。まず布を継ぎ合わせて~そんで~…えっと…あれ?」
マミ「…まあ、子供の手伝いならそんくらいでしょうね。フフ、初めから教える必要がありそうね。ちょっと道具持ってくるわ。ケーキでも食べてまってて」
ドテドテ
杏子「…にしてもこれはすげーな。人とのかかわりあんまないと思ってたけど、いろんな種類の人形があるな。棚の裏なんて…ん?」
杏子「これはすげえ。全部仏蘭西人形か~。ちょっとびっくり。こんだけできるなら。さぞかしいぬいぐるみが…あれ?」
マミ「ただいま~。ちょっと重いわね…?どうしたの?そんなとこで固まって?」
杏子「…どういうことだオイ。」
マミ「?」
杏子「これ…全部仏蘭西人形や蝋人形や石膏彫刻じゃねーか!?」
マミ「あら?褒めてくれるの。その趣味が分かる人あんまりいなくてねえ。私とっても嬉しいわ♪」
杏子「私もその大多数の一人だと思うぞ!?てかぬいぐるみはどうした?」
マミ「う~ん、作ったことはあるけど、西洋美術のほうが私好みなの。あ、別に作れないわけじゃないわよ?ただ小さいころに家族と…作ったことが…嗚呼…ママ…」グスン
杏子「…なんか、悪かった。うん。えっと…その…ケーキ、食べないか?一緒に。」
マミ「…ええ、いただくわ。」
―数十分後
マミ「さっきは取り乱して悪かったわ。じゃあ早速作ってみましょうか。」
杏子「一応言っておく。作るのはぬいぐるみだからな!?決して後ろにある石膏とか蝋とかは使わないからな!てかどこにそんなもんしまっておくんだよ?」
マミ「企業秘密よ(キリッ。…布は仏蘭西人形に使うやつでいいかしら?じゃあ、早速、一緒に作りましょ?」
(作り方ry)ブス、ロウin阻止、チョキン、セッk阻止、ピカーン
マミ「出来たわ!」
杏子「…出来たな。」
杏「ダビデが…ハァ」
マミ「綿と布だけできるとは思わなかったけど、案外出来るもんね!流石私だわ!」
杏子「悪い意味でな!なんで可愛いぬいぐるみ作ろうと思って、筋骨隆々な彫刻みたいなもんが出来るんだ!?仏蘭西人形どこ行った?」
マミ「解ってないわね。これが『個性』よ」ドヤ
杏子「ぬいぐるみの領域逸脱してるじゃねーか!ほとんど鈍器みたいな硬さじゃねーか!枕元にこんな凶器おけるか!」
マミ「しょ、しょうがないじゃない!久々なんだもん。趣向が出るのは当たり前じゃない。」
杏子「…とにかく、二人とも作り方は分かってるわけだし、二人で協力してぬいぐるみを作る練習をしようぜ。」
マミ「わ、わかったわ。」
杏子「さて、そうときまれば、しばらくここにお邪魔するぜ。飯にも困らないし、魔女退治も手伝えるしな。」
マミ「…ええ、頑張りましょう!」
…二日目・さやかサイドin美樹ハウス
カチ…カチ…
さやか「ああ、もうこんな時間だ。…多くの犠牲や、まどかの手助けもあって、ようやく人間に見えるようになってきた。…まだ口元バッタぽいけど。」
さやか(こんなんじゃ…とても杏子には勝てる気がしないなあ。でも、せっかくまどかの力を借りたんだし、かっこ悪いもん、見せられないよね…。)
さやか「さて、今日は寝ないぞ~。絶対、杏子にぎゃふんと言わせてやるんだから!待ってろよ~。…アイタ」
プルプル ガチャ
さやか「おう、まどかか~。こんな時間まで起きてるとは思わなかったよ。」
まどか「ティヒヒ。作業進んでる?無理しないでね。」
さやか「うん、大丈夫ダイジョーブ!まどかの力があるんだ!杏子より絶対いい作品作ってやるから楽しみにしててね。」
まどか「うん、頑張ってね♪」
…二日目・杏子サイドinマミハウス
マミ「…こんな時間になっちゃったわね。…大量の材料と、時間を使って、ようやく可愛く見えてきたわね。…まだガチガチだけど。」
杏子(根本的な部分がぬいぐるみじゃないけどな…これじゃ、さやかには勝負以前の問題だな~。でも、せっかくマミと一緒にやったんだし、かっこ悪いとこ見せらんねーな。)
杏子「さて、今日は徹夜だな。絶対さやかにまいったといわせてやるんだから!まってろよ…アイテ」
杏子「起きてんのは私だけでいいから、マミはもう寝とけ。体に悪いぞ?」
マミ「あら?確かに作品を作るのは佐倉さんだけど、それに協力しちゃいけないとは言われてないでしょ?せっかくここまで一緒にやってきたのに、ここで脱落するわけにはいかないわ。」
杏子「…ああ、そうだったな。でも、ここからはアタシ一人でやりたいんだ。大丈夫。マミの協力もあったんだ。さやかより絶対いい作品作ってやるよ!楽しみにしてな!」
マミ「じゃあ、私はそれを見守ることにするわ。頑張ってね♪」
…三日目 決戦の会場(in学校の屋上)
さやか「事情は説明してあるわ!さあ、厳正な審判のもとに、さあ勝負だ!まどか、さっきのやつよろしく。」
まどか「ええ、恥ずかしいな~。えっと…美樹さやか・佐倉杏子両名は、仁義と人情にのっとり、公明かつ正大に、この勝負に臨むことを誓いますか?」
さや・杏「誓います!」ドン
仁美・ほむら・マミ・まどか「をおおおおおおお」
まどか「さあ、先に出すはどっち?」
さやか「言い出しっぺのアタシからいくわ!さあ、見るがいい!」
つぬいぐるみ(さやか)
仁美「へえ、よくできてますねえ。なんか長い爪とか変な口とかあるけど、そのほかのぬいぐるみの可愛さの基礎はしっかりと押さえられてる。そして」
ほむら「胸の部分のリボンがチャームポイントだわ。見た目不器用そうだけど、思ったよりやるわね。」
さやか「ちょっと、それどういう意味!?私が男っぽいとでもいうわけ!?」
まどか「まあまあ二人ともケンカしないの。うん、いい出来だと思うよ。良く頑張ったね♪」
さやか「へへっ。私が本気になればこんなもんだ。どうだ杏子!サレンダーするならい・ま・の・う・ちだよ?」
杏子「…うぜー。超ウゼー。私の作品を見てからそう言ったこと言ってもらいたいね!」
さやか「じ、じゃあその作品ていうの見せてもらおうじゃないの。」
杏子「ヘヘ、見て腰抜かすなよ!?」ゴン
つぬいぐるみ?(杏子)
仁美「へえ、これは素晴らしいものですねえ。多少女の子らしい可愛さやぬいぐるみらしさに問題があるかもしれないけど、造形に無駄がないですわ。なにより」
ほむら「ええ、まるで西洋美術のような高い技術があることが見受けられるわ。こういった見識には浅いと思ったけど、なかなかすごいじゃない。」
杏子「…お前に褒められるなんて、なんか、調子狂うよなあ。」
マミ「ホント良く頑張ったわ!ここまで一人で出来るなんて大したものよ?良く頑張ったわ。」
杏子「ま、私の手にかかればこの程度、余裕だよ♪さて、さやかはそろそろまいったって言わなくていいのかい?」
さやか「あ、あんですって~!まだよ!まだ審査員による投票が残ってるわ!みんな、投票よろしく!」
まどか「私はさやかちゃん!やっぱりぬいぐるみは可愛さじゃないと♪」
マミ「私は杏子さんのやつに一票入れるわ。私好みのものが出来てとてもうれしいもの。技術も高いですからね。」
仁美「私はさやかさんのやつに投票するわ。チャームポイントのリボンがとても気に入りましたの。」
ほむら「私は杏子ね。あんなに独創的なものが作れるのは称賛に値するわ。」
「票が分かれたね。どうしようかしら?」
結果:さやか…6票 杏子…6票
仁美「ビックリですわ!外野に聞いても引き分けなんて!」
さやか「ま、可愛さなら私の方がぶっちぎりだけどね。」
杏子「へ、それをいうなら、技術はあんたの遥か上にいるわよ!」
さや・杏「ググググ」
まどか「もう、二人ともケンカしないの!もう勝負は終わったんだよ。まあ、私の方がかわいくできるけど」
マミ「そうよ。それに、二人とも、ビックリするくらい凄い才能があるわ。素質あるわよきっと。ちなみに私の方がうまくできるわ」
さやか「…ねえ、杏子。ちょっと相談があるんだけどいい?」
杏子「ああ、奇遇だな。私もだ。」
さやか「今度は協力してさ、」
杏子「ああ、まどかとマミを倒す!」
さや・杏「さあ、正々堂々、勝負よ!二人とも!」
終わり
マミ「……」
マミ「…暇だわ…」
マミ「最近は魔女が出ない、それはいいことなのだけど」
マミ「鹿目さんたちも今日は用事があるらしいし…」
マミ「…なにかしようかしら」
マミ「そうだ、ぬいぐるみでも作りましょう」
マミ「……」チクチク
マミ「……」チクチク
マミ「…できた、鹿目さんのぬいぐるみ」
マミ「我ながらよくできた気がする」
マミ「今度鹿目さんに見せてあげましょう」
マミ「…久々にやるけど楽しいものね、ぬいぐるみ作り」
マミ「どんどん作っちゃいましょう」
マミ「~♪」チクチク
マミ「…ここをこうして」チクチク
マミ「…今度は暁美さんができたわ」
マミ「自分で言うのもなんだけどクオリティ高いわこれ」
マミ「暁美さんにも見せてあげましょう」
マミ「さて、続き続き」
マミ「~♪」
マミ「…よっ、ここはこうすれば…」チクチク
マミ「電光剣、唐竹割り!」ビョーン
マミ「ふぅ、また作ってしまったわ」
マミ「美樹さんぬいぐるみ完成ね」
マミ「これも今度美樹さんに(ry」
マミ「次は佐倉さんね」
マミ「…ぬいぐるみ三つ作るまでに3分しか経ってないなんて…」
マミ「…真っ赤な太陽仮面に受けてー」チクチク
マミ「願いは一つ 青い空ー」チクチク
マミ「黄色い砂塵渦巻く街にー」チクチク
マミ「…続き忘れちゃったわ…」チクチク
マミ「よし、できた…これも佐倉さんに見せてあげないとね」
マミ「…自分のぬいぐるみは…」
マミ「…恥ずかしいからやめておきましょう…」
QB「きゅっぷいきゅっぷい」
マミ「あら、キュゥべえじゃない」
マミ「今日も女の子を食っているの?ほどほどにしておくのよ」
QB「…僕は契約してくれる魔法少女を探しているだけだよ、嫌な言い方しないでくれ」
マミ「そうね、ごめんなさい」チクチク
マミ「ところで今日は何か用があって来たの?」チクチク
QB「いや…マミ、今日は単に君の顔が見たくなっただけだ」
マミ「…もう、本当に口がうまいのね…そんなこと言っても」チクチク
マミ「わたしは猫には落とされないわよ?」チクチク
QB「猫じゃないって」
QB「ところでマミ、さっきから何をしているんだい?」
マミ「ああ、これ?キュゥべえのぬいぐるみを作っているのよ」チクチク
QB「へぇ、たしかに僕にそっくりだね」
QB「こっちはまどか、これはほむら…」
QB「これがさやかでこれは杏子か」
QB「よくできてると思うよ、マミ」
マミ「そう?ありがとうキュゥべえ」
QB「自分のぬいぐるみは作らないのかい?」
マミ「やぁよ、恥ずかしいじゃない」
マミ「はい、できたわよキュゥべえ」
QB「ありがとう…と言っておいたほうがいいのかな」
QB「なにしろこうやって人間の文化に触れるようなことはなかったからね」
QB「そもそもこれはどうやって使うんだい?」
マミ「もう、相変わらず理屈っぽいわね…四の五の言わずに受け取って」
マミ「いじり倒したり眺めたりしてればいいのよ」
QB「へぇ…よくわからないけどとりあえず受け取っておくよ」
マミ「そうしてくれるとありがたいわ」
QB「…ありがとう、マミ」
マミ「どういたしまして」
マミ「…あら、材料がもうなくなっちゃったわ」
マミ「確か棚の奥のほうにはあったはずよね」
マミ「探してこないと」
マミ「……」
マミ「…げほっ、さすがに埃っぽいわね」
マミ「たしかここに…」
マミ「…あら?なにかしらこれ…」
マミ「…ぬいぐるみ?」
マミ「なにこれ…埃被ってるし…」
マミ「わたしは作った覚えがないのだけど…」
マミ「どうしてこんなところに…?」
マミ「…あっ…もしかして」
マミ「……」
マミ「足のあたりにわたしの名前…やっぱり」
マミ「お母さんに作ってもらったぬいぐるみ…」
マミ「どうしてずっと忘れてたんだろ…」
マミ「これってたしか…わたしが昔お母さんに頼んで作ってもらったやつだ…」
マミ「……」
マミ「わたしにそっくり…」
マミ「…きちんと掃除してあげないとね」ゴシゴシ
マミ「ふぅ、少しはきれいになったかなぁ」
マミ「ずっと忘れててごめんなさい」
マミ「ずっとひとりぼっちでさみしかったでしょう…」
マミ「…これからは一緒にいるからね…約束してあげる」ギュッ
マミ「…あったかい…」
―――
マミ「…すぅ…すぅ…」
マミ「んっ…」
マミ「…あら…いつの間にか寝ちゃってたみたい…」
マミ「なんだか不思議だわ…このぬいぐるみといるとお母さんといるみたい」
マミ「お母さんが作ってくれたものだからでしょうけど…」
マミ「…今も見守っててくれてるのかしらね…」
マミ「……」ギュルルルル
マミ「…お腹すいた…」
QB「きゅっぷいきゅっぷい」
マミ「あら、また来たの?キュゥべえ」
QB「ひどい言い草だなぁマミ」
マミ「冗談よキュゥべえ、ご飯を食べに来たんでしょう?」
QB「ああ、いつもすまない」
マミ「いいのよ別に、わたしも話し相手がいたほうが楽しいし」
QB「…おや…マミ、自分のぬいぐるみを作ったのかい?」
マミ「あれは違うわ、他のものと比べて古いでしょう?」
マミ「昔にお母さんが作ってくれたものよ」
QB「そうなのか…僕らには親子の概念もないからわかりかねるよ」
マミ「…どうやって今の代まで繋いできたのよ…」
QB「僕らは分裂して繁殖するんだよ」
マミ「嘘!?」
―――
マミ「ご飯ができたわよ」
QB「今日はカレーなんだね」
マミ「たまには恐竜やのカレーが食べたいわ」
QB「恐竜や…?」
マミ「わたしあそこ常連なの」
QB「嘘!?」
マミ「ごちそうさまでした」
QB「きゅっぷい」
マミ「…ねぇキュゥべえ、ときどき気になるんだけどそのきゅっぷいって何なの…?」
QB「きゅっぷい」
マミ「キュゥべえ?」
QB「きゅっぷいはきゅっぷいだよきゅっぷきゅっぷぷい」
マミ「…キュゥべえ?ちょっと…大丈夫?」
QB「だいじょうっぷい」
QB「きゅっぷいきゅっぷいきゅっぷいぷい」
マミ「明らかに大丈夫じゃないわ!インキュベーターがバグった!!」
QB「…ただのげっぷだよ」
マミ「…嘘」
マミ「あなた人の家にげっぷしながら入ってきてたのね」
QB「きゅっぷい」
マミ「げっぷで返事しないでくれるかしら」
QB「きゅっぷい」
マミ「スーペリアダイノダイナマイト!」ドカーン
QB「ただのティロフィナーレだね」ヒョコッ
マミ「……」
マミ「もう夜だわ」
QB「そうだね」
マミ「キュゥべえ、あなた普段はどこで寝てるの?」
QB「マミの家以外なら…まどかやさやかの家にいるよ」
マミ「変なことしてないでしょうね」
QB「するわけないじゃないか、人間とは構造が違うんだから」
マミ「…契約契約いうのは変なことじゃないのかしら」
QB「…それを言い出すのかい、マミ」
マミ「確かに鹿目さんが魔法少女になってくれたらわたしは嬉しいけど」
マミ「しつこすぎると思うわ」
QB「それは当然だよ、まどかは普通じゃありえないくらいの素質を持っているんだ」
QB「魔法少女が魔女と化した時のエネルギーも半端なものじゃない」
QB「あれだけの素質を持つ少女をみすみす見逃すわけには…」
マミ「……」
QB「…もう寝てる」
QB「…やれやれ」
QB「これでも僕だって苦労してるんだけど」
QB「…まぁ、それはお互い様か」
QB「おやすみ、マミ」
―――
マミ「あれ、いつの間にか寝ちゃってたみたいだわ」
ピンポーン
マミ「…誰かしら、こんな朝早くに」
マミ「はーい、今出ますよー」
ガチャッ
まどか「おはようございます、マミさん」
ほむら「おはよう、巴マミ」
マミ「あら…鹿目さんに暁美さん」
マミ「えっと…今起きたばかりだから、とりあえず上がってて」
まどか「ごめんなさい、朝早いのに」
マミ「気にしなくていいから、さっ、上がって上がって」
ほむら「お邪魔するわ…」
―――
まどか「…というわけなんです」
マミ「…なるほど」
マミ「鹿目さんと暁美さんは二人でぬいぐるみづくりをしていて」
マミ「そのうち暁美さんのぬいぐるみは壊滅的なひどさで」
ほむら「……」
マミ「鹿目さんがぬいぐるみづくりの指導をしていた」
マミ「…でも限界が来ちゃったのね」
まどか「…まあ、そんな感じです」
ほむら「……」プルプル
マミ「あ…暁美さん、気に障ったなら謝るわ、ごめんなさい」
ほむら「きっ…気にしなくていいわ、巴マミ…」
―――
ほむら「……」チクチク
ほむら「できたわ」
マミ「…あら、言うほど酷い出来じゃないじゃないの」
ほむら「まあ…まどかのおかげでなんとかね…」
まどか「えへへ…」
マミ「まぁこれだけできるならなんとかなりそうね…」
マミ「わたしがびしばし教えてあげるわ、覚悟しなさい暁美さん」
ほむら「巴マミ…」
まどか「わたしもついでに教わっていいですか?」
マミ「もちろん!」
ほむら「…巴マミ、あのぬいぐるみたちは?」
マミ「ああ…あれ、暁美さんたちに見せたいなって思って作ったのよ」
まどか「すごい…上手です、マミさん!」
マミ「そう?ありがとう、うれしいわ」
ほむら「…いいことを思いついたわ」
まどマミ「「?」」
ほむら「これをこうして…」
ほむら「…できた」
まどか「わぁ…」
マミ「ふふっ」
まどか「みんなで手をつないでるんだ?」
マミ「素敵じゃない?」
ほむら「…さぁ、続き続き!」
まどか「ほむらちゃん、ひょっとして照れてる?」
ほむら「そっ…そんなこと…」
マミ「…あのぬいぐるみたちみたいに仲良くなれたら…すっごく素敵よね」
まどか「…なれますよ、みんなすぐに」
まどか「さっ、やろっか!」
ほむら「上手くいくかしら…」
マミ「大丈夫よ」
マミ「わたしが手取り足取り、教えてあげるから!」
これにて一件ティロフィナーレ!