ほむら「死にたい」
まどか「死ねよ」
ほむら「死んだらまどかが迎えに来てくれるのなら……」
まどか「勝手にパンツ盗む人はちょっと…」
ほむら「そこをなんとか……」
まどか「しょうがないなぁ…、脱ぎたてのあげるから死ななくていいよほむらちゃん」
ほむら「ありがとうございます! ありがとうございます!」
まどか「い、いきなりパンツクンカクンカは照れるよぉ///」
元スレ
ほむら「お気に入りのまどパンが消滅した……」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1303455920/
ほむら「照れることなんてないのよまどか! さあ、私と一緒にもっとパンツをはむはむしましょう」
マミ「……、暁美さん、さっきから1人で何を言っているの?」
ほむら「えっ……? 何を言っているの巴マミ? 私はまどかと会話を……、って、あれ?」
ほむら(まどかがどこにもいない!)
ほむら(それにまどパンが! 目の前にあった筈の脱ぎたてまどパンがない!)
ほむら(まさか今のは全て、まどかに会いたいあまり私が生み出してしまった幻覚?)
ほむら「死にたい……」
マミ「安易に死にたいなんて言っちゃ駄目よ」
ほむら「でも……」
マミ「死なんて、他に選択肢がある内は決して選んではいけないわ。
何か辛いことがあったのかしら? 相談に乗るわよ」
ほむら「……」
ほむら「私の宝物のまどパンが消えてしまったの」
マミ「そう……。暁美さんにとって大切なものを失くしてしまったのね」
ほむら「ええ。染み付きの貴重な品だったのに……」
マミ(染み付きの貴重な?)
マミ「ねえ暁美さん、そもそもまどパンって何なのかしら?」
ほむら「まどパンはまどパンよ。まさかあなたはそんなことも知らないの?」
マミ(なっ、何この軽蔑したような目は……? まどパンって、そんなに有名なものなの?)
ほむら「巴マミには失望したわ」
マミ「はっ、早合点しないでちょうだい! まどパンよね、まどパン。ええ、よーく知っているわ」
ほむら「本当に?」
マミ「ええ。あの芸術性は高く評価されて然るべきよね」
マミ(どうか的外れなことを言っていませんように)
ほむら「芸術性……?」
マミ(まさか何かまずいことを言ってしまったのかしら)
ほむら「あなた、思ったより話のできる人じゃないの、巴マミ」
マミ「ふふ。見くびらないでちょうだい。これでも一応人生の先輩なのよ」
ほむら「まさか、まどパンに芸術性を見出せる人物がこんなに身近にいたなんて……。
あなたとはこれからもずっと上手くやっていけそうな気がするわ」
マミ「ええ。よろしくね」
ほむら「ところであなた、色は何派?」
マミ「えっ?」
ほむら「色よ、色。ああ、お気に入りの柄でもいいわ」
マミ(色や柄が複数通りあるものなの、まどパンって?)
マミ(絵画のような芸術作品の呼称なのだと予想していたのだけれど、
それならこんな大雑把な尋ね方はしてこない筈)
マミ(一体まどパンって……)
マミ(まあいいわ。まずはとりあえず、この場を切り抜けるための回答を考えなくては)
マミ(色、柄……。柄といえば、メジャーなものはストライプよね)
マミ(あてずっぽうだけれど、まどパンというのが複数種類柄の存在する何かなら、
ストライプがそのバリエーションの中に含まれないということは考え難い)
マミ(これでいきましょう)
マミ「ストライプが好みね」
ほむら「縞々……、なかなか無難なところを突いてきたわね」
マミ(よし! 何とか切り抜けられたみたいね!)
マミ「ところで、そういうあなたは何が一番好みなの?」
マミ(この質問の答えから、更にまどパンの手掛かりを掴みましょう)
ほむら「私? 私は……、そうね、白+ピンクリボン派かしら」
マミ(し、白にピンクリボン……?)
マミ(何よその子供用パンツみたいな組み合わせ)
マミ(まどパン……、まだよく分からないわね)
ほむら「では食べ方はどのようなものが好み?」
マミ「食べ、方……?」
マミ(ちょっと待って、食べ方って何よ食べ方って!)
マミ(ますます何が何だか分からなくなったわ……)
マミ(シミ? がある品が貴重で)
マミ(色や柄が複数種類あって)
マミ(なおかつ食べられる物って……、何なのよ一体!?)
ほむら「……巴マミ、まさかあなた、まどパンを食べたことが無いんじゃ」
マミ「そんなはずないじゃない! 見くびらないでちょうだい!
そっ、そうね! やっぱり生が一番だと思うわ!」
ほむら「!! そうよね、生が一番よね!」
マミ「ええ!」
マミ(よかった……、正解を言えたみたい)
ほむら「中には煮込んでダシをとってからはむはむする派もいるらしいけれど、やっぱり生が王道だわ」
マミ(煮込んで、ダシ……?)
マミ(ダシのとれる食べ物なの?)
ほむら「ねえ、巴マミ、提案があるのだけれど……」
マミ「提案? 何かしら」
ほむら「もし良かったら、ほむパンとマミパンを1枚トレードしない?」
マミ(え……、ほむパンにマミパン?)
マミ(名称的にまどパンの仲間なのかしら?)
マミ(あっ、もしかして……、純粋にパン、なのかしら?)
ほむら「最近はまどパン不足過ぎてあんパンで我慢していたのだけれど、
そろそろ変化が欲しくなってきていたところなのよ……」
マミ(あんパン……、やっぱりそうだわ! 暁美さんが言っていたのはパンのことだったのね!)
マミ(でも私、マミパンなんてパンも、ほむパンなんてパンも知らないわ……)
マミ(トレードなんて言われても……)
マミ「ごめんなさい、実は私、持っていないの」
ほむら「なっ!? 巴マミ、あなたまさか、マミパンを持っていないということは……」
マミ(なっ、何なのこのうろたえ方は!?)
ほむら「普通じゃないわ……」
マミ(えっ!? そ、そんなにおかしいことなの?)
マミ(私、流行りとか疎いから……)
マミ(また流行に乗り遅れてしまったのかしら……)
ほむら「こっ、これから……、マミさんって読んでもいいかしら」
マミ「へっ!?」
ほむら「あなたは私よりもはるかに高みを行っている。
呼び捨てなんて、とても恐れ多くてできないわ」
マミ「??」
ほむら「マミさん!」
マミ「はっ、はい!?」
ほむら「いつ頃からそのような生活を始めたのですか?」
マミ「いつ頃からって……、最初から、だけど」
ほむら「最初から……? マミさん……、いえ、マミ様、あなたは……」
マミ(マミ様ぁ!?)
ほむら「生まれついてのノーパンだなんて……、まさしく変態のエリートです!」
マミ「えっ?」
ほむら「えっ?」
マミ「ノーパン……?」
ほむら「違うのですか?」
マミ(はっ、話の流れが全くつかめない)
ほむら「まさか、騙していたの……?」
マミ(暁美さんの表情がどんどん険しくなってきた……!)
マミ(このままだと……暁美さんに嫌われる……)
マミ(そっ、そんなの嫌! せっかくできたお友達なのに!)
マミ「わた、私、は……」
ほむら「……」
マミ「ええ、そうよ! 生まれた時から私はノーパンなの!」
こうして巴マミのノーパンライフが始まった
ほむらちゃんならその場で下着チェックしそうだよね
>>50
ほむら「まどか以外にはそんなことしないわ」
――――
ほむら「こんにちはマミ様」
マミ「え、ええ、こんにちは」
ほむら「今日は風が強いですね」
マミ「そうね……」
びゅうううううっ
マミ「っ!? きゃっ!?」
通行人1「な、なあ、あそこの女の子、今ノーパンじゃなかったか?」
通行人2「はぁ? 気のせいだろ。ベージュの下着でも履いてたんじゃねーの」
マミ「……」カアアアッ
杏子「おっ、マミにほむらじゃん!」
ほむら「あら、杏子」
杏子「お前ら最近よく一緒にいるよな」
マミ「そっ、そうかしら?」
杏子「別に言いたくなけりゃいいけどさ、どうして急にそんなに仲良くなったの?」
マミ(仲がいい……? 客観的に見て、私とほむらさんは仲が良く見えるのかしら?)
マミ(なんだか少し嬉しいな……)
ほむら「仲がいいなんてものではないわ。私は彼女を尊敬している」
マミ「!!」
杏子「ふーん……、尊敬、ねえ」
マミ「暁美さん……」
ほむら「あなたもこれを見ればきっとマミ様に対する認識を変える筈よ」
マミ「えっ? ちょ、暁美さんあなた何、を……」
ほむらはマミの背後に立つと、両手をマミのスカートのすそに回し、
そしてそのまま思い切りめくりあげた
巴マミのむき出しの下半身が白日の下さらされる
マミ「」
杏子「」
ほむら「ね?」
私というものがいながら…
>>60
ほむら「違うのまどか。私にとってのマミ様は、あくまで憧れの対象。
まどかとは全く違う存在なの!」
―――――
マミ「あ、ああ……」
マミは膝から崩れ落ちた
ほむら「ふふん。凄いでしょう、杏子」
杏子「え、あ、の、ノーパン? えっ? なんで? えっ?」
ほむら「見てくださいマミ様! 杏子ったら、マミ様の凄さの前にたじたじになっています!」
マミ「う、ぐすっ、ひっく、ぐすっ……」
杏子「なんか……、よく分かんないけど。
もしかしてほむら、テメェ、マミをいじめでもしてるんじゃないだろうな?」
ほむら「は? あなたは何を言っているの?」
杏子「見ろよ。あのマミが人前で泣いてるんだぞ。
それは何故だ? 考えるまでもねぇ、理由はテメェがスカートなんざめくったからだ」
ほむら「マミ様をいじめるだなんて、私がそんなことするわけないじゃない」
杏子「はぁ? んじゃ、マミのこの涙はどう説明する」
マミ「ううっ……」
ほむら「決っているわ。これは感動の涙よ!」
杏子「」
ほむら「理解できたかしら」
杏子「ちょっと待て、今人生ベスト3に入る勢いで混乱してる」
ほむら「はぁ……、まだ理解できないの? 貴女はどこまでおろかなのかしら?
マミ様は生まれもってのノーパンニスト。
この涙は、今まで抱え込んできた秘密を解放できたことからくる感動の涙なの」
杏子「へっ? う、生まれもってのノーパンニスト!? ……本当なのかマミ?」
マミ「……」
マミ(ど、どうしよう……!?)
マミ(ここで肯定したら、私は本格的にノーパンキャラになってしまう)
マミ(でも否定したら、暁美さんからの人望が……)
ほむら「マミ様……」
マミ(うっ……。暁美さんの期待するような目線が……)
杏子「どうなんだよマミ。黙ってるってことは、やっぱほむらの言葉は嘘なのか?」
マミ「い、いいえ。暁美さんの言葉は……ほ、本当よ、佐倉さん」
杏子「マジかよ……」
ほむら「マミ様!」
マミ(ああ、私の中で何かが終わった……)
杏子「うわぁ……」
ほむら「ちょっと杏子。何が言いたいの?」
杏子「何がっていうか、……正直、ちょっと引いた。おかしいよアンタ達」
マミ「お、おか、しい……?」
マミ(分かっちゃいるけれど、言葉にされるとへこむわね……)
ほむら「マミ様、こんな小卒の言うことなんて気にしちゃ駄目です!」
杏子「誰が小卒だ! つーか、現時点じゃテメェだって中卒にも達してないじゃんか!
大体あたしは小学校も卒業してねーっての! 言うなれば幼卒だ!」
ほむら「なっ!? よ、幼卒!?」
マミ(そこは胸を張って言い張るところなのかしら)
ほむら「でも幼卒と聞いて合点がいったわ。確かに幼卒なら、
ノーパンの偉大さが理解できなくて当然よね」
杏子「なっ!? て、テメェ! 幼卒の何が悪い!」
ほむら「今とは時代が異なるとはいえ、小卒の中には首相になったような人物もいる。
でもそれに引き換え幼卒は……、」
杏子「幼卒を馬鹿にするな! 殺すぞ!」
ほむら「ふふ。幼卒と知ったら、貴女の生意気な口ぶりもいっそ可愛く思えてきたわ」
杏子「てっめぇ! つーか大体さぁ、やたらノーパンを持ちあげてるけど、肝心のほむらはどうなんだよ!?」
ほむら「えっ?」
杏子「ははーん。どうせ履いてるんだろ、パンツ」
ほむら「わ、私は……」
杏子「やーい! パンツ履きパンツ履き!」
ほむら「くっ……」
杏子「あたしに偉そうなこと言う前にパンツぐらい脱ぎやがれってんだ」
ほむら「一里ある、わね……」
マミ(もはや訳が分からないわ……)
ほむら「わ、分かった、脱ぐわ。脱げばいいんでしょう」
マミ「ちょっと暁美さん!? まさかこんな往来で下着を脱ぐつもり!?」
ほむら「はい。幼卒にここまで馬鹿にされてはもう後には引けませんから」
杏子「幼卒がそんなに悪いかよ!」
ほむら「悪いわよ。……よいしょ、と。マミ様、私が脱いだパンスト、あずかってくれませんか?」
マミ「え、ええ」
ほむら「ありがとうございます。さて、次はいよいよ……」
マミ(なんかエロいわね……、まだ熱をもった黒いパンストって……)
マミ「ごくり……」
マミ(2人の様子は……)
杏子「お、おい、マジで脱ぐのか?」
ほむら「えっ、ええ! こうなればもうやけよ!」
マミ(こちらを見ていない……)
マミ(……)
マミ(くんかくんか)
マミ(これが暁美さんの匂い……)
マミ(すーはーすーはー)
マミ(っ!? し、しまった! 匂いを嗅ぐのに夢中になる内に、
ついうっかり手が滑って、黒パンストの中に頭を突っ込んでしまったわ!)
ほむら「ほっ、ほら! 脱いだわよ!」
杏子「ひよこプリントって……。うわ、ガキくさぁ」
ほむら「ほっといてちょうだい」
ほむら(まどかとお揃いの下着なんだもの、幼卒なんかに馬鹿にされたくないわ)
杏子「……ん? そういえばさっきからマミのやつが静かだな」
ほむら「そういえば……。って、マミ様!?」
マミ「ちっ、違うのよ! これはかぶりたくてかぶっているわけじゃなくて!」
杏子「下はノーパンで頭にはパンストかぶってるとか、マジで何がしたいんだよ、おい!」
マミ(おわた)
ほむら「さすがマミ様。私とはレベルが……。あ、このパンツ要りますか?」
マミ「あ、ありがとう」
マミ(って、暁美さんのパンツを受け取ったはいいけど、どうすればいいのよこれ!)
マミ(どうすれば……)
マミ(……)
マミ(……)
マミ(パンツって、美味しいのかしら?)
ほむら「!! マミ様が動く!」
杏子「ちょっ、マミ!? まさかアンタ……」
マミ「はむっ、むしゃむしゃむしゃ」
杏子「いやおい、おかしいだろ!」
ほむら「何がおかしいというの?」
杏子「いやだって、パンツ食べるとか……」
ほむら「何を言っているの? パンツは食べ物じゃない。普通は小学校で習うわよ」
杏子「え? う、嘘だろ?」
ほむら「本当よ。見なさい、あの満足そうな顔を」
マミ(新しい世界が開けていくようだわ……)
杏子「いやいやいや! あんな変態を基準にされても!」
ほむら「それとも何? まさかあなた、食べ物を粗末にしろと言うつもり?」
杏子「だーからパンツは食べ物じゃない!」
ほむら「これだから幼卒は……」
杏子「え? 何? パンツって本当に食べられるの……?」
ほむら「ええ。もちろんよ」
杏子「……うっ、嘘だ。どうせあたしが幼卒だからって騙そうとしてるんだろ」
ほむら「いいえ。でもそうね……、そんなに信じられないと言うのなら、
ちょっとそこの通行人に尋ねてみましょう」
杏子「まあそれなら客観的な意見を聞けるもんな。いいよ、そうしよう」
ほむら「すみません。もしも今ここで私からパンツを渡されたとしたら、
あなたはどのような行動をとりますか?」
通行人「>>120」
通行人「どうするってあなた、パンツは食べ物、ウンコも食べ物でしょうが! パクッ」
杏子「っ!? え、マジなの!? というかウンコも!?」
通行人「ええ。小学校で習いませんでしたか?」
杏子「あ、えっと、その……」
ほむら「ほら。言った通りでしょ」
杏子「うん……。なんかその、悪かったよ。パンツが食べられないなんて言って……」
ほむら「分かればいいのよ。そもそもパンツというのはね、非常食の役割を持つのよ」
杏子「そうなのか?」
ほむら「ええ。何かあった時とっさに食べられるよう、
下半身に食べ物を身につけたのが、パンツの歴史の始まりなの」
杏子「そうだったのか……。あたし、全然知らなかった……」
杏子「……あたしも、食べてみようかな」
ほむら「ようやく分かってくれたのね」
杏子「ま、あんな姿見ちゃあな」
マミ「はむっ、はむはむっ! はむっ!」
杏子「あんなに幸せそうなマミの顔は初めて見た。そんなに美味いんだな、パンツって」
ほむら「ええ。……こちらの世界へようこそ、杏子」
杏子「うん。改めてよろしく」
――――
杏子(パンツは食いもの、か)
杏子(今日はいいことを知れたな)
杏子(拠点に帰ったらさっそく食ってみるか)
杏子「……ん? あれは……」
さやか「恭介……」
杏子「よっ! らしくなくうじうじしてんね、どうしたんだ?」
さやか「……ほっといてよ」
杏子「はっ、つれないねー」
さやか「……」
杏子「ま、何があったかは知らないけどさ。落ち込んだ時は美味いもの食うのが一番だ」
杏子(って、あれ? あー、ちょうどポッキー切らしてるや)
杏子(まいったなぁ、渡せる食べ物が何も……)
杏子(……いや。あるじゃねぇか、1つだけ)
杏子「よいしょっと」
さやか「は? ちょっ、ちょっとアンタ、何下着なんか脱いで……」
杏子「食うかい?」
さやか「食う訳ないでしょ、この変態!」
杏子「えっ?」
杏子(な、何で……?)
――――
杏子「おいテメェ、話が違うぞ! どうしてくれるんだ!」
ほむら「一体どうしたというの、杏子?」
杏子「どうしたもこうしたもあるか! さやかにパンツを勧めたら絶交されたぞ!
やっぱりパンツが食いものなんて嘘なんだろ!」
ほむら「ああ、まあ……、相手が美樹さやかなら、仕方ないかもしれないわね……」
杏子「どういう意味だよ!」
ほむら「なんというか、あの子はこう……」
杏子「何だよ」
ほむら「空気が……、ねえ」
さやか(さっきはちょっと言い過ぎたかな……)
さやか(気は進まないけど、一応謝っておくか)
さやか(まだこのへんにいるといいんだけど)
さやか(……お、ちょうどあそこにいた)
さやか(よし)
杏子「おいほむら! そりゃ確かにさやかは、ちょっと空気を読むのが苦手で意地っ張りで
感情的になりがちで頑固で好き嫌い激しくて面倒くさい奴だけど、
でも本当は凄く良い奴なんだぞ!」
さやか「……あんた、何人の陰口叩いてんのよ」
杏子「へっ? さ、さやか!? いっ、いつからそこに!?」
さやか「少し前。あーあ、言い過ぎたと思って謝りにきたのが馬鹿みたい」
杏子「ちがっ、違うってさやか! あたしは自分なりにアンタをフォローしたつもりで……」
さやか「あれのどこがフォローなのよ」
杏子「う……」
杏子「また絶交されちまった……」
ほむら「どんまい」
杏子「なっ、何がドンマイだ! くっそー、元はと言えばアンタが!
……いや、ここで責めるのはさすがにお門違いか」
ほむら(それにしても美樹さやかも勝手なものね)
ほむら(16番目の世界では、上条恭介のパンツをはむはむしているところを目撃されたショックから魔女化したというのに)
ほむら「杏子、私に考えがあるわ」
杏子「……何だよ、考えって」
ほむら「美樹さやかにパンツの素晴らしさを叩きこんであげるの。
そうすればきっと、美樹さやかもあなたの想いを理解してくれる筈よ」
杏子「無理だろそんなの。だってあいつ、完全に拒否ってたぞ」
ほむら「そうやって何もせずに諦めていいの?」
杏子「……」
ほむら「美樹さやかとパンツをはむはむできなくて、本当にいいの?」
杏子「そりゃあたしだって本当は……。でも、仕方ないじゃんか」
ほむら「いいえ、そんな風に諦めるにはまだ早いわ。思い出してみてよ、数時間前のあなたの過ちを。
あの時のあなたは、今の美樹さやかのようにパンツを食べることを拒絶していたでしょう?」
杏子「それは、そうだけど……」
ほむら「人は変われるの」
杏子「……」
ほむら「私も協力するわ。だから一緒に頑張りましょう」
杏子「そう、だな……。うん。途中で諦めるなんてあたしらしくもない。
ありがとうほむら。あたし、頑張ってみるよ」
ほむら「作戦その1。食事にパンツを混入してごく自然にパンツを食べさせ、
パンツの美味しさに気がつかせる」
杏子(あ、あたしのパンツが、さやかの夕食の中に……)
さやか「今日はカレーか! おいし、そ……?」
さやか(へっ? な、なにこの具? まさか……)
さやか(女もののパンツぅ!?)
さやか(うわ、何これ……。捨てよ)
さやか(にしてもカレーまみれのパンツって、
なんか下痢まみれのパンツみたいでビジュアル的にきついわね)
杏子「あたしのパンツがゴミ箱にぃいいいー!」
ほむら「作戦その2。上条恭介のパンツだと偽ってとりあえずパンツを食べさせ、
パンツを食べることに対する抵抗感をなくす」
杏子「なんか釈然としない作戦だけど……、背に腹は代えられないか」
さやか「ん? 何このパンツ……」
さやか「あれ、メモ用紙が張りつけられてる。どれどれ」
『これは上条きょう介のパンツです。本当です』
さやか(何この幼卒っぽい字……)
さやか(しかもこれ、明らかに女もののパンツじゃない!)
さやか(捨てよ捨てよ)
さやか(……)
さやか(い、いや、でも……)
さやか(もしも恭介に女装癖があって、これがそれ用のパンツだとしたら……)
ほむら「悩んでるわね」
杏子「いけさやか! そのままいっちまえ!」
さやか「……」
さやか(そうだ、匂いを嗅いでみましょう)
さやか(……)
さやか「!!」
さやか(違う、これは恭介のパンツじゃない!)
杏子「まっ、また捨てられた!? なんでばれたんだよ!」
ほむら(むしろよくあそこまで迷ったと思うわ)
ほむら「作戦その3。パンツには運気上昇の効果があると騙す」
杏子「そんなんで大丈夫かなぁ」
さやか(何だろう、机の上に知らない本が……)
さやか(ふーん、星座占いの本か)
さやか(私の星座はっと)
さやか(ラッキーアイテムはパンツ。ラッキーカラーはパンツ色)
さやか(ラッキーアクションはパンツ食い競争)
さやか(ラッキープレイスはランジェリーショップ)
さやか(ふーん……)
さやか(この占いを信じるとすれば……)
さやか(パンツを食べれば運気が上昇するのかな?)
さやか(ま、気休めぐらいになら……)
杏子「おっ、さやかが動いた! 衣装ダンスを漁ってる!」
ほむら「ちょろかったわね」
さやか「はむっ、はふはふっ、はむ!」
杏子「パンツを食ってる!」
ほむら「これで美樹さやかもこちら側の人間ね」
杏子「よっしゃー!」
ほむら「一応証拠写真を撮って言い逃れできないようにしておきましょう」パシャッパシャパシャ
――――
杏子(よ、よし! 今日こそさやかと一緒にパンツを食うぞ!)
杏子「よお、さやか」
さやか「なんだ、杏子か。絶交ってこの前言わなかったっけ」
杏子「この前は悪かったと思ってる。だからいい加減、機嫌をなおしてくれよ」
さやか「……ま、そうね。いつまでも引きずるほどのことでもないか」
杏子「さやか! よーし、それじゃあ仲直りの印に……、食うかい?」
さやか「ちょっ、またパンツ!? あ、あんた全く反省してないでしょ!」
杏子「あたしが反省したのは、さやかの陰口叩いちまったことだ。
パンツのことはまた別問題だって」
さやか「あんたねぇ……。パンツなんて食べるわけないでしょ」
杏子「へえー。じゃあこの写真は何なんだろうな」
さやか「へっ!? な、なな、なんで私がパンツはむはむしてるところの写真なんか持ってんのよ!?」
杏子「いい加減認めろよ、さやか。パンツは食いものだ」
さやか「……」
杏子「あたしは何もさやかを困らせたい訳じゃない」
さやか「じゃあ何が目的だってのよ」
杏子「別に特別なことじゃないさ。ただ、一緒にパンツを食って、笑いあって、
そんな普通の友達みたいなことが……、してみたいだけなんだ」
さやか「杏子……」
杏子「だから……、食ってくれないかな、パンツ」
さやか「……はあっ。分かったわよ。食べりゃいいんでしょ、食べりゃ」
杏子「さやかっ!」
さやか「その代わり……、あたしはパンツの生地にはうるさいからね?」
杏子「大丈夫。ちゃんと綿100%だ!」
さやか「……」
杏子「ど、どうかな、パンツの味は?」
さやか「……美味しい」
杏子「本当か!?」
さやか「うん。美味しいよ、杏子……」
杏子「よかった……。あ、まだまだおかわりはあるからな。
食い足りなかったら言ってくれ」
さやか「ふふ。杏子も食べなよ」
杏子「……そうだな。あたしはチョコレートソースとレモンシロップをかけてみようかな」
ほむら「上手くいって良かったわね、杏子」
ほむら「……」
ほむら(私もあの2人みたいに、まどかと一緒にパンツをもぐもぐできたら……)
ほむら(どんなに……、幸せなことか)
ほむら(まどか……)
ほむら(私達とは根本的に異なる存在となってしまった、私の大好きな人)
ほむら(今でもあなたのパンツの柄は全て覚えているわ)
ほむら(それぐらい好きなのに……)
ほむら(どうして……)
ほむら(どうしてまどパンはこの世から消滅してしまったの?)
ほむら(食べたい……)
ほむら(まどパンが、食べたい……)
ほむら(まどか。私やっぱり、まどパンがないと駄目みたい……)
ほむら(1人じゃ、頑張れないよ……)
ほむら(日課だったまどニーも、あの日以来一度もしていないわ)
ほむら(ううん。正しくはしないのではなく、できないの)
ほむら(まどニーしようとしても、消えてしまったまどパンのことを思い出して、悲しくなってしまって……)
ほむら(あのヒヨコ柄のことを思い出すと、どうしてもまどニーに没頭できなくて……)
ほむら(こんなこと、まどかに魔女から助けてもらったあの日から今までの間に、一度だってなかったのに)
ほむら(一日も欠かさずにまどニーしてきたのに……)
ほむら「まどか……」
「頑張って」
ほむら「……? まどパ、じゃなくて、か……?」
232 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 01:59:29.06 e/l4ODP30 56/77まどパwww
234 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 02:03:50.36 SNYLhb7C0 57/77まどパってなんかポケモンのパーティーみたいだなwwwwwww
235 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 02:05:51.09 9LjQYOUm0 58/77まどか=エーフィ
ほむら=ブラッキー
マミ=サンダース
さやか=シャワーズ
あんこ=ブースター
236 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 02:06:46.04 9LjQYOUm0 59/77ただのブイズになってしまった反省してる
「私はずっと、ほむらちゃんの傍にいるから」
ほむら「まどか……」
ほむら「……」
ほむら「あ、あの、1つお願いがあるのだけれど……」
「お願い? 今の私にできることは少ないけど、出来る範囲でなら聞くよ」
ほむら「まどパンを……」
「え? まどパン?」
ほむら「まどパンをこの世界に出現させてください!」
「は?」
ほむら「あ、できれば柄は、まどかが1番よく履いていたヒヨコ柄で」
「……」
ほむら「あと、欲を言えば食べる用・まどニー用・保存用の3枚が欲しいわ。
もちろん多ければ多いに越したことは無いけれど」
「……」
ほむら「それからそうね。オプションでまどブラもつけてもらえたら」
「ごめん、もう行くね」
ほむら「えっ? ちょっと待ってまどか、まど下着は!?」
「あー……。私、これでもちょっと忙しいんで」
ほむら「待って! 待ってまどか! せめて1枚だけでも! 1枚あれば5年は戦えるから!」
「頑張ってね」
ほむら「まどかぁー! 行かないでー!」
ほむら「あ、あああぁ……」
ほむら「う、ぐすっ、ぐすっ……」
ほむら「まどかぁ……」
ほむら「こんなのやだぁ……このままじゃ私……」
ほむらが泣きじゃくっていたその時
空から一筋の桃色の光が伸びてきた
ほむら「この、光……まどかの力……?」
光は、ほむらのすぐ目の前で集束し、ある物体の形を成した
ほむら「これは……、まさか……」
それは、最初の世界のまどかのおしっこ染みつきヒヨコパンツだった
そしてこれこそ、ほむらが1番大切にしていた、お気に入りのまどパンだった
254 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 02:40:42.82 58V15Hwh0 63/77さすが全宇宙の女神様
255 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 02:40:52.44 GPuMWtTj0 64/77感動的だな
「ほむらちゃんは、ずっとそのパンツを、大事にしてくれていたみたいだから……」
ほむら「まどか……」
「でも……、時々はパンツじゃなくて、私のことも見てね」
ほむら「ずっと見てるんだよ」
「えっ……?」
ほむら「まどかのパンツを通して、私はずっとまどかのことを見ていたんだよ」
「……」
ほむら「私がまどパンを好きなのはね。まどかの肌に直に触れていたそれが、
まどか本人の次にまどかに近い存在だからなの」
「私に、近い……?」
ほむら「私は、まどパンを通じて、ずっとまどかのことを見ていたんだよ。
誰よりも大好きなまどかを近くで感じられるから、私はまどパンが好きなの」
259 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 02:45:59.73 NZSD7bf90 66/77ほむほむは変態なんかじゃなかった…!
画面がにじむ…
262 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 02:58:38.04 j5xvBQEwO 67/77泣かせてくれる…
「どんなことにも、いつか終わりは来る」
ほむら「そうね」
「楽しい時間は永遠には続かない。だけどそれと同じで、
悲しいサヨナラにも、いつかけじめがつく時が来るの」
ほむら「……」
「ほむらちゃんと私はまた会える。絶対に。そんな未来が見えるの」
ほむら「うん……」
「その時までは、下着を通してしか触れ合えないけれど、
いつか本当の意味で再開できるその時がきたら……」
ほむら「その時は、直接まどかのことを抱きしめる」
「うん。私も、ほむらちゃんのこと抱き締める。それで、今までお疲れ様って、そう言ってあげる」
ほむら「そっか。じゃあ、それまで頑張らないとね」
「ごめんね。色々なことをほむらちゃんに投げちゃって」
ほむら「ううん。このぐらい平気。私なんかよりまどかの方が、
いっぱいいっぱい重いもの背負ってるもん」
「それじゃあ本当にさようなら。次に会えるその時まで」
ほむら「うん。まどかも、頑張って」
それっきり、まどかの声は聞こえなくなった
ほむら(まどか……)
まどかという少女が確かに存在していた証、まどパンを抱きしめ、
ほむらは一筋の涙を流した
ほむら(私、負けないから……)
この先ほむらは、魔獣との長い長い戦いに身を投じることになる
戦いの中で、1人、また1人と仲間は倒れ、
皆まどかの手により穏やかな場所へと連れ去られていった
しかしほむらは、たとえ1人きりになろうとも、決して孤独を感じることはなかった
まどパンが、いつもそばにいたから
まどかの生きた証が、すぐそばにあったから
「今までお疲れ様、ほむらちゃん」
「ただいま、まどか」
「うん。おかえりなさい」
おわり
272 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 03:06:37.76 1Ps6yT890 71/77( ;∀;) イイハナシダナー
275 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 03:08:02.74 8pCOel4d0 72/77乙
前後半で雰囲気違い過ぎワロタ
276 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 03:09:31.69 XMS/cc8Ei 73/77いい話っぽいけどマミさんパンツ食いながらフェードアウトしてるよね
278 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 03:14:08.31 APkrIBEn0 74/77>>276
マミさんのそばには最後までほむほむがいた
心の許せる存在のいない時代を経験しているマミさんにとって、
自分を慕ってくれるほむほむの存在は、何よりも尊かったはず
パンストをかぶったのも、パンツを食べたのも、
人のぬくもりを感じたいという欲求が心のどこかにあったからこそしてしまった行為
俺も時々パンツかぶるからよく分かるんだ、そういう気持ち
285 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 04:15:35.51 e/Iafo7U0 75/77パンツ界は奥が深い
288 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 07:19:40.82 7lq5YTX90 76/77まさかの感動オチ
295 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/04/23 10:26:44.78 ahdJz8uJ0 77/77>>1-8との温度差にワロタ


