少女「さあ、思う存分私を襲って!」
サキュバス(いや・・・私に襲われて精気吸われたら最悪死ぬと思うんだが・・・?)
少女「」wktk
サキュバス(自殺願望者なのか・・・?)
元スレ
少女「暇だからサキュバス召喚して襲ってもらお」サキュバス「?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1344517525/
――30分くらい前。
少女「うう・・・ヒマだぁ・・・」
少女「ブッ●オフでなんか面白そうな本かって帰ろっっと」
――ブッ●オフ
少女「『禁じられし悪魔大全~特別付録、悪魔を一度だけ対価なしで召喚できる魔法陣付き~』・・・?」
少女「うんっ これにしよっと。」
―20分くらいあと
少女「・・・。」
少女「全部読み終わったけど正直微妙だった。」
少女「正直題名を読んだ時点で微妙な気はしてたけど、買ってしまった自分が憎らしい。」
少女「というか間違ってる箇所がいくつかあったし。」
少女「うぅ・・・やっぱり暇だ・・・」
少女「そうだ!折角だし付録を試してみようかな。」
少女「なになに・・・?」
少女「かんたんに出来る悪魔召喚の方法
※取り返しのつかないことになる危険性があるので、上位の悪魔は呼ばないでください!!」
少女「・・・この時点で100割がたウソだと思う。
まあいいや。続きはっと。」
少女「Ⅰ、付録の紙を床に広げる。
Ⅱ、紙の四隅に蝋燭を立てる。
Ⅲ、気合を込めて『出でよ!○○!!!!』と叫ぶ。
※『○○』の中に、呼び出したい悪魔の名前を入れて叫んでください。
※『出でよ』ではなく、『来いッ』などでもかまいません。」
少女「・・・。」
少女「・・・ここまで怪しいと逆に本物っぽく見えてくる不思議。」
少女「でも悪魔って何呼ぼうかな・・・?」
少女「やっぱりガチ百合な吸血鬼を呼んで、襲ってもらうとか!」
少女「あれ?でもよく考えたら吸血鬼って悪魔じゃないか・・・。」
少女「じゃあ、サキュバスでも呼ぼうかな。」
少女「・・・。」
少女「おいでっ、サキュバス!!!」
少女「・・・。」
少女「何してるんだろ、私。」
少女「・・・寝よ。」ころん
女友?「・・・。」
少女「ってえっ!?女友ちゃん!?」
女友?「・・・・・・?」
少女「・・・何で私の家にいるの!?」
女友?「何でって・・・貴女が呼んだんだろ?」
少女「あれ?今日遊ぶ約束なんかしてたっけ?」
女友?「・・・?」
少女「っていうか、今の見てた・・・?」
女友?「何のことだ?」
少女「もう!とぼけないでよ・・・!」
女友?(いや・・・本当に状況が呑み込めないんだが・・・)
女友?「すまない、見てたというのは何のことか説明してもらえないか・・・?」
少女「だから・・・その・・・私が「おいでっサキュバス!!」って言ってた・・・ところ・・・・・・///」
少女「ってなんで私が自分でばらさないといけないのよ!!!!もう!!!」
少女「あれはただの暇つぶしであって、決して厨二病にかかったわけじゃないんだからね!!」
女友?「厨二病・・・?」
少女「知らないの?」
少女「厨二病って言うのは、突然よく分からない妄想を始めたり、私の腕が熱いーって言いながら腕を抑えたりする病気よ」
女友?(聞いたことのない病気だな・・・。熱病の一種か・・・?)
女友?「それで、そのちゅうにびょうって病気は流行ってるのか・・・?」
少女「最近はわりとね。」
女友?「重い病気なのか・・・?」
少女「人によってはかんたんに治るけど、人によっては不治の病よ。
それに、そんなに害はないのに無理に直そうとすると高二病になったりするし。」
女友?(痛さを感じるほど腕が熱を持ったり、妄想に走るほど熱が出る病気がそんなに害はない・・・?)
女友?「・・・ここもいろいろ大変なんだな。」
女友?「ところで気になってたんだが・・・ここはどこだ?」
少女「どこって・・・私の部屋だけど。」
女友?「そうじゃなくって、国の名前だ。」
少女「え。」
女友?「え。」
少女「どこって・・・日本だけど・・・?」
女友?「日本・・・聞いたことはあるんだが・・・思い出せない。」
少女「?」
女友?「申し訳ないが・・・この国に伝わる『悪魔』の名前をいくつか挙げてもらえないだろうか・・・。」
少女「えっと・・・悪魔はいないけど・・・」
女友?「そんなっ!」
少女「何で寂しそうなのよ?」
女友?「・・・。」
少女「だけど『オーガ(鬼)』ならいるわ」
女友?「ゴブリンやオークは?」
少女「いないわ。」
女友?「ほんとうに?一匹も?」
少女「いないはずよ。知ってる人は多いだろうけど・・・。」
女友?「なるほど・・・それでわかった。」
少女「?」
女友?「ここは『黄金の國』と呼ばれた大きな島の上にある国というわけか。」
少女「・・・だいたいあってると思う。」
少女「っていうか今日の女友ちゃんなんか変だよ?」
女友?「なるほど・・・「女友」っていうのがこの体の名前なのか・・・いい名前だ。」
少女「え?」
女友?「たしかに姿は貴女が一番好きな人間に変えてるが、しゃべり方はそのままだからな・・・
貴女から見ても悪魔と話すよりもこれが一番やりやすいだろ?」
少女「じゃあ、貴女は・・・」
女友?「貴女たちがサキュバスと呼んでる悪魔だ。貴女が私を呼んだんじゃないのか・・・?」
少女「えっ!?」
サキュバス「えっ!?」
少女「・・・。」
サキュバス「・・・。」
少女「・・・・・・。」
サキュバス「・・・・・・。」
少女「分かったっ!」ぽんっ
サキュバス「?」
少女「女友ちゃん、私のために厨二病になったふりをしてくれてるんでしょ!!!!」
サキュバス(えっ!?えええぇっ!!?)
少女「そうだよね。私が「おいでっ、サキュバス!」て言ったところを本当に見てて、」
少女「だけど私が恥ずかしくないように、自分も厨二病のふりをして、」
少女「私が恥ずかしくないようにしてくれてるんだよねっ!!」
少女「女友ちゃんっておとなしくって可愛いけど、本当はすごく優しい娘だよね!!」だきっ
サキュバス「・・・えっと・・・・・・?」
少女「ごめんっ急に抱き着かれたら嫌だって、前云ってたよね。」あせあせ
サキュバス「・・・・・・。」
少女「本当にごめんっだから怒らないで?」
サキュバス「別に怒ってはない。(ただ状況が全く理解できない。)」
少女「本当?」
サキュバス「・・・悪魔は嘘はつかない。」
少女「よく分からないけど・・・ありがとう!!女友ちゃん!」
サキュバス「・・・・・・。」
サキュバス(・・・いまいち話がかみ合わない)
サキュバス(・・・この國には特別な表現がいくつもあるのか・・・?)
サキュバス(だけど、召喚された以上、契約は果たさなければいけないな。)
サキュバス「あの・・・ところでそろそろ教えてくれないか?」
少女「ん?何を?」
サキュバス「私は何をすればいい?」
少女「?」
サキュバス「人間が悪魔を召喚するときは、何か目的があるはずだ・・・
それを聞かせておくれよ。」
少女「ねぇ、まさかとは思うけど・・・?」
サキュバス「何だ?」
少女「えっと・・・。もしかして・・・。」
サキュバス「?」
少女「貴女、ホンモノのサキュバス・・・・・・!!?」
サキュバス「」こくっ
少女「本当に?」
サキュバス「」こくこく
少女「ホントの本当に?」
サキュバス「本当だ。」
少女「ドッキリじゃないよね?」
サキュバス「悪魔は嘘はつかない。」
少女「やったぁ!!!!!!」
サキュバス(少し驚いた・・・。)
サキュバス(この國ではサキュバスを召喚するのはそんなに難しい事なのか・・・?)
サキュバス「貴女は私の召喚に成功したんだ。
さあ、聞かせておくれ?私は何をすればいい?」
少女「お願いって・・・なんでもいいの?」
サキュバス「私にできることなら何でもしよう。」
少女「本当に・・・なんでもいい、の・・・?」
サキュバス「ああ。(何で赤くなってるんだ?)」
少女「少し・・・言いにくいんだけど・・・。」
サキュバス「・・・。」
少女「私を・・・、襲って・・・・・・///」
サキュバス「えっ?」
少女「」キラキラ
サキュバス「ええっ?」
少女「さあ、思う存分私を襲って!」
サキュバス(いや・・・私に襲われて精気吸われたら最悪死ぬと思うんだが・・・?)
少女「」wktk
サキュバス(自殺願望者なのか・・・?)
サキュバス「すまない・・・意味がよく分からないんだが・・・。」
少女「だから、私は貴女の餌になりたいの!!」(すごく期待してる目
サキュバス「いや、対価を払ってくれた人間を殺すのはルール違反だし・・・」
少女「だってさっきなんでもしてくれるって・・・。」
サキュバス「いや、単に死にたいだけならわざわざ対価を払って悪魔を呼ぶ必要はないだろ・・・」
少女「つまり・・・えっと・・・ね、
私は夢魔に襲われたかったの!!だからあなたを呼んだの!!(本当に呼べるとは思ってなかったけど!!)」
サキュバス「それならインキュバスを呼んだ方が良かったんじゃないのか・・・?」
少女「私、百合だから男の人には興味ないの。」
サキュバス「『百合』・・・?植物の百合の事か?」
少女「貴女にはストレートに『レズビアン』って言った方が分かりやすかったかしら?」
サキュバス「・・・。」
サキュバス(どうしよう・・・状況が呑み込めない・・・)
サキュバス(だけど契約した以上、何もしないで帰るわけにもいかないし・・・)
少女「というわけで、そろそろ私を・・・襲ってくれない・・・かな?」(上目づかい
サキュバス「いや・・・だからその・・・」
少女「」wkwk
サキュバス「・・・。」
サキュバス(こんなに期待されたらぜひこの娘の願いをかなえたいところだが・・・)
サキュバス「あの・・・襲うって具体的に何をすればいいんだ?」
少女「だから・・・そうだ!折角だから夢の中で襲って!」
サキュバス(たしかに私は悪夢を操れるし人間の夢の中に自由に出入りできる・・・だけど・・・)
サキュバス「悪夢の中で襲われたいって・・・怖くないのか・・・?」
少女「えっ?」
サキュバス「えっ?」
少女(そういや、サキュバスは姿を相手の好みのタイプに変えて現れるけど、
あやつる夢自体は悪夢って説もあったっけ・・・?)
少女「えっと・・・?悪夢ってどんな悪夢が見せられるの・・・?」
サキュバス「その人間が悪夢だと思うものなら何でも見せられるが・・・?」
少女「悪夢以外は・・・?(なんというかこう・・・ゆりんゆりんな夢とか!!)」
サキュバス「すまないが、無理だ。」
少女「そんなぁ!!!!」ガーン
サキュバス「なんか、本当にすまない。」
サキュバス(どんな夢を期待してたんだ・・・?)
少女「そうだ!悪夢ならなんでも見せられるんだよね!!」
サキュバス「」コクッ
少女「じゃあ、私が下半身が蛇の女の人に襲われる夢見せて!」
サキュバス「え・・・?」
サキュバス「たしかにそれならできるが・・・本当にそれでいいのか・・・?」
少女「うん!これで契約は完了でしょ?その後なら存分に私を襲えるでしょ?
あっ、女の人はすごく綺麗な人でお願い!!!」
サキュバス「怖い夢が見たいんじゃないのか・・・?だったら女の人も恐ろしい方が・・・?」
少女「怖い人に襲われるのも怖いけど、綺麗な人が襲ってくるのも怖いでしょ!?」ずいっ
サキュバス「そういうのもあるな・・・。」
少女「うん!だから女の人は凄く綺麗な人でお願い!!」
サキュバス「それは得意分野だ。任せてくれ。」
少女「わーい!ありがとう!!」キラキラ
少女「じゃあ、今から寝るから後はよろしくね!!」
サキュバス(絶対何かが違う気がする・・・・・・。)
――夢。
少女「あ、夢が始まったみたい」
少女「それにしてもおどろおどろしい森ね・・・」
少女「だけどこういう場所で襲われるのもすごくいいよね!!」
蛇女「・・・。」
少女「あっ、いたいた。」
蛇女「ねぇ、こっちへ、おいで・・・?」
少女(あっこっち向いた。やっぱりすごく綺麗な人・・・
あの人にこれから襲ってもらえるのか・・・///)
蛇女「おいで・・・?」
少女「うん・・・。
(ホントは飛びつきたいけどここは怖がりながら近づいて行ったら捕まったってシチュを演じてみる。)」
少女にまきつく蛇女
少女「いやっ!?何するの!?離して!!!?
(ホントはもっとやってって言いたいけど、抵抗してるのに無理やりってシチュをやってみたい)」
蛇女「だめ。逃がさないわ。せっかくのごちそうなんだから・・・。」
さらに、強く締め付ける蛇女・・・
少女「んっ・・・くる・・・しい・・・・・・!!!
(抵抗できなくなったところを襲ってもらえる・・・♪)」
蛇女「くすっ・・・ゆっくり食べてあげるから・・・」
少女「んっ・・・やめ・・・ぎゅうぅ・・・」
少女(あれ?なんか締め付けが強くなりすぎて・・・)
蛇女「逃がさないわよ・・・?」
少女「あ゛・・・ぐるしい・・・・・・」
少女(あれ?これって抵抗できなくしてるんじゃなくって、単に私を絞め殺す気じゃ・・・!!?)
少女「まっでっ・・・ころすまえに・・・・・・おそって・・・」
少女「ぎゅぅぅ・・・・・・」
少女(だれか・・・・・・たすけてぇ・・・・・・(泣)
少女「!!?」
少女「ゆっ・・・夢・・・?」
サキュバス「本当に・・・あれでよかったのか・・・?」
少女「うぅ・・・痛かったよぉ!死んじゃうかと思った!!!」ぐすん
サキュバス「よしよし。」ナデナデ
サキュバス(さて・・・一応これで契約は終わったわけだが・・・)
少女「」くすん。
サキュバス(これじゃこの娘に悪い気がする・・・)
サキュバス「・・・。」
少女「そうだ!」
サキュバス「?」
少女「あのさ、もう一回貴女と契約できない、かな・・・?
もちろん代償に私の精気をあげるから!」
サキュバス「構わない。精気の量は死なない程度にするから安心しておくれ。」
少女「別に吸い殺してもいいけど♪」
サキュバス「それは遠慮させてもらう(さっきみたいなことが起きそうだし。)」
サキュバス「それで私は何をすればいいのかね?」
少女「貴女ってたしか、人の夢に取り付くとき、その人が好みの人の形になれるのよね?」
サキュバス「ああ、その通りだ。」
少女「ある人の夢に取り付いて、その夢の中で私の姿になれるか試してほしいの。
あ、その人の精気は絶対に吸っちゃ駄目だからね!!」
サキュバス「ふふっそんなことなら任せておくれ・・・。誰の夢に取り付けばいいんだ?」
少女「貴女が今、化けてる人よ。」
サキュバス「・・・。」
少女「その子、私のすごく仲のいい友達で、私はいつの間にかその子を好きになっちゃったんだけど・・・
その子はノーマルみたいで私が抱き着いたりすると嫌がるんだよね。」
サキュバス「・・・。」
少女「だから、その子が私を好きじゃないんなら、諦めようと思うの。
ずっと親友でいたいから!!」
サキュバス「ふふっ・・・わかった。契約は成立だ。」
少女「ほんと!ありがとう!!美味しいもの食べて精力つけて待ってるね!!」
サキュバス「ありがとう。私とて色欲をつかさどる悪魔・・・必ず契約は遂行する。」
少女「いや色欲じゃなくって純愛だから!・・・今のところは。それに、色欲はアスモデウス・・・」
サキュバス「・・・折角キメようと思ったのに」ぼそっ
サキュバス「・・・というか何でそんなに悪魔に詳しいのよ!?」ぶつぶつ
少女「・・・悪魔は嘘をつかないんじゃなかったの?」
サキュバス「別に『七つの大罪』の色欲だと入ってない・・・」
少女(微妙にほほを膨らませてるのがすごく可愛い。)
少女「くすっ・・・じゃあお願いね!」
少女「さてっこれからどうしよ?」
少女「とりあえず夕食でも作ろうかな?」
少女「あれ?出かけないの?」
サキュバス「その子が寝る頃になったら出かける。」
少女「そっか。じゃあそれまで家でゆっくりしていって?あ、夕ご飯作ろうか?」
サキュバス「すまないが、私は食べ物は食べないんだ。」
少女「そういえばそうだっわね。じゃあ、本でも貸そうか?」
サキュバス「いや、私のことは気にしないでくれ。」
少女「わかった、じゃあ自分の夕ご飯作ってくる。
精力つけるためにいっぱい食べるから、好きなだけ吸っていいよ!」てとてと
サキュバス「・・・。」
サキュバス「変わった娘だ・・・だけどこういうのも悪くないかもな。」
その日の夜。
サキュバス「この家の娘か・・・」ばさばさ
サキュバス(わざわざ地図まで作ってくれるなんて、優しい主人だな・・・)
サキュバス「・・・この娘の夢に取り付いて、あの娘の姿になれるか確かめればいいんだな?」
サキュバス(折角だから精気も吸って帰りたいが・・・この娘の精気は絶対に吸ってはいけない約束だったな。)
サキュバス(さて、契約を果たすとするか・・・)
少女「ねえ、女友ちゃん、私、貴女の事がずっと好きだったの・・・!」つチョコレィト
女友「好きって・・・どういう事・・・?」
少女「どういう事って、そのままの意味よ。」
女友「・・・・・・。」
少女「女友、ちゃん?」
女友「変なこと言わないでよ!私たち女同士なのよ・・・!!?」
少女「・・・。」
少女「ふふっ冗談よ!じょうだん!はいっ友チョコ!」
女友「いや・・・来ないで・・・ずっと私の事そんな目で見てたの・・・!!?」
少女「ちがうわ!そんな事・・・!!ねぇ私の話を聞いて!?」
女友「近づかないで・・・!このバケモノ・・・!!」
女友「こらっ偽物っ!私の少女ちゃんをいじめないでっ!」
少女「えっ・・・?」
女友「えっ あのっ あなた、だれ?」
女友「あなた誰?この偽物っ!いこっ?少女ちゃん、あんな偽物に、関わることないよ・・・」
少女の手を取る女友
少女「えっ・・・?ちょっと・・・!?」
少女「!?」
少女「夢・・・だったんだ。」
少女「よかった・・・」
サキュバス「大丈夫か・・・?」
少女「そっか。助けてくれた方の女友ちゃんは貴女だったのね」
サキュバス「・・・。」
少女「本当は女友ちゃんはそんなこと言わないはずなの。
多分、私が本当に告白したら本気で困ると思う。
だけど、あんな風に言われるんじゃないかって私が勝手に疑ってるだけよ。
・・・私って、悪い娘ね。」
サキュバス「・・・。」
少女「そうだ!お願いしてた件、どうだった!?」
サキュバス「・・・残念だが貴女の姿にはなれなかった・・・」
少女「そっか。ありがとう!!」
サキュバス「いいのか・・・?」
少女「うんっ!これからもずっと友達でいられるし、
これであきらめもついたから、もうあんな変な夢を見なくて済むし!」
サキュバス「そうか・・・。」
少女「ねぇ、もう一回だけ契約してもいい、かな?
対価は私の精気一日分で!」
サキュバス「わかった。任せておくれ。それで今度は私は何をすればいいんだ。」
少女「あの・・・ちょっと言いにくいんだけど・・・///」
サキュバス(何で赤くなる・・・?)
サキュバス(というか、なんかすごく嫌な予感がするんだが・・・)
少女「その姿のまま、私とデェトしてくれない・・・かな?
そしたら諦めもつくし・・・!」
サキュバス「いっいや・・・何というか・・・抽象的すぎてよく分からないんだが・・・。」
少女「ただ一緒に歩いてくれるだけでいいの!・・・駄目?」
サキュバス「いや、私は別にいいんだが・・・
これでは貴女が損をするだけのだけの取引ではないか・・・?」
少女「私はいいの!あっ、貴女にだったらその後襲われて吸い尽くされてもいいかなって・・・///」
サキュバス「それは遠慮しておく。」
サキュバス(だってこんなに純粋な笑顔で殺してなんていわれたら逆にできなくなるじゃないか・・・。)
サキュバス(ほんとうに、変わった娘だな・・・。)
――街
サキュバス「本当にここを一緒に歩くだけでいいのか・・・?」
少女「うん。」
サキュバス「わかった。」
少女「あ、でも・・・・・・手をつないでくれるともっと嬉しいかも。」
サキュバス「・・・。」すっ
少女「いいのっ!?ありがとう!!」
サキュバス「・・・。」
サキュバス(別に契約には入っていなかったからこんな事する必要はないんだが・・・)
サキュバス(そうだ。これはこの娘を誘惑して、また契約をしてもらうためだ・・・)
サキュバス(・・・。)
サキュバス(そういうことにしておこう。)
少女「じゃあ女友ちゃん?今日はどこに行く!?」
サキュバス「どこでもいいよー?」
サキュバス(折角だししゃべり方も真似してみるとするか・・・。)
少女「!」
少女「じゃあ・・・とりあえず適当に歩いてみる?」
サキュバス「うんっわかった。」
少女(あれ?私しゃべり方も真似てってお願いしたっけ・・・?)
――数時間後・・・
少女「うぅ・・・足が疲れた・・・」
サキュバス「私も・・・(普段は歩かないで飛んでるから・・・)」
少女「じゃあ、ちょっと休憩する?」
サキュバス「うん、そうしよ?」
公園のベンチ
少女「ふぅ・・・」
サキュバス「・・・。」
少女(なんか疲れた・・・)
少女(ここで膝枕とかしたら怒られるよね・・・?)
サキュバス「・・・。」
少女(一応契約中だし、怒られることはないと思うから一応聞いてみようかな・・・?)
少女「ねぇ?膝枕してもらってもいい・・・?」
サキュバス「うん・・・。」
少女「・・・っ!」
少女「わぁい!ありがとう!!!」
少女(サキュバスちゃんのひざ・・・すごく柔らかい・・・)
少女(一応人を誘惑する悪魔だし、膝もやわらかいのかな・・・?)
サキュバス「・・・。」なでなで
少女「・・・!」
少女「えへへ・・・きもちいい・・・//」
サキュバス「・・・。」
サキュバス(ふふ・・・、この娘の柔らかくって手触りのいい髪の毛に触れるだけで、
この娘を誘惑するなんて、悪魔らしい効率のいいやり方じゃないか・・・)(
サキュバス(そういうことにしておこう)
少女「・・・!!」
少女「あれ?寝ちゃった?」
サキュバス「・・・。」
少女「ごっごめんね?折角のデェトだったのに!!?」
サキュバス「ううん、いいの。私も楽しかったから。」
少女「そっか。」
少女「じゃぁ・・・そろそろお別れだね。」
サキュバス「・・・。」
少女「ごめんね・・・?ほかの人の役なんてさせちゃって・・・。」
サキュバス「いいんだ。サキュバスとはそういうモノだ。」
少女「・・・。」
サキュバス「これでよかったのか・・・?」
少女「うんっ女友ちゃんともずっと友達でいられそう!」
サキュバス「そうか。」
少女「じゃあ、私の精気を・・・」
サキュバス「さっき貴女が寝ていた時に吸っておいた。」
少女「そっか。どおりで体が重いわけだわ・・・」
サキュバス「それに、あんなに無防備で寝てられたら吸いたくなるじゃないか・・・」
少女「いいの、それ?」
サキュバス「貴女が対価をいつ払うかは指定されてなかったからな。問題ない。」
少女「ふふっ 確かにね。」
サキュバス「じゃあ、私は帰るとしよう・・・。」
少女「・・・。」
少女(なんだろ・・・なんかまだもやもやする・・・。)
少女(これで諦められると思ったのに・・・。)
少女(どうして・・・?)
サキュバス「貴女の友達がうらやましいな・・・。」
少女「・・・!」
少女「まって・・・どういう事・・・?」
サキュバス「そのままの意味だ。女友って娘は抱き着かれたりするのが嫌なんだろ?」
サキュバス「私なら人間の女に抱き着かれるくらい平気なのにな。」
サキュバス「だけど残念ながら私は女友さんにはなれないからね。」
サキュバス「もちろん契約となれば形や声を真似することはできるけどね。」
少女(そっか。)
少女(そうだよね。)
少女(ってことは、落ち込んでる私に優しくしてくれたのは、全部この娘だったんだ・・・)
少女「ねぇ?あの、さ。」
サキュバス「なんだ?」
少女「今日はありがとうっ!」
サキュバス「・・・悪魔は嘘はつかない。私は貴女との約束を守っただけだ。」
少女「だけど、手をつないでくれたり、膝枕してくれたりしたじゃない。」
サキュバス「別にそれをするなという約束はなかったからな。」
少女「たぶん・・・女友ちゃんに膝枕してって言ったら断られたと思う・・・
だけど貴女はしてくれて、頭まで撫でてくれたわ。」
サキュバス「そっそれは・・・貴女の柔らかくって手触りのいい髪の毛に触れるだけで、
この貴女を誘惑すれば、また精気が吸えると思ったからだ・・・。」
少女「ふふっそうだったんだ。」
サキュバス(なんだ・・・この満面の笑顔は・・・?)
少女「私、見事に誘惑されちゃった・・・
だから、ずっとここに居てくれない・・・?」
サキュバス「・・・!!!」
少女「そうすれば、いつでも私を襲えるよ?だって、そのために頭撫でたりしてくれたんでしょ?」
サキュバス「・・・。」
少女「あっ!!なんだったら、いますぐここで吸い殺してくれても・・・///」
サキュバス「それは遠慮させてもらう。」
少女「じゃっじゃあ・・・私ともう一回契約しない・・・?
対価は私をいつでも襲っていい権利!!」
サキュバス「だから貴女の『襲う』という表現は抽象的すぎる・・・。」
少女「じゃあ、いつでも私の精気を吸っていい権利でいいよ・・・」
少女(いろいろな意味で襲われたかったのに!)
サキュバス(なんでちょっと残念そうなんだ・・・?)
サキュバス「それで、私は何をすればいいんだね・・・?」
少女「あの・・・よかったら・・・」
サキュバス「?」
少女「私の恋人になってくれない・・・??」
サキュバス「・・・!」
サキュバス「・・・私は悪魔だぞ・・・?」
少女「知ってる。」
サキュバス「・・・私は女友さんでもないんだぞ・・・?」
少女「知ってる。」
サキュバス「・・・えっと、その・・・あれだ・・・。
契約は・・・成立・・・だ・・//」
少女「やったぁ!!」
少女「でも・・・貴女は本当に私なんかでもいいの・・・?」
サキュバス「悪魔は嘘はつかない。」
少女「私達女同士だよ・・・?」
サキュバス「・・・問題ない。実は私もいつも女性の精気を吸っていた・・・
人間で例えるならレズビアンってところか・・・。」
少女「そこは百合って言おうよ・・・。」
サキュバス「『百合』・・・?」
少女「女同士の愛を表す言葉よ!」ずいっ
少女「レズも普通にカッコいいと思うけど!!」
サキュバス「・・・この國の言葉は面白いな。」
少女「じゃあ、かえろっか。」
サキュバス「あっ、ああ・・・。」
少女「あっそうだ!その前に・・・」
サキュバス「なんだ・・・?」
少女「貴女の本当の姿を見せて?」
サキュバス「えっ?」
サキュバス「いや・・・その・・・なんだ。
あんまり見られたくないというか・・・。」
少女「いいじゃない!折角なんだし!!!
それに恋人の本当の姿を見てみたいし!」
サキュバス「恋・・・人・・・///」
少女「やっぱり・・・駄目?」
サキュバス「わかった・・・。」
本当の姿を見せるサキュバス・・・。
少女「!」
サキュバス「?」
少女「・・・・・・・・!!!!」
サキュバス「なっ?地味だろ、やっぱり貴方のお友達の姿に・・・」
少女「可愛いいいいいいいっっっ!!!!」
サキュバス「なっ」
少女「実は私より背が低いところとか胸が小さいところとか肩幅が細いところとか
髪の毛が綺麗な青色なところとか背中からぴょこんと羽が生えてるところとか尻尾とか角とか!!!!!」
サキュバス「えっと・・・いや、私は身長や胸は魔力で小さくするより大きくする方が得意だから、
もとは小さい方がいいんだ・・・。」
少女「ねぇ、今すぐぎゅっと抱きしめていい!!?そのあと私を吸い殺していいから!!!!」
サキュバス「それくらいなら別に・・・?だけど吸い殺すのは遠慮させてもら」
少女「わぁい!!!」だきっっ
サキュバス「くるしい・・・私とて窒息すれば人間と同じように死ぬんだ・・・!
だから、落ち着いて・・・!!!!」
少女「ごっごめん・・・」
サキュバス「・・・死ぬかと思った。」
サキュバス「だけど・・・元の姿を褒められたのは初めてだ・・・。
ありがとう。」
少女「いえいえ。」
サキュバス「だけど・・・やっぱり少女ちゃんの好みの女性に変身してた方がよくないか?」
少女「うーん。貴女の好きな方でいいよ?」
サキュバス「えっ?」
少女「だって、どんな姿でも、貴女は貴女だもの!」
少女「それに可愛い娘を襲おうと思ったら、
その娘が急に綺麗な娘になって逆に私が襲われちゃう・・・!ってシチュもすごくいいと思うの!」
サキュバス「前半はすごく嬉しい。 ・・・だけどすまないが後半の意味は私には理解できない・・・。」
少女「・・・さて、じゃあそろそろ帰ろうか。」
サキュバス「ああ。」
サキュバス「そうだ。折角だから飛んで帰らないか?」
少女「みんなに見られないかな?」
サキュバス「一度くらいならしらを切れば何とかなる。 ・・・と思う。」
少女「そっか。」
サキュバス「じゃあ、いくよ。」後ろからだきっ
少女「えっちょっと・・・///」
少女(いつの間にか私と同じくらいの背になってる・・・
しかも・・・すごく綺麗な娘に・・・///)ドキドキ
サキュバス「じゃあ、しっかり捕まってておくれ?」ばさっ
少女「きゃぁ!耳元でささやかないでっ! 恥ずかしいよ・・・///」
サキュバス「仕方ないじゃないか。私の口の位置に貴女の耳があったんだから・・・。」
こうして二人は家に帰っていきました・・・。
とりあえず、おわり。
136 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2012/08/10 04:42:31.59 g5CADqUc0 55/55ここまで見てくださった方、支援してくれた方、
本当にありがとうございました!!
一眠りしてネタが思いついたら
ひっそりとスレを立ててまた書くかもしれませんが、あんまり期待しないでください・・・OTL