インデックス「もう嫌なんだよ……1人でお留守番なんて」
上条「インデックス、わかってくれ…」
インデックス「とうまと一緒にいたい…」
上条「お前は連れて行けないんだ…」
インデックス「行かないでよぉ…離れたくないよ、とうまぁ…」グスッ
上条「なあ、インデックス…」
上条「ただ学校行くだけだから!毎朝大袈裟なんだよ!」
インデックス「置いてかないでー!とうまぁー!」ズルズル
元スレ
インデックス「とうまはまた私を置いて行くの?」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1323430434/
上条(ロシア以来、インデックスは俺が1人で出掛けるのを怖がるようになった)
上条(前まではどんなに辛くても滅多に泣かなかったのに、今ではこの通りすぐに泣いてしまう)
上条(よっぽどトラウマになってしまっているんだろう…)
インデックス「行かないでぇ!行かないでぇ!」ズルズル
上条「あっ!スフィンクスが子供産んでる!」
インデックス「えっ!?」バッ
上条「でも上条さんも学校行かなきゃヤバイんですよ!つー訳でいってきます!!」
インデックス「あっ!とうまー!」
上条「ふぅ…今日はなんとか遅刻せずに済んだか」
土御門「カミやーん、今日もまたかにゃー?」
上条「ああ…毎朝毎朝…不幸だ…」
青ピ「うーん…ええなぁ!カミやんは!」
上条「なにがだよ」
青ピ「だってロリに『一緒にいて』って泣かれるなんて…!!そんな、ボクだったら、ボクだったらもう…ッ!!!」
土御門「オレももし舞夏にそんな事言われたら…言われたら!!うおおおおおォォオォオオ!!!」
上条「深刻な悩みなんだっつーの!興奮すんな!」
青ピ「でもその子の気持ちを考えるとなんか可哀想やね…」
上条「俺もそう思って睡眠薬盛って家出たことあるんだ」
土御門「どうだった?」
上条「帰ったら号泣しながらものすごく噛みつかれた」
青ピ「あちゃー」
上条「とりあえず今日は友達に一緒にいてもらってるけど…」
‐‐‐
インデックス「とうま…とうま…」グスグス
風斬「た、多分もうすぐ帰ってくるんじゃ…」
インデックス「ひょうかぁー…」
土御門「仕方ない…カミやんにこれを譲ってやろう」
上条「これは…?」
土御門「おっと、今は開けちゃ駄目ぜよ」
青ピ「なんなん?それ」
土御門「二人の為にワンダーランドへのチケットだにゃー」
上条「いいのか?そんなもの貰っても」
土御門「今は一緒にいてやるべきぜよ……楽しんでこいよ、カミやん」
上条「土御門…!ありがとう!」ガバッ
土御門「人前で抱きしめるんじゃないにゃー」
青ピ「ホモなんやなw」
‐‐‐
ガチャ
上条「はぁ…疲れた」
インデックス「とうま!」
ボフッ
インデックス「とうまだ!おかえり!おかえり!」
上条「はいはいただいまーっと」
上条「スフィンクスもただいま」
スフィンクス「ニャロス」
インデックス「とうまー、お腹へったんだよ」ベッタリ
上条「わかったわかった、今から作るから向こうで待ってろよ」
インデックス「やだ」
上条「やだって……飯食えないぞ」
インデックス「そ、それは困るかも」グー
上条「じゃあ離れろよ」
インデックス「それも嫌なんだよ!」
上条「だぁー!もう!ちくわやるから大人しく座ってなさい!」
インデックス「む……仕方ない、了解なんだよ!」
上条「それでよろしい!」
インデックス「はむはむ」ジー
上条「……」
インデックス「あむあむ」ジィー
上条「……あの、インデックスさん」
インデックス「なに?」ゴクン
上条「座って待ってろとは言ったけど『俺の足元に』とは誰も言ってないんですけど…」
インデックス「だってどこでとは言われなかったもん」
上条「そうだけど!そうだけれども!」
インデックス「大丈夫だよ、つまみ食いしないから」ジィィー
上条(それより見られてると変に緊張するんだよ…)
インデックス「いただきます!」
上条「いただきまーす」
インデックス「ぱくぱく」
上条(普通な時は普通なんだよなぁ…)
インデックス「どうかしたの?とうま」
上条「なんでも」
インデックス「なんか怪しいんだよ…」
上条「別に何も隠してねーよ」
インデックス「……私は『何か隠してる?』とは訊いてないんだよ」
上条「やべっ」
インデックス「一体何を隠してるのかな!」
インデックス「まさか…私を置いて家出するつもりだったり!?」
インデックス「うわーん!とうまー!行かないでー!!」
上条「ちげーよ!こっそりプリン買ってきただけだよ!」
インデックス「プリン?」
上条「そうだよ、言ったらお前すぐ食っちまうだろ」
インデックス「なんだぁ、そうだったら早く言って欲しいんだよ」ホッ
上条「ったく…プリンは後でな」
インデックス「はーい」
インデックス「プリンおいしー」
上条「そーかそーか」
上条(プリンに夢中になってる今のうちにトイレ行こう)ソロー
インデックス「!?」ガシッ
上条「ゲッ!バレた!」
インデックス「ど、どこかに行くの?」
上条「トイレだよ」
インデックス「ふーん?」
上条「信じてないな」
インデックス「本当はこっそり抜け出すつもりだったんでしょ…」
上条「抜け出してどうする」
インデックス「私を置いて…!!一人で夜の街へ!!」
インデックス「そして…街の裏路地でとうまはあんな事やこんな事!!!」
インデックス「そんなの嫌なんだよー!!!」
上条「漏れるから離してくれー!」
インデックス「私もついてく」
上条「トイレだぞ!?」
インデックス「こうなったら本当にトイレに行くか、この目で確認するまでなんだよ」
上条「上条さんの排尿シーンみて何になるんですか!」
インデックス「そ、そこまで見る気はないかも!」
上条「なんだ…」
インデックス「トイレの前で待ってるからね」
上条「別にそんなに部屋広くないだろ…」
ジョー
上条(こんな風に、ちょっとでもどこかへ行こうとするとインデックスは過剰に反応する)
ジョー
上条(しかも)
インデックス「とうまー」コンコン
上条「はいはい」
上条(時折こうやって中にいるのか確かめる)
ピッ ピッ
上条(落ち着いて用も足せない)
上条「ふぃー…不幸だ…」
ガチャッ
上条「ふぅ」
インデックス「とうま!」ギュッ
上条「うぉっ!」
インデックス「壁に隠し通路作ってどっか行っちゃったかと思って心配だったんだよ…?」
上条「んな訳あるか!」
インデックス「返事とかは『てーぷーれこーだー』っていう機械を使ったのかと…」
上条「どこぞのスパイじゃあるまいし」
インデックス「ちゃんと手、洗った?」
上条「勿論」
インデックス「良かった」ギュッ
上条(そしてさらに)
インデックス「はみはみ」
上条(俺がどこかに言った後にはほぼ必ず甘咬みをするようになった)
上条(もとからよく噛みついたり甘咬みをしたりしてたけど、ここまでではなかった)
インデックス「がぶがぶ」
上条(ちょっと食いちぎられそうな気がしてしまう)
上条「インデックスー、そろそろ離してくれ」
インデックス「がぶ……」ジワッ
上条「わかったわかった」
上条(しばらくは離してくれない)
上条(だがこれには対処法がある)
上条「はい、魚肉ソーセージ」
インデックス「わあっ!」
上条「スフィンクスも」
スフィンクス「すみませんねぇ」
上条(もうこんな時間か…)
上条「あの…わたくし、お風呂に入らせてもらいますのでございますよ」
インデックス「私も!」
上条「駄目だ!」
インデックス「なんで!なんでいつも一緒に入らせてくれないの!」
上条「問題があるからに決まってんだろ!」
インデックス「だから水着きるんだよ!」
上条「駄目だ!」
インデックス「とうまのケチ!今日こそいいでしょ!」
上条「いつでも良くねーよ!」
上条(と、いう軽い口喧嘩の後に)
インデックス「とうまー?」コンコン
上条「入ってる入ってる、生の上条当麻がお風呂に入ってますよー」
インデックス「本当にとうま?実は影武者さん?」
上条「ねーよ」
上条(こんな風にトイレと同じような形で入るのがいつものパターンだ)
上条(ちなみにインデックスが入ってる時は俺がドアの前で待ってなくちゃいけない)
上条(でもうっかり裸を見たらきっちり怒られる)
上条「不幸だ…」
上条「ふぅ」ホカホカ
インデックス「もう服着た?」
上条「あぁ」
インデックス「じゃあ私が入るから、こっち向いちゃダメなんだよ」
上条「わかってるっつーの」
インデックス「でもどっか行ってもダメなんだよ」
上条「大丈夫だよ」
インデックス「ふんふふーん♪」シュルシュル
上条(いつもこの布擦れの音は…こう、気になる)ソワソワ
チャポン
インデックス「とうまとうま」
上条「はいよ」
インデックス「いいお湯加減なんだよー」
上条「そりゃ良かった」
インデックス「とうまとうま」
上条「はいよ」
インデックス「覗いちゃだめだよ」
上条「覗かねーよ」
インデックス「む…そう言い切られるのもちょっと心外かも」
上条「俺にどうして欲しいんだよ!」
インデックス「とうまとうま」
上条「はいよ」
インデックス「えっと…あっ!こんなところに石鹸があるんだよ」
上条「別に話題がないなら無理に話しかけなくていいからな」
インデックス「…とうま」
上条「はいよ」
インデックス「どこにも行かない?」
上条「……行かないよ」
インデックス「……嘘なんだよ」ボソッ
インデックス「ふぅ」ホカホカ
上条「テレビなんにもやってねーな」
インデックス「あっ、今の面白そうなんだよ」
上条「これか」ピッ
インデックス「世界のにゃんこ大行進スペシャル!こんなに種類がいるんだね…!」
上条「よっと」ムクッ
インデックス「!?」ギュッ
上条「牛乳取りにいくだけだよ!」
上条「その位置からでも冷蔵庫は見えてるだろ…」
インデックス「あぐあぐ」ジワァ
上条(しかし…)
インデックス「がぶがぶ」クスンクスン
上条(涙ぐみながら手を噛んでる姿は…ちょっと…)ゴクリ
インデックス「……?なにかな、その視線は」
上条「な、何も見てねーよ!」
インデックス「今、なにか変な目で見てなかったかな?」
上条「べ、別に…」
インデックス「パジャマのボタンの隙間から見える胸…とか…!?」
上条「そんな平地は見てねーよ!」
インデックス「とうま!?」ガブッ
上条「あだぁっ!」
上条(いや、やっぱり良くない!これだと一瞬で噛みつかれちまう!)
インデックス「全く、失礼しちゃうんだよ!」
上条「不幸だ…」
上条「もういい!お前を置いて出てってやる!」
インデックス「えっ!?」
インデックス「う、嘘だよね?とうま!」
上条「ふん!」
インデックス「そ、そんな…」
インデックス「う…うぅ……!」
インデックス「うわぁぁぁああぁん!!うあああぁぁあああぁあぁぁああんん!!!」
上条「!?」ビクッ
インデックス「えぐっ、えぐ…ごめんなさぁぁい!!」
インデックス「もう怒らないから…!置いていかないでぇぇ!!」
インデックス「びええぇぇぇぇえええぇえん!!!」
上条(な、泣くの早っ!)
上条「じょ、冗談だよ!ちょっと怒っただけで本気で出ていったりしねーよ!」
インデックス「ほ、ほんと…っ?」グシュグシュ
上条「変な冗談言って悪かったな」
インデックス「うええぇぇぇん!」
上条「ただもうあんまり噛みつかないでくれよ」
インデックス「うん…うん…」
上条(やっちまったな、今のインデックスにこれは地雷だったか)
インデックス「ううう…とうま…どこにも行っちゃ嫌なんだよ」
インデックス「とうまってばいつもゲンコツひとつで魔術師に立ち向かっちゃうし、向こう見ずだし」
上条「おっしゃる通りで…」
インデックス「極めつけは行方不明になっちゃうし」
インデックス「いつも、心配ばっかりなんだよ…」
上条「…インデックス」
上条「……さっき、俺はどこにも行かないって行ったけど」
上条「悪い、あれは嘘になると思う」
インデックス「……っ」
インデックス「わかってたんだよ、本当はあんなわがまま無理だって」
インデックス「それでも……、私…私は…とうまと…」ギュッ
上条「でも!」
上条「俺は例えどんな場所へ行ったとしても!」
上条「戻ってくる場所のはお前のところだ!!」
インデックス「とうま…」
上条「だから信じて待っててくれないか」
上条「どこへ行っても、ここに戻ってくるように」
上条「心配かけすぎて無理かもしれねーけどさ…ははっ…」ポリポリ
インデックス「ううん、大丈夫」
インデックス「…私も、ちゃんと向き合いたいんだよ」
上条「インデックス…」
インデックス「あっ、でもね」
上条「なんだ?」
インデックス「いきなりは慣れないから…まだちょっとの間は今まで通りでいいかな?」
上条「ああ…まぁゆっくり段々元に戻ればそれでいいか」
インデックス「えへへ…」
上条「……」
インデックス「……」
上条(な、なんだろう…このむず痒い空気は…!)
上条(なにか、妙にこっぱずかしいこの空気を打破するもの…!)
上条(スフィンクスさん!)
スフィンクス「ぷすーぷすー」
上条(寝てる!)
インデックス「……」モジモジ
上条(なにか…なにかないのか!?)
上条(……あっ!これがあった!)
上条「そ、そうだ!インデックス!」
インデックス「な、なにかなぁ!とうま!」
上条「今日、学校で土御門からワンダーランドへのチケット貰ったんだよ!」
インデックス「ワンダーランド?」
上条「どっかの遊園地のチケットだな!」
インデックス「えっ!遊園地!?」
上条「せっかく貰ったんだ、行こうぜ」
インデックス「わぁーい!楽しみなんだよ!」
上条「どこのなのか早速開けてみるか」
インデックス「早くっ、早くっ!」
上条「ははっ、焦るなって」ガサガサ
ガサッ
上条「……」
コンドーム「……」
上条「……」
コンドーム「……」
上条「……」
上条「……」
上条「……えっ?」
土御門『おっと、今は開けちゃ駄目ぜよ』
土御門『二人の為にワンダーランドへのチケットだにゃー』
土御門『楽しんでこいよ、カミやん』
カミやん… ミやん… やん… ん… ―…
インデックス「どこのだった?ねぇどこのだったの?」ユッサユッサ
上条「……」
インデックス「とうま?」
上条「あ……あぁ……」
上条「あんの野郎おおおおぉおぉぉおおおおおぉぉおおぉおぉぉおおお!!!!」
インデックス「ど、どうしたのとうま!?」
上条「ちょっとここにいろ…」
インデックス「えっ?えっ?」
上条「すぐに帰ってくるから…」
ガチャッ
インデックス「あっ…!」
ツゥチィミィカァドォォォォォ!!!!
ドウシタ!!カミヤン!
インデックス「……」ジワッ
ウワッ チョッ タンマ!!!
インデックス「……!」プルプル
ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
上条「ただいまー」
インデックス「とうま!おかえり!」
インデックス「私、ちゃんと我慢出来たんだよ!」
上条「よし、その調子だ!」
インデックス「ふっふーん!あっ、それでどこの遊園地だったの?」
上条「あぁ、今ネズミーランドへのチケットをもぎ取って来t……じゃなくて、ネズミーランドだったよ」
インデックス「前にテレビで見たんだよ!今はクリスマスの飾り付けがしてあるって!」
上条「じゃあ近いうちに行かないとな」
インデックス「うん!」
インデックス「遊園地に行けるよ!」
スフィンクス「やったねインちゃん!」
上条「ったく…やれやれ」
インデックス「あっ、そろそろこんな時間なんだよ」
上条「んじゃー寝るか」
インデックス「うん…」
上条「今日は……さっきああ言ってたけど、どうする?」
インデックス「ゆっくり段々だから…まだ一緒がいいんだよ」
上条(この会話で察したとは思うが)
上条(俺たちは同じベッドで寝ている)
上条(トイレもお風呂も一緒じゃないとダメな奴が寝る時には離れるなんて無理な話だ)
上条(正直ちゃんと眠れないし、この若さピチピチの理性が持つかもわかったもんじゃない)
上条「不幸だ…」
上条「じゃあ、おやすみ…」
インデックス「おやすみ、とうま」
上条(くそっ、土御門のせいで変に意識しちまう…)
上条(まあ、今まで意識してなかったのかと言われるとそれは別問題だが…)
インデックス「ねえ、とうま」
上条「な、なんでせうか?」
上条(こっち向かれると色々近いぞ…!)
インデックス「今日は、ありがとう」
インデックス「私…嬉しかったんだよ」
インデックス「お、おやすみ!」
上条「お、おう…」
上条「……」
インデックス「……」
上条(どうしよう…寝れないくらい空気が甘酸っぱくなってる…気がする)
インデックス「……」ソワソワ
上条(インデックスも眠れてないみたいだな)
インデックス「……」チラッ
上条(あっ、こっち見た)
インデックス「……」ペチペチ
上条(寝たフリですよ、寝たばっかりの人にそんな事したら普通起きますよ)
インデックス「……」ギュッ
上条(!!)
上条(落ち着け…KOOLになるんだ)
上条(最近のインデックスはよくこうやってくっついてきてただろ)
上条(だからここまで緊張しなくても大丈夫だろ…!俺!)
インデックス「……」ギュッ
上条「……」
ギュッ
インデックス「!!?」
インデックス「お、起きてたの?」
上条「上条さんは睡眠中ですよ」
インデックス「喋ってるもん」
上条「上条さんは睡眠中ですよ」
インデックス「……」
インデックス「じゃあ、私も睡眠中だから、仕方ないよね…」
ギュッ
インデックス(とうまは、すぐどっか行っちゃいそうだから)
インデックス(不安になるし、心配もするんだよ)
インデックス(でも、これからは今日言ってくれた事を信じて待つから)
インデックス(だからこれは最後のわがままって事で…許してくれたら、嬉しいな)
おわり
109 : 以下、名無しにかわりましてVIP... - 2011/12/10(土) 00:06:41.41 B4SZ1HnoO 44/44新約3巻が出る前に書こうとおもったけどギリギリ過ぎちまった
ここまでありがとう
俺ならイギリスに送り返したいわ。
あやめ速報で最初に纏めた禁書SSって……