梓「いよいよ映画公開…」
梓「ここまで長かったなぁ」
梓「スクリーンで唯先輩を観れるなんて夢みたい///」
梓「しかもメモリアルフィルムの特典があるなんて…」
梓「これは何としても唯先輩のフィルムをゲットしなきゃ…!」
梓「よーし!一回目行ってこよう!」
元スレ
梓「よーし!メモリアルフィルム集める!」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1322688076/
一回目終了
梓「うう…グスン…感動した…」グス
梓「いい映画だったなぁ…」ジーン
梓「さて、では早速半券をシートに貼ろう」
ペタ
梓「ふふふ…」
憂「あ!梓ちゃん」
梓「あ、憂。憂も映画観てたの?」
憂「うん!」
梓(公開初日に来るとはさすが憂…。私も負けてられない!)
二回目終了
梓「また泣いちゃった…」グス
梓「本当にいい映画だなぁ…」
梓「ではまた半券を、と」
ペタ
憂「あ。梓ちゃんだ」
梓「憂!また来てたの?」
憂「うん。実はこの…ほら、メモリアルフィルム欲しくて」エヘヘ
梓「あ、実は私も…」
憂「そうなんだ!じゃあ次は一緒に行こうよ」
梓「うん!」
三回目終了
梓「あー面白かった」
憂「私三回目なのにまた泣いちゃったよ~」
梓「私もちょっと危なかったよ。じゃ早速半券貼ろっか」
憂「うん!」
ペタペタ
シート『フィルムゲットだよ』
梓「よし!窓口に行って交換してこよう!」
憂「すみませーん。半券三枚集めたのでフィルム貰いたいんですけど」
映画館スタッフ「はい、じゃあこれ。どうぞ」
憂「あ、澪さんのシーンだ…」
梓「私もください」
映画館スタッフ「はい、どうぞ」
梓「あ、和先輩のシーン…」
憂「あのーすみません。これって選べないんですか?」
スタッフ「あーこれはランダムってことになってるのでそれはできないんですよ」
梓「そうですか…」ガックシ
憂「梓ちゃん、どのシーンが欲しかったの?」
梓「え?ゆ、唯先輩のシーン…///」
憂「あ!私も!じゃあまた一緒に三回観に来ようよ」
梓「…うん!」
四回目終了
梓「ふう、面白かったね」
憂「私また泣いちゃった」
梓「じゃ、シートに半券貼ろっか」
ペタペタ
客「あ、すみません。ちょっといいですか」
梓「はい?」
客「ボク、半券集めてるんですけどもし良かったら譲ってくれませんか…?」
梓「あ、いや、私達も集めてるので…」
客「ええと…タダとは言いません。1000円でどうですか?」
憂「すみません、私達ももう4回来てて…だから、その…」
客「そうですか…。失礼しました…」トボトボ
憂「ああいう集め方もあるんだね」
梓「うん…。でもあんな物乞いみたいなことはしたくないなぁ…」
憂「そうだね。地道に集めよっか」
梓「うん!…あ、今日あと二回上映するみたいだから席とっとこうよ」
憂「梓ちゃん張り切ってるねー」
梓「…///」
六回目終了
梓「…ふう」
憂「面白かったねー」
梓「え?あ、う…うん。じゃあ早速半券貼ってフィルム貰いに行こ!」
ペタペタ
シート『二回目のゲット!』
憂「すみませーんフィルムくださーい」
スタッフ「はいはい、二人分ですね。どうぞ」
憂「…?これは…なんだろ?空かなぁ?」
梓「私はトンちゃんのシーンだ…」
憂梓「……」
憂「も…もう三回頑張ろう!」
梓「う、うん」
七回目終了
梓「ふぅ…」
憂「面白かったー」
ペタペタ
澪「ん?梓に憂ちゃん。二人とも来てたんだ」
梓「あ、澪先輩」
憂「こんにちは」
澪「いやー面白かったなー映画!私途中で泣いちゃったよ///」
梓「そ、そうですねー」
憂「私も泣いちゃいました」
澪「ん?梓はあんまり感動できなかったのか…?」
梓「い、いえ!そんなことないです!とっても感動しました!」
澪「そうかそうか。うんうん」
梓「…あの、澪先輩はこのあともう帰るんですか?」
澪「うん。そのつもりだけど」
梓「あの…でしたらその…えと…は、半券を…」
憂「梓ちゃん…?」
澪「え?なに?よく聞こえないぞ」
梓「あっ、い、いえ!何でもありません!」
澪「??」
梓「し、失礼します!ほら、行こ!憂!」
憂「それじゃあ澪さん、失礼します」
澪「うん、またな」
梓(あ、危ない…。危うく乞食みたいなことをするところだった…)
九回目終了
梓「……」
憂「さすがに台詞とか覚えちゃったね」
梓「そうだね…」
ペタペタ
シート『もう三回目ゲット』
梓(…『もう』、か…)
憂「じゃ、フィルム貰ってこよっか。今度こそお姉ちゃんが当たるといいなぁ」
梓(今度こそ…今度こそ…)
スタッフ「はいどうぞ(この子達マジで9回分集めちゃってるよ…)」
憂「あ…。梓ちゃんのシーンだ…」
梓「私は…ああ、これ空港に入る前のシーン切り替えのところだ」
憂「またハズレかぁ…。あ、ち、違うよ?梓ちゃんがハズレって事じゃなくて、その…」アセアセ
梓「わかってるよ。…はぁ、また三回観ないとだめかぁ…」
憂「でも映画面白いしいいよね~」
梓「そ、そうだねー…あは、あはは…」
客「すみませーん!どなたか半券譲っていただけませんかー!」
憂「わ…あの人メガホンまで使ってるよ…」
梓「ああはなりたくないよね…」
憂「うん…」
11回目終了
梓「……」
憂「私もう台詞全部言えるようになっちゃった」
梓(さすがに辛くなってきた…)
ペタペタ
和「あら、あなたたち」
憂「あ!和ちゃ……和さん!」
和「いいわよいつも通りで。二人も観に来てたのね」
梓「はい…」
和「あら?梓ちゃん、もしかしてあんまり面白くなかった?」
梓「いえ…そういうわけではないんですけど…」
憂「…和ちゃん、半券余ってない?」
梓「ちょっ、憂!?」
和「半券?…ああ、もしかしてこのシートの…メモリアルフィルム?っていうの?これ集めてるの?」
憂「うん…。もし和ちゃんが半券いらないなら、貰ってもいい…?」
和「いいわよ。はい、どうぞ」
憂「わぁー!ありがとう和ちゃん!」パァァ
梓「……」
和「じゃあ私、もう帰るね。二人もあまり遅くならないようにしなさい」
憂「はーい」
梓「……」
憂「あ…ごめん、梓ちゃんも半券欲しいよね…。私だけ貰うのってずるいよね…」
梓「そ、そんなことないよ!気にしなくていいから!」
憂「でも…」
梓「それよりほら!12枚目集まったんだから早くフィルム貰ってきなよ」
憂「う、うん…。じゃあちょっと行ってくるね」タタタ
梓(うぎぎ…)
五分後
憂「はぁ…校門のシーンだったよ…」トボトボ
梓「そ、そっか…。残念だね…」
梓12回目、憂13回目終了
梓「今度こそ唯先輩を当てる!」ペタペタ
憂「梓ちゃん頑張って!」
梓「すみません!フィルム下さい!」
スタッフ「は、はい…どうぞ…」
梓「……さわ子先生と律先輩のシーン…」ガクッ
憂「大丈夫だよ梓ちゃん!次こそは当たるよ!」
梓「うう…」
梓14回目、憂15回目終了
梓(なんかもう全然感動しなくなってきた…)
憂「じゃあ梓ちゃん!私フィルム貰ってくるね!」
梓「うん…頑張って…」
五分後
憂「はぁ…はぁ…」タタタ
梓「あ、憂。どうだった…?」
憂「梓ちゃん!これ見て!」
梓「…?…こ、これは!」
梓「ゆ、唯先輩の笑顔ドアップのシーン!!?」
憂「大当たりだよ!やったぁ!!」
梓「な、なんと……!」
憂「良かったぁ~やっと当たったよ~」
梓(いいなぁ…)
憂「あ…」
梓「……」
憂「ご、ごめんね…。梓ちゃんもこれ欲しいよね…」
梓「うん…」
憂「で、でもこれは…その…私も梓ちゃんにあげたいけど…えっと…」
梓「い…いいよ別に…。そんなの悪いよ…」
憂「…梓ちゃん…」
梓「私も自分で当てるから…」
憂「……ごめんね。じ、じゃあ私帰るね…」ソソクサ
梓「うん…」
梓15回目終了
梓(うう…さすがにもう飽きちゃったよ…)
梓(でもこれで15回…!フィルムを貰える…!)
ペタペタ
シート『すごいね五回目ゲット』
梓(何が『すごいね』よ…。今度こそ当ててみせるんだから…)
梓「すみません!フィルムください!」
スタッフ「ど、どうぞ…」
梓「唯先輩こい!こい!!」
梓「…」
梓「……」
梓「きたああああああああああああああ!!」
梓「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!っしゃああああああああああああ!!」
梓「うおあああああああああああああ!!」
梓「……あ?」
梓「こっ…これは…!?」
梓「ち、違うっ!」
梓「これは唯先輩じゃなくて唯先輩に変装してる憂のシーンだ…!」
梓「……」
梓「う…あ…」
梓「あああああ……」ガクッ
スタッフ「お、お客様……大丈夫ですか?」
梓「くっ…そぉぉぉ……」オォォ…
紬「あら?梓ちゃん?」
梓「あ…む、ムギ先輩…」
紬「どうしたの?何か叫んでたみたいだけど…」
梓「い…いえ…えっと、あ、映画に感動したあまり、つい…」
紬「そ、そう?それならいいんだけど…」
梓「あっ!そ、そうだ!ムギ先輩!半券余ってないですか!?」
紬「半券…?…ってこれのこと?」ピラッ
梓「そ、それです!それ下さい!」
紬「え?これを?どうして?」
梓「下さい!お願いします!お願いします!!」
紬「い、いいけど…でもこれただのゴミよ?」
梓「ゴミじゃないです!お宝への大事な大事な道標なんです!」
紬「お宝…?あ、もしかしてメモリアルフィルム?…だっけ」
梓「そうです!お願いしますムギ先輩!半券ください!!」
紬「あ…う、うん…。はい、どうぞ」
梓「やった!!ありがとうございますムギ先輩!!」
梓「あ!お礼にこの空港のシーンのフィルムを差し上げます!」
紬「あ、ありがとう……」
18回目終了
梓「はぁ…はぁ…これでフィルム貰える…」
梓「へ、へへへ…ふへへへへへ…」
ペタペタ
シート『気力と体力の六回目!』
梓「フィルムゥ…フィルムくださぁい…」ユラァ
スタッフ「は、はい…。あの…顔色が優れないようですが大丈夫ですか…?」
梓「いいから早く…!早くフィルムを…!」ゼェゼェ
スタッフ「ど、どうぞ…」
梓「へ…へへへへ…」
梓「!?」
梓「ま、また空港の風景、だと…?」
梓「の…」
梓「ノオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
律「うわっ!?梓!?何絶叫してんだお前!?」
梓「グオオオオオオオオオ!!ウオオオオオオオオオオ!!!」
律「お、おい梓!どうしたんだよ!おい!」ユサユサ
梓「ハッ…?! り、律先輩……?」ハァハァ
律「何なんだよ一体…?怪我でもしたのか?」
梓「あ…い、いえ…あまりにも映画が素晴らしかったもので、つい感情が爆発してしまって……」フーフー
律「そ、そうか」
梓「と、ところで律先輩…半券持ってませんか?」ハァハァ
律「ん?半券?あぁ、これか?」ピラッ
梓「それだッ!エスト!EstoEstoEsto!!!!」
律「うわっ、なんだお前!?」
梓「は、ははははははやくそれを私に…!」
律「へ?何?これ欲しいの?」
梓「コクコクコクコクコク」
律(ははーん…)
律「さては梓、メモリアルフィルムとやらがお目当てだな…?」
梓「そうです!だから早くその半券ください!!さぁ!!」シャッ
律「おおっとぉ!危ない危ない!んー…いやー…私も実はフィルム欲しくてさぁ~…でもまぁ梓がどうしても欲しいってんなら譲ってやらんこともないけど、タダっていうのもなぁ…?」ニィ
梓「い、いいいいいいいくら払えばいいんですか!!?」
律「んー…5000円かなぁ~?」ククク
梓「はい!はい買った!五千円どうぞ!さぁ早くその半券下さい!」
律「おわっ!ちょっ…冗談だよ!普通に券買うより高い金払ってどーすんだよ!いいよタダでやるよ。ホレ」
梓「ありがとうございます!ありがとうございます!!」ハフハフ
律(そんなにフィルム欲しいのかよ……)
21回目終了
梓「くひっ…くひひひひひひ…」ペタペタ
シート『感動の七回目』
梓「ぬひ…ぬひひひひひ…いひひひひひひ」
スタッフ「ど、どうぞ……」
梓「はぁぁぁぁ~…」フシュゥゥ
梓「はぁはぁはぁゆいせんぱいゆいせんぱいゆいせんぱいのフィルム……」
梓「…」
梓「……」
スタッフ「お…お客様…?」
梓「あ…」
梓「ああ…」
梓「ごおおおあああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
梓「律先輩のオデコシーンンンンンンンンンンンン!!!!」
梓「ぬっ…ぬおおおおおおおおおおおおおああああああああああ!!ばあああああああああああああああ!!」ガンガンガンガン
梓「どっどどどどどどおおおいうこっちゃこりゃああああああああああ!!?」
スタッフ「お、お客様!他のお客様のご迷惑に…」
梓「ふざっふざけんなクソったれがああああああああああああああああ!!」
梓「なんんんで当たらないんだ!!?おいお前!!なんで唯先輩が当たらないんだあああああああ!!?」
スタッフ「け…警察を呼びますよ!?」
梓「ガアアアアアアアアアア!!こんな商売許されんのかよおおおおおおおおおお!!ああああああああああ!?」
梓「クソがあああああああああああああっ!!」シャカシャカシャカシャカ
梓「うおおおおおおおお!!半券!半券半券半券半券半券半券半券半券半券半券半券!!」
梓「半券はどこだあああああ!!どこにある!!!」
梓「ここか?」
梓「ん?ここにあるのか?」
梓「ねええええええっええええっええ!!半券がねえええええええええええ!!!」
梓「はっ」
梓「うへへへへへゴミ箱ぉぉ…ゴミ箱漁れば出てくるはずだああああぁぁぁぁ…」ガサゴソ
梓「へへへっぐへへへへへへ…私の半券どぉこだっ???」ガサゴソ
梓「ポップコーン」ポイ
梓「ジュースのカラ」ポイ
梓「レシート」ポイ
梓「ティッシュ」ポイ
梓「…」
梓「…」ピクピク
梓「無いじゃねえかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
梓「あびゃああああああっああああっああっあああああああっあ!!!」
純「ちょ、ちょっと梓!何やってんの!?」
梓「ぐああああああああああああっあっあっ!!!」
純「梓っ!ねえ梓ってば!!」ユサユサ
梓「んぼおおおおおおおおおおおおあああああああああ何故だああああああああああああああああああ!!」
純「梓!!しっかりしてよ!!」パシンパシン
梓「うがッ」
梓「…はっ」パチクリ
純「もう…一体どうしたのさ?」
梓「じ、純…」
純「どうしたの梓?こんなに取り乱して梓らしくないよ」
梓「純…」ブワッ
梓「う…うあああぁぁん……うぐっ…あ……あぁぁぁぁん…」ポロポロ
純「……も~…何なの一体…」ナデナデ
梓「ふぃ、ふぃるむが…ふぃがぁぁ…」ポロポロ
純「フィルム?」
梓「ゆいぜんばいのふぃるむが…エグッ…当たらなぐでぇぇ…」ポロポロ
純「うんうん」
梓「半券…半券欲じいのに…ヒック…どこにもなぐで…わだじ…もうお金もなぐで…」ポロポロ
純「…はぁ~…なるほど、そういうことだったか」
梓「う…うええええぇぇぇぇん…」ポロポロ
純「はいはいもう泣かない。はー…しょうがないなぁ梓は」ゴシゴシ
梓「エグッ…ヒック…」
純「実は私も澪先輩のフィルム欲しくて集めてたんだけどさ…」
純「はいこれ。三枚分溜まったシート。梓にあげるよ」
梓「…ヒック…」
梓「…いいの…?」
純「ん、まぁそりゃ私もフィルムは欲しいけどさ!そんな風に泣かれちゃあね」
梓「純…」
純「ホラホラ!私の気が変わらないうちに早くフィルム交換してきなよ」
梓「う…うぅぅ…ありがとう…」
純「どーいたしまして!」
梓「純…ありがとう…本当にありがとう…」
唯「あー映画面白かったー」トコトコ
唯「すみませーん」
スタッフ「はいはい」
唯「半券たまったのでフィルムくーださい!」
スタッフ「はい、どうぞ。最後の一枚ですよ」
梓「!?」
唯「えへへーやった~。どれどれ~?」
唯「ありゃ…?私が歌ってるシーンだ」
唯「なぁんだ~。自分のは別にいらないや」
唯「えい」ビリッ
梓「…」フラッ
梓「フ」バタ
梓「フハハ…」
梓「フゥーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」ゲラゲラゲラゲラゲラ
純「あ…梓!?梓ぁーーーーーーーーーーーーーっ!!」
映画『けいおん!k-on!』12月3日(土)全国ロードショー