ほむら「暁美ほむらです、よろしくお願いします」
まどか「!?」
ほむら(また…一からやり直しね…)
ほむら(でも私は絶対にワルプルギスの夜を倒してみせる…!)
ほむら(絶対にまどかを守ってみせる!)
ほむら(まどか…!)チラッ
まどか「…」プイッ
ほむら「?」ホムッ
ほむら(気のせいかしら…目をそらされたような…)
元スレ
まどか「暁美さんなんて知らないもん」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1318932235/
「前の学校ry」
ほむら(このやり取りも何回目なのかしら…)
ほむら(早くまどかに警告をしないとね)
ほむら「ごめんなさい、緊張しすぎたみたいで…保健室に行ってもいいかしら?」
ほむら「大丈夫、係りの人に連れていってもらうから」
まどか「…」ジィー
さやか「まどか、そんなに転校生が気になるの?」
まどか「えっ?ち、ちがうよぉ!」
さやか「そう?」
ほむら「…」
まどか「!」
さやか「あれ?転校生何かよう?」
まどか「…」
ほむら「鹿目まどかさん…あなたがこのクラスの保健係よね?」
まどか「うぅ…」プイッ
ほむら「え?」
さやか「どうしたの?まどか、あんた保健係でしょ?」
まどか「うん…」
さやか「転校生、保健室に行きたいの?」
ほむら「え、ええ」
さやか「だってさ、連れていってやりなよ」
まどか「…うん」
ほむら(何かいつもよりぎこちないわね…)
まどか「えと…こっちだよ」
ほむら「ええ」
まどか「…」スタスタ
ほむら「…」スタスタ
ほむら(おかしいわね…いつもなら一言二言会話するのに、今回は…)
まどか「あの…あ、暁美…さん?」
ほむら(きた!)
ほむら「何かしら?」
まどか「その…暁美さんは…前に…」
ほむら「ほむらでいいわ」
まどか「あっ…ほ、ほむ…ほむ…暁美さん!」
ほむら「えっ?」
まどか「ほ、保健室はこの先だから!」
ほむら「え、ええ…」
まどか「わ、私は先に帰ってるね?」ダッ
ほむら「あっ…まどか?」
ほむら「…」ポツーン
ほむら「私何か嫌なことしたかしら…?」
ほむら「それに…暁美さんって…」
ほむら「ほむぅ…」
ほむら(考えても仕方がないわ…次の機会で言えばいいわね)
休み時間
ほむら「さて…毎回巴マミに敵対視されると面倒だわ」
ほむら「今回は巴マミを味方につけるわ」
ほむら「そうと決まれば、早速3年の教室に…」
ほむら「あの、すみません」
「あれ?君2年生だよね、どうしたの?」
ほむら「巴マミさんを呼んでもらってもいいですか?」
「巴さん?うん、わかった、そこでまってて?」
「巴さん、起きて」
マミ「ん…?」
「巴さん、お友達が呼んでるよ、後輩かな?」
マミ「お、お友達?」
「あれ?違うの?」
ほむら「…」ペコッ
「ほら、あの子」
マミ「えっと…あ、ありがとう!あの子は私のお友達よ!」
「そ、あの子待ってるよ?」
マミ「う、うん!」
ほむら「急に呼び出してごめんなさい」
マミ「ええ…」
マミ(誰?)
ほむら「ここでは…屋上に来てもらってもいいかしら?」
マミ「…わ、わかったわ」
ほむら「…」スタスタ
マミ「…」スタスタ
マミ(誰なんだろ…私にお友達は…)
マミ(い、いるもん!)ブンブン
ほむら「?」
ほむら「屋上についたわね」
マミ「ええ…」
ほむら「巴マミ…あなたに大切な話があるの」
マミ「大切な話…?」
ほむら「ええ、とても大切な話よ」
マミ「なに…?」
ほむら「巴マミ…あなたは魔法少女よね?」
マミ「!?」
マミ「な…なんでそれを…?」
ほむら「私も、魔法少女だからよ」
マミ「え…!?でもなんで私のことを…」
ほむら「それは…」
ほむら(巴マミ…まどかが契約するまでは一人だったわよね)
ほむら(なら…)
ほむら「私…あなたに憧れていたんです!」
マミ「えっ?私に?」
ほむら「ええ…そして私もあなたのような魔法少女になりたいんです」
マミ「私のような…」
ほむら「だから…巴マミ…私の仲間に…私と一緒に戦ってくれませんか?」
マミ「!!!」
ほむら(よし…)
ほむら「そして…私の友達になってください!」
ほむら「その…私、転校してきたばかりで…友達がいないので…」
マミ「…」
ほむら「?」
ほむら(あれ?)
マミ「う…うぅ…っ」ポロポロ
ほむら「えっ?」
ほむら(う、うそ?泣いちゃった?)
ほむら「あ、あの…」
マミ「うぅ…ご、ごめんなさい…嬉しくって…」
ほむら「あ、はい」
マミ「ぐすっ…ありがとう…あなた、お名前は?」
ほむら「暁美ほむらです」
マミ「そう…暁美さん!」ガシッ
ほむら「ほむっ?」
マミ「ほんとうに…私の仲間に…」
マミ「私のお友達になってくれるの!?」
ほむら「え、ええ…」
マミ「…ありがとう…暁美さん…!」
ほむら「あ、あの…」
マミ「私ね…今までずっと一人だったんだ…」
マミ「お父さんとお母さんは事故で…だから家じゃ一人だし…」
マミ「魔法少女だから遊んだりもできなくて…友達がい…少なかったの」
ほむら「…」
ほむら(まあ…その気持ちはわかるわ)
ほむら(私だって…最初は…)
マミ「だからね…?暁美さんがああ言ってくれて…すっごく嬉しいの!」
マミ「暁美さん…ありがとう!」
ほむら「え、ええ…私こそ…と、巴さん、これからは私と一緒に戦ってくださいね?」
マミ「もちろんよ!」
ほむら(よし…これで…私が巴マミの仲間になれば)
ほむら(巴マミがまどかに魔法少女を勧めることはなくなる可能性があるわ!)
ほむら(とりあえず、作戦成功ね)
マミ「そうだ!」
ほむら「?」
マミ「私たち、お友達なのよね?」
ほむら「…ええ」
マミ「じゃあ、お昼一緒に食べましょうよ!」
ほむら「え?」
マミ「い…嫌…?」
ほむら「いえ…構わないわ」
マミ「やった!てへへ…じゃあお昼ここで食べましょう!」
ほむら「わかったわ、じゃあ巴さん、私はここで…」
マミ「あっ、待って!」
ほむら「何かしら?」
マミ「お友達なんだから、『暁美さん』と『巴さん』はやめましょう!」
ほむら「…?」
マミ「私は『ほむらちゃん』って呼んでもいい?」
ほむら「え…」
ほむら(それは…まどかだけが私に…)
まどか『暁美さん』
ほむら「あ…ええ…わかったわ」
マミ「やったぁ!ありがとう!ほむらちゃん!」
マミ「じゃあ私のことは『マミさん』?それとも『マミちゃん』?」
ほむら「…マミさんで」
マミ「そう!じゃあお昼休みにまたここでね!ほむらちゃん!」
ほむら「ええ…じゃあ」
ほむら(巴マミからほむらちゃん、だなんて…)
ほむら(そんなの絶対おかしいわよ…ね?)
ほむら(でも、これも…まどかのため…!)
ほむら(まどかを守るためなら…私は…!)
次の休み時間
ほむら「…」
さやか「ねね、転校生!」
ほむら「何かしら?」
仁美「今日のお弁当、私たちと食べませんか?」
まどか「えっ?」
ほむら「?」
さやか「転校生はまだ、この学校に馴れてないでしょ?」
ほむら「ええ…一応」
ほむら(まどか?)
さやか「だから私たちが友達になって、手取り足取りいろいろ教えちゃうよ!」
仁美「そうですね!」
まどか「えっ…」
ほむら「私は…」
ほむら(しまった…巴マミとの約束が…)
まどか「…さやかちゃん、仁美ちゃん」
さやか「なに?」
仁美「?」
まどか「私は、ほ…暁美さんとは…ちょっと」
ほむら「!?」
さやか「えっ?」
仁美「何でですの?」
まどか「それは…」チラッ
ほむら「まどか…?」
まどか「うぅ…な、名前で呼ばないで!」プイッ
ほむら「!!!」
ほむら「え…?」
さやか「ちょっと!転校生に失礼でしょ!」
まどか「…だってぇ」
仁美「さやかさんも…」
さやか「あ、えーと…ほむらでいい?」
ほむら「…ええ」
さやか「うん、まどか、ほむらに失礼だよ!」
まどか「…」
ほむら「まど…か、鹿目さん…?」
キーンコーンカーンコーン
まどか「…チャイム鳴ったよ?」
ほむら「え…ええ…」
さやか「まどか…?」
仁美「?」
まどか「…」プイッ
「―ここではこの公式を使って―」
ほむら「…」
ほむら(どういうことなの…?)
ほむら(私…まどかに避けられてる…?)
ほむら(うそでしょ…?)
ほむら(そ、そうよ…うそに決まってるわ…!)
ほむら(こんなところで絶望するわけにはいかない…!)
ほむら(でも…どうして…?)
ほむら(目も合わせてくれないし…)
ほむら(まどか…何で…?)
ほむら(私が嫌いなの…?)
ほむら「…まどかぁ」
まどか「…」チラッ
昼休み
まどか「…」ジィー
ほむら「…」
さやか「えと…ほむら、まどかはあんな事言ってるけどさ」
ほむら「…」
さやか「きっと緊張してるだけだから、気にしないでよ!」
ほむら「…ええ」
さやか「だから一緒に食べない?」
ほむら「…ごめんなさい、私用事があるから」
さやか「あっ…そうなの?」
ほむら「ごめんなさい」
さやか「いいよいいよ!なら明日は?」
ほむら「わかったわ、なら明日は一緒に」
さやか「うん!」
ほむら「じゃあ私は」
まどか「…」
まどか(ほむらちゃん…)
屋上
マミ「あっ!ほむらちゃん!」
ほむら「待たせたわね、とm…マミさん」
マミ「ううん、待ってないから」
ほむら「そう、なら食べましょうか」
マミ「うん!」
ほむら(巴マミってこんなキャラだったかしら…)
マミ「あっ…ほむらちゃんのお弁当、美味しそうね」
ほむら「そうかしら?」
マミ「うん!」
ほむら「…食べる?」
マミ「いいの?」
ほむら「ええ」
マミ「ありがとう!なら私のも…ほら」
ほむら「ありがとう」
マミ「どういたしまして!」ニコッ
ほむら「…」
ほむら(そういえば巴マミの笑顔を見るの久しぶりね…)
マミ「私ね、お友達とお友達のおかずを交換することが夢だったの!」
ほむら「そうだったの」
マミ「ええ、だから今すっごく嬉しいの!」
ほむら「それはよかったわ」
マミ「てへへ」
ほむら「…」
ほむら(巴マミ…このまま行けば…)
ほむら(でも、巴マミはインキュベーターを信じきっている…ここがやっかいね…)
ほむら(今日はたしか、まどかとさやかが魔女とインキュベーターと接触する日)
ほむら(ここでヘマはできないわね)
ほむら「…」ホムッホムッ
マミ「ねえ、ほむらちゃん」
ほむら「何かしら」ホムッ
マミ「今日から一緒に魔女と戦ってくれる?」
ほむら「ええ、もちろんよ」
マミ「そっか、ふふ、ありがとう」
マミ「共闘するのは久々だし…凄く心強いわ」
ほむら「私もよ」
ほむら(巴マミ、精神はともかく、実力は確かなもの)
ほむら(精神の弱さを私が補うことができれば…!)
マミ「ありがとう、ほむらちゃん!」ニコッ
ほむら「…こちらこそ」
ほむら(ほむらちゃん、か…何でまどかは私を…)
ほむら「ほむ…」ハァ
マミ「ごちそうさまでした!」
ほむら「ごちそうさまでした」
マミ「さっそく、今日の放課後パトロールしにいかない?」
ほむら「構わないわ」
マミ「じゃあまた放課後ね!」
ほむら「ええ」
ほむら(そう…この日が重要なんだから…!)
キーンコーンカーンコーン
ほむら「…」
まどか「あっ」
まどか(ほむらちゃん…)
ほむら「…」ホムッ
まどか「…」ジィー
ほむら「?」チラッ
まどか「あっ」バッ
ほむら「あっ…」シュン
さやか(何今のやり取り)
さやか(まどか、今朝からずっとほむらの事見てるけど…)
さやか(話すときにはなんか…素っ気ないと言うか)
さやか(こう…冷たいのよね…まどからしくない)
さやか(うーん…なんでだろ…?)
さやか(むむむ…)
さやか(悩んでも仕方ないか)
さやか(よっし!ここは親友の為にさやかちゃん一肌脱いじゃいますからね!)
ほむら「まどか…」
ほむら(なんで目を合わせてくれないの…?)
ほむら(別に疚しいことなんて…してないわよ)
ほむら(まだ少ししか話してないのに…)
ほむら(どうして…嫌われちゃったのかな?)
まどか「…」チラッ
まどか(ほむらちゃん…間違いないよ…あのほむらちゃんだよ…!)
放課後
ほむら(悩んでも仕方がないわ…こうなったら…)
ほむら(直接聞くしかないわ!)
ほむら「まd…か、鹿目…さん」
まどか「…なにかな?」
ほむら「…えっと」
ほむら(やっぱり…目を合わせてくれないのね)
ほむら「その…私って気持ち悪い?」
まどか「えっ?そんなわけないよ!!」バッ
ほむら「あっ」
まどか「あっ」
まどか「…」プイッ
ほむら「なら…私って…うるさい?」
まどか「そ、そんなことないよ!」
ほむら「じゃあ…なんで鹿目さんは私を…どこか悪いところあった?」
ほむら「あったら…私直すから!」
まどか「暁美さんは…何も悪いところなんてないよ…」チラッ
ほむら「なら…なんで私を…」
まどか「そ、それはぁ…」
まどか「ご、ごめんなさい!暁美さん!」ダッ
ほむら「あっ…まどかぁ…」
ほむら「どうして…」ウルッ
ほむら「…っ」ゴシゴシ
ほむら(駄目よ…ここで挫けちゃ…!)
ほむら(頑張りなさい!暁美ほむら!)パンッ
ほむら「…よし」
ほむら「巴マミが待っているわ…行こう」
さやか「あっ、まどか」
まどか「ごめんね、さやかちゃん待たせちゃって」
さやか「私はいいよ…でもまどかはいいの?」
まどか「えっ?」
さやか「まどか、今日何かあったの?変だよ?」
まどか「そんなこと…ないよ」
さやか「あるって、何でほむらに冷たくするの?」
まどか「えっ?私ほむらちゃんに冷たくなんかしてないよ!」
さやか「いやいや…あれはどー見ても冷たかったよ」
まどか「そうかなぁ…?」
さやか「え?自覚なし…?」
まどか「う、うん…」
さやか「えぇー?」
まどか「私は…ほむらちゃんが…」
さやか「ん?」
さやか「まどか、あんた今ほむらちゃんって…」
まどか「?」
さやか「いや、だから今ほむらちゃんって言ったでしょ?」
まどか「え?うん…」
さやか「あんた学校じゃ暁美さんって言ってたじゃん」
まどか「あっ…それは…」
さやか「何か理由でもあるの?」
まどか「えっとぉ…」
まどか「そ、その…ね?」モジモジ
さやか「どうしたのさ?」
まどか「誰にも言わないって…約束してくれる?」
さやか「うん、わかった」
まどか「ありがと…じゃ、じゃあ…さやかちゃんにだけ…話すね?」
さやか「了解!」
まどか「ほ…ほむらちゃんを見てるとね…」
さやか「うん」
まどか「そ、その…ど、ドキドキするの…///」
さやか「うん」
さやか「…」
さやか「うん?」
まどか「///」
さやか「えぇ?」
さやか「それって…ほむらが好きってこと?」
まどか「///」コクッ
さやか「…」ポカーン
まどか「へ、変…だよね?」
まどか「おかしい…よね?」
さやか「えっ?あっ…えぇーと…」
さやか(まさか親友にこんな一面があったのは…)
まどか「うぅ…」
さやか「あ!いや!変じゃないよ!」
まどか「ほんと?」
さやか「う、うん…」
まどか「よかった…私が変なのかと思っちゃって…」
さやか「そ、そっか」
まどか「だからね?ほむらちゃんを見てると…えっと…」
まどか「は、恥ずかしくなっちゃうんだ」
さやか「だからあんな態度取ったの?」
まどか「たぶん…」
さやか「へぇ…」
まどか「や、やっぱり変かな?」
さやか「いや、変じゃないよ…」
さやか「まどかはさ、ほむらが好きなんでしょ?」
まどか「うん///」
さやか「…一目惚れ?」
まどか「そう…なのかな…実際にほむらちゃんを見たのは初めてだったし…」
さやか「実際に?」
まどか「あっ、気にしないで?」アセッ
さやか「うん…」
さやか「ま、私は女同士だろうが、男同士だろうが、人の恋には文句はつけないよ」
まどか「さやかちゃん…!」
さやか「つまりあれかー?まどかは一目惚れしたほむらちゃんに素直になれないってこと?」
まどか「う、うん///」
さやか「なるほどねぇ…」
さやか「好きな人に素直になれない…かぁ」
さやか「うん、私にもわかるよ、その気持ち」
さやか「よっし!さやかちゃんは鹿目まどかの恋を応援しよう!」
まどか「さやかちゃん…ありがと!」
さやか「只今より鹿目まどかの恋を応援し隊を結成するであります!」
まどか「てぃひひ!なにそれ?」
さやか「隊長は私、美樹さやかであります!」
まどか「さやかちゃん、わけわかんないよ」ウェヒヒ
さやか「じゃあ作戦第一号いくよ?」
まどか「?」
さやか「その名もプレゼントでほむらの気を引こう作戦!」
まどか「そのまんまだね、てぃひひ」
さやか「ってことでさ、一旦家に帰って二人でほむらのプレゼント買いに行こうよ」
まどか「でも…CD屋に行かなくてもいいの?」
さやか「いいよ、こっちが最優先!」
まどか「ありがと、さやかちゃん!」
さやか「じゃあさ、帰ったら準備してきてよ」
まどか「うん」
さやか「待ち合わせは…いつものとこでね」
まどか「わかったよ」
さやか「じゃあ私の家はこっちだから、またね」
まどか「うん、また後でね、さやかちゃん!」
ほむら「ごめんなさい、待たせてしまったわ」
マミ「ううん、大丈夫よ…だって私たちお友達だもんね!」
ほむら「…そうね」
マミ「ほんとはね?魔女と戦うのは怖かったんだけど…今は違うの」
ほむら「?」
マミ「だって…ほむらちゃんが一緒に戦ってくれるんだもん…」
マミ「もう何も怖くないわ」
ほむら「そう…ありがとう」
マミ「ほむらちゃんは、いつから魔法少女なの?」
ほむら「…ずっと昔よ」
マミ「ずっと昔?」
ほむら「ええ…」
マミ「そう…私もそれなりに長いこと魔法少女をやっているわ」
マミ「ずっと一人で…」
ほむら「マミ…さん…」
マミ「だからね、今はすごく嬉しいの」
マミ「ほむらちゃん…!」
ほむら「?」
マミ「一緒に…頑張りましょうね…二人で!」
ほむら「ええ、わかったわ」
マミ「てへへ…あっ!」
ほむら「!」
マミ「結界が…あるわね」
ほむら「そうみたいね」
ほむら(本当はインキュベーターを仕留めておきたかったけど…仕方ないわ)
ほむら(まどかが契約さえしなければ…後は私が…!)
マミ「よーし!ほむらちゃん!行きましょう!」
ほむら「ええ」
マミ「そうだ!チーム名は何にする?」
ほむら「ち、チーム名?」
マミ「そう、私とほむらちゃんの魔法少女タッグ名よ!」
ほむら「そ、そういうのは…ちょっと」
マミ「そう?出来ればかっこいいのが良かったのだけど…」
ほむら「こ、今度考えましょう」
マミ「そう…わかったわ!」
ほむら「早く行くわよ?」
マミ「ええ?」
ほむら(早くしないと…まどかが!)
ほむら(たしか…今回は使い魔だったわよね…?)
ほむら(使い魔と言えど、まどかを危険な目に合わせるわけには…!)
ほむら「…」
ほむら(あれ…いない?)
アンソニー「…」
マミ「さあ、ほむらちゃん!私たちの初陣よ!」
ほむら「え、ええ…」
ほむら(まどか…来てないのかしら…?)
まどか「お待たせ、さやかちゃん」
さやか「うん、じゃ行こっか」
まどか「うんっ!」
さやか「まどか、何をプレゼントしよっか?」
まどか「そうだね…んーと…」
さやか「そういえばさ、まどか」
まどか「なに?」
さやか「まどか新しいリボン買ったでしょ?」
まどか「これ?」
さやか「うん」
さやか「ならさ!ほむらにも同じのプレゼントしちゃいなよ!」
まどか「えっ?」
さやか「ペアルックだよ、ペアルック!」
まどか「ほ、ほむらちゃんとペアルック…///」
さやか「照れちゃってー、可愛いなぁまどかは!」
まどか「てぃひひ、やめてよぉ」
さやか「うりうりー」
マミ「ティロ・フィナーレ!」
ほむら「決まったわね」
マミ「うん!」
ほむら(結局まどか達はこなかった…でも好都合だわ)
ほむら(このまま、インキュベーターと接触させなければ…)
マミ「ねえ、ほむらちゃん!」
ほむら「なにかしら?」
マミ「せっかくだから、この後ケーキでも食べにいかない?」
ほむら「ケーキ?」
マミ「うん!」
マミ「駅前のデパート知ってる?」
ほむら「ええ」
マミ「あそこのケーキね、すっごく美味しいの!」
ほむら「そうなの」
マミ「だから二人で食べに行こうよ!」
ほむら「ほむ…」
ほむら(どうしよう…特にすることがあるわけじゃないけど…)
マミ「あ…い、嫌…かな…?」
ほむら「えっ?」
マミ「ご、ごめんなさい…調子に乗っちゃって…」ウルウル
ほむら「ちょ…」
ほむら(な、なんで泣きそうなのよ!)
ほむら「だ、大丈夫!私もケーキ大好きだから!」
ほむら「それに、調度お腹が好いていたの!」
マミ「一緒に…行ってくれるの?」
ほむら「う、うん!」
マミ「てへへ…ありがとう、ほむらちゃん」
デパート
さやか「さーて、じゃあ早速ペアルックのリボン買いにいこー!」
まどか「おー!」ウェヒヒ
さやか「まどか、元気あるねー」
まどか「うんっ、だってほむらちゃんとペアルックだもん!」
さやか「学校じゃあんな態度だった癖に…」
まどか「あっ…だってぇ…」
さやか「はいはい、じゃ行こっ?」
まどか「うん!」
同時刻
マミ「ついたね!」
ほむら「ええ」
マミ「ほむらちゃん、こっちだよ!」タタッ
ほむら「あっ、走ったら危ないわよ!」
ほむら(あんなにはしゃいでる巴マミは初めてだわ…)
マミ「きゃっ?」ドンッ
ヴィッペル「!?」
ほむら「マミ…さん、大丈夫?」
マミ「いてて…ごめんなさい」
ヴィッペル「いやwww大丈夫っすからwwwwww」
ほむら「もう…ごめんなさいね」
ヴィッペル「大丈夫wwwww大丈夫すからwwwwww」
マミ「じゃあ…」
ヴィッペル「おうwwwww」
ほむら(…変な人ね)
マミ「ごめんね?ほむらちゃん…」
ほむら「次からは気を付けなさい」
マミ「うん…」
ヴィッペル「うひょーwwwwwww」
さやか「…なにあの人」
まどか「ほむらちゃんとペアルック」ルンルン
さやか「ん…?」
まどか「どうしたの?」
さやか「いや…」
さやか(気のせいかな…今ほむらがいたような…)
さやか「…」キョロキョロ
さやか「うん、気のせいだね」
まどか「?」
さやか「行こっ」
まどか「うん」
マミ「ほむらちゃん、ここだよ!」
ほむら「うん」
ほむら(巴マミ…一応、先輩なのよね…)
マミ「ねぇねぇ、何食べる?」
ほむら「ほむ…」
ほむら(たしかに美味しそう…)
マミ「お金は私がだすから好きなのを食べてちょうだい?」
ほむら「え?いいの?」
マミ「お友達ですもの!当然よ!」
ほむら「あ、ありがとう…じゃあ私はこれで」
マミ「一つでいいの?」
ほむら「いや…マミさんに悪いし…」
マミ「気にしなくていいのよ?」
ほむら(二個…まあ今日は仕方ないわね)
ほむら「えっと…ならこれも」
マミ「うん!えっと…私はこれとこれ!」
ほむら「ありがとう」
マミ「てへへ…どういたしまして!」
マミ「じゃあ食べよ?」
ほむら「うん」
ほむら(巴マミのキャラが完全にいつもと違う…)
ほむら(でも…悪くはないわね…!)
ほむら「ほむっ、ほむっ」
マミ「ふふ、美味しい?」
ほむら「ええ」
マミ「そっか、よかった」
ほむら「マミさんはよく食べるのかしら?」
マミ「うん…魔女を倒した自分へのご褒美で買ってるんだ」
マミ「でもね、いつも一つで食べてたから今日はいつもより美味しいの!」
ほむら「そう…」
ほむら(ケーキ食べててそのスタイルは…)
ほむら(う、うらやましい…)
マミ「?」
ほむら(まさか巴マミと二人でこんな…)
ほむら(でも、最初のループの時の巴マミには助けられたわよね…)
ほむら(まさに先輩…だったわ)
ほむら(なのに…いつの間にか…敵視されて…)
ほむら「…」
マミ「ほむらちゃん、どうしたの?」
ほむら「あっ、いえ…」
ほむら(いえ、今回は違うわ…ならこのチャンスを逃しちゃダメよ)
ほむら(でも…巴マミと仲良くなれたかわりに…まどかが…)
ほむら(まどか…なんで私を避けるのかな…?)
マミ「ほむらちゃん」
ほむら「え?」
マミ「ほむらちゃん、悩み事あるでしょ?」
ほむら「!?」
マミ「やっぱり…ほむらちゃん、顔にでてるわよ?」
ほむら「そう…かしら…?」
マミ「うん」
ほむら「まあ…否定はしないわ…」
マミ「なら何でも私に言って?相談に乗るわ!」
ほむら「えっ…」
マミ「お友達が悩んでるのに、ほったらかしにはできないわ!」
ほむら「マミさん…」
マミ「ふふ、ほら何でも言って?」
ほむら(…よし)
ほむら「実は…大切な人に避けられてるの」
マミ「ほむらちゃんが?」
ほむら「ええ」
マミ「もっと詳しく教えて?」
ほむら「…実は―」
まどか「てぃひひ!」
さやか「ちゃんと買えたね」
まどか「うん!」
さやか「後はこれをほむらにプレゼントすれば作戦完了であります!」
まどか「そうだね」ウェヒヒ
さやか「さて…後はまどかが無事渡すことができるかだね」
まどか「…うん」
さやか「もう今日みたいな態度とっちゃダメだよ?」
まどか「うん…わかってるよ…」
さやか「ほんとに?」
まどか「う、うん…」
さやか「ならいいけどさ…もう『名前で呼ばないで』とか目を反らすとかしちゃダメだからね」
まどか「…うん」
さやか「あの時のほむら、泣きそうだったよ?」
まどか「…ごめんね、ほむらちゃん…」
さやか「それを本人に言ってよね」
まどか「うん!」
さやか「まどか、プレゼントを渡すときはちゃんと、ほむらの目を見ること!」
まどか「うん!」
さやか「ちゃんと謝ること!」
まどか「うん!」
さやか「告白すること!」
まどか「えぇっ///」
さやか「なに?できないのかー?」
まどか「それは…だってぇ///」
さやか「まっ、だろうけどさ…いつかはできるといいね」
まどか「うんっ!」
さやか「それじゃ帰ろっか?」
まどか「そうだね」
さやか「あっ…ちょっとまって」
まどか「?」
さやか「せっかく来たんだし、ここでケーキでも食べてこうよ」
まどか「ケーキ?」
さやか「うん、ここの美味しいんだよ!」
まどか「わかったよ、食べてこうよ、さやかちゃん!」
さやか「うん!」
ほむら「―で…だから私…」
マミ「そうだったの…それは辛かったわね」
ほむら「…うん」
マミ「ほむらちゃん、私が応援するよ!」
ほむら「マミさん…」
マミ「ほむらちゃんは大切なお友達ですもの、悲しむ顔は見たくないわ!」
ほむら「ありがとう…」
マミ「私にできることなら何でもするわ、だから頼ってね?」
ほむら「…うん!」
さやか「えっと…私はこれかな、まどかは?」
まどか「んと…じゃあこれで!」
さやか「ならあそこで食べようか」
まどか「うん!」
さやか「どれどれ…ぱくっ」
さやか「うん!やっぱここのケーキは最高だわー」
まどか「美味しいね!てぃひっ!」
さやか「今度はほむらと二人でここに来なよ」
まどか「ほむらちゃんと?」
さやか「そそ、デートデート」
まどか「デートって…そんな///」
さやか「あはは、でも良いと思うよ?」
まどか「う…うん///」
さやか「まどかとほむらの二人で…うんうん!」
まどか「てぃひひ///」
さやか「うん…?」
さやか(あれ…あそこにいるのって…ほむら?)
ほむら「マミさん…あなたに話して楽になれたわ」
マミ「そっか、ふふっ、よかった」
ほむら(なんだかんだで…頼れる先輩なのかしらね…巴マミ)
ほむら「ふふっ」
マミ「そうだ、私の苺食べる?」
ほむら「苺?」
マミ「ほら、これよ」
さやか「あっ…」
さやか(間違いない…ほむらだ…)
さやか(ほむら、友達かな?制服はうちのだし…)
さやか(とにかく、ほむらがそこにいるよ…)
さやか(うーん…これはまどかに言うべきかな?)
まどか「どうしたの?さやかちゃん」
さやか「ん?あぁ…えっとね…」
まどか「?」
まどか「…あれ?」
まどか(あそこにいるの…ほむらちゃん…?)
まどか(ほむらちゃんだ…友達と来てたのかな?)
まどか(ほむらちゃん…よし…)
さやか「あっ、まどか」
まどか「さやかちゃん、ちょっとごめんね?」
さやか「ん?」
まどか「ほむらちゃんに謝らなきゃ」
さやか「あ…気づいたんだ」
ほむら「いいの?」
マミ「楽しみは最後に取っておく主義だけど…ほむらちゃんにあげる!」
マミ「てへへ…これで元気だして?」
ほむら「…うん、ありがとう」
マミ「ほら、あーん」
ほむら「えっ?」
マミ「私ね、お友達にこうやってするのが夢だったんだ!」
ほむら「…」
マミ「へ、変かな?」
ほむら「ふふっ…夢ならしかたないわね」クスッ
マミ「あっ…てへへ、ありがとう」
ほむら「いいわよ」
マミ「よし…はい、あーん」
まどか「ほむらちゃ…」
ほむら「あーん」パクッ
まどか「ほむ…」
マミ「あら?」
まどか「ほむ…」
さやか「げっ…」
ほむら「?」
まどか「ほむら…ちゃん…?」
ほむら「…え?」
マミ「誰?お友達?」
さやか「うわぁ…」
さやか(こりゃまずい…)
まどか「…」ウルウル
ほむら「ま…まどか…?うそ…?」
まどか「ほむ…暁美さんのバカ!」
ほむら「あっ…」
まどか「暁美さんなんて知らないもん!」
まどか「うぅぅ…」ダッ
さやか「あっ、まどか!待って!」ダッ
マミ「?」
ほむら「あ…あ…」
マミ「ほむらちゃん?」
ほむら「まどかぁ…」
マミ「まどか…?」
マミ「まどかってほむらちゃんが言ってた大切な人?」
ほむら「まどかぁ…」
マミ「えっと…ご、ごめんなさい…」
ほむら「…」
マミ「わ、私が余計なことをしたから…」
ほむら「…マミさんは悪くないわ…」
マミ「でも…」
ほむら「ううん、今のでわかったの…」
マミ「何が…?」
ほむら「まどか…ほむらちゃんって言ってくれた…」
マミ「え…うん…」
ほむら「また…暁美さんになっちゃったけどね」
マミ「うん…」
ほむら「きっとまどかは…私のことが嫌いだったわけじゃないんだわ…!」
マミ「それは…うん…そうよ」
ほむら「マミさん、ありがとう」
マミ「えっ?」
ほむら「私…まどかに話があるから!」ダッ
マミ「ほむらちゃんっ!」
マミ「まっ、待って!」ダッ
まどか「うぅっ…えっぐ…」
さやか「はぁはぁ…ま、まどか…」
まどか「さやかちゃん…ぐすっ…」
さやか「…」
まどか「ほむらちゃん…好きな人がいたんだね…」
さやか「それは…」
まどか「だって…ケーキを…えっぐ…」
さやか「まどか…」
さやか(たしかにあれはねぇ…私も驚いたよ…)
まどか「さやかちゃん…私…一人で舞い上がっちゃって…」
まどか「バカみたいだよ…私…バカなのは私だよ…」
さやか「そんな…」
まどか「ほむらちゃんはバカじゃないよ…ほむらちゃんは何も悪くないよ…」
まどか「悪いのは私…私がバカだから…」
まどか「うぅ…っ…ひっく…」
さやか「…」
まどか「さやかちゃん…私…私…バカだよね…」
さやか「…まどかの言う通り…ほむらはバカじゃないよ…」
まどか「うん…」
さやか「でもさ、あんたもバカじゃないよ」
まどか「さやかちゃん…?」
さやか「そりゃまぁ…まどかは間が悪かったかもしれないけどさ…」
さやか「まどかは…自分の気持ちに正直になったんでしょ?」
まどか「うん…!」
さやか「自分の気持ちにうそをつかない事はバカなんかじゃないよ」
さやか「自分の気持ちにうそをついて…素直にならない方がバカだよ…!」
さやか(恭介…!)
まどか「さやかちゃん…」
さやか「だからさ、まどかはバカなんかじゃないよ」
さやか「結果は…実らなくても…」
さやか「まどかは私に気持ちを伝えてくれたささ」
さやか「あっ…」
まどか「さやかちゃん…てぃひひ」
さやか「も、もう!別に噛んだっていいでしょ!」
まどか「う、うん…」
さやか「はぁ…だからさ、まどか」
まどか「うん」
さやか「まだ、ほむらとあの人が付き合ってると決まったわけでもないし…」
まどか「うん…ちゃんと私の気持ちをほむらちゃんに…伝えるよ」
さやか「そっか、なら行ってきなよ」
まどか「うん、さやかちゃん…ありがとう!」
さやか「うん!」
まどか「私、行ってくるね!」タタッ
さやか「…ふぅ」
さやか「何言ってるか自分でもよくわからなかったけど…よかったのかな?」
さやか「自分の気持ちに正直に…か」
さやか「私は…どうなのかな…恭介…」
ほむら「はぁはぁ…」
ほむら「まどか…!」
ほむら(私は…今までずっと自分の気持ちに嘘をついてきた…)
ほむら(まどかのことが好きなのに…なるべく距離を置くようになっちゃって…)
ほむら(もう私はとっくの昔にまどかの友達失格だったのかもしれない…)
ほむら(ただ、まどかを守れればいい…約束を守れればいい…)
ほむら(本当は…まどかと仲良くしたかったのに…)
ほむら(巴マミ…ううん、マミさん…)
ほむら(あなたに助けられたわ…)
ほむら(思えば…自分の気持ちを素直に話したことなんてなかった…)
ほむら(まさかマミさんにそれを話すなんて…以前では考えられなかったわ)
ほむら(まだ一日目なのに…仲良くなれた…友達になれた…)
ほむら(私も…ずっと一人ぼっちだったから…)
ほむら(自分の気持ちに嘘をつくのは…やっぱり良くないのね)
ほむら(私だって友達が欲しいし、まどかと仲良くしたい…)
ほむら(結果はどうなってもいい…まどかに…私の気持ちを伝えよう…!)
ほむら(本当のことを全部…話そう…!)
ほむら「まどか…待ってて!」
ほむら「本当の私を…あなたに…!」
ほむら「まどか…!」
マミ「ほむらちゃん…どこ?」
マミ「はぁはぁ…見失っちゃった…」
マミ「私のせいでほむらちゃんは…」
マミ「ごめんなさい…」
さやか「あれ?あなたは…」
マミ「あっ…さっきの…」
さやか「ども…」
マミ「あっ…こちらこそ…」
さやか「その制服…3年生ですか?」
マミ「え、ええ…」
さやか「あの…ほむらを探しに?」
マミ「…ええ」
さやか「えっと…あなたとほむらは?」
マミ「お友達よ」
さやか「お友達…?」
マミ「ええ、私の大切なお友達」
さやか「そ、それなら…恋人じゃあ…」
マミ「私とほむらちゃんは恋人じゃないわよ?」
さやか「なら…まどかは…!」
マミ「ほむらちゃんから聞いたわ、ほむらちゃん、まどかさんの事が好きなんですって」
さやか「やった!それなら!」
マミ「まどかさんは、ほむらちゃんの事どう思ってるの?」
さやか「好きらしいですよ、でも恥ずかしくて上手く接することができないらしくて…」
マミ「そうなの…ほむらちゃん、悲しんでたから」
さやか「そうですよねぇ…でも、」
マミ「二人が素直になるといいね…」
さやか「はい」
さやか「あっ…私は美樹さやかって言います!あなたは?」
マミ「私は巴マミ」
さやか「ならマミさんですね、これからよろしくお願いします?」
マミ「えっ?」
さやか「これも何かの縁です、私たちも仲良くしましょうよ!」
マミ「お友達に…なってくれるの?」
さやか「はい!」
まどか「はぁ…はぁ…」
まどか「ほむらちゃん…どこなんだろ…」
ほむら「まって…!」
まどか「あっ…ほむ…あけ…ほむらちゃん!」
ほむら「まどか…!」
ほむら「やっと…見つけた…」
まどか「ほむらちゃん…私、ほむらちゃんに言わないといけないことがあるの」
ほむら「…私もよ」
まどか「ほむらちゃん…今日はごめんね…?」
ほむら「…」
まどか「私ね、ほむらちゃんに悪いことしちゃった…」
まどか「ほむらちゃんを初めて見たときね…ううん、初めてじゃないんだ」
ほむら「まどか…?」
まどか「私ね、夢でずっとほむらちゃんを見てたんだ」
ほむら「え…?」
まどか「夢なんだけど、夢じゃないような…そんなところなんだ」
まどか「そこでね、私とほむらちゃんは一緒にいて…とっても仲良しだったんだ」
ほむら「…」
まどか「そしてね、目が覚めるとやっぱり夢で…」
まどか「夢の中だけでほむらちゃんと会えたんだ」
ほむら「まどか…」
まどか「いつからか、私は夢の中でほむらちゃんと会うのが楽しみになっててね」
まどか「早く夢を見たいな…なんて毎日思ってたんだ」
まどか「てぃひひ…変だよね?」
ほむら「…」
まどか「それでね…夢の中のほむらちゃんを好きになっちゃったんだ」
ほむら「…え?」
まどか「変だよね?夢の中だけで会える女の子が好きになっちゃうって」
ほむら「そんな…」
まどか「だから私、ずっとほむらちゃんの事が好きで…」
まどか「でもほむらちゃんは女の子だし、夢の中にしかいなかったから…」
まどか「そしたらね、ほむらちゃんが転校してきて…」
ほむら「…」
まどか「私、すごく嬉しかったんだ…でも、ほむらちゃんを見てると恥ずかしくなっちゃって…」
まどか「だからほむらちゃんに冷たくしちゃった…」
まどか「ごめんね、ほむらちゃん…」
ほむら「まどか…」
まどか「本当は私、ほむらちゃんと仲良くしたかった…一緒にお弁当食べたかったよ…」
まどか「でもね、恥ずかしかったから…女の子が好きなんて変だから…」
まどか「ほむらちゃんの近くにいれなかったんだ…」
まどか「だからね、それを謝りたくて…さやかちゃんとこれを…」
ほむら「これは…?」
まどか「てぃひひ…私とお揃いのリボンだよ」
ほむら「まどかとお揃い…!」
まどか「ほむらちゃん、ごめんなさい」
まどか「勝手に冷たくしちゃって…勝手に嫉妬しちゃって…」
まどか「私は…ただほむらちゃんと仲良くしたいだけなのに…」
まどか「これからは…私と…私の友達になってくれないかな?」
まどか「私と仲良くしてくれないかな…?」
まどか「ほむらちゃん…!」
ほむら「まどか…ありがとう!」
ほむら「本当のことを話してくれて」
ほむら「私、まどかに嫌われちゃったかと思ったわよ」フフッ
まどか「ご、ごめんなさい…」
ほむら「でも、今こうしてまどかと話せてるんだもん…私はそれが幸せよ」
ほむら「…まどか」
まどか「…ほむらちゃん?」
ほむら「私も本当のことを…今までのことを全部、話すね?」
まどか「えっ?」
ほむら「私はね―」
ほむら「私はまどかに全てを話した」
ほむら「私が何度も時間を繰り返してきたことを」
ほむら「魔法少女のことを」
ほむら「まどかが好きだということを」
ほむら「全部、全部話した」
ほむら「自分の気持ちに嘘をつかなかった」
ほむら「本当の私を、まどかに…!」
まどか「そうだったんだ…」
ほむら「…うん」
まどか「ほむらちゃんは私のために…何度も…何度も繰り返してくれたんだね?」
まどか「バカな私を助けるために…」
ほむら「まどか…あなたはバカじゃないわ」
まどか「ううん、バカだよ…!」
まどか「こんなに…こんなに大切な人がいてくれたのに…」
まどか「何も知らないで…!」
ほむら「いいえ…あなたは知っていてくれた…夢の中で、私のことを」
ほむら「私を覚えていてくれた…!」
ほむら「それを知ることができてよかった…私はやっぱり幸せよ!」
まどか「ほむらちゃん…!」
ほむら「まどか、もう私たちに嘘をつく必要なんてないわ」
まどか「うん…」
ほむら「まどか、私は―」
まどか「ほむらちゃん、私も―」
ほむら「こうして、私の新しい世界が」
ほむら「そして最後の世界が始まった」
ほむら「まどかにも、さやかにも、魔法少女のことを全部話した」
ほむら「そして魔法少女の行く末も」
ほむら「マミも、私のことを信じてくれた」
ほむら「仲間がいるから、お友達がいるから私は大丈夫だってね」
ほむら「私は今も魔法少女として魔女と戦い続けている」
ほむら「インキュベーターは未だにまどかに契約を迫っている」
ほむら「でも、まどかは絶対に契約はしない…そう約束できた」
ほむら「ワルプルギスの夜との戦いはまだ始まっていない…」
ほむら「でも私はもう負けない、マミが…友達が、仲間がいてくれるから」
ほむら「そして佐倉杏子も…!」
ほむら「だから私は負けない」
―そして―
まどか「てぃひひ!ほむらちゃんこっちだよ!」
ほむら「ま…待って…まどか…」
まどか「ほむらちゃん、もう魔法使えないんだもんね!」
ほむら「そうよ…もう時間は止められないんだから」
まどか「でも私は早くこれを出したいな!」
ほむら「…本当にだすの?まだ日本じゃ…」
まどか「うん、でもやってみなきゃわからないよ?」
ほむら「さすがに…いえ、嬉しいんだけど」
ほむら「鹿目ほむらって…」
まどか「てぃひひ!暁美さんなんて知らないもん!」
おわり