1 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 21:35:24 6PRx3hN50 1/44

教室

風見「男子諸君、今日君達に集まってもらったのには、意味がある……」

恒一(え? なにこれ? 何で皆真剣な顔なの?)

風見「そうだ、ついに完成したのだ」

恒一「て、勅使河原君……何が起きてるの?」

勅使河原「黙って聞いてな、サカキ。今は、声を出すべきじゃねぇ」

恒一(えー……)

風見「三年三組の男子の技術力が異様に上昇する現象を利用した、我々の最高傑作……」

風見「三年三組の女子生徒を攻略する恋愛シミュレーションゲーム『アナガミ』が、完成したっ!!!」

一同「うおおおおおおおおお!!!!!!」

恒一(え、えぇ……)

元スレ
恒一「有田さんはかわいいなぁ!!!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1338986124/

3 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 21:40:06 6PRx3hN50 2/44

恒一「も、望月君……」

望月「……苦労したよ。本当に苦労した。僕以外に絵のスキルが上がった人が、もう少しいればもっと楽だったのに……でも、今は喜びばかりだ。三神先生ルートをやりたくてしょうがないよ!」

恒一「くっ……て、勅使河原君!」

勅使河原「ゲームの内容に、俺は関われなかった。だが、ハードやディスクの作成は、俺の仕事だった……放課後、一人で工場へ行き黙々とし続けた作業、その結果をもうすぐ見れるんだな……」

恒一「ダメか……」

6 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 21:44:00 6PRx3hN50 3/44

風見「さあ、これよりPSPとディスクを配布する、各自家で楽しんでくれ!」

一同「はい!!!」

風見「このプロジェクトに、こうして関われて、僕は嬉しい!! 最後に、感謝を言わせて欲しい。皆、ありがとう!!」

一同「ありがとう!!!」

恒一(このクラスの男子は、やけに帰るのが速いんだなと思ってからはや一カ月……わけがわからないよ)

7 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 21:47:59 6PRx3hN50 4/44

恒一宅、恒一部屋

恒一「いや、もらったけどさ……これ、どうみても企業レベルだよね?」

恒一「勅使河原君、普通に工場とか言ってたけど、え? 工場あるの?」

恒一「転入初日に、そういう現象があるとは聞いていたけど、こんなにレベル高いの?」

恒一「というか、PSPって何?」

恒一「まあ……もらったからには、やってみるけどさ……えっと、電源電源……これか」

9 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 21:52:32 6PRx3hN50 5/44

恒一「パッケージヒロインは、多々良さんかぁ……まぁたしかに、メインヒロインっぽいっちゃぽいよね」

恒一「えっと、これかな?」

多々良『貴方の名前を入力してね』

恒一「えっ!? 喋った!?」

恒一「女子も制作に参加してるの? ……いや、今の音声、少しだけ、本当に少しだけおかしかった気がする……」

恒一「もしかして……日頃の会話を録音して、それを加工したっ!?」

恒一「て、手間が掛かってるなぁ……」

16 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 21:59:04 6PRx3hN50 6/44

恒一「まあ、名前は自分のでいいよね……榊原恒一、よし」

恒一「主人公設定選択? えっと、委員長モード、運動部モード、文化部モード、帰宅部モード……あ、ちゃんと転入生モードもある」

恒一「……なんというか、皆ありがとう。転入生モード、だよね」

恒一『東京から来ました、榊原恒一です』

恒一「あ、さすがに僕の声は出ないか」ホッ

久保寺「榊原君はうんたらかんたら」

恒一「あ、プロローグ終わった」

19 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:03:46 6PRx3hN50 7/44

恒一「一日が四つの時間に別れていて、その都度イベントのある場所を選ぶんだね」

恒一「……というか、選べる場所多すぎだよっ!!!」

恒一「これ、クラスどころか、怜子さんまで攻略できそうじゃないか! 僕にはわかるぞ、この職員室のイベント、明らかにシルエットが怜子さんじゃないか!!」

恒一「うーん……こういうときは、どうしよう。あ、このボタン押すと、ランダムに出来そうだな……」

恒一「まあ、最初くらい、ランダムで良いよね?」

21 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:07:48 6PRx3hN50 8/44

恒一「うーん、これ誰だろう? まあ、行ってみよう」

夕方、道路

恒一『転入初日に、ちゃんと友達も出来たし、クラスの皆は可愛い子ばかりだ! これから、楽しい毎日が始まりそうだなぁ!!』

恒一『さて、でも困ったなぁ……』

恒一「いきなり困るなよ!!」

恒一『迷子になっちゃった……』

恒一「おい、僕」

23 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:11:26 6PRx3hN50 9/44

恒一『うーん……いきなり迷子なのを、携帯で言うのもなぁ……』

恒一「たしかに、恥ずかしいね……」

??「榊原君? どうしたの、こんな所で」

恒一『あ、有田さん!』

恒一「あ、有田さんだ」

有田『良かったぁ、名前覚えてくれてたんだね』

恒一『一応、クラスメイト全員はね』

恒一「そういえば、実際の所は有田さんとあんまり話したことが無いなぁ」

25 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:15:15 6PRx3hN50 10/44

有田『榊原君は、今帰り道? 家ってこっちの方なの?』

恒一『ううん、実は迷子になっちゃって……』

有田『それは大変だね! 家はどっちの方なの?』

恒一『えっと……』

恒一「今更だけどさ、これ、ちゃんと有田さんの特長を掴んだ立ち絵って言うかさ、最初僕、写真かと思っちゃったよ……背景もよく見たら絵だし……」

28 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:18:49 6PRx3hN50 11/44

有田『じゃあ、案内してあげるよ!』

恒一『そんな、悪いよ。大体の方角を教えてくれたら、大丈夫だから……』

有田『私も、スーパーに行き忘れちゃって……だから、丁度良かったんだ。むしろ、榊原君を助けられて良かったくらい』

恒一『そっか……じゃあ、お願いしようかな』

恒一「優しいなぁ……」

31 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:23:05 6PRx3hN50 12/44

恒一『ここまで来れば、大丈夫だよ。それより、スーパーってどこにあるの?』

有田『えっと、あっちの方だよ。そこの角を曲がって……』

恒一『あぁ、あそこなんだね。ありがとう、今日は本当に助かったよ!』

有田『ううん、どういたしまして。それじゃあ、また明日学校でね!』

恒一『うん、またね!』

恒一「このゲーム……実際夜見山の地理に対応してやがる……」

32 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:26:50 6PRx3hN50 13/44

翌日、朝(ゲーム内)

恒一『ふぅ、朝は眠いなぁ……』

有田『おっはよー! 榊原君っ!』

恒一『あ、有田さんおはよう。朝から元気だね』

有田『あはは……今日は日直なのに、いつもの時間に来ちゃったから、大急ぎなんだ……空元気?』

恒一『それは、ドンマイだね』

有田『うん、だから、先に行くね! また後でね、榊原君っ!』

39 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:30:52 6PRx3hN50 14/44

休み時間1

恒一「あ、朝は強制イベントで四つの時間とは違うんだね」

恒一「うーん、他の子との出会いイベントもあるけど……有田さんのイベントともあるなぁ……」

恒一「ま、まあ、とりあえず有田さんのイベントをやろうかな!」

恒一『今朝のチラシ……有田さん急いでたし読んでないかな』

41 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:35:25 6PRx3hN50 15/44

恒一『○○スーパー出血大サービスの大安売り!!! ……かぁ、一応チラシを持って来ちゃったけど……』

恒一『せっかくだし、教えようかな! 有田さーん!』

有田『うん? どうしたの、榊原君』

恒一『今日、スーパーが安売りなんだって、有田さん、朝急いでたから、確認してるかなぁって』

有田『え? 本当っ!? うぅ……見逃してたよぉ……』

恒一『チラシ、みる?』

有田『あるのっ!? 見る見る! 見せてっ!』

42 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:41:58 6PRx3hN50 16/44

有田『これは、買い置きが出来るし、これは絶対に買わなきゃいけないでしょ、それにこれは……』

有田『うぅ……持てるかなぁ……』

恒一『(有田さん、困ってるみたいだなぁ……)』

●荷物持ち、しようか?
●買うもの、一杯あるんだね

恒一「選択肢か……これは間違いなく上だね。下は強制イベント避けかな」

恒一『荷物持ち、しようか?』

44 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:45:43 6PRx3hN50 17/44

有田『え、でも悪いよ』

恒一『この前の恩返しだから、ね』

有田『そっか……じゃあ、お願いしようかな』

恒一『うん、じゃあ放課後にね!』

恒一「うん、予想通りだ!」

47 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:53:35 6PRx3hN50 18/44

休み時間2

恒一「そういえば、こういうのって出会いイベントが強制かと思ったんだけど、違うんだね。まあ、ヒロインの数が数だし、しょうがないか……」

恒一「というか……この様子だと、有田さんだけでも結構なシナリオ量ありそうだな……」

恒一「とりあえず、有田さんのイベントを消費しよう!」

有田『ねえ、榊原君。ちょっとお話しない?』

●うん、言いよ
●今はちょっと……

恒一「上以外選ばせる気が無いでしょ」

恒一『うん、言いよ』

恒一「はっ、これは、話題を選べと言うのか……『世間話』『運動』『勉強』『恋愛』……色々あるな……」

恒一「これ、『エッチ』は絶対罠だよね……うーん……」

恒一「無難に世間話かなぁ」

51 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 22:59:49 6PRx3hN50 19/44

恒一『ねえ有田さん、ドクターフィッシュって知ってる?』

有田『ドクターフィッシュ? 医者のお医者さん?』

恒一『まあ、あんまり間違ってないけれど、ちょっと違うかな。ドクターフィッシュはね、人の皮膚の老廃物を食べるんだ』

有田『皮膚の老廃物を食べるの?』

恒一『そう、病気になった皮膚も食べてくれるからドクターフィッシュなんだって』

有田『そうなんだ、すごいね!』

恒一「お、なんかいい感じじゃないか!!」

52 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:03:21 6PRx3hN50 20/44

恒一「くっ……また話題選びか……次は……『恋愛』かな!」

恒一『有田さんってさ、どんな男性がタイプなの?』

有田『た、タイプ!? うーん、あんまり、考えた事が無いかな……でも、話が合う人ではあってほしいかな』

恒一「話が合う人かぁ……話した事がそもそも無いんだよなぁ……」

54 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:06:50 6PRx3hN50 21/44

恒一「また話題選びか……この様子だと、一回の会話イベントで五回こういうターンがありそうだね……」

恒一「次は……『勉強』かな」

有田『ねえ、榊原君。数学を教えてもらってもいい?』

恒一『数学?』

有田『円周角って、わけがわからないんだ……』

恒一『えっとね……ここはこうして……』

有田『あ、本当だ! ありがとう、榊原君っ!』

恒一「ふっふっふ、いい感じじゃないか!!」

56 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:11:54 6PRx3hN50 22/44

恒一「そして僕は、完全に読んだぞ! 次は『食事』だ! そして、その次で……」

恒一『ねえ、有田さんはどんな料理が好き?』

有田『うーん、和洋中なんでも好きだよ? でもそうだなぁ、和食の方がどれかと言われると好きかな?』

恒一『肉じゃがとか?』

有田『肉じゃがも好きだよっ!』

恒一『じゃあ、今度作ってこようか? 僕、肉じゃが得意なんだ』

恒一「何で知ってるの!?」

有田『本当にっ!? じゃあ、楽しみにしてるねっ!!』

恒一「まあ、良いだろう……五ターン目、『エッチ』だっ!!!」

58 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:17:14 6PRx3hN50 23/44

恒一『有田さんってさ、華奢だけど可愛らしいよね』

有田『え、ええっ!? そそ、そんな事ないよっ!!』

恒一『ほら、このスカートから見える足とか、物凄い細いし、なんか守ってあげなきゃって思うんだ』

有田『あ、あう……うう……』

恒一『発育に不安を持ってるかもしれないけれど、僕はそんな事気にするべきじゃないと思う。有田さんは、今のままで良いんじゃないかな』

有田『そ、それ以上は恥ずかしいからダメっ!!!』

恒一「ちくしょう、罠だった!!!」

60 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:20:39 6PRx3hN50 24/44

恒一「あ、会話イベント終わっちゃった……」

怜子「恒一くーん、ごはんだよー?」

恒一「あ、はーい、今行きまーす!」

恒一「ここまでか……セーブをしてっと……夜にもやろう」

61 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:23:50 6PRx3hN50 25/44

(リアル)

恒一「全ての準備は整った! 僕は、有田さんの荷物持ちをしなきゃいけないんだ!!」

昼休み(ゲーム)

恒一「と、その前に昼イベントか……あ、有田さんのイベントがない……」

恒一「今更、他の人との出会いイベントをやるのもなぁ……スキップしようかな」

67 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:31:34 6PRx3hN50 26/44

夕方(ゲーム)、校門

有田『ご、ごめんね、待たせちゃった?』

恒一『ううん、そんなに待ってないよ。それに、有田さんに日直の仕事があるのは、わかってたから』

有田『でも、私から頼んだのに待たせちゃったら悪いし……』

恒一『それも、迷子の僕を案内してくれた恩返しだから、気にする必要は無いんだよ』

有田『ううん、でも……』

恒一『それより、せっかくの大安売りが売り切れてたら寂しいから、行こうよ』

有田『うん! そうだね! 今日は宜しくお願いします!』

69 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:34:21 6PRx3hN50 27/44

スーパー

恒一『うわぁ……嵐の後みたい……』

有田『……ううん、まだだよ。まだ残ってる物は残ってる』

有田『榊原君はここで待っててっ! 私はめぼしいものの確保をしてくるねっ!!』

恒一『う、うん……』

恒一『(有田さん、慣れてるんだなぁ)』

71 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:40:10 6PRx3hN50 28/44

道路

恒一『あの状況で、よくこんなに見つけたね』

有田『あはは……あのお店は、たまに大特価のものをこっそり置くから、それを買っただけだよ』

恒一『いつもスーパーで買い物するの?』

有田『うん、私の家、両親がどっちも出張が多くてさ、今も二人とも海外にいるんだ。だから、料理や節約も自分でしないといけなくて……』

恒一『へぇ、そうだったんだ。僕も両親が海外なんだ。夜見山へ来たのも、二人がインドに入っちゃったからなんだ』

恒一「……これ、思いっきり僕の個人情報だよね? まあいいけど」

73 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:44:50 6PRx3hN50 29/44

恒一『ここが、有田さんの家?』

有田『そう、あんまり綺麗じゃないけど、キッチンまで運んで貰っても良い?』

恒一『もちろんだよ』

キッチン

恒一『よいしょ、いつも特売の日は、こんなに持って帰るの?』

有田『うん、重いけど頑張ればどうにかなるから、頑張ってるよ!』

有田『でも、今日は榊原君が居てくれて助かったよ! 本当にありがとねっ!』

恒一『ううん、全然良いんだよ』

76 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:48:36 6PRx3hN50 30/44

次の日、学校(リアル)

有田「おはよう悠ちゃん」

江藤「おはよう松子ちゃん」

恒一(有田さん、リアルでも少しくらいは話せる仲になりたいな)

恒一「おはよう有田さん」

有田「おはよう榊原君」

恒一(凄いナチュラルに挨拶だけだった……)

77 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:52:09 6PRx3hN50 31/44

恒一(うーん、有田さんのアナガミでの設定は本当なのかな? 料理の話とか、話せるかなぁ)

江藤「ねぇねぇ松子ちゃん、今日○○スーパーで特売だって」

有田「ええっ!? 本当っ!? 行かなきゃっ!!!」

恒一(あ、本当っぽい)ヌスミギキ

恒一(どうしようかなぁ……とりあえず、アナガミクリアしようかな)

81 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/06 23:56:37 6PRx3hN50 32/44

(リアル)

恒一「ふっふっふ、有田さんのイベントをひたすらやり続けて、好感度がスキまで来たぞっ!!!」

恒一「怜子さんに不審に思われたり、怜子さんに見つかりかけたり、怜子さんに睨まれたりしたけど、PSPは無事だっ!!」

恒一「さあ! 有田さんとイチャイチャしよう!!」


83 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:04:48 tmrGZk830 33/44

恒一「見える、僕には有田さんと仲良くなれる話題が見えるっ!!!」

恒一『有田さんの料理って、おふくろの味だよね』

有田『もう、そんな事ないよぉ。私なんて、まだまだだよ……』

恒一『それこそ、そんな事ないよ。僕は毎日だって食べたいくらいだね』

有田『え、ええっ!? それって……』

恒一『どうしたの? 有田さん』

有田『……鈍感』

恒一「むっとしながらも、好感度は上がる有田さんはかわいいなぁ!!!」

85 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:08:53 tmrGZk830 34/44

恒一『恋愛ってさ、気がついたら始まってるものなのかもね』

有田『どう言うこと?』

恒一『ほら、友達以上恋人未満って言うけどさ、その時点で恋してるよなって、僕はそう思うんだ』

有田『……私もそう思うな。仲が良くなって、気がついたら好きになってるって事も、あると思う』

恒一「これは、あきらかに僕が鈍感すぎるよね! 有田さんが可哀想だよ、早く気づいてやれよ!!」

87 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:12:19 tmrGZk830 35/44

恒一『ねぇ、有田さん。ちょっと頬に触れても良いかな?』

有田『頬に? ……うん、榊原君なら良いよ』

恒一『やっぱり、有田さんの肌はスベスベだね』

有田『もう、スベスベじゃなかったらガッカリしたの?』

恒一『日頃からじっくり観察してたからね。スベスベじゃないはずなんて無かったんだよ』

88 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:15:54 tmrGZk830 36/44

恒一『ねぇ、有田さん……』

有田『さ、榊原君……』

恒一「僕としては、付き合う前にこういう事するのは、どうかと思うけど……ゲームだから良いよね」

恒一『ん……』チュッ

有田『榊原君……ん……』

恒一「良いよねっ!! ハッピーになるよね!! イベントCGにもかなり気合い入ってるね!!!!」

89 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:23:52 tmrGZk830 37/44

夜明け直前(リアル)

恒一「さあ、これがラストのイベントだ……」

恒一『有田さん、僕、君のことが好きなんだ。迷った僕を助けてくれたり、料理を作ってくれたり、お節介なくらい僕に優しい有田さんが、大好きなんだ!!』

有田『榊原君……私も、私も榊原君の事が大好きっ!! 荷物を運んでくれたり、料理を教えてくれたり、お節介なくらい私に優しい榊原君が大好きだよっ!!』

きーらきーらきーらめーく♪

恒一「終わった……」

90 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:26:56 tmrGZk830 38/44

恒一「なんだろう、この幸福感……心が満たされてるみたいだよ……」

恒一「今の僕なら、リアルの有田さんとも、仲良くなれる……かな!」

恒一「ふぁあ……寝よう」

92 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:33:21 tmrGZk830 39/44

学校昼休み

恒一(朝は、ただ挨拶をしただけだった……でも、朝はそれだけでいい)

恒一(食後のこの時間に、僕は有田さんとの距離を縮める!!)

恒一「有田さん、ちょっとお話しない?」

有田「うん、いいよ!」

94 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:37:52 tmrGZk830 40/44

恒一(……!? 見える、有田さんにどういう話題を振ればいいか、僕にはわかるっ!!)

恒一「あのさ、こういう話があってさ……」

恒一「……ってわけなんだ」

有田「すごいねっ! そんな事があるんだね」

恒一(有田さんがどうすれば喜ぶか、僕にはわかるっ!!)

恒一「この前の数学の時間なんだけどさ……」

恒一「……ってわけなんだ。数学って凄いよね」

有田「へぇー、数学って難しいけれど、見方を変えると簡単になるんだねっ!」

97 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:42:38 tmrGZk830 41/44

キーンコーンカーンコーン

恒一「あ、もう時間だね」

有田「うん、じゃあまたねっ!!」

恒一「うん、授業でわからない所があったら、すぐに呼んでいいからね」

有田「あはは……それはすぐに呼んじゃいそうだなぁ……」

恒一(……有田さんと仲良くなったぞ!)

100 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:48:51 tmrGZk830 42/44

放課後、スーパー

恒一(よし、これからは僕も自分で料理をしよう!!)

恒一「えっと、ケチャップは……」

有田「あれ? 榊原君?」

恒一「有田さん? 偶然だね」

有田「ケチャップならあっちの棚だよ。榊原君も料理するの?」

恒一「うん、東京では料理クラブだったからね」

有田「すごいなぁ、私も一応やるんだけど、まだまだで……」

恒一「僕に教えれる範囲なら、教えようか?」

有田「いいのっ!? なら、お願いしちゃおうかな!」

恒一「お安いご用だよ」

103 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 00:55:21 tmrGZk830 43/44

数週間後

恒一宅

恒一「有田さんの家に行ってきまーす!」

怜子「また料理指導?」

恒一「うん、今日は一緒に肉じゃがを作る事になってます」

怜子「そう……怪我させないようにね……」

恒一「はーい!」タタタタ

怜子「恒一君は、女の子を落とす技術が、異様に上昇しちゃったか……まあ、浮気してないからいいけれど」

105 : 以下、名無しにかわ... - 2012/06/07 01:00:22 tmrGZk830 44/44

有田宅

恒一「うん、おいしいよ!」

有田「本当っ!? 良かったぁ……」

恒一「これなら、毎日食べたっておいしいだろうなぁ」

有田「!? わ、私は毎日作っても……良いんだよ?」ボソッ

恒一「うん? 何て言ったの?」

有田「ううん、何でもないっ! 片付けしてくるね!」タタタタ

恒一(聞こえちゃったじゃないか。……まったくもう)

恒一「有田さんはかわいいなぁ!!!」

Aritar
おわり

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