1 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 00:37:50 bjgJnY/6 1/101


「び、びっくりした。驚かさないでくれ。」

後輩「そんな隅っこで。ナニしてたんですか?」

「な、ナニも、何もしてねーよ……」

後輩「……」


元スレ
後輩「先輩、ナニしてるんですか?」 男「っ!」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1330443470/

2 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 00:46:17 bjgJnY/6 2/101

後輩「まぁ、先輩がそう言うなら、良いです。」

「お、おう。今日は何読むんだ?」

後輩「新入部員、探さなくて良いんですか? この部、先輩と私しかいないんですよ。」

「面倒だし……?」

後輩「廃部ですよ。廃部。わかってるんですか、先輩部長さん。」

「俺には関係ないもん、後輩副部長さん。来年で卒業だし。」


3 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 00:59:29 bjgJnY/6 3/101

後輩「私は、人数が少ない方が集中して読めるんで。都合は良いんですけどね。」

「確かに。一年前のここ、実は結構人数が多くてさ。雑談がメインになってたよ。」

後輩「そうだったんですか。やっぱり、二人で良かったです。」

「だな。静かに読めるってのは、やっぱ良いよな。」

後輩「あ、いや、……なんでもないです。」

「?」


4 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 01:07:03 bjgJnY/6 4/101

後輩「……」

「……」

後輩「……」

「……」

後輩「……先輩、喉乾きました。お茶買ってきて下さい。」

「先輩を何だと思ってるんだ。あ、俺の飲みかけでいいなら、さっき開けたのがあるけど。」

後輩「……し、仕方ないですね。喉も乾きましたし、そ、それで我慢してあげます。」


6 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 01:11:54 bjgJnY/6 5/101

「ほれ。あ、俺も飲むからできれば近くに置いておいてくれると助かる。」

後輩「えっ、本当ですか。共有するんですか。」

「俺の飲み物なくなっちゃうし、いや、そんなに飲みたいなら全然良いよ?」

後輩「い、いえいえいえいえ! 是非共有しましょう。そうしましょう。」

「そんな、体を乗り出さなくても……」


7 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 01:15:51 bjgJnY/6 6/101

後輩「……」

「……」

後輩「……!」

「あぁ、やっぱりこいつが犯人かぁ。」

後輩「……」

「……」

後輩「……!」


8 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 01:21:55 bjgJnY/6 7/101

「……なんか俺がお茶飲むと微かに反応してない? やっぱ買ってきてあげようか?」

後輩「ぅぁ、ぃ、い、いやいや、反応なんか微塵もしてないです。何言ってるんですか。」

「さっきはああ言ったけど、別に先輩だからって、遠慮しなくて良いし。」

後輩「良いですからっ。 取り敢えず、間接チュ、こほんっ! お茶を下さい。」

「お、おう。ほい。」

後輩「……へへ。」

「?」


10 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 01:28:05 bjgJnY/6 8/101

後輩「……」

「……」

後輩「……」

「……よし、読み終わった。」


11 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 01:30:03 bjgJnY/6 9/101

後輩「その推理小説のシリーズ、先輩好きですよね。」

「あぁ、もう五、六週してると思う。」

後輩「でも、まだ続いてるんでしょう? 新刊は出ないんですか。」

「もうすぐで出る、んだけど。受験忙しいしなぁ。買いに行けない。」

後輩「先輩の家、本屋からかけ離れてますからね。」


12 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 01:36:44 bjgJnY/6 10/101

「もう十二月だからな。そうか、もうえっと、八ヶ月か。八ヶ月もこの部で、後輩と一緒にいるんだな。」

後輩「そうですね。私、先輩が居なくなったら寂しいですよ。」

「廃部だからね……」

後輩「いや、そ、その、ここじゃなくて、せ、先輩が大学に行っちゃうのが寂しいんですっ……!」

「そか、嬉しいな。でも、もう後輩とゆるく読書ができないのか、……俺も寂しいかも。」


13 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 01:43:53 bjgJnY/6 11/101

後輩「ぁぅ……」

「どした、顔赤いぞ? ストーブ、暑いか?」

後輩「……なんでもないです。先輩は私の事が分かっていません。ミジンコ以下です。」

「えっ、ミジンコ以下? 本当に?」

後輩「えぇ。えぇ。もしかしたら、アオミドロ並かも知れないですね。」

「……ショック。」


14 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 01:50:08 bjgJnY/6 12/101

「……あ。良い時間だし、切りも良いし、そろそろ俺、帰るよ。」

後輩「じゃあ、私も帰ります。」

「良いのか? まだ読みかけだろ?」

後輩「部室の戸締り面倒ですからね。まぁ、手伝いますけど。一緒にやったほうが効率的でしょう。」

「いや、俺が全部やるから読んでても良いよ? そんなに多くないし。」

後輩「良いって言ってるんです、ミジンコ先輩。」

「!?」


15 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 01:53:29 bjgJnY/6 13/101

後輩「あぁ、違いましたね。アオミドロ先輩。」

「後輩、俺、単細胞生物じゃない……」

後輩「ふふっ、良いから帰りましょう。先輩っ。」

「せ、せめて、哺乳類に……」

後輩「私の事を分かる、努力をしてください。話はそれからです。」

「分かってるつもりなんだけどな……」


16 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 02:03:10 bjgJnY/6 14/101

後輩「ぅ、外はやっぱり寒いですね……」

「ははっ。後輩寒いの苦手だもんな。」

後輩「ぅう……、おぉ、手が回復して行きます、先輩暖かいぃ……」

「冷たっ、冷たいっ! 俺の首に付けるな!」

後輩「じゃあ、お腹に付けますね。あ、先輩、意外と鍛えてるんですね。」

「あっ、ちょ、服の中に手、入れんな! 冷たいし、くすぐったいし、やめ、ぁ、やめろって!」

後輩「ふぅ、先輩暖かかったです。どうも。」


17 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 02:10:20 bjgJnY/6 15/101

「まったく……、腹壊したらどうするんだ。」

後輩「良いじゃないですか。減るものじゃないです。」

「まぁ、そうだけどな……。ぅ、はぁ。寒っ。」

後輩「……」

「……」

後輩「……」

「……」


18 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 02:17:30 bjgJnY/6 16/101

後輩「……ぁ」

「どした、さっきから手、むずむずさせて。」

後輩「て、手袋、忘れちゃったんです。だ、だから、そ、その、ぁぅ……」

「あ、わかった。」

後輩「!」

「でも、悪い。俺も手袋持ってない。着けない派。」

後輩「ミジンコですねっ……!」


19 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 02:21:08 bjgJnY/6 17/101

「ま、また何か間違った? って、えっ。」

後輩「こ、ここは、これが、正解ですよ……先輩……」

「あ、あぁ、そ、そうか、手、握れば良かったのな。……うん。」

後輩「そぅ、です……」

「……」

後輩「……」


20 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 02:28:21 bjgJnY/6 18/101

後輩「……先輩の手は、大きくて暖かいですね。」

「ははっ。後輩の手は、小さくて冷たいよ。」

後輩「……ぅ」

「まぁ、こう言うの、悪くない。寧ろ、良いよね。嬉しい。」

後輩「本当ですか? えっ、本当ですか? 嬉しいですか? 私も嬉しいですよ。」

「本当、本当。妹が出来たみたいで嬉しい。」

後輩「くっ、もはや、生き物では表現できませんっ……!」


21 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 02:39:15 bjgJnY/6 19/101

後輩「先輩、先輩。明後日のクリスマス。何か予定はありますか?」

「ない。なんでそんな酷い事訊くんだ……?」

後輩「私はあるんですけど、せ、先輩がどうしてもって言うなら、一緒に部室で過ごしてあげますよ。」

「予定があるなら良いよ?」

後輩「……」


22 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 02:44:22 bjgJnY/6 20/101

「って言いたいけど、どうしてもお願い。寂しいから一緒に居てくれ……」

後輩「っ。 い、いいですよ。 ぜ、全然、いいです。 ケーキ買って持っていきますねっ。」

「おぉ、いいね。じゃあ、俺は、お菓子と飲み物用意するな。」

後輩「は、はい。約束破ったら承知しませんよ。死んでも恨みますからね。」


「破らないよ……、じゃ、俺、こっちだから。また明日。」

後輩「はい。」


23 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 02:47:05 bjgJnY/6 21/101

後輩「……」

後輩「……」

後輩「……っふ」

後輩「ふふっ……」

後輩「先輩……」

後輩「……先輩、好きですよ。」


24 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 02:51:59 bjgJnY/6 22/101

「ただいま。」

「って、誰もいないよな。知ってる。」

「母さん仕事。父さんも仕事。一人っ子。」

「はぁ。」

「……」

「……」

「後輩……」


25 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 02:59:11 bjgJnY/6 23/101

後輩「……この主人公、鈍感過ぎます。先輩みたいです。」

後輩「……」

後輩「先輩……」

後輩「わひゃっ!? メール……、びっくりした。」

後輩「誰かな。」

後輩「!?」

後輩「先輩だっ。」


26 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 03:08:31 bjgJnY/6 24/101

――――――――――
From:先輩
Sub:なんか

部活であんな事、離した後だからかな?
なんか、急に寂しくなった

家に誰もいないし、本読んでても落ち着かないし。
俺どうしたんだろう?

――――――――――

後輩「先輩。本当にほんとに、鈍感なんですね。」


27 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 03:14:11 bjgJnY/6 25/101

――――――――――
From:後輩
Sub:Re:なんか

ミジンコ先輩、それは私の口からは言えません
自分で答えを見つけて下さい

でも私はどんなに鈍感な先輩でも、好きですよ

――――――――――

「っ! なんで胸がもやもやするんだ……」

「ちょっと、寝よう……」


28 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 03:20:39 bjgJnY/6 26/101

「おはよう、後輩。」

後輩「おはようございます、先輩。」

「……」

後輩「……」

「じ、じゃ、俺、先行くな。三年は色々、忙しいし。」

後輩「は、はい。また、部室で。」

後輩「……」


29 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 03:35:10 bjgJnY/6 27/101

「おはよーす!」

「はぁ。おはよ。」

「んぁ? どした、男。」

「いや、さ。ちょっと、俺、昨日の夕方から変でさ。」

「どうしたんだ? 悩み事なら俺が聞くぞ?」


30 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 03:44:23 bjgJnY/6 28/101

「部活の後輩とさ、もうすぐお別れだな、って話ししてたんだけどさ。」

「その後家に帰ってから、なんかその、後輩の事ばっかり考えちゃって、さ。どうしたんだろ。」

「……その後輩は女の子?」

「そうだけど?」

「ふむ、自覚症状なし、っと。これは二つの意味で重傷だわ。」

「なんだよそれ。教えてくれないのか?」

「残念だな。俺に出来ない事は無いが、やっちゃいけない事はわかってるんだ。きりっ!」


31 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 03:52:42 bjgJnY/6 29/101

「……」

「じゃあ、想像してみ。あそこにいるチャラ男に、その後輩が絡まれて迷惑してたら、お前どう思う?」

「……? あれ、おかしいな……」

「ん?」

「思う前に手が出る。」

「重傷だな、こりゃあ。」


32 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 03:56:47 bjgJnY/6 30/101

「おっと、担任が来たぜ。お勉強会は此処まで。答えがわかったら提出な。」

「お、おう?」

「頑張れよ、っと。」

「……?」


33 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 04:11:01 bjgJnY/6 31/101

チャラ男「しゃっ! 終わったー!」

チャラ友「チャラ男、今日は帰り、カラオケでも行っちゃうーっ? 」

チャラ男「悪りぃー、今日は二年の女の子と約束があるんだわーっ。」

チャラ友「付き合い悪いぞ、ぉいぉい。」

「!?」

「どした?」

「い、いや、なんでもない。」

「……」


34 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 04:16:28 bjgJnY/6 32/101

後輩「今日ちょっと用事ができたんで、部活には出られそうにないです。」

「」

後輩「先輩?」

「あ、いや、おう。わかった……」

後輩「ごめんなさい。じゃあ、そう言う事で。」

「気を付けろよ……」

「……」


35 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 04:23:23 bjgJnY/6 33/101

「……」

「……」

「読書に集中できない……」

「チャラ男は二年の子ともよく遊んでるし、って言うよりも、一年の子とも遊んでるから、珍しいわけじゃない……」

「後輩も用事がある、って言っただけで遊ぶとも言ってないし……」


36 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 04:24:47 bjgJnY/6 34/101

「……」

「なんだ……、なんでこんなに気になるんだ……」

「……」

「……」

「帰ろ……」


37 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 04:28:20 bjgJnY/6 35/101

「ただいま……」

「おかえりなさい。」

「母さん? 今日は早いんだね。」

「新人の子が入ってね。ちょっと、早くあがったのよ。」

「そう……」


38 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 04:32:54 ZhnGdBPU 36/101

「どうしたの? 暗いわよ? しゃきっとしなさい。」

「あぁ……」

「……何か悩み事でもあるのね。」

「え、あ、大丈夫だけど。」

「自分の想いは、伝えないと伝わらないわよ。」

「え、どう言う。」

「……」


39 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 04:37:38 bjgJnY/6 37/101

「っ! メール?」

――――――――――
From:後輩
Sub:ケーキ

先輩。
明日のケーキ、何がいいですか。

ショートケーキですか。 チョコケーキですか。チーズケーキですか。ショコラケーキですか。

――――――――――

「なんか安心した。」


40 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 04:44:33 bjgJnY/6 38/101

――――――――――
From:先輩
Sub:Re:ケーキ

ショートが良いです。
明日楽しみ過ぎて、どうにかなりそうなくらい嬉しいです。

――――――――――

後輩「ショートですか、やっぱり。先輩の好みは大体分かります。」

後輩「ふふっ。私も明日が楽しみですよ、先輩。」


41 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 04:58:05 bjgJnY/6 39/101

「行ってきます。おぉ、おはよう。」

後輩「おはようございます。先輩これ。」

「ん? これは……、ケーキの箱?」

後輩「中もちゃんと入ってますよ。先輩の家の冷蔵庫に入れておいて下さい。」

「あぁ、一回取りに来るのな。」

後輩「はい。冬ですから。外に出してても大丈夫でしょうけど、朝から学校に持ち込むのは難しいですからね。」

「じゃ、入れてくるな。」


42 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 05:05:19 bjgJnY/6 40/101

「おはよす!」

「宿題の方はどうよ?」

「おはよう。ちゃんとやってきたよ。確か、提出、四限目だったよな?」

「ちげーよ。俺が出した宿題だよ。」

「……」



「……答え、まぁ、わかったよ。」


43 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 05:36:20 bjgJnY/6 41/101


 309号室。文芸部部室の扉。それを開くと、後輩。
丁寧な口調で「先輩。」と。

 なぜか。もう答えはわかっているから、なぜかではないけれど。
後輩の笑顔に、胸を絞められた。

「ど、どうしたんですか。そんな優しい目で、そ、そんなに見つめないでください。」

 顔を紅く染めて、後輩は目を逸らした。
外では雪が降り始めていて、真っ白な空が、やけに近く感じる。

電気は点いておらず、部室は薄暗い。
ストーブの明かりだけが、後輩を照らし、朱色の染まった顔の艶やかさを強調した。それが、また、胸を絞めた。


44 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 05:44:47 bjgJnY/6 42/101

「ケ、ケーキ食べようか。持ってきたよ。」

後輩「そ、そうですね。食べましょう、先輩。」

「来る途中で見つかりそうになって、焦ったよ。」

「はい、フォーク。取り皿なんてないから、箱を開いて食べよう。」

後輩「ありがとうございます。じゃ、早速食べましょう。」

「はむっ。」


45 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 05:51:03 bjgJnY/6 43/101

後輩「ど、どうですか、先輩? 美味しいですか? 美味しいですよね?」

「うん。美味しい。」

後輩「そ、それは、良かったです。美味しいですか……えへへっ。」

「もしかして……、後輩が作った?」

後輩「はい。し、仕方なく、仕方なくですよ? 先輩の為に、頑張って作ってあげました。」

「……後輩。」


46 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 06:02:18 bjgJnY/6 44/101

後輩「なんですか。先輩……」

「そこにある俺のロッカーの中から、ちょっと取って欲しいものがあるんだ。」

後輩「ロッカーですね。って、何も入ってないじゃな――っぁ、これは。」





「メリークリスマス。」


47 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 06:11:14 bjgJnY/6 45/101

後輩「な、な、な、なんで先輩が抱き着いてるんですか!? な、何かの、じょ、冗談ですか!?」

「後輩、好きだ。」

後輩「ぅぁ……先輩、これ、私の夢じゃないですか? ちゃんと私は現実に居ますか?」

「いるよ。今、抱きしめてる。」

後輩「先輩、私も大好きです。先輩が好きで、好きで堪りません。」

後輩「これが夢じゃないなら、先輩……、そ、その、ちゅ、チューしてください。」


49 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 06:18:30 bjgJnY/6 46/101

「えっ、恥ずかしいです。」

後輩「あー、夢なんですか。そうですか。夢なら、告白断ろう。」

「嘘嘘嘘嘘っ! します、しますから!」

後輩「……ふふっ、可愛い先輩ですね。」

後輩「そうですか。部室の隅でナニやってるのかと思ったら、これを入れてたんですね、マフラー。」

「そうそう。寒がりの後輩にぴったりかと思いまして。」

後輩「今は、体も心も暖かいですけどね……すりすり。」


50 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 06:25:07 bjgJnY/6 47/101

「……よくそんな恥ずかしいセリフ言えるね。」

後輩「黙れです、ミジンコ先輩。」

「酷いっ。」

後輩「先輩の胸、広いですね。すりすりのし甲斐があります。」

「すりすりするの、後輩の髪の匂いでどうにかなりそうなのでやめて下さい。」

後輩「ふふっ、すりすり。」

「あばばばばばば。」


51 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 06:30:49 bjgJnY/6 48/101

後輩「で、チューはいつするんですか?」

「ちっ。」

後輩「良いから早くしてください。チキン先輩。」

「……ぐすんっ。」

後輩「ほら、私、目閉じますから。んっ。」

「……ほっぺ柔いね、ぷにぷに。」

後輩「わばばばばばば。」


52 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 06:33:37 bjgJnY/6 49/101

「……後輩。」

後輩「……」

「……」

後輩「っぁ……」

ちゅぅ

「……」

後輩「……」


53 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 06:39:45 bjgJnY/6 50/101

「……」

後輩「ふふっ……先輩、真っ赤ですよ。」

「後輩も、ね。」

後輩「私は良いんです。……先輩。」

「ん?」

後輩「私の鞄の中に、先輩へのクリスマスプレゼントが入ってます。」

後輩「このマフラーには……、どうやっても勝てそうにないですけど、ね。えへへ。」


54 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 06:50:24 bjgJnY/6 51/101

「おおおっ! これは探偵ナナメシリーズの最新作……もう出てたんだな……! 待ちわびたぜ……!」

後輩「昨日、そのシリーズが好きな友達に聞いたら、もう発売してるって言われて。昨日、本屋さんまで頑張って行ったんですよ。」

「おおお……早速家に帰って、ぇ?」

後輩「……先輩? まさかとは思いますが、私を置いて帰ろうとしましたか?」

「……期待の新作にテンションが。」

後輩「……もう、先輩。今日じゃなかったら絶交してましたよ。私が良いと言うまで、あげません。」


55 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 06:55:40 bjgJnY/6 52/101

後輩「か、返して欲しいなら、わ、私を満足させてください、先輩。」

「……うん。」

後輩「先輩大好きですっ。」

「俺も勿論、好きだよ。」

後輩「ぎゅ、ぎゅーってしてください。」

「ぎゅーっ。」


56 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 07:01:06 bjgJnY/6 53/101

第一部、終了です。閲覧、ありがとうございました。
この物語は、第二部で完結です。

もしスレが残っていたら、今日の夜。完結させて見せます。
第二部はエロを含みますので、エロSSが苦手な方は注意してください。

それではまた!


64 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 17:11:18 bjgJnY/6 54/101


あの日。クリスマスの日。
――俺が答えを見つけた日。

サンタクロースからのプレゼントは貰えなかったものの、後輩からは小説を。そして、可愛い後輩を。

俺はプレゼントされた。

お返しは、マフラーと俺自身。

時は移ろい、二月の二十七日。卒業の日まで後、三日――


65 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 17:17:40 bjgJnY/6 55/101

「後輩、いるか? お、やぱ、部室は暖かい……」

後輩「いますよ、先輩。どうしたんですか。」

「お、ほい。温かい飲み物。」

後輩「ありがとうございます。ふふっ、いつも先輩は優しいですね。」

「ん、いえいえ。隣に座っても良い?」

後輩「は、はい。良いですよ。どうぞ。」

「よいしょ、っと。あ、やっぱり今日もそのマフラー……」


67 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 17:27:59 bjgJnY/6 56/101

後輩「これは、大好きで格好良くて、頼りになって優しい先輩に貰った大事なマフラーなんですよ。良いでしょう。」

「ん? この小説は、大好きで可愛くて、すぐに甘えて来て、抱きしめられるのが大好きな後輩に貰ったんだけど?」

後輩「……ぅ。ミ、ミジンコ先輩は黙れです。ずるいですよ、そんな真面目な顔で言うなんて……」

「ははっ。俺もちょっと恥ずかしかったからね。お返し。」

後輩「むーっ、どうにかして先輩を辱めたいです。無理ですか。」

「無理だ。諦めろ。」

後輩「むーっ。」


68 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 17:31:32 bjgJnY/6 57/101

「……」

後輩「……」

「……」

後輩「……」

「お茶……、っぷはぁ」

後輩「ぁ、間接ちゅ……」

「顔真っ赤だけど、暑いのか。にやにや。」


69 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 17:37:34 bjgJnY/6 58/101

後輩「うがーっ! うるさいです。うるさいです。うるさいですっ。口でにやにや言わないでください、しないでくださいっ。」

「くくっ、後輩は恥ずかしがり屋だからね。クリスマスの日にちゅーしたので、限界だもんな。」

後輩「ちゅ、ちゅーくらいできますよ。余裕です。」

「ん。」

後輩「ぁ……、ぇあ……」

「にやにや。」

後輩「うがーっ!!」


70 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 17:46:34 bjgJnY/6 59/101

「まぁ、後輩らしくて、それもまた可愛いんだけどね。」

後輩「……ぅ、やめてください。絶対に楽しんでるでしょう。」

「どうかな。によによ。」

後輩「……もう。……ぁ、せ、先輩っ。」

「ん? どした?」

後輩「も、もし良ければですよ? あ、明日、デ、デートしません? もし、良ければですから、か、勘違いしないでくださいよ。」


71 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 17:55:30 bjgJnY/6 60/101

「断ると思う?」

後輩「まったく、思っていませんよ。まぁでも、断ったら、勢いで殺しちゃうかもしれませんね。」

「断る――っぐぅ!? げふぅ、ぐふっ、ちょ、っぐ、ぐび絞めないで、ぐふっ、ごめんっ! ごめんっ! 待っで!」

後輩「仕方ないですね。どういう事か、ちゃんと説明してください。」

「はぁ……はぁ……、ふぅ。後輩のデートのお誘いは断るよ。」

後輩「だから、何でって聞いてるんで――」

「後輩。明日、俺とデートしてくれないかな。」


72 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 18:05:17 bjgJnY/6 61/101

後輩「え?」

「勿論、俺が誘ったんだから全部俺が奢るし、後輩の言う事も何でも聞くよ。駄目かな……?」

後輩「先輩は心臓に悪いです……。胸がきゅんてしてしまいます。……っもう、ぎゅってして下さいっ……」

「ぎゅーっ。」

後輩「ふふっ、先輩……暖かい。すりすりっ。」

「胸に頭すりすりするのはやめて。お願い、後輩の良い匂いがして駄目だから! 駄目だから……!」


73 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 18:14:05 bjgJnY/6 62/101

後輩「先輩って、すりすりするといつも嬉しそうに嫌がりますよね。あっ、もしかして、匂いで興奮する変態さんなんですか。」

「……それは違う。後輩の匂いでしか興奮しない。」

後輩「……先輩、えっち。まぁ、嬉しいんですけど、えへへっ。」

「後輩も変態だっ……!」


74 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 18:19:11 bjgJnY/6 63/101

「ん。おっと、結構、暗くなってきたな。帰ろう。」

後輩「……ぁ……ん、いやです。もうちょっとこうしていたいです。」

「えー。じゃあ、うーん、あと五分だけだからな。」

後輩「……んぅ、せんぱいぃ、えへへっ。明日は先輩と初デートです……」

「よしよし。後、四分三十秒だぞ。」


75 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 18:21:59 bjgJnY/6 64/101

「ただいま。」

「……」

「……」

「……飯と風呂の用意と宿題、っと。」

「……」

「……」

「寂しい……」


76 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 18:29:25 bjgJnY/6 65/101

後輩「……」

後輩「……」

後輩「……ふへへっ。」

後輩「先輩は本当に素敵過ぎます。」

後輩「それに先輩の胸の中、暖かかったです……」

後輩「……」

後輩「先輩……んぅ、ふっ、……はぁ……」チュ チュッ クチュ


78 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 18:37:17 bjgJnY/6 66/101

後輩「っふぁ……、くぅ、ふぁ、っ先輩ぃ……先輩ぃ……」クチュッ クチュッ クチュッ

後輩「……はぁ、はぁ、せんぱ、ふぁっ! ふぁ、ふぅ、先輩ぃ、ふっ……ぁ……」クチュッ グチュ ジュク

後輩「はぁー、はぁー、んぅっ! イちゃい、ます……先輩っ、はぁ、せんぱ、ふぁあ! イちゃい、あぁ! あふっ!!先輩ぁぃぃぃいああぃああああ!!」

ビクン ビクンッ

後輩「はぁー、はぁー、ふぁっ、はぁ、はぁ、ふっ、ぅふぁ、先輩ぃ……」


79 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 18:48:33 bjgJnY/6 67/101

「おはよーっす!」

「おう、おはよう。」

「ん? 何か機嫌良いんじゃない? 良い事でもあった?」

「今日、後輩と遊びに行くんだ。」

「おぉっ、良かったじゃん! クリスマスの日のキス以外は恋人らしい事、してないんだったか?」

「まぁ、後輩は奥手で可愛いからな。イブの日の前に手繋いだのと、クリスマスの日と、抱きしめる事が多々ってところ。」

「……惚気るな! この、このっ。くそ、くそっ。」


80 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 18:56:20 bjgJnY/6 68/101

「ん、メール? ……誰だ、こんな時間に。」

――――――――――
From:後輩
Sub:とにかく

とにかく先輩は格好良いんです。
ぎゅってしてくれますし、ちゅ、ちゅーもしてくれましたし。

世界で一番先輩の事が好きなんです。大好きなんです。
愛してるんです(*・∀・*)

――――――――――


81 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 18:58:58 bjgJnY/6 69/101

――――――――――
From:後輩
Sub:ああああああああああ

後輩友に送ろうとしたんです。やめてください。みないでください。

間違えました。消してください、先輩。消してください、先輩。
お願いですから、消して。消して。消して。消して。

――――――――――

「によによ。」


83 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 19:03:28 bjgJnY/6 70/101

――――――――――
From:先輩
Sub:とにかく

とにかく後輩は可愛いんだ。
ぎゅってしたがるし、ちゅ、ちゅーもしたし。

世界で一番後輩の事が好き。大好き。
愛してる(*・∀・*)

――――――――――

後輩「わああああああああああああああああああああ!」


84 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 19:09:15 bjgJnY/6 71/101

「ごめんなさい……、大変失礼しました……」

後輩「いつもの優しい先輩は何処に行ったんですか。あ、あんな、は、恥ずかしいメール送ってきて。」

後輩「あの後、恥ずかしくなって保健室のベッドに駆け込んで。一限目の間ずっと、ふ、布団の中でばたばたしてたんですよ。」

「可愛い……」

後輩「ぅ……。だ、黙ってください、ミジンコ先輩。」


85 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 19:16:05 bjgJnY/6 72/101

後輩「まっ、許してあげます。」

「おぉ、本当?」

後輩「だから、先輩。いっぱいデートしましょう。」

「お、おう。」

後輩「ふふっ、先輩……」

「い、いきなり抱き着かない。……って言うかここ廊下だからっ!」

後輩「先輩ぃ……すりすりっ……」

「あばばばばばば。」


86 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 19:23:53 bjgJnY/6 73/101

「まぁ、遅くなると暗いし、寒いし、危ないし。本屋で一緒に本でも見よう。」

後輩「そうですね。ふふっ、私は先輩が居れば、どこでも大丈夫ですよ。」

「そ、そかそか。嬉しい事言ってくれるね。でも、遠慮はしないで良いからな。」

後輩「あれあれ? 先輩。ちょっと顔、赤いですよ?」

「……愛してます(*・∀・*)」

後輩「わばばばばばば。」


87 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 19:29:59 bjgJnY/6 74/101

「……」

後輩「……」

「……」

後輩「……ぅ、さむぃ……」

後輩「……っ! えぁ、ぅ、先輩、手、握ってくれるんですか……?」

「……」

後輩「……ふふっ。……大正解ですっ。」


88 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 19:33:07 bjgJnY/6 75/101

「……」

後輩「……」

「……もう春なのに、結構、寒いよな。」

後輩「……そうですね。地球温暖化がNEETしてますね。」

「……」

後輩「……」


89 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 19:39:59 bjgJnY/6 76/101

「つ、ついたぞ。本屋。」

後輩「は、はい。入りましょう。」

「……」

後輩「……」

後輩「ぁ……、あ、新しいの出てますよ。」

「ぉ……、へ、へぇ、後輩、それ読んでるんだな。お、面白い?」

後輩「は、はい……」


90 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 19:45:33 bjgJnY/6 77/101

「……」

後輩「……」

後輩「……!」

「……ん? 何か面白そうな本、あった?」

後輩「えぁ、い、いえいえ! そんなのは、ないです! ないですよ!」

「じゃあ、その本何で持ってるんだし……、見せなさい!」

後輩「あぁ!? 先輩駄目ですぅ! 見ないでくださいぃ!!」


92 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 19:56:15 bjgJnY/6 78/101

「えっと、何々、『SM入門』……。おい……?」

後輩「ち、違います。ただ、目に入ったから取ってみただけなんです。せ、先輩の事、そ、その、い、苛めたいとか思ってません。」

「後輩、サドなの!?」

後輩「せ、先輩、違います、違いますから。 苛められるのも良いです、とか思ってませんからぁっ。」

「……まぁ、うん。別の本探そう?」

後輩「ぅぅう……、先輩ぃ、違うんですよぉ……」


93 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 20:05:37 bjgJnY/6 79/101

後輩「『結婚情報誌セクシィ』です、か。……えへへ。」

「後輩? まだ早いからな?」

後輩「ぁぅ、ま、まだ……ですか……。でも、してくれるんですね……」

「こ、後輩、落ち着け。恥ずかしい。」


94 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 20:09:14 bjgJnY/6 80/101

「『探偵ナナメの七つ目のミス』ほ、欲しい。」

後輩「先輩、本当に探偵ナナメ、好きですね。」

「子供の頃から読んでるからなぁ……。貸してあげるから、後輩も読みな。」

後輩「はい。今度、貸してくださいね。先輩。」


95 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 20:12:51 bjgJnY/6 81/101

「『ふわふわ子供の名前集』……」

後輩「『ふわふわ子供の名前集2』……」

「……」

「か、帰ろうか……」

後輩「は、はい、そうしましょう……」

後輩「パ、パパ。」

「!?」


96 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 20:17:18 bjgJnY/6 82/101

「ただいま。」

「……」

「ふぅ。今日は予想以上に、その、なんだ。ど、どきどきしたな。」

「まぁ、後輩の意外な一面を見れたし、嬉しい。……かな。」

「後輩……好きだよ……」

「……」

「お風呂……」


97 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 20:23:26 bjgJnY/6 83/101

後輩「ただいま。」

後輩「……」

後輩「……先輩……えへへ。先輩がパパで、私がママですか。……ぅぁ。」

後輩「子供は二人で、男の子と女の子。ふふっ、楽しみです、先輩。」

後輩「……先輩、好きです。」

後輩「……」

後輩「ご飯……」


98 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 20:31:58 bjgJnY/6 84/101

「おはようさん! 今日は四年に一度の閏年、二月二十九日!」

「おぉ、そう言えばそうだな。おはよう。」

「……ん、明日で俺等、卒業だな。ちゃんと何か、言ってやったか?」

「……まだ。」

「ちゃんと言えよ?」

「分かってる……。友、お前もこの三年間。ありがとな。」

「あぁ、またどっかで会おう、な? 絶対だぞ、ははっ。」


99 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 20:45:43 bjgJnY/6 85/101


 見慣れた部室を眺める。先輩の椅子と私の椅子、先輩の机と私の机。
しかし、先輩のロッカーの中は、もう、何も入っていない。勿論、私のロッカーの中にも。

 大切なあの日とは違って、窓の外に広がる空は雲一つとない、青空。
春の温かい日差しが、なぜか私の心を締め付ける。痛い。痛いですよ、先輩……

「後輩。」

 その声は聞き慣れた声のはずなのに、先輩に名前を呼ばれると、やっぱり慣れてなくて、恥ずかしい。顔が熱くなるのを感じる。
目を逸らし「先輩……」と。私は先輩に伝えたいことがある。横目で先輩を見ると、春の陽に照らされた顔は少し紅い。

 「先輩、私を、愛してください。先輩と私を離れられなく、強く、結び付けてください。先輩と、先輩とっ! 離れたくないんですっ!!」


100 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 20:50:33 bjgJnY/6 86/101

「後輩……好きだっ……」

後輩「せ、先輩、私も好きですけど、そんな強く抱きしめられると、痛いですよ……」

「大好きだっ……」

後輩「先輩……」

「……キスしていいかな?」

後輩「勿論、良いですよ。先輩の頼みは断れません。」

後輩「どうぞ、んっ。」


101 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 20:55:52 bjgJnY/6 87/101

「後輩……!」

後輩「ちゅっ、んうぅっ!? ちゅ、ちゅぅっ、ちゅぷっ、くちゅ、っぷ、はぁ、先輩ぃ、ちゅっ……」

「後輩、可愛いよ……。今、凄い可愛い……」

後輩「はぁ。はぁ。先輩ぃも、素敵でうぅむっ!? くちゅっ、ぺろちゅぅ、ちゅぷっ、ちゅっ、ちゅっ……くぷはぁ……」

後輩「はぁー、はぁー、せんぱいぃ……、はぁー。」


102 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 21:04:11 bjgJnY/6 88/101

「……ほら、机に寝て。ぅ、ぬ、脱がすよ?」

後輩「はぁ、熱い、熱いです、はぁ、早く脱がしてせんぱいぃ、はぁ、はぁっ。」

「後輩……、はぁっ、白くて綺麗だ……」

後輩「あんまり見ないでぇ、せんぱいぃ……恥ずかしいですからぁ……はぁっ、はぁっ、んぅ! あっ、ひゃっ!、ぅぁ、あぃ、ひぅ、そこ弄っちゃ駄目ぇぁ、んぁ……」クチュ クチュ クチュッ


104 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 21:10:55 bjgJnY/6 89/101

後輩「んぁっ! ひぅ、ひゃっ、せんぱいぃ、あふぁ、ぅあっ、ぁひっ……」クチュッ グチュッ トロォッ

「後輩、大丈夫? 痛くない? 気持ち良い? はぁ、はぁ。」

後輩「はぁ! はぁ! んぁ、せんふぁいっぁあひっ、ぅあっ、きもひいよぉ……ぁあ、ぅあ、せんぱいぃいいっ、んぁああああああ!!」ビクンッ ビクン

「はぁ……はぁ……」

後輩「せんぱいぃ……はぁ、はぁっ、きもちいいよぉ……はぁ、はぁっ……」

「後輩っ……!」


105 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 21:21:14 bjgJnY/6 90/101

後輩「んぁぅっ! ちゅくっ、ちゅぅ、ちゅっちゅっ、ちゅぅぅぅぅぅぅ……ちゅ、ぷはぁ……」

「はぁ、はぁ、後輩……、はぁ、やめる……か?」

後輩「はぁ、入れてくださいぃ……せんぱいぃ……はぁ、私、せんぱいの子供……産みたいです、から、あぁ……」

「後輩っ……! 絶対に一生、離さないから……!」

後輩「んぅ、きてくださいぃ、せんぱいぃ、ふぁ、ひぅ、んぁあああっ!!」ビクッ ビクッ

ぬちゅっ ぬちゅ っぅぷぷっ

「くぅっ……ふぅぐっ、はぁ、ふぅ……後輩の膣内……気持ち良い……ぁう!」


106 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 21:30:37 bjgJnY/6 91/101

後輩「痛っぁ、ぐぁぃ! 痛ぅぁ、ぁうぅ、ひっ、せんぱいぃ、ひぃゅぁ、ふぐっ!!」

「後輩、うぁ、はぁ、大丈夫か……? ふぁぅ! 後輩ぃ……! はぁっぅ!」

後輩「体、ふぐっぃ、触って、くださひぐぅ、いぅ、おっぱいぃ……とかぁぐっ! そしたひぐぅ、ら、きもちよく、ぁぐ、なりますからぁ、ふぅぁ、せんぱいっぁぐ!」

「後輩っ……後輩っ……後輩のおっぱい可愛いっ、うぁ、よっ、ふぅ……!」

後輩「ひゃぁぅ!? きもちい、ふぁあ!! いいですぁふぃやぁ! せんぱい、もっとぉ、はぁ、痛っ、ふぅっ、もっとぉぉ、ふぁくっ……ぐぃ……」


107 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 21:37:53 bjgJnY/6 92/101

後輩「せんぱぃひゃぁぅ、こしぃ、こし振ってくださぁひゃぅん! ふぁぁあ!! いいでぁふぁ!! きもひぃぃぁああぅふぁ!!」ヒクヒク ドロォッ

ずちゅっ ぬぷっ くぷっ ずちゅ ずちゅっ ずちゅっ

「後輩、ふぁう、大丈夫? ふぁあ、後輩、気持良いぅふぁ! くぅぁ、はぁ、後輩、可愛いよぉ! ふぁぅっあ!」パン パン パン パンッ

後輩「ひゃぁうひゃあっ! きもひいのほぉぉ、せんふぁいぃ、ぁあふひゃっ! ひぅひぅ、ふぁきもひいい、ふっぅぁ! せんはいぃ、ふぁっう、ひゃ!!」ビク ビクッ


108 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 21:46:13 bjgJnY/6 93/101

後輩「ふぁぁひゃぁぅ! せんぱいのぉおちんちんが、ぁぁあふっわらしのおまんこかきまわしてりゅぅぅうぅ、ひゃうぁ! あふぅぁっ!」ビクッビクッビクッ

ずちゅっ ぐちゅっ ぶちゅっ ぐちゅ ぐちゅぅっ

「後輩っ……! 後輩っ……! 後輩ぃっ……!!」パンパンパンパンッ

後輩「ずんっふひゃ、ずんってぇぇえ! ふはぁ、おとこぉだいすきぃ! らいすきぃ! おとこぉっ! ひゃぁ、ふぁっああ!」ヌプグチュ、トロッ


111 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 21:55:22 bjgJnY/6 94/101

ずちゅっ にゅぐっ ぐちゅっ ぐちゅ ぐちゅっ

後輩「もうらめぇ、おとこぉイっちゃう! ふひゃぁっ、おとこぉイちゃうよぉ! あっ、ひゃぅ、ふぅっ! おとこあいしてりゅううぅぅうぅぅぅんああああああ!!」ビクンッ! ビクンッ!

「後輩っ……大好きだっ……! 後輩っ……! ふぅがぁっ……」ドピュッドピュッ…ドクッドクッ…

後輩「はぁ……はぁ……はぁ、はぁ、ふぅ。」

「ふぅ……、っふぅ……、くっ……、ふぅ、ふぅ。」

後輩「……」

「……」


113 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 22:01:26 bjgJnY/6 95/101

後輩「……えっと男、……じゃなくて先輩。」

「……ん?」

後輩「……あの、その、き、気持良かったです。」

「……」

後輩「あと、先輩、あ、あの、激しいかったです……///」

後輩「……先輩、大好き。」

ちゅっ


115 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 22:05:31 bjgJnY/6 96/101

「俺、就職しようと思う。っていうか、働こうと思う。」

後輩「えっ? 大学はどうするんですか?」

「俺達に赤ちゃん、できるかもしれないだろ? それを覚悟してやったんだからさ……」

後輩「あ、あぁ。今日は大丈夫な日ですよ。」

「」


116 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 22:08:17 bjgJnY/6 97/101

後輩「ふふっ、先輩。ちゃんと責任まで取ろうとしてくれたんですね……」

「い、いや、やめてくれ。も、もう恥ずかしくて顔も見れない。」

後輩「駄目です。こっち向いて、ほら、ちゅーしてください。」

「……」

ちゅっ

後輩「えへへ。私、今、凄い幸せです……」


117 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 22:12:04 bjgJnY/6 98/101

後輩「先輩……」

「……ん?」

後輩「ここ見てください……先輩の溢れて来てますよ……」ヒクヒク ゴプッ ドロッ

「……ごめんな。」

後輩「何、謝ってるんですか? 嬉しいですよ? えへへ。」

「寒いだろ、服着せてやるよ。」

後輩「んぅ、お願いします。先輩♪」


119 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 22:23:40 bjgJnY/6 99/101

後輩「先輩。あふ、くすぐったいです! あははっ。先輩……」

「ん?あ、待て。俺が言う。」

後輩「えっ?」

「――結婚しよう。」






End


122 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 22:26:59 bjgJnY/6 100/101

一年後――

「大学で文芸サークル創ったけど、メンバーは俺、一人。」

「じゃなくて……」






後輩「先輩、ナニしてるんですか?」

End


124 : 以下、名無しが深夜... - 2012/02/29(水) 22:31:20 bjgJnY/6 101/101

さて、と。寝る。
閲覧感謝でした。二日に渡って書き上げました。

ちょっと途中で性欲と睡眠欲が頭を支配したので、エッチシーンがやばいくらい雑です。ごめんなさい。
それを謝ると共に、みなさん閲覧支援超感謝でした!

楽しくかけたのでとても良かったと思います!
楽しかった(´∀`)

次回作 探偵ナナメ「七つ目の失敗?」をお送りします(嘘?)


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