櫻子「西垣せんせープリント集めてきましたー……って 何してるんですか?」
西垣「大室か。ちょっと新しい発明品の試験をな」
櫻子「発明品って 机の上に転がってるその指輪ですか?」
西垣「これはな……。うそつけないゆびわ~!」テレレレッテレー
西垣「指輪の装着者が嘘をつこうとすると、指輪が神経を刺激して装着者を痛めつけるのだ」
櫻子「ええ なにそれ面白そう!」
西垣「興味があるのなら試しに使ってもいいぞ。ほれ」
櫻子「ほんとですか!? やったー! 向日葵に付けてやろー♪」
西垣「ちゃんと爆発したら教えてくれ」
櫻子「えっ」
西垣「ははは冗談だ」
櫻子「……」
元スレ
櫻子「うそつけないゆびわ~」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1319124921/
向日葵「櫻子、遅いですわね……。ちゃんとプリント渡しに行ったのかしら……」
櫻子「向日葵ー!」ドタドタ
向日葵「やっと戻って来ましたわね。寄り道して遊んでたんじゃないでしょうね」
櫻子「してねーよ! あーそれよりさ、これ! あげる!」
向日葵「え……。指輪、ですの? 私に?」
櫻子「ほら指出して! つけるから!」
向日葵「ちょっと……!?///」ドキ
櫻子「よし装着完了♪」
向日葵(ひ、左手の薬指に!?)
櫻子「絶対外しちゃダメだよ!」
向日葵「わ、分かりましたわ……。というか、何でいきなり指輪なんて……?」
櫻子「べっ別にぃー。そこらで拾っただけだしー」
向日葵(拾ったって……。この指輪、ピカピカの新品じゃありませんの……)
櫻子「まあ喜べよ珍しく私が向日葵にプレゼントしてんだし」
向日葵「よ、喜んでなんかないですわよっ」ズキ
向日葵(……あら?)
櫻子(あ、そうだうそ発見機なんだから向日葵にうそつかせないと)
櫻子(向日葵がうそついたら……)
-------櫻子脳内-------
おっぱい『なーんちゃって いまのは うそですわよー!』
ビリビリビリー!!
おっぱい『ギャー ゆびわが ビリビリ シビレル!』
わたし『わはは ばーか ばーか!!』
------------------
櫻子(ひひひw)
櫻子「向日葵、今から私の言う質問に『はい』で答えて!」
向日葵「は? どうして……」
櫻子「いいから! じゃあ……“向日葵は櫻子様に死ぬほど感謝している”」
向日葵「……はい」
櫻子「……」
向日葵「……」
櫻子「……」
向日葵「……」
櫻子「あれ?」
向日葵「な、なんですの」
櫻子(指輪壊れてんのかな?)
櫻子「次の質問! “ぶっちゃけ櫻子様の面倒を見るのは大好きだ”」
向日葵「……はい」
櫻子「……」
向日葵「……」
櫻子「……」
向日葵「……」
櫻子「ぬぬぬ……」
向日葵「さ、さっきから何の意味がありますの、これは」
櫻子(やっぱこの指輪、失敗作じゃん!)
綾乃「大室さん、古谷さん、悪いけどここにある書類、ページごとに綴じといてくれないかしら」
櫻子「あ、はい! 了解っす!」
向日葵「分かりましたわ」
・ ・ ・
櫻子「ふんふ~ん♪」パチン
向日葵「ちょっと櫻子、綴じ方が汚いですわよ! ちゃんと縦横合わせてから綴じなさいな」
櫻子「向日葵は細かすぎるんだよー。どーせ使う方は気にしないし、いーじゃん」
向日葵「よくないですわ。もう、私が綴じますから、あなたはページ順に合わせるのだけやりなさい」
櫻子「ちぇー。わかったよ……。ほい」
向日葵「はい」パチン
櫻子「ほい」
向日葵「はい」パチン
千歳「二人とも息ぴったりやなぁ~」
櫻子「ぴったりなんかじゃ」
向日葵「ないですわ!」
向日葵「」ズキ
向日葵(なんだか、さっきから胸が……)
千歳「ところで古谷さん、その綺麗な指輪は?」
向日葵「あ、これは、その……」
千歳「細かいことかもしれんけど、学校の中でそういうのは……。一応生徒会員やし」
向日葵「そ、そうですわね。すみません、すぐ外しますわ」
千歳「ああ、でも大事なもんやったんなら付けてても」
向日葵「いえ、櫻子が付けろって言うものだから仕方なく付けてただけですので」ズキ
向日葵「っ……!」
千歳「……古谷さん?」
櫻子「あーっ! 向日葵、指輪外そうとしてるー! ずっと付けてろって言ったじゃん!」
向日葵「さ、櫻子」
千歳「この指輪、大室さんがプレゼントしたもんだったんやな~。それなら、外せいうわけにもいかんなあ」
櫻子「? なになに、何の話ですか?」
千歳「ふふ、何でもあらへんよ~」
・ ・ ・
向日葵の家
向日葵「この指輪、結局一日中つけたまんまでしたわ……」
向日葵「まったく櫻子は、突然どうして指輪なんてくれたのやら」
『絶対外しちゃダメだよ!』
向日葵「……」
向日葵「///」カァァ
向日葵「……って何赤くなってるんですのよ私は!!/// こ、こんな指輪誰から貰ったって一緒で……」ズキ
向日葵「っ!」
向日葵「はぁっ、何なんですのよ、この痛みは……」
翌日
櫻子「向日葵おっはー」
向日葵「おはようございます」
櫻子「あれ? 今日も指輪してるんだ」
向日葵「な、何か文句でもありましてっ?」
櫻子「別にー」
向日葵(あなたが付けてろって言ったんじゃありませんの)
櫻子「今日1時間目なんだっけ?」
向日葵「国語ですわ」
櫻子「よっしゃ寝れる!」
向日葵「……後でノート見せろとか言われても聞きませんわよ」
櫻子「あはは言わないってー! 私のノート渡すからそれに書いとけ」
向日葵「燃えるゴミに出しますわよ」
・ ・ ・
あかり「向日葵ちゃん、こないだクッキーありがとうねぇ」
向日葵「いえ、美味しく食べて頂いて何よりですわ」
櫻子「たまにはケーキとか持ってきてよ」
向日葵「」イラッ
あかり「お礼にあかりもクッキー作ってみたんだぁ。よかったら食べてみてよぉ♪」
向日葵「あら、いいんですの? ありがとう赤座さん」
櫻子「あかりちゃんすげー! 私も食べていい!?」
あかり「うん、いいよぉ」
櫻子「いただきまーす♪ あむ……。おお、うめー!」
向日葵「……本当、良く出来てますわ。さすが赤座さんですわね」
あかり「そんなことないよ、向日葵ちゃんのが上手に出来てたよぉ」
櫻子「いやいや、これ食べたら向日葵のクッキーとかもう食べらんない! うまい!!」ムシャムシャ
向日葵「……別にあなたに食べてもらいくて作ってるわけじゃありませんし」ズキ
向日葵「あっ、つ……!」
櫻子「ひ、向日葵? なんか顔色が……」
向日葵「何でもありませんわ」ズキ
向日葵(また胸が痛んで……)
櫻子「ちょっと、何でもなくないよ!?」
向日葵「さ、櫻子の手なんか借りたく……」ズキズキ
向日葵「うぐっ……!」
櫻子「!!」
あかり「向日葵ちゃん!?」
櫻子「ごめんあかりちゃん、ちょっとこいつ保健室連れてくから」
向日葵「わ、私は、大丈夫で……」
櫻子「いいからくるの!!!」
向日葵「っ!」
保健室
櫻子「ほら、ベッドに寝て」
向日葵「……分かりましたわ」
櫻子「風邪でも引いてんの? それともまたダイエットとか?」
向日葵「そういうわけでは無いですわ。横になったら楽になりましたし。……あの、櫻子」
櫻子「ん?」
向日葵「その……あ、ありがとう、心配してくれて」
櫻子「な……! し、心配なんてしてねーし! ずっと寝てろバーカ!///」
向日葵「はいはい」
櫻子「な、何よ、文句あんの!?」
向日葵「何でもないですわ」
櫻子「ぬ~……」
向日葵「それより、早く教室戻らないと授業始まりますわよ」
櫻子「……ここにいる」
向日葵「え……」
櫻子「向日葵が弱ってるの見るの楽しいから、戻ってやんないもん」
向日葵「だ、駄目ですわよ。授業サボってまでそんなことする必要ないでしょう」
櫻子「向日葵の面倒見てるからサボりじゃないもん」
向日葵「面倒見てもらうほど重症じゃありませんわよ。それにあなたは頭悪いんですから、授業に出て少しでも理解しなさい」
櫻子「う、うるせーし! 先生の話聞かなくたって向日葵に聞くからいいの!!」
向日葵「意味分かりませんわよ……」
櫻子「とにかく絶対戻ってやんないもんねー」
向日葵「はぁ、もう……。お好きになさいな」
櫻子「……うん」
向日葵「……まったく」
櫻子「あのさ、向日葵」
向日葵「何ですの?」
櫻子「さっきのさ、あかりちゃんのクッキー」
向日葵「……ええ」
櫻子「すごい、おいしかったけど……。い、一番は、向日葵の、クッキーだから」
向日葵「!」ドキ
櫻子「え、えーと、だから、その……。も、もっと美味いの作って食わせろっ!///」
向日葵「ふふ、分かりましたわ」
櫻子「ああっ、なに笑ってんだバカ!!」
一方・・・
あかり「」ドヨーン
ちなつ「あ、あかりちゃん、どうしたの……?」
あかり「アカリノ クッキーノ セイデ……ヒマワリチャンガ……」ブツブツ
櫻子「すぅ……すぅ……」
向日葵「で、結局こうなりますのね」
櫻子「すぅ……すぅ……」
向日葵「まあ分かってましたけど」ナデナデ
櫻子「んぅ……」
向日葵(……それにしても、あの胸の痛みって、やっぱり)
向日葵(私は、この子に対して……)ドキ
櫻子「すぅ……すぅ……」
向日葵(で、でも、そんな……。確かにずっと昔から一緒でしたけど、まさか、櫻子になんて……)
向日葵(指輪……。はめてもらったとき、ちょっとだけ、嬉しかったですわ)
向日葵(……)チラ
櫻子「すぅ……すぅ……」
向日葵(う……///)カァァ
向日葵(櫻子の……バカ)
・ ・ ・
ガチャ
ちなつ「失礼しまーす」
向日葵(あら、吉川さん?)
ちなつ「あ、向日葵ちゃん。具合はどう?」
向日葵「ええ、もう大丈夫ですわ」
ちなつ「良かった。櫻子ちゃんは……」
櫻子「すぅ……すぅ……」
向日葵「櫻子に何か用事がありまして?」
ちなつ「西垣先生が呼んできてくれって……」
向日葵「そうでしたの。櫻子、起きなさい、櫻子」
櫻子「んん~……。あー……なに~?」
ちなつ「櫻子ちゃん、西垣先生が呼んでたよ」
櫻子「あーそう? 分かったぁ……ふわあ~」
・ ・ ・
櫻子「何か用っすか?」
西垣「そろそろ指輪を返してほしいんだが……」
櫻子(あ、借り物だってすっかり忘れてた)
西垣「あれを付けたまま嘘を付き続けてると、どんどん痛みが増していくからな。長期間貸しておくのもまずいと思ってな」
櫻子「……え? 痛みが増して……?」
西垣「ん? そうだぞ。自分で使ってみなかったか?」
櫻子(てことは……。向日葵が、倒れたのって……!)
櫻子「に、西垣先生のバカー! それ早く教えて下さいよおお!!」ダッ
西垣「す、すまん……。って大室ー?」
櫻子「いま指輪持ってきます!!」タッタッタ....
西垣「行ってしまった……」
櫻子「はぁ、はぁ……」タッタッ
櫻子(わ、私のせいだ、私が、ずっと付けてろなんて言ったから……!)
櫻子(向日葵、ずっとアレ付けたまんまで……)
櫻子(ずっと痛いのに、倒れるくらい……!)
櫻子(何で、何で外さないんだよぉ!)
櫻子「向日葵のバカー!」
保健室
櫻子「ひまわりぃぃぃぃ!!!」ドタドタ
向日葵「え!? なに、なんですの!?」
櫻子「ゆびわあああああああ!!」グスグス
向日葵「ちょっと、落ち着いて!?」
櫻子「ううう、ごべん゙ね゙ぇぇぇ……」
向日葵「だ、大丈夫、大丈夫ですから……」ポンポン
櫻子「うぅぅ、ぐす……」
向日葵「それで、どうしたんですの?」
櫻子「ゆ、ゆびわ……。外して……」
向日葵「え、この指輪を?」
櫻子「……」コクン
・ ・ ・
向日葵「嘘をつくと痛みを感じる……。そうでしたの」
櫻子「ご、ごめんなさい……。私、ちょっとからかうつもりでっ……」
向日葵「……いいですわ。謝ってくれるんならそれで」
櫻子「ごめん……」
向日葵「はい、指輪。ちゃんと返してくるんですのよ」
櫻子「うん……。じゃあ行ってくる……」タッタッタ
向日葵「……」
向日葵「……胸の痛みは機械のせいでしたのね」
向日葵「結局、私の勘違いだったってことですのね」
向日葵「……まあ、そんなものですわ」
向日葵「指輪も、プレゼントじゃなくて……。面白半分のきまぐれで……」ズキ
向日葵「……あ」
帰り道
向日葵「……」テクテク
櫻子「……」トボトボ
向日葵「櫻子」
櫻子「えっ、あ、なに?」
向日葵「私は気にしてませんから」
櫻子「……う、うん」
・ ・ ・
向日葵の家
向日葵「櫻子、気にしてましたわね」
向日葵「……クッキーでもあげれば、また元気になりますわよね」
向日葵(好きな人が落ち込んでるのは、嫌ですもの)
翌日
櫻子「お、おはよ」
向日葵「おはようございます、櫻子」
櫻子「……」
向日葵「……櫻子、これ、あげますわ」
櫻子「クッキー……?」
向日葵「本当に気にしてませんから、それ食べて元気出しなさいっ」
櫻子「あ……」ウル
櫻子「……っ」ゴシゴシ
櫻子「ひ、向日葵っ! 私も、これあげる!」
向日葵「これ、指輪、ですの……?」
櫻子「うん。おもちゃの、だけど……」
櫻子「い、今は、おもちゃのしかあげれないけど」
櫻子「大人になったら、おっきいダイヤの指輪プレゼントするから!!」
櫻子「えっと、だから、それ、引換券代わりに、持っててっ!」
向日葵「櫻子……」
櫻子「……///」カァァ
向日葵「……ありがとう。大切にしますわ、ずっと」
櫻子「う、うんっ」
向日葵「でもダイヤの指輪って相当高いですわよ? ちゃんと勉強して良い仕事に就かないと。借金なんて嫌ですわよ」
櫻子「うううっさい!! 私だってやればできるんだから!! 100億万くらい稼ぐし!!」
向日葵「ふふっ。楽しみにしてますわ、櫻子」
櫻子「むきー!」
おわり
45 : 以下、名... - 2011/10/21(金) 01:11:42.80 swGNMhbA0 24/24さくひま分が足りないから自給自足しようと思った、反省はしていない
変な小道具出すと逆にやりづらいことが分かりました