フリーザ「……」ボンッ!
クリリン「あの戦闘用ジャケットをぶっ飛ばした……!」
ベジータ「何が変身だ、笑わせやがるぜ……」
ベジータ「そいつを脱いで身軽になるってのが貴様の変身だったとはな!」
フリーザ「その通りです」
フリーザ「さあ、身軽になった私の恐ろしさをとくと味わいなさい!」
ベジータ「ハーッハッハッハ! ザーボンの野郎でさえあんな変身をしたからどうなるかと思いきや……」
ベジータ「とんだこけおどしだったようだな!」
元スレ
ベジータ「何が変身だ、笑わせやがるぜ……戦闘服を脱いで身軽になるのが貴様の変身だったとはな!」フリーザ「その通りです」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1598958016/
ベジータ「しかし……戦闘服を着ていないフリーザを見るのは初めてだな」
ベジータ「……」ジーッ
フリーザ「なんですか? あまりジロジロ見ないで下さい」
ベジータ「……」ゴクッ
フリーザ「なんですか、今のゴクッというのは」
ベジータ「フリーザ……貴様、なかなかいい体をしているな」
フリーザ「え?」
ベジータ「脱ぐとこんな感じだったのか……ほう」ジロジロ
ベジータ「なんと均整の取れた筋肉……しなやかな四肢をしているのだ……今まで気づかなかった……」
フリーザ「!」
ベジータ「ちょっとさわってもいいか?」
フリーザ「や、やめなさいっ! じわじわとなぶり殺しにしますよ!?」
ベジータ「……かまわん」
フリーザ「はい?」
ベジータ「貴様になら……なぶり殺しにされてもかまわん!」
フリーザ「な!?」
ベジータ「こんな美しい体を持った貴様の手で死ぬのなら……」
フリーザ「ひっ!」
ベジータ「さあ、俺をなぶり殺しにしろ!」
フリーザ「頭がおかしくなったんですか!?」
ベジータ「早くしろっ! 間に合わなくなっても知らんぞーっ!!!」
フリーザ(なんなんだ、これは……)
フリーザ「そこの子供たち! ベジータを何とかなさい! 早く!」
クリリン「……」
悟飯「……」
クリリン「……」ゴクッ
悟飯「……」ゴクッ
フリーザ「え!?」
クリリン「フリーザのあの体……見てるだけで頭がとろけてきて……」
悟飯「はい……ボクも一目惚れしちゃいました……」
クリリン「フリーザになら、超能力で爆破させられてもいいかなぁ……」
悟飯「ボクも同じ気持ちですよ……。これが初恋なのかも……」
フリーザ(なんてことだ……! おかしいのが三人に増えてしまった!)
フリーザ(残るは……)チラッ
デンデ「……」
フリーザ「あなたは……大丈夫ですよね?」
フリーザ「あなたは村を私に滅ぼされた恨みがあるはず……」
デンデ「たしかにお前のことは憎い……」
デンデ「だけどお前の美しい体を見てしまったら……そんなことどうでもよくなった!」ゴクッ
フリーザ「また出た! ゴクッ!」
デンデ「ボク、お前のことが好きだ!」
フリーザ「ひいっ!」
ベジータ「フリーザ……」ジリ…
クリリン「フリーザ……」ジリ…
悟飯「フリーザ……」ジリ…
デンデ「フリーザ……」ジリ…
フリーザ「ううっ……」
フリーザ(このままでは四人に襲いかかられてしまう……!)
フリーザ(殴っても蹴っても殺しても、喜びそうで怖い……!)
フリーザ(む、誰か来る!?)
ギュンッ!
ピッコロ「待たせたな……」
フリーザ「新手のナメック星人……!」
悟飯「ピッコロさん!」
ピッコロ「貴様がフリーザとやらか……」
フリーザ「そ、そうです! 助けて下さい! 皆が私を狙っているんです!」
ピッコロ「当然だろう。貴様はそれだけのことをしてきたんだからな」
フリーザ「いや、そういう意味じゃなくて!」
フリーザ(しかし、どうやらこのナメック星人はまともな感性の持ち主のようだ……)
ピッコロ「……」ゴクッ
フリーザ「!?」
ピッコロ「なぜだか分からんが……貴様を見ていると……こうこみ上げるものが……」
フリーザ「緑色の皮膚を赤面させないで下さい!」
ピッコロ「フリーザ、貴様は俺のものだ!」ボウッ!
フリーザ「ひっ!」
フリーザ(なんという迫力……戦闘力にしたら100万以上はありそうだ!)
ベジータ「抜け駆けは許さんぞ!」
悟飯「そうですよ、ピッコロさん!」
クリリン「ここは俺も本気で戦わせてもらう!」
デンデ「ボクだって……!」
フリーザ「私のために争うのはやめなさい、皆さん!」
悟空「わりぃ、遅くなったな!」ギュンッ
フリーザ「あ……!」
悟空「おめえがフリーザか……」
悟空「今のオラならあっさり倒せそうだけど……」
フリーザ「それはもうかまいません! それより彼らを何とかして下さい!」
ベジータ「フリーザ……」ジリ…
クリリン「フリーザ……」ジリ…
悟飯「フリーザ……」ジリ…
デンデ「フリーザ……」ジリ…
ピッコロ「フリーザ……」ジリ…
悟空「い!?」
悟空「みんな、どうしちまったんだ!? おめえが何かしたんか!?」
フリーザ「私が戦闘服を脱いだ姿を見たら、みんなこうなってしまって……」
悟空「おめえを……?」チラッ
フリーザ「?」
悟空「……」ゴクッ
フリーザ「ちょっ!?」
悟空「おめえ、チチよりいい体してんなぁ~……」
悟空「オラ、ムラムラしてきたぞ!」
フリーザ「せめてワクワクして下さい!」
ベジータ「待て、カカロット! フリーザに手出しはさせんぞ!」
クリリン「フリーザは俺のものだ!」
悟飯「いえ、ボクのです!」
デンデ「ボクのだ!」
ピッコロ「孫、貴様とて容赦はせんぞ!」
悟空「よーし、いっちょフリーザ争奪戦といくか!」
ワァァァァァ…
ドカッ! バキッ! ピシュンッ バシュッ! ドォォォォォン… ドガガガガッ! ドゴォォォォン…
フリーザ「私に惚れたせいか、全員とてつもないパワーを発揮している……。なんという熱戦・烈戦・超激戦……」
フリーザ「そ、そうだ!」
フリーザ「みなが争ってるうちに……!」バシュッ!
フリーザ(宇宙船はベジータに壊されましたが、通信機能は生きているはず!)
フリーザ「もしもし、パパですか」
コルド『おお、どうしたフリーザ? たしかナメック星に行ったのでは……』
フリーザ「パパ、助けて下さい! 大ピンチなんです!」
コルド『お前がピンチだと? まさか超サイヤ人が現れたのか?』
フリーザ「その方がまだマシだったかもしれません! とにかくすぐ来て下さい!」
コルド「大丈夫か、フリーザ」
フリーザ「パパ、来て下さってありがとうございます」
コルド「戦闘服はどうした? 敵に破壊されたのか?」
フリーザ「いえ、これは自分でやってしまったのですが……そのせいで大変なことに――」
コルド「……」ゴクッ
フリーザ「――え!?」
コルド「フリーザ……我が子よ」
フリーザ「な、なんですか? まさか……」
コルド「パンツ一丁のお前を見ていたら、なんかこう、な……」
フリーザ「なんですか、“なんかこう”って!」
コルド「フリーザ! 好きだァ!」
フリーザ「パパなんか呼ぶんじゃなかった! ギニュー特戦隊の宇宙船で逃げるべきだった!」
バシュシュッ!
悟空「フリーザ、ここにいたんか!」
ベジータ「逃がしはせんぞ!」
クリリン「絶対結婚してやる……!」
悟飯「お前はボクの初恋の相手だ!」
デンデ「覚悟しろ!」
ピッコロ「お前と融合したい」
コルド「フリーザ、ワシと共に宇宙一の夫婦になれ!」
フリーザ「ひ、ひいいいっ……!」バシュッ!
他全員「待てーっ!!!」バシュッ!
フリーザ「ダメだ、とても逃げ切れない……!」
フリーザ「ハァ、ハァ、ハァ……」
「きゃーっ! なによあんた、また新しい敵!?」
フリーザ「こんなところにも人がいるとは……! 今度こそ終わりだ……!」
「いい? 私に手を出したら承知しないんだからね! 孫君がやっつけてくれるんだから!」
フリーザ「……?」
フリーザ「あなたは……私に興奮しないのですか?」
「ハァ?」
ブルマ「バッカじゃないの? なんでこの私が、あんたみたいなエイリアンに興奮しなきゃなんないのよ!」
フリーザ「おおっ!」
フリーザ「やっと……やっとまともな方に会えたっ……!」
ブルマ「なになに? ちょっとどうしたの……泣かないでよ……」
フリーザ「ううううううっ……!」
ブルマ「……」
悟空「フリーザーッ!」スタッ
悟空「さあ、大人しくオラたちのもんになるんだ!」
ブルマ「ちょっと待ちなさいよ!」
悟空「ブ、ブルマ!?」
ブルマ「よってたかってこんなかよわい奴を追い回して、恥ずかしくないの!?」
ブルマ「これ以上フリーザをいじめるのはやめなさい! 分かったわね!」
悟空たち「はい……」
フリーザ(助かった……!)
フリーザ「あなたは……ブルマというのですか」
ブルマ「ええ、そうよ」
フリーザ「ありがとうございました、助かりました」
ブルマ「別に……ちょっと可哀想だなと思っただけよ」
フリーザ「あなたはとても美しい人ですね」
ブルマ「やだ、そんな分かり切ってることいわないでよ」
フリーザ「ほっほっほ……」
ブルマ「ふふふっ……」
二人はだんだん心惹かれあっていく……。
やがて二人は結婚――
ブルマ「ねえ、フリーザ」
フリーザ「なんですか?」
ブルマ「今晩……どぉう?」
フリーザ「いいでしょう」
フリーザ「再びこの戦闘服を脱がせてもらいますよ!」ボンッ!
悟空「ひゃ~! おめえら結婚したんか!」
ブルマ「そうなの!」
悟空「しかもブルマのお腹……これひょっとして――」
ブルマ「そ、私たちの赤ちゃん!」
フリーザ「ほっほっほ……私が戦闘服を脱いだらブルマさんが身重になってしまいました」
―おわり―