マミ「どうして?」
ほむら「そんなの詐欺に決まってるわ」
マミ「そんなわけあるはずがないでしょう?彼らは納豆男子っていうユニットで何年も納豆の普及活動をしてきたのよ。茨城県も応援してるのよ」
ほむら「で、でも、10000円で納豆定食が永久にタダになるなんて美味しい話、信じられない…」
マミ「やれやれ。なんだったら暁美さんにも永久パスポート買ってあげるわよ?独り暮らしで毎日自炊は辛いでしょう?」
ほむら「そういう事なら反対はしないけれど…」
元スレ
巴マミ「納豆ご飯専門店「令和納豆」の納豆定食が永久に無料になるパスポートを買うわ♪」暁美ほむら「やめなさい!」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1590167032/
それからマミとほむらは納豆ご飯専門店令和納豆に通いまくった
店がいつ潰れるかわからないから早く元を取らなければならないというほむらの意志が尊重されたからだ
マミ「納豆は美味しいわね」ニチャァ…
ほむら「普通ね」ニチャァ…
二人の口の中からぐちゃぐちゃになった納豆や薬味が見えた
毎日納豆が食べられる
自炊の苦労から解放される
二人の幸せは永久に続くと思っていた
あの時までは───
マミ「納豆定食を二人前。パスポートあります」
店員「このパスポートはもう使えません」バッ
疾風のごときスピードでマミとほむらの納豆定食永久無料パスポートは店員に奪われた
ほむら「……どういう事なの?」
店員「わからんのか?イレギュラーなんだよ。やりすぎたんだ、お前らはな!」
野獣のような眼光が二人を射抜いた
マミ「私たちがイレギュラー…?」
店員「そうだとも。毎回毎回納豆定食しか頼まないなんて迷惑なんだよ」
ほむら「それはおかしな話ね。この店には納豆定食と1日10食の限定納豆定食しかないじゃない。いつも限定定食が売り切れなら納豆定食を注文するしか───」
店員「黙らっしゃい!」
マミ「……」
ほむら「……」
店員「毎回無料で納豆定食を食べるなんて規約違反なんだよ」
ほむら「そんな規約どこにも───」
店員「あなた達が店からのメールアンケートに不誠実な回答をした。だから規約違反。当然でしょう、我々との信頼関係を裏切ったのだから」
マミ「そんな!毎回美味しいって回答してたのになんで!?」
店員「美味しい?そんな風に嘘丸出しな答えをする事自体が店への裏切りなんです!」
ほむら「納豆は不味かったわ」
店員「ふざけるな!もう二度と来ないでくれ!」
マミ「じゃあ何て答えればいいのよ…」
ほむら「パスポート盗られちゃったわね…。だから言ったのよ。そんな美味い話があるわけないって」
マミ「で、でも、茨城県がこんな横暴を許すわけが…」
ほむら「県が加担してるとしたら?」
マミ「!?」
ほむら「いずれにせよもう終わりよ。完全に店からマークされるようになってしまったのだから」
マミ「……」
ほむら「せめて元は取りたかったわね」
マミ「……」
納豆の永久パスポートの金額は、中学生で独り暮らしのマミにとっては大金だ
これからは食費を気にせず暮らせると食費を二ヶ月分投資したというのに、マミはこれからどうしたらいいというのだろう
二ヶ月後、巴マミのマンションから骨と皮だけになった少女が発見された
完